既卒とは? 新卒との違いから既卒者が就活で成功するコツを徹底解説

この記事のアドバイザー

新卒・第二新卒と何が違う?既卒とは?特徴から必須対策まで解説!

目次

  1. 就活における既卒の立ち位置を理解してすべき対策を見極めよう!
  2. 既卒とは? まずは定義を理解して就活への準備を始めよう!
  3. 新卒との違い
  4. 第二新卒との違い
  5. フリーターとの違い
  6. ニートとの違い
  7. 既卒は新卒枠と中途枠の両方に応募が可能!
  8. 既卒としての就活への第一歩! 既卒になった理由をはっきり説明できるようにしよう
  9. ①在学中に就活をしていなかったから
  10. ②就活がうまくいかず就職できなかったから
  11. ③難易度の高い資格試験に落ちてしまったから
  12. ④海外留学をしていて卒業の時期がずれてしまったから
  13. 不利な点ばかりではない! 既卒でも就活をあきらめなくて良い3つの理由
  14. 実際は多くの企業が既卒者を新卒として扱っているから
  15. 選考でライバルとなる新卒も社会人経験はないので大きな差はつかないから
  16. 公務員を目指すのであれば既卒であっても関係ないから
  17. 要確認! 既卒者が就活で気をつけたい3つのポイント
  18. 孤独になりがち! 相談できる相手が見つけにくい
  19. 情報源が少なくなる! 情報収集の難易度が上がる
  20. 既卒就活はスピードが命! 既卒期間が長いほど不利になりやすい
  21. 既卒としての就活に必須な5つの事前準備
  22. ①過去の経験・思考を徹底的に振り返る
  23. ②「なぜ既卒になったのか」を明確に説明できるようにする
  24. ③卒業後から現在までの期間の行動を整理する
  25. ④新卒とは見られ方が違うからこそマナー対策で差をつける
  26. ⑤1人で就活を進めないために就職エージェントに登録する
  27. 選べる選択肢を増やそう! 既卒向けの求人に申し込むための4つのルート
  28. ①求人サイトを活用する
  29. ②企業のサイトから直接応募する
  30. ③ハローワークに相談する
  31. ④知人・友人の紹介によるリファラル採用に応募する
  32. 知っておこう! 既卒と就職留年はどちらの選択が良い?
  33. 既卒NGの新卒向け求人に応募する場合は就職留年も1つの手
  34. 既卒は不利というイメージに惑わされず準備を進めて就活を成功させよう

就活における既卒の立ち位置を理解してすべき対策を見極めよう!

既卒の人が抱きやすい悩み

既卒として就活を始めようとする人から、よくこのような相談をもらいます。既卒に対して就活に不利になるイメージを持っていると、なかなか就活に前向きになれませんよね。

確かに既卒の就活には厳しい面があります。企業から不安を抱かれている可能性もあり、就活がスムーズに進まないことも多いでしょう。そんな状況を打開するには、まず自分の立ち位置をしっかりと理解し、的確な対策をすることが重要です。

この記事では、キャリアアドバイザーのアドバイスを交え、既卒の人が就活で気をつけるべき点や必須対策、既卒向けの求人に申し込む方法まで解説しています。まずはしっかりと既卒としての自分の立ち位置を把握し、内定獲得へ向けての戦略を立てていきましょう。

既卒とは? まずは定義を理解して就活への準備を始めよう!

既卒とは?

既卒とは、高校、専門学校、短大、大学などを卒業した後に、一度も社会人として働いた経験がない人を指します。法律で明確に定義づけられているわけではありませんが、大学卒業後1〜3年以内の人が既卒と呼ばれ、既卒者も同様の意味として使用されます。

また、大学卒業後3年以内を指すため、既卒と呼ばれる年齢は、一般的に20代までとなります。ここからは、既卒に似ている言葉として間違いやすい新卒、第二新卒、フリーターとの違いについて解説します。

