他社の選考状況がない場合の回答は要注意! OK例とNG例を解説

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  • 酒井 栞里

    大学ではアメフト部のマネージャーとして、練習やチームの運営をサポート。この経験を通して、自… 続きを読む

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  • 吉田 実遊

    大学時代はイベントなどを運営する学生団体の代表を務めた。マインドチェンジと工夫で誰でも活躍… 続きを読む

コラムの目次

  1. 他社の選考状況がない場合は回答次第で印象が大きく変わる!
  2. まずは確認! 他社の選考状況がない場合のケース
  3. ケース①エントリ―した企業がすべて落ちてしまった
  4. ケース②そもそもエントリーをおこなっていない
  5. ケース③エントリ―しているが選考がまだ始まってない
  6. ケース④既に内定を持っている
  7. ケース⑤進学など就職以外の進路も考えている
  8. 他社の選考状況がないことは採用において不利な状況ではない
  9. そもそも企業が他社の選考状況を聞く理由とは?
  10. 志望度の高さや熱意を確認したい
  11. 就活の軸を知りたい
  12. 他社からの就活生の評価を知りたい
  13. 選考スケジュールの参考にしたい
  14. 自社がどのような企業と競合しているのか知りたい
  15. 他社の選考状況がない場合に答えるときの3つのポイント
  16. ①基本的には正直に答える
  17. ②他社の選考状況がない理由を説明する
  18. ③志望度の高さをアピールする
  19. 他社の選考状況がない場合に答えるときの注意点
  20. 「ありません」の一言で終わらせない
  21. わかりやすい嘘はつかない
  22. 落ちた企業を答える必要はない
  23. ケース別! 他社の選考状況がない場合の回答例
  24. 【OK例文】①エントリーした企業がすべて落ちてしまった
  25. 【OK例文】②そもそもエントリーをおこなっていない
  26. 【OK例文】③エントリ―しているが選考がまだ始まってない
  27. 【OK例文】④既に内定を持っている
  28. 【OK例文】⑤進学など就職以外の進路も考えている
  29. 【NG例文】①不採用の結果のみを答えてしまう
  30. 【NG例文】②はっきりと答えずごまかしている
  31. 【NG例文】③落ちた選考の言い訳をする
  32. 準備しておこう!選考状況がない場合によく聞かれる深掘り質問を解説
  33. 「もし弊社が不採用だった場合どうするのですか?」
  34. 「今後エントリ―する予定の企業はありますか?」
  35. 「どのような軸で受ける企業を選んでいるのですか?」
  36. 他社の応募状況がない場合は理由や志望度の高さをアピールしよう

他社の選考状況がない場合は回答次第で印象が大きく変わる!

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生から、

「面接で他社の選考状況を聞かれることがあるのですが、なんて答えるべきでしょうか? 」

と質問されることがあります。

面接で他社の選考状況を聞かれるとどきっとしてしまいますよね。特に他に受けている企業がない場合、「正直に答えると不利になるのではないか? 」と悩む就活生も多いでしょう。結論から言うと、基本的にこの質問には正直に答えてかまいません。ただ、他社の選考状況は企業にとって非常に重要な質問でもあるため、答え方には注意も必要です。

この記事では、他社の選考状況がない場合の面接での答え方について解説していきます。後半では例文も紹介するので面接を控えている人はぜひ参考にしてくださいね。

また選考状況を聞かれたときの答え方についてはこちらの記事で解説しています。より詳しく知りたい学生はこちらも参考にしてくださいね。

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他社の選考状況を聞かれたときの答え方は? 9つのポイントと例文

他社の選考状況の答え方で焦らないためには事前の準備が欠かせません。この記事では企業が選考状況を質問する意図や答える際の注意点などをキャリアアドバイザーが解説します。回答の例文もあるので、選考状況の答え方に不安がある学生は参考にしてくださいね。

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まずは確認! 他社の選考状況がない場合のケース

一言で「他社の選考状況がない」と言っても、さまざまなパターンがあります。状況によって答え方も変ってくるため、まずは現状を確認することが大切です。では、他社の選考状況がない場合にはどんなケースがあるのでしょうか。

