目次
- 転職の失敗は防げる! 自分の現状を客観的に見る方法を理解しよう
- 転職失敗したらどうなる? よくある5つの失敗例と対策法
- ①給与や福利厚生が事前に聞いていた話と違った
- ②想定よりもハードな労働環境だった
- ③思っていたより活躍できなかった
- ④社風が自分に合わなかった
- ⑤職場になじめず周囲との人間関係がうまく築けなかった
- 転職の失敗を回避するのは徹底的な「現状分析」!
- 本当に今が転職時? 次の行動を見極める「4つのQ」で簡単現状分析!
- Q1.転職したい理由を自分の言葉で説明できる?
- Q2.その理由は今の仕事ではどうしても解決できない?
- Q3.どんな職場でなら解決できるか説明できる?
- Q4.解決したらどんな自分になっているか想像できる?
- 転職の失敗を徹底回避! 成功率を上げる5つのポイント
- ①時期:スケジュールを決めて転職活動の間延びを防ぐ
- ②タイミング:退職は転職先が決まってからにする
- ③振り返り:転職したいと考えた理由を徹底的に深掘りする
- ④求人探し:複数の手段を使って幅広く情報収集をする
- ⑤企業研究:「未経験歓迎」の企業を探す
- 今からでも遅くない! 「転職に失敗した」と思ったときにすぐできる3つのこと
- ①転職先で前向きに取り組めることを見つける
- ②改善したい点を整理して改めて求人情報をチェックする
- ③就職エージェントに相談する
- 次は失敗したくない! 再転職の成功に欠かせない3つのポイント
- ①再度転職を決意するにいたった理由を言語化する
- ②これまで働いていた企業の良い点も整理しておく
- ③再転職先でのキャリアビジョンを固める
- 決断の前に要確認! もう一度転職活動を始める前に知っておきたいこと
- ①転職直後の再転職は難易度が上がりやすい
- ②仕事に慣れる前の退職は後悔につながりやすい
- ③続けていくことで失敗と思わなくなることもある
- 「転職しない」ときはどうする? 職場を変えずに状況を変える4つの方法
- ①上司に相談して不満を解消する方法を考える
- ②部署異動で仕事内容や職場の雰囲気を変える
- ③今の仕事で転職に必要なスキルを身に付ける
- ④副業で好きなことを仕事にする
- 転職に失敗したと感じたときこそ冷静に状況を整理して次の行動を見極めよう!
転職の失敗は防げる! 自分の現状を客観的に見る方法を理解しよう
こんにちは。キャリアアドバイザーの今井です。
転職の失敗について悩んでいる人から、よくこんな相談をもらいます。
人生のなかでも転職は大きな決断の一つです。だからこそ「転職したいけど、失敗したらどうしよう」と悩むのは自然なことです。また「転職したはいいけど、失敗したかも……」と今後について悩んでいる人もいるかもしれませんね。
転職の失敗を回避するには、まず自分自身の立ち位置を客観的に見て、そもそも本当に転職する必要があるのか? どんな職場を選べば失敗しないのか? といったことを冷静に見極めることが大切です。
そのうえで、実際に失敗したと感じたらどうすればいいのか、その後のアクションまで理解しておけば、不安なく行動に移せるはずです。
この記事では、キャリアアドバイザーのアドバイスを交えて転職に失敗しないための対策から、失敗に気がついたときの対処法まで解説します。一緒に転職の失敗に対する不安を解消し、希望のキャリアへ一歩踏み出しましょう。
転職失敗したらどうなる? よくある5つの失敗例と対策法
「転職したいけど失敗したらどうしよう」という悩みを抱えているなら、まずはどういったケースで転職に失敗したと感じやすいのか、回避するための対策法と合わせて具体例をチェックしておきましょう。
事前に対策をしておくことで、転職失敗を回避できる可能性がグッと上がりますよ。
①給与や福利厚生が事前に聞いていた話と違った
- 内定が出た時点で口頭で聞いておく
- 労働条件通知書をしっかり確認する
実際に入社してみると、給与や福利厚生などの労働条件が事前に聞いていた話と違った……。条件についての事前確認が不足していると、そのようなミスマッチが起きてしまう可能性もあります。
これを防ぐには、面接段階でしっかりと待遇について聞いておいたり、内定を承諾する前に採用担当者に雇用条件などをヒアリングするなどして、認識にズレがない状態におきましょう。
内定が出れば人事部の人や採用担当者とやり取りすることも増えるので、そのなかで聞いておくのがおすすめです。
本田 百合香
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
万が一働き出してから労働条件に想定と違う点があることに気がついたら、まず上司や人事担当者に相談してみましょう。不満を抱えたまま働き続けるよりは、一度給与や福利厚生についての疑問や不満を本音で伝える方が、結果としてその後の働きやすさの改善につながるケースが多いです。企業からの説明をもらうだけでも問題解決に向けての一歩をふみ出せる可能性がありますよ。
コミュニケーションを取ることで企業側と交渉の機会が得られたり、あなた自身も妥協点を見つけることもできるでしょう。大切なのは、我慢せずに納得感を持って受け入れられる着地点を見つけることですよ。
