例文11選付き|キャリアプランが思いつかないときの5つの対処法

この記事のアドバイザー

  • 石川 愛

    幼少期からボーイスカウト活動をおこない、大学時代には子供たちを指導する立場を経験。思うよう… 続きを読む

  • 加藤 大智

    大学時代は、特別支援学校・小学校でイベントの企画・運営をするボランティアに注力。教職課程を… 続きを読む

  • 吉川 智也

    大学卒業後、2010年にマイナビに入社。300社以上の採用支援をしてきた経験をもとに、各大… 続きを読む

  • 塩田 健斗

    大学卒業後、ポートに新卒入社。メディア広告の営業とマーケティング職としてファーストキャリア… 続きを読む

コラムの目次

  1. キャリアプランが思いつかない人は考える視点を切り替えてみよう
  2. キャリアプランが思いつかない原因を理解しよう
  3. 長期的なゴールを立てていない
  4. 逆算思考に至っていない
  5. 理想が現実離れしている
  6. 行動力が欠けている
  7. 企業が面接でキャリアプランを聞く意図は?
  8. 自社で実現できるキャリアプランかを判断したい
  9. 自身のキャリアについて向き合えているかを確認したい
  10. キャリアプランを考えておく3つのメリットを把握しよう
  11. ①現時点でやるべきことが明確になる
  12. ②仕事へのモチベーションを保ちやすい
  13. ③会社や環境に振り回されない軸を持てる
  14. キャリアプランが思いつかないときに実践したい5つの対処法
  15. ①ゴールとなるキャリアビジョンを描く
  16. ②5年後や10年後といった一定期間で区切ってみる
  17. ③憧れの人物から想像してみる
  18. ④Will・Can・Mustの視点で考えてみる
  19. ⑤就活エージェントに相談してみる
  20. 職種別例文11選! キャリアプランが思いつかない人は参考にしよう!
  21. ①事務・管理系
  22. ②営業系
  23. ③企画系
  24. ④販売・サービス系
  25. ⑤クリエイティブ系
  26. ⑥IT・エンジニア系
  27. ⑦医療・介護系
  28. ⑧教育系
  29. ⑨技術系
  30. ⑩研究・開発系
  31. ⑪金融系
  32. キャリアプランを回答する際の3つの注意点を把握しておこう
  33. ①プライベートを重視している
  34. ②志望動機と一貫が欠けている
  35. ③受けている企業では実現ができない
  36. 混同注意! キャリアプランの類似語との違いは把握必須
  37. キャリアビジョン
  38. キャリアパス
  39. キャリアデザイン
  40. キャリアプランを明確にして選考でアピールしよう

キャリアプランが思いつかない人は考える視点を切り替えてみよう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、

「面接でキャリアプランを聞かれたときにどう回答すれば良いのかわかりません。」
「キャリアプランが思いつかない場合はどうしたら良いですか? 」

といった相談を受けます。まだ就職をしていない状態で、5年後、10年後を見据えたキャリアプランを考えようとしても、なかなか具体的なイメージを持ちにくいところもあるでしょう。

しかし、キャリアプランが思いつかず悩んでいる人も、少し視点を変えてみるだけで作成の道筋が見えてくることもあります。本記事では、企業がキャリアプランを聞く意図や思いつかない場合の対処法、職種別の例文まで、実践的な手法を踏まえて広くお伝えしていきます。

この記事を読み、キャリアプランを明確にして選考で効果的なアピールをしていきましょう。

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キャリアプランが思いつかない原因を理解しよう


就活生

面接対策として、キャリアプランを考えようと思ったのですが、自分が今後どのような仕事をしていくのかなかなかイメージが湧きません。


キャリア
アドバイザー

最初から完璧なキャリアプランを作成しようとすると、何から考えれば良いのかわからなくなることがあります。まずは、なぜキャリアプランが思いつかないのか、原因を理解することから始めましょう。

キャリアプランとは、「仕事における将来の理想像を明確にし、それを実現するために作成する具体的な行動計画」を指します。企業にうまくアピールできるだけのキャリアプランを作成するためには、きちんと準備をおこない、1つずつ手順を踏んでいくことが大切です。

まず、なぜ具体的なプランが思いつかないかの原因を理解することで、今後の対策を考えていきましょう。

長期的なゴールを立てていない

キャリアプランを作成するためには、長期的なゴールを立てることが大切です。最終的な到達目標となるゴールを最初に定めておくことで、そのために必要なルートが明確化し、やるべきことがおのずと見えてきます。

キャリアプランにおいては、やりたいことをただ羅列するのではなく、1つの長期的なゴールを立て、そこに向かって論理的に道筋を立てていくことが大切です

逆算思考に至っていない

先述した内容とは逆に、ゴールがあるのにその実現のために必要な行動が具体的に思い浮かばない、というケースもあります。

たとえば、「プロジェクトマネージャーとしてシステム開発の全体統括をする立場になりたい」という明確な目標があるのに、そこに至るまでの過程を逆算して考えられない場合です。

10年後、20年後などの長期的な目標や、今すぐには実現できない大きな目標であるほど、そこまでの計画がイメージしづらく感じてしまいますが、それは今現在と目標とを直接つないで考えているからです。

「10年後に〇〇になりたいから、5年目までに〇〇を経験する。〇〇の業務を担当するためには、3年目までに〇〇の資格取得を目指す」のように、最終的な目標に向かって、どんなスキルと資格が必要で、いつまでに何をすれば良いのかを逆算することで、具体的な計画となっていきます

理想が現実離れしている

キャリアプランの目標となる理想像が、現実離れしすぎている場合もあります。

完璧主義な人に多いのですが、失敗のないようにキャリアプランを練らなければと考えすぎてしまうことがあります。「もっと良いプランがあるはず」と細かいことまで試行錯誤した結果、「こうなりたい」という理想が完璧すぎてしまうことがあるのです。

