警備業界ってどんな業界? 業界の概要から志望動機の書き方まで解説

この記事のアドバイザー

  • 清水 沙也香

    大学卒業後大手アパレルメーカーに勤務、副店長として店舗マネジメント人材育成をおこなうほか、… 続きを読む

  • 吉川 智也

    大学卒業後、2010年にマイナビに入社。300社以上の採用支援をしてきた経験をもとに、各大… 続きを読む

  • 塩田 健斗

    大学卒業後、ポートに新卒入社。メディア広告の営業とマーケティング職としてファーストキャリア… 続きを読む

コラムの目次

  1. 警備員だけじゃない! 警備業界の魅力を知って就活の選択肢を広げよう
  2. 必ず押さえる! 警備業界の概要
  3. ①サービスの仕組み
  4. ②市場規模
  5. ③動向
  6. ④平均年収
  7. 警備業界の大手企業5社
  8. セコム株式会社
  9. 綜合警備保障株式会社
  10. セントラル警備保障株式会社
  11. 株式会社アサヒセキュリティ
  12. 株式会社全日警
  13. 警備業界の主な4つの職種と仕事内容
  14. 警備職
  15. 企画職
  16. 営業職
  17. 技術職
  18. 警備業界の4つのやりがいと魅力
  19. ①人の命や安全を守ることができる
  20. ②様々な現場で働くことができる
  21. ③専門的な知識やスキルを磨ける
  22. ④努力をすればキャリアップができる企業も
  23. 警備会社を希望する際に注意すべき3つのポイント
  24. ①体力が必須
  25. ②長時間勤務の場合がある
  26. ③トラブルに巻き込まれる可能性がある
  27. 選考が有利に! 警備業界で役立つスキル・資格
  28. スキル①:警備員などの実務経験
  29. スキル②:語学力
  30. スキル③:武道やスポーツの経験
  31. 資格①:警備業務検定
  32. 資格②:機械警備業務管理者資格
  33. 資格③:上級救命講習
  34. 警備業界に向いている人の4つの特徴
  35. ①人々の安心を守りたいという強い思いがある
  36. ②長時間の立ち仕事に耐えられる体力と精神力がある
  37. ③臨機応変に対応できる柔軟性がある
  38. ④コミュニケーション能力がある
  39. 警備業界の志望動機の書き方3ステップ
  40. ①結論となる志望動機を簡潔に述べる
  41. ②具体的なエピソードや経験を述べる
  42. ③入社後の展望について述べる
  43. 警備業界の志望動機を書く際の3つのポイント
  44. 志望する企業の独自性について触れる
  45. 自分の強みやスキルをアピールする
  46. 入社後の展望は具体的に述べる
  47. 例文4選|職種別の警備業界の志望動機
  48. 警備職
  49. 企画職
  50. 営業職
  51. 技術職
  52. 警備業界を志望する学生からよくある質問に回答!
  53. 警備業界について理解を深めて、好印象を与えられる志望動機を書こう!

警備員だけじゃない! 警備業界の魅力を知って就活の選択肢を広げよう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活生から

「警備業界ってどんな業界でしょうか?」
「警備業界の魅力を教えてもらいたいです」

という質問をよく聞かれます。警備業界と聞くと、警備員を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし、警部業界には、営業職や企画職、専門職など、警備員のような身体を使う仕事ではない職種もたくさんがあります。

今回は、警備業界の概要や大手企業、業務内容などを紹介したあとに、警備業界に向いている人の特徴や役立つスキル等について解説します。また、警備業界の志望動機の書き方についても例文を交えて解説するので、ES(エントリーシート)などに活かしてみてください。

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必ず押さえる! 警備業界の概要

就活を始めたばかりの人であれば、「サービスの仕組みがわからない」「この業界に将来性はあるの?」などさまざまな疑問もあるでしょう。このような状態で、ESを書いたり、面接を受けてしまったりすると、見抜かれてしまい厳しい評価をされてしまうかもしれません。

そこでここからは、警備業界について4つの項目に分けて解説していきます。この4項目は、業界分析をおこなううえで必須項目であることはもちろん、警備業界を志望する就活生として知っていて当然の情報です。警備業界に関する知識に自信のない人は、必ず確認しておくようにしましょう。

①サービスの仕組み

警備業界の主なサービスは、「警備をすること」です。警備の対象は、人や高価なもの、施設や店舗など多岐にわたります。これらの警備をおこなうことで、依頼主から費用が支払われ、利益を得ています。

また、近年では人が直接的に警備をおこなうだけではなく、オンラインシステムを使った警備や家庭向けのセキュリティサービスなどがあり、時代にあったサービスで収益を得ている企業も多くあります

②市場規模

警視庁が発表した「令和4年における警備業の概況」によると、令和4年の警備業界の市場規模(売上高)は約3兆5250億円です。

売上高の推移としては、2020年の新型コロナウイルス感染拡大の影響でイベントの開催中止も多かったにもかかわらず、全体の売上高はそれほど減少が見られませんでした。この理由は、オフィスや家庭向けにセンサーや機械警備を提供している大手企業が、イベントの警備をメインとしている中小企業の売上高減少をカバーしているからだと考えられます。

③動向

志望動機を書くうえで、業界の動向をつかんでおくことは非常に重要です。動向について知らず、まったく無視をして志望動機を書いてしまうと、的外れな内容になりかねません。