ただ、それぞれの状況によって対処法は変わります。自分の状況に合った対処法を見つけるためにも、信頼できる相談相手やキャリアカウンセラー、社会労務士などに相談することも考えておいてくださいね。
②想定よりもハードな労働環境だった
入社してみると思っていたよりも労働環境がハードだったり、自分に合わないこともあるかもしれません。ただそれを事前に知っておくのはなかなか難しいですよね。リサーチの方法にも工夫が必要ですよ。
最もわかりやすいのは、実際に働いていた人の声を聞くことです。会社の口コミサイトなどで、労働環境についてチェックしてみるのが良いですよ。
また、募集要項にある年間休日や残業時間、給与の欄でも労働環境を予想することはできるので、可能な限り事前にリサーチをしておきましょう。
松下 建都
会社の口コミサイトは便利なツールですが、あくまで主観的な意見であることを忘れないでください。鵜呑みにするのではなく、判断基準の一つと考えましょう。
在宅ワークであれば、労働環境をある程度調整することができます。詳しくはこちらの記事で解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
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在宅ワークが気になっていたり、調べていたりする人からこのような相談を受けることがあります。近年は在宅ワークを取り入れる企業も増えていて、「在宅ワーク可能」という求人を見かけることも多くなってきました。この記事では、キャリアアドバイザーのアドバイスをふまえ、在宅ワークの種類やメリット、求人の探し方、在宅ワークに就く前に知っておきたい注意点などについて解説していきます。
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③思っていたより活躍できなかった
「もっと自分の力を発揮したい」「スキルアップして活躍したい」という気持ちを抱いて転職をしたものの、思っていたより活躍の機会がなかった……。これも転職に失敗したと感じてしまうよくある原因の一つです。
この事態を避けるには、転職先で活躍するために必要なスキルや、活躍しやすい人物像を明確にする必要があります。
同じ職種であっても、働く場所が変われば求められるものも変わりますよね。事前にどんなスキルが必要なのか、面接などで確認しておきましょう。
米田 有希
事前に必要なスキルがわかっていれば、入社日までにある程度勉強したり、今持っているスキルが十分活かせる企業を選ぶこともできますよ。
- 面接の逆質問の時間に聞いておく
- 採用ページに必要なスキルの記載がないか確認する
④社風が自分に合わなかった
社風が自分に合わず、職場になじめなかったりモチベーションが下がってしまうのも、転職に失敗したと感じやすい原因の一つです。
労働環境と同様、社風もなかなか事前に把握しておくことが難しいポイントですよね。ただ一日のうちの大半を過ごすことになる職場の雰囲気は、仕事のモチベーションや意欲に大きく影響するので、自分に合うかしっかりと見極めておきたいポイントです。
社風は比較的面接でも聞きやすいので、特に面接官が現場で働いている社員の場合には聞いてみるのが良いでしょう。また、配属予定の部署の年齢層や男女比を調べておくのもおすすめです。職場の雰囲気をイメージするヒントになりますよ。
本田 百合香
採用ページに社風や職場の雰囲気についての記載がある場合もありますが、それだけで判断するのは難しいものです。実際に働いている人に聞くのが一番ですよ。
- 面接官が現場で働いている社員であれば雰囲気を聞いてみる
- 採用ページで募集が出ている部署の年齢層や男女比を確認する
⑤職場になじめず周囲との人間関係がうまく築けなかった
転職先でよくあるトラブルが、人間関係です。人にはそれぞれ相性があるので、この点はどの企業でも考えられることですが、職場の人とはできるだけ良い関係を築いていきたいですよね。
あくまで指標の一つですが、もしこれまで働いていた企業の人間関係が良いものだったら、同じような雰囲気の人がいるか、上司との接し方はこれまでとかけ離れたものではないかを基準にしてみるのも良いでしょう。
松下 建都
逆に「もっとこうだったらいいのに」という希望を持っているなら、それをまずは言語化して、いかにその条件を満たせそうかという視点で企業の情報を集めていきましょう。
- これまで働いていた企業の人間関係と照らし合わせて判断する
- 配属予定部署の年齢層・男女比を確認する
人間関係のトラブルを避けるなら、一人黙々とできる仕事を探すのもおすすめです。こちらの記事で職種例とあわせて解説しているので、参考にしてくださいね。
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黙々とできる仕事って何がある? どうすれば就ける? この記事ではキャリアアドバイザー監修のもと、そういった疑問に対して徹底的に解説。あなたが本当に働きたいと思える「黙々とできる仕事」に出会うための情報が満載です。
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転職の失敗を回避するのは徹底的な「現状分析」!
