目次
- 伝え方がカギ! 休職中の転職活動は企業の不安を解消して選考を突破しよう
- 休職中に転職活動をするなら確実に知っておきたい3つの事実
- ①休職中の転職活動は違法にはならない
- ②就業規則で規制されている場合は処分を受けることも
- ③転職先に休職中だとバレてしまうケースもある
- 休職中に転職するのがベストな選択? チェックリストで自分の状況を整理しよう
- 現職の会社では休職中の転職活動が禁止されていないか
- 復職するのが精神的につらくないか
- 病気や怪我が悪化することはないか
- 現職への未練は残っていないか
- どんなイメージを持たれる? 休職中の転職活動で企業が抱く懸念について解説
- 「休職の原因は解決したのかな?」
- 「弊社に入った後も休職するのでは?」
- 「今の会社と何かもめたのではないか?」
- 休職中に転職するなら企業の不安を解消できるような理由の答え方が超重要!
- 企業の不安を解消するために必ず押さえておきたい回答の3つのコツ
- 休職理由は盛ることなく正直に伝える
- 転職後は問題なく働けることを伝える
- 休職理由のネガティブなイメージを取り除いて伝える
- 質問への対策がカギ! 休職中に転職活動する人がよく聞かれる質問と答え方5選
- 「休職した理由はなんですか?」
- 「入社してから問題なく働けますか?」
- 「なぜ復職ではなく転職を選ぶのですか?」
- 「今の会社に未練はありませんか?」
- 「入社した場合長期的に働けますか?」
- これだけは避けよう! マイナスな印象につながりやすい休職理由の伝え方
- 休職理由のネガティブな面だけを伝えてしまう
- 現職の会社を悪く言ってしまう
- 頼れる相手はたくさんいる! 休職中の転職活動を支えてくれる相談相手3選
- 家族や友人
- ハローワーク
- 就職エージェント
- 素早く準備を進めよう! 休職中に転職先が決まってから退職するまでの流れ
- ステップ①休職中の会社に退職したい旨を伝える
- ステップ②退職にともなう必要書類を提出する
- ステップ③離職票などの書類を会社から受け取る
- 休職中の転職活動は本当の理由を伝えて企業の不安を払拭するのが大切!
伝え方がカギ! 休職中の転職活動は企業の不安を解消して選考を突破しよう
休職中に転職活動しても良いのか迷っている人からこのような相談を受けることがあります。まず大前提として、休職中に転職活動するのは違法ではありません。
しかし、休職している会社の規則によっては処分を受ける可能性があったり、転職先に休職していることがバレて不利に働いてしまうケースもあります。休職中に転職活動をするのであれば、不利にならないための準備と選考の進め方をしっかりと理解するのが大切です。
この記事では、キャリアアドバイザーのアドバイスを交えつつ、休職中の転職活動で知っておきたいポイントや休職中の転職活動の進め方などを解説していきます。休職中の転職活動をスムーズに進めていくためにも、一緒に確認していきましょう。
休職中に転職活動をするなら確実に知っておきたい3つの事実
休職中に転職活動したいけど本当にしても良いのかな? まだ会社を辞めたわけじゃないし、もしかしたら怒られるかも……。そう思う気持ちはとてもよくわかります。
休職中に転職活動をしたいのであれば、まずはそれが今の会社で許されているのか、それ以前に違法にあたるような行為なのかといった前提の部分を把握しておく必要があります。それがわかっていれば不安な気持ちを抱えたまま行動を起こさずに済みますよね。
ここからは先ほど挙げた内容を含め、必ず押さえておきたい前提知識を5つのポイントとしてまとめて解説していきます。さっそく行動を起こす前に、まずはここでしっかりとチェックしておきましょう。
①休職中の転職活動は違法にはならない
- 休職中の転職活動を禁止するような法律があるわけではない
- 「休職した」という経歴は企業に不安視されやすい
まず前提として、休職中の転職活動は違法にはなりません。法律で禁止されているわけではないので、休職中に転職活動をしたからといって罪に問われるようなことはないので安心してくださいね。
しかし、休職中の転職活動は不利に働きやすいのも事実。休職は何らかの理由から仕事を続けられない状態で、復職することが前提です。応募先の企業から「なんで復職しないのだろう? 」と不安を抱かれやすく、良い印象を持たれにくいのです。
本田 百合香
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
休職中に転職活動をする選択肢以外にも、復職してから転職する選択肢もありますよ。実際には、復職してから転職するケースも多くあります。
というのも、休職期間中の転職活動では情報収集や選考活動に制約があり、思うような転職活動を進めることできない場合も多いからです。休職期間中は新たなスキルの習得に専念し、それを現職でも活かすことでキャリアを発展させるという人も多くいます。
もし、転職活動をしようか迷っているのなら、休職中は将来に向けて考える期間として活用するのはどうでしょうか。時間をたっぷりとつかって自己成長や目標に向けた取り組みをおこなっておけば、後の転職活動でのアピールポイントにもなりますよ。
