目次
- ハローワークとは? 特徴から使い方まで把握して就活にフル活用しよう!
- ハローワークってなに? 基礎知識を解説
- ハローワークとは
- ハローワークの種類
- 退職前でも利用可能
- ハローワークで仕事を探す4つのメリット
- ①圧倒的な求人の多さ
- ②就活に関する相談や対策ができる
- ③無料で利用できる
- ④地元で就職しやすい
- ハローワークを最大限に活用するには「できること」と「使い方」の把握が不可欠!
- 就職に関するサポートが充実! ハローワークでできる8つのこと
- ①求人紹介
- ②相談窓口の利用
- ③自己分析のサポート
- ④職業訓練の参加
- ⑤履歴書の書き方サポート
- ⑥面接対策
- ⑦就活・転職セミナーの案内
- ⑧雇用保険の手続き
- ハローワークの使い方が丸わかり! 内定獲得までの8ステップ
- ステップ①求職申込み手続き
- ステップ②ハローワークカードをもらう
- ステップ③パソコンで求人を探す
- ステップ④見つけた求人について窓口で相談する
- ステップ⑤求人に応募する
- ステップ⑥選考書類作成・面接対策など
- ステップ⑦応募した企業へ採用面接に行く
- ステップ⑧内定獲得後は労働条件の最終確認
- 初めて行くときもこれで安心! 服装・持ち物チェックリスト
- 服装
- 持ち物
- 利用前に知っておこう! ハローワークの3つの注意点
- ①希望職種に詳しい人に相談できるとは限らない
- ②相談に行ける時間が限られている
- ③求人の質に差がある
- 並行して使うことで効率アップ! ハローワーク以外の求人探しの方法
- ①求人サイト
- ②エージェントサービス
- ③派遣会社
- ハローワークの特徴を理解して自分の希望を叶える選択を見極めよう!
ハローワークとは? 特徴から使い方まで把握して就活にフル活用しよう!
ハローワークについて気になっている人から、よくこのような相談をされます。あまり身近な場所とはいえないからこそ、利用しにくい雰囲気を感じていたり、限られた人しか利用できないのではと疑問に感じてしまうのはとてもよくわかります。
結論から言えば、ハローワークは誰でも使うことのできる便利な施設です。求人を探すのはもちろん、書類選考のサポートや面接対策など、就活をするうえではとても頼りになります。一度就活のために利用してみれば、そのサービスの手厚さに驚くかもしれません。
この記事では、キャリアアドバイザーのアドバイスを交えつつ、ハローワークの基礎知識から受けられるサービスの紹介、さらには上手に就活に活用する方法までを徹底解説。最後まで読めばハローワークに対してのイメージが変わり、あなたの就活の手助けになること間違いなし! さっそく確認していきましょう。
ハローワークってなに? 基礎知識を解説
そもそもハローワークとはどんなところなのか? 上手に就活に活用するためには、まずはハローワークの基礎知識を身につけることが欠かせません。
あなたの心強い味方であることを理解して、どんな活用法があるのかをここで確認してみてくださいね。
ハローワークとは
松下 建都
ハローワークの正式名称は公共職業安定所です。全国に500カ所以上あり、平日の10~17時に運営しています。仕事を探している人なら誰でも利用することができ、それぞれの目的に合わせたサービスも提供していますよ。
ここでサポートをしてくれるのが就職支援ナビゲーターです。ハローワークで働いている就活に関する専門家で、就職を支援してくれますよ。中には企業の人事を担当していた人もおり、心強い味方になってくれますよ。
大学を中退した後に就活をしている人は、この記事と併せてぜひこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
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ハローワークの種類
ハローワークでは、利用する人の目的や状況に合わせたさまざまなサービスが用意されています。
たとえば新卒応援ハローワークは、就職を目指す学生や、卒業後おおむね3年以内の既卒の就職をサポートする専門のハローワークです。企業の人事・採用経験者などの、就活知識が豊富な就職支援ナビゲーターのサポートを受けることができますよ。
ほかにも企業の人事労務担当者などが就職支援ナビゲーターとして早期就職を支援するサービスであるわかものハローワークなら、おおむね35歳未満の人を対象に正社員就職に向けたサポートを受けられます。
本田 百合香
一口にハローワークといってもいろいろな種類があるわけです。自分のもとめているサービスに合わせて選ぶのがおすすめですよ。
既卒の就活に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。ハローワークの利用と併せて参考にしてみてくださいね。
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退職前でも利用可能
