面接を成功に導く練習方法を伝授|チェックポイントも紹介
この記事のアドバイザー
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吉川 智也
大学卒業後、2010年にマイナビに入社。300社以上の採用支援をしてきた経験をもとに、各大… 続きを読む
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桑原 翔
大学卒業後、アミューズメント業界で接客と店舗管理、人材教育を経験。不動産業界を経験した後、ポート入社
コラムの目次
面接の練習は必要なのか?
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「いつも一次面接で落ちてしまう」
「面接で緊張して失敗してしまう」
という就活生は多いのではないでしょうか。このような就活生は、面接の経験が少なかったり、面接のやり方が間違っている可能性が高いです。面接の練習をして準備を万全にしておくことで、自分の力を出し切ることができます。そこでこの記事では、面接練習で得られる効果やチェックポイント、おすすめの練習方法について紹介していきます。
面接練習するメリット
就活生
面接の練習を何度もしているのですが、面接になかなか通りません。
キャリア
アドバイザー
それはやり方に問題があるのかもしれませんね。ただやみくもに続けるのではなく、状況把握や課題の発見が大切ですよ。
就活生
なるほど。自己PRや志望動機をスラスラ言えるかどうかぐらいしか考えていませんでした。
キャリア
アドバイザー
面接の練習方法をするメリットを知って、改善していきましょう。
改善点を発見できる
面接では身だしなみなどやマナーはもちろん、話し方や声の大きさまで細かいところが見られています。これらを面接のぶっつけ本番で完ぺきにしようとしても、なかなかできることではありません。まずは、面接の練習をして改善点を発見する必要があります。そして、改善点を克服するための練習ができれば、面接当日に自分の力を十分に発揮できるようになるのです。
ただ紙に書いたアピール内容を読むだけではなく、模擬面接をおこなって一連の流れを予習しておくと安心できます。面接は入室から退室までが見られているため、質問に答えるときだけきちんとすればいいというものではありません。面接は最初からスムーズにこなせるものではないため、練習を通して苦手なことと向き合い、徐々によい形に仕上げていきましょう。
本番の緊張を和らげることができる
面接の練習をすることで、本番の緊張を和らげることができます。面接で緊張をするのは、準備不足なことが原因の場合が多いです。面接の練習をしておけば、「こう答えよう」と自分の言うべきことがわかります。面接の練習をして本番を迎えることで、「練習をたくさんしたから大丈夫」と自分に自信を持つことも可能です。そして、この自信が緊張を和らげることにも繋がります。
練習をせずに本番を迎えてしまうと、自信が持てず対処法がわからない状態なので焦ってしまいます。自分の弱点や癖がわかっていると、「このときはこうすればいい」と落ち着いて対処することができます。理想は弱点や癖がない状態ですが、0にすることは難しいです。しかし、練習をしておけば0に近づけることはでき、対処法もおさえておくことができます。この安心感も面接練習のメリットと言えるでしょう。
【39点以下は危険度MAX】
本番前に、面接偏差値を診断しておこう
面接では注意すべきポイントが多くあります。自分の弱点を把握し適切に対策しておかなければ、面接を突破することはできません。
そこで活用したいのが、面接偏差値診断ツールの、「面接力診断」です。
24の質問に答えるだけで、自分の強みと弱みをグラフで見える化できます。
ぜひ活用して自分の弱点を効率的に対策し、志望企業の面接を突破しましょう。
おすすめの練習方法
スマートフォンで録画する
面接の練習をする場合は、スマートフォンで録画するのがおすすめです。1人で練習をする場合は特に、スマートフォンでの撮影が必須になります。スマートフォンで録画することで、身だしなみや声、態度を確認することが可能です。自分では大きな声を出しているつもりでも、相手からすると聞き取りづらいこともあります。録画をすることで、他人から見た自分を把握しておくことが大切です。
一次面接では特に印象や雰囲気が合否に影響しやすいです。受け答えの内容だけでなく、服装が乱れていないか、視線が泳いでいないか、にこやかな表情で話せているかなどに注目しましょう。「自分が面接官だったらどう評価するか?」を念頭に録画動画をチェックするといいですね。
時間をはかる
面接の練習をする際は、時間をはかっておくことが大切です。面接における回答時間の目安は1分です。もちろん、短く話せる内容の場合は15秒や30秒で済んでも問題ありません。しかし、説明が必要な質問は1分を超えないように注意しましょう。丁寧に答えようとする気持ちはわかりますが、長くなりすぎると一方的に話している印象を与え、面接官も内心「早く終わらないかな」と思ってしまいます。
