正社員登用とは? リアルな利用実態から状況別の対策リストを大公開

この記事のアドバイザー

登用されるための条件とは?正社員登用を狙うには○○の対策が不可欠!

目次

  1. 正社員登用って難しい? 基礎知識を身につけよう!
  2. 正社員登用とは
  3. 正社員登用の実態
  4. 正社員登用の基準
  5. 正社員になるにはどんなルートがある? 今すぐできる3つの行動
  6. ①今の職場で正社員を目指す
  7. ②正社員登用制度のある職場で非正規雇用から始める
  8. ③正社員としての採用を目指して就活をする
  9. 正社員登用を狙うには今の状況に合った対策が重要!
  10. 事前準備で確実に正社員登用を狙おう! まずやるべき準備リスト
  11. まずは自己分析で正社員になる目的を定めよう
  12. 企業研究をして希望を叶えられる職場を見つけよう
  13. 正社員登用を意識して働こう! 入社後1年未満のやることリスト
  14. ①まずはスキルや経験を積んで実力をつける
  15. ②責任ある行動で正社員になりたい姿勢を見せる
  16. ③より良い職場にする意識を持って業務に向き合う
  17. 正社員登用の対策を固めよう! 入社後3年以上のやることリスト
  18. ①正社員登用に必要な条件を確認する
  19. ②条件を満たしていたら正社員登用の希望を申し出る
  20. ③職場で積んだ実績やスキルを整理する
  21. ④これまでの勤務態度が適切か振り返る
  22. ⑤正社員登用試験の対策を進める
  23. 当てはまるか要チェック! 正社員登用される人の特徴4選
  24. ①問題なくコミュニケーションが取れる
  25. ②仕事で着実に成果を出している
  26. ③一定の期間きちんと働き続けている
  27. ④業務に活かせるスキルや能力を持っている
  28. あらゆる手段を駆使しよう! 正社員登用制度のある求人を探す方法4選
  29. ①現在の職場に正社員登用制度がないか確認する
  30. ②求人サイトで「正社員登用あり」で検索する
  31. ③エージェントサービスを利用する
  32. ④ハローワークに相談する
  33. 面接があるなら対策必須! 正社員登用試験の頻出質問4選と回答例文
  34. ①「正社員になりたいのはなぜですか?」
  35. ②「正社員になったらどんなふうに活躍したいですか?」
  36. ③「正社員になった場合何が変わると思いますか?」
  37. ④「正社員ではないとできない仕事にはどんなものがありますか?」
  38. あてはまるなら要注意! 正社員登用を目指すなら避けたい3つの注意点
  39. ①普段から主体性を持って仕事ができていない
  40. ②スキルや経験を十分に積まずに正社員登用にチャレンジする
  41. ③正社員登用試験の対策が不十分
  42. 他に選択肢はない? 正社員登用以外で希望の働き方を叶える方法
  43. 無期雇用転換ルール
  44. 副業をする
  45. 正社員登用制度をうまく活用し希望のキャリアを手に入れよう!
正社員登用を目指す人が抱きがちな悩み

正社員を目指そうと思ったとき、正社員登用という選択肢に行き当たった人からこのような相談をされることがよくあります。普段あまり耳にするような言葉ではないので、「詳しくはよくわからない」と思うのは普通のことです。

実はこの「正社員登用」、優秀な人が単純に「正社員にならない?」と声をかけられるわけではありません。企業によって評価基準があり、試験が用意されていることもあります。決して簡単ではありませんが、対策と準備を怠らなければあなたも正社員を目指すことができますよ。

この記事では、キャリアアドバイザーのアドバイスを交えつつ、正社員登用に関する基礎知識から評価基準、目指すうえで今するべき対策まで解説していくので、正社員を目指している人はぜひ参考にしてみてくださいね。

正社員登用って難しい? 基礎知識を身につけよう!

米田 有希

米田 有希

正社員登用の評価基準は、一定の勤続年数や功績、試験の通過など、企業によってさまざまです。

実際に正社員登用制度を利用するハードルは高いものなのか? どの企業でも正社員登用の制度はあるのか? ここからは、正社員登用を目指すなら必ずチェックしておきたい基礎知識を解説していきます。

正社員登用とは

正社員になることで何が変わる?
松下 建都

松下 建都

正社員登用とは、パートやアルバイト、契約社員、派遣社員などの非正規雇用から正規雇用に切り替える制度です。

正社員になった場合のメリットには、おもに以下の要素が挙げられます。

正社員になった場合のメリット
  • 非正規社員よりも雇用が安定する
  • 賞与や福利厚生の恩恵が受けられる
  • 昇進をふまえたキャリアアップを目指しやすくなる
正社員になった場合のデメリット
  • 責任の重い仕事が振られがちでプレッシャーを感じやすい
  • 残業や休日出勤の可能性がある
  • 転勤の可能性がある