米田 有希
ハローワークは仕事を探している人であれば誰でも利用することができます。しかし退職前の人に関しては一部利用が制限される場合もあるので、事前にしっかりと確認しておきましょう。
ハローワークは転職相談もできるので退職前でも利用可能です。ただ基本的にまだ働いていなくて、これから就職先を探そうとする人の支援を中心とした機関なので、ハローワークに求人を出す企業としては内定が出ればすぐに入社してほしい場合もあります。
そのため、すでに退職をしているか、退職時期が明確に決まっている人でなければ応募できない求人もあるので、応募の前に条件はしっかりと確認しておきましょう。
第二新卒としての転職についてはこちらの記事でも解説しているので、併せて参考にしてみてください。
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ハローワークで仕事を探す4つのメリット
ハローワークの利用を検討するなら、具体的なメリットも気になるところ。自分で求人を探すのと何が違うのか、ハローワークで仕事を探すのは自分に合っているのかは先に知っておきたいですよね。
ここからは、ハローワークで仕事を探すことの4つのメリットについて解説していきます。ハローワークをうまく使うには、まずメリットを知ることが重要です。ここでしっかりと確認しておきましょう。
①圧倒的な求人の多さ
松下 建都
ハローワークを使う大きなメリットは、何といっても求人数の多さ。求人サイトの比にはならないほどのたくさんの募集の中から、あなたにぴったりな企業を探すことができます。
ハローワークは一般的な求人サイトとは違い、企業が無料で求人を出すことができます。
そのため、たとえば立ち上げ直後の企業や、地方の小さな企業など、あまり採用にコストをかけられないような企業も求人を出しやすいのです。
- 多くの求人からじっくりと自分に合う企業を探したい人
- スタートを切ったばかりの企業で一緒に成長していきたい人
ハローワークでは、黙々とできる仕事も探すことができますよ。黙々とできる仕事については、こちらの記事で解説しているので参考にしてみてくださいね。
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②就活に関する相談や対策ができる
- 求人紹介
- 就活に関する相談
- 選考対策
- 就職後のトラブル相談
本田 百合香
ハローワークでは仕事探し以外にも、就活に関する幅広いサポートを受けることができますよ。
ハローワークは、幅広く就活のサポートをする機関です。求人の紹介はもちろん、就活に関しての相談から選考に向けた対策、就職後のトラブル相談までできます。就職後も安心なのは、ハローワークを利用する大きなメリットですよね。
就活や就職自体に苦手意識があっても、あなたの悩みに寄り添って手を貸すのがハローワーク。就活に向けて誰かに背中を押してほしいときこそ利用したい場所ですね。
③無料で利用できる
米田 有希
ハローワークの大きな魅力の1つは、誰でも無料で利用できること。「仕事探したいし、とりあえず行ってみようかな」くらいの気軽さで使ってみるのはどうでしょうか。
ハローワークのサービスは、基本的に無料で利用することができます。求職者に向けたセミナーや模擬面接など、多くの場合費用がかかるような手厚いサポートを無料で受けることができますよ。
必要なのは事前予約だけなので、ぜひ活用してみてください。
④地元で就職しやすい
松下 建都
ハローワークは都心部だけでなく地方企業の求人情報が豊富です。ここで働きたい! という希望がある人は、たくさんの企業の中から自分にぴったりの場所を探すことができます。
前にも解説したとおり、ハローワークは無料で求人が掲載できるため、地方の小さな企業なども気軽に求人を出すことができます。その地域に密着した求人情報が満載で、中には求人サイトには載っていないような掘り出し物な求人も。
地元で働きたいときは、ぜひあなたの地元のハローワークに行ってみてください。希望の場所で、希望に叶った働き方ができるかもしれません。
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
地元のハローワークでは、普段よく目にしている企業の求人が出ていることがあります。そのため、その企業で働く自分がイメージしやすかったり、あなたの周りに働いている人がいて生の声を聞くチャンスがあるかもしれません。
また「働いてみたいところがあるけど求人を見たことが無いな……」という地元企業の求人情報が見つかる可能性もあります。
企業によっては近場に住んでいる人を優先的に採用するため、あえて企業に関して広く周知していないことも考えられます。その場合、最寄りのハローワークのみに求人掲載の場所を絞っている可能性もありますよ。
ハローワークを最大限に活用するには「できること」と「使い方」の把握が不可欠!