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新卒との違い

新卒とは、大学を卒業する見込みで就活をする学生を指します。また、卒業後、間を置かないで4月から内定した企業に就職する社会人のことも一般的に新卒と呼びます。

ただ、2010年の「青少年雇用機会確保指針」の改正により、卒業後3年以内であれば、既卒であっても新卒枠で応募ができるようにと各企業へ呼びかけられました。

松下 建都

松下 建都

ただし、就活市場としては、同じような経験、スキル、人柄であれば、既卒よりも新卒を採用する企業が比較的多い傾向にあることは念頭に置いておきましょう。

第二新卒との違い

新卒として入社した企業を3年以内に辞めた人や転職を考えている人を、第二新卒と呼びます。短い期間であっても、卒業後に就職した経験が一度でもある場合は第二新卒です。つまり、既卒とは「正社員として就職した経験の有無」という点で明確な違いがあるのです。

本田 百合香

本田 百合香

既卒と第二新卒は混合されがちですが、一度働いた経験がある第二新卒の方が、社会人としてのスキルや経験を持ち合わせていることが多いので、第二新卒の方が魅力的に映る企業も多いですよ。

第二新卒についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。併せて参考にしてみてくださいね。

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フリーターとの違い

厳密な定義はありませんが、フリーターは正社員以外のアルバイトやパートなどの雇用形態で働く15歳〜34歳の若者を意味します。既卒とフリーターは、どちらも正社員として働いていないという面では同じであるといえますね。

しかし、フリーターをしている人の中には、卒業後ずっとフリーターをしている人や、過去に正社員として働いた経験があるけれど、新卒で入社した会社を辞めてフリーターになったなど、状況によってさまざまなパターンがあります。

ニートとの違い

ニートとは、学生でもなく、かつ働いてもいない15歳〜34歳の若者を指す言葉です。既卒の中には、このフリーターに含まれる人もいますね。

やむを得ない事情で行動を起こすことができていないなど、ニートにいたるまでの経緯は人それぞれの事情があるでしょう。とはいえ就活市場で見ればニートである期間は経歴を書くことのできない空白の期間になるため、不利に働きやすいということは事実です。

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既卒は新卒枠と中途枠の両方に応募が可能!

米田 有希

米田 有希

既卒は新卒枠と中途枠の両方に応募することができます。ただし、法律で決まっているわけではなく、事業主それぞれの判断や考え方などに委ねられている部分が大きいため、エントリー前に必ず確認することが大切です。

また、新卒枠で募集していない企業には、中途枠として応募することが可能です。ただし、社会人のスキルや経験を持っているライバルから内定を勝ち取る必要があります。

既卒だからと就職をあきらめる必要はまったくありませんが、職歴がない既卒にとって狭き門になる可能性を視野に入れて、就活に臨まなければなりません

米田 有希

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新卒枠に応募できるかリサーチする手段はさまざまある!

興味がある企業を見つけたら、まずは既卒でも新卒枠としてチャレンジ可能か調べてみましょう。基本的に募集要項に記載されているので、まずはそこを確認してみてください。また仮に「既卒可」と明示されていない場合でも、あきらめる前にできることを探す姿勢が大切です。

たとえば、企業説明会に参加して、人事担当者に直接聞いてみる。既卒であることを伝え、カジュアル面談を申し込んでみる。インターンに応募できるか確認してみる。実はいろいろと方法があるのです。また卒業した大学のOB・OG訪問を受付してるか確認してみるなど、企業との「縁」をつなぐ行動をとることにぜひトライしてみてください。

そうして積極的にアプローチすることで、既卒の採用を考えていなかった企業の姿勢がかわることもあり得ます。行動することで道が開けることもあるので、あきらめない心と行動が何より大切ですよ。

既卒としての就活への第一歩! 既卒になった理由をはっきり説明できるようにしよう

既卒を選択した理由

既卒の道を選択する理由は人それぞれ。大切なのはあなた自身の過去を振り返り、なぜ既卒になったのか、その理由を明確にしておくことです。

既卒として就活するうえで、既卒になった理由は採用担当者から必ず聞かれます。これをはっきりと答えられないと、理由なく既卒を選択したと思われてしまい、マイナスな印象を残してしまう可能性がありますよ。

