目次
- 転職活動にかかる期間を把握して自分なりの転職スケジュールを立てていこう!
- 転職にかかる期間や始めるタイミングは? よくある疑問を徹底解明!
- 「期間はどれくらいかかる?」
- 「始めるタイミングはいつが良い?」
- 確認必須! 転職を始める前に知っておきたい2つのこと
- ①転職にかかる期間は個々の環境や状況によって変わる
- ②自分なりのスケジュールを立てて活動していくのが大切
- 詳細なスケジュールを確認しよう! 転職活動にかかる期間とやるべきこと
- 転職準備:2週間~1カ月
- 書類作成~企業への応募:2週間~1カ月
- 面接~内定:1~2カ月
- 退職:2カ月
- 転職活動を効率良く進めるには長引く原因を解明して前もって対処していこう!
- 状況別で解説! 転職が長引く原因とその対処法8選
- ①【転職準備】ゴールまでの計画を立てずに活動を始めようとしている
- ②【転職準備】転職の条件を決めずに活動を始めようとしている
- ③【書類作成~応募】企業が求める人材に合った書類作成ができていない
- ④【書類作成~応募】難易度の高い企業にばかり応募している
- ⑤【面接~内定】面接の日程が調整できずに時間がかかる
- ⑥【面接~内定】内定承諾に迷ってしまう
- ⑦【退職】退職を止められてしまい交渉に時間がかかる
- ⑧【退職】引継ぎがうまくいかない
- 短期間の転職活動で内定をつかむための5つのポイント
- ①就職エージェントを活用する
- ②ゴールから逆算してスケジュールを立てる
- ③自己分析から自分の強みや経験を棚卸しする
- ④応募する企業の業界や職種を増やす
- ⑤業界研究から応募企業の目星をつけておく
- これだけは注意しよう! 転職活動期間を考えるときに気を付けたいポイント
- 転職活動が延びてしまったとしても決断を焦らない
- 若さも強みになるので長引かせないことも大切
- 自分なりのスケジュールを立てて転職活動期間のなかで着実に対策を進めていこう!
転職活動にかかる期間を把握して自分なりの転職スケジュールを立てていこう!
こんにちは。キャリアアドバイザーの今井です。
転職にかかる期間がわからないという人から、このような相談を受けることがあります。
転職を進めていくにあたって、準備や選考対策など、どのくらいの期間が必要なのか知りたいという気持ちはとてもよくわかります。
結論から言うと、転職活動にかかる期間は一般的に3〜6カ月程度だと言われています。ただ当然ですが、人それぞれの環境や状況によってかかる期間は変わってくるもの。転職活動では、自分が今何をするべきか明確にすることで、どの程度の期間が必要なのか見えてきますよ。
この記事では、転職活動にかかる期間とやるべきこと、転職が長引く原因とその対処法などについて解説していきます。転職活動をできるだけ効率よく進めて内定をつかむためにも、この記事の内容を参考にしてみてくださいね。
転職にかかる期間や始めるタイミングは? よくある疑問を徹底解明!
転職活動はどのくらいかかるの? おすすめの始めるタイミングはある? 転職活動を始めるにあたって、これらの疑問を解決できないと、最初の一歩がなかなか踏み出しにくいですよね。
ここからは、転職活動を始めるにあたってのよくある3つの疑問について徹底的に解説していきます。疑問を解消し、自分の中の不安を消し去ったうえで転職活動を始めていきましょう。
転職のタイミングにどうしても迷ってしまうというときは、こちらの記事がおすすめです。自分にぴったりの転職のタイミングを見つけられますよ。
関連記事
転職のベストタイミングを選ぶための3要素とは? 避ける時期も紹介
転職したいと考えているけど、自分に合ったタイミングがわからないと悩んでしまう人もいますよね。転職のタイミングは時期や年齢、状況などで変わってきます。この記事では転職のタイミングを見極めるための必須知識について解説しています。
記事を読む
「期間はどれくらいかかる?」
●転職活動にかかる期間は3〜6カ月程度が一般的!