転職の失敗はできるだけ避けたいですよね。そのために大切なのは、今の自分の立ち位置を正確に把握したうえで次にするべき行動を見極めることです。
現状に不満があるときこそ、視野が狭まりやすくなります。本当はあるはずの選択肢を見落として、ミスマッチな選択をしてしまう可能性をできる限りなくすために、徹底的な現状分析が重要です。
- 何に不満があるのか
- どこをどう改善したいのか
- 満足している点はどこか
- そもそも今転職をする必要はあるのか
本当に今が転職時? 次の行動を見極める「4つのQ」で簡単現状分析!
転職を考えたときは、行動を始める前に今が本当に転職にぴったりなタイミングなのか冷静に見極めることが大切です。
ここからは、質問に答えていくだけで今が転職時なのかを見極められる「4つのQ」について解説していきます。一緒にあなたの最適な転職タイミングを見極めましょう。
転職のタイミングについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。転職時期について悩んでいる人はぜひ見てみてくださいね。
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Q1.転職したい理由を自分の言葉で説明できる?
転職をするうえで最も大切なのは、明確な転職の理由です。これが今の時点ではっきりと説明できるかを考えてみてください。すぐに「転職の理由はこれ」といえるものがあるなら、次のQに進んでくださいね。
もし今の時点で転職したい理由を言葉にできないときは、まずは落ち着いて転職したいと感じる理由の深掘りからしてみましょう。ノートなどに今抱えている不満を書き出してみるのがおすすめですよ。
転職したい理由がぼんやりとした状態で行動を起こしてしまうと、転職活動自体長引く可能性もあります。また、仮に転職できたとしても入社後にミスマッチを気付いてしまうかもしれません。判断は慎重にしましょう。
米田 有希
転職したい理由を考えてみて、やっぱり転職しない方がいいと思ったときは、「「転職しない」ときはどうする? 職場を変えずに状況を変える4つの方法」で解説している対処法をチェックして、今できることから始めていきましょう。
転職理由は就活の軸になるものです。就活の軸についてはこちらの記事で解説しているので、参考にしながら軸を見つけましょう。
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Q2.その理由は今の仕事ではどうしても解決できない?
不満が募ると「転職をする」ということにばかり気持ちが向いてしまい、目の前にある選択肢を見落としてしまう可能性があります。
ここで一度立ち止まり、今あなたが抱えている不満が本当に転職をしなければ解決ができないのかを考えてみてください。もし転職をしなくても解決できる可能性があるなら、今の職場でできることをしてみても良いでしょう。
「本当に転職をする必要があるのか」は転職時の面接でも深掘りされる可能性があります。ここで自信を持った回答をするためにも、転職をしなければいけない根拠は明確にしておきましょう。
本田 百合香
本当に転職する必要があるのかどうかを振り返るうえでは、「③振り返り:転職したいと考えた理由を徹底的に深掘りする」で解説しているポイントを押さえてチェックするのがおすすめですよ。
- 上司に相談して解決策を見つける
- 部署異動で仕事内容や周囲の環境ごと変える
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
職場で不満を抱えていたとして、それが転職することでしか解決できないのかについては、転職を決断する前に徹底的に検討しておきましょう。たとえば待遇面や職場環境、働き方に不満があるなら、なぜミスマッチを感じているのかを整理したうえで上司に相談するのがおすすめです。あなたがミスマッチを感じているということ自体把握していない可能性もあるので、相談することで改善に向かうかもしれません。
また、今働いている企業の良い点にもしっかり目を向けてみてください。仕事の面白さ、成長機会、福利厚生などの点で見てみるのが良いですよ。それを手放してでも環境を変えたいと思うのかを慎重に検討することが大切です。転職を考えているときは視野が狭くなりがちなので、冷静に判断するようにしてくださいね。
Q3.どんな職場でなら解決できるか説明できる?