そこでここからは、警備業界の主な動向を4つ紹介します。説得力のある志望動機を書くためにも、きちんと警備業界の動向を把握し、正しく理解しておきましょう

家庭向けのサービスの需要がアップ

最も注目すべき動向は、家庭向けのサービスの重要増加です。これは、人々の安全に対する意識が高まっていることによるものだと考えられています

家庭向けのサービスとは、侵入者や火災を検知した際に警備員が駆けつけてくれるものであったり、防災に役立つサービスであったりとさまざまです。

多様化しているニーズに対応できる商品が登場

人々の安全に対する意識が高まることによって、ニーズの多様化も進んでおり、そのニーズに対応できる商品やサービスが各社から出始めています。

たとえば、個人向けのサービスであれば、携帯電話と連動して異常の発生を迅速に知らせることができるサービスがあります。さらに、法人向けのサービスには、24時間オンラインで監視をおこなうサービスや情報漏洩を防ぐネット上のセキュリティサービスなどがあります。

グローバル展開をする企業も

日本の人口は減少傾向であり、国内での売り上げアップが難しいと判断した企業は、グローバル展開を始めています。警備業界の大手企業の1つであるセコムは、中国や韓国など既に進出を始めています。

グローバル展開は、現地の顧客を獲得し事業拡大をする目的もありますが、ほかの業界の日本企業が海外進出をする際に警備を任せてもらいやすいという点でもメリットがあります

課題は他の業界と同じく人手不足

多様化するニーズに対応し、海外進出を始めている警備業界ですが、課題も存在します。それが、人手不足です。どの業界でも課題として挙げられていますが、警備業界でも人手は足りておらず、M&Aなどで人材を獲得しようとする動きがあるほどです

また、警備業界の仕事は「給料が安い」「体力が必要な業務が多いイメージがある」「夜勤勤務が多い」などの理由から、警備業界に携わりたいという人が少なくなってしまっているということもあります。

④平均年収

業界動向サーチの2021年~2022年のデータでは、警備業界の平均年収は449万円となっています。企業によっては、平均年収以上の場合もありますが、全業界の中でも196業界中192位と低水準と言えるでしょう

また、同じく業界動向サーチの2021年~2022年のデータによると、セコム株式会社で594万円、綜合警備保障株式会社は579万円、セントラル警備保障株式会社は472万円となっており、比較的低賃金と言われています。

キャリアアドバイザーコメント

清水 沙也香プロフィール

異業種のM&Aにも注目しよう

セコムのグローバル進出のような事業拡大だけでなく、異業種のM&Aによる事業拡大も警備業界では進められています。

このあとに紹介する業界大手の「綜合警備保障」は、要介護者向けの訪問医療マッサージを提供している企業や介護事業を運営している企業のM&Aをおこないました。命や安全性を提供するだけにとどまらず、課題を抱えている介護事業の発展に貢献しようという動きもあるのです。

また介護事業と統合することで、綜合警備保障は介護業界のノウハウを知ることができるため「介護業界に強い警備会社」というブランディングにもつながりますよね。

人手不足を解消するためのM&Aだけでなく、異業種の事業拡大に貢献していることもわかりますね。どのような業界とM&Aをおこなっているかに注目すると企業の将来性が見えてくるので注目しておきましょう。

あなたが警備業界に向いているか、確認してください

就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

警備業界の大手企業5社

警備業界の大手企業5社
  1. セコム株式会社
  2. 綜合警備保障株式会社
  3. セントラル警備保障株式会社
  4. 株式会社アサヒセキュリティ
  5. 株式会社全日警

警備業界の概要をつかめても、どんな企業があるのか知らなかったり、どの企業から受ければよいか迷っていたりする就活生も多いと思います。

そこでここからは、警備業界の大手企業5社を紹介します。まだインターンシップや企業説明会に参加したことがない人や、企業選びに迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。

セコム株式会社

セコム株式会社は、警備業界で売上高がNo.1の企業です。2020年から2021年の売上高は1兆358億円と、2位の総合警備保障株式会社のおよそ2倍の売上高です。平均年収も、業界ではトップクラスの591万円で、警備業界の平均年収よりも100万円以上も高い年収となっています。

セコム株式会社は個人向けのサービスと法人向けのサービスの両方をおこなっています。個人向けのサービスでは、ホームセキュリティや防犯システム、防災対策など幅広いサービスをおこなっています。また、法人向けのサービスでは、セキュリティや防災対策、情報セキュリティやテレワーク支援などをおこなっています。

また、企業理念として「正しさの追求」「現状打破の精神」「自己実現のために働こう」という3つのことを掲げています。警備という仕事で、社会の正しさや公正さを体現することはもちろんですが、社員が仕事に対してやりがいを感じられ、仕事が人生を充実させるものの1つになるようにという考え方を持つ企業です

綜合警備保障株式会社

綜合警備保障株式会社と聞くと、聞き馴染みがない人も多いかもしれませんが、この企業の別名はよくCMなどでも目にする「ALSOK」です。

綜合警備保障株式会社は、セコム株式会社に次いで、業界2位の売上高を誇る、警備業界の大手企業です。主なサービスは、個人向け・法人向けの警備関連サービスですが、介護事業をおこなっていることも大きな特徴です

また新卒採用で、警備職(機械警備)、警備職(警備輸送)、企画職、営業職など10職種もの募集をおこなっています。一次面接の時点に希望職種を伝えることができ、二次面接は希望職種ごとに実施されるため、職種に対するこだわりが強い人にとっては、安心して選考に受けれる企業です。

セントラル警備保障株式会社

セントラル警備保障株式会社は、売上高が業界3位の大手企業です。セコム株式会社や綜合警備保障株式会社と比べると、売上高は下がってしまいますが、ビルやマンションなどの管理から保守点検まで、一括して管理をおこなうことができるサービスをおこなっていることが特徴です。

また、1997年からJR東日本と業務提携をしており、駅構内や駅に隣接するショッピングモールの警備などをおこなっているという特徴もあります。

さらに、セントラル警備保障株式会社は、人材育成に力を入れており、警備業界初の警備員のための研修センターを設立しています。また、資格取得制度などもあるため、自分自身のスキルを磨くことができる環境といえます。

