目次
- 職歴なしでの就活は理由の具体化がマスト! 4ステップで徹底対策
- 対策前に知っておこう! 「職歴」に関する3つの基礎知識
- これまでの経歴やスキルを伝える「職歴」
- 職歴がないことが就職にマイナスな影響を及ぼす可能性はある
- 職歴なしでも入念に対策をすれば理想の企業への就職はできる
- 見本付きでわかる! 「職歴なし」で応募書類を作るための必須情報
- アルバイト経験を職歴に書くことは可能
- 「職歴なし」の履歴書の記入方法
- 「職歴なし」の職務経歴書の記入方法
- 「職歴なし」からの就職には企業の不安を解消する意欲アピールが超重要!
- 「職歴なし」に対して抱く企業側の5つの不安&意欲を押し出す解消法
- ①「就業経験がないのは何か問題があるから?」
- ②「そもそも就職意欲が低いのでは」
- ③「即戦力にはならないかも」
- ④「年齢相応の常識やビジネスマナーが身に付いていないのでは?」
- ⑤「入社してもうまくなじめないかも」
- 4ステップで徹底対策! 職歴なしでも内定を獲得するための必須準備
- ステップ①職歴がない理由を明確にする
- ステップ②自己分析で自分の強みや人柄を客観的に見る
- ステップ③自己分析結果と志望企業との共通点を見つける
- ステップ④「職歴なし」に対する面接での頻出質問対策をする
- 内定獲得率アップ! 職歴がない人の内定獲得を後押しする+αの対策4選
- ①なるべく早めに就活を始めて空白期間を短くする
- ②広い視野で企業探しをする
- ③志望職種に合わせた資格を取得する
- ④既卒向けの就職エージェントを利用する
- 職歴に影響されない就活がしたい……おすすめの3つの就活法
- ①正社員登用を目指して非正規雇用から始める
- ②派遣などで経験を積んでから正社員にチャレンジする
- ③公務員を目指す
- 職歴なしから就職を目指すあなたに伝えたいこと
- 自分の市場価値を把握しておくことも重要
- 焦った決断はミスマッチにつながりやすい
- 「職歴なし」のマイナスイメージをカバーする対策を着実に重ねて希望をつかもう!
職歴なしでの就活は理由の具体化がマスト! 4ステップで徹底対策
こんにちは。キャリアアドバイザーの今井です。
「職歴なし」で就活をしようとしている人から、よくこんな相談をもらいます。
職歴はこれまでのあなたのスキルや努力を伝える重要なものです。だからこそ、職歴なしの状態での就活には不安を感じることも多いですよね。
確かに職歴がないことで就活の難易度が上がる面はあります。職歴がない人を採用することに不安を感じる企業もあるでしょう。それを打開するには、応募書類と面接であなたの魅力を漏れなくアピールし、職歴なしによるマイナスイメージをカバーすることが大切です。
この記事では、キャリアアドバイザーのアドバイスを交えて職歴がない人が就活を成功させるためのポイントを解説します。一緒にあなたの魅力をアピールする方法を知り、就活を成功させましょう。
対策前に知っておこう! 「職歴」に関する3つの基礎知識
あなたは職歴が何か、しっかりと理解できているでしょうか? 対策をする前に、まずは職歴についての基礎知識を身に付けておきましょう。
ここからは、職歴の意味や職歴なしという経歴が就活に与える影響について解説していきます。対策前の準備段階として、この先の内容もチェックしておいてくださいね。
これまでの経歴やスキルを伝える「職歴」
職歴とは、これまで就いていた職業の経歴を表すものです。職歴を見れば今までどのような仕事をしていたのか、どのようなスキルを持っているのかなどを知ることができます。
就活をするうえでは、ほぼ必ず職歴の提示が求められます。正社員として働いた正確な期間を記載することが義務付けられており、守らなかった場合経歴詐称と見なされてしまう可能性もありますよ。
職歴がないことが就職にマイナスな影響を及ぼす可能性はある
- 社会人経験がないことを企業から不安視されやすい
- 中途採用枠に応募する際には選択肢が狭まる可能性がある
職歴がないということは、社会人経験がないということになります。新卒ならそれも当然ですが、中途採用枠に応募する際は、「社会人経験がない」という事実が企業の不安要素になりやすいことを覚えておきましょう。
また、社会人経験がないことで選択肢が狭まる可能性もあります。新卒でない場合は中途採用枠へ応募することもありますが、中途採用の募集は即戦力を必要としているものが多く、応募条件に職務経験が含まれていることもあるのです。
松下 建都
職歴なしでも入念に対策をすれば理想の企業への就職はできる
- 職歴だけが合否を決めるわけではないから
- 職歴よりも別の要素を重視する企業も多いから
職歴は就活においてとても重要な役割を果たすものですが、職歴なしだからといって就職をあきらめる必要はありません。
職歴がないことによる影響や、企業からどんな不安を持たれるのかを正しく理解し、しっかりと対策をすれば就職できる可能性は十分にありますよ。