②就業規則で規制されている場合は処分を受けることも
- 会社の規則で禁止されている場合は何らかの処分を受ける可能性もある
- 就業規則を確認したうえで転職活動をするのか判断する
会社の規則で休職中の転職活動が禁止されている場合、何らかの処分を受ける可能性があることは覚えておきましょう。決して違法ではないものの、休職中に転職活動をするのはそれだけリスクが大きいのです。
就業規則は入社時に冊子として配布されるか、社内のポータルサイトに掲載されているケースが多いです。もし、手元に確認できる手段がないのであれば、総務部や人事部など、社内での担当者に聞いて確認する必要がありますよ。
松下 建都
就業規則を確認しないまま休職中に転職活動をしてしまったことが会社とのトラブルの原因になってしまった……。そういった事態を避けるためにも、規則をしっかり確認したうえで転職活動するかどうか判断してくださいね。
③転職先に休職中だとバレてしまうケースもある
転職活動を進める中で、自分から言わなくても転職先に休職中だった事実がバレてしまうケースがあります。バレる理由は源泉徴収票や住民票などさまざまで、自分の手が届く範囲ではないことが多いです。
- 離職票や源泉徴収票の記載内容からバレる
- 住民税の納税額からバレる
隠していたことがバレてしまうと、内定を取り消されたり、入社後であれば解雇されてしまったりする可能性も。そこまでの処分を受けなくても、これから働く企業に不信感を与えることになってしまい、居心地が悪くなってしまうかもしれません。また、バレたくないからといって経歴を詐称するのも処分を受ける可能性があるのでやめましょう。
米田 有希
転職活動をする際は休職していた事実や理由を正直に伝えることが大切ですよ。休職していた事実を伝えた方が信頼できる人だと評価してくれる企業もあります。事実を伝えて評価してもらうという気持ちで臨んでいきましょう。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
休職理由は正直に伝えることが前提ですが、パワハラを受けて休んだ場合など、その理由を話すことがつらいと感じる場合もあるかもしれません。
その場合は、事実を中心に、冷静かつ淡々と話すようにしましょう。主観的な感情は加えずに、客観的な事実に基づいて「なぜ休職したのか」を説明すれば、冷静に伝えやすくなるかもしれません。
また、休職によって得た自身の学びについても触れられるといいですね。つらく、困難な経験を乗り越える過程でどのような学びがあったのか、その経験を今後どのように活かせるのかを説明することで、前向きな印象につながり、企業も安心できます。
休職中に転職するのがベストな選択? チェックリストで自分の状況を整理しよう
自分の今の状況で本当に転職活動しても良いのかな? 転職は大きな決断になるからこそ、そのように迷ってしまうこともあるでしょう。まず覚えておきたいのは、休職中でも転職活動をするべきかどうかは、人それぞれの状況や環境によって変わるということ。
そこで、自分の今の状況から転職活動をするのがベストな選択か判断するためのチェック項目についてここからは解説していきます。自分の状況を整理しながら、今転職することがベストな選択なのか見極めていきましょう。
転職のベストなタイミングを見極める方法については以下の記事で解説しています。自分の状況に合ったベストなタイミングを見つける参考にしてみてくださいね。
関連記事
転職のベストタイミングを選ぶための3要素とは? 避ける時期も紹介
転職したいと考えているけど、自分に合ったタイミングがわからないと悩んでしまう人もいますよね。転職のタイミングは時期や年齢、状況などで変わってきます。この記事では転職のタイミングを見極めるための必須知識について解説しています。
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現職の会社では休職中の転職活動が禁止されていないか
- 転職活動しているのがバレた場合に解雇されてしまう可能性があるから
- バレるのは自分の意志ではどうしようもできずリスクが大きいから
まずは、休職中の会社の規則で転職活動が禁止されていないか確認することが重要ですよ。先ほども解説しましたが、禁止されているにもかかわらず就職活動しているのがバレてしまった場合、就業規則違反として何らかのペナルティが課されてしまう可能性があります。
休職中の会社に転職活動をしていることがバレる可能性はゼロとは言い切れません。リスクを減らすためにも、禁止されているようであれば休職中の転職活動はやめておいた方が無難ですよ。
本田 百合香
禁止されていてもどうにかして転職したいのであれば、休職中は情報収集を進めておきましょう。そうすれば、復職してからスムーズに転職活動を進めることができますよ。
復職するのが精神的につらくないか
- 精神的な辛さを抱えたままでは同じように休職してしまうかもしれないから
- 新しい環境に入ることで精神的につらい状況から抜け出せるかもしれないから