自己PRや志望動機、学生時代に力を入れたことなど、あらかじめ想定される質問については大まかな内容を覚えておき、1分以内でまとめておきましょう。1分で話すことができる文字数の目安は300文字程度です。暗記する必要はありませんが、事前に要点だけを押さえ、無駄な内容を伝えることがないように練習しておきましょう。1分を過ぎる場合は「何を言って何を言わないのか」の取捨選択が必要です。
よかった点と悪かった点を記録する
面接の練習をしたら、よかった点と悪かった点を記録しましょう。よかった点は面接の練習を始めた頃は少ないかもしれませんが、練習を繰り返していくうちに1つ2つと増えていくはずです。よかった点が増えていくことによって、自分に自信がつきます。よかった点は、些細な内容で構いません。「姿勢がよかった」「自己紹介を噛まずに言えた」などで大まかなことでOKです。
悪かった点については、よかった点よりも慎重にチェックしましょう。悪かった点を認識し、改善するにはどうすればいいのかを考えることが大切です。毎回の練習で記録を残しておくことで、目に見えて成長を実感することができます。よかった点だけでなく、悪かった点の記録も面接の自信をつけるために効果的なのです。面接当日に不安になっても、練習の記録が背中を押してくれるでしょう。
面接官役を依頼して練習する方法
キャリアセンターを利用する
大学にキャリアセンターでは面接対策の一環として練習ができる場合もあるため、確認した上で利用しましょう。キャリアセンターでの面接の練習は予約制のことが多いため、事前に予約方法や時間を確認することが大切です。
友人に依頼する
面接官役を最も依頼しやすいのが友人です。大学の友人であれば、面接官役を交代しながら気軽に練習できます。ただ、友人と練習をするとどうしても照れや馴れ合いが出てきてしまうので、お互いに真剣に取り組むことが大切です。あらかじめスケジュールに面接の練習を1時間とっておくなど、だらだらと長引かせないことで集中して取り組めます。
OBに依頼する
OBに面接官役を依頼すると、社会人目線のアドバイスがもらえます。マナーや話し方が、社会人としてふさわしいものかどうかを見てもらえるでしょう。OBに依頼する場合は、事前にアポイントメントを取る必要があります。仕事の合間に練習に付き合ってもらうことになるため、OBの都合に合わせて日程を決めましょう。練習後のお礼メールも必須です。
エージェントを利用する
エージェントとは就活生に合った企業を紹介し、履歴書の添削、面接対策などの各種サポートをするサービスです。エージェントのキャリアアドバイザーと面接の練習をすると、マナーや回答内容に対して的確なアドバイスがもらえます。ただ悪かったところを指摘されるだけでなく、「こうするとよくなるよ」という改善方法も伝えてくれるので、課題の発見と改善のスピードが格段に上がります。
キャリアアドバイザーコメント
吉川 智也プロフィール
面接練習は基本的な身だしなみ、面接態度からアドバイスをしていきます。スーツの着こなし、選考開始の10分前に受付をする(早すぎるのは逆にマナー違反です)、選考会時の傾聴姿勢など、実際に企業が見ているポイントから伝えていきます。メモを取るか、表情、質問をしてくれる積極性はあるかなどが一般的ですね!
企業への逆質問は必ず3つは用意していきましょう。条件面などは企業から好まれない質問であり、ホームページでも確認できるので避けましょう。実際にどんな方が活躍しているか、働く人の特徴などの質問は、入社後のイメージギャップを軽減するためにもおすすめです。面接内容については業界によっても異なりますが、一般的に面接で聞かれやすい質問は以下の3つです。
①志望動機→なぜ受けに来てくれたのか、動機形成を見ていきます。②頑張ったこと→目的設定から行動実績、結果を聞きます。この内容で思考できる人なのか否かを見ていきます。③キャリアビジョン→入社後のイメージがない学生なのか、成し遂げたいことがあるのか、それを叶えてあげることが会社としてできるのか、などのマッチ度の確認です。聞かれやすい内容には企業側にも質問の意図があります。最低限上記の3つはしっかりと準備しましょう。
以下の記事ではグループディスカッション(GD)の練習方法12選を解説しています。面接練習に共通する部分もあるほか、あわせてGDの練習をすると効率的に就活ができますよ。
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面接の練習でチェックするポイント
①基本的なマナー
基本的なマナーは、面接の練習をしておかなければ、なかなか身につけることができません。入室、面接中、退室のマナーがきちんとできているか確認しましょう。
入室のマナー
- ドアを3回ノックする
- ドアに向き直って閉める
- 入室後に「よろしくお願いいたします」と言う
- 椅子の横で大学名、学部、氏名を元気よく伝える
面接中のマナー
- 椅子に深く腰掛けずに背筋を伸ばして座る
- 両手を膝の上に軽くのせる(男性は軽く握りこぶしを作る、女子は両手を重ねる)
- うつむかずに面接官の目を見る
- 早口にならないよう、ゆっくりハキハキした声で話す
- 「はい」など相づちを入れながら聞く
退室のマナー
- 面接終了の合図があったら、椅子に座ったまま「ありがとうございました」と言う
- 椅子の横に立ち「本日はありがとうございました。失礼いたします。」とお礼を言い、深くお辞儀をする
- ドアまできたら面接官の方に向き直り、「失礼します」と言ってお辞儀をする