厚生労働省が令和2年に発表した令和2年転職者実態調査の概要 個人調査 3.転職についてによると、転職活動にかかった期間は「1カ月未満」が18.3%、「1カ月以上3カ月未満」が28.8%、「3カ月以上6カ月未満」が15.7%と、6カ月以内が6割以上を占めています。
この調査結果から、転職活動にかかる期間は3〜6カ月程度が一般的といえます。
ただ、上記はあくまで目安であって転職にかかる期間は人それぞれです。たとえば、仕事をしながら転職活動をする人と、一回退職してから転職する人とでは、就活にかけられる時間も変わってきますよね。
本田 百合香
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
もし、「目安の期間よりも時間がかかってしまっているな」と感じたなら、転職先に求める条件が曖昧なまま転職活動をおこなっているのかもしれません。
給与や勤務地、入社希望日など具体的な条件が決まっていないと、どの企業を受けるべきなのかがわからず、身動きが取れない状態が続き、転職活動自体が長引いてしまいます。また、環境が変わることへの不安から、本当に転職すべきか悩むなど、そもそも転職に対する決意が固まっていない場合も、転職が長引く傾向にあります。
このように、転職の期間が伸びてしまう原因はさまざまです。期間にとらわれる必要はありませんが、上記に当てはまる項目があれば、転職活動の見直しが必要かもしれません。
「始めるタイミングはいつが良い?」
●転職活動を始めるタイミングは「在職中」がおすすめ!
転職活動を始めるにあたって、「在職中」と「退職後」のどちらのタイミングが適しているのか迷ってしまうこともあるかもしれませんね。確かに、転職活動は自己分析から企業研究など、仕事と並行して進めていくのは大変なものです。
ただ、始めるタイミングとしては「在職中」がおすすめですよ。その理由は以下の通りです。
- 経済的な不安を抱えながら活動をしないといけないから
- 企業から仕事をしながら活動できない理由を問われるから
- 良い転職先が見つからなかったときに戻ることができないから
退職することで選考対策への時間を確保することはできますが、金銭面や今の仕事へ戻れなくなるなど、精神的な負担が大きくなります。
米田 有希
デメリットの方が大きいことを考えると、強い理由がない限りは「在職中」に始めるのがおすすめです。
確認必須! 転職を始める前に知っておきたい2つのこと
松下 建都
疑問が解消され、今すぐに転職活動を始めたいと思うかもしれませんが、その前に転職活動で確認必須な2つの前提を解説していきます。
この前提を知ることで、転職にかかる期間を長引かせることなく転職活動を進められますよ。事前の準備が大切な転職活動だからこそ、お伝えする内容をぜひチェックしてくださいね。
①転職にかかる期間は個々の環境や状況によって変わる
- 年齢や家族構成、仕事の忙しさなど自分のおかれている環境が影響してくるから
- 社会情勢など外的要因によっても期間が変わってくるから
まず伝えたいのは、転職にかかる期間は人それぞれの環境や状況によって変わるということです。環境や状況には、年齢や家族構成、仕事の忙しさなどさまざまな要素が絡んでいます。
たとえば、若手人材を求めているポテンシャル採用の場合は求人も多く、さまざまな企業に応募できるので活動期間も短めな傾向にあります。これがマネジメント職や管理職の応募となると、そもそも求人が少なくなり、転職活動に時間がかかる傾向にあるのです。
また、社会情勢によっては、そもそも企業の採用数が落ち込んでしまい、転職活動に時間がかかるということも考えられます。
本田 百合香
転職活動はさまざまな要素が絡み合うので、自分の思い通りに転職先が決まるというわけではないのです。
②自分なりのスケジュールを立てて活動していくのが大切
- 転職活動はめったに経験しないことだからこそ何をすればいいのか迷いやすいから
- スケジュールを立てることで自分が今何をすればいいのかを明確になるから
「状況や環境によって転職活動の期間が変わるならスケジュールも立てずに進めた方がいいかな? 」と思うかもしれませんが、そんなことはありませんよ。
転職活動はめったに経験しないことなので、計画を立てないと自分が今何をすればいいのかわからなくなってしまうこともあります。そうなると、さまざまなことに迷いが生じてしまい、選考が長引いてしまう可能性があります。だからこそ、自分なりのスケジュールを立てたうえで活動していくのがとても大切ですよ。