ケース①エントリ―した企業がすべて落ちてしまった

1つ目は、エントリ―した企業がすべて落ちてしまったというケース。複数社エントリ―して選考に臨んだものの、他の企業は不採用となり最後の1社を受けているという状況です。

多くの企業で不採用になっている状況は企業に不安感を与える可能性があるため、この場合「他の企業が全滅した」とはっきり言うのは避けた方が良いでしょう。他社の選考状況がないことは正直に伝えつつ、今後エントリ―したい企業や就活の軸について触れるのがおすすめです。

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ケース②そもそもエントリーをおこなっていない

2つ目は、そもそもエントリーをおこなっていないというケース。今受けている企業しかエントリーしておらず、他の選択肢がないという状況ですね。

この場合、「本当に行きたい企業だけ受けている」という旨を伝えると熱意のアピールにつながります。ただし、就活への意識が低いと捉えられる可能性もあるため、その企業を選んだ理由や経緯も伝えることがおすすめです。何か事情があり就活の開始が遅れた場合は、その理由も簡単に説明しましょう。

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ケース③エントリ―しているが選考がまだ始まってない

3つ目は、他の企業にもエントリ―しているが選考が始まっていないというケース。就活では「エントリ―→書類選考→面接/適性検査」という流れが一般的です。エントリ―してから書類選考が始まるまでタイムラグがある場合も多いため、就活序盤では選考が進んでいる企業が無い状況になることも少なくありません。

この場合、エントリ―している企業はあること、選考がまだ始まっていないことを正直に伝えても問題ありません。ただ、「内定を出しても承諾してくれないのでは? 」と思われる可能性はあるので、志望度が高い企業なら「内定が出たら就活を終了する」と言い切るのも良いでしょう。

ケース④既に内定を持っている

既に内定を持っているというケースもあります。これまでいくつか企業の選考を受けてきて内定を貰った、その上でさらに志望度の高い企業だけ受けているという状況です。

既に内定を持っているのであれば1社しか受けていなくても不自然ではなく、むしろ企業にとっては好印象を与えられます。「内定を貰った企業よりも志望度が高いから御社の選考に参加している」ということが伝われば、志望度の高さもアピールできるでしょう。他社の選考状況がないケースの中で、最も積極的にアピールしたい状況と言えますね。

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ケース⑤進学など就職以外の進路も考えている

5つ目は、大学院進学など就職以外の進路を考えているケース。本当に行きたい企業だけ受けて、もし受からなかったら就職以外を選択するという状況です。

この場合、答え方によって良い印象にも悪い印象にもなり得るので注意が必要です。「就職できなければ大学院に進学します」という言葉だけ伝えると、「就職を軽く考えている」「そこまで熱意はない」と捉えられる可能性があります。一方、就職以外の道があることも伝えつつ、だからこそ入社意欲が高い企業しか受けていない旨を伝えられれば好印象につながるでしょう。

キャリアアドバイザーコメント

吉田 実遊プロフィール

入社意欲が低く見えてしまうような回答は避けよう

企業は多くのコストをかけて採用活動をしているので、せっかく内定を出しても学生に辞退されてしまうとなると、費用や時間の損失が発生してしまいます。これは多くの企業が毎年悩んでいることですね。

そのため、面接では辞退せずに確実に入社してくれるか意思確認をされることがよくあります。応募者のなかには、周りに流されて受けている人、面接練習のために受けている人などがいる可能性もあるので、企業はそのような人達を見抜きたいと思っています。

特に企業のことについて聞かれて、あいまいな回答の人は要注意です。入社意欲が低く見られてしまいます。他にもこれから受ける別の企業について詳しく話しすぎてしまうといった場合も、採用担当者に不信感を持たれるでしょう。企業が多くの時間と採用コストをかけて採用活動をしていることを認識して、入社意欲が高いと思わせるような応答を心がけましょう。

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他社の選考状況がないことは採用において不利な状況ではない


就活生

他社の選考状況がないことは、やっぱり採用側にとっては良い印象は持たれないですよね…。


キャリアアドバイザー

そんなことはないですよ! 他社の選考状況がないからといって、選考に悪い影響が及ぶとは限りません。しっかりと相手が納得できる理由を伝えられれば、むしろ好印象になる場合もありますよ!

