目次
- 「会社に行きたくない」は誰もが思うこと! 理由を分析して対処法を考えよう
- 気持ちと環境どっちが原因? 「会社に行きたくない」の原因は2種類に分けられる
- 自分の気持ちが原因の「内部要因」
- 自分の周りの環境が原因の「外部要因」
- 「会社行きたくない」の原因をすべて自分のせいと考えてしまったときの影響とは?
- 「努力してるのに解決できない」の負のループに陥ってしまう
- 「会社に行きたくない」と感じる本当の原因を見誤る可能性がある
- よくある内部要因の8つの理由とその対処法で気持ちを楽にしよう
- ①職場に苦手な人がいる
- ②仕事で大きなミスをしてしまった
- ③モチベーションが上がらない
- ④体調が良くない
- ⑤休み明けで気持ちが切り替えられない
- ⑥精神的に疲れている
- ⑦自己肯定感が下がっている
- ⑧今の仕事を長く続ける未来が見えない
- 気持ちを軽くする6つのモチベーションアップ術!
- ①ちょっと贅沢をしてリフレッシュ
- ②仕事とは関係のない人に会う
- ③信頼のおける相手に相談する
- ④体を動かす
- ⑤早寝早起きをして規則正しい生活をする
- ⑥1日だけ休んでみる
- それは自分ではなく環境のせいかも! あなたに当てはまるかもしれない6つの外部要因
- ①通勤時間が苦痛
- ②業務量が多すぎる
- ③会社に居場所がない
- ④業務量に対して待遇が見合っていない
- ⑤ハラスメントを受けている
- ⑥企業風土が自分に合わない
- 今できることを整理しよう! 外部要因にアプローチする3ステップ
- ステップ①自分に当てはまる外部要因を見つける
- ステップ②外部要因が解決できる環境を書き出す
- ステップ③書き出した環境は今の会社で実現できないか考える
- 「会社に行きたくない」を解消する第1ステップは誰かに相談すること
- 誰かに相談することで自分を客観的に見ることができる
- つらい気持ちを自分の中にしまっていても解決はできない
- 「会社に行きたくない」と感じたときのための6つの対処法
- ①上司に相談する
- ②長期休暇をもらう
- ③病院に相談する
- ④転職する
- ⑤エージェントやホットラインに相談する
- ⑥仕事を辞める
- 会社に行きたくないときに避けた方が良い4つのこと
- ①無理に我慢して会社に行く
- ②無断で休む
- ③感情のまま仕事を辞める
- ④自分と他人を比較して責める
- 会社に行きたくない理由を知って解決への一歩を踏み出そう
「会社に行きたくない」は誰もが思うこと! 理由を分析して対処法を考えよう
漠然と会社に行きたくないと悩んでいる人から、よくこんな相談をもらいます。まず伝えたいのは、会社に行きたくないと感じているのは決してあなただけじゃないということ。「自分だけがこんなことを思っているんだ」「社会でうまくやっていけないのかも」とは思わなくて大丈夫です。
会社に行きたくないと感じたときは、まずはその理由を考えてみることから始めてみましょう。なぜ会社に行きたくないのかがわかれば、次にどんな行動をとるべきなのかがわかりますからね。
この記事では、キャリアアドバイザーのアドバイスを交え、会社に行きたくないと思ってしまう理由探しから理由別の対処法、気持ちが持ち直せないときの対策までを解説。あなたにぴったりな次の行動を見つけるお手伝いをします。一緒に自分の気持ちと向き合ってみましょう。
気持ちと環境どっちが原因? 「会社に行きたくない」の原因は2種類に分けられる
会社に行きたくない理由はその悩みを抱えている人の数だけあります。そんなたくさんの理由の中から自分に当てはまるものを見つけて対処法を知るために、まずは悩みの種類を大きく2つに分けて整理してみましょう。
その2種類とは、内部要因と外部要因。ここからは、それぞれがどんな特徴を持つものなのかを解説していきます。この分類は、自分の気持ちと向き合う第一歩です。自分自身に置き換えて、どちらが当てはまるのかを確認してみてくださいね。
自分の気持ちが原因の「内部要因」
会社に行きたくない理由が自分の気持ちの中にある場合を、ここでは内部要因と呼びます。この場合は、自分自身で気持ちや考え方を切り替えたり、リフレッシュしたりすることで少しずつ回復できる見込みがあります。
松下 建都
- 職場の人間関係に悩んでいる
- 仕事で大きなミスをしてしまった
- 体調が良くない
自分の周りの環境が原因の「外部要因」
周りの環境に会社に行きたくない理由があるなど、原因が自分の外にある場合を外部要因と呼びます。外部要因が原因の場合は、自分の思考や行動を変えるだけでは解決が難しい可能性があります。解決できない悩みに向き合い続けるのはかえって心が疲弊してしまうもの。
会社に行きたくないと感じたとき、その原因が外部要因にあるかどうかを知ることはとても大切です。
米田 有希
外部要因は自分の気持ちを切り替えるだけでは解決が難しいものです。よく考えず他責的に捉えるのは避けるべきですが、外部要因に原因があるなら「自分が全部悪いわけではない」と割り切って考えることが必要な場合もあります。
- 業務量が多すぎる
- ハラスメントを受けている
- 会社に居場所がない
「会社行きたくない」の原因をすべて自分のせいと考えてしまったときの影響とは?
