凡人こそキャリアを切り拓く武器を持て! 食わず嫌いをせずチャレンジし続けよう

クルーズ 執行役員 最高広報責任者CBO/CROOZ SHOPLIST (クルーズショップリスト)人事広報部部長 諸戸 友さん

Yu Moroto・2003年、リクルートの代理店に新卒で入社。2007年にベンチャー企業に特化した採用コンサルティングをおこなうアイ・パッションの創業メンバーとして参画。1,000人以上の起業家との出会いを経て、2012年クルーズに入社。執行役員として、社長室、広報、ブランディング、新卒採用などを担当し、最高広報責任者CBOに就任。2020年7月からは、同社のメイン子会社であるCROOZ SHOPLIST(クルーズ ショップリスト)の人事広報部部長も兼任

自分よりカッコいいと思える人と関わりたい。その思いがファーストキャリアを決めた

キャリアにおける最初のターニングポイントは、社会人1年目の下期。入社して半年間まったく売れない営業だったところから飛躍できたことです。

のちに一緒に会社をつくらせてもらうことになる当時の売上トップ営業の先輩から「経営者と仕事をすることが大事」というアドバイスが飛躍のきっかけとなりました。そして、社長や役員層の名刺だけを集めて片っ端から会いに行くように。

ビジョンを持っていて、かつ視座の高い経営者の方々と一緒に働ける楽しさにハマり、経営者とのアポイントメントを取る日々が続くなかで、トップ営業の仲間入りも果たすことができました。今でもつながりのある方々との素敵な出会いもたくさんありました。

ファーストキャリアとしてその会社や営業を選んだことに、深い理由はありません。

不動産、広告、テレビなどいろいろな業界の先輩と会い、なかでも「かっこいいな、こんなふうになりたい」「一緒に働いてみたい」と思えた先輩が多かった会社がたまたま求人広告代理店だった、という経緯です。

学生時代はアルバイトやサークルを軽くやっていた程度で、たまに海外でバックパッカーなどもしていましたが、よくいる「遊ぶための大学生」という感じでした。

友達付き合いだけは積極的にしていたと思います。将来について明確にはなっていませんでしたが、なんとなくかっこいい大人になりたいなという気持ちはあったので、社会人の先輩たちに会って話を聞くようにしていました。

企業を見るときの軸としていたのは、業界や商材がどうこうというより「こういう温度感の人と働きたい」という肌感覚です。

私は“ぬるま湯”な会社より、“熱々”の会社に入りたかったので、ファーストキャリアに関しては100%、間違いのない選択ができたと感じています。

すごいと思える先輩たちと仕事ができましたし、憧れの先輩に付いて会社も飛び出せた。そして、かっこいいと憧れを持てる多くの経営者の方々にもたくさん会うことができた。

人生を振り返ると、「自分よりかっこいいと思える人と関わりたい」という思いが、常に私のキャリアを形作ってきたように思います。

諸戸さんの人生ストーリー

経営者に役立てる力を磨きたいと思うなかで、現在の会社に導かれた

2番目のターニングポイントは、それから3年後。上述の先輩から「ベンチャー企業の経営者に特化した採用支援の会社を創る」という意志を聞き、その場で自分も一緒に連れて行ってほしいと頼み込みました。

それが現在のアイ・パッションです。「ベンチャー企業こそ優秀な人材を採るべきだ」と考えていたので事業内容そのものにも意義を感じていましたし、今まで以上にたくさんの経営者に会えるだろうとワクワクしました。

アイ・パッションは3名体制で創業し、私は営業統括部長として営業組織の拡大に尽力。2年後には大阪支店を出すことになりました。

その頃の私は自分の力でやってみたい独立心が芽生え、「意思決定をさせてほしい」と頼み込んで、当時の全財産、支店立ち上げ費用100万円を握りしめて単身、大阪に乗り込みました。

大阪で出会った経営者の方々は私を“一国一城の主”として扱ってくださり、次第にさまざまな相談を持ちかけられるようになりました。

しかし採用に関することはアドバイスできても、経営に関するご相談にはあまり役立つことができず、人生をかけて事業をされている経営者に対して「コンサルタントを名乗るのはおこがましいな」と感じるように。

叱咤激励もいただくなかで、経営者の楽しさや寂しさ、覚悟を体感しましたし、次第に「採用は、会社の経営を円滑に進めるための手段のひとつでしかない」「経営のお手伝いをすることが本来、自分がやるべきことではないか」と考えるようになったのです。

