目次
- ボーナスがない会社でも希望はかなう! ボーナスにとらわれない企業選びをしよう
- まず知っておきたい! ボーナスがない会社の実態
- 正しい知識を身に付けよう! ボーナスに関する4つの基礎知識
- 概要:基本給とは別に支払われる給料を指す
- 種類:大きく分けて3つの種類がある
- 支給額:企業や支給条件によって支給額が異なる
- 支給タイミング:夏季と冬季の年2回である場合が多い
- 支給されないのはどんな会社? ボーナスがない会社に多い5つの特徴
- ①事業規模が小さい
- ②業績が悪化の傾向にある
- ③年俸制を採用している
- ④立ち上げたばかりの企業
- ⑤労働組合がない
- 一覧で紹介! ボーナスがない会社のメリット&デメリット
- メリット:収入が安定しやすい
- デメリット:モチベーションが維持しにくい
- 自分にマッチした会社を探すならボーナスだけに注目した会社探しは要注意!
- 自分にマッチする企業を探そう! ボーナスにとらわれない企業探し3ステップ
- ステップ①ボーナス以外に大切にしたい要素を書き出す
- ステップ②希望をかなえられる環境を書き出す
- ステップ③絶対に避けたい要素をピックアップする
- 要チェック! ボーナスがない会社で働くときに確認したい5つのポイント
- ①基本給は業界平均を下回っていないか
- ②十分な昇給実績があるか
- ③インセンティブ制度はあるか
- ④福利厚生は充実しているか
- ⑤十分なスキルが得られる会社か
- ボーナスがない会社なら試してみよう! 収入をアップさせる3つの方法
- ①今持っているスキルを磨いて昇進を目指す
- ②より自分のスキルが活かせる部署に異動する
- ③副業で収入を増やす
- ボーナスの有無にとらわれない会社探しをするための2つの心構え
- 自分の市場価値を高めれば収入を上げることができる
- 長い目で見ればどれほどその会社で働き続けられるかが大切
- ボーナスがない会社の5つの特徴を参考にして本当に自分に合った会社を見極めよう!
ボーナスがない会社でも希望はかなう! ボーナスにとらわれない企業選びをしよう
こんにちは、キャリアアドバイザーの今井です。
ボーナスがない企業について調べている人から、よくこんな相談をもらいます。
企業のなかにはボーナスの支給割合が多いところもあり、それだけ収入が増えることを考えると、企業選びの際にボーナスの有無を重要なポイントととらえている人も多いですよね。
しかし、ボーナスがない企業にも魅力はあります。企業選びをする際には、ボーナスの有無だけでなくボーナスがないことによるメリットとデメリット両方に注目し、本当に自分に合った企業を探すことが大切ですよ。
この記事では、ボーナスがない企業の特徴やメリットとデメリット、ボーナスにとらわれない企業選びの方法についてキャリアアドバイザーが解説します。一緒にボーナスがない企業への理解を深め、あなたに合った環境を見つけましょう。
まず知っておきたい! ボーナスがない会社の実態
ボーナスがない企業への理解を深めるために、まずはボーナスがない企業の実態を把握しておきましょう。
厚生労働省が実施している労働状況に関する調査結果をまとめた「毎月勤労統計調査」によると、2023年2月に年末賞与を支給した企業の割合は70.5%でした。つまりボーナスがない企業は全体の3割程度ということになります。
なかには「ボーナスがないのは違法では?」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、ボーナスを支給するかどうかは企業が独自に設定することができます。違法にはならないことを覚えておきましょう。
米田 有希
正しい知識を身に付けよう! ボーナスに関する4つの基礎知識
ボーナスがない企業について理解するうえでは、「そもそもボーナスとは何か」を正しく知っておく必要があります。
ここからはボーナスに関する4つの基礎知識を解説していくので、まずはここで前提知識を身に付けておきましょう。
概要:基本給とは別に支払われる給料を指す
ボーナスとは、勤めている企業から定期的に支給される、基本給とは別の給料を指します。多くの場合、企業が一定以上の利益を上げた際に支給されるものです。「賞与」や「特別手当」と呼ばれる場合もありますよ。