- 「努力してるのに解決できない」の負のループに陥ってしまう
- 「会社に行きたくない」と感じる本当の原因を見誤る可能性がある
会社に行きたくないと感じる原因は、どうしても自分では解決できない場合もあります。だからこそ「原因は全部自分にあるんだ」と責めるのはやめましょう。大切なのは、まずは原因が内部要因・外部要因のどちらにあるのかを見極めることです。
特に、原因が外部要因にあるのに「自分のせい」「自分の努力次第で解決ができる」と考えてしまうと、悩みから解放されるのはなかなか難しくなってしまいます。
具体的にどのような影響があるのかについては、このあとの内容で詳しく解説しているので、まずはそこから確認していきましょう。
本田 百合香
ただ、自分に原因があるのに「周りのせいだ」と他責的に考えてしまうのもまた、根本的な解決からは遠ざかる行為。冷静に状況を整理して、どこに「会社に行きたくない」と感じる理由が隠れているのかを見極めていきましょう。
「努力してるのに解決できない」の負のループに陥ってしまう
松下 建都
外部要因を自分のせいにしてしまい、「解決できないのは自分の努力が足りないから」と思ってしまうと、あなたの心にはとても大きな負担がかかってしまいます。
会社に行きたくないのは自分に原因があるとして、解決のためにいろいろ試してみたけれど、自分の力ではやはり解決できない。そうなると、これまでよりももっと落ち込んでしまいませんか?
そんな負のループにはまってしまわないためにも、まずは原因がどこにあるのか冷静に整理して、「これって自分のせいだけではないのかもしれない」と一度落ち着いて考えてみてください。
- これって本当に自分だけのせい?
- これって本当に自分の力で解決できること?
「会社に行きたくない」と感じる本当の原因を見誤る可能性がある
米田 有希
後ろ向きな気持ちになってしまうのを全部自分のせいだと思い込んでしまうと、正しい解決策が目に入らなくなってしまいます。
外部要因を解決するには、環境を変えたり、誰かに手助けしてもらう必要があるときが多いものです。
それを自分一人で解決しようとしても、前に進めないばかりか、本当は思っていたよりも簡単に解決できるはずなのに、それを自分自身で難しくしてしまう可能性もあります。
今会社に行きたくないと感じている理由は、本当にあなたにあるのでしょうか? これを機に一度落ち着いて考えてみましょう。
よくある内部要因の8つの理由とその対処法で気持ちを楽にしよう
本田 百合香
自分の行動や気の持ちようによって楽になる可能性のある内部要因。まずはどうして「会社に行きたくない」と思ってしまうのかを知ることが大切です。
会社に行きたくないと思いながら、その理由が自分でわかっていなかったり、理由はわかってるけどどうしたら良いかわからない、と感じることはよくあることです。
ここからは、会社に行きたくない理由になりやすい8つの要素と、それぞれの対処法や気持ちの切り替え方を紹介していきます。自分に当てはまる理由を見つけて、少しでも気持ちが楽になるように、できることからやってみましょう。
①職場に苦手な人がいる
職場にはいろいろな人がいるので、誰かを苦手だと思ってしまうことも、誰かに苦手だと思われてしまうことももちろんあります。職場にいる全員を受け入れ、誰からも好かれるのは難しいこと。人にはそれぞれ個性があり性格の違いもあるので、相性の良し悪しは必ずあることは忘れないでください。
人間関係で悩んでいるときは「何とかしたい」と思い悩みすぎず、「職場の人と無理に仲良くする必要はない」と考えてみるのも、心の負担を減らす1つの手段ですよ。
どうしても気になるときはできるだけ苦手な人のことを意識せずに済む環境を作る
もし働く場所をある程度自由に選べるなら、極力苦手な人と同じ場所にいないようにすることで気になりにくくなります。
どうしても同じ環境で働かなければいけない場合は、なるべく自分の作業に没頭したり、社内外で相談や楽しく会話ができる人を見つけるなど、苦手な人のことを意識しすぎずに済む環境づくりをしてみてください。
- 仕事に必要なコミュニケーション以外で無理に接する必要はない
- 全員に好かれる必要はない
- 相性の良し悪しは人それぞれ
②仕事で大きなミスをしてしまった