松下 建都
内定というゴールを設定したうえで「いつまでに内定をもらうのか」「そのためにはいつまでに何をやるべきなのか」をはっきりさせていきましょう。
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
ゴール時期を設定せずに行動するというのは、試験日を知らずに受験勉強を続けるようなものです。本番がいつかわからないので、自分が今何をすべき段階なのかがわかりませんし、そもそもモチベーションを保つこと自体が難しいですよね。
だからこそ、転職活動を進めるうえでは自分の状況に合わせたスケジュールを立て、効率良く進めることが重要です。退職予定日から逆算し、事前にゴールとなる時期を設定することで、良い意味での焦りが生じ行動に移しやすくなります。
また、企業探しや書類作成、面接対応などそれぞれやるべきことに使える時間も可視化できますよ。何をすればいいかわからないという状態にならず、今やるべきことに集中して取り組むことができるのです。
詳細なスケジュールを確認しよう! 転職活動にかかる期間とやるべきこと
「転職にかかる期間はわかったけど、何にどのくらいの期間がかかるの? 」転職活動のスケジュールを立てるためにも、自己分析や選考対策などにどのくらいの期間が必要で、どのタイミングで始めればいいのかは気になるところ。
そこで、ここからは転職活動の詳細なスケジュールについて解説していきます。やるべきことも解説するので、転職活動を進めていくうえでスケジュールを立てる参考にしてみてくださいね。
転職準備:2週間~1カ月
転職活動を始めるにあたって、いきなり企業に応募しても選考突破することは難しいですよね。まずは、自己分析や情報収集をおこない、書類作成や面接への土台を固めていきましょう。
- 自己分析
- 転職理由の整理
- 気になる業界や職種の情報収取
- 転職活動のスケジュールの組み立て
自己分析では、自分の強みや弱み、性格など、選考でアピールできる材料を見つけていきます。自己分析の方法は以下のやり方を参考にしてみてくださいね。
- モチベーショングラフ
- 自分史
- 自己分析ツール
また、準備の段階で気になる業界や職種への知識理解も深めておきましょう。企業のホームページ(HP)や求人を調べて情報を集めることで、企業への応募もスムーズに進められます。
米田 有希
ほかにも、転職活動のスケジュールを立てておき、どのタイミングで何をやるのか明確にしておくことも大切ですよ。
書類作成~企業への応募:2週間~1カ月
本田 百合香
準備が終われば書類作成から応募まで進めていきますよ。準備で実践してきた自己分析の結果や企業研究の成果を存分に活かしていきましょう。
書類を作成する際は企業がもとめる人材を把握して、その人材に合わせた強みや性格などをアピールできると好評価を得やすくなりますよ。また、強みや性格の根拠となるエピソードも書類には書くことで、説得力のある書類が完成します。
- 企業がもとめる人材に合う強みや性格を記載する
- 強みや性格の根拠となるエピソードも記載する
- 結論から書いて読みやすい文章を心掛ける
応募はできる限り幅広くおこなうのがおすすめです。転職の場合、応募の機会を逃してしまうと求人が打ち切られるケースもあるので、気になる企業には応募しておき、選考の中で自分に合っている企業か見極めていきましょう。
面接~内定:1~2カ月
松下 建都
書類選考を突破すれば、いよいよ面接に入ります。仕事をしながら転職活動をしている場合、かなり忙しくなりがちですが、スケジュールの調整を工夫することで効率良く進めていけますよ。
面接では質問への回答準備も重要ですが、面接時間の調整も重要な要素です。できる限り企業の要望に沿うようにし、どうしても調整が難しい場合は有給休暇を取るなどの対応も検討してみてください。後から日程を変更することがないように、しっかりと調整しましょう。
また、転職では新卒の就活とは企業の見ているポイントが違います。以下のような質問は確実に聞かれるため、詰まることなく回答できるよう、しっかりと対策を進めてくださいね。
- 転職を決意した理由を教えてください
- 前職では実績があれば教えてください
- 前職ではどんな経験をしてきましたか?
- 入社後、うちの会社でどのように貢献できると思いますか?