他社の選考状況がない場合、「正直に言ったら不利になるのでは? 」と思う人もいるでしょう。確かに就活では複数社の選考を同時進行するのが一般的であるため、1社しか受けていないと面接官に不自然な印象を与える可能性があります。

しかし、他社の選考を受けていないことは本来採用において不利な状況ではありません。企業にとっては「他の企業に入社してしまう心配がない」という安心材料にもなるからです。「御社以外は考えていないので」などのポジティブな理由を付け加えることで、好印象を与えられるでしょう

ただし、「弊社が不採用になった場合どうするのですか? 」と深掘り質問をされる可能性があるため、納得できる答えを用意しておく必要はあります。これについては後程詳しく説明します。

キャリアアドバイザーコメント

吉川 智也プロフィール

他社選考の有無で採用されやすさに差は生まれない

学生から「他社の選考状況がある人とない人ではどちらが有利になりますか」と聞かれることがありますが、選考状況の有無はどちらでも差はありません。

これまでに支援した学生のなかには、他社の選考状況がなくても「留学から帰ってきたばかりなので」「御社が第一志望で集中して選考に挑みたかったので」など明確な理由を伝え、内定を獲得していましたよ。また、専門職や研究職を目指す学生は、仕事の内容を重視するため一社集中で受ける人も多く見られます。

逆に選考状況がある人は、就活を熱心にやっている様子から、入社後も働く意欲が高く真面目に仕事に取り組んでくれそうなイメージを持たれることがよくあります。選考状況を分かりやすく伝えることで説明能力の高さが感じられることもあります。

選考状況があってもなくても、自身の状況を明確に回答ができれば差はありませんので、正直に答えていいと思いますよ。

そもそも企業が他社の選考状況を聞く理由とは?

面接で他社の選考状況を聞かれることは多々ありますが、そもそもなぜ企業はどのような質問をしてくるのでしょうか。企業側の意図に沿った回答をするために、まずは企業が他社の選考状況を聞く理由を知っておきましょう。

志望度の高さや熱意を確認したい

大前提として、企業は内定を出したら確実に入社してくれる人を選びたいと考えています。どんなに優秀な人材でも、自社に入社してくれないと分かっているなら内定を出すことはありません。そのため、企業は自社への志望度の高さを知る方法のひとつとして他社の選考状況を聞くことがあります。

昨今の就活では複数企業を同時に受ける人も多く、その状況は企業側も理解しています。そのため、「他社も受けているなら不採用にする」「弊社しか受けていないなら採用する」と極端な判断をされることはありません。どちらかというと、企業は選考状況そのものよりもそこから伝わる就活生の熱意や考え方に注目しています。

就活の軸を知りたい

2つ目の意図は、就活生がどんな基準で企業を選んでいるかを知ることです。

たとえば、同業界を多く受けているなら業界への興味が強い、ベンチャー企業が多いなら自己成長や裁量権の大きさを重視していると分かります。反対に、受けている企業に一貫性がないと「何をしたいのか分からない」「本当にうちに入りたいの? 」と捉えられるかもしれません

要するに、就活の軸を知ることで自社への志望度が高いか、そして自社に適した人材かどうかを見極めているのです。

就活の軸の見つけ方を知りたい人はこちらの記事も読んでくださいね。

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他社からの就活生の評価を知りたい

就活生が他社からどのような評価を受けているのかを知るために選考状況を聞くこともあります。たとえば、同業他社の選考が最終面接まで進んでいる場合、「他社から見ても優秀な人材だ」と判断できます。逆に、他の選考がすべて落ちてしまった場合は「何か問題のある人材なのではないか」という考えが強まるでしょう。

面接官も人間なので、いつでも自分の判断に100%自信を持てるわけではありません。「優秀そうに見えるけど、本当に大丈夫なのか? 」と迷うこともあります。他社の選考が進んでいるからといって自社に適した人材とは限りませんが、迷ったときの判断材料として他社の選考状況を参考にすることもあるのです