- 社員への利益の還元
- 社員のモチベーションの維持
- 働くうえでの満足度の向上
- 社員の定着率を上げる
ただし、ボーナスを支給するかどうかは企業の判断にゆだねられます。業績が下がった場合はボーナスを支給されない場合もあるので、仮にボーナス支給をしている企業があったとしてもそれが当たり前とは限らないことを覚えておきましょう。
種類:大きく分けて3つの種類がある
ボーナスには大きく分けて3つの種類があります。それぞれ支給される際の条件が異なるので、勤める企業ではどのような種類のボーナスを支給しているのかは事前に確認しておくことが大切です。
ここではそれぞれのボーナスの支給条件について解説していくので、どのようなものがあるのか確認しておきましょう。
①基本給に応じて支給される「基本給連動型賞与」
ボーナスの種類の一つが、基本給連動型賞与です。これは一度に支給されるボーナスの金額が基本給を基準に算出されており、基本給×ボーナスを支給する月数で支給額が決まります。そのため、基本給が高いほどボーナスの金額も増えるということになりますね。
基本給の何カ月分がボーナスとして支給されるのかは企業によって異なり、全社員一律で期間が決められている場合が多いですよ。
松下 建都
基本給連動型賞与の場合、一度に支給される金額の見通しを立てやすいので、ボーナスの使い道に関する計画が立てやすい利点がありますね。
②個人や部署の業績に応じて支給される「業績連動型賞与」
ボーナスの種類の一つとして、ほかにも業績連動型賞与が挙げられます。これは社員個人の業績や所属する部署全体の業績に応じて支給額が決められる制度です。上げた成果によって支給額が大きく異なる場合があり、支給額の見通しは立てづらくなります。
求人票などでボーナスの支給形態を提示するとき「業績に応じて支給」と記載されていることがありますが、この場合は業績連動型賞与である場合が多いですよ。
本田 百合香
業績連動型賞与は、モチベーションを高く維持しやすいのが利点です。努力して成果を出しただけ還元されるので、張り合いがありますよね。
③企業全体の業績に応じて支給される「決算賞与」
ボーナスのなかには、決算賞与というボーナス形態もあります。企業全体の1年間の利益を計算し、業績が良かった場合に社員へ還元する目的で支給されるものです。そのため決算月の前後に支給されます。
決算月がいつなのかは企業によって異なりますが、一般的には3月、9月、12月のいずれかである場合が多いですよ。
米田 有希
決算賞与は企業の状況に合わせて支給額やそもそも支給するかどうかが変わるので、これを基準として企業の経営状況を把握することもできます。
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
ボーナスは雇用条件上では「賞与」と表現されることが多いです。勤務先のボーナスがどのような形で支給されるのか確認する際は「賞与」と書かれた部分をよく読むようにしましょう。
確認するポイントは、支給方法・支給基準の2つです。支給方法は支給のタイミングや頻度を指し「年2回」「夏と冬」のように書かれることが多いですよ。また支給基準はどれだけ支給されるかの目安で「2カ月分」「業績に応じて支給」のように書かれることが多くあります。
一方で求人情報には細かな情報が載っておらず、単に「賞与あり」とだけ書かれていることがあります。それだけでは、いつ支給されるか、どのような基準で支給されるかがわかりません。「賞与あり」と書かれているので「頑張ったらボーナスが増えるだろう」と思っていたら、支給額が固定で予想と違ったということもあり得ます。
ボーナスにかかわらず、雇用条件については、面接など会社側と直接話ができるタイミングでしっかりと確認をとっておくことが大切です。「お金のことは聞きにくい」と感じるかもしれませんが、臆せず質問しましょう。
支給額:企業や支給条件によって支給額が異なる
ボーナスの支給額は、企業ごとに設定されています。また支給されるボーナスの種類によっても変わるので、ボーナスを重視している場合はどのように支給額が決まるのかを確認しておくことが大切ですよ。