仕事でミスをしてしまうと、「たくさんの人に迷惑をかけてしまった」「こんなこともできないなんて」と自分を責めてしまう、なんてこともありますよね。周りの人の目が気になって、次の日に会社に行くのがつらくなることもあるでしょう。
しかし、会社が組織であることの意味は助け合うことにもあります。誰かが大きなミスをしてしまったとしても、それをカバーするためにたくさんの人がいるのです。それでも気持ちが楽にならないときは、次のように考えてみてください。
学びを得たことはプラスに捉える
大きな失敗をしたあとには、大きな学びがあるものです。失敗がなければ学びもありません。大切なのは、ミスから何を学んだかです。ここで大きな学びを得て自分のものにできれば、フォローしてくれた人たちも報われますよね。
失敗はそのままにせず、何が悪かったのかを振り返ってこれからの行動を変えていきましょう。そうして学びに変換することができれば、失敗を少しだけでもプラスにとらえられるはず。気持ちが切り替えやすくなりますよ。
- 失敗から得た学びは自分の中でプラスに活かすことができる
- これからの行動を変えていけば良い
③モチベーションが上がらない
「会社に行きたくない」の理由はさまざま。職場環境が合っていない、体調が悪い……そんな目に見える原因だけではないですよね。どうしてもモチベーションが上がらない、なんとなくやる気が出ないというときもあるのではないでしょうか。
特に連休明けや季節の変わり目、天気が悪い日などは気分が上がりにくいもの。些細な要因に思えるかもしれませんが、意外とそんなものから影響を受けることもあるのです。
リフレッシュして気持ちを切り替える
もしモチベーションが上がらない原因がはっきりしないときは、自分の気分を上げるための行動をしてみることが大切です。旅行に行ったり仲の良い友人に会ったり、自分にちょっとしたご褒美を用意したり。そんな「リフレッシュするための行動」が解決の糸口になることもありますよ。
松下 建都
詳しいリフレッシュの方法はこの先の内容で解説しているので、そちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
④体調が良くない
気持ちの問題だけでなく、単純に体調が良くなくて会社に行きたくないこともありますよね。体調が悪いと気分も下がってしまうので、余計に会社に行くことが心の負担になりやすいものです。
ただ、休みづらい雰囲気があったり、責任感が強かったりすると、「仕事ができない体調でない限りは休んではいけない」と思ってしまうこともありますよね。仕事ができる程度のちょっとした不調では休みにくいかもしれませんが、そのちょっとしたことが心や体のSOSかもしれません。
松下 建都
無理をして状況が改善することはほとんどないので、休むことも選択肢に入れてくださいね。
休みをもらって療養に集中する
ちょっと頭が痛い、なんだか体が重い……そんなときもありますよね。仕事はできるくらいの不調でも、そのまま無理をして会社に行くのは良くありません。程度に関係なく、体調不良は会社を休むうえでの正当な理由です。
体調が優れないときは無理は禁物。まずは1日だけ休んでみませんか? 1日ゆっくり休んで気持ちが切り替わるなら、そうした方が仕事効率も上がるはずです。
本田 百合香
ずっと体調が悪いなら病院で相談してくださいね。体と心の調子には、こまめに耳を傾けてあげてください。
- 体調が良くないと仕事の生産性が下がってしまう
- 心や体のSOSを見逃さないようにする
⑤休み明けで気持ちが切り替えられない
連休や長期的な休日のあとは、なかなか気持ちが仕事に対して前向きになりませんよね。それを甘えという人もいるかもしれませんが、気持ちをパッと切り替えられるかどうかは人それぞれです。
松下 建都
会社に行きたくない気持ちをひきずりながら過ごすのはつらいですよね。ちょっとでも楽にするために、1つ試してみてもらいたい方法を紹介します。
自分へのご褒美を用意する
まずは、その日会社に行けた自分にちょっとしたご褒美をあげましょう。ご褒美の頻度を1週間頑張った自分に、1カ月間頑張った自分にと少しずつ減らすことができれば、気持ちが切り替わった合図です。
自分のモチベーションの上げ方を知っておくことは今後仕事をしていくうえでとても役立つので、ぜひ試してみてくださいね。