本田 百合香
ハローワークで提供しているサービスは多種多様。だからこそ、それをいかに使いこなすかがカギです。
ハローワークを最大限に使いこなすためには、まずはどんなことができるのかを知りましょう。ハローワークでは、就活に向けてのサポート体制がとても充実しています。受けられるセミナーや講義、サポートについて一通り目を通しておくのがおすすめです。
ハローワークでできることがわかったら、次はいつ、どんなふうに使うべきかを見極めることが大切。今就職について抱えている不安は何か? 不安の解消のためにはどんな対策をするべきなのか? 一つひとつの不安と向き合い、ハローワークのサービスを使って解消していきましょう。
就職に関するサポートが充実! ハローワークでできる8つのこと
ハローワークでは求人紹介含め、主に8つのサービスを受けることができます。「就活に対して不安しかない」「全部自分でやらなきゃと思うとめんどくさい」そんなときは、ハローワークでまとめてサポートしてもらいましょう。
ここから一つひとつのサポート内容を解説していきます。どれもきっとあなたの役に立ってくれるはず。ハローワークの利用を検討しているなら要チェックですよ。
①求人紹介
ハローワークと聞いて多くの人が最初に思い浮かべるこの求人紹介。ハローワークの基本となるサービスですね。ハローワークは各地域に設置されているので、その地域ごとに特色のある求人をまとめて見ることができますよ。働きたい地域があるなら、ぜひそこのハローワークを使ってみてください。
働きたい場所が遠くて気軽に行けないときは、自宅のPCやスマホからハローワークの求人情報を見られるハローワークインターネットサービスがおすすめ。事前に気になる求人をチェックしておけるので、当日の求人探しがスムーズになりますよ。
米田 有希
中には意外と知られていなかった優良企業や、「ここは譲れない!」という要望もカバーできる企業が見つかるかもしれません。それくらいハローワークの求人情報は充実しているのです。
- とにかくたくさんの企業を見たい
- 地元の企業を探したい
②相談窓口の利用
ハローワークの相談窓口では、検索した求人情報をもとに、求人票には載っていない細かい内容の確認をすることができます。相談窓口の職員にもわからないことは、職員が直接企業に問い合わせてくれることもあるので、その場で簡単に疑問が解決できますよ。
ただ、中には求人情報を検索する前にそもそもしたいことがわからなかったり、この先のキャリアプランを思い描けていないという人もいますよね。そんなときは、相談窓口で働くことに関する不安や悩みを相談してみてください。職員の人が一緒に解決策を考えてくれますよ。
松下 建都
より具体的なアドバイスがもらいたいときは、新卒応援ハローワークやわかものハローワークの窓口で就職支援ナビゲーターに相談するのがおすすめです。
- 求人票の内容をより詳しく知りたい
- 将来のキャリアプランが想像できない
- どんな仕事が自分に合っているかわからない
- 働くことに不安や悩みがある
③自己分析のサポート
ハローワークでは、自己分析について窓口の職員や就職支援ナビゲーターからマンツーマンでアドバイスをしてもらったり、自己分析セミナーに参加することもできます。
就活の基礎といえば、自己分析。大切ですがついついやらないまま就活を始めてしまったり、自分についての深掘りが不十分なこともあります。ちゃんとできるか心配だな……というときは、自己分析も手伝ってもらいましょう。
本田 百合香
自己分析は、志望理由を考えるときや企業研究をするときに重要なカギになるもの。質を上げるに越したことはありません。内定獲得への大きな一歩として、自己分析はできる限り入念にしておきましょう。
- 自己分析が苦手
- 自己分析の方法がよくわからない
- 自己分析が十分にできているか不安
④職業訓練の参加
米田 有希
ハローワークから参加できる職業訓練は多種多様。医療事務からWebデザイナーまで、さまざまな職種について学ぶことができますよ。
ハローワークでは「職業訓練」という、自分の興味のある仕事に就職するために役に立つスキルや知識を学ぶことができる制度に申し込むことができます。