株式会社アサヒセキュリティ

アサヒセキュリティは警備輸送に特化した企業です。主に貴重品や現金などの輸送をおこなっており、企業や店舗の売上金回収サービスや釣銭、両替金の配送サービスをおこなっています

また、輸送だけにとどまらず、店舗出納管理業務サービスとして、売上金の精査や資金管理、商品券やクレジットの整理などをおこなっていることが大きな特徴です。さらに、犯罪抑止を目的とした防犯カメラの設置などもおこなっています。

社内環境としては、最年少管理職が29歳であったり、出産育休後の復職率が93%であったりするなど、年齢や性別に関係なく、活躍しやすく働きやすい環境といえるでしょう。

株式会社全日警

株式会社全日警は、1966年に創業した50年以上の歴史を持つ企業です。大規模複合施設や鉄道、空港など生活に欠かせない公共施設の警備を多く担っています。また、2011年と2018年には、空港保安検査ランキングセキュリティ部門世界2位となった中部空港の警備もおこなっており、警備の質は世界レベルといえます。

ほかにも、機械警備やホームセキュリティ、ビルメンテナンスなど、人々の生活を守るために必要なサービスを幅広くおこなっています。

株式会社全日警が募集している職種は、警務職と総合職の2つです。警務職は駅や空港、官公庁などの警備をおこなう職種で、総合職では営業や技術、総務や経理などを担う管理など幹部候補としてさまざまな業務を担当する職種となります。

あなたが受けない方がいい職業を診断しよう

就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

警備業界の主な4つの職種と仕事内容

警備業界と言えば、警備員をイメージする人も多いかと思いますが、ほかにもさまざまな職種があります。職種によって、業務内容が全く違うため、高評価を得られる志望動機を書くためにも、それぞれの職種について正しく理解することが非常に大切です。

そこでここからは、警備業界の主な職種を4つ紹介します。警備業界の業務内容について、しっかりとイメージがつかめていない人は、ぜひ一度目を通してみてください。

警備職

警備業界の職種の中で最もイメージを掴みやすい職種が、警備職です。警備職の業務内容は、主に人やもの、施設やイベントなどの警備です

また、警備業界の業務は、警備業法第二条により、「一号業務」から「四号業務」まで、4つの業務に分けられています。

「一号業務」は、住宅や事務所、病院、商業施設などで巡回や監視をおこなう業務です。また、必要であれば、車両の出入りの管理などについても担当します。「二号業務」の主な業務は、交通警備です。イベントや工事現場などで混雑している現場の自動車を案内・誘導します。

「三号業務」は、現金や貴金属など高価なものや貴重品の運搬をおこないます。また、運搬の途中に盗難や事故に合わないよう対策・管理をおこなうのも第三業務の仕事になります。

「第四業務」では、要人の警備をおこないます。危険人物が近づいてきたときの対応はもちろん、要人に危険が迫らないよう、未然に対策をおこなうのも業務の一環です。

これらの内容は、警備業界を志望するのであれば、知っておくべき内容ですのできちんと覚えておきましょう。

企画職

警備業界の企画職は、新規事業の計画・立ち上げや既存サービスの見直し・改善などをおこないます。

警備業界の動向でも紹介した通り、近年では警備会社に対するニーズが多様化しています。企画職では、それらのニーズに対応できるようなサービスや商品を考え、実際に事業として進めていくことが業務内容になります

また、企業によっては、人事や職場環境の整備など、社内に関する業務をおこなっている場合もあります。さらに、会社やサービスをより多くの人に知ってもらうために、広報活動をおこなうのも企画職です。

企業によって企画職の業務内容は違ってくるため、企業説明会やインターンシップなどで事前に確認しておくようにしましょう。

企画職に向いている人についてはこちらを読んでおきましょう。

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営業職

警備業界の営業職は、主に一般家庭や施設、企業などを訪問し、サービスについて提案することが主な業務内容になります。

顧客が抱えている不安や悩みを改善できるよう、最適なサービスや商品を紹介したり、予算に合ったプランを提案したりするなど、顧客に寄り添うことが重要です。また、営業職が契約を取れないと、企業の売り上げに大きくかかわるため、非常に重要な職種と言えます

営業職の志望動機の書き方についてはこちらを読んでおきましょう。

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また、企業によっては、既存のサービスやプランに縛られることなく、顧客に合ったオーダーメイドのプランを提供している場合もあるので、営業力と同様に企画力や判断力、思考力などが求められます。

技術職

近年需要が増加している24時間体制のオンライン監視システムや家庭向けのセキュリティサービスなどでは、さまざまな機器が使用されています。

これらの設計や設置、メンテナンスなどをおこなうのが、技術職です。設置やメンテナンスがしっかりとおこなわれていなければ、顧客に危険が及ぶ可能性が高まるため、非常に重要な仕事です

また、セキュリティ機器の設置やメンテナンスの際に、顧客に対して機器の説明をおこなう場合もあるため、専門的な知識やコミュニケーション能力も必要です。

技術職の志望動機の書き方についてはこちらを読んでおきましょう。

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警備業界の4つのやりがいと魅力

志望動機を書くうえで、志望する業界のやりがいや魅力について知っておくことは必須条件です。なぜなら、やりがいや魅力を知っておけば、自分が何に魅かれてその業界を志望しているのかが明確になりやすいからです。