場合によっては「思っていたよりももらえなかった」とがっかりしてしまい、モチベーションの低下につながることも考えられるので、ボーナスを重視している場合は事前のリサーチを忘れないでくださいね。
支給タイミング:夏季と冬季の年2回である場合が多い
ボーナスが支給されるタイミングは企業ごとに異なりますが、夏季と冬季の2回、もしくはどちらか1回のみ支給される場合が多いですよ。
支給タイミングを把握していることで家計に関する計画が立てやすくなったり、大きな出費をするタイミングを調整することもできるので、自分が勤める企業はいつ頃支給されるのかを調べておくのがおすすめです。
支給されないのはどんな会社? ボーナスがない会社に多い5つの特徴
ボーナスに関する基礎知識を身に付けたら、次はボーナスがない企業の特徴を理解しましょう。企業選びの際の判別基準として役立てられますよ。
一概にはいえないものの、ボーナスがない企業によくある共通点としては大きく5つの特徴があります。ここから一つひとつ詳しく解説しているので、これから働く企業を探す場合は参考にしてくださいね。
①事業規模が小さい
ボーナスがない企業の特徴としてまず挙げられるのが、事業規模が小さいことです。事業規模が小さいと業界全体の業績や社会情勢、業界内の競争の影響を受けやすくなります。そのため利益が安定しにくく、ボーナスを支給する金銭的な余裕がない場合がありますよ。
また大手企業と比較すれば社員の人数が少ないため、上げられる利益にも限界があり、売上をボーナス支給に回すのが難しいケースも考えられます。
本田 百合香
事業規模が小さい企業の場合、業績が上がり事業規模が大きくなればボーナスが支給されるようになる可能性があります。とはいえすぐに支給されるようにはならない可能性の方が高いことは覚えておきましょう。
②業績が悪化の傾向にある
業績が悪化の傾向にあることも、ボーナスがない企業の特徴として挙げられます。業績が悪くなると企業の利益が少なくなるため、ボーナスの支給をする余裕がなくなってしまうのです。
そのため、ボーナスを支給していた実績があっても業績が悪化してからはボーナス支給を停止していたり、ボーナスの支給が見送られる可能性もありますよ。自分が働く企業の業績を確認し、現在でも問題なくボーナスが支給されているかは事前に確認しておきましょう。
米田 有希
業績の悪化によってボーナスがない会社に関しては、業績が回復し経営が安定すればボーナスが再度支給される可能性があります。
③年俸制を採用している
ボーナスがない企業の特徴として、年俸制を採用していることも挙げられます。
年俸制の場合基本給と別にボーナスが支払われるのではなく、月々の給与のなかにボーナスが含まれるため、毎月の給与のなかにボーナス分が上乗せされているとも考えられますね。
松下 建都
年俸制の場合は、そもそも給与形態が変わらない限りボーナスが基本給と別に支給されることはありません。
④立ち上げたばかりの企業
ボーナスがない企業の特徴の一つとして、立ち上げたばかりの企業であることも挙げられます。設立されて間もない企業はまだ経営が安定していないため、企業の売上をボーナスに回す余裕がない場合が多いですよ。
また立ち上げには多額の資金が必要になるので、社員にボーナスを支払う金銭的な余裕ができるまでには時間がかかることも考えられます。
本田 百合香
立ち上げたばかりの企業の場合、経営が安定すればボーナスを支給される可能性がありますよ。ただし業績が良くなったからといってすぐに支給されるわけではないことは覚えておきましょう。
⑤労働組合がない
労働組合がない企業も、ボーナスがない可能性があります。
労働組合があれば社員たちが団結して企業に不満の改善を求めることができるので、ボーナスを要求することもできます。一方で労働組合がない場合は、個人的に企業に要求する必要がありますよ。
個人的に企業にボーナスを要求するのはハードルが高いため、労働組合がない企業にはボーナスがない企業が多い傾向にあるのです。
米田 有希
労働組合がない場合は、労働組合を組織する機会があればボーナスの支給を企業に要求できる可能性があります。もしくは企業内の相談窓口で相談してみる方法もありますよ。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
