結果を出すにはライバルと小さな目標が必要|順調なキャリアは「相談」と「自信」で創られる

フォーラス&カンパニー 常務取締役 倉橋 義彦さん

フォーラス&カンパニー 常務取締役 倉橋 義彦さん

Yoshihiko Kurahashi・1985年生まれ、大阪府出身。高校卒業後、複数のアルバイト経験を経て不動産業界へ。22歳でフォーラス&カンパニーの前身となる会社に営業職として入社。入社2年目にはトップの営業成績を収め、5年連続達成し、店長に就任。社内公募で自身の考案した「フォーラス&カンパニー」が採用され、現在の社名に。その後、売買仲介事業部を立ち上げ、2023年7月より常務取締役に就任し、以降現職

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社長業に興味を抱いたことがキャリアのスタート! キャリア選択は周りの社会人に相談してみよう

20歳の頃から「社長になってお金を稼ぎたい」という気持ちがあり、当社フォーラス&カンパニーの前身となる会社に入社し、現在に至ります。

高校を卒業した私は、アルバイト生活を送っていました。「周りの同世代が社会で働き始める22歳までには将来のキャリアを決めたい。そして、やるならば社長になってお金を稼いでみたい」と、自分の中で強く想っていたのを覚えています。

ある日、親身に相談に乗ってくれていたアルバイト先の店長と将来について話した際、「自分のキャリアについて何か考えてるの?」と質問をされたことがあります。店長は、高校の教師をしていた過去があり、人間力が高く、普段からキャリアについて親身に相談に乗ってくれていたので、私は考えていた通り「社長になってお金を稼いでみたい」と答えました。

すると、「不動産業界が良いんじゃないかな。社長になるのに必要な、人・物・お金・情報の全てが学べる業界だよ」と。店長自身が高校の教師の後に不動産業界で働いていたこともあり、「地域で名が知られているような会社に入社して管理職を目指したら、業界のイロハを学べると思う」と具体的なアドバイスをくれました。

さらに、店長は知り合いが経営する不動産の企業を紹介してくれて、なんとそのままその日のうちに社長と面接をすることに。そこで不動産業界や仕事についていろいろ話を聞き、より興味が湧いたのを覚えています。その会社とは縁がなかったのですが、不動産業界の求人を調べていた中で当社の前身となる会社を知り、営業職として入社しました。

私もそうでしたが、学生や若いうちは社会のことを知る機会が少ないと思います。キャリアに悩むことがあったら、社会経験が豊富な周りの人に気軽に相談してみるのがおすすめですよ

「ライバルの存在」と「小さな目標」でトップセールスへ

フォーラス&カンパニー 常務取締役 倉橋 義彦さん

社会人1年目の頃は、まったく仕事が上手くいきませんでした。売上目標を達成できず、10回続けて契約が獲得できないという不名誉な記録を作ったことも……。先輩や同期は順調に売上を伸ばすなかで自分は思い通りにいかない。焦れば焦るほど、顧客に対する押しが強くなり、余計に契約につながらないという繰り返しになっていましたね。

「とにかく悔しい。絶対に結果を出してやる」と決め、まず自分のライバルと小さな目標を作ることから始めました

最初からすべての数字でライバルに勝つことは難しいと思ったので、「あの先輩に売上で負けても、契約数だけは勝つ」「同期に契約数で負けても、付帯商品のセット率だけは負けない」など、自分で決めた小さな目標を達成していく癖をつけていきました。

このようにして常にライバルを意識しモチベーションを高め、小さな目標を達成し続けることで、次第に全体の売上でも負けないようになっていきました。

それから、営業成績以外の目標も決めていましたね。たとえば「早起きをして15分勉強する」「寝る前に業界のことを調べる」など小さなことでも良いのです。

決めた目標をクリアしていくことで、着実に成長することができますし、仕事に対する自信にもつながっていきます。このような取り組みをしたことで、2年目になると営業成績でトップになることができました。

倉橋さんからのメッセージ

若手の頃から成果を出したい人は、ライバルの存在によってモチベーションを高めてぐんぐん成長していくこと、小さな目標をクリアして自信をつけていくことを意識してみてくださいね。

トップを5年間継続したカギは「相談」と「自信」

2年目で営業成績トップになってから、それを5年間継続することができました。その秘訣は「周りの人に積極的に相談したこと」と「自信を持って仕事をするようになったこと」だと思います