ここからは、既卒を選択する場合によくある理由を紹介していきます。自分はどんな理由なのか、しっかりと確認しておきましょう。

松下 建都

松下 建都

既卒は就活において不利な一面もあります。採用担当者からの印象を必要以上にマイナスにしないためにも、既卒となった理由や経緯をしっかりと振り返り、明確な説明ができるようにしておきましょう。

①在学中に就活をしていなかったから

既卒を選択する理由の1つには、ほかの学生が就活をしている時期に、就活をしなかったからというものが挙げられます

就活の時期を迎えたときに、自分が何をしたいのか、どのようなキャリアを築いていきたいのかなどの考えがまとまらずに、どうしても就活ができなかったといった人や、研究が忙しくて就活をする時間がなかった人もいるでしょう。

本田 百合香

本田 百合香

一括りに既卒であるといっても、在学中に就活をしていなかった理由は人それぞれ。自分がなぜ既卒になったのかしっかりと振り返っておくようにしてくださいね。

在学中に就活をしない理由例
  • 新卒での就活の際に方向性が定まらず就活を始められなかった
  • ゼミでの研究が忙しくて就活をする時間がなかった

②就活がうまくいかず就職できなかったから

就活がうまくいかず就職できなかった結果既卒となった人もいるでしょう。在学中にほかの学生同様のタイミングで就活を始めたとしても、思うような企業に出会えなかったり、内定を取れない人はいます。

新卒で就活を進めていたにもかかわらずうまくいかなかった場合は、なぜ就職できなかったのかを丁寧に振り返る必要があります。既卒でもあきらめなければチャンスはあるため、新卒の就活経験を上手に活かしていきましょう

就活がうまくいかなかった理由例
  • 思うような企業に出会えなかった
  • 内定を獲得することができなかった

③難易度の高い資格試験に落ちてしまったから

難易度の高い資格試験に落ちてしまったことが既卒となった原因の人もいるでしょう。

弁護士、公認会計士、公務員などの職に就くためには、難関な国家資格を取得しなければなりません。在学中に資格取得を目指したが、結果としてあきらめて既卒として就活をおこなっている人が当てはまります。

難易度の高い資格は何年も必死に勉強してやっと取得できるものが多いです。そのため、なぜ途中であきらめて就活をする方向にシフトしたのかを明確に説明できるよう準備しておくことが大切です

④海外留学をしていて卒業の時期がずれてしまったから

海外留学をしていて卒業の時期がずれてしまったことで既卒になる人もいます。基本的には語学留学やワーキングホリデーは1年未満で行く人が多く、ちょうどほかの学生が就活をおこなう時期に行くと、日本で就活をする難易度が大きく上がります。

海外留学での高いスキルを活かして就活を有利に進められる場合が多いですが、新卒で就活ができるシーズンを逃してまで留学しなければならなかった理由はしっかりと答えられるようにしておきましょう

不利な点ばかりではない! 既卒でも就活をあきらめなくて良い3つの理由

既卒であっても就活をあきらめなくて良い3つの理由

既卒と聞くと、「在学中に内定をもらえなかった」「ほかの新卒と比べてスキルが低い」などネガティブな印象を持ってしまうかもしれません。

しかし、近年は新卒採用の競争激化により新卒採用のハードルが上がったことや、組織の若返りを狙って既卒も新卒として採用している企業があります。

ここからは、既卒だからといって就活をあきらめる必要はない理由を3つ解説していくので、モチベーションを維持して就活を継続するためにもしっかりチェックしておきましょう。

実際は多くの企業が既卒者を新卒として扱っているから

既卒を新卒枠で募集する企業が多い理由
  • 売り手市場の傾向から新卒採用だけでは人員確保が難しくなっている
  • 大手企業へ応募が集中し新卒が採用できなかった中小企業もある

厚生労働省が毎年おこなっている労働市場に関する調査結果をまとめた「労働経済動向調査」の結果の概要によると、2021年時点での既卒のエントリーを受け入れている企業は約69%であり、その中で実際に既卒を採用した企業は約38%です。