労働組合がなくても、会社側にボーナスを要求すること自体は可能です。ただし、「個人の意見」として扱われる可能性が高く、要求がとおる確率はかなり低いと言えます。
会社にボーナスを要求する手段としては、上司や人事担当者に直接伝える方法が最も簡単です。もし同僚に同じ思いを持っている人がいれば一緒に意見を提出するのも良いでしょう。労働組合ではなくても、複数の社員が同じ思いを持っている場合会社としても無視しにくくなりますよ。
要望を伝える際に大切なのは、要望が通りやすくする材料をふまえて話すことです。単に「ボーナスを支給してください」ではなく、自分が上げた成果やそれにより企業の業績にどのような変化があったかを伝えるのが良いでしょう。
もしどうしても会社への要求がとおらず、それが我慢ならないと感じるのであれば、声を届けられる労働組合がある会社へ転職をすることも一つの手段ですよ。
一覧で紹介! ボーナスがない会社のメリット&デメリット
ボーナスがない企業と聞くとデメリットばかりのイメージがあるかもしれませんが、ボーナスがない企業だからこそのメリットもあります。
ここからはボーナスがない企業のメリットとデメリットを解説していくので、より理解を深めるためにもこの先の内容にしっかりと目をとおし、自分に合っているのかどうかを確認してみましょう。
メリット:収入が安定しやすい
- ボーナスがない分基本給が高い場合がある
- ボーナスがない分福利厚生が手厚い場合がある
- 年収がボーナスに左右されないため安定しやすい
ボーナスがない企業のメリットは、収入が安定しやすいことにあります。収入がボーナス頼りにならないためお金の使い方に関する見通しが立てやすいですよ。またボーナスがない分基本給が高い場合もあり、安定して高水準の収入が得られる企業も多くあります。
ボーナス支給の有無や支給額は企業の経営状況によって変動する場合が多いので、想定よりも収入が得られず生活に苦労するということも基本的にはありません。そういった点で、ボーナスがない企業には収入が安定しやすいメリットがありますよ。
松下 建都
基本給や福利厚生などの面において、安定して高水準な待遇を求めている人にはボーナスがない企業の方が合っている可能性がありますね。
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
ボーナスの有無がどうしても気になってしまうこともあると思いますが、ボーナスがないことは必ずしもデメリットではありません。
そもそもボーナスは会社に支給義務がなく、会社の裁量によって決めることができるものです。つまり会社の業績が悪くなったという理由で支給されなくなることも大いにあり得ます。
一方、基本給についてはボーナスほど簡単に変えることはできません。ボーナスがない会社はその分を基本給に上乗せしていることもあり、安定して収入を得られる基本給が増えると考えることができるわけです。
特に報酬に関して大切なのは、ボーナスの有無だけではなく想定している年収が得られるのか、評価制度はどうか、生涯年収はどの程度かといった部分まで含めて見ることです。そのように複数の視点で報酬制度を確認することで、満足度の高い職場を選ぶことができます。
デメリット:モチベーションが維持しにくい
- モチベーションが上がりにくい
- 企業の経営状況が良くない可能性がある
ボーナスがない企業のデメリットとして大きいのが、モチベーションが上がりにくい可能性があることです。ボーナスには自分やチームの頑張りが反映されているので、それがない分なかなかモチベーションが上がらないこともあるかもしれません。
もちろん昇給や昇進でモチベーションを上げられることもありますが、頑張りに応じてまとまった収入が得られることによる満足感や達成感が大きい人もいるので、そういった人にとってはボーナスがない企業でモチベーションを維持するのが難しい可能性がありますよ。
本田 百合香
ボーナスがあることを見越して出費をしたり、予定を立てたりすることがモチベーションにつながる人もいますよね。そういった人には満足度が低い環境かもしれません。
自分にマッチした会社を探すならボーナスだけに注目した会社探しは要注意!
