目次
- 準社員の働き方には7つの特徴がある! 自分に合った働き方か見極めよう
- 準社員とは企業が独自に設定した正社員とパートの中間的な働き方を指す
- まず確認しておこう! 準社員に関する7つの基本情報
- ①雇用形態:正社員以外の働き方として企業が独自に設定
- ②雇用期間:事前に雇用期間が決まっている場合がある
- ③責任範囲:限定されている場合が多い
- ④給与形態:月給制や時給制の場合が多い
- ⑤休暇制度:有給を取得することができる
- ⑥福利厚生:一部適用範囲外のことがある
- ⑦キャリア:正社員になれる可能性がある
- 一歩理解を深めよう! 準社員とほかの雇用形態との違い
- 正社員|責任範囲が違う
- 契約社員|契約期間に関する取り決めが違う
- 派遣社員|雇用元が違う
- パート・アルバイト|出勤の頻度や時間が違う
- 判断基準になる! 準社員のメリット&デメリットを一覧で解説
- メリット:プライベート中心の働き方がしやすい
- デメリット:収入・雇用の面で将来に不安が残る
- 準社員になるべき? 自分に合った働き方を見極める4ステップ
- ステップ①準社員のメリットとデメリットを把握する
- ステップ②仕事に対して求めるものを書き出す
- ステップ③仕事に求めるものを得られる環境を考える
- ステップ④プライベートも含めたビジョンを立て準社員が合っているか確認する
- 準社員になる決断をしたときに確認しておきたいポイント
- 企業ごとに雇用条件が変わるため入念にチェックする
- 志望企業でのキャリアプランを立てて生計を立てられるか確認する
- 準社員を検討するときは7つの特徴を理解して慎重な判断をしよう!
準社員の働き方には7つの特徴がある! 自分に合った働き方か見極めよう
こんにちは、キャリアアドバイザーの今井です。
準社員という働き方について考えている人から、よくこんな相談をもらいます。
準社員を検討するにしても、どのような働き方なのか、ほかの雇用形態と何が違うのかがわかっていなければ、判断はできませんよね。まずは準社員という働き方の7つの特徴を知り、理解を深める必要がありますよ。
この記事では、準社員の意味や働き方に関する特徴について解説します。一緒に準社員がどのような雇用形態なのかを正しく理解し、自分に合った働き方なのかを見極めましょう。
準社員とは企業が独自に設定した正社員とパートの中間的な働き方を指す
準社員とは、企業が独自に設定した雇用形態です。正式に設定された定義はなく、どのような働き方を表すのかは企業の規定によりさまざまです。正社員とパートの中間的な立場とも言えますね。
特に契約期間や働く時間、仕事内容などが企業ごとに決められている場合が多いので、志望企業ではどのような規定となっているのかをしっかりと確認することが大切です。
すべての企業で準社員を募集しているわけではないものの、準社員を積極的に採用している有名企業も多くあります。まずはどのような企業が募集しているのかを知り、働く環境をイメージしてみるのも良いでしょう。
まず確認しておこう! 準社員に関する7つの基本情報
準社員という働き方には、大きく分けて7つの特徴があります。企業によってさまざまなので一概には言えませんが、大まかにどのような働き方ができるのかを把握しておきましょう。
ここからは、準社員の働き方の特徴を解説していきます。準社員についての理解を深め、どのように働いていくことになるのかイメージをつかんでください。
①雇用形態:正社員以外の働き方として企業が独自に設定
準社員の雇用形態は、企業によって異なります。契約社員やパート・アルバイトとほとんど変わらない雇用形態の場合もありますが、正社員とは区別されているので混同しないように注意しましょう。
また企業が独自に設定している雇用形態のため、雇用条件や働き方は企業によって変わります。あなたの希望する企業ではどのような働き方ができるのかはしっかりと確認する必要がありますよ。
②雇用期間:事前に雇用期間が決まっている場合がある
雇用期間に関しては、事前に期限が決められている可能性があります。数カ月といった短い期間の場合もあれば、数年単位の長期的な契約となる場合もありますよ。
一般的には一年ごとに契約を更新する形態の企業が多い傾向にありますが、雇用期間の制限がない場合もあるのでしっかりと確認しておきましょう。
本田 百合香
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
雇用期間が事前に決まっている企業の場合、経営状況によっては更新のタイミングで契約を打ち切られてしまうケースもあるため、事前に備えておく必要があります。