上の結果から、多くの企業が既卒を新卒として採用していることがわかりますね。理由は多々ありますが、売り手市場で新卒採用だけでは人員確保が難しい、大手企業への応募が多く中小企業の新卒採用ができないなどが挙げられます。つまり、既卒にも多くのチャンスがあるというわけです

米田 有希

米田 有希

ただし、既卒を新卒として採用するのかは企業によって違います。志望企業の募集要項を事前に確認するようにしてくださいね。

選考でライバルとなる新卒も社会人経験はないので大きな差はつかないから

既卒として就活をすると、ライバルは新卒であるため、既卒の方が不利な気がする人が多いでしょう。しかし、選考でライバルとなる新卒も社会人経験はありません。既卒と新卒では、経験面では大きな差はないのです。

とはいえ、新卒と既卒のどちらを採用するかは企業次第であり、就活市場でいえばやはり新卒の方が需要が高く、応募できる募集の数も多いです。

既卒だからとあきらめる必要はまったくありませんが、厳しい面があることは理解したうえで、どう対策すべきか冷静に見極め行動することが、既卒の就活を成功させるカギとなるのです

公務員を目指すのであれば既卒であっても関係ないから

公務員を目指す場合、試験にさえ合格できれば公務員になるための十分な能力があることが証明できます。個人の能力が判断基準となるため、新卒かどうかは関係ないのです

ただし応募先によって異なる年齢制限があるため、志望先は何歳まで応募できるのかは事前に確認しておきましょう。

要確認! 既卒者が就活で気をつけたい3つのポイント

既卒者が就活で気をつけたい3つのポイント

既卒者の就活は、在学中のように就活の状況などを共有し合える仲間がいないため、孤独を感じやすいです。また、1人で就活を進めると情報収集が大変であるということもあります。

ここからは、既卒者が就活で気をつけたい3つのポイントを解説します。前もって理解しておくことで、既卒の就活で陥りやすい問題を回避していきましょう。

孤独になりがち! 相談できる相手が見つけにくい

既卒の就活では1人で就活を進めなければならない場合が多いので、孤独を感じやすいというのはまず押さえておきましょう。相談しようと思っても社会人として働く友人などには引け目を感じてしまって相談がしにくいなどのケースもあります。

事前に相談相手を見つけておくか、就職エージェントサービスなどに登録しておくなど、1人で悩みを抱え込まなくても良い環境を準備しておくのがおすすめです

1人で悩みを抱え込まないようにする方法
  • 相談できる相手を見つけておく
  • 就職エージェントサービスに登録する

情報源が少なくなる! 情報収集の難易度が上がる

既卒の就活は1人就活になりがちなため情報収集が大変である点は押さえておきましょう。新卒として就活しているときは、大学のキャリアセンターに相談できたり、周りの学生と簡単に情報交換ができますが、既卒者は1人で就活をおこなうケースが多く、情報交換の場を持ちにくくなります。

たとえば、自分の就活のペースは正しいのか、既卒としてどのように自己分析すべきなのか、誰に相談して進めるべきなのかなどを把握することが難しくなってしまいます。

そのため、求人サイトを活用する、企業HPをチェックする、ハローワークに相談するなど積極的に自ら行動して情報収集することが重要であるといえます

既卒におすすめの情報収集法
  • 求人サイト
  • 企業HP
  • ハローワーク

既卒就活はスピードが命! 既卒期間が長いほど不利になりやすい

既卒期間が長ければ長いほど就職に不利になるということも理解しておきましょう。前提として既卒は大学卒業から3年以内の人を指すため、期限の中でも1日も早く内定を勝ち取れるように就活をすることが大切です。

企業が社会人経験のない既卒を採用するのは、年齢が若く仕事を柔軟にこなせることや、将来性が期待できるといったポテンシャル面に期待してということも多いです。そのため、社会人経験のないまま年齢をどんどん重ねてしまうと、内定のチャンスから遠ざかってしまう可能性があります。

既卒としての状態が続いてしまうと、いつの間にか既卒と呼ばれる時期が過ぎてしまっていたという事態になりかねません。既卒として就活をする場合は「〇月までに10社応募する」「〇月までには内定を獲得する」など期限を決めることが重要であると覚えておきましょう

企業が既卒に期待すること
  • 年齢が若く仕事を柔軟にこなせること
  • 将来性

既卒として2年目を迎えている場合にフォーカスした就活対策についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。併せて参考にしてみてくださいね。

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本田 百合香

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空白期間を伸ばさないためにも素早く行動しよう!