米田 有希
面接を乗り越えれば、無事内定をもらえます。内定後は、一週間程度の期限を設けている会社が多いので、他社の内定状況も考慮して、最善の判断をするようにしましょう。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
第一希望ではない企業から内定をもらっていて、第一希望の面接が控えているというケースがあるかもしれませんね。内定承諾の期限を伸ばしたいとなったときはどうしたらいいでしょうか?
結論から言うと、内定承諾を伸ばしてほしいと伝えるのは問題ありません。企業側も転職者が複数社の選考を受けている可能性があることは理解しているので、印象が悪くなることもありません。
ただ、伝え方には注意しましょう。以下の点を意識して伝えるようにしてくださいね。
・まずは内定に対するお礼と入社意欲があることを伝える
・他社の方が志望度が高いと思われる内容は避ける
・嘘をつかずに期限を延ばしてほしい理由をしっかり伝える
・回答の目安時期をできるだけ具体的に伝える
・1カ月など長期間待たせる場合は途中で近況報告する
以下の例文もぜひ参考にしてください。
「お忙しい中、内定のご連絡をいただきありがとうございます。選考を通じて、貴社で働きたい気持ちは大きくなっていますが、現在、選考の結果を待っている企業様がございます。最終的に後悔しないためにも、しっかり考えたうえでご回答させていただきたく、申し訳ございませんが、◯月◯日までお待ちいただくことは可能でしょうか。」
退職:2カ月
内定を承諾して転職先が決まれば、今の会社に退職の意向を伝えましょう。一般的には引継ぎなども考慮して、意向を伝えてから1カ月程度で退職するケースが多いです。
伝える流れとしては、まず直属の上司へ退職する旨を伝えます。すると、提出が必要な書類などが案内されるので、指示に従って書類を提出してください。
その後は後任への引継ぎです。自分がいなくなった後でも問題なく業務が進められるように引き継ぎましょう。ここを怠ると会社ともめる原因にもなりかねないので、しっかりと対応してくださいね。
また、会社から退職にかかわる書類の受け取りも忘れてはいけません。転職先に提出が必要な書類もあるので、手元に届いているかしっかりとチェックしておきましょう。
- 離職票
- 源泉徴収票
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
転職活動を効率良く進めるには長引く原因を解明して前もって対処していこう!
転職活動をしている期間は自分一人ですべてを進めていくからこそ、常にプレッシャーを感じるはずです。できれば、転職活動を効率良く進めて期間を短くしたいですよね。
では転職活動を長引かせず、できるだけ短くするにはどうしたらいいのか? それは、長引く原因を理解しておき、前もって対処することが大切です。当たり前のように感じるかもしれませんが、人生でそう何度も経験しない転職活動だからこそ、多くの人が同じような原因でつまづき、時間をかけてしまっているのです。
そこで、この先の内容では転職にかかる期間が長引いてしまう原因と、その対処法を状況別で解説していきます。事前準備から退職までよくある長引く原因を取り上げているので、しっかりとチェックして効率良く転職活動を進めていきましょう。
状況別で解説! 転職が長引く原因とその対処法8選
転職が長引く原因は人それぞれです。準備の段階で時間をかけてしまう人もいれば、退職がうまくいかずに期間が延びてしまうこともあります。転職活動を長引かせず、できるだけ短期間で終わらせるにはそれぞれの状況に合わせた対処法を理解することが重要ですよ。
ここからは、 転職が長引く原因とその対処法8選を解説していきます。解説する内容を参考に、それぞれの場面でどんな対処をしていけばいいのか事前に理解しておき、効率良く転職活動を進めていきましょう。
①【転職準備】ゴールまでの計画を立てずに活動を始めようとしている
転職活動では、内定までの計画を立てずにとりあえず活動を始めてしまうと、活動にかかる期間が長引きやすくなってしまいます。
というのも、転職活動はそう何度も経験するものではありません。始めたはいいものの、まず何からすればわからない……と手が止まってしまい、時間がかかってしまうのです。