そこでここからは、警備業界のやりがいと魅力を4つ紹介します。志望動機がなかなか書けないという人は、ぜひ参考にしてみてください。

①人の命や安全を守ることができる

警備業界の仕事は、人の命や安全を守ることができる仕事です。警備職であれば、警備対象の人や依頼主から、直接感謝の気持ちを述べられることも多々あります。

また、企画職や営業職でも、直接的に感謝を述べられることがなかったとしても、間接的に人の安全や命を守っていることには違いありません。

そのため、自分の力で社会の安全や人の命を守っていきたいと考える人であれば、警備業界の仕事であれば、非常に大きなやりがいをもって取り組むことができるでしょう

②様々な現場で働くことができる

これは主に警備職や専門職の場合になりますが、基本的に顧客が警備を必要としている場所に出向くため、さまざまな現場で働くことができます

そのため、「毎日同じ風景のオフィス勤務はきつい」「仕事を通して色々なところにおこなってみたい」という人には、非常におすすめの仕事と言えるでしょう。

③専門的な知識やスキルを磨ける

警備業界の仕事では、さまざまな専門スキルが求められます。警備職であれば、警備対象者をより安全に警備するためのスキルや知識、企画職や営業職であれば、商品やサービスの知識、専門職であればセキュリティ機器に関する知識などが必要です。

また、それらの知識は、実践の場で活かされ、日々経験として積みあがっていき、より専門的な知識やスキルを身につけることができるのです。

さらに、企業によっては資格の取得を支援する制度などもあるため、自分自身の知識やスキルを磨き続けられる環境といえます

④努力をすればキャリアップができる企業も

企業にもよりますが、努力をすればキャリアアップができることも少なくありません。

努力というのは、日々の業務の中できちんと成果を出すことはもちろん、自分の知識やスキルを証明するために資格を取得することも1つの方法です。企業によっては、資格の取得をキャリアアップの条件に挙げている場合もあります。

また、資格取得のためにかかる、受験費用や教材費などを企業側が負担してくれるという場合もあるので、資格の取得を考えている場合は説明会などで事前に確認しておきましょう。

キャリアアドバイザーコメント

吉川 智也プロフィール

「人の命や安全を守ることができる」は他の業界にない魅力

仕事を通じて人の命や安全に貢献できる点は、他の業界にはない警備業界の魅力の一つです。
紹介したように警備職以外の企画職であっても、自身のアイディアが事故を未然に防ぐことにつながります。営業であっても必要性をきちんと伝えられたからこそ、トラブルを防ぐことに貢献できますよね。
業界で働く一人ひとりが命や安全を守るために働ける業界は、警備業界だけと言っても過言ではないです。

国宝や重要文化財など日本文化の伝承にも貢献できる

他にも具体的な例として、美術館などに展示されている国宝や重要文化財など日本を代表するものも警備対策が成り立っているおかげで海外や後世への文化の伝承ができています。このようなものは犯罪の対象にもなりやすいですが、今日まで残っているのは警備業界のおかげですよね。

日本として守るべきものの安全性も警備業界が担っていると言っても過言ではありません。人の命に限らず幅広いものの安全性を守っていることもやりがいになりますね。

あなたが受けない方がいい職業を確認しておこう

就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

警備会社を希望する際に注意すべき3つのポイント

どんな業界や仕事においても、厳しい部分や人によっては辛く感じてしまう部分があります。しかし、そういったことを事前に知っていれば、心の準備や対策をすることができます。また、進路選びを正しい方向に導いてくれる場合も大いにあります。

そこでここからは、警備会社を希望する際に注意すべき3つのポイントについて解説します。警備業界を志望するか迷っている人は、これから解説する内容を検討材料にしてみてください。

①体力が必須

想像しやすいことかとは思いますが、警備業界の仕事には体力が必須です。特に、警備職では、体力がないと仕事にならないという現場は少なくありません。

企画職や営業職、専門職であれば、体力はそれほど求められないかもしれませんが、職種を自分自身で選択できない場合、万が一、警備職になった時のことを考えておく必要があります

また、どうしても警備職になってしまうと厳しいということがあれば、職種ごとに採用をおこなっている企業を受ける方が賢明と言えるでしょう。

②長時間勤務の場合がある

警備の仕事は、依頼内容によって、勤務時間が長時間になることもあります。また、人々の命や安全を守るためには24時間稼働できる必要があるため、不規則な勤務になる可能性もあります。

きちんと休憩や休日が取れるように社内体制を整備している企業がほとんどかとは思いますが、念のため、社内体制や勤務体制については企業説明会やインターンシップなどで事前に確認しておいた方が良いでしょう

③トラブルに巻き込まれる可能性がある

こちらも主に警備職を志望する人が注意すべきポイントになりますが、業務中にトラブルなどに巻き込まれる可能性があります。

たとえば、施設の巡回中や要人の警護中などでは、何も起こらずに終えられることもあれば、トラブルが発生することもあります。また、家庭向けのセキュリティサービスでは、危険を察知するセンサーが反応すれば、そこに駆けつけることになるので、危険な仕事となる可能性が高いことは想像できるでしょう。

選考が有利に! 警備業界で役立つスキル・資格

就活では、自分自身の強みとして、その業界で活かすことができるスキルや資格があると、非常に有利です。警備業界も例外ではなく、警備業界で活かすことができるスキルや資格がたくさんあります。

そこでここからは、警備業界で役立つスキルや資格を紹介します。今回紹介する資格は、学生でも取れるものばかりなので、アピールポイントがないと悩んでる人は、ぜひ今から動き出してみましょう。

スキル①:警備員などの実務経験

警備員などの実務経験は、警備業界を受けるにあたって、非常に大きなアピールポイントとなります。

実務経験から具体的なスキルが身についていなくても、現場の雰囲気や厳しさを経験していれば、実務経験がない学生よりも、採用担当者に良い印象を与えられるでしょう。また、面接などでエピソードトークとしてもつかえるので、実務経験があると有利に選考を進めることができるでしょう。