米田 有希
職歴なしだと、アピールできるスキルや経験は限られます。就活成功へ着実に駒を進めていくには、就職に対する意欲と熱意をしっかりと伝えることが大切です。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
職歴なしについては、企業によって評価が違います。一般的には職歴がある方が望ましいとする傾向があるものの、なくても就職することは十分に可能ですよ。
ただし、職歴がないことで企業からネガティブな印象を持たれる可能性が高まることも事実です。チャンスをつかむには、ネガティブイメージを払拭するための準備とアピールの工夫が欠かせません。
大切なのは、自信を持ったアピールと企業とのコミュニケーションです。あなたの強みや熱意を伝えることで、職歴に限らずチャンスを手に入れることができますよ。
大学を卒業後就職した経験がない人のことを既卒と言います。既卒の就活対策についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、該当する人は参考にしてみてくださいね。
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見本付きでわかる! 「職歴なし」で応募書類を作るための必須情報
職歴がない人が就職を目指す際、最初に立ちはだかる壁が書類選考です。職歴がないことによる企業の不安は大きいので、別の部分でアピールをするなどの対策をしなければ、書類選考の時点で採用見送りになってしまう可能性もありますよ。
ここからは、職歴なしの場合の書類の書き方やポイントを解説していきます。面接のフィールドに立つために、まずはしっかりと書類選考を突破しましょう。
アルバイト経験を職歴に書くことは可能
正社員として働いた経験がない場合は、アルバイト経歴を職歴として書くこともできます。ただ、書いても必ずしも評価がプラスになるわけではありません。むしろ「どうしてわざわざアルバイトの経歴を書くんだろう」と不安に思われる可能性もあります。
だからこそ、職歴欄に書くアルバイトの内容は慎重に選ぶ必要があります。たとえば志望企業と共通する事業内容のものや、アピールになるようなスキルが身に付いたアルバイトであれば、あなたの魅力を伝える材料にもできますね。
米田 有希
短期間で辞めたものや志望企業との接点がないアルバイトは、記入することでむしろマイナスな印象につながってしまう可能性もあります。職歴欄に記載するアルバイトは慎重に選びましょう。
- 志望企業と同様な事業内容のもの
- アピールになるようなスキルを身に付けられたもの
履歴書の職歴欄にアルバイトを書く場合の記入方法やアピール法については、こちらの記事で詳しく解説しているので、職歴欄を作成する際に目をとおしておきましょう。
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履歴書の職歴にアルバイトを書こうと考えた時、不安に感じることが多い人もいるのではないでしょうか。そもそも書いて良いのか、どのように書くべきなのかが気になるところですよね。この記事では、専門家のアドバイスを交えて職歴にアルバイト経歴を書くときのポイントを解説していきます。
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キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
応募書類にアルバイトの経歴を書くときは、+αのアピールをすることを忘れないでください。どのような仕事を担当していたのかを具体的に書くことで、スキルのアピールになります。たとえば接客や商品管理など、どんな役割を担っていたのかを伝えましょう。
アルバイトを通じて達成した実績や成果を示すのも効果的です。売上目標の達成、顧客から褒められた経験、クレームの解決、改善や提案など、自分がアルバイト先の企業にどのように貢献したのかを書いておきましょう。
またアルバイトで身に付けたスキルや能力の記載も忘れないでください。コミュニケーション能力や問題解決能力など、些細なことでも得たスキルがあり、それが志望企業で活かせそうならしっかりアピールしましょう。成長性や向上心のアピールにもつながりますよ。
履歴書や職務経歴書だけでなく、面接でもアルバイトの経験からあなたの成長や経験をアピールして、好印象を狙いましょう。
「職歴なし」の履歴書の記入方法
履歴書の職歴欄を空白のまま提出するのは、マナー違反と見なされ大きなイメージダウンにつながる場合があります。
一度に多くの人が応募するような企業だとこの時点で不採用となってしまう可能性もあるので、正社員として働いた経験がなかったとしても、「職歴がない」ということがわかるように記載しておきましょう。