そのため、転職活動を始める前に内定までの計画を立てて、その計画に沿って行動していくことが大切です。転職の流れや期間は先ほど解説したとおりなので、そちらを参考に自分なりの計画を立てて、やるべきことを明確にしてから転職活動を始めるようにしてくださいね。
- 転職準備:2週間~1カ月
- 書類作成~企業への応募:2週間~1カ月
- 面接~内定:1~2カ月
- 退職:2カ月
②【転職準備】転職の条件を決めずに活動を始めようとしている
あなたが転職先に求める条件は何でしょうか? これが決まっていない状態では、転職活動の軸が決まらず、説得力のある志望動機や自己PRが書けません。すると、選考が通過しづらくなり、結果的に転職活動の期間が延びることになりますよ。
そのため、転職活動を始める前段階として、自分が転職先に何を求めているのかはっきりさせておきましょう。収入や働き方などをあらかじめ決めておくことで、応募する企業も絞られてきます。結果的に、転職にかかる期間を短くすることができますよ。
- 月収30万円以上
- 年間休日120日以上
- エンジニアとしてのキャリアアップを目指せる
- 同年代の人と働ける職場環境
本田 百合香
転職の軸は面接などでも聞かれます。転職先選びで大切にしたいことを、これまでの経験に基づいて理由も説明できるように準備しておくことが大切ですよ。
転職の軸が見つけられない人は、こちらの記事を読んで考えてみてください。
関連記事
転職の軸60選! 自分だけの軸を見出すカギは不満の言語化にあり
転職をするときは、明確な転職の軸を立てて目的意識を持つことが大切です。ただ転職の軸を立てるのが難しかったり、どんなふうに立てれば良いのか悩んでしまうこともありますよね。この記事では専門家のアドバイスを交えて、60の転職の軸の例や作成法を解説していきます。
記事を読む
③【書類作成~応募】企業が求める人材に合った書類作成ができていない
「書類選考が全然突破できない……」そのような理由で転職の期間が延びている場合、企業がもとめる人材に合った書類作成ができていない可能性があります。
企業としてはどんなに優秀な人材だとしても、自社の求める人物像に合っていなければ「会社に馴染めないのでは? 」という懸念が払拭できず、採用を見送るケースが多いのです。だからこそ、応募書類では、企業がもとめる人物像をしっかりとチェックして、その人物像に合わせた書類を作成するのが大切ですよ。
- 企業のホームページや求人情報から求める人物像を把握する
- その人物像に合う自分の強みや長所は何なのか考える
- 考えた強みや長所を盛り込んだ応募書類を作成する
松下 建都
「この人なら長く働いてくれそう」と感じてもらえれば、選考突破もしやすくなります。書類の段階から、企業と自分のマッチ度をアピールしていきましょう。
④【書類作成~応募】難易度の高い企業にばかり応募している
せっかく転職するのなら、自分の理想がかなえられる企業へ入社したいですよね。しかし、その思いが足かせとなって、選考の難易度が高い企業にばかり応募してしまい、書類選考が通らないというケースもあります。
そうならないためにも、応募する企業は大手や有名企業に限らず、幅広く応募するのがおすすめです。少し気になる程度でもどこか魅力的に感じるところがあったのなら、あなたに合う企業の可能性は十分にありますよ。
米田 有希
書類選考を通過した企業との面接を通して、その企業の魅力に気づく場合もあります。まずは積極的に応募してみて、そこから自分に合う企業かどうか考えてみても遅くはありませんよ。
⑤【面接~内定】面接の日程が調整できずに時間がかかる
仕事を続けながらの転職の場合、どうしても面接の調整に時間がかかり、転職の期間が延びてしまう傾向にあります。
あまりにも日程が合わない場合、企業から「この人はうちの会社に興味ないのかな」ととらえられてしまい、あまり良い印象に映らないことも考えられます。せっかく入社意欲があっても、都合がつかずに懸念を抱かれるのはできれば避けたいですよね。
もし、提示された日程での調整が難しいときは、面接の時間だけでも有給休暇を取るようにするなど、日程を合わせる工夫を考えてみてください。
本田 百合香
仕事に穴をあけるのは気が引けるかもしれませんが、自分の理想の未来をかなえるためです。志望度が高い企業ならできるだけ日程を合わせる努力をしていきましょう。
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