ボーナスがない企業にはメリットもデメリットもあり、なかには「ボーナスがある企業に就職したい」と考える人もいるでしょう。しかし、ボーナスの有無にだけ注目した企業探しには注意が必要です。
たとえばボーナスの有無だけを条件として企業探しをした結果、入社してから基本給や福利厚生の部分の見落としに気がつき不満につながる可能性があります。また仕事内容や職場の人間関係、社風についても確認を怠ればミスマッチとなってしまいますよ。
ボーナスだけ満足のいくものだったとしても、そのほかの点で不満が多くては長く働いていくのが難しかったり、慢性的なストレスを抱えることになりかねません。
そういった事態を避けるためにはこの先の内容をしっかりと確認し、ボーナスにとらわれず自分に本当に合った企業探しをすることが重要です。
自分にマッチする企業を探そう! ボーナスにとらわれない企業探し3ステップ
ボーナスの有無にとらわれず、本当に自分に合った企業探しをするためには、ボーナス以外の面で大切にしたいことも丁寧に整理しておくことが重要です。
ここからはボーナスにとらわれない企業探しの方法を3ステップで解説していくので、一緒に仕事に何を求めるのか、どういった環境で働きたいのかを整理していきしょう。
ステップ①ボーナス以外に大切にしたい要素を書き出す
自分にあった企業を探し出すためには、まずはボーナスのほかに仕事をするうえで大切にしたい要素を書き出してみましょう。
- 職場の人間関係
- ワークライフバランス
- 仕事の内容に関心を持てる
大切にしたい要素を書き出したら、そのなかでも自分にとって重要だと思えるものを絞り、優先順位をつけておきましょう。優先順位が高いものを実現しやすい企業に就職できれば、満足度高く働くことができますよ。
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
厚生労働省が転職に関する概況をまとめた「令和2年転職者実態調査」によれば、自己都合で転職をした人の転職理由として最も多いのは「労働条件(賃金以外)が良くなかったから」、次いで「満足のいく仕事内容でなかったから」です。職場に何らかの不満があり転職をした人でも、賃金だけが重要な要素ではなかったことがわかりますね。
ただし、資料でも言及があるように、転職理由として重要な項目は年齢によって差があります。入社当初は人間関係で苦しむ人が多く、数年経って会社に慣れてきた段階で給与が気になり始める人の割合が増え、その後年齢を重ねるにつれ、労働条件や仕事内容のほうが気になる傾向があります。
このように、会社選びの段階でボーナスのことだけに気をとられると、その後思わぬところで会社に対する違和感が出てくる可能性がありますよ。社風は自分と合うか、社員の育成方針や評価制度、離職率はどうなっているのか、若手にも仕事を任せてもらえるチャンスがあるのかなど、ボーナス以外にも仕事をするうえで気になることを、総合的に確認することが大切です。
ボーナス以外に大切にしたい要素を考えた時、「そもそも仕事をする意義がわからない」と悩んでしまったときは、こちらの記事が役に立ちます。ぜひ目をとおして、あなただけの働く意味を見つけてください。
関連記事
なんのために働くのか? 8つの働く意味から見つけ方まで解説!