受講料は一部有料のものもありますが、基本的には無料で受講が可能です。3~6カ月で知識を身につけるものが多いですが、1~2年と長期的に学ぶ場もあります。中には無料で資格を取得できるものまでありますよ。
- 介護
- 医療事務
- 建設
- 製造
- プログラミング
- Web制作
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
職業訓練は、基本的に無料で資格取得を目指したり、知識や技術を習得することができるとても魅力的なサポートです。ただし、受講にはキャリアコンサルタントとの面談や筆記試験を通過する必要があります。コースによっては優先される人がいること、定員オーバーの可能性があることも知っておきましょう。
また、受講期間や場所も講座ごとに違うため、日程調整ができずタイミングが合わなかったり、受講場所が遠方になることもあります。
ほかにも、受講をする場合は一定の期間定期的にハローワークで面談を受ける必要があったり、拘束時間が長時間になること、コースを修了しても必ずしも希望の職に就ける保証はないことも理解しておいてくださいね。
⑤履歴書の書き方サポート
履歴書や職務経歴書は、選考が始まった瞬間に見られる「顔」とも言えるもの。これはどの企業でもほぼ確実に提出する必要があり、あなたの第一印象を決める大切なものです。しっかりと対策をしましょう。
けれど、どんなことに気をつければ良いのか、何を書けば良いのか、マナーや書く内容に関する不安は尽きませんよね。自信がないときは、これもハローワークの窓口でサポートしてもらいましょう。
松下 建都
ハローワークでは、応募書類が完成したら窓口の職員やセミナーの講師のチェックを受けることもできます。これで書類選考に挑むときも安心ですね。
- 応募書類の書き方・マナーに不安がある
- 応募書類にどんなことを書けば良いのかわからない
- 応募書類の記入欄が埋まらない
⑥面接対策
面接が就活のなかでは一番苦手……その気持ちはとてもよくわかります。それに対策を始めようにも、頻出質問への対策、服装やマナーの確認など、しなければいけないことがありすぎてモチベーションが上がらないなんてこともよくあることです。
ハローワークでは、この就活の高い壁となる面接を乗り越えるサポートもしてもらえます。面接対策の講師や企業の人事・採用担当の経験のある人などから直接面接の極意を聞けて、頻出質問や注意点も事前に確認できます。これらのサポートがほとんど無料で受けられるのも嬉しいポイントですよね。
本田 百合香
集団面接対策もできるほか、一対一での模擬面接を受けることもできます。志望企業に合わせた確実な対策ができますよ。
- 頻出質問への対策
- 服装やマナーのチェック
- 面接対策のセミナー受講
- 企業の人事・採用担当経験者からの面接指導
既卒の面接に特化した情報はこちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひハローワークの利用と併せて参考にしてみてくださいね。
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⑦就活・転職セミナーの案内
ハローワークでは、これまでに紹介した各種セミナーのほかにも、求人票の見方から企業の人事担当者の講演など、基礎の基礎から応用編までを幅広く学べますよ。
ハローワークで受けられるセミナーにはたくさんの種類があり、地域によって内容が違います。申込期限が過ぎてから「あのセミナー受けたかった……」と後悔しないよう、今受けられるのはどんなセミナーなのかを事前に確認しておきましょう。
米田 有希
おすすめは面接に関するセミナーです。集団面接やグループワークなど、1人では対策ができないものもあるので、この機会にぜひ受講を検討してみてください。
- 就活の進め方解説
- 応募書類の作成方法
- 企業研究の方法
- 面接対策
⑧雇用保険の手続き
ハローワークでは、一日でも早く新しい仕事が見つけられるよう、仕事がないなかでも安心して職探しができるようなサポートが充実しています。