あなたの不満がどうしても転職しなければ解決できないものなら、次は具体的にどんな環境なら解決できるのかをイメージしてみましょう。
たとえば、個人主義の社風が合わないならチームで協力する社風の企業、残業時間が多くワークライフバランスが保てないことが負担なら、平均残業時間が現状よりも低く、働きやすい環境作りに力を入れている企業など、転職する企業を選ぶための指標を見つけてくださいね。
ただ希望をすべてかなえるのは難しい場合もあるので、希望条件を洗い出したうえで、あらかじめ優先順位をつけておくのが良いですよ。
米田 有希
どんな職場なら抱えている不満を解消できるかを考えるうえでは、なぜ転職したいのかの理由を振り返ることが効果的です。「①再度転職を決意するにいたった理由を言語化する」で解説している方法で、理由を言語化していきましょう。
Q4.解決したらどんな自分になっているか想像できる?
次の企業に求めるものが決まったら、次はそこで働くあなた自身について想像してみてください。
どのようなキャリアを積み、どのようにスキルアップしていくのかを明確にすることで、転職先のイメージがよりはっきりします。そのイメージが求めている理想像と離れていないかどうかの視点で、改めて転職するかどうかを判断しましょう。
またここで入社後の自分をイメージすることは、こうなりたいという入社後の目標にもなるので、もし転職をするとなった場合にはモチベーションを維持しやすくなりますよ。
松下 建都
転職に失敗しないためには、あなたが次の企業でいかに満足度高く働けるかが重要です。「③再転職先でのキャリアビジョンを固める」で解説している内容を軸に、そこで働いている理想の自分をイメージして、どうすれば満足度を上げられるのかを考えてみましょう。
転職の失敗を徹底回避! 成功率を上げる5つのポイント
転職失敗を未然に防ぐには、転職活動の具体的なスケジュール設定や、幅広い手段で情報を集めるなど、転職を成功させるためのポイントを理解することが大切です。
ここからは具体的に5つのポイントを紹介するので、しっかり確認しておきましょう。
①時期:スケジュールを決めて転職活動の間延びを防ぐ
新卒の頃とは違い、「卒業」という明確なゴールが転職にはありません。期間を定めないまま動き出してしまうと、転職活動が間延びしてしまいいつまでも転職先が決まらないばかりか、焦りを感じてミスマッチな選択をしてしまう可能性がありますよ。
働きながらも自己分析や企業研究をして選考を進めるとなると、転職まではおおよそ3カ月ほどかかるケースが多いです。まずは3カ月後を目安にゴールを決め、そこから逆算して転職スケジュールを立てましょう。
本田 百合香
事前にスケジュールを立てることで、スピード感を意識したメリハリのある転職活動をすることができます。転職活動は計画的に、効率良く進めていきましょうね。
②タイミング:退職は転職先が決まってからにする
今の職場で長く働き続けるのはつらいかもしれませんが、転職先が決まる前に退職してしまうのは避けるのがおすすめです。
退職をすると収入が途絶えてしまうので、万が一なかなか転職先が決まらなかったときに精神的な負担になる可能性があります。気持ちに余裕がないなかでの転職はミスマッチにつながりやすいので、できれば退職は転職先が決まってからにしましょう。
松下 建都
焦ると「転職」という手段そのものがゴールになってしまい、ミスマッチな転職の原因になる可能性があります。転職先でまた同じ悩みを抱えないために、精神的にも万全な状態で転職活動に挑むのが大切です。
③振り返り:転職したいと考えた理由を徹底的に深掘りする
- 転職したいと思った理由
- これまで働いていた企業の改善したい点
- これまで働いていた企業の変えたくない点
転職したいと考えた理由の深掘りは、転職を成功させるうえでは非常に重要です。なぜ転職をしたいのかがぼんやりしていると、転職先でも同様なことで悩んでしまい、ミスマッチの原因になってしまいますよ。
また、転職をしたい理由だけでなく、これまで働いていた企業で「良いな」と感じていた点を整理しておくことも大切です。何を改善したいのか、何を変えたくないのか、それぞれの見極めをしっかりとしたうえで転職に臨みましょう。
米田 有希
転職理由を深掘りする方法についてはこの先の内容でも解説しているので、合わせてチェックしておきましょう。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
転職を考える際、ぼんやりとした理由では転職活動が難航しがちです。面接では「なぜ転職したいと思ったのか」を必ず聞かれます。ここで明確な回答ができないと、企業側に不安を抱かれてかもしれません。