わからないことがあれば、先輩にいろいろ相談していましたし、普段あまり話しをしたことがない別店舗の先輩にも電話を掛け、「これってどうすれば良い提案ができますか?」などと聞いていました。そして、教えてもらったことはすぐに実践するようにしていました。

今の立場になって思うのは「若手の人はもっと気軽に先輩に相談しても良い」ということです。気を遣ってしまったり、何を聞いて良いのかわからなかったりすると思うのですが、相談することで今できなかったことが自分でできるようになり、どんどん成長を実感できます。勇気を出して遠慮なく聞いてきてほしいですね。

また、「仕事に自信を持つこと」も大切です。私も2年目以降は、「自分は顧客にとって最善の提案ができる」という自信がありました。少しずつ知識や経験を重ね、自分でも努力を続けていたので、心から自信を持てるようになったのです。

顧客に対しては「顧客の要望を汲み取り、寄り添いながらできる限り良い提案をすること」を心掛けていました。これはシンプルですが、とても大切な部分です。

自信を持って顧客に最善の提案をすることで、顧客からの信頼を得ることができます。良い接客・良い提案をすると、顧客からの紹介案件も増え、さらに営業成績に繋がっていきました。

もちろん営業成績トップの間も契約を取れないこともありましたが、そのときは「そういうこともある。次は契約に結びつけよう!」と切り替えていました。常にポジティブなマインドも忘れないでくださいね。

倉橋さん流 仕事で結果を出すコツ

仕事を楽しむのは自分次第。環境の変化も前向きに!

長年同じ会社に勤めていると、会社のなかでもあらゆる変化があるものです。その「変化の波」に乗りながら、いつも仕事を楽しんできたように思います

たとえば当社は、2015年頃に「さらに働きやすい会社にする」という決意のもと、給与形態の変更や評価制度の導入など、次の成長ステージに向け大きく舵を切りました。特に給与形態に関しては、営業成績に連動した「歩合給」から評価制度に沿った「固定給」に切り替わり、社員ひとりひとりの能力に会社が向き合うようになったのです。

はじめはそのような大きな変化に対し、驚きや不安を感じる社員も多かったのですが、会社の将来を考えると私自身、ワクワクが止まりませんでしたね。

そのほかにも会社が大きく変化する中で、社名を変更するプロジェクトが発足。新しい社名は社内公募で決めるとのことで、もちろん私も応募しました。

社員と会社の輝かしい未来、かかわる全ての人のためにある会社「for US」を企業理念に「フォーラス」を提案し、なんと採用されたのです。自分が考えた名前が社名になるという貴重な体験に胸が震え、すごく自信にもつながりました。このとき「さらに上を目指して頑張ろう」とスイッチが入りましたね。

どのような会社でも、多少なりとも環境の変化があると思います。それをできるだけポジティブにとらえ、一緒に変化を楽しめると良いのではないでしょうか

お部屋探しのように「直感」で惹かれる企業選びを

就活は「お部屋探し」と同じで、人生において大きな決断をするタイミングですが、どちらも「直感」が当たることが多いのではないでしょうか。

今まで不動産業界で営業をしてきて、お部屋探しでは最初の印象が良かった物件に決める人がとても多いです。「直感で決めて良かった」という声もよく聞きます。就活も同じく、その企業と合うのか、合わないのかという直感も大切にしてみると良いと思います

また、「就活で会社のすべてを知ることはできない」という感覚を持っておくことも大切です。

どんな仕事もどんな企業も、入社してわかることがたくさんあります。「この企業は違う」と思ったところでも、入社してみると想像していなかったような面白さや楽しさが待っているかもしれません。就活はあまり考えすぎず、まずは自分が興味のあることを整理し、実際に働いてみてから判断しても良いのではないでしょうか。自分の頑張り次第で、企業が今よりさらに良い方向に向かっていくこともありますよ。

これからの社会で活躍できるのは、変化を楽しみ「自分事」として捉えることができる人です

日々、すごいスピードで世の中は変化しています。変化を楽しみ、常に自分事として捉えることで、チャンスが多く舞い込みます。そのチャンスをつかみ取ることで、自分自身が大きく成長する。そして楽しむ。それが出来る人はどんな業界でも重宝されるはずです。社会人になったら、ぜひ意識してみてくださいね。

倉橋さんが贈るキャリアの指針

取材・執筆:志摩若奈

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