そうすると、ゴールが遠すぎて具体的な行動に結び付けることができなかったり、後で実現不可能だとわかって修正を何度もすることになる可能性があります。始めから完璧なプランを作ろうとするのではなく、おおまかなゴールを立て、そこから逆算して少しずつ詳細を決めていく方が結果として時間がかからず効率的ですよ

行動力が欠けている

行動力が欠けている場合も、キャリアプランを思いつかない原因となることがあります。行動力がある人は、目標が定まったらそこに向かって「次は〇〇しよう」、「〇〇に挑戦してみることで目標に近づけるかも」とポジティブなアクションを次々に考えていきます。

一方、行動力がない人は自信がないことが多いため、目標はあっても、「自分には無理かも」、「考え直すべきかな……」とネガティブに考えます。そうすると今いる地点から一歩踏み出すことができず、なかなか計画を立てることができません。

行動する前から「ダメかもしれない」と自己判断をして諦めてしまうのではなく、まずは自分がやりたいと感じた気持ちを大切にしましょう。そしてキャリアプランを作成してみて、もし実現できないかもしれないと感じたら、そこで少し方向を修正したり、さらに必要な行動を追加していけば良いのです。

就活時にアピールできる行動力についてはこちらを参考にしてみてください。

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自己PRで面接官が評価する行動力の伝え方|OK・NG例文あり

行動力は自己PRにおすすめの強みで、具体的なエピソードと入社後どのように貢献したいかを伝えると高評価を得られますよ。 この記事では行動力のわかりやすい伝え方や自己PR例文などをキャリアアドバイザーが解説します。 動画も参考にしてアピールに生かしてくださいね。

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キャリアアドバイザーコメント

加藤 大智プロフィール

自己分析ができていないこともキャリアプランが思いつかない要因のひとつ

キャリアプランが思いつかない人の原因として、しっかりと自己分析ができていないケースもあります。自己分析ができていれば、自分が目指したいことが明確になるだけではなく、目標のキャリアを達成する方法のなかでも、何がもっとも自分に適しているか考えやすくなります。

一方で、自己分析ができていないと、適切なキャリアプランが思い浮かばなかったり、キャリアプランが設定できたとしても「本当に目指したいものなのかわからない」などと、後々不安になってしまうこともあるでしょう。

そのため、キャリアプランがなかなか思い浮かばない場合は、改めて自己分析に取り組んでみることをおすすめします。これまでどのような経験を通してどのようなやりがいを感じられたか、といった観点で自己分析をおこなうと、キャリアプランに直結した答えが見つかりやすくなるでしょう。

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 こんな人にツールはおすすめ!

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企業が面接でキャリアプランを聞く意図は?

企業が面接でキャリアプランを聞く意図
  • 自社で実現できるキャリアプランかを判断したい
  • 自身のキャリアについて向き合えているかを確認したい


就活生

選考で学生のスキルや人柄を見るのはわかりますが、まだ仕事もしていない学生に対してキャリアプランを聞くのはどうしてなのでしょうか?


キャリア
アドバイザー

企業はこの質問を通じて、自社との相性や適性を見ています。重要な質問ではないと自己判断して、あいまいな回答や的外れなことを言ってしまうとマイナスイメージを持たれてしまうのでしっかりとした事前対策が必要です。

企業が面接でキャリアプランを聞く意図を正しく理解することで、企業が求める内容を含めた適切な回答をすることができます。質問意図を1つずつ確認していきましょう。

自社で実現できるキャリアプランかを判断したい

まず、キャリアプランを聞くことによって、それが自社で実現できるかどうかを判断しています。学生が思い描く理想像とキャリアプランが、自社にマッチしたものであれば、入社後も仕事にやりがいを見出し、長く働いてくれる可能性が高いです。

また、経験したい業務について具体的なイメージを持てているのであれば、企業側も学生の意向にできる限り沿うために、入社後の配属や進路の参考にすることもあります。

キャリアプランを質問された際は、一方的に自分のやりたいことをただ伝えるのではなく、その企業だからこそ実現できる、という点を内容に組み込んでいくことが大切です。業界・企業研究を徹底しておこない、企業の特徴を踏まえてキャリアプランを作成することで、企業への熱意もうまく伝えることができます

実現が難しい場合ミスマッチが生じる

それとは逆に、その企業で実現が難しいキャリアプランを伝えた場合、いくら優秀な人材であっても、自社とはミスマッチだと判断され合否に影響する可能性があります。

ミスマッチが生じた場合、入社しても仕事への意欲が低かったり、職場に馴染めず短期間で辞めてしまうといったおそれがあるため、企業としてはそうした事態を避けようと、選考時にその点を見極めています

自身のキャリアについて向き合えているかを確認したい

企業がキャリアプランを聞く理由として、もう1つは、自身のキャリアについて向き合えているかを確認したいからです。キャリアプランを作成するためには、自分のこれまでの経験や考え方を整理し、仕事を通じて何がしたいのかを明確にすることが必要です。

「社会貢献がしたい」「企業の利益に貢献したい」など、表面的なキャリアプランしか言えない場合、自分の中での目標が定まっておらず、自己分析が不十分であると企業は判断します。

一方、自身のキャリアにきちんと向き合い、やりたいことを明確化できている人は成長意欲が高く、企業としても採用するメリットがあるため、高評価をもらいやすいです

キャリア形成について考えるコツはこちらを参考にしてみてください。

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キャリア形成とはなりたい自分に近づくためのステップ! 考え方を徹底解説

キャリア形成とは仕事の経験やスキルを計画通りに積んでいくことです。このビジョンが明確だと周囲と差別化できますよ。 この記事ではキャリア形成のために必要な力や方法などをキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画も参考に、学生のうちから考えを深めておきましょう。