「職場に適応できなかった」「人間関係でトラブルがあった」など、精神的につらい状況からやむを得ず休職してしまうケースもありますよね。
そのような理由であれば、就業規則はしっかり確認しつつではありますが、可能なら転職活動をしても良いかもしれません。しっかりと転職先を見定めて、新しい環境に入ることができれば、その辛さから解放される可能性もあります。
精神的な辛さを抱えたまま復職しても、今と同じように休職してしまうかもしれませんよね。復職しても環境が変わらないと感じるのであれば、リスクも承知のうえで転職活動をするのも1つの手です。
もし「会社に行きたくない」という気持ちが強くなってしまっているなら、こちらの記事も参考にしてみてください。
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「会社に行きたくない」という気持ちはあなただけでなく多くの人が抱えています。この気持ちを克服するには、理由や対処法を知ることが重要です。この記事では、「会社に行きたくない」と思っている人の対策方法について、キャリアアドバイザーと解説します。
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病気や怪我が悪化することはないか
- 体調が回復する前に転職活動を始めても悪化してうまくいかない可能性があるから
- 体調を万全にすることで再度休職する可能性を減らせるから
もし、病気や怪我が休職の理由なのであれば、転職活動をすることで悪化しないかどうかチェックしてくださいね。自分では大丈夫と思っていても実際に転職活動を始めてみると、病気や怪我が悪化して転職活動が上手くいかないことも考えられます。
病気や怪我が悪化しないかどうかは、第三者にチェックしてもらうのがおすすめです。たとえば、精神的な病気を抱えているのであれば、病院の先生に転職活動をしても良いか確認してみるのも一つの手です。
松下 建都
病気や怪我が悪化してしまっては元も子もありません。転職活動をするのであれば、体調を万全にした状態で臨みましょう。
現職への未練は残っていないか
- 転職した後に前の会社への未練を自覚してもどうにもならないから
- 転職を考えるのは復職後に仕事を再開してから判断しても遅くないから
米田 有希
転職したい気持ちだけが先行していませんか? 復職することに未練がないか、今一度考えてみてください。
現職への未練が残ったまま転職してしまうと、「やっぱり前の会社の方が良かった」「復職すれば良かった」と後悔してしまうことにもなりかねません。
もし、現職の仕事に少しでもやりがいや楽しさを感じているのであれば、今すぐ転職するのではなく、復職してから考え直すのも1つの手です。復職して、もう一度仕事を経験してから判断しても遅くはありませんよ。
どんなイメージを持たれる? 休職中の転職活動で企業が抱く懸念について解説
本田 百合香
休職中に転職活動を進めていくなら、企業がどのような懸念を抱くのか、具体的にイメージしておくことが大切です。抱かれやすい懸念点を理解しておけば、その懸念を払拭するように対策を進められますよ。
ここからは休職中に転職活動する人に抱きやすい懸念例を3つ紹介していきます。その懸念を払拭するための方法も解説するので、休職中の転職活動でも内定を勝ち取りたい人は、しっかりチェックしていきましょう。
「休職の原因は解決したのかな?」
●原因が解決していれば解決したと言い切るのが大切!
休職の原因がどんな理由なのかは企業として気になるところです。企業の懸念を払拭するためにも、休職の原因は解決していることをしっかりと伝えるのが大切ですよ。
たとえば、病気などが理由で休職したのであれば、完治していると伝えつつ、その原因となったことをしっかりと見極め、自分なりに次は同じようなことがないよう対処していると伝えることで企業の懸念は払拭できます。
ただ、中には休職の原因が解決していないというケースもありますよね。そのようなときは、原因は判明していると伝えたうえで、解消に向けた取り組みをおこなっていると前向きな回答をしましょう。
私が休職した理由は、業務量が増えたことで自己管理が甘くなり、体を壊してしまったからです。労働時間18時間、土日も出社するような状況で、仕事を続けるのが難しくなってしまいました。
今現在は病院に行き、完治しております。休職はしてしまいましたが、体を壊したことで、自分の限界がどの程度なのか把握することができました。これからは、自分の限界が来る前に、人に頼ったり、仕事量を調整するなどして対処していきたいと考えております。
加えて、御社の職場環境は、周りの人と協力しながら仕事を進めていくスタイルだとお聞きしているので、今回と同じように休職する可能性はないと考えております。
休職の原因が解決に向かっていると分かれば企業も安心できます。不安を感じさせないよう、ポジティブな回答ができるように準備していきましょう。
松下 建都
休職の原因が解決に向かっていると分かれば企業も安心できます。不安を感じさせないよう、ポジティブな回答ができるように準備していきましょう。
「弊社に入った後も休職するのでは?」
●休職する可能性はないと丁寧に説明しよう!