非正規雇用だと、キャリアアップがなかなか望めなかったり、任せてもらえる仕事内容にも制限がつきやすいもの。

正社員になれば責任が増える分チャレンジする機会をこれまで以上にもらえるので、キャリアアップが狙いやすくなったり、やりがいやモチベーションアップにつながりますよ

場合によっては収入も増えるので、生活が安定しやすいのも大きなメリットですよね。

こちらの記事では、正社員登用を含む契約社員から正社員になる方法について紹介していますよ。契約社員から正社員になりたいと考えている人は、あわせて参考にしてみてください。

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大学を中退してから正社員を目指し就職する場合は、こちらの記事の解説が役に立ちますよ。

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正社員登用の実態

本田 百合香

本田 百合香

実際にどれくらいの企業が正社員登用を実施しているのか、ハードルが高いものなのかどうかは気になるところですよね。

厚生労働省が国内の労働に関する調査結果をまとめた「労働経済動向調査(令和6年2月)の概況」によると、令和6年1月の時点でアンケートに回答した企業のうち76%の企業が「正社員登用制度あり」と回答しています

また、正社員登用制度がありながらその実績がない理由としてもっとも多いのは「正社員を募集したが応募がなかった」というものです。実際に正社員を募集した企業のうち、50%がこの回答をしています。つまり正社員登用に挑戦すること自体は、そこまで難しいことではないということですね。

正社員登用の基準

正社員登用の基準例
  • 勤続年数や職場での実績
  • コミュニケーション能力
  • 勤務態度
  • 正社員登用試験の通過
米田 有希

米田 有希

正社員登用には、企業によってさまざまな基準があります。一般的にどんなところが重視されやすいのかを把握することが、正社員登用をクリアするための第一歩といえますよ。

正社員登用の基準としてまず挙げられることが多いのが、いかに知識や経験を積んでいるかどうかです。これは勤続年数や職場での実績によって判断される傾向にありますよ。ほかにもコミュニケーション能力や意欲、勤務態度が見られる場合もあります。

また、企業によっては試験を用意している場合もあります。どういった試験があるのかについてはこの先の内容で詳しく解説しているので、そちらも併せて参考にしてみてくださいね。

米田 有希

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正社員登用を目指すなら日々の勤務態度も大切!

正社員登用を目指すうえでつまづきやすいポイントも押さえておきましょう。たとえば、日々の勤務態度。遅刻や体調不良での休みが多い場合は要注意です。

遅刻や休みが多いと、一緒に働く同僚や上司からの評価が下がってしまう可能性があります。責任ある仕事は任せられないとみなされ、正社員登用の難易度が上がるかもしれません。正社員への登用を目指すなら無遅刻、無欠勤を心がけたいですね。

正社員になるにはどんなルートがある? 今すぐできる3つの行動

正社員になるために今すぐできる3つの行動
松下 建都

松下 建都

正社員を目指すには正社員登用しか手段がないというわけではなく、ほかにも選択肢があります。

ここからは正社員になるためのルートとそれぞれのメリットについて解説するので、まずは自分の状況に合った選択肢はどれなのかを知り、正社員になるまでのイメージを膨らませていきましょう。

①今の職場で正社員を目指す

今の職場で正社員を目指すメリット
  • 実際の仕事内容や職場の実態を知ったうえで正社員として働ける
  • 他社で一から始めるよりチャレンジしやすい
本田 百合香

本田 百合香

今働いている職場に正社員登用制度があるなら挑戦してみるのも手です。ただ、そこでの仕事が本当にやりたいことなのかどうかはしっかり考えておきましょうね。

今の職場で正社員登用制度を活用することのメリットには、職場環境を知っているうえで正社員としてのステップに進むことができる、というものがまず挙げられます

実際の仕事内容や実態もある程度は把握できているので、入社後のギャップが少なくて済みますよ。

正社員としてスタートを切るとき、知らない環境で一からやり直すことなく、仕事の流れや周りの人のことも良く知っている、不安の少ない環境で第一歩を踏み出せるのはうれしいポイントですよね。

②正社員登用制度のある職場で非正規雇用から始める

正社員登用制度のある職場で非正規雇用から始めるメリット
  • 正社員として就活をするよりもハードルが低い場合がある
  • 自分の希望に合った業務内容や条件の職種を一から探せる
米田 有希

米田 有希

正社員登用制度のある職場で非正規雇用からスタートして、働きながら正社員を目指すことも選択肢の一つ。就活をする必要がありますが、正社員としての就職を目指すよりは難易度は低めです。

他の企業で非正規雇用から始めることのメリットは、より自分の希望に合った業務内容や条件の場所を探せるという点です

中には一定年数働いたらほぼ確実に正社員登用してもらえるような条件を設けている企業もあるので、ほかの仕事にチャレンジしたい、もっと条件の良いところで働きたいという場合はこちらの選択肢もおすすめです。

本田 百合香

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正社員登用に必要なものを日々意識しながら働こう!