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キャリアアドバイザーコメント

石川 愛プロフィール

転職のハードルが低くなっていることも企業がキャリアプランを質問する理由の1つ

昨今転職などのキャリアチェンジに対するハードルが下がってきている影響で、転職や部署移動を積極的に希望しキャリアアップをする若手社員が増えています。このような近年の働き方の変化を踏まえたうえでも、企業は面接でキャリアプランを質問することが多いです。

1つの場所にとどまらない働き方が主流になったとしても、そもそもキャリアプランが明確に定まっていないと、将来どのような道に進めばいいかわからなくなってしまったり、深く考えずに転職や社内異動をした結果、合わない職場を選んでしまう可能性もあります。そういった事態を防ぐためにも、面接でキャリアプランを質問する企業が多いのです。

キャリアプランがしっかりと固まっているうえで柔軟な働き方を希望している場合は、企業としても悪い印象は抱きづらいです。しかし、企業はあくまで長く働いてくれそうな人材を採用としたいと考えています。「将来的に転職をしようと思っている」などと面接で正直に伝えてしまうと、企業にマイナスな印象を与えてしまうことになるため、伝え方には気をつけましょう。

キャリアプランを考えておく3つのメリットを把握しよう

キャリアプランは、ただ選考対策のためだけに作成するものではありません。自分のやりたいことを明確にし、計画を練ることは、入社後に仕事をしていくうえで大きなメリットがあります。

「選考さえ通過できれば良い」と、とりあえず印象が良さそうなキャリアプランを作成するのではなく、これから仕事をしていく自分自身のためにきちんと自分に向き合い、キャリアプランを考えていきましょう。

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①現時点でやるべきことが明確になる

キャリアプランを作成し、自分の目指すべき目標がはっきりとすることで、現時点でやるべきことが明確になります。目標を立て、そのために必要なことを逆算していくと、今自分に何が足りないのか、何をすれば目標が実現できるのかが具体的にイメージできるようになります。

目標を定めず、漫然と日々の業務をこなしていると、ルーティーンワークをひたすらこなすような感覚となり、仕事への意欲が低下します。するといつの間にか自分のしたいことがわからなくなり、このままでいいのかな……と悩んでしまう可能性があります。

自分の中でキャリアプランをしっかりと定めておけば、「今は〇〇に向かって頑張っているときだ」と、今いる自分の位置を常に意識しながら仕事に取り組むことができ、仕事のパフォーマンスも向上します

②仕事へのモチベーションを保ちやすい

キャリアプランを考えておくことで、仕事へのモチベーションを保ちやすくなります。

「指示されたから仕方なくやる」、「とりあえず上司から言われた通り進めていけば良い」といったような受け身の考え方だと、どうしても仕事に対する意欲は保ちづらいです。

一方、大きな目標があり、その実現に向けて1年後、3年後、5年後、それぞれの時点でやるべきことが明確化されていると、「今の自分」と「目標」との距離感もつかみやすくなります。

仕事で成果を上げたり、スキルを身につけていくことで一歩ずつ目標に近づいている感覚が自分でもわかり、それが日々のモチベーションにつながります

③会社や環境に振り回されない軸を持てる

キャリアプランがあれば、会社や環境によって自分の軸がぶれることなく、仕事を意欲的に進めていくことができます。

自分の軸がない場合、会社主導のキャリアプランに沿って、言われた通りに仕事をしていくだけになります。すると何か壁にぶつかったときでも、会社や環境のせいにして自分で考えようとしなくなってしまうおそれがあります。

「仕事に全くやりがいを感じないのは上司の配置ミスだ」、「昇進できないのは会社がきちんと見てくれないからだ」と、全てを会社に任せたままでは、自分の成長にはつなげられません。

自分の軸がしっかりとしていれば、まわりの環境に左右されず、今自分のすべきことにだけ目を向けることができます。キャリア選択の機会があったときでもしっかりと自分の意見を上司に伝えることができ、順調にキャリアを歩んでいくことができるでしょう

就活の軸の見つけ方はこちらを参考にしてみてください。

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就活の軸の見つけ方11選! 企業選びの基準を作って効率化しよう

就活の軸の見つけ方がわからない人必見! 今回は就活の軸の見つけ方11選をキャリアアドバイザーが紹介していきます。就活の軸を持つべき理由や、決める時の注意点も合わせて解説。また選考で答える時の例文も業界別に紹介しているので参考にしてみてください。

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キャリアプランが思いつかないときに実践したい5つの対処法

キャリアプランのメリットは理解できたけれど、実際に考えていこうとするとなかなかイメージが湧かない…という場合は、これからお伝えする対処法を実践してみてください。

最初からキャリアプランの全てを作成しようと思わず、目標を立て、期間ごとに必要なことを考えていくことが大切です。また、思考がストップしてしまったら、一旦頭の中をリセットして、異なる視点から再度考えてみることも有効です。

キャリアプランが思いつかないときにおすすめしたい対処法を5つあげていますので、一緒に見ていきましょう。

①ゴールとなるキャリアビジョンを描く

「最終的な目標なのだから、しっかりとしたものでなくてはいけない」と重く考えなくて大丈夫です。まずは「こうなりたい」という理想像を自分なりにイメージしてみることがキャリアプラン作成のための第一歩です。

それでもゴールがうまく描けない人は、職種にこだわらず、「1,000万円稼げる人間になりたい」など、年収や役職の目標でも構いません。そこから、「1,000万円稼ぐにはどんな職種で、何をいつまでに経験すれば良いのか」といった風に逆算していくことで、自分が何を目指していくべきかがはっきりとしてきます


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アドバイザー

ゴールを一度決めても、逆算して考えていくうちに、自分の目指したい方向が変わることも多々あります。その場合は随時方向修正をしていけば良いので、まずは一度考えるところから始めましょう。