職歴なしの履歴書の書き方についてこちらの記事でもっと詳しく解説しているので、書き方に悩んだときは参考にしてください。
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職歴なしの履歴書は、経歴を嘘つくことなくありのままの事実をっ買うことが重要です。この記事では、専門家のアドバイスを交えつつ、職歴がない場合の履歴書の書き方や職歴なしの履歴書でも選考突破が狙える理由、魅力が伝わる履歴書を書くためのポイントまで解説します。
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「職歴なし」の職務経歴書の記入方法
中途採用枠などに応募するうえでは、履歴書にあわせて職務経歴書の提出も求められます。職務経歴書とは、これまでの仕事の内容や実績、身に付けた知識やスキルをまとめた書類です。職歴なしでも提出する必要があるので、この職務経歴書の記入法も知っておく必要がありますよ。
職務経歴欄には職歴がないため「なし」と記載しつつ、アピールできるアルバイト経験などがあれば、そちらをメインに記載しておきましょう。また職務経歴書にはあなたが持っているスキルや資格を記入する欄があり、ここをうまく活用するのもポイントです。
アルバイトやこれまでの経験をとおして得たスキル、資格などはしっかりと書いておきましょう。
本田 百合香
履歴書と同様、職務経歴書にもアルバイト経験を書いて問題ありません。志望企業と共通点のあるものや、スキルを身に付けたものに絞って記入しておくことがポイントです。
「職歴なし」からの就職には企業の不安を解消する意欲アピールが超重要!
職歴がないとなると企業は「どうして職歴がないんだろう」「何か問題があるから職歴がないのかな」と不安を抱く場合があります。こういった不安を解消するためには、なぜ職歴がないのかの理由に加えて、働く意思をしっかりと伝えることが重要になります。
採用したとしてもモチベーションを維持できないかも、すぐに辞めてしまうかも、そう思われたままでは内定まではたどり着けません。「御社で働きたい」という強い意欲をアピールして、仕事に対し前向きである姿勢を示しましょう。
松下 建都
意欲や熱意が伝われば、企業もあなたが問題なく働くことができる人材で、すぐに辞めてしまうことはないと理解してくれるはずです。意欲をしっかりアピールすることが、就活成功のカギですよ。
「職歴なし」に対して抱く企業側の5つの不安&意欲を押し出す解消法
職歴がない人には企業側も不安を抱きやすいものです。対策をするために、まずは具体的にどのような不安を抱かれるのかを理解しましょう。
ここからは、職歴なしの人に対して企業側が抱きやすい不安と、それを解消する方法について解説していきます。
①「就業経験がないのは何か問題があるから?」
- 社会人経験がない理由をしっかり伝える
- ネガティブな理由ならその考えにいたった理由と現在はその思いが解消していることを伝える
- 留学などのポジティブな理由はそのまま伝える
- ケガや病気、親の介護などの場合は、事実+今後は問題なく働けることを伝える
職歴なしと聞くと「何か問題があって社会人になれなかったのかも」と考える面接官もいるでしょう。この不安を解消するには、これまで正社員として働いてこなかった理由の説明が大切です。
「働きたくなかった」などネガティブな理由の場合は、なぜそう思ったのかまで含めて伝えたうえで、今はその思いを解消し、入社に向けて強い意欲があることを伝えましょう。
過去の行動や思いを振り返り、今は前向きに行動を起こしていると伝えることでマイナス印象もカバーできますよ。
米田 有希
留学などのポジティブな理由なら、そのまま伝えるのがおすすめです。ケガや病気、親の介護などの場合は、事実に加えて今後は問題なく働けることを伝えて面接官の不安を解消してくださいね。
②「そもそも就職意欲が低いのでは」
- 入社後の明確なキャリアビジョンを伝える
- 入社後の将来を見すえていること、意欲的に仕事に取り組む意思をアピールする
これまで正社員として働いていなかったとなると「本当に働く気はあるのかな」「ちょっとしたことですぐに辞めてしまうかも」と不安を感じる面接官もいます。
この不安の解消に役立つのが、入社後の明確なキャリアビジョンです。どのように成長し、何を目指して働くのかをしっかり伝えましょう。将来を見すえて働いていること、意欲的に仕事に取り組む意思があることをアピールしてくださいね。
松下 建都
明確なキャリアビジョンを立てることで目標ができるので、入社後もモチベーション高く働くことができます。
キャリアビジョンの作成法についてはこちらの記事で解説しているので、なかなか明確なキャリアビジョンが立てられない人は参考にしてください。
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キャリアビジョンとは? 10例文付きで解説する作成の極意!