具体的な対策として、契約期間の間に次の職場の候補を探しておくのがおすすめです。契約が打ち切られてから次の職場を探す場合、給与がもらえない空白期間が生まれ、経済的にも苦しくなるため、契約期間の間に候補を見つけ、すぐに動けるようにしておきましょう。
また、今の仕事でスキルを身に付けておくのも有効な対策の一つです。事務職であれば簿記資格を取得するなど、実践的なスキルや資格を身に付けておくことで、もし契約が打ち切られた際にも次の職場が決まりやすくなりますよ。
さらに上記のようなスキルや資格があれば、準社員の契約を打ち切られるタイミングで正社員を目指すこともできます。自分自身の将来的なキャリアの選択肢を増やすためにも、今の仕事でスキルを高めておくことは非常に大切です。
③責任範囲:限定されている場合が多い
準社員は、仕事の責任範囲も限定されている場合が多いですよ。そのため責任ある仕事は任されにくかったり、準社員のミスの責任は正社員が取ったりといったことが考えられます。
雇用期間や労働時間が限られるため、責任範囲を広げてしまうと業務を遂行するうえで不都合が生じる可能性があるという背景があるからです。
とはいえどの程度の仕事を任されるかは、あなたのスキルや普段から企業にどれだけ貢献しているかによって変わると思っておきましょう。
松下 建都
仕事をするうえで功績を残せば、それだけ責任ある仕事を任される機会も増えるでしょう。準社員だからといってできることが極端に限られるわけではありませんよ。
④給与形態:月給制や時給制の場合が多い
給与形態に関しては、正社員と変わらず月給制の場合もあれば時給制の場合もあります。一般的には時給制の企業が多い傾向にありますが、この点も企業によって違うので応募前にしっかりと確認しましょう。
時給制の場合はどれだけ働くかで収入が大きく変動するので、1カ月にどの程度の収入を得られるのかを確認しておくことが大切です。
米田 有希
ボーナスや退職金については、準社員には支給されないケースが多いですよ。支給されるとしても、正社員よりは少額の場合が多いことは覚えておきましょう。
正社員との給与の不公平をなくす「同一労働同一賃金」
準社員の給与体系とあわせて覚えておきたいのが、同一労働同一賃金という制度です。
これは正社員と準社員を含む非正規雇用の人の待遇に不当な差ができるのを防ぐために設けられた制度で、準社員であっても正社員と同じような環境で働いているなら、それに見合った同等の待遇を得ることができるというものですよ。
「労働条件は正社員と同じなのに、契約方法が違うだけで給与が下がる」といったような事態を避けられます。
本田 百合香
準社員として働くなら、正社員との待遇に不当な差がないかどうかもしっかりと確認しておきましょう。
⑤休暇制度:有給を取得することができる
休暇制度に関しては、準社員であっても正社員と同様に有給の取得を可能としている企業が多いですよ。この点はパート・アルバイトにはない利点でもあるので、準社員の魅力の一つと言えますね。
ただし付与条件や付与日数については正社員と異なる場合があるので、事前に確認が必要です。
松下 建都
有給休暇とは別に企業が独自で設定している休暇制度については適用範囲外となる場合もあるので、注意しましょう。
⑥福利厚生:一部適用範囲外のことがある
福利厚生は、準社員の場合一部適用範囲外の場合があります。とはいえすべての福利厚生が受けられない企業はあまり多くないので、正社員と比較したときにそこまで大きな差はない可能性もありますよ。
この点も応募する前にしっかりと確認しておき、どの程度の福利厚生が受けられるのかを把握したうえで志望するかどうかを判断することが大切です。
松下 建都
特に家賃補助のような福利厚生については、受けられるかどうかで収入に大きな差が出る可能性があります。しっかりと確認しておくようにしましょう。
条件を満たしていれば社会保険に加入できる
福利厚生のなかでも重要なのが、社会保険への加入です。準社員の場合は、一定の条件を満たしていれば社会保険に加入することができますよ。
- 正社員の4分の3以上の日数で働いている
- 正社員の4分の3以上の勤務時間で働いている
社会保険に加入していれば、保険料の負担を減らすことができます。準社員の場合は正社員に比べて収入が低くなる場合も多いので、この点は重要なポイントですね。
⑦キャリア:正社員になれる可能性がある
責任範囲の広さや任される仕事内容の違いから、準社員のキャリアは正社員に比べて限定されやすくなります。しかし正社員として雇用してもらえる可能性もあるので、ステップアップしていける可能性は十分にありますよ。
このとき多いのが、準社員として働くなかで功績を上げたり、勤務態度の良さから正社員になることを打診されるケースです。もし将来的に正社員として働きたいと思うなら、意欲的に仕事に取り組む姿勢が重要ですね。