選考スケジュールの参考にしたい

他社の選考状況を聞くことには、今後の選考スケジュールの参考にしたいという意図も含まれます。

たとえば、就活生が「〇社の内定を貰っています」と答えれば自社の選考スケジュールが遅いと判断できるでしょう。他社と比べて選考が遅すぎると、優秀な人材を逃してしまう可能性があります。逆に速すぎても内定辞退が増えるかもしれません。他社に遅れをとらず適切なスピードで選考を進めるために、他社の選考状況を参考にすることがあるのです

また、内定承諾期限までに他社の選考が終わらないと内定承諾の判断ができない就活生もいます。タイミングが合わなかったというだけで結果が決まってしまわないように、他社の選考状況を聞いて調節することもあります。

自社がどのような企業と競合しているのか知りたい

他社の選考状況は、就活生を評価するためだけの質問ではありません。企業側の情報収集として「就活において自社がどのような企業と競合しているか」を知るために聞くこともあります

労働力不足が深刻化する昨今では、企業側も優秀な人材を集めるために必死です。特に知名度の低い企業は、思い通りにエントリーが集まらず苦戦することも少なくありません。

そのような状況で、「自社を受けてくれた就活生が他にどんな企業に興味を持っているのか」は貴重な情報となります。どんな志向を持った就活生が自社を受けているのかが分かれば、来年度以降の参考にできるということです。

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他社の選考状況がない場合に答えるときの3つのポイント

上記で説明した通り、他社の選考状況についての質問には企業側にとって重要な意味が含まれています。それだけ企業が注目している項目であることから、面接での答え方にも気を付けなければなりません。

では、企業に良い印象を与えるためにはどのように答えれば良いのでしょうか。ここでは、他社の選考状況がない場合の答え方のポイントを3つ紹介します。

①基本的には正直に答える

他社の選考状況を答えるときは、基本的に正直に答えても問題ありません。「1社しか受けていないけど大丈夫? 」と思うかもしれませんが、それだけで不採用になる可能性は低いです。あくまで就活生の熱意や適性を評価するための質問なので、「現状御社しか選考を受けていません」と正直に答えましょう。

とはいえ、すべてをありのまま答えると話が長くなってしまいますし、内容によっては不利になる可能性もあります。以下で紹介するポイントを踏まえながら、伝えるべきことを取捨選択するようにしてください。

②他社の選考状況がない理由を説明する

他社の選考状況がない場合、面接官は「なぜうちしか受けていないの? 」「それで大丈夫なの? 」と感じる可能性があります。そのため、なぜ他社の選考状況がないのかを簡単に説明しましょう。

たとえば、以下のように説明すれば志望度の高さが伝わります。

  • すでに内定をいただいている企業があるので、他の企業は辞退しました。
  • 大学院進学も視野に入れているため、本当に興味のある御社しか受けていません。

なお、「アルバイトが忙しくて十分就活ができなかった」「他の企業は全部落ちてしまった」などネガティブな理由は印象を悪くする可能性があります。その場合すべて正直に伝える必要はないので、以下のようにポジティブな理由に変換しましょう。

  • 企業研究を進める中で、心から入社したいと思えたのは御社だけでした。
  • 現状選考が始まっているのは御社だけですが、エントリ―している企業はあります。

③志望度の高さをアピールする

他社の選考状況は志望度を確認するための質問でもあるため、選考状況を簡潔に説明するのはもちろん、志望度の高さもアピールしましょう。特に他社の選考状況がない場合は、「自社に強く興味をもってくれている」または「就活がうまくいっていない」と評価が分かれやすいため、前者の評価になるように伝えることが大切です

ただし、志望動機を聞かれているわけではないので理由を長々と話すのは避けた方が良いです。あくまでメインは選考状況の確認なので、1社しか受けていない理由と絡めながらなるべくシンプルに伝えましょう。