自分たちは一体なんのために働くのか? 働く意味を見失ってしまうと、仕事としっかりと向き合えなくなってしまいますよね。この記事では、専門家のアドバイスを交えて働く意味やその見つけ方を解説しています。あなたの働く意味について、ここで一度立ち止まって考えてみましょう。
記事を読む
ステップ②希望をかなえられる環境を書き出す
ボーナス以外に大切にしたい要素が整理できたら、次はそれらを実現するためにはどのような環境が必要なのかを考えてみてください。
- 職場の人間関係:同年代の人の方が円滑にコミュニケーションが取れるので、社員の平均年齢が自分と同じくらいの環境
- ワークライフバランス:残業が月20時間以内
- 仕事の内容に関心を持てる:プログラミングが好きなので、入社後すぐにプログラマーとして実務経験を積める環境
ここで明確な条件を決めておくことで、企業探しがしやすくなります。「ボーナスはあるけど、この条件がないから自分には合わないかも」といったように判断ができるので、企業選びをするうえでのミスマッチを防ぐことにつながりますよ。
本田 百合香
もし自分の希望をかなえられるのがどういった環境なのか想像しにくい場合は、第三者に相談するのがおすすめです。あなたにはない視点から必要な環境を洗い出してくれる場合があります。
ステップ③絶対に避けたい要素をピックアップする
最後に、「これだけは我慢できない」と感じる要素もあわせてピックアップしておきましょう。
- 年功序列の給与体系
- 肉体労働が中心の仕事
- 単純作業の仕事
仮にボーナスがあって自分の求める環境に近い企業があったとしても、絶対に避けたい要素があると入社後に「やっぱり耐えられない……」と後悔につながる可能性があります。
企業を決める前に、絶対に避けたい要素が含まれていないかをしっかりチェックしておきましょう。
要チェック! ボーナスがない会社で働くときに確認したい5つのポイント
ボーナスがない企業で働くなら、そこで働くことがミスマッチな判断ならないかを事前に多角的な視点で見極めること大切です。
ここからは働く企業を決める前に確認しておきたい5つのポイントを解説していくので、参考にしながらあなたに合った企業を見つけてくださいね。
①基本給は業界平均を下回っていないか
ボーナスがない企業で働くことになった際には、ボーナスがある企業に対して給与の面で不満を感じやすくなりやすいため、その点では基本給が高い企業で働いた方がミスマッチが少なくなります。
そのため、志望する企業の基本給が業界の平均を大きく下回っていないかを確認しておきましょう。
国税庁が実施している収入に関する検査結果をまとめた「民間給与実態統計調査」によると、2022年時点での業種別の平均給与は以下のとおりです。
- 化学工業:431万円
- 運輸通信公益事業:439万円
- 金属機械工業:418万円
- 建設業:423万円
- そのほかの製造業:362万円
- サービス業:347万円
- 卸小売業:341万円
- 繊維工業:296万円
- 農林水産・鉱業:255万円
昇給や昇進によって基本給が上がることも十分に考えられますが、企業によって昇給・昇進までにどの程度の時間がかかるのか、どの程度収入が上がるのかは異なります。基本給が低い期間が長く続くと生活に困窮する可能性があるので、事前の確認が大切です。
米田 有希
待遇に関するリアルな実態を知りたいときには、会社の口コミサイトが役立ちます。ただし主観的な意見であることを忘れず、幅広く情報収集してくださいね。
②十分な昇給実績があるか
ボーナスがない企業で満足度高く働くためには、その企業に十分な昇給実績があるかどうかも重要なポイントになります。
- OB・OG訪問
- 企業の口コミサイト
- 就職エージェントに相談
採用ページには「昇給あり」と書いていたとしても、稀なケースだったり近年はほとんど昇給実績がない場合もあります。実際のところ昇給はしているのか、どの程度の昇給が見込めるのかを事前にリサーチしておくことで、ミスマッチを防ぐことができますよ。
松下 建都
ただし昇給については部署によっても変わる場合が多いので、あなたが希望する職種を明確にしたうえで配属される可能性のある部署はどの程度の昇給が見込まれるのかを確認しましょう。