その中の1つが失業給付金です。仕事がない状態で職探しをする場合、条件を満たしていれば失業給付を受けることができます。
就活の成功には、余裕のある気持ちで挑むことも大切です。よく考えずに後悔につながる決断をしてしまったり、焦って冷静な判断ができなくなってしまったりすることのないよう、失業給付の対象となる人はこちらの手続きもしておきましょう。
ハローワークの使い方が丸わかり! 内定獲得までの8ステップ
松下 建都
ハローワークを最大限に活用するには、できることを知ってサービスをフルに活用することが大切です。
ここからは、ハローワークに行ったときに最初に必要な手続きから内定獲得後にすることまでを具体的に解説していきます。どんなサポートをしてもらえるのかを確認し、ハローワークをうまく使って最速で内定を勝ち取りましょう。
ステップ①求職申込み手続き
初めてハローワークに行くときは、まず窓口の職員へハローワークの利用が初めてであることを伝えましょう。利用手順やサービスについての案内など、詳しく教えてもらうことができます。そこで求職申込書の記入をし、提出をします。
求職申込書には希望の収入や働き方などを記入する項目がありますが、しっかりと決まっていない場合は窓口の職員に相談してみると良いですよ。また、これまでの職歴を書く項目もあるので、先に整理してから行くと手続きがスムーズになります。
本田 百合香
一部のサービスをオンラインで利用できる「ハローワークネットワークサービス」でも求職申込み手続きをすることができますよ。
- 住所、氏名、家族構成などの基本情報
- 学歴、保持免許・資格
- 希望する仕事
- 希望月収、希望勤務時間、経験した仕事
- 最終職歴、または現在勤めている仕事など
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
ハローワークの求人情報は、自宅のパソコンやスマホから見ることができます。希望の年収、場所、業種などで求人検索することもできますよ。
また、ハローワークの個人専用ページに希望条件を登録しておくと、新しい求人情報が出たときに案内メールを配信してくれるサービスもあります。
ただ、そこから直接企業に応募することはできません。必ずハローワークで紹介状を書いてもらう必要がある点には注意しましょう。
ステップ②ハローワークカードをもらう
- ハローワークでの各手続きに必要なカード
- 全国どこのハローワークでも利用できる
- 有効期限は3カ月
- 2年間であれば何回でも再発行が可能
申込書を提出すると、ハローワークカードをもらいます。一度発行すれば、全国どこのハローワークでも利用できる便利なカードです。ハローワークでの各手続きに必要なので、次からは忘れずに持っていきましょう。
ハローワークカードの有効期限は3カ月。期限を過ぎたときは、窓口の職員に伝えて再発行してもらいましょう。2年間であれば何回でも再発行してもらうことができますよ。
ステップ③パソコンで求人を探す
- 求人探しができる
- 印刷できる求人票の枚数に制限がある場合もある
窓口で求人検索をしたいと伝えると、指定のパソコンを案内されます。ハローワーク内には求人検索専用のパソコンが複数設置されており、そこで求人探しから求人票の印刷までできますよ。ただし印刷できる求人票の枚数に制限がある場合があるので、事前に確認しておきましょう。
また、窓口で直接相談しながら求人を探してもらうこともできます。やりたいことがわからなかったり、スキルや経験に不安がある場合はまず窓口で相談してみるのが良いですよ。
ステップ④見つけた求人について窓口で相談する
求人票を印刷したら、窓口で求人の詳細について確認しましょう。求人内容への疑問や不安な点はここで解消できるので、気になる求人があれば相談してみるのが良いですよ。
また、窓口では就職までの具体的なプランを立ててもらうこともできます。スケジュールを立てることでメリハリのある効率的な就活がしやすくなるので、力を借りながら内定獲得までのプランを練っていきましょう。
ステップ⑤求人に応募する