正社員登用制度のある職場に入社したとしても、正社員になれる保証があるわけではない点は注意しておきましょう。正社員登用の条件を満たすのはもちろん、企業によっては試験に合格する必要があります。

入社する際に、正社員登用を目指すためにどんな経験やスキルが必要か確認しておくことが大切です。

また、正社員登用に際しては試験だけでなく日々の勤務態度も重視されます。そのため、日々の業務に真面目に取り組む姿勢や、周囲との円滑なコミュニケーション、一緒に働く仲間からの信頼なども正社員を目指すうえでの重要な要素になりますよ。

③正社員としての採用を目指して就活をする

正社員としての採用を目指して就活をするメリット
  • 採用が決まれば正社員としての最短ルートになる
  • 非正規雇用期間がなく、早いうちに収入や雇用が安定しやすい
松下 建都

松下 建都

難易度は上がりますが、正社員として雇用してもらえる企業を狙って就活をするのも選択肢の1つです。うまく採用が決まれば正社員への最短ルートとなるので、視野に入れてみても良いですね。

今の職場での正社員登用試験に落ちてしまった場合や、スキルや経験、勤続年数が足りず正社員登用へのチャレンジが難しい場合は、初めから正社員を目指して就活をするのも手段の1つです非正規雇用期間がないので収入が安定しやすいというメリットもあります。

ただ、必ずしもうまくいくとは限らないことを忘れないでください。就活に集中したいからといって先に仕事を辞めてしまうと、金銭的に余裕がなくなりその後の就活でも力を発揮しきれない、なんてことも考えられます。一度落ち着いて、現状をしっかり見すえた判断をしましょうね。

既卒の就活に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。併せて参考にしてみてくださいね。

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正社員登用を狙うには今の状況に合った対策が重要!

視野を狭めないための考え方
本田 百合香

本田 百合香

正社員登用を目指すうえで大切なのは、まず今の状況を冷静に見極めること。視野を狭く持ってしまい、自分の可能性までもを狭めてしまうのは避けましょう。

「できない」と思い込んでしまうと、本当は目の前にあるはずの選択肢を見失ってしまいます。できるかできないかは抜きにして、一度冷静に選択肢を並べてみてください。不可能なんてことはありません。しっかりと対策をすればチャンスは誰にでもあります。

希望を叶える近道は、冷静に状況を判断して今の自分にぴったりな対策をすること。この先どうしていきたいのか、どんな働き方がしたいのかを考えて、今やるべきことを一つひとつ確実に積み上げていきましょう。

事前準備で確実に正社員登用を狙おう! まずやるべき準備リスト

正社員登用に向けた準備

もともと働いている職場で正社員登用を目指すのではなく、これから正社員登用を目指して改めて就活をするときは、はっきりとした目標を立て、それをみすえた準備を進めることが必要です。

事前準備の質によって正社員登用までの道のりの長さが変わると言っても過言ではありません。新しい環境でのチャレンジという大きな決断をする分、確実に希望を叶えられるように準備は念入りにしましょう。

まずは自己分析で正社員になる目的を定めよう

米田 有希

米田 有希

正社員になる目的や働きたい環境など、仕事に対し重要視していることを深く掘り下げて考えてみましょう。

なぜ正社員になりたいのか」「正社員になってどんなふうに働きたいか」を考えることで、自然と自分が働きたい環境の具体的なイメージができるようになります。やりたいことや志望企業が明確でないときは、特にしっかりと自分自身について深掘りしてみてくださいね。

また、正社員になる目的は面接での頻出質問なので、その対策としても自己分析は必須ですよ。

企業研究をして希望を叶えられる職場を見つけよう

正社員登用を目指して求人に応募するときのチェックポイント
  • 正社員登用の条件や基準は?
  • 過去3年間に正社員登用をした実績はある?
  • 正社員登用後の給料や待遇は?
松下 建都

松下 建都

企業研究には、正社員登用を目指すときならではの視点を持って取り組みましょう。

特に正社員登用実績は要チェックポイントです。制度自体があったとしても、採用実績がない企業はあります。正社員登用に積極的でない環境だと、正社員に向けて思うようにステップアップできない可能性があるので忘れずにチェックしておきましょうね

また、正社員になってもそこまで給料が上がらない、異動や転勤の必要があるなども可能性としてはあります。入社後にミスマッチに気づいてしまわないよう、待遇や条件もしっかり確認しておくことが大切です。

正社員登用を意識して働こう! 入社後1年未満のやることリスト

入社後1年未満のやることリスト
本田 百合香

本田 百合香

もしあなたの状況が働いて1年も経っていない段階なら、まずは経験を積むことを意識して仕事をすることから始めましょう。

正社員登用には多くの場合一定の勤続年数が必要なので、すぐにチャレンジするのは難しいかもしれません。今は現場での経験を積み、仕事内容をきちんと理解する時期と捉えておくことが結果として正社員への近道になります。

「正社員になる」という目標に向かってするべきことはあるはず。ここからは、今すぐにできることを解説していきます。

①まずはスキルや経験を積んで実力をつける

米田 有希

米田 有希

正社員登用にチャレンジできるタイミングがやってくるまでの期間は、いざ正社員になったときに実力をしっかりと発揮するための準備期間、そう捉えてみてください。

正社員を目指すなら、責任ある仕事も任せられるほどの実力は必須。教えてもらったことはしっかりとメモに取り、1日の終わりに振り返って着実に実力をつけましょう。

非正規雇用であっても意欲や実力が認められれば、やりがいのある仕事をさせてもらえるかもしれません。スキル獲得のチャンスを増やすため、積極的に挑戦するのが良いですよ。