- お辞儀をした後、面接官と視線を合わせる。また、ドアはゆっくり静かに閉める
②面接官の質問にきちんと答えているか
面接の練習では、面接官の質問にきちんと答えているかを確認しましょう。質問の意図を理解せずに、ただ長々と答えるということをしていませんか。例えば「学生時代頑張ったことは何ですか」という質問に対して、学生時代頑張ったアルバイトの説明だけで終わっている場合は評価されません。面接官が学生時代頑張ったことについて聞くのは、その内容から就活生の強みや性格を見極めようとしているからです。
このように、面接官の質問の意図を理解していないと、大切なアピールのチャンスを逃してしまいます。ここできちんとアピールできれば評価にも繋がる可能性も高いです。面接の練習をする場合は、自分の回答が本当に質問の答えになっているかどうかを確認しましょう。
③内容のわかりやすさ
面接の練習をする際は話し方だけでなく、内容のわかりやすさも大切です。面接で回答する際の基本は、「結論」→「理由・具体例」です。冒頭で結論を言っておくと、面接官がその後の内容を理解しやすくなります。面接では論理的にわかりやすく話すことが大切なので、この流れを癖にしておきましょう。
「はい」か「いいえ」で答える質問の場合は、まずどちらなのかをはっきりさせてから理由や具体例を言います。例えば、「はい。私は〇〇の経験があります」などです。面接は面接官とのコミュニケーションなので、自分が一方的に話したいことを話すという会話のしかたは避ける必要があります。録画した動画を見て、自分よがりなアピールになっていないかどうかを確認しましょう。
④気になる癖はないか
面接の練習をする際は、自分の癖に気づくことも大切です。なぜなら、面接中は、些細な仕草であっても面接官に見られているからです。自分では大したことないと思っていても、「社会人として適切な行動なのか?」という視点で見るとNGなことをしているかもしれません。例えば、面接官が話している時に手遊びをしたり話をさえぎって話し出したりすることは、マナー面でマイナスです。
事前に面接の練習をすることで自分の癖に気付き、当日までに改善する必要があります。癖を完全になくすことはできないかもしれませんが、しないように意識することはできますし、自分なりの対処法を考えておくこともできます。以下が面接中のNG行為です。当てはまるものがないかチェックしましょう。
- 椅子の背もたれに寄りかかる
- 手遊び、貧乏ゆすり
- 顔や髪の毛を触る
- ネクタイやベルトを落ち着きなく触る
- 大げさな身振り手振り
- 「えー」や「あー」が多い
- 面接官の話をさえぎる
キャリアアドバイザーコメント
吉川 智也プロフィール
面接で身振り手振りを使って話す学生さんもいますが、大袈裟過ぎると落ち着きのない印象を与えやすいです。嬉しい気持ちを表す時に身振り手振りが入るのは自然な印象が持てるのでいいですが、常に手が動いていると聴き手も気になって仕方ありません。
男性は拳を膝のにのせる、女性は手を重ねるのが正しいマナーです。落ち着きがないと心当たりのある方は、拳や重ねた手に力を入れて姿勢をキープしてください。軽減できます。身振り手振りが大きくなるのは、嬉しかったことや楽しかったエピソードに限定した方がいいですね。
大げさな身振り手振りはNGですが、正しくおこなうことによって面接官に好印象を与えることができます。こちらの記事では正しい身振り手振りについて解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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面接練習で改善点を発見して克服しよう
面接の練習には意味があるのか?と疑問に思う就活生も多いかもしれませんが、改善点を発見したり本番の緊張を和らげることができます。面接での緊張は準備不足であることが原因なので、面接に向けて練習を繰り返すことで自信がつき、本番の緊張を和らげることができるのです。1人で面接の練習をする際は、スマートフォンで録画することを忘れないようにしましょう。録画した動画を確認することで、客観的に自分の発言や行動をチェックできます。
1人で練習が難しい場合は面接官役を他者に依頼する方法もおすすめです。キャリアセンター、友人、OB、エージェントと練習をして、面接に向けて力をつけましょう。友人と練習する場合は恥ずかしさがあるかもしれませんが、真剣に取り組むことが大切です。キャリアセンター、OB、エージェントに面接官を依頼する場合は、事前のアポイントメントを忘れないようにしましょう。
キャリアアドバイザーコメント
桑原 翔
面接練習をしたことで内定を獲得した就活生が過去にいました。その学生は人の目を見て話すことが苦手だったので、志望動機などの対策をする前にそういった所作の部分をお話しました。
相手の目を見て話せなかった原因のひとつに自分に自信がないことがあったため、学生自身が自分のやってきたことを肯定し認めてあげること、そして「これをやってきた」という自信をもって話すことを練習しました。
その結果、以前の何倍も自信をつけた様子で目を見てはっきり話すことができるようになりました。面接当日には目つきも顔つきも自信に満ち溢れた表情になっており、見事内定を獲得することができました。