求人に関しての情報をしっかりと確認して応募企業が決まったら、窓口の職員に伝えましょう。窓口の職員が、志望企業へエントリーの連絡をします。企業がエントリーを受け付けたら、応募についての必要事項が書かれた「紹介状」が発行されます。
この紹介状は、面接のときに忘れずに持って行ってください。忘れてしまうと、マナー違反として企業からの印象が下がってしまう原因になる可能性がありますよ。
- 応募についての必要事項や応募先企業の情報が書いてある
- ハローワークから求人に応募するときに必要
- 応募した企業に対しての本人確認書類にもなる
ステップ⑥選考書類作成・面接対策など
企業に応募したあとは、履歴書や職務経歴書の作成をします。書き方に不安がある人はセミナーや講習に参加してみるのがおすすめですよ。予約をすれば窓口で添削してもらうことも可能です。
また、内定を勝ち取るためには面接対策が必須です。少しでも不安がある場合は、模擬面接やセミナーに参加してみるのが良いですよ。第一印象や話し方、質問に対する返答の確認もできるので、自信を持って本番に挑むことができるでしょう。
ステップ⑦応募した企業へ採用面接に行く
面接の日は、紹介状を忘れずに持って行きましょう。応募書類に関しては、事前に郵送の指示がないときは一緒に持って行ってください。忘れ物がないのを確認したら、次は身だしなみもしっかりとチェックしてくださいね。指定がないときはスーツがおすすめです。
無事面接を終えたら、企業から合否の通知が来ます。多くの場合は自宅に届くので、万が一指定の日にちを過ぎても届かない場合は、ハローワークの職員に聞いて確認してみましょう。
米田 有希
当日は時間に遅れないよう、早めに付近の駅に到着しておくなど自分なりに対策しておくことが大切ですよ。もし遅れそうな場合はすぐに電話で連絡しましょう。
- 紹介状や応募書類は持ってる?
- 身だしなみは整ってる?
ステップ⑧内定獲得後は労働条件の最終確認
内定が決まった場合は、窓口で労働条件に気になることがないかを確認します。雇用契約書や労働条件通知書に記載の情報をもとに、待遇や福利厚生、休日など、気になることがあればここで疑問を解消しておきましょう。
松下 建都
待遇面は聞きにくく感じるかもしれませんが、ここの確認を怠ると入社後にミスマッチに気づいてしまうなんてことも。確認されても企業側が不満に思うこともないので、欠かさず確認しておきましょう。
- 給料
- 福利厚生
- 休日
初めて行くときもこれで安心! 服装・持ち物チェックリスト
初めてハローワークに行くなら、事前に服装や持ち物も知っておきたいですよね。ここからはハローワークに行くときに必要なものや服装について解説していきます。
必須ではなくても持っていくと便利なものも解説していくので、前日の持ち物確認などにも活用してくださいね。
服装
ハローワークへ求人探しに行く場合は、普段着でも問題ありません。ただし、模擬面接やセミナーに参加する場合は事前に服装のチェックを受けるためにもスーツで行くのがおすすめですよ。
本田 百合香
スーツに着慣れていない場合、自分では服装の乱れに気づけないことも。私服で面接を受けられる企業も増えているものの、スーツを指定されることはまだ多いので、ここでチェックしておくと安心ですね。
持ち物
ハローワークへ行く際、求人探しだけが目的の場合はそこまで多くのものは必要ありませんが、同時に失業保険の手続きもする場合は注意が必要です。
ここではそれぞれで必要なものをチェックリストにして紹介するので、忘れ物がないように気をつけましょう。
求人を探すとき
- 筆記用具
- 履歴書
- スケジュール帳
履歴書は必須ではないですが、ハローワークに訪問したその日に応募したい求人に出会う可能性はゼロではないですよね。いざというときすぐにエントリーできるよう、必要事項を記載したものを持っていくのがおすすめです。
また、窓口で今後のスケジュールについて相談することもできるので、その場で自分の予定を確認できるようスケジュール帳も持っていくと便利ですよ。
米田 有希
「備えあれば憂いなし」とも言いますし、次回来たときにエントリーすれば良いやと後回しにしてたら埋まってしまうこともあります。多少手間に感じても、履歴書は準備しておくことがおすすめですよ。