一度休職しているからこそ「入社後も同じように休職するのでは? 」という不安は企業からどうしても抱かれてしまいます。そんな不安を解消できるように、休職する可能性はないことを丁寧に説明するのが大切です。
米田 有希
たとえば「仕事が忙しくてついていけなくなった」という理由があるなら、その理由をしっかりと受け止めたうえで「業務への向き合い方を見直し、一人で抱え込みすぎないよう意識を切り替えた」と伝えれば、企業としても安心できますよね。理由を明確に伝えれば、企業も納得してくれますよ。
私が御社へ入社後に休職しないといえる理由は、今後同じ失敗をしないためにも、自分が休職した理由を見つめ直したからです。
休職にいたった理由としては、多数の業務を一手に引き受けすぎてしまい、視野が狭まり「自分がどうにかしなければ」と焦るばかりの日々を送るうちに疲弊してしまったことが原因です。
休職中に上司と話す機会があり、話を聞いたところ、もっと部下に仕事を任せても良かったのではないかとのことでした。確かに、周りに仕事をあまり振れていなかったと、そのとき気づきました。今ではもっと部下に仕事を任せて自分で仕事を抱え込まなければ、休職までいたらなかったのではと反省しています。
それからは、仕事を抱え込まない方法を勉強し、周りに協力できるような仕事の進め方を身につけたと自負しています。
以上より、休職した原因が解消できているので、御社へ入社後も休職することはないと考えております。
本田 百合香
回答例のように、「仕事が忙しくてついていけなくなった」という理由をしっかりと受け止めたうえで「業務への向き合い方を見直し、一人で抱え込みすぎないよう意識を切り替えた」と伝えられたら、企業としても安心できるでしょう。参考にしたい回答例ですね。
「今の会社と何かもめたのではないか?」
●もめていない事実をはっきりと伝えよう!
企業によっては「会社と何かもめごとを起こしたのではないか」という懸念を持つ場合もあります。何かもめたような事実がないのであれば、その事実を伝えることで企業の不安を払拭できますよ。
もし何かトラブルがあって休職したのであれば、嘘はつかずにその事実を伝えましょう。ただ、会社や職場の人のせいにしてしまうと、ネガティブな印象を与えてしまいます。伝える際は明確な理由を伝えつつ、他責的すぎる伝え方にならないように注意してくださいね。
私が休職した理由は、同じ仕事をしていた担当者が異動してしまい、業務量が増えたことが原因です。体に異変を感じて病院に行ったところ、うつ病だと判断されました。
会社とは何度か話し合いをおこない、業務量を調整して仕事を続けることも考えたのですが、うつ病だと判断されている以上は休職した方が良いとの結論となりました。
会社とは月に1度、電話でのやり取りをおこなっており、病院での診察状況や今の体調などを報告しています。
松下 建都
たとえば「こっちの事情も知らずに無理やり仕事を押しつけられた」と伝えてしまうと会社の責任にしすぎているようにとらえられてしまいますよね。回答例のように「仕事量が膨大で自分の容量を超えてしまった」と伝えれば、他責的にならず、冷静に事実を伝えている印象に見えますよ。
休職中に転職するなら企業の不安を解消できるような理由の答え方が超重要!
休職中の転職活動は企業からネガティブな印象を持たれやすくなります。もし採用したとしても、入社後同じように休職してしまうのではないかと、企業はどうしても不安を抱いてしまうのです。
だからこそ、休職理由について聞かれた際は、その不安が解消できるような回答をできるかが重要なのです。不安が解消できれば「休職してたみたいだけど、これなら採用しても大丈夫そう」と企業の安心につながり、内定も狙えますよ。
米田 有希
企業の不安を解消するために押さえておきたいコツや、具体的な答え方については続く内容で解説しているので、しっかりとチェックして退職理由の答え方をマスターしていきましょう。
企業の不安を解消するために必ず押さえておきたい回答の3つのコツ
本田 百合香
企業の不安を解消するには、安心してもらえるような説得力のある回答を準備することが大切ですよ。
ここからは、企業の不安を解消するために必ず押さえておきたい回答のコツを紹介していきます。企業の不安を取り除いて安心してもらうことが選考突破につながってくるので、しっかりとチェックしておきましょう。
休職理由は盛ることなく正直に伝える
- 盛ったことや嘘がバレてしまうと内定取り消しにつながる可能性があるから
- 噓をつくことで動揺してしまい選考に影響が出るから
休職した理由を正直に話すと選考が不利になるので、本当の理由とは別の理由を伝えたいと思うかもしれません。しかし、理由を盛って伝える、もしくは嘘の理由を伝えるのはやめましょう。盛ったことや噓がバレてしまうと、虚偽の回答をしたとして内定取り消しにつながってしまうかもしれません。
また、盛った理由を伝えようとすると、動揺してしまい上手く話せなくなってしまう可能性も。仮に入社できたとしても、嘘がバレないかとモヤモヤが残った状態で仕事を続けることになってしまいます。
松下 建都
せっかく転職したのにそんな不安を抱えたまま仕事はしたくないですよね。だからこそ、転職理由を聞かれた際は、盛ることなく正直な理由を伝えるようにしてください。
転職後は問題なく働けることを伝える
- 「また休職しないか」という不安を企業が抱くから
- 問題なく働けることを伝えることで企業の不安を払拭できるから
休職している人の選考で企業が特に気にするのは、また休職しないかという点。
だからこそ、転職後は問題なく働けるということを根拠を持って伝えることが大切です。たとえば、怪我が原因で休職した場合、「怪我により休職しましたが病院の先生から〇月には完治すると言われています」と伝えれば、企業も安心しますよね。
しっかりと根拠を持って長く働けることをアピールできれば、休職していても不利にはならず選考を突破していけますよ。
休職理由のネガティブなイメージを取り除いて伝える
- ネガティブなイメージを伝えてしまうと休職に対する不安が残ってしまうから
- ネガティブではなく客観的な事実を示すことで休職の理由に説得力が増すから
休職理由はできるだけネガティブなイメージを取り除いて伝えることを意識しましょう。面接はあくまで自身のアピールの場。「残業がきつくて嫌になった」「自己管理ができてなかった」と、あえてネガティブな表現をして自分を下げる必要はありません。
たとえば、「残業がきつくて嫌になった」という理由なら「月の残業時間は80時間を超えており生活に支障が出てしまった」と客観的な事実を伝えることで、必要以上にネガティブな印象になってしまうことを避けられます。
米田 有希
ここで重要なのは、嘘や事実と違うことは言わないということ。事実を捻じ曲げるのではなく、事実への見方を変えて伝え方を工夫していけば、休職したという経歴があってもネガティブな印象になってしまうことを避けられますよ。
質問への対策がカギ! 休職中に転職活動する人がよく聞かれる質問と答え方5選
本田 百合香
休職中に転職活動をするのであれば、休職理由に関係する質問は避けては通れません。聞かれる質問とその答え方を準備しておかないと企業の不安を払拭できないため、しっかりと対策しておく必要があります。
ここからは休職中の転職活動で特に聞かれることの多い5つの質問と、その回答例文を紹介します。例文を参考にしながら企業の不安を払拭できるような回答を用意していきましょう。
「休職した理由はなんですか?」
●休職した理由を正直に伝えよう!