本田 百合香
なかには正社員登用制度を設けている企業もあり、そういった企業では正社員になれる可能性が高いですよ。詳しくはこの先で解説していきます。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
今働いている企業でそのまま正社員になることだけが、準社員のキャリアではありません。たとえば今の仕事とはまったく違った新しいスキルや知識を身に付けるため、ほかの企業に再度準社員として入社するキャリアの積み方もあります。
雇用期間に定めのある準社員は正社員よりも仕事を変えやすいため、特定の業界や職種に縛られず幅広い仕事を経験しやすいですよ。この特徴を活かしさまざまなスキルを身に付けていくのも、準社員ならではのキャリアと言えるでしょう。
また準社員として経験や実績を積んだうえで、ほかの企業に正社員として入社することもできます。特に今の仕事で資格や専門的なスキルを身に付けておけば、ほかの企業であっても、正社員にステップアップするチャンスは広がります。
もし専門的なスキルや資格がない場合は、未経験可の正社員募集に応募するのも一つの方法です。未経験者を募集している求人であれば、スキルや経験ではなく、これまでの仕事への取り組み姿勢や人柄重視の選考となるため、十分採用される可能性がありますよ。
非正規雇用から正社員になれる「正社員登用」
正社員登用とは、一定の基準を満たしていたり功績を認められることで、非正規雇用から正社員になれる制度です。準社員として働いている場合でも、正社員登用制度がある企業なら正社員を狙うことができます。
初めから正社員を目指すのは難しくても、準社員から始められるのであればハードルが下がりますよね。そういった点でも正社員登用制度がある企業で働くのは利点が多いですよ。
松下 建都
すべての企業に正社員登用制度があるわけではないので、将来的に正社員になりたいと思ったときはまず正社員登用制度があるかどうかを確認しましょう。
正社員登用制度についてはこちらの記事でより詳しく解説しているので、キャリアプランの一つとして検討している人は参考にしてください。
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一歩理解を深めよう! 準社員とほかの雇用形態との違い
企業によるものの、多くの場合準社員とほかの雇用形態との働き方には明確な違いがあります。それらの違いを理解することで、準社員の働き方に対するイメージがわきやすくなりますよ。
ここからは、準社員とそのほかの4つの雇用形態との違いを解説します。一緒に確認し、準社員としてどのような働き方ができるのかイメージを固めましょう。
正社員|責任範囲が違う
正社員と準社員にはさまざまな違いがありますが、どの企業でも共通している違いが責任範囲です。準社員は雇用期間や勤務時間が正社員よりも限られている場合が多いので、あまり大きな責任は課せられない可能性が高いですよ。
そのため基本的には正社員が準社員を統括する立場になることが多く、たとえば準社員がミスをした際などはその責任は正社員が取ることもあります。
米田 有希
とはいえ仕事に責任を持たなくて良いわけではないので、任された仕事には真摯に向き合うことが大切です。企業の一員であることを忘れず、責任ある行動を心掛けましょう。
正社員の特徴やメリットについてもっと詳しく知りたい人には、こちらの記事がおすすめです。
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契約社員|契約期間に関する取り決めが違う
準社員と契約社員の大きな違いとして挙げられるのが、契約期間の取り決めです。
契約社員は契約期間が厳密に決められており、多くの場合2~3年といった長期間のことが多いですよ。また原則として3年以上同じ企業で働くことができません。
一方準社員はそもそも契約期間の取り決めがない場合もあるほか、決まっていたとしても1年ごとの更新など契約社員よりも短期間での契約の場合があります。契約期間に上限はなく、企業が更新をする限りは継続的に働くことが可能です。
本田 百合香
企業が契約社員と準社員をそれぞれ募集している場合は、雇用条件や待遇についてしっかりと調べてどちらの働き方が自分に合っているのかを確認しましょう。
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派遣社員|雇用元が違う
派遣社員と準社員は、雇用主が違います。準社員は働く企業に直接雇用されますが、派遣社員は実際に働く企業ではなく、派遣会社に雇用されていますよ。