警備員のアルバイトは、日雇いのものもあるので、就活を有利に進めるためにも、一度アルバイトを経験してみることがおすすめです。

スキル②:語学力

「警備業界=体力勝負」というイメージの方からすると意外かもしれませんが、語学力も大きなアピールポイントとなります。

大きな国際的なイベントがおこなわれる際には、海外の要人が多数来日するため、そういった会場や要人の警備をするとなると、語学力があれば重宝される存在となるでしょう

また、語学力があれば、警備対象の要人とスムーズにコミュニケーションができるので、信頼関係を築きやすく、安心感のある警備にもつながります。

語学力を生かしたい人はこちらも読んでおきましょう。

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スキル③:武道やスポーツの経験

武道やスポーツの経験は、警備業界では必須スキルと言っても過言ではありません。

武道の経験があれば、要人を守ったり、不審者を取り押さえることもできるので、特に警備職を志望する人であれば大きなアピールポイントとなります。

また、スポーツの経験があれば、スポーツで培った体力や瞬発力、判断力が長けているという人もいるでしょう。警備業界の仕事は、その場の状況に合わせて俊敏に動かなければならないので、積極的にアピールしましょう

スポーツ経験を履歴書でアピールしたい人はこちらを読んでおきましょう。

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資格①:警備業務検定

警備業務検定とは、警備業務に関する基本や法令、緊急時の対応方法などを学ぶことができる検定です。そのため、この検定を取得しておけば、社会人になる前に警備に関する知識を習得することができるのです。

警備業務検定は、自分自身で勉強をして試験を受ける方法と30時間の特別講習で勉強した上で修了考査を受けるという方法の2つがあります。

学生であれば講習を受けることは難しいかもしれませんが、自分自身で勉強して受験する場合は、合格ラインが正答率90%と非常に高く設定されているため、しっかりと勉強をおこなう必要があります

資格②:機械警備業務管理者資格

機械警備業務管理者検定は、機械警備業務に関する法令や装置の運用方法、司令業務などについて学ぶことができます。

この検定の基本的に誰でも受けることができるため、将来、機械警備の仕事に従事したいと考えている人であれば、学生のうちに取得しておくと良いでしょう。

また、この資格を持っていなければおこなえない業務などもあるため、好待遇で入社できたり、キャリアアップがしやすくなるなどのメリットもあります

資格③:上級救命講習

上級救命講習とは、消防本部が指導や認定をおこなっている資格講習で、AED(自動体外式除細動器)の使い方や応急処置の方法などを学ぶことができる資格です

警備業界の仕事では、万が一トラブルが起きた場合、こういったスキルが必要なとなる可能性が高いため、学んでおいて損はない知識です。

また、ESや面接の際にも、アピールポイントとなるので、ぜひ積極的に講習を受けてみましょう。

警備業界に向いている人の4つの特徴

就活生であれば、自分が志望する業界に自分が向いているかどうかということは、とても気になることだと思います。また、向いている部分があれば、そこが自分の強みとなり、ESや面接でアピールすることができるポイントにもなります。

そこでここからは、警備業界に向いている人の4つの特徴について紹介します。当てはまる特徴がないからといって、警備業界への就職が難しくなるというわけではないので、安心して見てみてください。

①人々の安心を守りたいという強い思いがある

企業によって掲げているビジョンや目標はさまざまではありますが、警備業界の仕事の主な目的は、人々の生活や安全を守ることです。

そのため、過去の経験から「人々の安全を守りたい」「多くの人が安心して生活ができるように社会を守っていきたい」などという思いが強い人は、警備業界で働くことに向いていると言えます

また、その強い思いは、ESや面接でもアピールすると、好印象につながるかもしれないので、具体的なエピソードがあれば積極的に話すようにしましょう。

②長時間の立ち仕事に耐えられる体力と精神力がある

警備業界の仕事では、長時間の立ち続けなければならなかったり、緊張状態が続いたりすることがほとんどなので、体力と精神力が求められます。

そのため、学生時代に所属していた部活動で厳しい練習をしていた経験や体力が必要なアルバイトをしていた経験などがあると、そこで培った体力や精神力を警備業界でも活かすことができるため、警備業界に向いているといえます

また、「体力と精神力には自信があります」というだけでは具体性に欠けるため、どのくらいの体力があるかを誰でもイメージしやすく話せるように練習しておくことがおすすめです。

③臨機応変に対応できる柔軟性がある

警備業界の仕事は、トラブルや緊急性のある場面に遭遇することも少なくないため、その場で最善の判断をおこない、臨機応変に行動できる柔軟性が求められます。

そのため、自分自身の性格や考え方を振り返り、1つのことに固執しない性格であったり、急な変更にも動じず対応できる性格であったりすれば、警備業界に向いているかもしれません

柔軟性についても、その力を発揮したエピソードがあると、採用担当者もイメージがしやすいので、具体的な経験談を用意しておくことがおすすめです。

④コミュニケーション能力がある

警備業界の仕事は、チームでおこなわれることがほとんどです。そのため、自分の意見を伝えることはもちろん、相手の意見をしっかりと聞き入れ、必要であれば意見を引き出すことができる力が、警備業界で求められるコミュニケーション能力です。

また、警備中に要人や一般人と会話をしなければならない場面もあるので、どんな人が相手であっても冷静に円滑なコミュニケーションをとれる力が求められます

そのため、自分の意見をきちんと伝えられる人は警備業界に向いていると言えますが、人の話を聞くことが上手い人も警備業界では活躍することができるでしょう。

コミュニケーション能力をアピールしたい人はこちらも読んでおきましょう。

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警備業界の志望動機の書き方3ステップ

ここまで、警備業界の概要や役立つスキル、向いている人の特徴などを解説してきましたが、いざ自分の志望動機を書くとなると、なかなかペンが進まないという人もいるかと思います。

そこでここからは、警備業界の志望動機の書き方を3つのステップに分けて紹介します。別の業界の志望動機にも応用できるので、ぜひ参考にして志望動機を書いてみてください。

①結論となる志望動機を簡潔に述べる

志望動機の冒頭では、まず結論となる志望動機をわかりやすく簡潔に書きましょう。たとえば、「私が貴社を志望する理由は、人々が安心して暮らすことができる社会を作りたいからです」というような形です。