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他社の選考状況がない場合に答えるときの注意点

他社の選考状況がない場合に答えるときの注意点
  • 「ありません」の一言で終わらせない
  • わかりやすい嘘はつかない
  • 落ちた企業を答える必要はない

他社の選考状況がないことを面接官に伝えるときには、マイナスな印象を与えないように注意することも大切です。そこで次に、他社の選考状況がない場合に注意すべきことを3つ紹介します。

「ありません」の一言で終わらせない

1つ目の注意点は、「ありません」「御社以外は受けていません」の一言だけで終わらせないことです。

他社の選考状況がないからといって採用に不利になることはありません。ただ、一般的には複数社を受ける学生が多い中、1社だけしか受けていないと企業側も疑問に感じやすいでしょう。そのため、面接官が納得する理由や志望度の高さを付け加えましょう

また、面接官によっては「なぜ他の企業を受けていないんですか? 」「弊社が不採用になったらどうするのですか? 」など質問をしてくることがあります。こうした深掘り質問への回答も併せて準備しておきましょう。

わかりやすい嘘はつかない

他社の選考状況がない状況を伝えることに抵抗を感じる人もいるでしょう。しかし、だからといってわかりやすい嘘をつくのはおすすめできません。

たとえば、自分を良く見せようと本当は内定がないのに「〇〇社から内定をいただいております」と答えるのはNGです。面接官によっては同業他社の選考スケジュールを把握している場合もあるため、嘘がバレるとまず選考は通過できません。

1社しか受けていないことは入社意欲のアピールにもつながるため、嘘をつくよりも現状をポジティブに伝えることに注力しましょう。

就活で嘘をつくリスクについてはこちらの記事をご覧ください。

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就活で嘘をつくことには、たくさんのリスクがあります。この記事では、嘘と嘘ではないの境界線や、嘘のエピソードを話さなくていい対策もキャリアアドバイザーが紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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落ちた企業を答える必要はない

他の企業が落ちてしまって他社の選考状況がない場合、「〇〇社と〇〇社の選考を受けたのですが落ちてしまいました」と必ずしも正直に答える必要はありません。この質問はあくまで現在進行中の選考についての確認であり、これまで受けた企業を聞いているわけではありません

また、不採用が続いている状況を伝えると、他社からの評価が低い就活生という印象が残ってしまう可能性があります。そのため、落ちた企業のことをあえて伝える必要はなく、他社の選考状況がないことやその理由をメインに伝えましょう。

キャリアアドバイザーコメント

酒井 栞里プロフィール

ネガティブな質問につながりそうな回答は避けよう

企業によっては、就活の軸や競合他社を確認する目的で「これまでどんな企業を受けましたか? 」と聞いてくる可能性があります。正直に落ちた企業について伝えた方がいいのか、悩んでしまう学生も多くいますね。

その場合も、あえて落ちた結果を伝える必要はないですよ。落ちた結果を伝えてしまうと、「不採用になった理由は何だと思いますか」などネガティブな質問に発展したり、また上述にもあるように他社からの評価が低い印象を持たれたりしてしまうことがあります。

面接は自分を売り込む場なので、企業に好印象を持ってもらうための回答が大切です。何となく嘘をついている罪悪感をもつ学生もいますが、面接の瞬間だけは「落ちた企業のことは忘れた」ということにしてみてはいかがですか。落ちた企業の結果を引きずらず、面接で自分のことを最大限にアピールできるようにしましょう。

ケース別! 他社の選考状況がない場合の回答例

ここまで他社の選考状況がない場合の答え方について解説してきましたが、理解は深まってきたでしょうか。上記のポイントや注意点を踏まえて、実際に回答する場合の例文を見ていきましょう。

【OK例文】①エントリーした企業がすべて落ちてしまった

例文

現在、他に選考が進んでいる企業はありません。

これまで食品業界でいくつか選考を受けたのですが、ご縁がなかったようで御社のみ受けている状況です。御社が第一志望なので内定をいただければすぐに就活を終了する予定です。


キャリアアドバイザー

不採用になった企業について答える必要はありませんが、例文のように伝えることで業界に対するアピールができます。同業他社を見た上で第一志望と言い切っているので説得力がありますね。