面接の日程調整がうまくいかない場合もありますよね。日程調整の伝え方によっては企業に悪い印象を抱かれてしまう可能性もあるので、以下の点に注意して伝えるようにしてくださいね。
・まずはお礼と謝罪を伝える
・調整できない理由を具体的に伝える
・希望日程を3つ以上提示する
・なるべく早く返信することで誠意を伝える
以下の例文も参考にしてくださいね。
「このたびは、面接日程のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。大変恐縮ではございますが、ご提案いただきました日程におきまして、2週間の出張が入っており、面接を受けるのが難しい状況です。
私の都合で大変申し訳ございませんが、以下の日程で再度ご調整いただけると幸いです。
お忙しい中、お手数ですが、ご検討のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
第一希望日 ◯月◯日(月)◯時〜△時(△時までに終了希望)
第二希望日 ・・・
第三希望日 ・・・」
⑥【面接~内定】内定承諾に迷ってしまう
複数の企業から内定をもらえている場合、どこの企業の内定を承諾しようか迷ってしまい転職活動が長引くことも。そんなときは、求める条件に優先順位をつけて自分に合う企業はどこかをはっきりさせましょう。
- 社風が合っているか
- スキルアップができそうか
- 働きやすい環境が整っているか
- 給与はどのくらいか
- 通勤時間はどのくらいかかるか
上記の中で自分はどの項目をもっとも重要視するか、迷っている企業同士を比べてみてください。すると、迷っている理由が可視化され、どちらの企業が自分に合っているかが見えてきますよ。
米田 有希
内定承諾を迷っている際に、周りの意見を聞きたくなるかもしれませんが、それはおすすめしません。転職先で働くのはあくまで自分です。納得できる選択を自分と対話して決めるのが大切ですよ。
⑦【退職】退職を止められてしまい交渉に時間がかかる
無事に内定が出たとしても、退職予定の会社から引き止めにあってしまい期間が延びるというケースも考えられます。
そんなとき、退職の意思をきっぱりと伝えるのを不安に感じ、返答を曖昧にしたい気持ちもあるかもしれません。しかし、内定まで獲得しているのなら、あなたはすでに退職の意思を固めているはず。その固い想いをしっかりと伝え、いつまでに退職したいと申し出ましょう。
退職にかかる期間は通常2週間~1カ月程度が一般的です。もし、有給休暇を消化する場合は、その期間も考慮する必要がありますよ。円満に退職するためにも、上司と退職日をすり合わせながら退職の手続きを進めていきましょう。
⑧【退職】引継ぎがうまくいかない
引継ぎがうまくいかず、会社からもう少し残ってほしいと言われるケースも転職にかかる期間が延びる原因の一つです。資料の作成にも時間がかかるので、思うように引継ぎができないことも多々あるのです。
この原因を解消するには、退職を申し出る前からの引継ぎ準備が欠かせませんよ。引継ぎのファイルをあらかじめ作成しておき、「この仕事は引継ぎが必要だな」と思った業務はファイルに記録を残しておきましょう。そうすれば、資料の作成に時間がかからず、スムーズに引継ぎを終えることができます。
また、仕事の中で気付いた業務内容の記録を残すので、引き継ぐ内容の漏れも少なくなります。そうすれば、後からわからない点について聞かれる心配もありませんよね。
本田 百合香
退職間際は手続きなどもありバタバタしやすいので、引継ぎ資料を事前に準備しておくことが大切ですよ。
短期間の転職活動で内定をつかむための5つのポイント
松下 建都
転職活動には多大な労力がかかります。精神的にも肉体的にも大変だからこそ、できるだけ短い期間で内定をもらい、安心したいですよね。
ここからは転職活動を効率よく進めて、短期間で内定をつかむための5つのポイントを解説していきます。これらのポイントをしっかりと押さえておくことで、無駄な時間をかけることなくゴールまで一直線に向かうことができるようになるので、しっかりとチェックしてくださいね。
①就職エージェントを活用する
- 就活の選考対策だけでなく自分に合う求人の紹介をしてくれる
- これまで数多くの転職者をサポートしているので的確なアドバイスをくれる
本田 百合香
