「目標以上の達成」でキャリアアップを実現! 代表の“コトバ”でどんな企業か判断しよう

コアコンセプト・テクノロジー 取締役CTO 田口 紀成さん

コアコンセプト・テクノロジー 取締役CTO 田口 紀成さん

Tadaaki Taguchi・大学卒業後、インクスに入社し3DのCAD/CAMシステム開発に従事。2009年、コアコンセプト・テクノロジーの設立メンバーとして参画。執行役員を経て、理化学研究所の客員研究員を兼務。2015年に取締役CTOに就任し、現職

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昔から好きだった「音」を仕事に。入社の決め手は代表のコトバ

子どもの頃から音楽が好きで、エレクトーンやトランペットなどの楽器を演奏していました。高校生になると、“DTM(デスクトップミュージック)”と呼ばれるパソコンを使った楽曲制作の存在を知りました。「装置に指令を出すとこういう音が出るんだ! 」などと新たな発見を楽しみながら、初めて自分で曲をつくったのです。

その面白さに魅了され、大学ではさらに「音」にかかわっていきたいと思い、超音波の研究を専攻し、レコーディング・エンジニアの作業をするサークルに所属。スピーカーやアンプ自体をつくることもしていました。

なかでも力を入れていたのはDTMで、サークルの仲間に誘われて、国際映画祭に出展したことが心に残っています。仲間と共に納期に合わせて制作するという経験を通して、「趣味の枠組みを超えて、仕事としてやるならこんな感じなんだな」という感覚を掴むことができて良かったです

新卒入社したインクスは「音」に関する企業ではありませんでしたが、会社説明会での代表の言葉に惹かれ、入社を決意しました。

タイムイズマネー(時は金なり)ではなく、“スピードイズマネー”である」。時間そのものというよりも「時間を使って価値を生み出し、スピーディーに提供すること」がお金に変わるという考え方を表す言葉。私も時間をただ使うだけではお金は生まれないと考えていたので強く共感しましたね。こういう代表だからこそ、会社が成長しているんだなという納得感もありました。

田口さんからのメッセージ

どんな仕事でも「顧客志向」をベースにしよう

若手時代の最大の学びは、何よりも顧客志向が重要であるということです。

最初はITエンジニアとして、3Dの“CAD/CAM”という、コンピュータによる製造・制作システムの開発をおこないました。特に自動車部品メーカーの開発を担当した時、担当者の方がとても良い方で、若手にもいろいろなチャレンジをさせてくれて、おかげ様で仕事を通して多くの学びを得ることができました。

今でも役立っている考え方は、どんな仕事においても、顧客の悩みを解決したり喜んでもらったり、何かしらの価値を与えてはじめて、ビジネスとして成立するということ

若手の頃は、「自分がやりたいことだけをやりたい」「これをやらないといけない」など、自分自身や目の前のことにとらわれやすいと思うのですが、自分よりも顧客に軸を置いて考えたほうが良いと思います。

顧客志向を追求する際には、「正しさ」や「期限」に振り回されないようにしてほしいです。世の中には、こうでなければいけないといった正解のようなものがあると思いますが、それ以上に大切なのは、やはり顧客がもとめていることです。

また、あらゆる仕事には納期や締切が決められているので、「本当はもっとこだわりたいのに時間が足りない……」などと葛藤することもあるかと思います。無理をして残業するのもたまには良いかもしれませんが、ずっと続けていると疲弊してしまいますよね。だからこそ、時間内で、できる限り理想的なモノやサービスを提供していけるよう、自分なりに工夫していけたら良いかと思います

田口さん流 ビジネスの本質

顧客のことを考えられる人には、あらゆるチャンスや仕事、人が集まってきます。ぜひ今からでもいろいろな人と会話をして、その人が困っていることを考えて解決するために手を差し伸べたり、喜んでもらうために行動してみてください。社会に出る前にその感覚を培っておくと、仕事でもすぐに顧客志向を発揮できるはずです。

キャリアアップのコツは、目標以上に結果を出すこと

コアコンセプト・テクノロジー 取締役CTO 田口 紀成さん

大きなキャリアの転換期を経てもなお、報酬やポジションの両面を順調に伸ばしていくことができたように思います。

2009年、インクスが民事再生をすることになりました。それに伴い企業が再編され、新しい組織体制に合う人、合わない人が出てきて、私も転職を考えるようになりました。

そんななかで、当時の上司であり、現職の取締役会長である下村と話をしていて、「せっかく社内に優秀な人が集まっているのに、これでばらけてしまうのはもったいない。みんなの受け皿となる新しい会社を作ろう」という案が出たのです。同年、コアコンセプト・テクノロジーを創業しました。