休職理由の答え方については、先ほど解説したとおり、休職した正直な理由を伝えるのがポイントです。
また、休職理由を勤めている会社のせいにしてしまうと他責思考だと思われ、印象が悪くなってしまう可能性があります。理由は客観的事実を伝えつつ、自分に非があったことも伝えることで、マイナスイメージをカバーできますよ。
私が休職した理由は、社員が辞めたことにより業務量が2倍に増え、自分が対応できる仕事量を超えてしまったためです。頑張って仕事を続けていたのですが、ある日体調が悪くなり、病院で診察していただいた結果、うつ病だと診断を受けて休職いたしました。
本来であれば仕事量を調整するために、同僚や部下に仕事を割り振るべきだったと思うのですが、自分ですべての仕事を抱え込んでしまいました。その結果がうつ病につながったと考えております。
休職中は、今後同じことを起こしてしまわないよう、仕事術の書籍から仕事の進め方を学びました。現在は周りの人にも協力をお願いしながら業務を進めていける自信があります。
御社への入社後は、休職してしまった経験を活かして、個人ではなくチームで仕事を進めていけるように取り組んでまいります。
米田 有希
例文のようにネガティブな部分だけでなく、客観的事実も説明できると、ネガティブな印象になりすぎずに済みますよ。
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
休職した理由を正直に伝える場合、上記のケース以外にもこういった回答例がありますよ。
「母が心筋梗塞で倒れてしまい、介護が必要になりました。父はすでに他界していることから私が中心に介護をする必要がありました。実家が〇〇県で遠方のため、仕事を続けながらの介護は難しく、介護に専念することを決断し、休職いたしました。
現在は、介護施設に入所することができており、業務に支障はありません。今後は仕事に専念し、前職での経験を活かし御社に貢献したいと考えております。」
この回答例では、具体的な事情を正直に伝えつつも、現在は介護施設に入所しているため、業務に支障がないことを伝えています。また、仕事への専念する意欲と前職での経験を活かして貢献できるというアピールにもつなげています。
重要なポイントは、過去の休職理由を前向きな姿勢で伝えること。問題なく業務に復帰できる状況であり、会社にも貢献できることを明確に伝えましょう。これによって企業の不安は解消できますよ。
「入社してから問題なく働けますか?」
●問題なく働けると自信を持って伝えよう!
企業がこのような質問をするのは、「入社してすぐに休職してしまわないだろうか」という不安を抱くからです。
休職している事実は伝えつつ、その問題が解消されたことを自信を持って伝えることが大切です。なぜ問題なく働けるのか、その理由も根拠をふまえて答えることで面接官を納得させることができますよ。
はい、問題なく働けます。まず私が休職した理由は、社内の事情で一時的に業務量が増えた際、その状況に焦ってタスクの優先度を見誤ってしまい、結果として一人で業務を抱え込んでパンクしてしまったことが原因です。
休職後はしばらく落ち込みましたが、ふと冷静に振り返ると、自分の業務の進め方にも問題があったと自覚することができました。それからはタスクを整理するためのノウハウをまとめた書籍やセミナーなどに参加して、仕事への向き合い方を変えるためのインプットを続けました。
現在は当時の反省を活かし、仮に許容量を超えるようなタスクが一気に重なったとしても、一つひとつの納期や優先順位を確認しながら冷静に対処していけると考えております。
御社への入社後は、自身が休職中に重ねたインプットを活かして冷静に業務に取り組んでまいります。こうした失敗を経験したからこそ、まわりのメンバーのサポートにも積極的に入っていこうと考えております。
松下 建都
転職先が休職してしまった原因に当てはまらない環境であると伝えられると、より納得感が増します。例文を参考に、問題なく働ける思いを伝えていきましょう。
「なぜ復職ではなく転職を選ぶのですか?」
●環境を変えて新しいスタートを切りたい気持ちを伝えよう!