そのため準社員は働いている企業から給料を支給されたり、企業の規定に沿って有給休暇の取得や福利厚生を受けることになりますが、派遣社員の場合は派遣会社の規定に沿った給与制度や福利厚生となります。
松下 建都
準社員は企業からの契約を打ち切られてしまえば失業する一方、派遣社員は契約打ち切りとなっても派遣会社から次の企業を紹介してもらうことができるといった特徴もありますよ。
パート・アルバイト|出勤の頻度や時間が違う
準社員とパート・アルバイトとの違いは、出勤の頻度や勤務時間です。
準社員は多くの場合、企業が事前に取り決めた出勤頻度や勤務時間に沿って働きます。企業によってはパート・アルバイトと準社員の月ごとの勤務時間の上限が異なる場合があり、大抵準社員の方が上限が多くなりますよ。
パート・アルバイトは基本的にはシフト制のことが多く、準社員よりも比較的自由に出勤頻度や勤務時間を調整できます。
米田 有希
多くの企業は準社員の方が長時間働くことのできる仕組みとなっているため、自然と準社員の方が収入が多くなりやすいですよ。自由度と収入のどちらを重視するかで考えてみましょう。
判断基準になる! 準社員のメリット&デメリットを一覧で解説
準社員の働き方をイメージできたら、次に準社員の働き方が希望にマッチするのかどうかを確認する必要があります。そこで、準社員のメリットとデメリットをそれぞれ整理しましょう。
ここから準社員のメリットとデメリットを一覧で解説していくので、準社員になるかどうかを検討するうえで参考にしてくださいね。
メリット:プライベート中心の働き方がしやすい
- 責任範囲が限られるため精神的な負担が少ない
- 残業が少ない傾向にある
- 派遣社員やパート・アルバイトと比較して長期間の雇用が見込める
- 転勤や異動を命じられる可能性が低い
- プライベートの時間を確保しやすい
- 専門職に就く際のハードルが低い
- 条件を満たせば社会保険に加入できる
準社員のメリットとして大きいのが、プライベートを重視した働き方がしやすいことです。ほかの雇用形態に比べると勤務時間や勤務日数が限られたり、残業が少ない可能性が高いため、自由な時間を確保できますよ。
また正社員として就活をするよりも内定獲得の難易度が低い傾向にあり、一般的には難しいとされる専門職などを目指すうえでもハードルが低い可能性があります。
本田 百合香
いきなり正社員になるのに不安がある人も、準社員であれば挑戦しやすいでしょう。就活に臨む際のハードルの低さも魅力の一つですね。
デメリット:収入・雇用の面で将来に不安が残る
- 正社員と比べると給料が低いことが多い
- 正社員と比べ福利厚生の適用範囲が狭い
- 昇給の可能性が低い
- ボーナスや退職金が支給されない場合がある
- 責任ある仕事を任されずやりがいを感じにくい
- 雇用期間が制限されることもある
準社員のデメリットとして大きな要素となるのが、収入や雇用の面で将来的な安定が保証されにくい点です。正社員と比べた際に収入に差があったり、企業の経営状況によって契約が打ち切られてしまう可能性があることから不安が残りやすいですよ。
また責任範囲も限られていることから、仕事でキャリアアップしていきたいと考えている人からするとミスマッチとなる可能性もあります。
松下 建都
収入や雇用の面で長期的な安定が見込めないことを考えたうえで、慎重にライフプランを検討する必要がありますね。
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
準社員になることを検討する際、就職のハードルの低さやプライベート中心の働き方がしやすいといったメリットばかりに目がいきがちですが、上記のようなデメリットにも注目し、慎重に検討する必要があります。
特に収入の面において、準社員は正社員に比べて給料やボーナスが低く、昇給の幅も小さい傾向にあります。自分自身の現在の経済状況や生活に最低限必要な費用を把握し、準社員の給料でも問題なく生活できるかどうかを事前に必ず確認しておいてください。
また仕事の責任範囲が限られるということは、その分経験できる仕事の幅も狭くなるため経験値や身に付くスキルも限定されます。将来的に転職などでキャリアアップを目指す際、スキルがないことで選択肢も少なくなるというデメリットもありますよ。
正社員や準社員など、どの雇用形態にすべきか判断するうえで最も重視すべきは、自分に合った働き方かどうかです。準社員のメリットだけでなくデメリットもしっかりと理解し、慎重に検討したうえで判断しましょう。
準社員になるべき? 自分に合った働き方を見極める4ステップ
準社員についての理解が深まったところで、あなたにとって準社員の働き方が合っているのかどうかを改めて確認しましょう。