②責任ある行動で正社員になりたい姿勢を見せる

松下 建都

松下 建都

正社員登用を目標としているなら、勤務態度にも気を配りましょう。無断欠勤や遅刻が多い、出勤日数が少ないなどは、「正社員として責任ある行動ができなそう」と企業側の不安材料になります。

仕事に対して「自分事」の意識を持つことが大切です。正社員として働くうえでは、職種によってはアルバイトやパート、派遣社員に指示を出すような業務を任されることもあるでしょう。そのとき、指示を出した相手が失敗をしたときに責任を取るのは指示をする正社員です。

ある種リーダー的な役割をもつ立場になるからこそ、一緒に働いているメンバーからの信頼も得られるよう、日々の勤務態度には気を配り、「この人なら安心して任せられる」と思われるような働き方をするのが大切ですよ。

③より良い職場にする意識を持って業務に向き合う

本田 百合香

本田 百合香

与えられた仕事を着実にこなすことも大切ですが、その一歩先のステップとして、自ら問題や課題を発見し解決した経験があると、正社員登用の選考にも有利に働きますよ。

自分から動くのは、意識していないとなかなか難しいものです。だからこそ、主体性は意欲が一番わかりやすく伝わる強み。日頃からどうすればもっと良い職場にできるか、課題に対してアンテナを張っておくことが大切です

もし小さなことでも課題を見つけ解決することができたなら、それはあなたの立派な実績。積み上げていくことで、きっと企業もあなたの頑張りや努力を認め、正社員登用に前向きになってくれるでしょう。

正社員登用の対策を固めよう! 入社後3年以上のやることリスト

あなたの今の状況が入社から3年以上経ったタイミングであり、その職場で正社員登用を目指したいと考えているなら、アピールのためにこれまでの経験や実績を整理する必要があります。

また3年も働いていれば正社員登用に必要な条件を満たしていることが多いので、正社員登用に向けて何が必要なのかを確認することも欠かせません。

ここからは、入社後3年以上経っている場合の正社員登用対策について解説していきます。今自分が持っている武器は何かを改めて認識し、足りないものがあればこれからの仕事を通して意識的に補っていきましょう。

①正社員登用に必要な条件を確認する

まずは、今働いている企業での正社員登用の基準をチェックしてみましょう。今の自分に足りないものはあるのか、これから何を意識しながら働いていくべきなのかがわかります

必要条件については正社員の人に聞いてみると良いでしょう。HPなどで自分で調べるよりも、内部事情を含めた詳しい情報を教えてくれる可能性もあります。

②条件を満たしていたら正社員登用の希望を申し出る

すでに正社員登用のエントリー基準を満たしている場合は、上司に掛け合ってみましょう。もしまだ足りない部分があるなら、これからするべきことを上司と一緒に確認してみてください。正社員登用までの一般的な流れは、下のリストの通りです。イメージを固めておきましょう。

正社員登用までの一般的な流れ
  • 正社員登用試験を受ける
  • 上司や人事担当と雇用転換について話し合う
  • 条件を確認し契約の変更・更新をする

松下 建都

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条件が希望と合わない場合は正社員登用の辞退も可能

正社員登用試験に合格し、雇用条件を確認した段階で企業側の提示する条件が希望と合わないことが判明した場合、正社員登用を辞退することは原則として可能です。ただし、その際の注意点も押さえておきましょう。

条件に希望と合わない点や不満がある場合は、早めに上司や人事担当者に自身の希望や懸念点を伝えてください。それにより、誤解の解消や改善、再検討の余地ができる可能性もあります。柔軟にコミュニケーションをとりましょう。

また、最終的に辞退する場合も、時間を割いてもらったことに感謝を示し、誠意を持って辞退の意向を伝えましょう。あなたのキャリアプランに対して、最善な選択を冷静に見極められると良いですね。

③職場で積んだ実績やスキルを整理する

これまで働いて身についたスキルや成功体験の棚卸しをし、アピールできることを洗い出しておきましょう。

身についたスキルに関しては、小さなことでも構いません。コミュニケーションを取るのが得意になった、体力がついたなど、些細なことでも自分の強みとなるものは書き出してみるのが良いですよ。そこから企業のもとめる人物像と照らし合わせ、共通している点を押し出しましょう

米田 有希

米田 有希

企業のもとめる人物像を調べるには、職場の正社員に聞いたり改めて企業研究をしてみるのが良いでしょう。特に採用ページを見たり、求人サイトで企業について調べるのがおすすめです。

職場で積んだ実績・スキル例
  • 相手がもとめているものを先回りして察することができるようになった
  • 何事も効率化をするためにはどうすべきか考える習慣がついた
  • 店舗で一番多く新発売の商品を売り出した