②5年後や10年後といった一定期間で区切ってみる

ゴールが決まったら、そのゴールから現在までの道のりを逆算していきます。その際、5年後、10年後といったように、一定期間で区切って考えてみると、具体的なプランが練りやすくなります。

大きな目標(ゴール)があり、そこに至るまでの小さな目標を期間ごとに設定するといったイメージです。

仮に「調査・広告宣伝全てを統括するマーケティングディレクターになりたい」という目標があったとして、そこにいきなり入社1年目でやるべきことを結び付けても意味がありません。1年後、3年後、5年後、10年後にそれぞれどの立場にいて、何を経験し、どのようなスキルを身につけておくべきかを段階ごとに考えていきます。

そのように組み立てて説明していくことで、キャリアプランが説得力のあるものになり、業界・企業のことを正しく理解しているアピールにもなります

10年後の自分を考える方法についてはこちらの記事で詳しく解説をしています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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【例文11選】「10年後の自分」は5つの方法で見つけられる!

10年後の自分についてを面接で聞かれることはよくあります。そこでうまく回答することができなければ、せっかくのチャンスを活かせないばかりか、マイナスな印象につながってしまうことも。対策必須の頻出質問と言えますよ。この記事ではキャリアアドバイザーのアドバイスを交えて、10年後の自分の考え方から、回答方法、また回答の参考となる例文を11個紹介しています。就活対策としてとても役立つ記事なので、ぜひチェックしてくださいね。

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③憧れの人物から想像してみる

OB・OG訪問で出会った社員や、大学の先輩、有名企業の社長など、憧れの人物がいる場合は、その人のキャリアから自分の目標を考えていくのも良いでしょう。

実際にその人が歩んできたキャリアですから、目標に対する道筋も具体的にイメージしやすいでしょう。それを自分に落とし込んで考えた際に、その人にあって現在の自分にないものを考え、実現のために必要なことを1つずつ書き出していきます。

しかしながら、目標実現のために必要な資格や、経験すべき業務など、実際に経験した人にしかわからないこともあります。実際に会える人物の場合は、直接話を聞いて、自分のキャリアプランが実現可能なものかアドバイスをもらうと良いでしょう

OB・OG訪問をうまく進めるコツはこちらを参考にしてみてください。

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OB・OG訪問をして周囲と差をつけよう こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。 「OB・OG訪問って必要なんですか?」「OB・OGってどうやって見つければいいんですか?」 就活生から、こんな声を聞くことがあります。 […]

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④Will・Can・Mustの視点で考えてみる

Will・Can・Mustの3つの視点から、キャリアプランを考えていく方法もあります。

  • Will:自分のやりたいこと・やりたくないこと
  • Can:できること・できないこと
  • Must:やるべきこと・やる必要のないこと

キャリアプランを作成していくには、自分の希望(=Will)だけでなく、それが自分にとって実現可能か(=Can)という視点も大切です。そしてこれら2つを踏まえて目標が定まったら、そこに対して現在から目標達成までに自分がやるべきこと(=Must)を具体的に作り上げていきます。

たとえば、「日本のものを海外に広げていきたい」というwillがあった場合、canは「広告代理店に入社し、日本企業の海外における広告展開をサポートする」、mustは「〇年目までにアカウントプランナーとして営業と広告運用の知識を習得する」などがあります。

ただし、上記は最終的な形であり、まずは、Will・Can・Mustの各項目を思いつくままに書き出すところから始めていきます。具体的に1つずつ方法を見ていきましょう。

Will:自分のやりたいこと・やりたくないことを考える

キャリアプランというと、自分のやりたいことを目標にすることに着目してしまいがちです。しかし、それとは反対に、やりたくないことを考えることによって、自分の価値観を明確にすることができます。

「仕事で成し遂げたいことは何か」を考えて、うまくイメージできない場合でも、「これだけはやりたくないと思うことは何か」と考えてみると案外たくさん思いつくものです。

そうした「やりたくないこと」を避けていくと、自分の中の軸がはっきりとし、「やりたいこと」が徐々に浮き彫りになっていきます

Can:できること・できないことを考える

これまでの経験で培ってきた知識やスキル、自分の強み、弱みなどを考えながら、今の自分にできることとできないことを思いつく限り書き出していきます。

キャリアプランを作成するときに、具体的な目標を最初から定めてしまうと、そこに向けて逆算していくことになるため、どうしても視野が狭くなりがちです。

「できること・できないこと」を書き出すことで、自分が考えていなかった職種に新たな可能性があることを発見したり、あらかじめ考えていたキャリアプランを再考するきっかけにもなります

Must:やるべきこと・やる必要のないことを考える

willの「やりたいこと」に対して、canの「できること・できないこと」を照らし合わせ、自分がやるべきこと、やる必要のないことを考えていきます。

すでに自分が持っているスキルや能力によって、できると判断したものは「やる必要のないこと」、できないと判断したものは今の自分に足りないこと=「やるべきこと」です。やるべきこと=「現状と理想像との差」となりますので、その差を埋めるために何が必要かを考え、目標の実現に向けた道筋を決めていきます。

また、その中で資格取得など、今の時点でもできることがあれば、ぜひチャレンジしてみましょう。キャリアプランを話す際に、目標実現のための努力としておこなっている旨を伝えることで、採用担当に熱意や行動力をアピールできます

⑤就活エージェントに相談してみる

これまでにお伝えした4通りの方法でも作成が難しいと感じた場合は、就活エージェントに相談してみるのも1つの手です。

就活エージェントは基本的に無料で、専任のキャリアカウンセラーがつき、学生の就活相談から選考のアテンドまで幅広く就職活動をサポートしてくれます。

数多くの学生を就職に導いてきた経験から、面談で話した内容に基づき、自分で気づかなかった志向や適性を見出してくれるでしょう。

また、就活エージェントは学生との面談だけでなく、企業とも仕事上、打合せなどで話す機会が多いため、企業内の事情にも精通している場合が多いです。自分の目標に対して、企業で実現可能なのか、どういったキャリアステップがあるのかなどプロの視点でアドバイスしてもらうことができるでしょう

