目次
- 転職回数の多い人ならではの対策で企業の不安を払拭しよう!
- 転職回数が多い人にまず知ってほしい3つのこと
- 転職すること自体は決してマイナスなことではない
- 転職回数の多さが企業の不安につながりやすいことは事実
- 企業が気にするのは「回数」よりも「回数が増えた理由」
- 転職回数が多い人こそ「転職理由の伝え方」に注力して企業の不安を完全払拭しよう!
- まずは転職回数が増えた理由を整理しよう! 転職の軸を掘り下げる3ステップ
- ①これまでどんなきっかけで転職してきたのか振り返る
- ②振り返った理由を深掘りして本質的な原因を見つけ出す
- ③原因を解決するために転職先へ求めることを整理する
- 企業の不安を解消しよう! マイナス印象に映らない転職回数が多い理由の伝え方
- ①これまでのどの会社より応募先が自分にマッチしていると伝える
- ②将来を見すえたポジティブな転職理由を伝える
- ③自分に非があった部分も認めつつ改善点を伝える
- ④志望している仕事への熱意や意欲を伝える
- 転職回数が多くても内定はつかめる! 転職を成功させる4ステップ
- ①転職回数を重ねたからこその強みを整理する
- ②転職の軸や強みに合った企業の求人を探す
- ③就業経験から企業に合う経験を抽出して書類を作成する
- ④転職回数が多い人が聞かれやすい質問への面接対策をする
- 転職回数が多い人こそ取り入れよう! 転職をスムーズに進める3つのコツ
- 転職回数をあまり気にしない業界や職種を選ぶ
- 実績よりも仕事を通じて学んだことを重点的に伝える
- 就職エージェントに相談してアドバイスをもらう
- 転職回数をこれ以上増やさないためには? 意識すべき2つのポイント
- 転職先に求める条件をはっきりさせてから転職する
- 転職先でかなえられる自分の将来像を思い描く
- 転職回数が多いと感じたら「転職を繰り返す理由」を整理してから選考に臨もう!
転職回数の多い人ならではの対策で企業の不安を払拭しよう!
こんにちは、キャリアアドバイザーの今井です。
転職回数の多さに悩んでいる人から、こんな相談をよく受けます。
これまでに何度も転職を繰り返してきたために、選考が不利になるのではと考えてしまう人もいますよね。
転職回数が少ない人に比べると、転職回数が多い人の方が不利になりやすいのは事実です。大切なのは転職回数が多い人に対して企業が抱きやすい不安を払拭することですよ。
この記事では、マイナス印象に映らない転職回数が多い理由の伝え方や転職を成功させる4ステップなどについて解説していきます。転職回数の多いという状況からでも理想の転職をかなえましょう。
転職回数が多い人にまず知ってほしい3つのこと
「転職回数が多いからもう転職は難しいかな……」。そんな悩みから転職を考えているけど活動への一歩を踏み出せないという場合もあるかもしれませんね。
そんな転職回数の多さで悩んでいるあなたに知ってほしいことがあります。転職活動へ踏み切るために必ず理解してほしい情報ばかりなので、しっかりとチェックしてくださいね。
転職すること自体は決してマイナスなことではない
- 転職回数が増えることで転職することに抵抗を感じるのは自然なこと
- 自分の将来やキャリアを考えての転職はプラスの行動と言える
「転職回数が多いからもう転職しない方がいいかな……」そう考えてしまう気持ちはよくわかります。自分のキャリアを考えたときに、これ以上転職回数が増えることに抵抗を感じるのは自然なことです。
ただ、転職すること自体はまったく悪いことではありませんよ。むしろ、自分のキャリアや将来を考えての転職は人生にとってプラスになる行動です。転職回数が多いからと言って、転職することを躊躇する必要はまったくないのです。
米田 有希
転職回数の多さが企業の不安につながりやすいことは事実
- また転職するのではないかという不安から企業は採用に消極的
- 転職回数が多くても転職を成功させた事例はたくさんある
転職すること自体は悪いことではないものの、転職回数の多さが選考で不利に働きやすいのは事実です。
転職回数が多いということは会社をやめる可能性が高いともいえますよね。企業からすると「何度も転職しているからうちもすぐにやめてしまうんだろうな」という先入観がどうしても入ってしまうものです。採用には人手や時間、お金もかけているからこそやめてしまう可能性がある人は採用しにくいのが採用側の本音です。
本田 百合香
ただ、転職回数が多いから必ずしも選考で不利になるというわけではありません。実際、何度も転職している人でも、さまざまな会社での経験を評価されて内定をもらうケースは数多くありますよ。