また、転職の理由がはっきりしていないと転職先でも同じ悩みに直面する可能性があります。転職したい理由を深く掘り下げて、どんな要素を避ければ悩みを解消できるのかを意識して企業選びをすることが大切です。
転職後もこれまでと同じように会社を辞めたくなってしまって、短期間での転職を繰り返すと、その後の転職活動が難航する可能性もあります。
転職を考えるなら、その動機は徹底的に深掘りしましょう。自分だけでは難しいときは一人で悩まず、家族や友人、キャリアカウンセラーなどにサポートしてもらうのが良いですよ。転職の具体的な理由を見つけることが、あなたにぴったりな職場を見つけるための第一歩です。
短期離職のリスクについてはこちらの記事で詳しく解説しています。考えられる影響や行動指針の立て方についても紹介していますので、あわせて参考にしてみましょう。
関連記事
短期離職はキャリアに影響する|5つの質問でベストな道を見極めよう
短期離職について考えた時、その後のキャリアや転職活動への影響を考えて不安に思うことがありますよね。大切なのは本当に今辞めることがベストなのかを見極め、後悔のない選択をすることです。この記事では、専門家のアドバイスを交えて短期離職について悩んだときに覚えておいてほしいことについて解説していきます。
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④求人探し:複数の手段を使って幅広く情報収集をする
- 転職に特化した求人サイト
- 就職エージェント
求人を探すときは、手段や条件を絞りすぎずに広い視野を持って情報収集をすることが大切です。
情報収集をする際には、求人サイトを積極的に活用しましょう。いつでもどこでも隙間時間に求人探しができ、たくさんの求人を比較検討しながら企業探しができます。
特に転職に特化したものであれば、効率良く情報収集ができます。「第二新卒」「未経験歓迎」などのワードで検索してみるのも良いですね。
また、就職エージェントも転職をするうえでの強い味方になります。就活のプロが一対一であなたをサポートするので、ぴったりの求人に出会うことができますよ。
⑤企業研究:「未経験歓迎」の企業を探す
今の仕事が自分に合わなくて、業種や業界ごと変えたい、もっと違う環境で働きたい、そう思うなら未経験職種を狙うのもおすすめです。
今の仕事自体に苦手意識があるのに、同職種の仕事に転職してしまったら、同じ悩みを抱えてまた転職を繰り返してしまうかもしれません。
その際は、「未経験歓迎」で条件を絞り込みつつ、求人サイトなどで幅広くリサーチしてみましょう。
そういった条件を設けている企業なら研修体制が整っていることも多いので、未経験からの転職でも職場になじみやすいですよ。
松下 建都
あえて新しい環境に飛び込むのも、転職の失敗を避ける方法の一つです。
今からでも遅くない! 「転職に失敗した」と思ったときにすぐできる3つのこと
あなたがすでに転職をしていて、「失敗したかも……」と思っているのだとしたら、今すぐにできることがないか知りたいところですよね。
再度転職にふみ切るべきか、ほかにできることはあるのか? ここからは、転職に失敗したと思ったときにすぐできる対策法を紹介します。
①転職先で前向きに取り組めることを見つける
新しい環境に飛び込んだ直後は、覚えることやうまくいかないことが多くあります。考え方を変えたり、これまで学んだこととはまったく別のことをしなければいけない場合もあるので、ネガティブになってしまいがちです。転職を失敗したと思うこともあるでしょう。
けれどやはり何事にもある程度の慣れは必要ですよね。一通りの仕事ができるようになれば、「向いてるかも」と思える瞬間が来る可能性もあります。
まずは転職先で前向きに取り組めることや、楽しいと思えることはないかを探してみましょう。無理は禁物ですが、ときには様子見をしながら1つのことを続けてみるのが効果的な場合もありますよ。
- 「まずは仕事に慣れる」など小さな目標を立てながら仕事をする
- 楽しいと思えることやうれしいと思った瞬間がないか考える
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
転職したもののミスマッチな部分に気づいてしまい、再度転職したいと思ったときは、まず不満を感じる原因は何かを明確にしましょう。具体的な問題点を洗い出せば、再度転職の必要性だけでなく次の職場に求めることも明確になりますよ。
次に、自分のキャリア目標や価値観と今の仕事がかみ合っている点、かみ合っていない点を考えてください。今の仕事を続けることで得られるものを手放してでも転職をする必要があるのかは、転職後の後悔につなげないためにも慎重に検討しましょう。