キャリアアドバイザーコメント

吉川 智也プロフィール

キャリアプランが思いつかないときは、Will・Can・Mustの視点で考えることがおすすめ

「キャリアプランが思いつかないときに実践したい5つの対処法」のなかでも、特に重要なものは、Will・Can・Mustの視点で考えてみることです。ゴールとなるキャリアビジョンを描くことが最初からできれば問題ないですが、なかなかすぐにイメージできるものではありません。そのようなときは、身近かつすぐに思い浮かぶものからヒントを得ていくと良いでしょう。その際に効果的な手法が、Will・Can・Mustの視点で考えることです。

キャリアプランは「未来」に着目するものですが、Will・Can・Mustの法則を用いることで「未来」だけでなく「現在」や「過去」に焦点をあてて考えることができます。いきなり将来のことをイメージしようとすると難しく感じますが、現在や過去の経験からであれば考えやすくなる人も多いのではないでしょうか。
また、Will・Can・Mustの法則を使うと自己分析にもつながるため、企業とのミスマッチを防ぐことにもつながります。もし1人で考えることが難しい場合は、家族や友人など周囲の人と一緒におこなうと、客観的な視点でアドバイスをもらえるためおすすめですよ。

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職種別例文11選! キャリアプランが思いつかない人は参考にしよう!

職業別! キャリアプラン例
  1. 事務・管理系
  2. 営業系
  3. 企画系
  4. 販売・サービス系
  5. クリエイティブ系
  6. IT・エンジニア系
  7. 医療・介護系
  8. 教育系
  9. 技術系
  10. 研究・開発系
  11. 金融系


キャリア
アドバイザー

キャリアプランが思いつかないときの対処法をお伝えしましたが、なんとなく作成していくイメージはつきましたでしょうか? ここからは、職種別に作成したキャリアプランの例文を11個紹介しますね。

「何をすれば良いのかはわかったけど、文章の作り方がわからない」という方はぜひ参考にしてみてください。なお、作成の際は下記の要点を踏まえて書くと良いでしょう。

最終的な目標
  • 目標に向けてどんな経験がしたいか
  • 現在している努力や、業務に活かせるスキル

はじめに最終的な目標(結論)を一言で伝えることで、採用担当はその後に続く内容もスムーズに頭に入ってきます。また、経験については、業界・企業研究を徹底しておこなったうえで、できるだけ具体的に伝えるようにしましょう。

そのうえで、業務に活かせるスキルや、目標のためにしている努力などがあればあわせて伝えると、戦力となることがアピールでき、さらに好印象となります。

キャリアビジョンの例はこの記事でも紹介しているので、併せて確認しておきましょう。

関連記事

キャリアビジョン例11選|例文から選考で刺さるビジョンを作成!

就活においてキャリアビジョンを考える際は、例を参考にするのも方法の1つです。この記事では例だけでなく、キャリアビジョンの考え方についてもキャリアアドバイザーが詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください

記事を読む

①事務・管理系

例文

私は人事部門においてスキルを磨き、将来的には貴社の経営をサポートする戦略人事を担っていきたいと考えています。

そのためにまず2年間は新卒採用を担当し、組織と人事全体の知識を深めていきたいです。その後は中途採用や研修運営なども経験していき、5年目までにキャリアコンサルタントの資格を取得し、人材育成やキャリア開発に関する知識を習得します。

10年目には採用や研修の計画を立て、人材活用を担う中心的存在となり、15年目頃には人事制度の設計や組織作りを主導していきたいです。社員の技術力が売上に直結する貴社において、経営と現場をつなぎ、社員の能力を最大限に活かせる戦略を実施していくことで貢献していきたいと考えます。


キャリア
アドバイザー

年次ごとにやりたい仕事が具体的に書かれており、キャリアプランが明確です。人事の業務についても詳しく書けており、仕事への意欲を感じます。

②営業系

例文

私は貴社の海外営業として商品を海外に広めていく役割を担いたいと考えています。

貴社は現在、海外事業に注力されており、アジア地域を中心として大規模な投資をおこなっています。私は留学経験で培った語学力と、新しい環境に対応していく柔軟性を強みとして、貴社の事業拡大に貢献していきたいと考えています。

入社後は、まず国内営業として小売業への販売活動を担当し、商談や提案業務の基本を一通り経験していきたいです。その中で顧客ニーズを的確に汲み取り、商品の販促につなげていくことで、顧客との継続的な関係を構築できる営業となりたいです。

その後、海外事業本部に異動し、海外営業を担当したいと考えています。将来的には、貴社の商品がまだ知られていない地域に新規開拓をおこない、現地の文化や価値観、潜在ニーズを汲み取りながら的確にアプローチをおこない、海外に商品を広げていきたいです。


キャリア
アドバイザー

自分の強みをふまえて挑戦していきたい仕事を書けており、入社後の戦力になることをうまくアピールできています。

③企画系

例文

私は貴社に入社できましたら、将来的に商品企画として新しい商品を生み出していきたいと考えます。

しかしながら、企画職として活躍していくためには、商品知識や顧客ニーズ、市場動向などさまざまな観点からアイデアを生み出す必要があると思います。そのため入社後はまず営業職になりたいと考えています。多くの顧客と直接関わることによって、今後ニーズが高まっていく商品が何かを考えられるスキルを身につけていきたいです。