それ以来、『Orizuru』(オリズル)というサービスをはじめ、IoTやAIなどモノづくりのデジタル化を推進するための仕組みづくりに尽力しています。執行役員を経て、現在は取締役CTOとマーケティング本部長を兼任しています。

今まで一貫して、「目標以上に結果を出すこと」の積み重ねでキャリアアップを実現してきました。特にベンチャーやスタートアップは企業規模が小さいからこそ、個人の頑張りが昇給や昇格につながりやすいです。その結果、さらにモチベーションが高まり、企業の売り上げが伸び、また個人に返ってくる……という好循環のなかで働けるようになります。

顧客に喜んでもらうことを本気で考えて行動すると、結果的に自分の報酬が増えていき、社内でのポジションも上げられるようになります。そして、顧客からも会社からも評価されているという充実感にもつながります。良いこと尽くしなので、日々の仕事で意識してみてくださいね。

企業選びは「代表メッセージ」と「成長性」を重視しよう

就活では、代表のメッセージに共感する企業を選びましょう。というのも多くの代表は、その企業を創業した人、もしくは社内で長い期間歩んできた人です。そんな代表の価値観やスタンスは、企業とほとんど同じだと言っても良いと思います。

今までもこれからも、代表が企業に与える影響は大きいため、代表の発する言葉やメッセージに耳を傾けましょう。そして、自分に合うのか合わないのか、共感できるかできないかなど、企業選びをするときに大いに参考にしてもらえたらと思います。

田口さんも実践! 企業選びのポイント

また、成長企業であることも重要です。企業が成長していなければ、どれだけ個人が頑張ったとしても、報酬としてリターンを得ることが難しく、仕事に対するモチベーションや充実感を感じにくくなってしまいます。きちんと評価してもらえる環境に身を置くためにも、企業が成長しているかどうかを判断してみてくださいね。

近年では転職を前提にファーストキャリアを選ぶ学生も増えている印象ですが、できるだけ1つの企業に長く勤められたほうが良いと思います。実際に中途採用を担当するようになり、前職に1年未満しか勤めていなかった人と、5年程度勤めていた人とでは、まったく見え方が違うことを実感しています。

数年間勤めていたということから、最初の企業選びの本気度やセンス、仕事をするなかでの忍耐力やコミュニケーション能力など、その人がやってきたことが垣間見えると思うんです。だからこそ、代表のメッセージや企業の成長性に目を向けながら、できるだけ長く続けられそうな企業を探してくださいね。

若手はどれだけ失敗しても大丈夫! 積極的にチャレンジし続けよう

これからの時代でもとめられるのは、デジタルで課題解決できる人です。日本では急速に人口が減っているので、人の力だけでモノづくりをする、価値を生むというのは難しくなっていくと考えています。デジタル技術を取り入れながら、的確に課題を捉えて解決していける人は、社会全体、あらゆる企業で活躍していけると思います。

また、若手のうちはどれだけ失敗しても大丈夫だということを覚えておいてほしいです。最初から大きな責任の伴う仕事を与えられることはありません。裏を返せば、どんな失敗をしても企業に大きな影響を及ぼしてしまうことはないため、安心してどんどんチャレンジして、失敗を繰り返しながら、成功への道筋を見つけていけたら十分です。

これはコミュニケーションも同様で、多少生意気なくらいで良いと思うんです。「もっとこんなことがやりたいです」「こんな仕事を任せてもらえませんか? 」などと、積極的にかかわっていくと、むしろ可愛がられたり、新たな機会に恵まれやすくなります。

皆さんは就活をどのように捉えているでしょうか。軽い気持ちで考えている人もいると思うのですが、自分の経験からいうときちんと取り組むべきです。なぜならファーストキャリアに積み上がっていくように、その先のキャリアが形成されていくからです。将来のキャリアを歩みやすくするためにも、最初の段階である程度業界や方向性を定めておいたほうが良いでしょう

自分自身に向き合いながら、やりたいことを明確にしていき、本気で就活をやり遂げる。未来の自分のために行動するつもりで、真摯に取り組んでくださいね!

田口さんが贈るキャリアの指針

取材・執筆:志摩若奈

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