【OK例文】②そもそもエントリーをおこなっていない

例文

他に選考を受けている企業はありません。

このような状況になったのは、自分のやりたい仕事がなかなか見つからず就活の開始が遅れてしまったためです。しかし、じっくりと自己分析をおこなったことで今は就活の軸が定まり、御社の商品企画職を第一志望としています。


キャリアアドバイザー

こちらは就活の進捗が遅れていることについて正直に答えている例文です。「遅れたからこそ自己分析をしっかりおこなえた」とポジティブな捉え方をしている点が素晴らしいですね。第一志望であることを伝えているので、面接官も納得してくれるでしょう。

【OK例文】③エントリ―しているが選考がまだ始まってない

例文

現在選考を受けている企業は御社だけです。

私は「新しい挑戦を評価してくれる環境」を軸として就活をしており、エントリ―している企業はいくつかあるのですがまだ選考は始まっていません。第一志望は御社なので内定をいただけましたら他の企業は辞退する予定です。


キャリアアドバイザー

エントリ―はしている企業がある場合は、「内定を出しても承諾してくれないのではないか?」と思われる可能性があります。面接官を安心させるためには、例文のように「内定が出たら他は辞退する」と言い切ってしまうのがおすすめです。

【OK例文】④既に内定を持っている

例文

他に選考を受けている企業は現在ありません。

正直に申し上げますと、すでに1社内定をいただいており、それ以上に志望度の高い御社以外は選考を辞退いたしました。そのため、御社での採用か決まり次第就活も終了する予定です。


キャリアアドバイザー

こちらは既に内定を持っている場合の例文です。内定企業以上に志望度が高いこと、それ以外の企業は辞退したことを述べているため、入社意欲の高さが伝わりますね。

【OK例文】⑤進学など就職以外の進路も考えている

例文

ここに例文のテキストを記載現在選考を受けているのは御社のみです。

私は大学で分子生物学の研究をしているのですが、大学院に進学して研究を続けるという選択肢も考えています。そのため、大学院進学よりも魅力を感じる企業しか受けていません。現在の思いとしては御社に入社することが一番なのですが、もしご縁が無かった場合は就活をせず大学院に進学する予定です。


キャリアアドバイザー

進学など就職以外の選択肢もある場合、「内定を出しても入社しないのでは?」と思われないようにすることが大切です。例文のように、あくまで第一志望は御社である旨を伝えられると良いですね。

【NG例文】①不採用の結果のみを答えてしまう

例文

御社以外に選考が進んでいる企業は現在ありません。

私は化粧品メーカーを中心に就活を行ってきたのですが、残念なことに10社すべて不採用になってしまい御社しか残っていない状況です。このような結果になったのは自分の努力不足だと反省しております。


キャリアアドバイザー

「10社すべて不採用になった」とはっきり言ってしまうと、面接官は「何か致命的な欠点があるのでは? 」と警戒する可能性が高いです。他社の選考状況がないことを隠す必要はありませんが、不採用結果については積極的に伝えない方が良いでしょう。

【NG例文】②はっきりと答えずごまかしている

例文

私は御社の技術力の高さや自由な社風に魅力を感じています。他にも同業他社の企業は見てきたのですが、その中でも第一志望は御社です。就活では色々な企業を見ることも大切だと思いますが、現状他の企業に入社することは考えていません。


キャリアアドバイザー

こちらの例文は、他社の選考が進んでいないことを隠すために曖昧な言葉でごまかしています。志望度の高さをアピールしていますが、このような答え方では「質問に答えてくれない人」という印象を与えてしまうでしょう。結論ファーストで答えることが基本なので、最初に他社の選考状況がないことをはっきりと伝えた方が良いですね。

【NG例文】③落ちた選考の言い訳をする

例文

現在御社の他に選考を受けている企業はありません。

〇〇社は2次面接までいったのですが、面接官との相性が悪くうまく自分をアピールできませんでした。□□社もグルーブディスカッションでリーダー役を他の就活生に取られてしまい不採用となりました。現状就活はうまく進んでおりませんが、切り替えて今は御社を第一志望としています。