休職から転職を目指している人は「元の職場に戻るのが不安」「違う環境で再スタートしたい」そんな気持ちを抱えているからこそですよね。その気持ちを正直に伝えることで今の環境を変えたいという思いが伝わりますよ。
復職ではなく転職を選んだ理由は、休職から学んだことで、今の会社よりも自分に合った新しい環境で再出発したいと思ったからです。
現職で仕事をしていたときは残業が月に100時間を超えておりました。残業が多くなったのは、自分が業務を抱え込んでしまったことが原因です。その原因を解消するために、休職中は病院の先生からストレスへの対処方法などを聞き、改善に取り組みました。
改善に取り組んだからこそ、今の会社の仕事の進め方は自分が取り組みたい仕事の進め方と違うと感じました。今の会社の仕事はどうしても個人プレーになってしまい、自分への負担が大きくなるリスクがあると考えております。
御社は従業員一丸となって仕事に取り組む社風であり、その環境で自分も再スタートを切りたいと思い、転職という道を選びました。
米田 有希
新しい環境となる転職先が自分に適している環境だと伝えることも大切なポイントです。回答例を参考に、今の環境よりも新しい環境で活躍したいという気持ちを伝えていきましょう。
「今の会社に未練はありませんか?」
●未練がないことをはっきりと伝えることが重要!
企業としては「転職活動はしつつも実は復職も考えているのでは?」という不安も当然出てきます。
この不安を解消するには、復職しないという意思をはっきりと伝えることが大切です。はっきりと伝えることができず、「少し迷っています」と答えてしまっては不安は消えず、良い印象も持たれにくくなってしまいます。
今の会社に未練はありません。会社の方から復職してほしいという話はいただいていますが、復職はしない旨を伝えています。
私としては、仕事と育児のバランスが取れるような会社で勤務したいと考えております。今の会社ではどうしても月に30時間程度の残業が発生してしまい、仕事と育児の両立が難しいのが現状です。
御社では育休取得を推奨したり、社内保育園を設置するなど、子どものいる家庭でも働きやすい環境作りに力を入れているとお聞きしております。また先日の社員面談では平均的な残業時間は10時間程度とお伺いいたしました。
自身としては仕事にも育児にも全力を注いでいきたいと考えており、その働き方をかなえられる御社でなら、バランスを取りながら業務に従事できるのはと考え志望いたしました。
本田 百合香
回答例のように未練がないことをしっかりと言い切り、転職したい思いを伝えられたら、異様に高さもアピールできますよ。
「入社した場合長期的に働けますか?」
●転職先と自分のマッチ度から長期的に働ける理由を丁寧に説明しよう!
企業としては、長く活躍できる人材かどうかという視点で応募者を見ています。休職者の場合、今回の求職と同じように「またすぐに休職して転職してしまうのではないか」という不安をどうしても抱いてしまうのです。
この不安を解消するには、転職先と自分とのマッチ度を説明し、長く働くことができるという説明をするのが効果的です。
はい、私としては御社でずっと働きたいと考えています。
現職はリーダーを任されたことで、業務量が増え、自分で自分を追い込んでしまったことから休職してしまいました。休職中は、なぜ休職するまで追い込んでしまったのか、自分を見つめ直しました。
その結果、現職は自分のペースで仕事を進める環境であり、積極的に仕事を請け負いすぎたことが原因だとわかりました。その原因を解消するため、仕事ができる友人に相談し、円滑に仕事を進めていくための方法を学ぶことができました。転職先では、学んだことを存分に活かして、貢献していきたいと考えております。
御社は、周りと協力しながらチームで目標を追いかける仕事環境だと認識しています。そのような御社であれば、自分が学んだ仕事の進め方とも合っており、長期的に働くことができるのではないかと考えております。
松下 建都
回答例のように、企業の特徴や仕事内容と自分のマッチ度から長期的に働ける理由を丁寧に説明できれば、企業の不安もしっかり解消できるでしょう。
これだけは避けよう! マイナスな印象につながりやすい休職理由の伝え方
米田 有希
休職中に転職活動する人がよく聞かれる質問と答え方は解説してきたとおりですが、実はこれだけは避けておきたいという、理由を伝えるうえでの注意点もあります。
休職中の転職活動ならではの注意点を事前に知っておくことで、企業からの印象を下げてしまうリスクを避けられますよ。結果的に就活を有利に進めやすくなるので、注意点も入念にチェックしておきましょう。
休職理由のネガティブな面だけを伝えてしまう
たとえば、「自分の精神が弱いせいで休職することになった」というような、ネガティブな面だけを伝えるのは避けましょう。ネガティブな面だけ伝えてしまうと、どうしても良い印象に結びつかなくなってしまいます。
休職理由を伝える際はネガティブな印象を払拭するために、ポジティブな理由もプラスで答えるように意識してみてください。たとえば、以下のようなイメージです。
会社の人間関係がつらく精神的に病んでしまい休職してしまいました。
当時は精神が弱ってしまい休職しました。しかし、会社とも相談したうえで病院に通い、今は完治しています。
松下 建都