④これまでの勤務態度が適切か振り返る

勤務態度は、正社員登用の選考の際にはほぼ確実に考慮されると言えます。これまで無遅刻無欠勤で一生懸命仕事を頑張ってきた人は、それも強みの1つです。これからも可能な限り継続していきましょう。

松下 建都

松下 建都

もしこれまでに無断欠勤をしてしまった、勤務態度について注意された経験があるなどの場合も、これからの仕事への取り組み方次第で挽回の可能性は十分にあります。失敗は反省して学びへつなげ、勤務態度に反映していきましょう。

⑤正社員登用試験の対策を進める

正社員登用試験の内容例
  • 書類選考
  • 面接
  • 筆記試験(SPI、小論文)

正社員登用の試験がある場合は、それぞれへの対策も必須です。今の職場やこれから入社したいと考えている企業の正社員登用には試験があるのか、どんな内容なのかは事前にチェックしておきましょう

書類選考で提出が必要になるのは、多くの場合一般的なエントリーシート(ES)とほぼ変わりないでしょう。面接に関しては、正社員登用ならではの頻出質問をこの先の内容で解説しているので、そちらを参考にしてみてください。

他にもSPIと言われる適性検査や、簡単な小論文の提出がもとめられる場合もあります。どちらも対策用のテキストや参考書などもあるので、必要な場合はしっかり勉強をして臨むのが良いですね。

当てはまるか要チェック! 正社員登用される人の特徴4選

正社員登用される人の特徴4選
本田 百合香

本田 百合香

「勤務態度が大切と言われても、具体的にはどうすれば良いのかわからない」、そう感じることもあるでしょう。

意識すべきなのは、コミュニケーション、仕事の成果、勤続年数、スキル・能力の4つ。これらを軸に毎日の行動をほんの少し変えるだけで、正社員登用はぐっと近くなります。

ここからは、先ほど挙げた正社員登用に挑む人に対して企業がもとめる4つの資質を解説していきます。これから働くうえで意識したい要素の確認にもなるので、自分に当てはまるか、当てはまらないならどう行動を変えていくのかチェックしていきましょう。

①問題なくコミュニケーションが取れる

米田 有希

米田 有希

ここで言う「コミュニケーションが取れる」は、誰とでも楽しく会話ができたり、盛り上げ役であるという意味ではありません。大切なのは話す力と聞く力が備わっているかどうかですよ。

「話す力」と「聞く力」
  • 話す力:情報を簡潔にわかりやすく相手に伝える能力
  • 聞く力:相手の伝えたい情報を正確に読み取る能力

多くの場合業務においてもとめられる「コミュニケーション能力」とは、いかに情報を齟齬なく正確にやり取りできるかです

また、協調性があるか、トラブルを生むような振舞い方をしていないかもポイントとなりますよ。職場での人間関係は良好に保てているかどうかも意識してみてくださいね。

②仕事で着実に成果を出している

松下 建都

松下 建都

小さなことでも仕事で成果を出し、それを書類選考や面接でしっかりとアピールすることも大切です。

正社員登用に成功している人は、職場で何らかの成果を残していることが多いです。実際に結果を出していれば、「入社後に活躍したい!」という意思を信頼してもらいやすくなりますし、企業側もそんな人に企業の一員になってほしいと思うのは当然です

ただ、仕事の成果は派手なものである必要はありません。些細なことでも、たとえば職場環境の改善に取り組んだり、顧客満足度の上昇につながる行動ができていたならそれは立派なアピールポイントです。

これまでの業務を通し、何か努力して意欲的に取り組んだことがなかったかどうかを振り返ってみてください。

職場での成果の例
  • これから新しく入ってくるアルバイトのために簡単でわかりやすいレジ操作マニュアルを作ったところ評価され、全店舗に展開した
  • 新商品の魅力やアピールポイントをまとめた資料を作り、職場の全員に共有した結果月間売り上げが目標を上回った

③一定の期間きちんと働き続けている

本田 百合香

本田 百合香

正社員登用に必要な勤続年数の条件を満たしているか、無断欠勤や遅刻がないか、仕事に対して誠実であるかどうかも重要なポイントです。

事前に連絡を入れていたとしても、欠勤や遅刻が多いと正社員として責任ある仕事を任せられるか不安になってしまいますよね。

正社員は職種によってはアルバイトやパートの人をまとめる立場となったり、より責任の重い業務などを任されていくことになります。

その自覚があることを態度でも示せるよう、勤続年数の条件を満たすだけでなく、遅刻や無断欠勤は避け、周囲からの信用を得られるよう普段の勤務態度でも誠実な姿勢をアピールしましょう

本田 百合香

キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる

普段からの「正社員を意識した行動」がチャンスをつかむ近道

一定の期間きちんと働き続けているか、という点は多くの企業が正社員登用の条件に盛り込んでいますが、例外として、勤続年数にかかわらず企業から正社員登用の打診を受ける可能性もあります。そんなチャンスに巡り合うためには、普段から正社員を意識した責任のある行動を示すことが大切です。