冒頭からたくさんの思いや考えを伝えたいかもしれませんが、就活の志望動機の書き方で重要なのは、読み手に理解してもらいやすいように書くことです。そのため、できる限り簡潔に、誰でもわかるような簡単な言葉で書くように心掛けましょう。

②具体的なエピソードや経験を述べる

冒頭で述べた志望動機をよりイメージがしやすくなるように、志望動機のような思いを抱くきっかけとなった経験やエピソードを具体的に述べましょう。

特に警備業界の志望動機は、「社会を良くしたい」「人々の安全を守りたい」など抽象的なものになってしまうことが多いので、エピソードや経験を具体的にすることが大切です

エピソードは、幼少期のものでも大学生になってからのものでもかまいません。ただ、誰にでも当てはまりそうなエピソードや、本当に経験したか怪しまれるような内容の薄いエピソードは印象が悪くなる可能性が高いので注意しましょう。

キャリアアドバイザーコメント

塩田 健斗プロフィール

安全の重要性を感じたエピソードがある人は経験をアピール

警備業界で働くやりがいである「安全を守る」に直接つながる経験があれば積極的にアピールしましょう。
たとえば留学や海外旅行の経験がある人は、日本とは異なる治安を目の当たりにしたと思います。治安が悪い国への渡航であれば、セキュリティの重要性を認識するきっかけになりますよね。この経験からグローバル化にかかわりたいという熱意をアピールすることもできます。

他者やチームの貢献をアピールもOK

中には安全の重要性を感じる経験がない人もいますよね。このときは、「他人や社会」への貢献をアピールこともおすすめです。
他者や社会への貢献をアピールするためには、部活やサークル・アルバイトの経験を話すと伝わりやすいですよ。たとえば、部活でマネージャーとしてチームへの声かけをおこなった結果、試合中のコミュニケーションが増えて試合の勝率が上がった経験などです。自分の行動がチームへ貢献した経験は、警備業界の他者や社会貢献に通じるものがありますね。

このように警備業界に関連する経験がなくてもアピールできるため、じっくりと具体的なエピソードを振り返りましょう。

③入社後の展望について述べる

最後は、入社後の展望について書きます。入社後の展望とは、自分がその企業に入ることができたら、「何をしたいか」「どのように働きたいか」「何を成し遂げたいか」などです。

たとえば、「お客様が安心して暮らせるように、最適なセキュリティ機器を提案したい」「チームを引っ張っていけるような人材になりたい」「貴社の売上高を業界トップに押し上げたい」など、人によってさまざまです。

あまり思いつかない人は、企業説明会に参加したり、OBOG訪問をしたりして、具体的な働き方を知り、入社後の自分のイメージを膨らませてみましょう

入社後の目標を考えたい人はこちらを読んでおきましょう。

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警備業界の志望動機を書く際の3つのポイント

警備業界の志望動機を書く際の3つのポイント
  1. 志望する企業の独自性について触れる
  2. 自分の強みやスキルをアピールする
  3. 入社後の展望は具体的に述べる

基本的な形を押さえて志望動機を書けたとしても、ほかの学生と同じような志望動機になってしまっていれば、書類選考を通過することは難しくなります。

そこでここからは、ほかの学生の志望動機と差別化ができる3つのポイントを紹介します。書類選考の結果が思い通りにいかないと悩んでいる人は、ぜひ実践してみてください。

志望する企業の独自性について触れる

企業の独自性に触れられていなければ、警備業界の企業であればどこでも良いと捉えられてしまう可能性があります。

もし独自性がどこにあるのかわからないという人は、企業分析不足の可能性が高いです。同じ業界の複数の企業ホームページを見たり、企業説明会に参加していたりすれば、独自性はおのずと明確になってきます。

独自性は、その企業がおこなっている事業やサービスはもちろん、企業理念や社内環境、教育体制、福利厚生など、さまざまな観点で見つけることができるので、志望動機を書き始める前に探してみてください

自分の強みやスキルをアピールする

志望動機といえば、その企業に対する自分の強い思いを伝えることが第一優先のように思うかもしれません。しかし、少し工夫をするだけで、思いや熱意を伝えると同時に、自分自身の強みやスキルをアピールできます。

たとえば、「私が貴社に入社することができた際には、大学時代に身につけた英語を活かして、国際イベントなどの警備に携わりたいと考えています」といった形です

このように、先ほど紹介した「入社後の展望」の部分では、自分の強みやスキルをアピールできる絶好の場所なので、ぜひ盛り込んでみてください。

入社後の展望は具体的に述べる

入社後の展望は、壮大な目標でも構いませんが、具体的で再現性の高いものの方が、採用担当者も入社後の姿をイメージしやすく、好印象につながる可能性があります

たとえば、「貴社の商品をより多くの人に使ってもらいたいと思います」よりも、「より多くの人に貴社の○○(サービス名)を使ってもらえるよう、お客様1人ひとりに寄り添った営業をおこなっていきたいと思います」といった内容の方が、具体的でイメージが膨らみます。

ほかにも、社内での振舞い方や、仕事に対する取り組み姿勢、毎日の習慣など、再現性の高いことを述べられると、採用担当者に入社後をイメージしてもらいやすくなるため、おすすめです。

例文4選|職種別の警備業界の志望動機

志望動機では、警備業界を志望していること以外にも、どの職種を志望しているのかをしっかりとアピールする必要があります。また、職種ごとの業務内容を正しく理解したうえで志望動機を書くことが非常に大切です。

そこでここからは、警備業界の志望動機の例文を職種ごとに分けて紹介していきます。OK例文とNG例文があるので、自分の志望動機はどちらに当てはまるかを考えながら読んでみてください。