既卒の就活では「大学卒業後に何をしていたか」はほぼ確実に面接で聞かれます。そこで「なんとなく働きたくなかったのでは」「働くことへのためらいがあったのかも」などネガティブなイメージを持たれてしまえば、その分他のライバルに差を付けられてしまいます。

だからこそ、既卒期間という学生でもなく、社会人でもない空白の期間が長くなればなるほど、就活では不利になってしまう可能性が高いです。

働く意欲にあふれた若者であることは、既卒の就活では大切な要素。いたずらに空白期間を作らないために、スケジュールを立てて行動していくことが大切ですよ。

既卒としての就活に必須な5つの事前準備

既卒としての就活に必須な5つの事前準備

既卒であっても就活を成功させられる可能性はあるとここまで解説しました。ここからは既卒として就活を進めていくうえですべき事前準備について解説していきます。一つずつ把握して、着実に準備を進めていきましょう。

①過去の経験・思考を徹底的に振り返る

自己分析のメリット
  • 志望企業とのマッチ度の高さをアピールできる
  • 自分の価値観を知ることで選ぶべき企業の指標ができる
松下 建都

松下 建都

既卒の就活で選考を有利に進めるためには、自己分析を入念におこなうことが大切です。既卒を採用する企業が重視しているポイントは、自社とマッチするか、入社意欲が高いかなどが挙げられます。

志望企業とのマッチ度の高さをアピールするためにも、徹底的に自分の過去の経験や思考を整理して、能力、性格、強み、弱みなどを把握する自己分析が必要不可欠ですよ。

また、自分を理解することで価値観や将来のキャリアプランが明確になり、どんな企業を選ぶべきかの指標ができます。新卒の就活時に自己分析をおこなった人がほとんどだと思いますが、既卒として就活をする前に、改めて入念におこなうことがポイントです

②「なぜ既卒になったのか」を明確に説明できるようにする

既卒の就活では必ず「なぜ既卒になったのか」を企業に質問されます。そのため、新卒で就職しなかった理由を整理しておくことは、既卒の就活で選考を有利に進めるためには必須の準備事項です。

採用担当者はあなたが既卒を選んだ理由を把握して、自社とマッチするのか、本当に正社員として働き続けられるのかなどを判断する材料にしています。そのため、既卒の就活では新卒で就職しなかった理由を明確にし、伝えられるようにすることがマストであるといえます。

本田 百合香

本田 百合香

既卒になった理由は人それぞれですが、自分なりにしっかりと分析ができていて、過去を踏まえたうえで努力している点などを前向きに伝えることが好印象につながります。

既卒になった理由例
  • 新卒での就活時に内定を獲得することができなかった
  • 特にしたいことが見つからなかったため就職しない道を選んだ

松下 建都

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理由を説明する際は「他責思考」にならないように注意!

既卒になった理由を説明する際、「親の反対にあった」「周りに頼れる人物がいなかった」といった、自分は悪くないという他責的な回答では、自分の良さを採用担当者にアピールすることは難しいかもしれません。

さらには、何かトラブルがあったときに、自分の問題ととらえず、他者の責任だとする無責任な印象になってしまう可能性もあります。

過去の自分の気持ちや行動を振り返って既卒になった理由や原因を探し、克服するために実行したことを採用担当者に自信を持って伝えるようにしましょう。そうすることで冷静に現状を分析し、反省を活かすことができる人物であるとアピールできますよ。

どうすればよかったのか、何を改善すべきなのか、自責的に受け止めつつの振り返りは既卒就活を成功に導くための大切なポイントですよ。

③卒業後から現在までの期間の行動を整理する

米田 有希

米田 有希

企業としては、既卒としての期間をどのように過ごしてきたのかを確認し、仕事に対して意欲的に取り組める人材であるのか把握したいとも考えているケースがあります。

ただ、アルバイトなどで収入を得ていたことから「アルバイトをしていました」と伝えても、企業へのアピールにはつながりません。

アピールポイントにするためには、卒業後から取り組んだことを整理し、経歴の空白期間中に成長したこと、努力したこと、変化のあった考え方などを洗い出すことが重要であると覚えておいてくださいね