たとえば、頼まれた仕事をただこなすだけではなく自ら仕事を見つけ、主体的に行動すること。「自分が正社員だったらどう行動する?」という視点で日々の業務をおこなうことで、正社員になるチャンスが近づきますよ。

④業務に活かせるスキルや能力を持っている

米田 有希

米田 有希

企業からすれば、待遇に見合った活躍をしてくれる人を正社員登用したいと思うもの。だからこそスキルや能力を期待されています。

業務に活かせるようなスキルや能力を持っていることも正社員に期待されるものの1つ。まだ非正規雇用の段階であっても、事前に学べることがあるならどんどん吸収していきましょう。

企業はあなたが正社員になった後にどんな活躍をしてくれるのか、どんなふうに貢献してくれるのかもシビアにチェックすると思ってください。これまでの業務を通して身につけたスキルや能力は積極的にアピールし、活躍できる人材であることを知ってもらうことが大切です

あらゆる手段を駆使しよう! 正社員登用制度のある求人を探す方法4選

正社員登用制度のある求人を探す方法4選
松下 建都

松下 建都

これから改めて就活をする場合、まずは企業探しから始まります。たくさんの求人の中から、正社員登用制度のある企業を効率的に探す方法を確認しておきましょう。

たくさんある求人の中から、自分に合った一社を探すのは大変ですし時間もかかりますよね。前の内容でも解説しましたが、正社員登用制度はすべての企業にあるわけではありません。

ここからは、就活をスムーズに進めるために、正社員登用制度のある企業を探す効率的な方法を解説していきます。自分に合った企業を見つけるためにも、この後解説する4つの方法をぜひ試してみてくださいね。

①現在の職場に正社員登用制度がないか確認する

現在の職場に正社員登用制度があるか確認する方法
  • 職場で働いている正社員に聞く
  • 企業のHPの採用ページを確認する

まずは今の職場に正社員登用制度がないか確認してみましょう。もしあなたが正社員登用を狙うための条件を満たしていたとしても、それを知らなければチャンスを逃してしまいます。

本当なら今の職場でも正社員登用に挑戦できたかもしれないのに、それを知らずに他の企業で一から始めるのは、取れる選択肢を狭めてしまうことになります。

職場環境を事前に知ったうえで正社員になれる、入社後のギャップが少ないなど、同じ職場で正社員になることのメリットはたくさんあります。おすすめは正社員の人に確認してみることです。ほかにも企業のHPを見てみるのも良いですね。

②求人サイトで「正社員登用あり」で検索する

求人サイトを利用するメリット
  • 多くの求人情報を見て比較検討しやすい
  • 手が空いた時間にいつでも気軽に求人探しができる

求人サイトでは、一度に多くの求人情報を確認できます。比較検討がしやすいですし、効率的に情報を集められるのでまずはこの方法から利用してみるのがおすすめです。

求人サイトで「正社員登用」などで検索すると該当の求人が出てくるほか、フリーターや既卒専用のサイト、転職専用のサイトなどもあるので、そこで条件を絞って探してみるのも良いですよ

③エージェントサービスを利用する

エージェントサービスを利用するメリット
  • 一対一で就職をサポートしてくれる
  • 自分の希望に合わせたぴったりの求人を紹介してくれる
  • 非公開求人を紹介してくれる場合がある

正社員登用制度がある企業を探す場合は、エージェントサービスの利用も視野に入れてみてください。一対一で丁寧に希望を聞いてくれたうえで、ぴったりな求人を代わりに探してくれます

本田 百合香

本田 百合香

また、就活に対する苦手意識があるときや、自分一人で就活を乗り切る自信がないときなどもサポートをしてくれるので、心強い味方になってくれますよ。

④ハローワークに相談する

ハローワークのメリットは、圧倒的な求人数の多さです。多くの企業が求人を掲載しているので、その中から正社員登用制度のある企業に絞ったとしても、豊富な選択肢の中から選ぶことができるでしょう

ハローワークでは求人を探せるほか、書類選考や面接への対策などさまざまなサポートを受けられます。なかなか希望に合った求人に出会えないときは、ぜひ活用してみてください。

ハローワークについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。併せて参考にしてみてくださいね。

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面接があるなら対策必須! 正社員登用試験の頻出質問4選と回答例文

正社員登用試験がある場合、面接をおこなう企業もあります。就活とは違いそこで一定期間働いたうえでの面接なので、質問の内容も正社員登用試験ならではのものになりますよ。

「正社員登用試験の面接で聞かれることがわからない」と不安に思うこともあるでしょう。ここからは、正社員登用試験での頻出質問について解説していきます。併せて回答例も紹介するので、自分の状況と照らし合わせて回答を組み立ててみてくださいね。

①「正社員になりたいのはなぜですか?」

●正社員になりたいと思ったエピソードを伝えよう!