最後に、今の職場で本当に職場環境や仕事内容を改善できる方法はないのかを改めて考えてみてください。上司や同僚とコミュニケーションを取ることで解決策が見つかることもあります。悩んでいるときは、その分視野を広げる意識を忘れないでくださいね。
②改善したい点を整理して改めて求人情報をチェックする
- 仕事をしていてストレスを感じる瞬間を書き出す
- 前の企業と比較して不満を感じる点を書き出す
転職をしたいと思ったら、まずは転職の目的を明らかにする必要があります。改善したいと思うことを整理したうえで、あなたの希望に合う企業があるのか、どこかに妥協をする必要はあるのか、職種や業界は希望通りにいきそうかどうかリサーチをしておきましょう。
あなたにぴったりの募集が出ているかは、運やタイミングに左右される部分も大きいです。すぐに転職活動を始めるのではなく、時期を見極めることも大切ですよ。タイミングを見計らっているうちに、今の仕事も悪くないと思えるようになる可能性もあります。
松下 建都
特に人事異動などが多い4月や10月は求人が増えやすいタイミングです。求人数が増えるということはその分あなたにマッチした求人に出会える確率が高まるということでもあるので、タイミングを計る一つの指標として覚えておきましょう。
③就職エージェントに相談する
短期間で再度転職したいと考えている場合、本当にして良いのか、経歴に響くのかなど、不安なことがたくさんあると思います。
悩んだときは、第三者から意見をもらうのが良いですよ。特に就活のプロである就職エージェントからのアドバイスは、今後のキャリアを考えるうえでも参考になります。無料で相談ができるので、気軽に利用してみてください。
米田 有希
キャリアの相談だけでも大丈夫です。今はまだ悩んでいて慎重に決断がしたいことを伝えれば、あなたに寄り添ったサポートを受けることができますよ。
次は失敗したくない! 再転職の成功に欠かせない3つのポイント
転職に失敗したと感じて再転職をするなら、もう同じ失敗は繰り返したくはないですよね。転職そのもののストレスや転職歴が増えることを思うと、次の職場で転職を最後にしたい……。そう思うこともあるでしょう。
そのためには、これまでと同じような対策ではなく、より慎重に転職先を見極めるための対策が必要です。ここからは、再転職を成功させるためのポイントについて解説していきます。
①再度転職を決意するにいたった理由を言語化する
- 前回の転職と同じ理由か、違う理由かを検討する
- ストレスを感じやすいことや力を入れるべき対策は何かを考える
- 再転職の理由と一緒に前回の転職の理由も整理して照らし合わせる
まずはどうしても再転職しなければいけない理由を明確にしましょう。「これまで抱えていた不満が解決できそうになかったから」「また新たな問題が発生したから」など、考えられる理由を書き出してみてください。
何が原因なのかを明確にすることで、次にするべきことがわかります。どんなことにストレスを感じやすいのか、力を入れるべきは自己分析か企業研究かなど、前回の転職をふまえた対策を練ることができますよ。
本田 百合香
再転職理由の整理と一緒に、前回の転職理由も振り返っておきましょう。それを照らし合わせることで、前回よりも選ぶべき企業像がはっきりしますよ。
②これまで働いていた企業の良い点も整理しておく
- 満足していた点や、「ここは変えたくない」という点を考える
- 優先順位をつける
1度目の転職で不満の解消にばかり意識が向いていた場合、「その不満は解消できたけど、別のところが気になるようになった……」なんてことからミスマッチにつながる可能性もあります。
もし心当たりがあるなら、次はこれまで働いていた企業の良い点や、「ここは変えたくない」という点もしっかり整理しておきましょう。
転職をするうえで不満の解消はもちろん大切ですが、同じくらい大切なのが転職失敗そのものを繰り返さないことです。転職回数は採用可否に影響する可能性があるので、転職が重ならないような工夫をすることが大切ですよ。
米田 有希
解消したい不満やこれまで働いていた企業の変えたくない点が多くなるときは、それぞれに優先順位をつけておきましょう。条件が絞りやすくなりますよ。
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
今働いている企業への不満が募って視野が狭くなっており、どうしても良い点が見つからない場合は、「今働いている企業の良い点」を整理したリストを作ることでより判断がしやすくなります。整理したリストを参考に、仕事に求めるものや価値観、好みを再確認できます。