失業保険の手続きをするとき
- 雇用保険被保険者離職票
- マイナンバーカードや通知カードなどの個人番号確認書類
- 免許証やマイナンバーカードなどの身元確認書類
- 写真(最近の写真、正面上半身、縦3.0cm×横2.5cm)2枚
- 印鑑
- 本人名義の通帳もしくはキャッシュカード
失業保険の手続きをするときは、上記リストの持ち物は忘れずに持って行ってくださいね。個人番号確認書類や身元確認書類についてはコピーの使用はできないので注意しましょう。
本人名義の通帳・キャッシュカードについてはインターネット銀行は不可の場合があるので、手続きに使用できるのか事前に確認しておくと、当日使えず困ってしまうような事態を避けられますよ。
利用前に知っておこう! ハローワークの3つの注意点
松下 建都
ハローワークを利用するメリットがたくさんあるように、人によってはデメリットと感じるものもあります。事前に注意点を知っておき、自分に必要な選択をしましょう。
ここからは、ハローワークを利用する際の注意点について解説していきます。就活を効率良く進めていくために、ここからの内容をしっかりと確認して事前に注意するべきことをチェックしてくださいね。
①希望職種に詳しい人に相談できるとは限らない
希望職種に詳しかったり、幅広い職種についての知識を持っている人に必ず相談できるわけではないということにも注意しておきましょう。
そもそもハローワークの窓口は担当制ではなく対応可能な職員が順次相談にのってくれる仕組みのため、希望職種について詳しい人が担当になるとは限らないのです。
本田 百合香
万が一十分な情報が得られず不安が残るようなことがある場合は、その場ですぐに応募企業や就職先を決めてしまわない方が良いかもしれません。
②相談に行ける時間が限られている
ハローワークは公的な機関のため、土日祝日は休みとなります。開いている時間も限られているので、予定が合わないとなかなか職探しがスムーズにいかない可能性もあります。
また、限られた時間しか開いていないことで混雑し、相談をする時間が限られてしまうこともあります。ゆっくりと相談をしたい場合は、事前に窓口の予約をしておくのがおすすめですよ。
米田 有希
一部のハローワークでは、時間を延長してサービスを提供している場所もあります。また、簡易版ハローワークともいえる「ハローワークプラザ」も利用しやすくて便利なのでおすすめです。
- 事前に窓口の予約をしておく
- ハローワークネットワークサービスで気になる求人をピックアップ・求職申込み手続きをしておく
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
ハローワークプラザでは、通常のハローワークでできる保険の手続きなど、一部サービスが受けられないデメリットがあります。
一方で、場所によっては就職活動のセミナーが受けられたり、世代ごとに専用窓口がある場合もありますよ。ハローワークと同様にあなたに合った仕事を見つけたり、就職に関する相談ができる場所もあるので、ハローワークに行く前に一度訪問してみるのも良いかもしれませんね。
③求人の質に差がある
ハローワークの求人の中には、すでに募集が終わっているにもかかわらず掲載されたままになっているものがあったり、いわゆるブラック企業と言われる求人が紛れ込んでいる場合があります。
せっかく見つけた就職先が思っていたのと違うなどのトラブルを避けるため、待遇や条件、休日や残業時間などはしっかりと確認し、少しでも不明な点があれば必ず窓口で問い合わせるようにしましょう。
- 給料
- 労働条件
- 休日の日数(年間の休日日数が105日未満の場合は窓口での確認がおすすめ)
- 残業時間(月の残業時間が50時間を超える場合は窓口での相談がおすすめ)
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
これはハローワークに限った話ではないのですが、やはり無料で求人が掲載できるために年中求人を出しているケースがあります。そんな企業の中には人の入れ替わりが激しかったり、すでに募集が終わっているにも関わらず掲載され続けている場合もあるのです。