正社員になりたい理由をはっきり聞くことができないと、面接官は「特に熱意はないけどとりあえず正社員になりたいだけなのかな」と不安に感じてしまいます。この懸念を払拭するために、正社員になりたいと思ったきっかけや理由をしっかりと伝えましょう。

回答例

正社員になりたい理由の回答例

私が正社員になりたいと思ったのは、派遣社員では担当させてもらえない業務にもチャレンジしたいと思ったからです。

これまでは派遣社員として営業アシスタントの業務に携わってきましたが、正社員の方々が営業として新規の顧客を獲得していたり、問い合わせに親身な姿勢で対応し感謝されている姿を間近に見ていて、同じようにやりがいのある、顧客と直接かかわれる仕事がしたいと思うようになりました。

米田 有希

米田 有希

正社員になりたいと考えた理由が具体的に分かる内容ですね。正社員になったうえでどんなことに取り組みたいのかまで言及していて、熱意の高さが伝わってきます。

松下 建都

キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる

正社員登用を希望する理由は熱意や意欲のアピールにつなげよう!

もし正社員になりたい理由が収入アップや福利厚生の充実なら、それを直接言ってしまうと悪い印象を持たれてしまう可能性があるので避けるのがおすすめです。

代わりに、仕事に対する前向きな姿勢や成長、貢献の意欲を強調しましょう。たとえば、正社員として働くことで、自身の成長やステップアップの機会を得たいという希望を伝えることができます。

また、組織と長期的な関係を築き、信頼関係を深めたいという意思や組織にどのように貢献したいかを伝えるのも熱意をアピールできるのでおすすめです。

②「正社員になったらどんなふうに活躍したいですか?」

●これまでの仕事を通して得たスキルをアピールしよう!

この質問は、あなたがこれまで一生懸命に努力した結果を伝える絶好のチャンスです。正社員登用を目指して業務に取り組んできたなら、身についた知識やスキルがあるはず。どんなに小さなことでも構わないので、それをしっかりとアピールしてください。

そのうえで、身につけたスキルをどんなふうに活かして仕事をしていきたいかを答えましょう。入社後にかかわりたい仕事なども伝えることができれば、面接官からの印象もぐんと良くなるはずです。

松下 建都

松下 建都

スキルを今後の業務に活かして働いていきたいという自分の将来像を共有することで、正社員として活躍したいという意思に説得力を持たせることができますよ。

回答例

入社後の働き方の回答例

顧客のニーズを敏感にキャッチできる営業として活躍していきたいと考えています。

私は御社で営業アシスタントとして働いているうちに、相手のもとめるものは何かを先回りして考え、行動に移すスキルが身につきました。このスキルを活かし、1聞いたら10のことを考え、顧客のニーズに先回りし、適切な提案をして御社の売り上げに貢献していきたいです。

本田 百合香

本田 百合香

これまでの業務で身に付いたスキルをもとに具体的な「正社員に登用するメリット」を押し出している点がポイントですね。これなら企業としても「正社員になってもらったらもっと活躍してくれるかも」と思うでしょう。

③「正社員になった場合何が変わると思いますか?」

●正社員になることで起こるプラスの変化を伝えよう!

正社員になると、雇用や収入が安定するほか、昇進を目指しやすくもなります。目標ができ、モチベーションも上がりやすくなるので、生産性の向上、意欲的な業務態度など、あなた自身の変化が企業のメリットにもなり得るはずです

長期的な未来を見すえたキャリアビジョンも立てやすくなるので、入社後の活躍イメージにも触れた回答ができれば、企業の印象もアップしますよ。

回答例

入社後と今の変化の回答例

正社員になることで、より将来のキャリアビジョンをはっきりと持ったうえで仕事ができるようになり、モチベーションを上げながら仕事ができるようになると思っています。

これまでの営業アシスタントとしての経験から、細やかな気配りの方法や、与えられた仕事に対する多角的な視点を持った取り組み方などのスキルが身につきました。この経験を活かし、将来的にはメンバーの育成やマネジメントにも携われるような立場になりたいと考えています。

今後は将来への目的意識を持ちながら、ますます自分自身を成長させて仕事をしていきたいです。

米田 有希

米田 有希

どんな変化があるのか、ポジティブな影響について触れる形でまとめられていますね。なんとなく正社員になりたいから、というあいまいな理由ではないことも伝わってくる、意欲の高さが現れた回答例といえます。

キャリアビジョンについては、こちらの記事でもっと詳しく解説しています。正社員登用の面接に備えてキャリアビジョンに力を入れたい場合は、併せて参考にしてみてください。

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④「正社員ではないとできない仕事にはどんなものがありますか?」

●今まで努力してきたことをふまえ、正社員だからこそ実現できることを伝えよう!