③インセンティブ制度はあるか
ボーナスがない企業で働く場合は、インセンティブ制度の有無も確認しておきましょう。
インセンティブ制度があれば自分の頑張りが収入に反映されるので、モチベーション高く働くことができます。また毎月の基本給に上乗せして支給されるため、頑張った分だけ高水準な収入につながりますよ。
- 営業
- 接客業
- ドライバー
本田 百合香
ボーナスがない企業であっても、インセンティブ制度があれば満足度高く働ける可能性が高いですよ。インセンティブ制度が採用されている企業を探すのも一つの手です。
④福利厚生は充実しているか
ボーナスがない企業に就職する場合は、福利厚生の充実度も確認しておくと良いですよ。特に収入に直結するような支援制度があると、ボーナスがない企業でも収入が安定し満足度高く働ける可能性があります。
- 住宅補助
- 交通費支給
- 食費補助
福利厚生は企業によってさまざまなので、どのような種類があるのか、それによってどの程度家計の負担が減らせるのかは働く企業を決める前にしっかり確認しておきましょう。
⑤十分なスキルが得られる会社か
ボーナスがない企業で働く場合は、そこで働くことで自分が望んだスキルを得られるかどうかも重要な要素の一つになります。
- 営業:コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力
- 事務:基本的なPCスキル、対応力
- IT系職種:プログラミングスキル
収入以外の面でも満足度高く働くことができれば、ボーナスがない企業であってもミスマッチなく働ける可能性が高いですよ。仕事をとおしてどのようなスキルを得たいのか、どのスキルを得られる環境かを事前に確認しておいてくださいね。
米田 有希
よりスキルを身に付けたいと思った場合は、社内で定期的に勉強会やセミナーが開かれている企業や、比較的裁量権が与えられやすい社風の企業を探してみるのもおすすめです。
ボーナスがない会社なら試してみよう! 収入をアップさせる3つの方法
今働いている企業にボーナスがなかったり、これから働くのがボーナスがない企業である場合、「ボーナスがない企業でも収入を上げたい」と感じる人も多いでしょう。
ここからは、ボーナスがない企業で収入をアップさせる3つの方法を解説します。ボーナスがない企業でも十分な収入を得るために、今できることを確認してみてくださいね。
①今持っているスキルを磨いて昇進を目指す
ボーナスがない企業で収入アップを狙うためにできることとして、今持っているスキルを磨き昇進や昇給を目指すことが挙げられます。
- 今持っているプログラミングスキルを磨いて仕事の質を上げる
- 仕事の質が上がり顧客満足度の向上に貢献する
- 実績を積むことで昇進につながる
スキルを磨いて実績を上げれば、それがあなたの評価にも直結します。また評価が上がることでモチベーションアップにもつながるので、仕事への意欲が上がったりと収入以外にもさまざまなプラスの影響が期待できますよ。
松下 建都
実力主義な社風の企業で働いている場合、この方法での収入アップが狙いやすいですよ。一方で年功序列の社風の企業では実現が難しい場合もあるので、注意してくださいね。
②より自分のスキルが活かせる部署に異動する
ボーナスがない企業で働いており、かつ今の環境で自分のスキルが十分に活かせていないと感じる場合は、部署異動をしてよりあなたの力が発揮しやすい環境に身を置くのも一つの方法です。
- マネジメントスキル:教育
- プレゼンテーション能力:営業、企画
- コミュニケーション能力:営業、販売
コミュニケーション能力に自信があっても、人とのかかわりが少ない仕事がメインの部署となるとなかなか力を発揮できずに評価につながらない可能性があります。まずはあなたの得意分野を明確にし、それが活かせるのはどの部署なのかを確認してみましょう。
本田 百合香
部署異動をしようと同じ企業で働くならボーナスが出るわけではありませんが、より活躍できるようになり実績を上げることができれば、給与にも反映されていくことが期待できます。
③副業で収入を増やす
社内での収入アップが難しい場合は、副業をして別の収入源を確保するのも手段の一つです。
- ハンドメイド作品の販売