貴社は食品業界の中でもグローバルなバリューチェーンの構築に注力しております。私はアルバイトで培った提案力を強みとして、食に新しい価値を生み出し、商品を世界に広げていくことで、多くの人たちの食生活を豊かにしていくサポートがしたいです。


キャリア
アドバイザー

商品企画になるために必要なスキルを身につけるため、営業からスタートしたいという自分なりの考えが書かれており、自主性と仕事への意欲を感じますね。

④販売・サービス系

例文

私は、バレーボール部部長の経験を通じて培ったリーダーシップ力を活かし、店長として店舗管理業務に従事したいと考えています。

そのために入社後はまず販売職として店舗に勤務し、業務の流れを経験する中で営業成績の向上に尽力していきます。その後、部下の教育指導や店長補佐としての顧客管理、商品管理もおこない、広い視野で店舗全体をサポートできる力を身につけていきたいです。

そして5年目までには店長に昇進し、販売戦略やマネジメント力を身につけ、店舗売上の最大化を目指します。

貴社は、スタッフの接客スキルを試す全国大会や、スタッフ同士で良い点を評価する制度など、働きやすい職場づくりに注力しております。私は店長として、貴社の理念を店舗でも実現すべく、スタッフ全員が主体性を持ち、互いの価値観を認め合って成長していける環境づくりを推進していきます。そうすることで、店舗全体の活性化と売上向上を目指していきます。


キャリア
アドバイザー

企業が大切にしている理念をもとに店長としての目標を書いていることで、業務だけでなく、企業への熱意も感じますね。

⑤クリエイティブ系

例文

貴社に入社後は、将来的に貴社のゲームプロデューサーとしてゲーム制作の全体統括を担い、ヒットする商品を生み出していきたいと考えています。

そのためにはまず、マスタ入力やデバック作業、データ作成などの業務を一通り経験し、先輩方の制作したゲームに多く触れることでゲーム制作の基礎を学んでいきたいです。その後、仕様作成や企画をおこない、5年目までには担当チームのマネジメントを経験することで、制作全体の流れを習得していきたいと考えています。

そしてディレクターとして現場経験を積んだうえでプロデューサーとなり、制作から販売戦略まで的確な指示を出し、チームを牽引していきたいです。

貴社のゲームは世界中で人気があり、新たなシリーズ制作を待ち望む人が多くいます。そうした世間のニーズに対して、チームのアイデアを結集させ、ゲームに新たな価値を生み出していくことでさらなる人気拡大を目指していきたいです。


キャリア
アドバイザー

ただゲーム制作がしたい、というだけではなく、ゲームプランナーの業務内容やキャリアステップをきちんと調べていることが伝わってきますね。

⑥IT・エンジニア系

例文

私は貴社のアプリケーションエンジニアとして、学生時代に培ったプログラミングの知識も活かしながら、システム開発を経験したいと考えています。そして将来的にはプロジェクトマネージャーを目指していきたいです。

まず貴社に入社しましたら設計業務を担当し、サブシステムの詳細設計を数多くこなしていくことで、基本的な知識と技術の習得をしていきます。

その後、5年目までにはプロジェクトリーダーになりたいと考えています。メンバーや協力会社とのコミュニケーションを取りながら進捗状況の管理をおこない、チーム全体をサポートしていくスキルを身につけていきたいです。

そして10年目までにはプロジェクトマネージャーとして全体を統括し、プロジェクトを成功に導くリーダーとしてチームを先導していける人材となりたいです。


キャリア
アドバイザー

役職につきたい、というだけでなく、それぞれのポジションにおいて、どんなスキルを身につけ、次のステップに進んでいきたいのかまで言及しているところが評価できます。

⑦医療・介護系

例文

私は、小児看護のスペシャリストとなり、子どもたちの成長と発達をサポートしていきたいと考えています。

小児科は多領域にわたる知識と技術が必要な分野だと思います。そのため、入社3年目までは、患者の方に安全かつ確実な看護がおこなえるよう、基本業務の習得に専念していきます。その後は後輩指導もしながら業務範囲を広げていき、自立して標準看護をおこなえるようになりたいです。

そして7年目までには小児看護専門看護師の資格を取得し、患者一人ひとりに適した看護を実践していくことで、幅広い視野で予測判断をおこなうスキルを身につけていきます。

子どもは、大人と異なり、身体症状を適切に伝えることが難しいことも多々あるかと思います。私は専門看護師としての経験と知識を活かしながら子どもの心情に寄り添い、適切な判断のもと、成長を一緒に楽しめるようサポートしていく看護師となりたいです。


キャリア
アドバイザー

看護師として目指したい理想の姿を自分の言葉で書けており、小児看護の仕事への熱意を感じます。

⑧教育系

例文

私は貴社の企画部に所属し、ニーズに適した教育支援サービスの提供をおこなうことで、全国の教育現場をサポートしていきたいと考えています。

そのためにまず入社後5年間は、貴社の営業として進学指導の支援やコンサル業務を経験することで、教育現場の基礎を学びたいです。そして、その経験を活かし、その後は企画部に異動し、全国の学校に向けて商品の企画立案やプロモーションを担当していきたいと考えます。

貴社は現在、AIによる教育支援で業界をリードしています。学校でデータ活用が進んでいくことで、地域差による教育機会の不平等や教師の過重労働の改善に貢献し、教育の質向上につながっていくと感じます。

貴社のデジタル教育の手法を活かしながら、時代に適した教育を常に模索し、子どもたちが等しく、質の高い教育が受けられるよう貢献していきたいです。


キャリア
アドバイザー

企業が注力している分野を内容に組み込むことで、企業に対する入社意欲の高さをアピールできています。

⑨技術系

例文

私は貴社において、施工管理のスペシャリストとして現場をマネジメントできるようになりたいと考えています。

入社後は、施工管理業務の基礎である原価・品質・工程・安全管理を一通り経験し、先輩や協力会社の方のアドバイスをもとに、現場業務を学んでいきたいです。現場では協力会社の方との連携が重要だと考えますが、私は部活動で培った調整力を強みとして、スムーズな現場進行を心がけていきたいです。