企業が気にするのは「回数」よりも「回数が増えた理由」
- 転職を成功させるには転職理由の整理が欠かせない
- これまでの転職理由を深堀りすることで本質的な理由が見えてくる
なぜ転職回数が多くても転職がうまくいく人とそうでない人が出てしまうのでしょうか? この違いは、「転職回数が増えた理由」をしっかりと整理できているかどうかの差です。
たとえば、人間関係をうまく構築できずに転職を繰り返したという理由と、自分のキャリアアップを常に考えて転職を繰り返したという理由では、後者のほうが「前向きな姿勢を持っている人なんだな」という印象につながりやすくなりますよ。
松下 建都
だからこそ、転職を繰り返した理由の整理が大切です。これまでの転職理由を振り返り、転職を繰り返した本質的な理由を見つけて選考に臨みましょう。
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
転職回数が多いから転職できないのではないか、転職しない方がいいのではないか、と考えてしまう気持ちはよくわかります。
ただ、不安な気持ちを理由にして転職をあきらめる必要はありませんよ。理想のキャリアを求めて転職することは、自分の人生においてとても大切なことです。
では、転職回数が多い状況から理想の転職を叶えるにはどうすればいいのかというと、回数が増えた理由を整理していく必要があります。転職回数が増えてしまった根本的な部分に目を向け、なぜ転職回数が増えたのか、自身を振り返り、言語化していきましょう。それが転職成功への近道です。
転職回数が多い人こそ「転職理由の伝え方」に注力して企業の不安を完全払拭しよう!
先ほど解説したとおり、企業が気にしているのは転職回数そのものではなく、転職回数が増えた根本的な理由です。たとえば、転職を繰り返した理由が「今の仕事が自分に合わない」といった環境のせいにしたような理由だと、また同じような理由で転職するのではという不安を拭うことはできないですよね。
逆に「仕事の幅を広げたかったから」という理由なら、成長性や将来性などが伝わり、企業の不安は解消されやすくなります。このように、転職の理由と、その理由の伝え方によって、企業の不安を払拭するのが転職成功のカギとなるのです。
そこでここからは、転職理由を整理するステップと理由の伝え方のコツについて解説していきます。転職回数が多くても、マイナスな印象にならず選考突破を目指せるようになるので、一緒にチェックして実践していきましょう。
まずは転職回数が増えた理由を整理しよう! 転職の軸を掘り下げる3ステップ
自分が転職を繰り返してきた理由を明確に答えられるでしょうか? 選考のなかで転職理由はほぼ確実に聞かれるので、しっかりと整理して、答えられるように準備しておく必要がありますよ。
ここからは、転職理由を整理して「転職の軸」を作るステップについて解説していきます。企業が納得する転職理由を整理して、選考突破を目指していきましょう。
①これまでどんなきっかけで転職してきたのか振り返る
これまでにどんな理由で転職をしてきたのか? その理由にはどんなきっかけがあったのか? 仕事内容や待遇、人間関係などさまざまな理由があると思います。どのような理由で転職に至ったのか、過去の理由ときっかけを振り返っていきましょう。
- 接客業に就いていたが人と話すのを苦痛に感じるようになった
- 仕事で成果を上げていたが正当に評価してもらえなかった
- 営業職への転属を希望したが通らなかった
まずは、思いつくままに理由を考えてみることが大切です。ここできっかけを見つけられないと、整理する理由が浅くなり、説得力のある理由を作成できなくなってしまいます。
本田 百合香
転職を繰り返してきたのは何かしらの理由があるはずです。それらを振り返り、転職を繰り返してきた理由を整理していきましょう。
②振り返った理由を深掘りして本質的な原因を見つけ出す
次に振り返ったきっかけをもとに、理由を深掘りしていきましょう。深掘りするコツとしては「なぜ? 」を繰り返し考えてみることです。そうすることで、転職を繰り返してきた本質的な理由が見えてきますよ。
- きっかけ:自分はどんな仕事がやりたいのかわからず転職を繰り返した
- 本質的な原因:自分が身に付けたいスキルは何なのかよく考えていなかった
- 原因の解決策:専門性が高く需要のあるスキルを身に付けられる環境で働く
きっかけをどんどん深掘りすることで、抽象的だった理由がより具体的になっていき、今まででは見えてこなかった解決策を見つけ出すことができます。
米田 有希