企業へのアピールになる卒業後にしていたことの例
  • 対人スキルを磨くために、接客業のアルバイトをしていた
  • パソコンスキルを向上させるために、MOSの資格を取得した

④新卒とは見られ方が違うからこそマナー対策で差をつける

既卒の就活であるからこそ、マナーや身だしなみにいっそう気を遣いましょう。新卒であってもビジネスパーソンとしてマナーはもとめられますが、既卒は新卒以上に厳しくチェックされやすい傾向にあります。

採用担当者は、既卒者を新卒としての就活も経験している就活経験者であると認識してるケースが多いため、基本的なビジネスマナーや身だしなみができていて当然であると思われやすいのです

松下 建都

松下 建都

既卒は新卒とは状況だけでなく見られ方も違うことをしっかりと理解して、よりマナーや身だしなみに気をつけて就活に臨むようにしましょう。

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米田 有希

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一朝一夕では身に付かないマナーは習慣的な対策が欠かせない!

丁寧な言葉づかい、書き言葉と話し言葉の違い、スムーズなドアの開け閉め、自然なおじぎの角度など、就活に必要なビジネスマナーは一朝一夕では身に付かないものです。そこで大切なのが、普段からマナーを意識した行動をすること。緊張した場面でも、戸惑うことなく実行することができるようになります。

できれば日常的に習慣になるくらい練習しておきたいところです。さらに、自己流になっていないか、自然にできているかどうか、プロの視点で評価してもらうと良いでしょう。

大学によっては、卒業後3年程度はキャリアセンターを利用することができますし、専門家の意見をもらうなら就職エージェントの利用なども選択肢に挙がります。頼れる相手にはとことん頼ることも、既卒就活においては重要な姿勢ですよ。

⑤1人で就活を進めないために就職エージェントに登録する

既卒として就活を進めるにあたっては、就職エージェントに登録するのがおすすめです。就職エージェントは、人材を探している企業と求職者の仲介役をするサービスです。

既卒の就活事情に詳しい就職エージェントに登録してプロのアドバイザーと一緒に就活を進めることは、就活の効率をぐんと上げるだけでなく、相談相手がいるという安心感も得られます

本田 百合香

本田 百合香

既卒は新卒とは異なり、1人で就活を進めることが多いからこそ、プロの力を頼って一気に内定を勝ち取りましょう。

選べる選択肢を増やそう! 既卒向けの求人に申し込むための4つのルート

既卒向けの求人に申し込むための4つのルート

既卒で応募できる企業は、新卒や中途に比べて少ないため、さまざまな方法を活用して求人を探して、積極的に申し込むことが大切であるといえます。ここからは、既卒向けの求人に申し込むための4つのルートを解説します。

①求人サイトを活用する

求人サイトの活用について
  • 既卒向けの求人サイトは既卒での応募が可能な求人が探しやすい
  • 情報収集や就活のスケジュール管理をすべて自分でする必要がある
  • 志望企業が本当に自分に合っているのか見極める必要がある

既卒向けの求人に申し込むためのルートの一つとして、求人サイトがまず挙げられます。特に既卒向けの求人サイトであれば、既卒の応募を前提としているため、求人が探しやすい、エントリーの段階で弾かれる可能性が低いなどのメリットがあります

しかし、1人で情報収集、スケジュール管理などを一貫しておこなう必要があったり、応募する企業が自分に本当に合っているのか見極めなければならなかったりと時間と労力がかかる一面もあることを理解しておきましょう。