入社2年目には施工管理技士2級を取得し、5年目までには現場の主任技術者になりたいです。施工計画の作成や作業員の指導をおこない、小規模物件の経験を数多く積んでいきたいと思います。

また、業務に並行して7年目までに施工管理技士1級取得を目指します。合格後は監理技術者として大規模物件の施工管理を担当し、マネジメント能力を向上させていきたいです。


キャリア
アドバイザー

年次ごとに目指したいポジションを明確に書いており、向上心の高さを感じます。施工管理は設計書通りの指示だけでなく、現場でのコミュニケーションが非常に重要ですが、その点も考慮して書かれており、好印象です。

⑩研究・開発系

例文

私は学生時代に研究で培った分析力を活かし、貴社の技術開発として、幅広い視野から商品開発をサポートしていき、企画を商品として送り出すサポートがしたいと考えています。

技術開発では、貴社の商品や使われる素材、機械など幅広い知識と経験が求められるとお聞きしました。そのため、まず入社後5年間は商品開発を担当したいと考えています。配合の作成、試作と分析、テストに関する作業を繰り返しおこなっていくことで、商品の基本的な知識や業務の流れを経験していきたいです。

その後は、それまでの経験を活かして技術開発に異動し、最先端の技術や知見を用いて商品開発に活用できるプロセスを開発していく業務にチャレンジしていきたいです。

そして将来的にはプロジェクトリーダーとなり、商品開発における課題を正しく捉え、チームで解決に導いていけるような人材になりたいと考えています。


キャリア
アドバイザー

「商品開発でアイデアを形にしたい」というキャリアプランはよく目にしますが、この文章では、それだけにとどまらず、商品開発で開発の基礎を学び、技術開発で活躍したい、というキャリアの軸を自分の中でしっかりと持っており、好印象です。

⑪金融系

例文

私は貴行の営業となり、将来的には海外営業を目指していきたいです。

入行後3年目までは法人営業として、中小企業を中心として多種多様な取引先に対して提案をおこない、基本業務を習得していきます。そして4年目以降は都内を中心とした大規模な案件に対しても提案ができるようになりたいです。

その後、本部の営業開発に異動し、商品・サービス開発に携わりたいと考えています。営業開発で営業店や関連機関と連携し、最新情報を取り入れながらスピード感のある業務をすることによって、営業スキルの幅を広げていきたいです。

そして10年目までには、私の強みである英語力を活かして、海外勤務に挑戦していきたいです。現地の商習慣に対応しながら、国内で培った営業スキルで的確にニーズを汲み取り、海外でも着実に営業成績を上げ、貴行に貢献していきます。


キャリア
アドバイザー

海外勤務を目指していくにあたり、国内営業としてのキャリアプランをしっかりと作り上げており、主体的に自分のキャリアを考えていることがわかりますね。

キャリアプランを回答する際の3つの注意点を把握しておこう


就活生

職種別の例文を読んだことで、作成のイメージがなんとなく湧いてきました。志望する企業で目指したい姿を考え、キャリアプランの内容を決めていきたいと思います。


キャリア
アドバイザー

作成していく前に、お伝えしておきたい注意点が3つあります。しっかりとした目標を立てていても、構成によってはそれをうまくアピールできないこともあるので、事前に確認していきましょう。

キャリアプランは志望動機などと異なり回答の自由度が高いため、方向性を間違ってしまうことがあります。キャリアプランを回答する際は、これからお伝えする3つの注意点に気をつけるようにしましょう。

キャリアプランを面接で回答する際のコツはこちらを参考にしてみてください。

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面接でキャリアプランはこう答える! 将来を予感させる魅力的な答え方

面接でキャリアプランを聞かれたときは、最終的な目標と、目標を叶えるための計画、達成に向けてすべき努力について述べましょう。今回はキャリアプランを考えるメリットやキャリアプランの評価基準を解説していきます。またキャリアアドバイザー監修のもと、キャリアプランの考え方や面接での伝え方も例文付きで紹介しますよ。

記事を読む

①プライベートを重視している

キャリアプランでプライベート重視の回答をすることは避けるようにしましょう。

「20代のうちに出産し、その後は子育て優先で仕事を考えたい」「ゴルフ部での経験を活かして社内行事を盛り上げたい」などは、仕事上の目標ではなく、プライベートの希望です。

プライベート中心のキャリアプランでは、仕事に対する熱意が感じられず、入社後に戦力となるイメージも湧かないため、評価はされません。また、採用担当の意図を汲み取れない=コミュニケーション能力が低いと判断され、マイナスなイメージを持たれてしまう可能性が高いです。

自分が企業において活躍できる人材であることをアピールするためには、仕事で何を成し遂げたいのか、ということを軸にキャリアプランを伝えるようにしましょう

②志望動機と一貫が欠けている

キャリアプランと志望動機で一貫性が欠けていると、回答の信頼性が失われますので注意しましょう。

たとえば、志望動機では、


就活生

エンジニアとして、システム開発の要件定義から開発、保守まで幅広く経験できる点に魅力を感じ、志望しました。

と述べたのにもかかわらず、キャリアプランでは、


就活生

入社後はITコンサルのプロフェッショナルとして、顧客と直接関わる業務をおこなっていきたいです。

とだけ述べてしまうと、内容に矛盾が生じます。この場合は、


就活生

入社後はまず設計・開発業務を経験し、将来的にはコンサルとして顧客に最も近い立場で仕事がしたいです。

のようにすることで、内容に一貫性を感じることができます。

こういった矛盾は、自己分析がしっかりとできておらず、自分の軸が定まっていないために生じている場合が多いです。採用担当からすれば、良い回答であっても、「その場で取り繕っているだけなのかな? 」と感じてしまいますので、一貫性のある回答を心がけましょう。