本質的な原因の解決策が見つかれば、自分に合う企業も見つけやすくなるので、原因と解決策まで見つけ出すようにしてくださいね。
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転職するにあたって、転職を繰り返してきた本質的な原因が見つからなければ、転職してからも同じ問題に直面してしまうかもしれません。
たとえば「なんとなく仕事が好きになれない」「仕事がつまらなかった」というような漠然とした理由は本質的な原因とはいえません。転職がうまくいったとしても、次の転職先でも同じようなことに悩み、再度転職したいと考えてしまう可能性も考えられます。
このような事態を避けるためにも、過去の経験、転職したい理由を丁寧に振り返り、本質的な原因を深掘りし、突き止めることが重要ですよ。
③原因を解決するために転職先へ求めることを整理する
本質的な原因が見えてきたら、次はその解決策を見つけ出す段階に移ります。求めることの整理は、これ以上転職を繰り返さないための大事なステップです。どんなに転職の軸が固まったとしても、その軸に合う企業へ入社できなければ意味がないですよね。
求めることの整理とは、以下のような次の転職先に求める条件の優先順位をつけていきます。この「求める条件」が明確になれば、転職先を選定する精度が上がり、理想の転職を叶えることができるようになります。
- 自分のスキルを活かせる仕事ができる
- 希望に沿ったキャリアを実現できる
- 会社のビジョンに共感できる
- 待遇や給料に納得感がある
米田 有希
たとえば、一生困らないスキルを身に付けたいから転職するのなら、待遇や給料よりも仕事内容を優先して転職先を探すことになりますよね。そうして転職先を絞っていくことで、長く勤められる会社への転職が目指せます。
企業の不安を解消しよう! マイナス印象に映らない転職回数が多い理由の伝え方
転職理由をどんなにきれいに整理できても、その内容が企業の面接官に伝わらなければ意味がありませんよね。
そこで、ここからは転職回数が多くてもマイナス印象に映らない転職理由の伝え方について解説していきます。企業の不安を完全に解消するためにも、伝え方をマスターして選考に臨んでいきましょう。
①これまでのどの会社より応募先が自分にマッチしていると伝える
転職回数が多いという事実は、企業側から見れば不安要素の一つになります。その不安を解消するためには「応募企業が自分にとってもっとも合っている」というマッチ度をアピールすることが大切です。
具体的には、会社のビジョンや仕事内容など過去の転職先と何が違い、どんな点が自分とマッチしているのかをしっかり伝えていきましょう。これにより、これまでの転職とは違い、今回は長期的に働ける場所を見つけるために転職したいという思いが、企業に伝わる可能性が高くなります。
これまでの企業では自分が持っている語学スキルを活かすシーンがありませんでしたが、御社は海外に事業展開しており、エンジニアとして現地に赴くこともあると伺っております。そのような環境であれば、私の語学スキルとこれまで培ってきたエンジニアとしてのスキル双方を十分に活かせると感じております。
本田 百合香
自分の持つスキルが応募先のどんな仕事に活かせるのかを伝えることで、自分と会社とのマッチ度を伝えられていますね。
②将来を見すえたポジティブな転職理由を伝える
将来のキャリアや自分像を見すえたポジティブな転職理由は、企業の不安を払拭しやすいですよ。たとえば「マネージャーとして一つの事業をまとめる立場になりたい」といった前向きな転職理由は、長期的に活躍してくれる人材だというアピールにつながります。
これまでに転職を繰り返してきたからこそ、「次の転職では長く働ける環境を目指している」と伝え、将来的に企業に貢献できる人材なのだということをアピールしていきましょう。
過去の転職理由は新たなスキルを習得したり、キャリアを広げたりするためでした。今回の転職では、これまでに培ってきたキャリアをもとに、将来的に御社の営業分野でリーダーとして貢献したいと考えています。
松下 建都
これまでの経験を活かすだけでなく将来の活躍イメージまで伝えることで、長く活躍できる印象を抱いてもらえる内容になっています。
③自分に非があった部分も認めつつ改善点を伝える
転職を繰り返した理由には、自分ではどうしようもない会社都合の理由もあるかもしれませんね。たとえば「残業が月に80時間を超えていた」「入社してたら伝えられていた待遇と違った」などは、どうしようもない理由といえます。