そのため、掲載日がかなり前の場合は、念のためハローワークの職員に聞いてみるのが安心でしょう。場合によっては職員側から避けた方が良い企業についての情報をもらえることもあります。
また、パワハラが横行していたり、長時間のサービス残業が常態化しているなど、就職先がいわゆるブラック企業だった場合でも、求人を紹介してもらったハローワークに相談すれば間に入って対応をしてもらうことができますよ。
並行して使うことで効率アップ! ハローワーク以外の求人探しの方法
ハローワークを利用することで得られるメリットはたくさんありますが、利用時間が限られているなどの制限もあります。そこで、ここからはハローワーク以外の求人の探し方について解説していきます。
松下 建都
下で紹介するサービスをハローワークと並行して使うことで、より効率良く就活を進めることができますよ。
自分に向いてる仕事を探す方法はこの記事で紹介する以外にもたくさんあります。こちらの記事で向いてる仕事の見つけ方を解説しているので参考にしてくださいね。
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職種80選|「向いてる仕事がわからない」は2軸の適職分析で克服!
向いてる仕事がわからない状態を抜け出すには「自己理解」と「仕事理解」の2つが大切です。この記事では、専門家のアドバイスを交えて向いてる仕事の悩み別の解説策や職種80選を解説。あなたの仕事が見つからない状況を一緒に解決していきましょう。
記事を読む
①求人サイト
- 気軽にいつでも求人を探せる
- ハローワークに比べると求人の質が高い場合が多い
求人サイトは好きな時間にいつでも企業情報をチェックでき、自分のペースで就活を進めることができます。また、「既卒」「第二新卒」「未経験歓迎」などで調べることで、そのときの状況に合った求人を簡単に見つけることができますよ。
本田 百合香
求人サイトの中には既卒やフリーター向けのものもあるので、より効率良く企業探しができるでしょう。
②エージェントサービス
- 都合の良い時間帯にハローワークと同じようなサポートを受けられる
- 一人ひとりの担当が決まっているため自分の就活状況に合ったサポートを受けられる
時間に縛られず、ハローワークと同じようなサポートを受けたいという場合は、エージェントサービスもおすすめです。ハローワークとは違い担当が決まっているので、一人ひとりの就活状況に合わせた密なサポートを受けられますよ。
米田 有希
エージェントサービスでは、オンラインで面接対策や書類選考のサポートを受けられます。時間は限られているものの、自分の都合の良いときに面談予約ができますよ。
③派遣会社
- 契約期間が1年未満と短いことが多く、ハローワークで正社員として働く場所が見つかれば比較的すぐに入社しやすい
派遣会社とハローワークの違いは、派遣会社が雇用元であることです。派遣先の会社で正社員として働くわけではないので、契約期間に限りがあり、一定期間が過ぎると更新が必要です。また、同じ場所で3年以上働くことができないという決まりがあります。
松下 建都
派遣会社に登録して働く場合、勤務時間や働く日数が調整できる場合が多いので、一定期間収入を得ながら、ハローワークで正社員としての就職先を探すのもおすすめですよ。
ハローワークの特徴を理解して自分の希望を叶える選択を見極めよう!
ここまで、ハローワークの基礎知識から利用できるサービス、ハローワークで仕事を探すメリットや上手な使い方などについて解説してきました。
ハローワークに足を運びにくい印象を持っていたり、利用のハードルが高いように感じていたりする人もいるかもしれません。また、実際にデメリットがあるのも事実です。
しかし、ここで得た情報をもとに適切な利用方法を知り、注意すべき点をふまえてうまく活用することができれば、ハローワークはあなたの心強い味方になります。まずはハローワークが誰でも気軽に利用できることを知り、希望をつかむための第一歩として使ってみましょう。
ハローワークは、人材を探している企業へ求職者を紹介するサービスを提供している機関です。就活をサポートする役割も担っています。