同時に、これまで出会ってきた1,000名近くの経営者の方々の状況を調べてみたところ、着々と業績を伸ばしているところは半分もなく、さらに飛躍的に伸ばせているところは数十社しかないと分かりました。

経営の厳しさを改めて知るなかで、「自分で事業を伸ばす経験をしてみなければ、経営者の方々のビジョン達成には寄与できない」「事業を急成長させている会社で働けば、なにか身に付くものがあるのではないか」という思いが芽生え、そのときに注目したのが現在の会社、クルーズです。

1つの事業を伸ばすだけでもすごいのに、5つ6つと複数の事業をヒットさせている。この事実に感銘を受け、10年前にクルーズに転職をしてきました。これが人生における4番目のターニングポイントになりました。

凡人でも「やり抜く力」があれば、強みや自信を持てる

執行役員としてクルーズに入ってからは、とにかく大変でした。特に最初の3年間は、精神的にもかなり追い込まれていましたね。

尊敬する代表の力になりたいのに、言われたことすらやれていない、求められる期待値に対してインパクトのある成果が出せない。

周りの役員のレベルの高さもプレッシャーになり、不安だらけで毎日生きた心地がしませんでした。「地球がなくなればいい」なんてトイレで独り言を言っていたくらいです(笑)。

今となれば一種のうつ状態に陥っていた気もしますが、「つらいときでも、その場に立ち続けること」は私の唯一の取り柄。

中学生の頃から「理想に近づくためには、その場に立ち続け、挑戦し続けることが大事」という持論を持っていて、コンプレックスを抱くだけで終わらない人間になれたことはラッキーだったと思っています。

クルーズの役員は男気のある人が多く、「失敗しても大丈夫」と応援してもらえる環境も支えになり、「この人たちみたいになるぞ、周りに頼られる人になってやるぞ」という思いで踏ん張り続けました。

そうして変化が訪れたのは、4年目。会社が採用を強化する方針を打ち出し、「自分の得意分野だ」と手を挙げて、人事を担当させてもらうように。

もともと知識がある分野でしたし、クルーズ流の経営のしかたもなんとなく掴めてきて、自分の言葉で意思決定や意思表明ができるようになっていきました。

PRや広報、IRなど、これまで経験のない分野でもそれなりに成果を出せるようになり、気が付けば、自分にもいろんな武器や自身が備わっていた、という感覚です。

最後までやり抜く力」は年々研ぎ澄まされてきている実感もあり、やり抜くまでのサイクルも以前より速くなってきた気がします。

諸戸さんからのメッセージ

私は、まだ社会に出る前の多くの学生は「凡人」であることが多いと思っていて、「これだけは負けない」という自信を持てているような人はそうそういない。

私自身に関しては凡人どころか普通以下、くらいに思っていますが、「最後までやり抜けば、強みや自信になっていくかもしれない」とは思えるようになってきました。

RPG(ロールプレイングゲーム)でたとえるなら、天才は最初から剣を持っている人もいるけれど、凡人は素手かこん棒で戦うしかない。

それでも、めげずにずっと戦っていけばいつかは勝てるし、拳も次第に鍛えられて“鉄の拳”に変わるかもしれない。素手で勝てる人とそうでない人の違いは、「やり抜くかどうか」だけだと思います。

その考えに立つと、ファーストキャリアにあまり悩みすぎる必要はない気がします。よっぽど自分と合わない会社でない限り、まずは「入った会社や置かれた場所で成果を出すこと」に注力してみるのも一案。

第1希望〜第5希望のどの会社にしようかと根詰めて悩み続けるよりは、最後は「エイヤ!」で決めて、決めたところでどうやり抜くかを考えていったほうが、成長は速くなると思います。

40代になり「何かのために働きたい」思いが生まれてきた

振り返ってみると、人生のターニングポイントではいずれも直感で決断してきた気がします。人生にはそういう大きな直感が働くタイミングがときどき来るから、ビビッとくるまでは焦って決断しなくていい。そんなふうに考えています。

一方、普段はコンビニのおにぎりを選ぶだけでも悩みまくるくらい優柔不断な性格です(笑)。仕事上の小さな意思決定の場合も、「会社にとってどちらが本質的か」を慎重に思考します。

人間は無意識に“自分にとって都合のいい意思決定”をしがちなので、必ず会社を主語にすることは意識しており、それによって当社のユーザーにとって有効な選択肢か見えてくると考えています。

20代はバイタリティだけでやり抜き、30代は自分の武器やオリジナリティを意識して、今は41歳になりました。

ここ数年は新卒採用やビジコン、ベンチャー投資などを通じて多くの20代の熱い志を持った若手起業家と会う機会が多くなり、彼らの役に立つことで自分も社会に貢献できている手応えを感じられており、今では若手起業家支援が自分のライフワークとなっています。