だからといって、すべてを会社のせいにしてしまうのはあまり良い印象には映りません。企業から「何かあったら誰かのせいにする人なのかな」という印象を抱かれてしまう可能性もあります。そのような印象を持たれないようにするためにも、自責的な視点も持ちつつ伝えるようにしてくださいね。
転職を考えた理由として、前職での業務量の多さが挙げられます。残業が月に80時間ほどあり、体調を崩してしまいました。ただ、私自身が仕事を抱え込んでしまったことも原因の一つだと考えているので、今後はこのようなことがないよう、相談の頻度を高めて対処していきたいと考えています。
米田 有希
自分の間違いを認めつつ改善する姿勢は仕事でも重要な要素なので、ポジティブな印象に映りますよ。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
企業は転職回数が増えた理由として「応募者に何か問題があるのではないか」という懸念を抱いています。選考の過程で、その不安を払拭する必要がありますよね。
転職を繰り返した理由は、やむを得ない事情や会社都合での理由の場合もあるかと思います。ただ、採用担当者は、そのようなやむを得ない出来事でもあなたがどのように捉え、どんな行動をしているのかを知りたいと思っています。
なので、周りのせいにだけするのではなく、自責の視点を持ちながら、原因をしっかりと理解していることを伝えましょう。そうすれば、仕事を進める過程で、何か問題が起きたり、課題にぶつかったりしたとき、自責で物事を捉え、前向きに取り組める人なのだという印象を持ってもらえますよ。
④志望している仕事への熱意や意欲を伝える
入社に向けた意欲や、仕事への熱意は、早期離職を懸念する企業の不安を解消する重要な要素です。転職回数が多い人こそ、この意欲アピールには力を入れましょう。
仕事への熱意や意欲を持つに至った背景まで伝えられると、より本気度が伝わり、転職回数の多さへの不安よりも入社後の活躍への期待を感じてもらえますよ。
私はWebデザイナーとして、日頃よりお客様のニーズを掘り下げて希望よりもより良いWebサイトのデザインができるよう尽力してまいりました。そのためのキャッチアップは欠かさずにおこない、身に付けたスキルを最大限に発揮できる環境で働きたいと思っております。
御社であれば抱えている顧客も多く、業務も多岐にわたるため、私がこれまで身に付けたスキルを精いっぱい発揮できると確信しております。御社でこれまで培ってきた経験を活かしつつより自分をレベルアップさせていき御社に貢献したいと思っております。
松下 建都
転職先の企業を目指す動機がはっきりしていて、仕事への熱意が伝わりますね。入社後も意欲的に働いてくれるという印象を抱きます。
転職回数が多くても内定はつかめる! 転職を成功させる4ステップ
転職回数が多いことは一定不安に思われるケースがあることは解説した通りです。ただ、そういった背景を踏まえて入念に対策を進めていけば、仮に経歴面でマイナスな印象を抱かれたとしても選考は突破できますよ。
ここからは、転職回数が多くても理想の転職をかなえる4ステップについて解説していきます。今までの転職活動と違う点をしっかりチェックして、対策を進めていきましょう。
①転職回数を重ねたからこその強みを整理する
転職回数の多さは不利な面ばかり目がいってしまうかもしれませんが、強みにもなり得ますよ。たとえば、専門的なスキルはなくても新しい環境への適応力や新しい環境に飛び込むチャレンジ精神などは強みとしてアピールできますよね。
また、転職回数が多くても同じ業種を長いこと経験しているなら、専門的なスキルや経験をアピールできます。
- 新しい環境に飛び込むチャレンジ精神
- 新しい環境で仕事をしていく適応力
- 新しいことに興味を持ちやすい好奇心旺盛さ
本田 百合香
「これまでの就業経験から自分はどんな強みを身に付けたか」このような視点で考えてみると、転職回数の多いからこそ見えてくる強みもあるかもしれません。自分にはどんな強みがありそうか、ぜひ考えてみてくださいね。
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
転職回数が増えるのは弱みだと考えている人も多いですよね。しかし、そんなことはありませんよ。さまざまな会社を通して積んできた経験は、見方を変えれば強みになります。
たとえば、どんな環境でも順応できる協調性やさまざまな会社を見てきた広い視野は、多くの会社を経験してきたからこその強みといえます。
また、会社が変わっても職種が同じであれば、専門的なスキルの高さをアピールできるでしょう。たとえば「事務職として○年の経験があります」と伝えれば、会社は変わっていても、スキルを高め続けてきたのだというアピールにつなげることができます。