- データ入力
- Webライター
休日に副業に取り組む時間が確保できれば、自分の得意な分野を活かして+αの収入を得ることができます。場合によっては自分の好きな仕事ができるので、その点も副業の魅力ですね。
米田 有希
すべての企業で副業を許可しているわけではないので、まずはあなたの働く企業で副業ができるのかを確認してみてください。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
企業の規模が大きくなるほど、ボーナスが支給されている割合も大きくなります。厚生労働省の調査では、従業員500名以上の事業所ではボーナスの支給率が96.5%ですが、従業員5〜29人の事業所では支給率が62.3%と大きな差があることがわかりますよ。
ボーナスが支給されない理由が「企業の売上規模や利益規模から支給するのが困難」や「年俸制である」といった場合は、ボーナス制度ができる可能性は低いでしょう。一方、売上規模や利益規模が理由となっている場合は、売上が増加したり事業規模が拡大することでボーナス制度が導入されることは考えられます。先の調査では従業員が30人〜99人の規模になれば支給率が88.7%とぐっと上がっていますよ。
ここから考えられるのは、会社の事業規模が拡大傾向にあり、従業員が増えている企業は現在はボーナス制度がなかったとしても今後導入される可能性は高いということです。
ボーナスの有無にとらわれない会社探しをするための2つの心構え
ボーナスがあるかないかは気になる条件ですよね。ただ、それにだけ注目したり、左右されて自分にあっているかの視点で見極められないと、せっかく入社しても早期離職してしまう可能性があります。
そこで、ここからはボーナスの有無にとらわれない企業探しをするための、覚えておいてほしい心構えが2つ紹介します。企業探しをする際に意識してよりあなたに合った企業を見つけてください。
自分の市場価値を高めれば収入を上げることができる
まず覚えておいてほしいのが、自分の市場価値を高めればどのような企業であっても収入を上げることができるということです。
仮にボーナスがない企業で働くことになったとしても、その後の収入を上げられるかはあなた次第ですよ。仕事に意欲的に取り組みスキルアップをしていくことで市場価値が上がれば、昇給や昇進はいつでも狙うことができます。
ボーナスだけに頼らず、自分自身の価値を上げられるかどうかが、働いていくうえでは重要であることを忘れないでくださいね。
松下 建都
ボーナスに頼ってスキルアップを怠ると、ボーナスが得られなくなった際に大幅に収入が下がってしまう可能性があります。まずは自分自身の価値を高めることを第一に考えましょう。
長い目で見ればどれほどその会社で働き続けられるかが大切
ボーナスにばかり注目した結果そのほかの点に不満が生じ、すぐに退職することになっては本末転倒ですよね。その点を考えると、大切なのはボーナスの有無よりもその企業で長期的に働いていけるかどうかです。
働いていくなかでは、経験を重ねるごとにスキルも身に付きます。すると活躍の場も広がり、昇進や昇給といった収入アップにつながる機会も増えます。安定した収入を得るためにも、その企業で長く働き続けられるかどうかは非常に重要なポイントですよ。
ボーナスがない会社の5つの特徴を参考にして本当に自分に合った会社を見極めよう!
ここまで、ボーナスがない企業の特徴やボーナスがない企業のメリット・デメリット、ボーナスがない企業で収入を上げる方法について解説してきました。
ボーナスは収入の面で非常に大きな要素となる場合があるので、ついそこに注目した企業選びをしてしまうこともありますよね。しかし、その結果ほかの部分がミスマッチとなっては本末転倒です。大切なのは、ボーナスにとらわれず本当に自分に合った企業を見つけることですよ。
まずはボーナスがない企業の特徴やメリットを理解し、そのうえでボーナス以外に大切にしたい点を明確にしてください。一緒に本当にあなたに合った、満足度高く働ける企業を見つけましょう。
ただし、雇用契約書や企業規定にボーナスの支給を明記しているにもかかわらずボーナスが得られない場合は違法になる可能性がありますよ。気になった人は、契約書などを確認してみましょう。