ここからは、自分に合った働き方を見極めるための4ステップを解説していきます。自分自身に当てはめ、どのような働き方がマッチしているのかを考えてみてください。
ステップ①準社員のメリットとデメリットを把握する
自分に合った働き方を検討するうえでは、必ず準社員のメリットとデメリットを理解しておく必要があります。こちらの解説を参考に、メリットは自分の希望に合うか、デメリットをどの程度許容できるかを確認してください。
一般的にメリット・デメリットとされていても、あなたが大切にしているものや価値観によっては当てはまらないものもあるでしょう。一つひとつ確認し、自分自身の価値観と照らし合わせて考えてくださいね。
ステップ②仕事に対して求めるものを書き出す
準社員のメリットとデメリットを把握できたら、次にあなたが仕事に対して何を求めているのかを明確にしましょう。
- 達成感
- 安定した収入
- 他者とのかかわり
- 人の役に立っている実感
- 周囲からの評価
仕事をとおして何を得たいのか、何のために働くのかが理解できていれば、より自分に合った働き方を判断しやすくなります。思い当たるものを書き出したうえで優先順位をつけ、それに合致する働き方を検討しましょう。
米田 有希
仕事に対して求めるものが多すぎると、それに合った働き方を見つけるのが難しくなります。多くても5つ程度に収めておくのがおすすめですよ。
自分が仕事に対して何を求めているのかわからない……そのようなときは、こちらの記事を参考に考えてみましょう。
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自分たちは一体なんのために働くのか? 働く意味を見失ってしまうと、仕事としっかりと向き合えなくなってしまいますよね。この記事では、専門家のアドバイスを交えて働く意味やその見つけ方を解説しています。あなたの働く意味について、ここで一度立ち止まって考えてみましょう。
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ステップ③仕事に求めるものを得られる環境を考える
仕事に求めるものが明確になったら、それを実現しながら働くにはどのような環境が必要なのかを考えましょう。
- 達成感:ある程度責任ある仕事を任せてもらえる
- 安定した収入:長期的な雇用が見込める
- 他者とのかかわり:社内の多くの人とかかわる機会が持てる
- 人の役に立っている実感:顧客と直接かかわることができる
- 周囲からの評価:頑張りに応じ評価をしてもらえる
このとき自分の希望をかなえるにはどういった雇用条件が必要なのか、どの程度の収入が必要なのかといった細かいところまで考えられると、よりベストな働き方が判断しやすくなります。将来を見すえてしっかりと考えておきましょう。
本田 百合香
ここでどのような環境が必要なのかを明確にしておくと、働き方を検討する際だけでなく企業選びのときもマッチ度の高い企業を見つけやすくなりますよ。
ステップ④プライベートも含めたビジョンを立て準社員が合っているか確認する
自分に合った働き方を検討するうえでは、プライベートも含めたライフプランをふまえて考える必要があります。
- 〇歳で結婚する
- 海外に移住する
- 両親と地元で暮らす
この先どのようなライフイベントが訪れる可能性があるかを先回りして考えておくと、出費や生活スタイルの変化をある程度予想できます。それを考えた際に準社員が合っているのか、ほかの雇用形態の方が良いのかを慎重に検討してください。
松下 建都
将来どのようなことが起こるかはわかりません。事故や病気などで予期せぬ出費が発生する可能性もあるので、そういった緊急事態にも備えられるようなライフプランを検討することが大切です。
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
上記の4ステップをふまえ、準社員の働き方が自分に合うと判断した人もいると思います。特にプライベート重視の働き方を求めている人にとっては、準社員として働く方が理想を実現しやすいですよね。
ただ、今の価値観で働き方を選択するのと同時に、将来の働き方についても考えておく必要があります。準社員の場合、プライベートを重視できる一方で給料やボーナスなどが低く、会社の経営状況によっては契約を打ち切られるリスクが常につきまといます。
自分一人であればこのようなデメリットも問題ないかもしれませんが、将来的に家族が増えたときのことなどを考えるとやはり雇用や収入が安定しており、将来への不安も少ない正社員として働くのがおすすめです。
大切なのは自分に合った働き方を選択することなので、準社員になることも決して間違った選択ではありません。ただ、価値観や優先順位は常に変化することに加え、将来的な面で正社員のメリットが大きいのも事実なので、慎重に決断する必要がありますよ。