転職先を選ぶ企業研究の際には、それらのポイントが当てはまるかどうかをチェックしましょう。全部を満たすのは難しいかもしれませんが「最低限これだけは外せない」と思うものをピックアップしておくことで、転職先のミスマッチを最低限に抑えることができます。
これまで抱えていた不満解消だけにフォーカスせず、維持したい点にも目を向けながら自分の目標や理想の職場環境を明確にしていくことで、納得のできる転職を実現することができますよ。
③再転職先でのキャリアビジョンを固める
- 1年後、5年後、10年後など、明確な期間を決めて目標を立てていく
- 不満を解消したうえでどうなりたいかを考える
企業とのミスマッチの原因としてよくあるものの一つが、前回の転職のときにしっかりとキャリアビジョンを固められていなかったことです。
キャリアビジョンは今後の働き方を明確にするものなので、それがかなえられる企業かどうかはミスマッチを避けるうえで重要なポイントですよ。
本田 百合香
キャリアビジョンが固まっていれば、面接の時点で実現可能かどうかを直接面接官に確認できます。ミスマッチでないか確認する指標になるので、ここはしっかりと考えておきましょう。
決断の前に要確認! もう一度転職活動を始める前に知っておきたいこと
再転職はある程度のリスクをともなうものです。決断をするには、良い面も悪い面もしっかりと理解しておく必要があります。
ここからは、改めて転職活動をする前に知っておきたいポイントを解説していきます。再転職をするべきか悩んでいるなら、この先の内容も参考に考えてみてくださいね。
①転職直後の再転職は難易度が上がりやすい
転職後あまりにも短いスパンでの再転職となると、少なからず転職の難易度は上がりやすくなります。
「短い間しか働いていないのにどうやって自分に合っていないと判断したんだろう」「何か問題があるのでは」と企業側も不安に思ってしまう可能性があります。
もし転職をしてから数カ月も経っていないなら、もう少しだけ今の仕事を続けることができないかを考えてみてください。続けているうちに楽しいと思える仕事が見つかったり、あなたに合った仕事が見つかることもあります。
米田 有希
もちろん精神的な負担が強く、耐えるのが難しい場合は無理をしないようにしましょう。あくまでもあなたの体と心の調子に耳を傾けながら、落ち着いて判断してください。
- 今の仕事で楽しいと思えることがないかを考えてみる
- 次の転職に役に立ちそうなスキルがあれば、まずはそれを身に付けることを目標にする
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
もし転職後間もなく再転職をしたくなった場合、面接でのマイナス印象をカバーするために、まずは短期間での転職の理由をきちんと説明しましょう。理由が何であれ、面接官が納得できるような説明をすることが大切です。率直かつ誠実に伝えることを心掛けてくださいね。
そのうえで、再転職の背景に成長やキャリアアップへの意欲があることを伝えましょう。これまで働いていた企業での経験や学びを活かしながら新しい環境で活躍する意思を伝えることで、転職が前向きなものであることを伝えてください。
そして、今後のキャリアビジョンを伝え入社後の長期的なビジョンがあることを示せば、面接官にもあなたの意欲が伝わるはずです。
短期間での転職によるマイナス印象をカバーするためには、転職の明確な理由と今後の成長への意欲をアピールする姿勢が大切です。反省と前向きな姿勢を伝えることで、面接官からの印象もマイナスなものになりすぎずに済みますよ。
②仕事に慣れる前の退職は後悔につながりやすい
仕事を理解し「慣れた」と言えるくらいになるには、それなりの時間がかかります。もし今の仕事を始めてから1年経っていないなら、もう少し様子を見ても良いかもしれません。
仕事に慣れる前に勢いで転職をしてしまうと、転職してから前職の魅力に気づく可能性もあり、「仕事に慣れるまでもう少し働いておけば良かった」と後悔してしまうかもしれません。
本田 百合香
慣れない環境に飛び込んだ直後は不安が大きく、転職先の悪いところが目につきやすいものです。そこですぐに転職をするとまた同じストレスを抱えてしまう可能性がありますよ。
- 「1年だけ頑張る」など期間を決めて働く
- 「一通りのことを自分でできるようにする」など仕事に慣れるための小さな目標を立てる
③続けていくことで失敗と思わなくなることもある
初めは転職に失敗したと思っても、仕事をしていくうちに価値観が変わったり、楽しいと思えるようになる可能性は十分にあります。
これからもあなたはたくさんのことを学び、できることが増えていくでしょう。今は任された仕事が合わなかったり、人間関係がうまくいっていないと感じることがあっても、仕事を続けているうちに環境が変われば、人間関係や仕事内容といった周囲の環境も変わるはずです。