では、求人サイトの活用方法として、転職者向けか新卒向けの求人サイトで「既卒歓迎」を探す方法について、もう少し詳しく解説します。

転職者向けの求人サイトで「既卒歓迎」を探す

転職者向けの求人サイトを利用する場合
  • 既卒でも応募可能な求人が見つけやすい
  • ライバルに経験者が多い可能性がある
米田 有希

米田 有希

転職者向けの求人サイトで「既卒歓迎」を探すと、既卒も募集している企業の求人を簡単に見つけることができます。

ただ、転職者向けの求人サイトは、転職者に向けた求人が多く、もちろんライバルも社会人経験のある人たちです。既卒歓迎と書かれていても、応募する機会があるだけで優遇されるわけではありません。

また、未経験者歓迎とは、社会人経験未経験の既卒でも良いという意味ではなく、業界や職種が未経験の社会人経験者を指している場合もあるため、検索するときは「既卒」「既卒歓迎」とキーワード検索をおこなうのがおすすめですよ

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新卒向けの求人サイトで「既卒歓迎」を探す

新卒向けの求人サイトを利用する場合
  • 「既卒歓迎」で検索することで既卒でも応募可能な求人が見つかる
  • ライバルが新卒になるため選考突破の難易度が上がる可能性もある

新卒向けの求人サイトであっても、「既卒歓迎」で探せば応募を受け付けている企業が見つかることもあります。新卒サイトは基本的には卒業予定者を対象にした求人情報を取り扱っていますが、既卒に応募対象を広げた求人を探し出すことが可能なのです。

新卒がライバルにはなりますが、既卒歓迎の求人を探して応募しなければ内定を獲得することはできないため、積極的に活用していきましょう

②企業のサイトから直接応募する

既卒向けの求人に申し込むためのルートとしては、企業のサイトから直接応募するというのもあります。気になっている企業、興味関心がある企業などの目星がついている場合は、まず企業のHPを確認して応募可能であるかを確認しましょう

もし、既卒でも良いか企業のサイトで確認できなければ、問い合わせてみるのも1つの手です。またこうして問い合わせてまで応募ができるか確認することは、採用担当者に入社意欲の高さをアピールすることにもつながります。

松下 建都

松下 建都

既卒は、新卒、第二新卒、転職者などたくさんライバルがいるからこそ、行動力の面でも差をつけることが大切であると意識しておきましょう。

③ハローワークに相談する

ハローワークに相談するのも手段としてはおすすめです。ハローワークとは、厚生労働省が運営している機関で、求職者向けに仕事の紹介や就職支援をおこなう場所です。

なかでも既卒の就活には「わかものハローワーク」がおすすめ。基本的には担当制でなくそのとき対応できる職員がサポートをしてくれる通常のハローワークとは異なり、担当者による個別サポートをしてもらうことができます。ほかにも臨床心理士のサポート、就職後の定着支援なども無料で活用することも可能です。

本田 百合香

本田 百合香

ただし、全国22ヶ所と場所が限られており、住んでいる地域によっては利用することが難しいこともあります。その場合は、各自治体に設置されている通常のハローワークを活用しても良いでしょう。

わかものハローワークで受けられるサービス例
  • 担当者による個別サポート
  • 臨床心理士から精神面でのサポートを受けられる
  • 就職後の定着支援を無料で活用できる

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④知人・友人の紹介によるリファラル採用に応募する

リファラル採用のメリット
  • 入社前に知人から社内の事情について聞くことができる
  • 知り合いがいる安心感がある
  • 入社後のミスマッチが起こりにくい

知人・友人の紹介によるリファラル採用に応募するのも既卒の就活方法としてはおすすめです。リファラル採用とは、企業に実際に勤めている社員から紹介してもらう採用方法を指します。

知っている人からの紹介であれば、社内の事情について入社前に聞けたり、知り合いがいる安心感があったりと、入社後のミスマッチが起こりにくいです

もし、知人や友人が働いている企業に興味があり、リファラル採用をおこなっているのであれば、活用してみるのも選択肢として押さえておきましょう。

米田 有希

米田 有希

ただし、紹介といっても通常の選考がおこなわれるため、不採用になる場合も当然あることは覚えておいてくださいね。

知っておこう! 既卒と就職留年はどちらの選択が良い?