キャリアアドバイザー

他社の選考に進んだ経験をアピールしたいのかもしれませんが、この例文では落ちた原因を他人のせいにしているように見えますね。また、「切り替えて今は御社を第一志望としている」という部分から、「本当は他社に行きたかった」という本音も感じられます。

準備しておこう!選考状況がない場合によく聞かれる深掘り質問を解説

他社の選考状況がない場合、それについてさらに深く質問される可能性があります。しっかり答えられないとマイナス評価になることがあるため、想定される質問への回答を準備しておくことも大切です。そこで最後に、選考状況がない場合によく聞かれる深掘り質問について解説します。

「もし弊社が不採用だった場合どうするのですか?」

他社の選考状況がない場合、最も聞かれやすいのが「弊社が不採用だったらどうするのですか? 」という質問です。この質問への回答のポイントは、企業への志望度の高さを改めてアピールするとともに具体的な対処法を述べることです

例文

・現状御社しか考えていないので不採用になった場合大変残念なのですが、〇〇業界の他社にも視野を広げて就活を続ける予定です。

・御社に入社するのが一番なのですが、もし不採用だった場合は大学院に進学することも考えています。

キャリアアドバイザーコメント

長尾 美慧プロフィール

ただ「御社に入りたい! 」だけではマイナスな印象になる可能性も

学生の中には「弊社が不採用だった場合どうするか」といった質問をされると、「自分を不採用にしたいんだな」と勘違いする人がいます。この質問をされたことで、ガクンと気持ちが落ちてしまう学生もいますが、気にする必要はまったくなく就活ではよく聞かれることなのです。

ただし、答え方には注意が必要です。「御社が第一志望なので落ちたときのことは考えていません」などと答えると、企業によっては「この学生は先のことを何も考えず、社会人としての自立を本気で考えていないのではないか」と、マイナスな印象をもたれてしまう可能性もあります。

もし面接で不採用だった場合のことを聞かれたときのために、自分のこれからの人生をどのようにしたいのか、しっかり考えておくことをおすすめします。

「今後エントリ―する予定の企業はありますか?」

就活の軸や競合他社を知るため、今後のエントリ―予定について聞かれることもあります。この場合は、正直に興味のある企業名を答えてもかまいません

回答の理想としては、できれば受けている企業と近い業種や共通点のある企業を答えた方が良いでしょう。もし異業界に興味がある場合はその理由も簡単に説明するのがおすすめです。

「どのような軸で受ける企業を選んでいるのですか?」

企業が他社の選考状況を聞くことには就活の軸を知りたいという意図も含まれるため、無い場合は就活の軸について深掘りされる可能性があります。これは「なぜ他社を受けずうちだけなのか? 」という本質をつく質問でもあるため、しっかり答えられるようにしておきましょう

なお、「〇〇業界には他にも多くの企業がありますがなぜ受けていないんですか? 」とさらに深掘りされる可能性もあります。ここで答えに詰まってしまうといい加減な印象を与えてしまうため、「就活の軸に最も合うのが御社だけだった」と面接官が納得する回答を準備しておきましょう。

他社の応募状況がない場合は理由や志望度の高さをアピールしよう

面接では、就活生の興味や入社への意欲を確認する目的で他社の選考状況を聞かれることがよくあります。他社の選考状況がないことは不利になる状況ではなく、むしろ入社意欲のアピールにつながります。そのため、その企業しか受けていない理由や志望度の高さを積極的に伝えましょう。

また、他社の選考状況がない場合は「弊社が不採用だった場合は? 」など深掘り質問をされる可能性が高いです。面接を受ける際は、こうした質問への回答も準備しておきましょう。

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記事の編集責任者

北原 瑞起きたはら みずき

新卒でポート株式会社へ入社。入社2年目に年間1億2千万円の売上を記録し、全社の年間MVPを獲得。現在は、リクルーティングアドバイザーグループの責任者として、年間300社の採用支援及び、年間2,000人の学生の就活相談に乗り、企業と学生の最良なマッチング機会の創出をおこなっている。プロフィール詳細

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01458)

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