警備職

警備職の志望動機を書く際は、業務内容をきちんと理解し、入社後どういった業務を担当したいのかを明確にすることが重要です

また、実務経験がある人やスポーツ経験が豊富な人は、自分の強みをしっかりとアピールできる志望動機になるよう、工夫を凝らしましょう。

OK例文

例文

私が貴社を志望する理由は、鉄道や空港など、生活に欠かせない施設の安全を守りたいと考えているからです。

私は、大学時代に柔道をしており、国際交流のために北欧を訪れました。しかし、その帰りの飛行機が悪天候の影響で欠航となり、空港で一晩過ごすことになりました。私は貴重品を持ちながら眠るのは心配でしたが、警備員の方が一晩中巡回をしてくれていたため、安心して眠ることができました。

この経験から、鉄道や空港など、生活に欠かせない施設の安全を守りたいと考えようになり、公的機関や施設の警備を多くになっている貴社を志望しました。私が貴社に入社できた際には、学生時代培った柔道の技術を活かして、鉄道や空港を利用する人が安心して過ごせるよう警備をおこなっていきたいと思います。


キャリアアドバイザー

志望している企業の独自性をしっかりと押さえられた志望動機となっています。また、自分の強みもしっかりとアピールできているので好印象につながるでしょう。また、入社後の展望も、どこの警備をしたいかが明確になっているので、入社後のイメージをしてもらいやすい志望動機です。

NG例文

例文

私が貴社を志望する理由は、鉄道や空港など、生活に欠かせない施設の安全を守りたいと考えているからです。

私は、大学時代に柔道をしており、国際交流のために北欧を訪れました。しかし、その帰りの飛行機が悪天候の影響で欠航となり、空港で一晩過ごすことになりました。私は貴重穂品を持ちながら寝るのは心配でしたが、警備員の方が一晩中巡回をしてくれていたため、安心して眠ることができました。この経験から、鉄道や空港など、生活に欠かせない施設の安全を守りたいと考えようになりました。

私が貴社に入社できた際には、学生時代培った柔道の技術を活かしたいと考えています。


キャリアアドバイザー

一見良い志望動機に見えるかもしれません。しかし、この志望動機では、企業の独自性について触れられていないため、警備業界の企業であればどこでも良いのでないかと思われてしまう可能性が高いです。また、入社後の展望も、具体的な部分が書かれていないので、入社後のイメージが膨らみづらくなっており、非常にもったいないです。

企画職

企画職の業務内容は企業によって違いがあることがあるので、きちんと志望している企業の企画職の業務内容を正しく把握することが大切です

ホームページでの情報収集は表面的になってしまう恐れがあるため、企業説明会やOBOG訪問などの機会を利用して、より具体的な業務内容を知るようにしましょう。

OK例文

例文

私が貴社を志望した理由は、少しでも多くの人を助けられるサービスを企画し、多くの人の生活や安全を守りたいと考えているからです。

私が大学1年生の時、友人と遊びに行ったテーマパークで不審者に遭遇したことがありました。まったく面識がない人であるにもかかわらず長時間つきまとわれたのです。私はどうにかしないといけないと思いながらも何もできないでいると、警備員の人が声をかけてくれ、そこでやっと助けを求めることができました。
この経験から、身の危険を感じていても声を上げることができず、犯罪やトラブルに巻き込まれていしまう人もいるのではないかと考えるようになりました。そして、少しでも多くの人を助けられる新たなサービスを企画したいと思うようになりました。

私が貴社に入社することができた際には、10年以上続けているバレーボールで培ったチャレンジ精神を活かして、貴社が力を入れている商業施設やイベントなどの警備にかかわるサービスを企画したいと考えています。


キャリアアドバイザー

エピソードが非常に具体的で、強い思いが感じ取ることができる志望動機です。また、経験から自分自身で考えを巡らせたこともよくわかり、思考力の高さも見て取れます。さらに、入所後の展望では、具体的なスキルや資格ではないものの、自分の強みをアピールできているので高評価につながるでしょう。

NG例文

例文

私が貴社を志望した理由は、多様化するニーズに合ったサービスを企画し、多くの人の生活の安全を守りたいと考えているからです。

私が大学1年生の時、友人と遊びに行ったテーマパークで不審者に遭遇したことがありました。全く面識がない人であるにもかかわらず長時間付きまとわれたのです。私はどうにかしないといけないと思いながらも何もできないでいると、警備員の人が声をかけてくれ、そこでやっと助けを求めることができました。

私が貴社に入社することができた際には、少しでも多くの人を助けられる新たなサービスを企画したいと思うようになりました。


キャリアアドバイザー

エピソードは具体的なので非常に良いですが、志望動機とエピソード、入社後の展望のつながりがあまり見えないところが少しもったいないです。また、入社後の展望は、具体性がなく内容が薄いので、印象が悪くなってしまう可能性があります。

営業職

営業職の志望動機では、営業職が会社の中でどういった役割を担っているかということや、なぜ警備業界の営業職を志望するのかという理由をはっきりと書くことが大切です

営業職だけに対する志望動機になってしまうと、「警備業界でなくても良いのではないか?」と思われてしまう可能性があるため、警備業界の営業職の特徴にも触れるようにしましょう。

さらに、企業によって営業職に任されている業務内容の幅や範囲が違っていたりもするので、複数社にESを提出する際は、同じ内容ではなく必ず企業ごとに書き直すようにしましょう。

OK例文

例文

私は、セキュリティサービスを多くの人に利用してもらいたいという理由から貴社を志望いたしました。
私は、何か犯罪やトラブルに巻き込まれそうになったという経験はありません。しかし、ニュースで流れてくる悲しい事件を見るたびに、セキュリティサービスがもっと普及すれば、多くの人を守れるかもしれないと考えていました。しかし、それと同時に、費用などを理由にセキュリティサービスを利用できない人の存在についても考えるようになりました。