「自分一人で転職を進めていくのが不安……」。そのような場合には、転職のプロである就職エージェントを活用するのがおすすめです。
就職エージェントは転職にかかわる相談からサポートまでおこなう就活サービスのこと。あなたの話を聞いたうえで、希望に合う企業の紹介から選考のアドバイスまで徹底的にサポートしてくれます。具体的なアドバイスをくれるからこそ、自分で情報を探す時間を省くことができ、転職を効率良く進めることができますよ。
②ゴールから逆算してスケジュールを立てる
転職活動に時間がかかってしまう要因の一つに、自分のやるべきことが明確になっていないことが挙げられます。転職活動は誰かからやることを指示されるわけでなく、すべて自分で考えて行動する必要があるからこそ、やるべきことに迷ってしまうケースが多々あるのです。
その問題を解消するためには、ゴールから逆算してやるべきことのスケジュールを立てておくことがとても重要です。スケジュールがあることで、自分が今何をやればいいのか、その後にやるべきことは何なのかが明確になり、迷わず行動につなげられます。
- 事前準備:3週間(転職の目的やスケジュールなどの整理1週間、自己分析1週間、企業の情報収集1週間)
- 書類作成:1週間
- 企業への応募:1週間
- 面接:1カ月
- 内定承諾:1週間
- 退職:1カ月半
米田 有希
すべてがスケジュール通りに進むのは難しいですが、その都度見直すことで自分のやることが見えてきますよ。転職活動の準備段階として、スケジュールを立てるのは忘れないようにしてくださいね。
③自己分析から自分の強みや経験を棚卸しする
企業としては転職者に対して、社会人経験やこれまでに培ってきたスキルを活かして、できるだけ早く会社の戦力になってほしいと思っています。
だからこそ、転職の選考では自分の強みや経験が転職先でどのように活かせるかをアピールする必要があるのです。これらをアピールするには、自己分析から自分の強みやスキルの棚卸が欠かせません。転職活動の中で、一度自分を見つめ直し、「自分はどのような面で貢献できるか」を考えてみてくださいね。
- 深掘りするテーマを決める:今までに頑張ったこと
- テーマに関係する経験やキャリアを棚卸しする:今の会社で新プロジェクトのリーダーとして5人のチームをまとめた
- 経験やキャリアの中で強みを活かせた理由を言語化する:リーダーとして頑張れたのは周りのメンバーと積極的にコミュニケーションを取ってモチベーションを保てたから
- 他のテーマでも棚卸をして共通点を見つけ出す:ほかのテーマでもコミュニケーション能力を活かせている
本田 百合香
強みが見つかれば、あとは書類や面接でアピールしていくだけです。自分の核となる強みを見つける作業になるので、妥協せずにおこなっていきましょう。
④応募する企業の業界や職種を増やす
- 選考通過の企業数が増えるので内定をもらえる企業数も増える
- 自分と相性の良い企業と出会える可能性が高まる
転職が長引く要因の一つに「応募企業を絞りすぎる」というものがあります。理想の転職をかなえるために理想を高く設定することはとても大事ですが、あまりに絞りすぎるのは要注意ですよ。
というのも、新卒の一括採用と違い、転職は数人の限定募集がほとんどです。求められるレベルも高くなる傾向にあるので、書類選考を突破するのも一苦労なのです。そのため、転職先を選ぶ際は、業界や職種を絞りすぎるのではなく、幅広く応募することを意識してみてください。具体的には、10〜15社程度は応募しておくのがおすすめ。
選考を重ねていく中で「この企業と自分の相性がいいかも」と思える企業に出会える可能性もあります。自分の可能性を広げる意味でも、興味がある業界や職種には幅広く応募してみてくださいね。
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
企業選びにおいて重要なのは、自分に合う企業に出会い、入社すること。本当に自分に合う企業に出会うためには選択肢を絞りすぎることなく、幅広い業界や職種に応募する方が大切です。
また、応募先を増やすことで心の余裕も生まれ、面接など選考時の精神的な余裕にもつながります。何より、転職活動は企業研究や選考を通じてさまざまな企業を深く知れる貴重な機会であり、自分自身の視野を広げるチャンスです。