諸戸さんの年代別のキャリアの変化

それと平行して、「地方において自分にできることはない」についても模索中です。昨今地方の行政や経営者の方々との交流も生まれ、2016年頃からは宿泊型ビジネスコンテストなども全国の地方で開催しました。

同じ頃に子どもを授かり、今は2児の父親として「仕事だけではない人生の意義」も感じ始めているところです。

この1〜2年は特に「何かのために働きたい」という思いが強くなっており、地元や地方のためか、地方の経営者のためか、学生や若手起業家のためか、まだ明確にはなっていませんが、その分野を模索中です。

「今やるべきことを明確にやり抜くこと」に主眼を置きながら、流れに身を任せつつ、これまでのターニングポイントのような“ビビッとくる瞬間”を待っている状況です。

優秀の定義はさまざまにありますが、私が思う優秀な人とは、何にでも手を挙げてトライして、失敗して、反省して、それを活かして仕組みを作って、というサイクルをどんどん繰り返している人。

諸戸さんの考える「優秀な人」の仕事姿勢

「チャレンジしたいけれど自信がなくて手を挙げられない」という人は、とにかく知識を得て、経験を積んでみることをおすすめします。

人間は自分で見たことや知っていること以外、自信を持って言えないもの。不安要素が多いならば、知識をどんどん頭に入れて不安を埋めていきましょう。

クルーズの社内でも、なにかをやりたいならヒアリングや調査をして、事実やデータを300個は持ってこいと言われます。

必要な情報は1〜2日で集められることもあれば、専門家に聞くなどして2〜3週間かかることもありますが、情報を得ていくなかで自然に自信も付いてきます。気になる分野があるならば、まずはその未知の領域と仲良くなってみることです。

たとえばカレー屋をやりたいけれど、「カレーをよく知らない」となれば、カレー屋を食べ歩いて人気の理由を調べまくってみる。知見が増えるほど、「うまくいくカレー屋をつくる方法」が見えてくるはずです。

諸戸さんからのメッセージ

企業を見極める際は「守りの姿勢」にも注目してみよう

もし学生の皆さんが、伸びしろのある会社を見極めたいのであれば、トップ層が「攻め」だけでなく「いかに会社を守るか」を考えているかどうかに着目してみるといいと思います。

これは私自身が多くの経営者と関わらせてもらうなかで感じた、業績を伸ばしている会社の共通点です。失敗があったときにそれを風化させず、二度と失敗が起こらないような仕組みを作っているか。それを運用にしっかり乗せているか。

情報を調べてもわからなければ、インターンや面接のときに「御社では失敗が起きた際、どう対処していますか?」「失敗を防ぐためにどんな仕組みを作っていますか?」と質問をしてみて、現場レベルの具体的な答えが返ってくるかどうか。

そんなところから判断してみるといいと思います。

やりたいことを見つけるには「食わず嫌いしない姿勢」が大切

経営者や起業家の人たちに会って話を聞きたい、相談したいという人に関しては、アイデアでもいいので、自分の事業を作ってみることをおすすめします。

「こんな事業を始めました!」という武器を持てば、興味を持ってもらえる確率は高くなると思いますし、SNS等でDMを送りまくって、めげずにアプローチを続けてみてください。

その際には、「その相手が一番欲しているものはなんだろう?」ということについても考えてみるといいと思います。

もののたとえではありますが、お腹がいっぱいのときに「これを食べてください!」と差し出されてもあまり響かないし、カレーが食べたいときに蕎麦を出されても、心ときめかないですよね。

相手の好みやニーズを事前に調べておき「相手がどんなカレーを好きなのか」まで詳しくわかっていれば、好きなカレーを持参した上で門を叩くことができる。

そこまでやっても門が開かなければ、「自分の手持ちの札では、この相手には響かない」とあきらめがつき、次のアタック先を探そう、と切り替えられるはずです。

これから社会人になる皆さんのうち、自分のやりたいことが決まっている人には、まずはそれを信じて突き詰めてやってみてね、とお伝えしたいです。

自分のやりたいことが決まっていない人には、食わず嫌いせずにいろいろな会社を見てみて、入った会社で何でも食べてみること。

まずは食べてみること」を心掛けていれば、目の前の仕事が自分にとって美味しいと感じられるものかどうか、自分が美味しいと思える仕事がどんなことなのか、そのうちに見えてくると思います。

諸戸さんが贈るキャリアの指針

取材・執筆:外山ゆひら

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