面接対策としてキャリアビジョンを考える時、難しく感じることがありますよね。キャリアビジョンを考えるコツは、今と理想の将来像、そこへ近づくためにするべきことを見極めること。この記事では、専門家のアドバイスを交えキャリアビジョンの例文から考え方まで解説していきます。
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③「即戦力にはならないかも」
- アルバイトなどの経験からスキルを押し出す
- 選考書類の職歴欄にアルバイトでの業務内容や得たスキルを書く
社会人として働いた経験がない人に、即戦力として働いてもらうことは難しいだろう考える企業は実際多いです。その結果、実績がある人の採用を優先するケースもあります。
これを打開して内定を獲得するためには、アルバイトなどの経験からスキルを押し出すのが効果的です。コミュニケーション能力やタイピング能力などちょっとしたことでもアピールになるので、身に付いたものや得意になったことがあればアピールしましょう。
本田 百合香
選考書類の職歴欄にアルバイトの業務内容や得られたスキルを書くことは、正社員としての職歴がないとしても十分効果的なアピールになります。書類選考でも気を抜かず、あなたの魅力を余さずアピールする気持ちで挑んでくださいね。
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
応募条件に「実務経験必須」と書いてあった場合でも、あきらめずにチャレンジすることが重要です。この条件が絶対ではないケースもありますし、なかには志望者にスキルやポテンシャルがあれば柔軟に対応したいと考える企業もあるはずです。
また、実務経験がなかったとしても「実務経験〇年以上。またはそれに準ずる経験・スキル」とあれば、似たような経験や活かせるスキルがあれば条件を満たしていることになります。
まずは自分の持つスキルや経験を客観的に把握し、アピールポイントを明確にしましょう。求人に記載されている実務経験と完全に合致していなくても、ほかの角度からアピールすることで内定へ駒を進められる可能性がありますよ。
実務経験がないからといってあきらめず、自信を持ってアピールすることが大切です。あなたを求めている企業は必ずあります。
④「年齢相応の常識やビジネスマナーが身に付いていないのでは?」
- アルバイト経験で培ったマナーやスキルを伝える
- アルバイト先で受けた研修内容を伝える
- アルバイト経験がない場合は、書籍やインターネットで一通り勉強しておく
たとえば電話対応や名刺交換、情報の扱い方など、社会人1年目に学ぶスキルや考え方が、職歴なしの場合は備わっていない可能性がありますよね。
この点には企業側も不安を覚えることがあるため、不安解消のためにあなたがこれまでのアルバイト経験で培ってきたマナーやスキルを伝えましょう。「接客業だったので言葉づかいやマナーには人一倍気を使っていました」など、しっかりと社会人としての振る舞いができることを伝えてください。
もしアルバイト先で研修を受けていれば、それを伝えるだけでも面接官の不安が解消できる可能性があります。
本田 百合香
アルバイトの経験がない場合は、ビジネスマナーについて書籍やインターネットで一通り勉強しておきましょう。入社に向けて努力をする意欲そのものがアピールになりますよ。
⑤「入社してもうまくなじめないかも」
- アルバイト経験からコミュニケーション能力をアピールする
- コミュニケーションに苦手意識を持っている場合は人と積極的にかかわる機会を作る
仕事をするうえでは、多くの人とのコミュニケーションが必要とされます。
取引先と良い関係を築くのはもちろん、職場の雰囲気を良好に保つためにもコミュニケーション能力は重視されるため、その点で職歴なしの人は企業から「これまで正社員として働いたことがないし、職場になじめないかも」と不安を抱かれてしまうケースもあります。
この不安を解消するのにも、アルバイト経験のアピールが役立ちます。特に接客業の場合は人と接することに慣れている可能性が高く、企業としても相手の気持ちを読み取る能力が備わっていることが期待できますよね。この点はしっかりアピールしておきましょう。
松下 建都
コミュニケーションが苦手なら、就活をしながらボランティア活動に参加するなど人とかかわる機会を作ってみてください。克服はできなくとも、努力が評価される可能性もあります。
4ステップで徹底対策! 職歴なしでも内定を獲得するための必須準備