準社員になる決断をしたときに確認しておきたいポイント
自分に合った働き方を慎重に検討したうえで準社員になりたいと思ったときは、志望企業で働く際の雇用条件やどのようなキャリアが積めるのかをしっかりと確認することが大切です。
ここから詳しく解説していくので、志望企業を検討する際に参考にしてくださいね。
企業ごとに雇用条件が変わるため入念にチェックする
準社員の雇用条件は、企業によって独自に設定されています。より自分に合った企業で働くには、それぞれの企業の雇用条件を比較検討し、希望をかなえられるところを探す必要がありますよ。
特に給与形態や福利厚生などの収入にかかわる部分は、準社員として生計を立てていけるかどうかを判断するうえで重要なポイントです。しっかりと確認し、希望に近い働き方ができる企業を探しましょう。
松下 建都
準社員の雇用条件は企業によってまったく違うことも珍しくないため、企業研究ノートを作って整理しておくのがおすすめです。
企業研究ノートの作成法がわからない人は、こちらの記事を参考にしてください。効率的な活用法も紹介しています。
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企業研究ノートは3ステップで作れる! コツや活用方法も解説
企業研究ノートを作成することで、就活をより効率的に進めることができます。この記事では、企業研究ノートの作成方法を3ステップで解説。コツや注意点についても、キャリアアドバイザーがわかりやすく紹介しますので、是非参考にしてみてください。
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志望企業でのキャリアプランを立てて生計を立てられるか確認する
ある程度志望企業が固まったら、その企業でどのようなキャリアを積んでいけるのか、それによってどのようなライフプランが見込めるのかを考えましょう。
- 志望企業で準社員として働いている人のキャリアパス
- 企業の口コミサイトの情報
準社員は収入や雇用が安定していない側面があるので、そのようななかでも生計を立てていけるのかを慎重に検討する必要がありますよ。志望企業で働いている人の声などを参考に、自分の場合はどのようなキャリアを築けるのかを考えてくださいね。
米田 有希
最近は非正規雇用の人も安心して仕事ができる仕組み作りに取り組んでいる企業もあります。就職エージェントなどを利用し、そういった企業を探すのもおすすめですよ。
なかなか将来のプランが立てられない人は、こちらの記事を参考に考えてみてください。
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例文11選付き|キャリアプランが思いつかないときの5つの対処法
就活にてキャリアプランが思いつかないという学生も少なくないでしょう。キャリアプランを考えるためには、自己分析と企業の質問の意図を知る必要があります。キャリアアドバイザーが詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
キャリアプランを立てる際、どれくらい給料がもらえるか、どのような経験やスキルが積めるかといった仕事の部分ばかりに目が行きがちですが、より現実的な将来を設計するためにはプライベートについても考慮する必要があります。
たとえば結婚や出産、子育てなど大きなライフイベントに備えた貯蓄や老後の貯蓄などについては、計画的にコツコツ準備しなければならないことであり、将来のプランを立てるうえで必ず考慮すべきポイントです。
特に準社員の場合、収入や雇用が安定していない側面があるため、直近において生計を立てられるかどうかはもちろん、上記のようなプライベートも考慮した将来のプランが立てられるかについてもしっかりと検討することが大切ですよ。
準社員を検討するときは7つの特徴を理解して慎重な判断をしよう!
ここまで、準社員の意味や働き方の特徴、準社員の働き方が自分にマッチしているのかを見極める方法について解説してきました。
準社員になるかどうかを検討するには、まずどのような働き方ができるのかを知り、自分自身のライフプランに当てはめてみることが大切です。そのうえで問題なく生計を立てていけるのかを考え、慎重に検討してください。
何よりも大切なのは、あなたにとってベストな働き方を見つけることです。自分の価値観や希望と照らし合わせ、最も自分に合っていると思える働き方を選びましょう。
雇用期間が決められていたとしても、その期間が過ぎれば必ず解雇されるというわけではありません。勤務態度が良かったりスキルが高かったりする場合、継続的に雇用する企業も多くありますよ。