貴社が提供しているホームセキュリティサービスは、お客様の予算に合わせて営業が考えることができると企業説明会で聞き、自分の思いを実現できるかもしれないと思いました。

私が貴社に入社することができた際には、お客様の不安や心配に寄り添うことはもちろん、お客様の予算に合ったプランを提案し、費用面の心配もないサービスを提供したいと考えています。


キャリアアドバイザー

具体的な経験ではないものの、自分の考えや思いをうまく書き表すことができている志望動機です。また、志望する企業の独自性をしっかりと企業説明会で見つけられていることもわかります。さらに、入社後の展望についても具体性があり、高評価につながるでしょう。

NG例文

例文

私は、セキュリティサービスを多くの人に利用してもらいたいという理由から貴社を志望いたしました。
私は、何か犯罪やトラブルに巻き込まれそうになったという経験はありません。しかし、ニュースで流れてくる悲しい事件を見るたびに、セキュリティサービスがもっと普及すれば、多くの人を守れるかもしれないと考えていました。

私が貴社に入社することができた際には、お客様の不安や心配に寄り添ったサービスを提供したいと考えています。


キャリアアドバイザー

一見何の問題もない志望動機に見えるかもしれませんが、誰にでも書けるような内容になってしまっています。特に、経験がなく自分の考えや思いを書く場合は、具体的に書かなければ、内容が薄くなってしまうので注意が必要です。

技術職

技術職の志望動機では、警備業界の技術職を志望する理由をしっかりと書くように心掛けましょう。営業職と同様で、技術職や機械に携われることだけに触れてしまうと、別の業界でも良いと捉えられてしまう可能性があります

そのため、企業説明会やインターンシップなどで積極的に質問をして、業務内容の細かい部分までしっかりと知るようにしましょう。

OK例文

例文

私が貴社を志望する理由は、少しでも多くの人が安心して暮らせる社会にしていきたいと考えているからです。

私の実家は自営業をしているのですが、数年前から万引きの被害があり困っていました。私は、一生懸命働く両親の努力を踏みにじるような万引き犯を許せず、セキュリティサービスの利用を勧めました。セキュリティサービスを利用するようになってからは、防犯カメラが抑止力になったのか、万引きは一切起こらなくなりました。

私はこの経験から、一生懸命働いている人や安全な生活を望む人が1人でも多く安心して暮らせる社会にしていきたいと思うようになりました。私が貴社に入社できた際には、貴社が力を入れているセキュリティ機器のアフターフォローを積極的におこない、防犯機器が常に正常に作動し、お客様に危険をいち早く察知できる状態を作っていきたいと考えています。


キャリアアドバイザー

志望理由とエピソードが密接に結びついているため、非常に説得力のある志望動機となっています。また、入社後の展望では、その企業の方針やサービスに共感していることも表せているため、好印象な志望動機といえます。

NG例文

例文

私が貴社を志望する理由は、より性能の高いセキュリティ機器を開発したいと考えているからです。

私の実家は自営業をしているのですが、数年前から万引きの被害があり困っていました。私は、一生懸命働く両親の努力を踏みにじるような万引き犯を許せず、セキュリティサービスの利用を勧めました。セキュリティサービスを利用するようになってからは、防犯カメラが抑止力になったのか、万引きは一切怒らなくなりました。

私が貴社に入社できた際には、大学で学んだ■■の知識を活かして、より性能の高いセキュリティ機器を開発したいと考えています。


キャリアアドバイザー

企業にもよりますが、技術職はセキュリティ機器の設置やメンテナンスが主な業務内容となるので、技術職がセキュリティ機器の開発までおこなえるのかは事前にきちんと確認しておく必要があります。また、何のために「より性能の高いセキュリティ機器を開発したい」のかを冒頭に書いた方がより説得力のあるものになるでしょう。

警備業界を志望する学生からよくある質問に回答!

警備業界に興味はあるものの具体的な業務内容がわからない学生や、業界の動向を知りたい学生もいるでしょう。そういった学生からよくある質問にキャリアアドバイザーが回答します。

  • 警備業界とはどのようなものですか?

    警備業界とは、建物や商品、人々などの安全とセキュリティーを守るために専門的なサービスを提供する業界です。たとえば、イベントが開催されるときや道路工事など、誘導している人たちを見たことありませんか。そのような人たちは警備業界に属していますよ。

    人の命や安全を守ることができるのでやりがいがある点や、専門的な知識を身に付けられる点は警備業界の魅力といえますね。

  • 警備業界の動向や今後について教えてください。

    人々の防災や防犯意識は今後も高まっていくことが明らかになっているため、警備業界の需要はますます見込めます。近年では技術が発達し、警備業界もロボット警備員やドローンセキュリティなどが開発され、今後もさらに進化していくでしょう。また、サービスを利用する側も個人や民間企業、行政機関と幅広く、将来性が期待できます。

    一方課題としては「賃金が安い」「24時間で大変そう」といった昔からの業界イメージがあり、現在ではイメージ改革に取り組んでいる企業も多くありますよ。

警備業界について理解を深めて、好印象を与えられる志望動機を書こう!

警備業界の仕事は、人々の安全や生活を守ることができることはもちろん、大規模なイベントなどでも必要とされる、非常に需要の高い仕事です。

また、警備の仕事は警備職の人だけでなく、さまざまな職種の人が連携しておこなっています。そのため、「警備業界=警備員」というイメージに固執せずに、視野を広げて自分にあった職種を探していきましょう。

記事の編集責任者

北原 瑞起きたはら みずき

新卒でポート株式会社へ入社。入社2年目に年間1億2千万円の売上を記録し、全社の年間MVPを獲得。現在は、リクルーティングアドバイザーグループの責任者として、年間300社の採用支援及び、年間2,000人の学生の就活相談に乗り、企業と学生の最良なマッチング機会の創出をおこなっている。プロフィール詳細

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01458)

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