転職が終わった後に「もっといろんな企業を見ておけば良かった」という後悔をしないためにも、興味がある業界や職種には幅広く応募していきましょう。
⑤業界研究から応募企業の目星をつけておく
- 業界研究の段階から自分に合う企業を見つけられる
- 応募時に求人を探す手間が省けるので効率良く転職を進められる
松下 建都
転職を効率良く進める方法として、業界研究の段階で応募企業を見極めていくのも効果的です。
ただ業界の情報を調べるだけではなく、「この業界で活躍している会社はどこだろう」「この業界で自分に合いそうな企業はどこだろう」という視点から情報を集めることで、応募の段階で応募企業がある程度固まっている状態になります。
改めて企業の情報を集める必要がないので、何度も情報を集める必要がなくなり、スムーズに応募までつなげることができますよ。
書類作成や面接の段階でもう一度企業について調べれば、より深く企業のことを知ることができるはずです。選考を有利に進めるためにも、応募企業の目星をつけることを意識しながら情報収集をしてみてくださいね。
これだけは注意しよう! 転職活動期間を考えるときに気を付けたいポイント
米田 有希
ここまで転職活動を最短で進めていくためのポイントなどを解説してきました。できれば効率良く進めたいというのはもちろん大事な考えです。ただ、それは自分が納得できる転職先を見つけられることが前提ですよね。
ここからは、転職を進めていくうえで気を付けたいポイントを2つ解説していきます。転職活動を心の底から納得できるものにしていくためにも、しっかりとチェックしていきましょう。
転職活動が延びてしまったとしても決断を焦らない
- 決断を焦った結果自分とは合わない企業に入社する可能性がある
- 焦って決断したことを後悔してまた転職したいと考えてしまう危険もある
「予定していたスケジュール通りに進まない……」「思っていたよりも転職活動の期間がかかっている……」転職活動を進めていると、このような状況に陥ることもゼロとは言えません。自分だけでなく周りの状況に左右されるからこそ、予定通り進まないこともあるでしょう。
そんなとき、「転職活動を早めに終わらせたいから内定をもらっている企業に決めてしまおうかな」と、決断を焦ってはいけませんよ。違和感を残したまま転職先を決めてしまうと、入社後にミスマッチを感じてしまい、またすぐに転職したいと思ってしまうケースもあります。
本田 百合香
転職活動でもっとも大切なのは、自分が心の底から納得できる転職先を見つけられるかどうかです。期間が長引くことに不安を感じる気持ちもわかりますが、焦らずじっくりと考えるようにしましょう。
若さも強みになるので長引かせないことも大切
- ポテンシャル採用の場合はできるだけ若い年齢をもとめている企業もある
- 年齢を重ねてからの転職ではそれ相応の経験やスキルをもとめられやすい
転職において企業の判断基準として「年齢」も重要な要素となります。というのも、年齢が若ければ入社後のポテンシャルを見込んで採用されるケースもありますが、年齢を重ねれば重ねるほど、それ相応の経験やスキルをもとめられる傾向にあります。
企業によっては〇歳までと年齢制限を設けた採用をおこなっている企業もあるくらいです。
つまり、第二新卒や20代の若い年齢は選考において強みにもなり得るのです。もし、ポテンシャル採用の転職を考えているのなら、できるだけ早く転職に踏み切ること、期間を長引かせないことも重要な要素になってきますよ。
自分なりのスケジュールを立てて転職活動期間のなかで着実に対策を進めていこう!
この記事では、転職活動にかかる期間とやるべきことや転職が長引く原因とその対処法、 短期間の就活で内定をつかむためのポイントなどについて解説しました。
転職の期間は、人それぞれの環境や状況によってどの程度の期間が必要かが変わってきます。ただ、だからといってなんとなく進めるだけでは期間もかかるうえに、理想の転職を叶えることは難しくなってしまいます。ゴールを見定めたうえで、しっかりとスケジュールを立てていくことが大切です。
また、転職を長引かせる原因をあらかじめ知っておくことで、短期間で自分が望む転職活動を叶えることができますよ。この記事の内容を参考に、スケジュールを立てたうえで、自分に合ったペースで転職活動を進めていきましょう。
期間はあくまで目安として、自分の状況に合わせたペースで進めていくことが大切ですよ。