ネガティブな理由を伝えてしまう気持ちはわかりますが、休職してしまったのはあなたにすべての責任があるわけではありません。客観的事実も交えながら、ネガティブな面を払拭できる答えを用意しましょう。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
もし休職理由のネガティブな面だけを伝えてしまった場合、たとえば「同じようにまた休職してしまうのでは」「仕方なく応募してきているだけなのでは」と、企業としてもあなたにネガティブなイメージを抱いてしまいます。
一度ついたネガティブなイメージを払拭するのはなかなか難しいもの。ましてや面接は時間も限られているのでなおさらです。だからこそ、求職理由がネガティブな内容のときこそ、前向きな姿勢が大切。
「今はしっかりと完治しているので問題ない」「休職した原因に向き合って反省し、今はそれを学びとして活かしている」など、休職した原因を事実ベースでしっかりと伝えつつ、「今後は御社で活躍したい」といった意欲的で前向きな話で終わらせることをぜひ意識してみてくださいね。
現職の会社を悪く言ってしまう
休職した理由が今の会社にあるとしても、会社のことを悪く言うのはやめましょう。会社が悪者のように言ってしまうと、無責任な印象に写ってしまってマイナスなイメージにつながる可能性があります。
前職は自分のことを評価してくれず、裁量のある仕事を任せてはくれませんでした。御社では裁量を持って働ける社員が多いとお聞きしたため志望いたしました。
前職では仕事効率化のために新しいシステムの導入などを提案しましたが、受け入れられませんでした。そのため、さまざまな社員の意見を取り入れて、業務効率化を図っている御社を希望いたしました。
本田 百合香
休職理由が今の会社にあったとしても、会社のことを全面的に悪く言うのではなく、自分自身の改善点や努力した点などを交えながら理由を伝えることを意識してみてください!
頼れる相手はたくさんいる! 休職中の転職活動を支えてくれる相談相手3選
休職中の転職活動は不安がつきもの。転職活動をしても良いのか、休職中でも内定をくれる企業はあるかと考え込んでしまい、転職への一歩を踏み出すのに勇気が要りますよね。
だからこそ、相談できる相手を探し、支えてもらいながら転職活動を進めていくのがおすすめです。相談相手がいれば不安なときも迷うことなく転職活動を進めていけるようになります。
ここからは、休職中の転職活動で相談相手になってくれる3つの方法を解説していきます。不安なときにいつでも頼れるように、しっかりと確認していきましょう。
家族や友人
- 身近な存在なので相談がしやすい
- あなたのことをよく知っているからこそ優しいアドバイスをくれる
不安や気持ちや悩みを聞いてほしいのであれば、家族や友人に相談するのも1つの手です。就職エージェントやハローワークのように、プロの目線からアドバイスはもらえないかもしれませんが、あなたのことをよく理解しているからこそ、優しいアドバイスをくれるはずです。
不安や悩みを話すことで、自分のことを客観視できて解決策が見つかることもあります。一人で抱え込まず、身近な人に相談して気持ちを楽にした状態で転職活動を進めていきましょう。
ハローワーク
- 担当者が一対一で相談に乗ってくれる
- 就職先の紹介や選考対策などの指導もしてくれる
ハローワークは求職者へ求人紹介や就活のサポートをしているサービスで、全国に500カ所以上設置されています。
就活先の紹介や選考対策の指導など、サービスが充実しているので、休職中の転職活動の心強い味方になってくれます。就活に関する悩みや不安についても相談に乗ってくれます。担当者が一対一で相談に乗ってくれるので、気兼ねなく悩みを相談することができますよ。
松下 建都
休職中でも関係なく誰でも気軽に利用できるサービスなので、不安や悩みを相談したいという人はぜひ一度利用してみてください。
ハローワークの詳しい活用方法については以下の記事で解説しています。上手な使い方を理解して就活を有利に進めていきましょう。
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就職エージェント
- 選考や求人だけでなく転職に対する不安や悩みなどの相談にも乗ってくれる
- 選考対策の具体的なアドバイスももらえるので選考を有利に進められる
米田 有希
休職中の転職活動に不安があるときは、就活に関する相談になんでも乗ってくれるエージェントサービスを利用するのがおすすめですよ。
エージェントサービスでは就職先の紹介や選考のアドバイスをくれるだけでなく、転職に対する不安や悩みなどの相談にも乗ってくれます。転職するかどうか悩んでいる段階で相談することもまったく問題ありません。
特に休職中の転職活動は、転職することへの不安を感じることも多いので、サポートしてくれる味方がいるだけで気持ちが楽になります。就職エージェントと相談することで、精神的にも余裕を持って選考に臨むことができますよ。
素早く準備を進めよう! 休職中に転職先が決まってから退職するまでの流れ
休職中に転職活動を進め、内定をもらえた後に気になるのが具体的な退職までの流れですよね。特に休職中は退職することをどのように伝えるか、どこまで話せば良いのか迷ってしまいがちです。
ここからは、休職中でも円満に今の会社を退職するための流れについて解説していきます。今の会社ともめることなく、スムーズに退職するためにもぜひ参考にしてくださいね。
ステップ①休職中の会社に退職したい旨を伝える