既卒でも事前準備を徹底しておこない、積極的に応募していけば就活を成功させられることはここまで解説してきたとおりです。

ただ、今後の進路を考えたうえで、就職留年を視野に入れている人もいるでしょう。就職留年をすれば新卒としての肩書きを持ったまま就活を続けられますが、既卒を新卒として扱う企業も増えていることから、一概にどちらの選択肢が良いとは言い切れません。

だからこそ、これから解説する、それぞれの選択におけるメリット・デメリットをきちんと把握し、そのうえで自身のキャリアプランに照らし合わせて選択をしていくことが大切ですよ。

既卒NGの新卒向け求人に応募する場合は就職留年も1つの手

就職留年のメリット
  • 新卒として就活ができるため選択肢を狭めずに済む
  • 既卒では応募できない企業に応募できる

既卒NGの新卒向け求人に応募するのであれば就職留年も1つの手であるといえます。

既卒3年以内は新卒として扱うというのは法的に決められているものではなく、各企業の判断に委ねられています。そのため、新卒でなければ採用しないと判断する企業も当然あります。

もし、どうしても既卒NGの企業に就職したいのであれば、就職留年を考えても良いでしょう。しかし、採用担当者への伝え方次第では、内定が出ないから留年した人であると印象が悪くなったり、学費が1年分余分にかかったりと、デメリットもあることは覚えておきましょう。

「無内定だから留年」という理由では印象が悪くなる可能性も

就職留年を選択する場合、「無内定だから留年」という理由では、採用担当者の印象が悪くなる可能性もあります。ほかにも就職留年をする学生に対して、採用担当者はさまざまな疑問を持ちます。

たとえば、「遊びたいから留年を選択したのではないか」「留年してまで就活する理由は何か」などが挙げられます。そのため、就職留年を経て就活を継続する場合は、疑問を解消する納得感のある理由が必ず必要になります。

もし、無内定だから留年を選択したとしても、それを直接的に伝えるのではなく、どうしても就職したい企業があったなどの説得力の高い明確な理由を伝えられるようにすることが重要ですよ

就職留年をした人に対して採用担当者が抱く疑問例
  • 遊びたいから留年を選択したのでは?
  • 留年してまで就活する理由は何?

就職留年する場合は学費が余分にかかる点は要注意

就職留年をする場合、学費が1年余分にかかる点は注意が必要なポイントです。就活をおこなうために留年するため、授業がない分アルバイトに専念して自力で稼ぐことも可能です。ただ、難しいときは、保護者などに学費を工面してもらう必要があります。

学校や学部によって異なりますが、学費は数十万から数百万かかります。そのため、「新卒の方が就活が簡単そう」「まだ遊びたいから就職留年しよう」など安易な考えで就職留年をするのは避けてくださいね

本田 百合香

キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる

留年のメリット・デメリットを吟味して冷静に判断しよう!

新卒として大学生の身分のまま就活できることが就職留年の最大のメリットです。大学のキャリアセンターを気軽に利用することも可能ですし、1つ下の後輩になってしまいますが、同級生と情報交換もできるため、孤独な就活にならずに済みます。

また一度就活を経験しているので、応募の時期やインターンシップの探し方なども理解済みなのも就職留年を選んだ人の強み。前年の反省を生かして、入念に準備をしてから就活に再チャレンジできるというメリットがあります。

ただし、「なぜ留年したのか」は選考でほぼ確実に聞かれるので、企業が納得できるよう理由を伝える必要があります。また学費1年分は私立であれば100万円以上の大金が必要になるケースが多く、授業料が払えなければ、最悪の場合中退せざるを得なくなることも。安易に留年を選ばず、メリット・デメリットを比較しながら慎重に検討してくださいね。

既卒は不利というイメージに惑わされず準備を進めて就活を成功させよう

既卒の定義、既卒が就活で選考を有利に進めるための事前準備、求人に申し込むためのルートなどを詳しく解説しました。

既卒としての就活は難しいのではとネガティブに捉えている人は多いです。しかし、既卒であっても、事前準備をおこない一つひとつ丁寧に就活を進めていけば、いつか内定を得られるはずです。

既卒は不利というイメージに惑わされず準備を進めて、就活を成功させていきましょう

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