職歴なしで内定獲得を目指すなら、徹底的な事前準備が欠かせません。職歴がないと企業から不安視されることが多いので、確実に不安を解消するために対策を重ねましょう。
ここからは、職歴なしの場合に特に念入りに取り組んでおきたい準備について解説します。ここにいかに力を入れるかが合否を分けるといっても過言ではありません。しっかり確認しておきましょうね。
ステップ①職歴がない理由を明確にする
職歴がない場合、企業がまず一番に気になるのはその理由です。どうしてこれまで正社員として働いていなかったのか、理由をしっかりと説明できるようにしておきましょう。
もし「新卒就活時は意欲的に取り組むことができなかった」などのネガティブな理由の場合は、その原因まで振り返り、反省点を伝えることが大切です。反省したことを学びに変え、入社後にどう活かして働いていくかを伝えられれば、マイナスイメージをカバーできますよ。
米田 有希
企業が知りたいのは、あなたが問題なく働ける人材なのかどうかです。「何か問題があるから就職できなかったのでは?」という不安をしっかりと解消することが大切ですよ。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
社会人として働いた経験がないことで、企業側は「入社してもすぐに辞めてしまうのでは」「社会人として問題があるのかも」「周囲とうまくやっていけるかな」とさまざまな点で不安を持ってしまいます。この不安を解消できなければ内定獲得は難しいと理解しておきましょう。
大切なのは、職歴がない理由を明らかにして反省点としてとらえ、反省から得た学びを今後に活かしたいと前向きに考えることです。企業側もそんなあなたの向き合い方に好印象を抱く可能性がありますよ。
輝かしい職歴がなくとも、高い意欲を示せれば採用担当者の心を動かすことは可能です。職歴がないからこそ、他の志望者の誰よりも入社意欲を押し出す、誰よりも志望企業を理解する、そういった就職に向けた前向きな姿勢で対策と準備を進めていければ、必ず理想のキャリアを実現できますよ。
ステップ②自己分析で自分の強みや人柄を客観的に見る
就活をするうえで自己分析は必要不可欠ですが、職歴なしの場合は特に念入りにしておきましょう。
スキルや経歴をアピールできない分、ライバルと差を付けられるのは企業とのマッチ度や入社意欲の高さです。これを押し出すには、自己分析で自分の強みや人柄を知っておく必要があります。
自己分析をする際は、大学時代から卒業後の現時点までを振り返りましょう。アルバイトやゼミ、サークル活動をとおして得た経験とスキルを整理し、強みを見つけてください。思考を整理するうえでは、頭のなかを整理して体系化できるマインドマップの活用がおすすめです。
松下 建都
見つけた強みは書き出しておき、志望する企業に合わせて何を押し出すかを決めましょう。「社風に合うのか」「どのように活躍できそうか」に注目してアピールポイントを決めてくださいね。
マインドマップの作り方や活用方法については、こちらの記事の解説も参考になりますよ。
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マインドマップで自己分析を進めるための3ステップ|活用例付き
マインドマップで広く深く自己分析を進めることで、自己理解を深めて効率的に自分をアピールすることができます! 今回はマインドマップでわかる自分の特性や、自己分析で使うメリットを紹介していきます。またマインドマップの作り方や活用例もキャリアアドバイザーが解説していくので参考にしてくださいね。
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ステップ③自己分析結果と志望企業との共通点を見つける
企業とあなたの間にある共通点が多いほど、マッチ度の高さをアピールすることができます。志望企業の社風や業務形態、仕事内容などと結び付くあなたの強みを見つけましょう。
たとえば、IT系の仕事ならPCスキルがアピールになりますよね。入社後に活かせる強みを伝えることで、企業側もあなたの活躍に期待感が持てるので、印象アップを狙うことができます。
米田 有希
アピールの裏付けになるストーリーも忘れないでください。説得力が増し、面接官もあなたが入社後に活躍する姿をイメージしやすくなります。
- IT系の仕事:PCスキル
- コツコツ努力できる人を求める企業:高い集中力
ステップ④「職歴なし」に対する面接での頻出質問対策をする