この質問を通して企業が知りたいのは、非正規雇用である今と正社員になったときの違いをしっかりと理解し、活躍していく意思があるかどうかです。

正社員になることで責任の重さや任される業務内容が変わるのを理解していること、そのうえで「正社員である」という意識をしっかりと持って働くことができることを伝えましょう

松下 建都

松下 建都

これまでの業務にもしっかりと意欲的に取り組んできたことをアピールしながら、今以上にレベルアップできると考えている点を伝えるのが良いですよ。

回答例

正社員にならないとできない仕事の回答例

正社員になることで、より責任のある業務にチャレンジできると考えています。これまでは与えられた指示をスピーディーかつ正確にこなし、もとめられていることを先回りしておこなうことでプラスアルファの仕事をすることに尽力してまいりました。

しかし、これからはより大きな裁量を持って働くことで、自分自身の成長に向けてのモチベーションアップにもつなげられると考えています。新規顧客の獲得や、顧客の悩み、不安に寄り添った提案など、これまでできなかった業務へのチャレンジを通して今まで以上のやりがいを持って業務に向き合っていきたいです。

本田 百合香

本田 百合香

今よりももっと大きな裁量をもって働きたいと、ポジティブな動機をもって正社員を目指していることが伝わってくる回答ですね。なぜ正社員になりたいのか、という疑問の解消にもつなげられる、意欲の高さの伝わる内容です。

あてはまるなら要注意! 正社員登用を目指すなら避けたい3つの注意点

正社員登用を目指すなら避けたい3つの注意点
米田 有希

米田 有希

正社員登用を目指すうえで必要なことやポイントはこれまで解説してきましたが、正社員登用を目指すなら、普段から気を付けておきたい注意点もあります。

注意点を事前に知っておくことで普段から意識して仕事に取り組めたり、対策しておくこともできるので、しっかりと確認しておきましょう。

①普段から主体性を持って仕事ができていない

普段仕事をしている様子から主体性が見えないと、企業は「本当に正社員になる意欲があるのかな」と不安に感じてしまいます。

また、与えられた仕事をこなすだけではなく、自分から行動し、周囲に発信していくという姿勢も大切です。正社員という責任ある立場を任せてもらうには、日頃から積極的に周囲のサポートに入るなど、周りに「この人は頼りがいのある人だな」と思ってもらえるような振る舞い方を心掛けましょう

②スキルや経験を十分に積まずに正社員登用にチャレンジする

早い段階で正社員登用にチャレンジすることは、自分のスキルアップとしても重要なことです。

しかし前の内容でも解説したとおり、正社員登用の基準には勤続年数がかかわる場合があります。また、仕事をするうえでアピールできるようなスキルがまったくないと、選考がなかなかスムーズにいかない可能性もあります。焦らずに経験を積むことも大切ですよ。

③正社員登用試験の対策が不十分

正社員登用試験対策の例
  • 面接の頻出質問対策
  • 企業が必要としている人物像の研究
  • 正社員になりたい理由の深掘り
  • 各試験対策

採用試験でもある正社員登用試験は企業によって難易度は変わるものの、簡単なものではないことがほとんど。突破するためには、通常の就活と同じ気持ちで念入りな準備をすることが必要です

面接での頻出質問対策や企業が欲する人材の研究、正社員になりたい理由の深掘りなど、しっかりと準備をして試験に挑みましょう。

他に選択肢はない? 正社員登用以外で希望の働き方を叶える方法

正社員登用以外に希望の働き方を叶える方法
  • 無期雇用転換ルール
  • 副業

正社員を目指すためにすべき対策について解説してきましたが、中には正社員登用以外の手段を検討している人もいるのではないでしょうか。

自分の自由な時間を確保しながら今までよりも雇用を安定させたい、収入を増やしたいなど、正社員にこだわらないという考えももちろんあるでしょう。

ここからは、正社員登用以外の働き方を変える手段について解説していきます。自分にマッチした選択を見極めるため、ぜひ参考にしてみてください。

無期雇用転換ルール

無期雇用転換ルールとは、期限のある雇用形態で働き続け、雇用契約の更新が通算5年を超えたとき、労働者からの打診によって期限のない労働契約に変更できる制度を指します。

松下 建都

松下 建都

たとえば2年という契約期間のある派遣社員として働いていて、契約期間満了後に更新を繰り返して通算で5年以上契約していた場合に「無期雇用に変えてください」と申し出ることができます。

契約社員の場合、契約期間を満了すればその後更新できるかどうかは企業の意思によります。そこで無期雇用転換ルールを適用することで、契約期間の期限がなく働くことができ、雇用が安定しやすくなるのです

無期雇用転換ルール

1つの企業との間で期限の取り決めがある労働契約を更新して通算5年を超えたとき、労働者の申込みによって期限の取り決めのない労働契約に転換できるルール

副業をする

収入を増やしたい、ほかにしたい仕事があるなどの場合は、副業をするのも良いでしょう。非正規雇用であれば勤務時間は比較的自由に調整できるので、副業を同時にしていても負担が少なく済む可能性がありますよ。

ただ、単純に収入が増えたとしても雇用が安定したわけではありません。特に副業は純粋に実力があるかどうかで仕事がもらえるかが決まるので、決して楽な道ではないことには注意しましょうね

正社員登用制度をうまく活用し希望のキャリアを手に入れよう!

正社員登用制度の基礎知識や、活用方法、正社員登用試験へ挑むうえで押さえておきたいポイントなどを解説してきました。

正社員登用制度を目的に合わせてうまく活用することで、スムーズに希望のキャリアを手に入れられる可能性があります。まずは自分の状況を知り、正社員登用を成功させるためには今何が必要なのかを把握することから始めましょう。

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