松下 建都
新しい環境では、難しいことやできないことが多くて当たり前ですよね。本当にその環境から離れるべきなのかどうか、判断は慎重にしましょう。
- 今後のキャリアビジョンについて上司に相談してみる
- 何が原因で失敗と感じているのかを整理し、職場を変えずに解消する方法がないかを考える
「転職しない」ときはどうする? 職場を変えずに状況を変える4つの方法
もし転職をしない決断をしたなら、気になるのはどう今の状況を変えるかですよね。不満を抱えたまま働き続けるのは、ストレスの原因にもなります。
ここからは、転職をせずとも状況を変えられる可能性のある方法を紹介していきます。
①上司に相談して不満を解消する方法を考える
可能なら一度上司に転職を検討していることや、現状に不満を抱いていることを伝えてみましょう。あなたよりも職場のことを知っている上司なら、有効なアドバイスをくれる可能性があります。
また悩みを抱えていると、どうしても視野が狭くなってしまいやすいものです。そんなときに第三者からの客観的な意見をもらうことで、新たな選択肢を見つけられることもありますよ。
米田 有希
悩みを言葉にしてみるだけでも、頭のなかが整理されて冷静になることができます。悩んだときは、自分よりもたくさんの選択肢を知っている相手に相談するのがおすすめです。
- 上司との距離感が比較的近く相談しやすい環境にあるとき
- まず何をすれば良いのかがわからず転職しか考えられないとき
②部署異動で仕事内容や職場の雰囲気を変える
もし今の仕事内容をどうしても変えたくないというわけではないなら、部署異動を視野に入れてみても良いでしょう。
部署が変われば人間関係や職場環境が一新するので、これまで抱えていた不満や悩みが解決する可能性がありますよ。
本田 百合香
部署異動をするには人員の調整や準備が必要です。希望をすれば確実にかなえられる、すぐに異動ができる、というわけではない点には注意しておきましょうね。
- 今の仕事内容が変わっても問題ない
- 仕事内容や人間関係、職場の雰囲気などに不満を抱えている
- 転職するほど会社自体に不満があるわけではない
③今の仕事で転職に必要なスキルを身に付ける
同じ業界や職種での転職を目指している場合は、転職に備えて今の仕事でできるだけ経験や実績、スキルを身に付けておくのも一つの手です。
中途採用枠として応募するなら、やはり経験やスキルは求められます。ライバルと差をつけ希望をつかむ可能性を上げるためにも、実務経験を積んでおくことがおすすめです。
経験やスキルがあれば、それだけ選択肢が広がる可能性もあります。業績を残すチャンスがあるなら、まずはそれを目標にするのも良いですよ。
松下 建都
スキルが身に付くことで今の職場でできることが増えたり、これまで以上の裁量権をもらえる可能性もあります。結果として転職をせずに希望をかなえることにつながることもありますよ。
- 転職が現実的じゃない
- 今の会社で転職先に活かせるような実践的なスキルを積める可能性がある
④副業で好きなことを仕事にする
仕事内容や収入に不満があるなら、副業で好きなことを仕事にすれば解決できる可能性がありますよ。
副業なら手の空いている時間に自分のペースで仕事を受注し進めることができるので、比較的チャレンジがしやすいこともあります。
米田 有希
ただし、休日を返上して働く必要があったり、成果が出なければかえってモチベーションが下がってしまう可能性もあります。良い面ばかりではないことも考慮しておきましょう。
- 今からでも仕事を受注できそうな実践的なスキルを持っている
- 仕事は変えたいけど収入が下がるのに不安がある
- 自分の好きなことを本業としてやっていけるのか試してみたい
転職に失敗したと感じたときこそ冷静に状況を整理して次の行動を見極めよう!
ここまで、転職の失敗例や回避する方法、転職に失敗してしまったときの対処法について解説してきました。
転職は人生におけるとても大きな決断です。何度も転職をするとキャリアに影響する可能性もあるので、失敗の可能性を下げるためにできる対策は事前にしっかりとしておくことが大切ですよ。
まずはあなたの現状を客観的に見ることから始め、進むべき方向を慎重に見極めてから行動を始めるのが、希望のキャリアをつかむカギです。4つのQを参考に冷静に現状を見極め、今のあなたにとってベストな選択をしましょう。
採用が決まったときに企業から交付される労働条件通知書をしっかりと確認しておくことも大切ですよ。給与や休日、福利厚生について書いてあるので、気になる点はきちんと企業に確認しましょう。