職歴がないとなると、その理由や働いていない間に何をしていたのかなど、空白期間についてさまざまなことを聞かれると思っておきましょう。
ここで大切なのは、質問への回答がアピールにつながることを理解して明確な回答をすることです。想定される質問への回答を事前に用意しておくことで対策ができるので、きちんと準備をしておきましょう。
本田 百合香
マイナスを0にするのではなく、マイナスをプラスにする気持ちで対策をすることが大切です。これまでしてきた自己分析の結果をふまえ、あなたにしか答えられない回答を用意しておきましょう。
- 「これまで正社員として働いてこなかったのはなぜですか?」
- 「今このタイミングで就職しようと思ったのはなぜですか?」
- 「大学卒業後は何をしていましたか?」
- 「何か弊社で活かせるようなスキルはありますか?」
大学卒業後就業経験のない既卒の面接対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。該当する人はこちらの記事も参考にしながら対策を進めましょう。
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既卒の面接はマイナスイメージの払拭が最重要|3つの必須対策を解説
既卒の面接を突破するためには、企業が既卒に抱くマイナスイメージを払拭することが最重要です。この記事では既卒が抱かれやすい印象から、ネガティブな要素もプラスに印象付ける方法を、専門家監修のもと詳しく解説しています。
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内定獲得率アップ! 職歴がない人の内定獲得を後押しする+αの対策4選
企業の不安を解消するための対策を着実に進めていくことが、職歴なしで内定を獲得するためのポイントです。ただ、それだけでは不安な点もありますよね。+αの対策を重ねて、さらに内定獲得の可能性を上げましょう。
ここからは、内定獲得を後押しする4つの対策について解説していきます。希望をつかむために、できることをすべてしたうえで就活に挑みましょう。
①なるべく早めに就活を始めて空白期間を短くする
- 就業意欲が薄いと思われやすくなる
- 年齢相応のスキルがないことへのマイナスイメージが大きくなる
職歴がないなかで就活をするうえで大切なのは、これ以上何もしていない期間を作らないことです。経歴の空白期間が長くなるほど、企業は「本当に働く気はあるのかな」「しっかり意欲を持って働いてくれるかな」と不安を抱えやすくなります。
内定獲得の可能性を上げるためには、早めの行動がカギです。まずは職歴を作り、実務経験を積みましょう。時期を見極めるのももちろん就活をするうえでは重要な戦略の一つですが、空白期間を長引かせないことも意識してくださいね。
米田 有希
ただし、焦って就職先を適当に決めてしまうのは避けましょう。行動はスピーディに、判断は慎重に進めることを意識して、あなたに合った職場を見つけてください。
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
空白期間があると、企業としてもその間に何をしていたのかが気になるところです。特に長い空白期間があると「就職の意欲がないのでは」「計画性に乏しいのかも」と不安を抱かれてしまう可能性がありますよ。
ただし焦りは禁物です。自己分析や企業研究などの準備をしっかりとして、自分に合った職種や企業を見極めましょう。
就職は人生に大きくかかわる重要な選択なので、後悔しないように慎重に進めてください。自分の経験やスキルをしっかりとアピールし、将来の明確なビジョンを持って面接に臨みましょう。焦らず着実に進んでいけば、納得する就職をかなえられますよ。
すでに経歴に長い空白期間がある場合は、こちらの記事を参考にしてください。既卒2年目での就活のコツを解説しています。
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既卒2年目は企業の懸念払拭がカギ! 回答例文付きで徹底攻略しよう
既卒2年目で就活をするうえで押さえておきたい基礎知識や、頻出質問に対する回答例などを、キャリアアドバイザーの解説を踏まえながらわかりやすく解説します。求人の探し方から独自の就活対策法もチェックできる、既卒2年目の人は必見の内容です。
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②広い視野で企業探しをする