③受けている企業では実現ができない

キャリアプランを良いものに仕上げようと思うあまり、夢が大きくなりすぎて受けている企業で実現ができない、という事態にならないようにしましょう。

たとえば国内販売がメインの企業に対して、「貴社の素晴らしい製品を世界中に広く伝えていく営業になりたい」と回答したとします。海外展開を視野に入れている企業であれば評価されますが、そうでない場合は、見当違いなアピールになる可能性があります。

また、キャリアプラン、というと自分の仕事人生全てと思ってしまう人もおり、それも言葉の意味としては間違っていませんが、面接で聞かれているのは、「その企業でのキャリアプラン」のみです。企業研究を徹底しておこない、企業の目指す方向性や業務に則した目標を設定することが大切です

混同注意! キャリアプランの類似語との違いは把握必須

キャリアプランと似た言葉に、「キャリアビジョン」「キャリアパス」「キャリアデザイン」があります。全て「キャリア」とつくので混同しがちですが、意味は異なりますので、面接で聞かれた際に誤った単語を使用しないようにしましょう。

各単語の意味を1つずつ説明していきます。

キャリアビジョン

面接では、本記事で説明しているキャリアプランではなく、このキャリアビジョンを聞かれることも少なくありません。

キャリアビジョンとは、「将来的にこうなりたい」という理想の働き方・目標のことを指しています。そしてそのキャリアビジョンの目標を実現するための道のりが、キャリアプランということになります。

具体例
  • キャリアビジョン:「営業職としてチームを引っ張っていく人材になりたい」
  • キャリアプラン:「目標実現のために、5年目までに~~を経験し、〇〇の資格取得を目指す」

キャリアビジョンについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。キャリアビジョンの基礎知識や企業から質問される理由についても紹介していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
キャリアビジョンとは? 10例文付きで解説する作成の極意!

キャリアパス

キャリアパスは、企業において昇進・昇格するために必要なルートを指します。キャリアパスは、キャリアプランなどと異なり、一般的には企業が設定するものを言います。

「この役職で何年間経験を積み、〇ランクを〇回取れば課長になれる」など、役職に就くためのルートを明確化しておくことで、社員に目的意識を持たせ、モチベーションを向上させる役割を担っています。

そのため、キャリアプランは転職や独立の選択肢も含めた、自分のキャリア全体を指すのに対し、キャリアパスは、その企業の中に限定したものであるという違いがあります

キャリアデザイン

キャリアデザインは、キャリアプランと同じく、自分の目標とその実現のための計画を立てることですが、プライベートの要素も含めた意味合いが強いという点に違いがあります。

たとえば、「20代のうちに出産を経験し、育休期間は〇〇の資格を取得したい。その後は〇〇職として~~を経験し、10年後までには独立したい」といったものもキャリアデザインとなります。

自分の価値観やライフスタイルを見つめ直しながら、プライベートも含めた広い意味での「自分の仕事人生」における目標と計画を立てることで、自己実現をしていきます。

キャリアプランやキャリアビジョンと比較すると、企業内の業務とは関係のない部分も多く含まれるため、あまり面接で聞かれることは多くないでしょう

キャリアアドバイザーコメント

塩田 健斗プロフィール

言葉を混同した場合は、企業からマイナスイメージを持たれてしまう可能性があります

キャリアビジョン、キャリアパス、キャリアデザインの3つの言葉をしっかりと理解できずに混同してしまうと、企業からマイナスイメージを持たれてしまう可能性があります。この3つの言葉は、それぞれの意味や企業が質問する目的が異なります。

たとえば、キャリアビジョンを質問する場合は「将来どのような人材になりたいのか」という理想像を聞きたいと考えています。キャリアプランを質問する場合は、具体的なステップアップ方法について聞きたいという背景があります。そのため、言葉の意味を理解せずに混同してしまうと、企業が聞きたいことに対してズレた回答をしてしまう可能性が高いです。結果的に「コミュニケーション能力が低い」「意思疎通がはかれない」などのマイナスイメージを抱かれてしまうかもしれません。

これらの内容自体はしっかり考えられていたとしても、企業の意図と異なる回答をしてしまうと、意味をなさなくなってしまいます。言葉の意味を混同しないように、面接では気をつけましょう。

キャリアプランを明確にして選考でアピールしよう

キャリアプランをしっかりと立てている人は、入社後も明確な目標を持って主体的に仕事をおこなってくれる可能性が高いため、採用担当の印象も良くなります。

また、面接対策に限らず、仕事に対してモチベーションを高く保つことは、キャリアを充実させていくためにも大切なことです。本格的に就活が始まり、選考でスケジュールが埋まってしまう前に、一度キャリアプランについてきちんと考える時間を取り、選考で効果的なアピールができるようにしていきましょう。

志望動機が思いつかない就活生は、ツールを使うのが一番おすすめ

何社も選考に応募するとなると、正直、受かりたいけど熱意が低い企業もありますよね。実は、熱意がなくても受かる志望動機を作ることは可能です。

無料の「志望動機作成ツール」を活用しましょう。簡単な質問に答えるだけで、熱意がなくても、強みが伝わり採用したいと思わせる志望動機が完成します。

ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。

記事の編集責任者

北原 瑞起きたはら みずき

新卒でポート株式会社へ入社。入社2年目に年間1億2千万円の売上を記録し、全社の年間MVPを獲得。現在は、リクルーティングアドバイザーグループの責任者として、年間300社の採用支援及び、年間2,000人の学生の就活相談に乗り、企業と学生の最良なマッチング機会の創出をおこなっている。プロフィール詳細

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01458)

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