まずは会社の上司に退職したい旨を伝えます。伝えるのは不安に感じるかもしれませんが、退職するには避けては通れない道です。勇気を出して伝えましょう。もし、上司に伝えるのが不安であれば、人事部に伝えるだけでも問題ありませんよ。
伝える際は対面で伝えるのが理想です。しかし、精神的につらい、体調が悪く外に出られないということであれば、電話で伝えましょう。
本田 百合香
伝える手段にこだわることよりも、誠意をもって伝えることそのものの方が大切ですよ。
○○課長
お疲れ様です。
休職させていただいている(氏名)です。
〇月〇日から休職させていただき、ご迷惑をおかけしており大変申し訳ございません。
お休みをいただき病院にも通院しておりますが、現時点で体調が回復する見通しが立っておりません。
つきましては、これ以上ご迷惑をおかけするわけにもいきませんので、退職をさせていただきたいと考えております。
大変申し訳ありませんが、○○年●月●日をもって、退職させていただくために、手続きを進めていただけますと幸いです。ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
よろしくお願いいたします。
新規メッセージ
〇〇〇〇@theport.jp
退職の件についてのご報告
○○部
■■様
お疲れ様です。
休職させていただいている(氏名)です。
休職中につき、直接のご挨拶ではなくメールにてご連絡させていただきます。
〇月〇日から休職させていただき、ご迷惑をおかけしており大変申し訳ございません。
お休みをいただき病院にも通院しておりますが、現時点で体調が回復する見通しが立っておりません。
これ以上ご迷惑をおかけするわけにもいきませんので、退職をさせていただきたくご連絡させていただきました。
大変申し訳ありませんが、○○年●月●日を持ちまして退職させていただきたく存じます。
つきましては、退職の手続きを進めていただけますと幸いです。ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
お忙しいところ恐れ入りますが、何卒ご検討くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
○○(自分の氏名)
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
退職理由について会社からしつこく聞かれる場合もあるかもしれません。その際、「実は残業がきつくて」「上司と折り合いが悪くて」など、つい本音がぽろっと出て会社への不満を伝えてしまいたくなるかもしれませんが、それはやめておきましょう。
会社への不満や不安などネガティブな理由を伝えるのではなく、現在の職場では自身の目標や希望を実現することが難しいという、前向きな姿勢で理由を伝えるように意識してみてください。
そして、今までの感謝の意を示しつつ、「退職の意思は固まっています」と転職に向けて気持ちは向かっていることまで伝えられたらさらにいいですね。
ステップ②退職にともなう必要書類を提出する
退職の意思を伝えたら、次は必要書類の提出をしていきます。休職中でも通常の退職と同じように退職届提出をおこないます。退職金以外に提出が必要な書類をもとめられれば提出しましょう。
また、企業から貸し出されていた物品などがあれば、それらの返却が必要ですよ。返却してほしいものに関しては、会社から連絡が来るはずなのですべて返却しましょう。
- 身分証明書(社員証)
- 健康保険被保険者証(保険証)
- 会社から貸与された物品(PCや入室用のカードなど)
- 名刺
- 社外秘のデータや書類
ステップ③離職票などの書類を会社から受け取る
退職後は会社から退職にかかわる書類を受け取ります。転職先に提出が必要な書類もあるので、手元に届いているかしっかりとチェックしておきましょう。
- 離職票
- 源泉徴収票
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
離職票については、退職日から10日前後で届きます。源泉徴収票はデータで交付している会社もあるので、送られてきているか確認を忘れないように気を付けてくださいね。
松下 建都
離職票については、退職日から10日前後で届きます。源泉徴収票はデータで交付している会社もあるので、送られてきているか確認を忘れないように気を付けてくださいね。
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休職中の転職で把握しておきたい事実や、企業が抱く懸念、さらにはよく聞かれる質問と答え方など、休職中の転職活動をするうえで押さえておきたい情報を解説しました。
休職中に転職活動を成功させるためには、「また休職するのではないか」という企業の不安を払拭するのがカギになります。休職した理由はもう解決していると自信を持って伝えることができれば、企業の不安もなくなりますよ。
ここまで解説をしてきた情報を参考にすれば、企業の不安を払拭して休職中であっても理想の転職先を見つけ、内定を勝ち取ることができますよ。まずは企業がどんな不安を抱くのかしっかりと理解し、その不安一つひとつを解消できるような対策を進めていきましょう。
違法ではないものの、選考で不利になりやすい。その点はしっかりと理解したうえで転職活動を進めていきましょう。