職歴なしの状態で就活をするとなると、特に経験やスキルを求められやすい中途採用枠では条件に合わないなどで、そもそも選べる選択肢が狭まりやすくなります。
内定獲得の可能性を上げるには、できるだけ広い視野で企業探しをして多くの選択肢を用意しておくことが大切です。
たとえば、「本が好き」から仕事探しを始めるなら出版社や書店、印刷会社、ブックデザイナーやエディトリアルデザイナーなど、たくさんの選択肢があります。職種や業界を絞らず、興味のある分野に対し幅広い企業探しをしましょう。
本田 百合香
どうしても条件にぴったりな企業が見つからないときは、近い業務内容の仕事に挑戦して経験を積むのもおすすめです。実務経験は必ずあなたの力になり、将来的に希望を実現しやすくなりますよ。
- 本にかかわる仕事:出版社、書店、印刷会社、ブックデザイナー、エディトリアルデザイナー
- PCスキルを活かせる仕事:プログラマー、SE、事務、家電量販店のPCコーナー
③志望職種に合わせた資格を取得する
内定獲得の可能性を上げるには、資格も大きなアピールになります。職歴なしであっても、資格があれば仕事を問題なくできる程度のスキルを持っている証明になる場合がありますよ。採用ページを確認し、推奨資格や必須スキルに関連する資格がある場合は取得しておくのも良いでしょう。
資格を持っていればアピールできるポイントが増え、選択肢が広がりやすくなります。資格の勉強をとおして身に付けた知識は入社後にも非常に役立つので、時間があればぜひ挑戦してみてくださいね。
米田 有希
資格を取得していることそのものが就職への熱意のアピールになる場合もあります。もしチャレンジできるものがあれば挑戦してみるのが良いですよ。
④既卒向けの就職エージェントを利用する
- 就活のプロから一対一でサポートが受けられる
- 企業探しから書類選考対策、面接対策までサポートしてくれる
- 非公開求人を紹介してもらえる場合がある
一人で就活を進めるのは難しいですよね。ただでさえわからないことが多いのにやることも多く、精神的な負担になることもあるでしょう。そんなとき心強い味方になるのが、就職エージェントです。
就職エージェントは、一対一であなたの就活をサポートしてくれます。企業探しから書類選考対策、面接対策まで手厚いサポートを受けることができますよ。
松下 建都
企業探しではあなたの悩みや人柄に合わせた企業紹介や、インターネット上にはない非公開求人の紹介をしてもらえることもあります。就活に不安があるときは、相談してみるのがおすすめです。
職歴に影響されない就活がしたい……おすすめの3つの就活法
職歴なしの経歴をカバーする対策をすることも大切ですが、職歴なしに影響されない就活法があればかなり就活も楽になりますよね。
ここからは、職歴なしでも選考結果に影響しにくい就活の方法を紹介していきます。職歴なしからいきなり就活をすることにハードルの高さを感じているなら、ここで紹介する選択肢も視野に入れてみてくださいね。
①正社員登用を目指して非正規雇用から始める
- 就活のハードルが低くなる
- 事前に職場の雰囲気や内情を知ってから正社員になれる
パートやアルバイト、契約社員、派遣社員などの非正規雇用から、正社員へと切り替えることができる正社員登用制度を知っていますか? たとえばアルバイトとして入社した時、一定の条件を満たせば正社員になれる可能性があります。
非正規雇用であれば、いきなり正社員を目指すよりも就活のハードルが低くなるのでチャレンジしやすいですよね。正社員登用制度がある企業のなかに興味を持てるところがあれば、挑戦してみるのも一つの手です。
松下 建都
入社してすぐに正社員登用をしてもらえるわけではないことや、正社員登用制度があっても必ず正社員になれるとは限らないこと、多くの場合試験に合格する必要があることも覚えておきましょう。
正社員登用についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、視野に入れている人はしっかり確認しておきましょう。
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正社員登用とは? リアルな利用実態から状況別の対策リストを大公開
非正規雇用から正社員を目指すことができる正社員登用制度。利用したいと思っても、どんな制度なのかがわからないと、なかなか一歩を踏み出しづらいですよね。この記事では、専門家のアドバイスを交えながら正社員登用制度の基礎知識から対策まで解説。一緒に正社員としての一歩を踏み出しましょう。