②転職の軸や強みに合った企業の求人を探す
自分自身の強みや転職の軸が明確になったら、次はその要素に合う企業を見つけていきます。ここで適当に求人を探してしまうと、自分と合わない企業へ応募してしまい、また転職を繰り返すなんて事態にもなりかねません。
本田 百合香
以下の方法から自分の転職の軸に合う企業を探していきましょう。
- 企業のホームページから仕事内容や求める人物像を見てみる
- 企業が運営しているSNSから事業内容や働いている社員の情報を収集する
- 口コミサイトを活用して企業の特徴に関する情報を収集する
重要なのはホームページの情報だけでなく、SNSや口コミサイトなど、さまざまな媒体から情報を集めることです。これにより、多くの情報から自分の転職の軸に合っているかどうかを判断することができますよ。
③就業経験から企業に合う経験を抽出して書類を作成する
転職回数の多さを活かして、多用な経験を積んできたことをアピールすることは効果的です。ただ、過去の経験すべてが志望企業に刺さるとは限らないですよね。
そこで過去の経験を振り返って志望先で活かせる経験はないか探しだし、それを一番のアピールポイントとして書類を作成しましょう。
- すべての就業経験を書こうとしない
- 企業が求める人材に合いそうな経験を強調して記載する
松下 建都
特に見てほしい情報を優先的に記載することで、自分が応募先の企業にどれだけ適しているのかをアピールできますよ。
④転職回数が多い人が聞かれやすい質問への面接対策をする
面接では、これまでの転職のときとは違い「なぜ何度も転職したのか」という質問へ的確に回答できるように対策する必要があります。ほかにも、以下のような質問は聞かれやすいので、回答を準備しておきましょう。
- 転職回数が多い理由を教えてください
- それぞれの転職先で学んだことを教えてください
- 弊社でどのようなキャリアを築いていきたいですか?
重要なのは、「この企業で長く勤めていきたい」という思いを伝えられるかどうかです。成長したいなどの前向きな転職理由や長期的なキャリアまで見すえていることをしっかりとアピールすることで、企業の不安を払拭することができます。
米田 有希
逆に人間関係や仕事が合わないなどの転職理由は「また転職するのでは」という印象を抱かれてしまいやすいです。不安要素を払拭できるような回答を作ることを意識していきましょう。
転職回数が多い人こそ取り入れよう! 転職をスムーズに進める3つのコツ
転職回数が多い人は転職回数が少ない人に比べると、早期離職のリスクが高いと判断されてしまい、選考の難易度が高くなる傾向にあります。
そこで、転職回数が多い場合の転職をスムーズに進めていくためのコツについて解説していきます。転職回数が多いのなら、ここで解説する内容を実践して転職活動を効率的に進めていきましょう。
転職回数をあまり気にしない業界や職種を選ぶ
業界や企業によっては、人材の流動性が高く転職回数をそれほど気にしないところもあります。たとえば、以下のような業界は転職の回数がそれほど不利にならない傾向にあります。
- IT・Web業界
- 建設業界
- 教育業界
- 物流、運輸業界
- サービス業
上記の業界では、転職回数よりもスキルや実績、経験などが重要視される傾向にあります。「何ができるのか」を問われているわけですね。これまでの多様な経験をしっかりとアピールできれば、選考突破を目指すのは十分可能です。
本田 百合香
また、経験者ではなくとも、労働者不足から未経験での採用も積極的におこなっているケースも多いです。業界や仕事への熱意を伝えることができれば、内定をつかめる可能性は十分ありますよ。
実績よりも仕事を通じて学んだことを重点的に伝える
転職回数が多い場合、1つの会社に在籍している期間が少ないため大きな実績を積み上げられていないというケースもあるでしょう。
そんなときは、仕事を通じて学んだ経験を伝えるように意識してみてください。実績のような数字で伝えられる経験ではなくとも、仕事で学んだことはあなただけが話せる経験であり、立派なアピールになります。
私は前職の接客業の経験から人とのかかわりにはヒアリングがとても重要だと学びました。仕事を始めたころは、おすすめの商品などを紹介するばかりで売り上げを立てることができませんでした。
そんなとき先輩に教えていただいたのがヒアリングの重要性です。まずは顧客の求めていることを知る。そこから提案をしていくことで、徐々に売り上げを立てられるようになりました。
米田 有希
実体験だとわかるエピソードから、仕事へのこだわりが感じ取れますね。仕事を通じて自分が成長したことをうまく伝えられています。
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
転職理由を伝える際に大切なことは、あなたが仕事を通じてどんなことを学び、成長してきたのかです。なぜなら、企業側は実績だけでなく、仕事を通じて学ぶ姿勢がある人なのかどうかも知りたいと思っているからです。そのため、必ずしも大きな出来事や実績を話す必要はありませんよ。
困難な出来事に直面したときどんな工夫をしたか、主体的に取り組むことで問題を解決することできたのか、その経験から学んだことは何なのかを伝えていきましょう。
就職エージェントに相談してアドバイスをもらう
転職回数の多さから転職がうまくいくイメージが湧かないのなら、就職エージェントに相談してみるのもおすすめです。就職エージェントは、これまでに何人もの転職者をサポートしてきた転職のプロです。
その経験を活かし、あなたを丁寧にサポートしてくれますよ。たとえば「その転職理由ならこの業界がおすすめです」といった形で、転職を成功させるための具体的なアドバイスをもらえます。転職回数が多いからこそ、就職エージェントの意見を取り入れて、選考対策を進めていきましょう。
転職回数をこれ以上増やさないためには? 意識すべき2つのポイント
- 転職先に求める条件をはっきりさせてから転職する
- 転職先でかなえられる自分の将来像を思い描く
転職を目指してはいるけど今回で最後にしたい、そんな思いで転職を考えているのなら、転職活動を始める前に意識しておきたいポイントがあります。
このポイントを押さえておけば自分にぴったり合う企業が見つかり、今回の転職を最後にできる可能性が高まりますよ。解説する内容をチェックしてから転職活動に望むようにしてくださいね。
転職先に求める条件をはっきりさせてから転職する
米田 有希
「これで転職を終わりにしたい」と思っているのなら「転職先で何を得たいのか」を明確にすることがとても大切です。
自分は転職先にどんな条件を求めるか、できるだけ具体的に設定してみてください。その条件に合致する企業への転職が叶えば、もう転職をする必要もなくなるはずです。
- 仕事内容:エンジニアとしてキャリアアップを目指せる
- 社風:チームで協力して仕事を進めていく
- 給料:月収30万円以上
- 職場環境:通勤30分圏内
ただ、求める条件を自分の理想で決めてしまうと転職市場とのズレが生じてしまう可能性もあります。そうならないためにも、自分の希望だけで条件を決めるのではなく、就職エージェントやハローワークなどに相談したうえで、現実的な条件を決めていくことが大切になります。
転職先でかなえられる自分の将来像を思い描く
転職を考えるうえで「こんな仕事をしたい」「こんな環境で働きたい」と目先の問題に目がいくかもしれません。それもダメではありませんが、転職回数を増やさないためには、将来なりたい自分像を描いて、その自分像が転職先で叶えられるかどうかという視点で考えることが大切です。
というのも、将来のビジョンが明確であればあるほど、自分が今どんな経験を積んで、どのように成長していけばいいのかがわかり、そのビジョンに合うのはどんな会社なのかという目線から転職を叶えられるからです。
本田 百合香
具体的には5年後、10年後の自分を想像してみてください。その未来が叶えられる会社に転職できれば、今回の転職が最後になる可能性が高まりますよ。
転職回数が多いと感じたら「転職を繰り返す理由」を整理してから選考に臨もう!
この記事では、転職回数が多いと悩む場合の転職活動の方法として、マイナス印象に映らない転職回数が多い理由の伝え方や転職を成功させる4ステップなどについて解説してきました。
確かに、転職回数が多い場合の転職は、企業から「また転職するのでは」という点を不安視され、不利になりやすい傾向があります。だからといって転職をあきらめる必要はありませんよ。企業が不安視する「転職を繰り返す理由」をしっかりと整理して、選考に臨むことで理想の転職を叶えることは十分可能です。
さらに、転職先に求める条件や将来のキャリアなどを明確にすることで、これ以上転職を繰り返すことなく、長く勤められる会社への転職を叶えることもできます。この記事の内容を参考に、将来まで見すえた転職を叶えていきましょう。
とはいえ短期間での転職を繰り返してしまうと、スキルが身に付きづらかったり、キャリアアップを狙いづらくなったりしてしまうので、慎重に判断したうえで転職へと踏み切るのが大切です。