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②派遣などで経験を積んでから正社員にチャレンジする
- 正社員を目指すよりは就職のハードルが低い
- いろいろな企業で実務経験を積むことができる
- 場合によっては派遣から正社員になれることもある
派遣であればまったく職歴を見られないというわけではありませんが、正社員を目指すよりはハードルが下がります。まずは派遣社員として実務経験を積み、その後正社員を目指して就活をするのも選択肢の一つですよ。
働きぶりが評価されたり実績を残せば、正社員として働くチャンスが巡ってくることもあります。いきなり正社員を目指すのが難しいときは、派遣社員から始めることも検討してみてくださいね。
③公務員を目指す
- 試験に合格すれば就職できるため職歴に左右されない
- 収入や雇用が安定しやすい
公務員は試験に合格すれば就職できるので、職歴がないことに結果が左右されません。公務員なら収入や雇用も安定するので、今から勉強する時間を十分に確保できる場合や、試験合格へ向けて高いモチベーションを持って挑めるときにおすすめです。
本田 百合香
ただ、公務員試験を受けるには年齢制限があります。職種によって違うので、公務員を目指すことを考えているならどの職種が今から挑戦できるのかはしっかりと確認しておきましょう。
職歴なしから就職を目指すあなたに伝えたいこと
職歴なしの状態での就職を目指すとなると、うまくいかないことも多いですよね。追いつめられると考え方が偏ってしまったり、視野が狭くなりやすいものです。
ここからは、職歴なしの状態で就活に臨むあなたに知っておいてほしいことを解説していきます。就活をするうえで大切なのは、選択肢を冷静に見極めることです。そのためにも必要な内容なので、しっかりチェックしてくださいね。
自分の市場価値を把握しておくことも重要
- 就職エージェントに相談する
- 実際に何社か選考を受けてみる
今のあなたがどれくらい企業から求められるのか、その指標を示すのが市場価値です。市場価値が高いほど多くの企業や社会から求められやすい人材と判断することができます。
ただ職歴がない場合は、これまでの経歴を参照して自身の市場価値を確認することができないので、まずは就職エージェントに相談をするのがおすすめです。大学で学んできたことやアルバイト経験などから、何が強みで、就職に向けて何が必要なのかをアドバイスしてもらえますよ。
そのほかには、実際に何社か選考を受けてみるのがおすすめです。そこでどのような評価を受けるのかで、客観的に見た自分の市場価値を調べることもできます。
自分の市場価値を高く見積もりすぎると、実力に対し難易度が高い企業に挑戦してしまい不採用が続く可能性もありますし、反対に低く見積もりすぎても、あなたに合わない企業に入社してしまい大きなストレスを抱えることになる可能性があります。
松下 建都
今の就活市場の状況と、あなたの立ち位置を客観的に見て市場価値を判断することが、自分に合った企業を見つけるために重要です。
焦った決断はミスマッチにつながりやすい
職歴なしでの就活は難航しやすく、焦りを感じるほど視野が狭くなってしまう可能性があります。その結果内定が出た企業にとりあえず入社してしまい、後からミスマッチが判明するという負のループに陥ることもありますよ。
大切なのは、たとえ就活がなかなか前に進まないとしても、焦る気持ちをグッとこらえて冷静になることです。根気強く就活を続け、失敗からまた対策を重ねていくことで必ずあなたにぴったりの企業に出会うことができますよ。
「職歴なし」のマイナスイメージをカバーする対策を着実に重ねて希望をつかもう!
ここまで、職歴なしの人に対して面接官が抱く不安や、それをふまえた就活対策などについて解説してきました。
職歴なしの状態での就活は難しい局面があり、不採用が続いてあきらめたくなることもあるでしょう。しかし着実な対策を重ねてしっかりあなたの魅力をアピールすれば、少しずつでも前に進んでいくことができます。それだけは忘れないでくださいね。
「職歴なし」のマイナスイメージをカバーする対策を着実に重ねていき、希望のキャリアを手に入れましょう。
職歴がないことでどのような影響が出るのかを知り、事前にしっかりと対策をしておくのが就活成功のカギです。戦略を練ったうえで選考に挑むことが大切ですよ。