- 気持ちがすぐに切り替えられるかどうかは人それぞれ
- 仕事に行くだけでも頑張っている
⑥精神的に疲れている
米田 有希
会社に行きたくないけど、理由が思いつかないという人もいますよね。それはもしかすると日々積み重なった疲れに心がSOS信号を出しているのかもしれません。
日々の疲れが蓄積しているなら、それを癒してあげることが大切です。時間をかけて少しずつ、暗い気持ちを前向きにすることを目標にしましょう。
すぐにできるリラックス法を試す
旅行に行ったり、長い休みを取って好きなことができたりすれば解消できるかもしれませんが、なかなか難しいですよね。そんなときは、自宅ですぐにできるリラックス法を試してみましょう。
まずはゆっくりとお風呂に浸かること。ぬるめのお湯に20分ほど浸かるのが効果的です。お風呂に浸かると、体の緊張がほぐれ、リラックスさせる神経が活発になります。
お風呂に入ったらたくさん寝ましょう。アラームをかけず、スマホの電源を切り、質の良い睡眠をたっぷりとってください。質の良い睡眠には、ストレスを感じにくくさせる効果もありますよ。
- ヨガやストレッチなど室内でできる運動をする
- 好きな音楽を聴く
- アロマをたく
⑦自己肯定感が下がっている
自己肯定感が下がってしまうと、モチベーションが上がりにくくなってしまいます。仕事にも後ろ向きになってしまいますし、会社に行くことが強いストレスになってしまいます。そんななかで働くのはつらいですよね。まずは自分の気持ちから変えてみましょう。
自分を認めてあげる意識を持つ
たとえばサボらずに毎日出社をしているなら、まずはそこから自分で自分を褒めてあげてください。当たり前のことと思うかもしれませんが、感じるストレスも疲れも人それぞれ。毎日頑張っている自分を認めてあげましょう。
今日頑張ったことやうれしかったことを日記に書くのも、その日の頑張りを振り返ることができる効果的な自己肯定感アップの方法ですよ。
- 自分を認めて褒めてあげることが大切
- 感じるストレスや疲れは人それぞれ
⑧今の仕事を長く続ける未来が見えない
就活のときはこの会社で精一杯働こうと思ったはずなのに、今では長く働く未来が見えない……そんなときもありますよね。実際に働いてみると、思っていたより楽しいことはもちろん、苦しいことや都合の悪いこともたくさんあります。
本田 百合香
社風が自分にマッチしてない、仕事に興味が持てないなど、内面的な理由で仕事を続けていく未来が見えないときは、自分の気持ちと向き合い、少し先のことを考えてみましょう。
今自分がしたいことは何かを考える
あなたは、今本当にしたいことを自分で理解しているでしょうか。今の会社で働いていく未来が見えないときは、まず自分がどんな仕事なら未来に前向きになれるのかを考えてみてください。
それができたら、次は自分の未来のために今の会社でできることがないかを考えてみましょう。たとえば自分がしたいことに関するスキルを学ぶ機会があるなら、その習得を次の目標にできますよね。
松下 建都
将来的には今の会社を離れるとしても、そのためにできることが1つもないとは限りません。モチベーションを上げるために、まずは小さな目標を見つけてみるのがおすすめですよ。
- どんな仕事なら長く続けていけるか考える
- 興味のある分野・業界について考える
気持ちを軽くする6つのモチベーションアップ術!
会社に行きたくない理由が内部要因にあるときは、仕事とは関係のない人と会ったり、体を動かしてリフレッシュをすることで気持ちが軽くなることがあります。
もしちょっとしたことで気持ちを切り替えられそうなら、これから紹介する方法を試してみてくださいね。あなたにぴったりなモチベーションアップ術が見つかるかもしれません。
①ちょっと贅沢をしてリフレッシュ
普段からできるリフレッシュも良いですが、たまには少し贅沢をしてみるのも気持ちを切り替えたいときにおすすめです。
マッサージや温泉に行く、思い切って高い買い物をする、美味しいものをお腹いっぱい食べるなど、自分の心と体を思う存分いたわってあげましょう。
米田 有希
毎日頑張っている自分にご褒美をあげるのは、とても大切なことです。それに楽しみな予定があると、毎日がいつもより明るく感じるのではないでしょうか。
- マッサージや温泉に行く
- 自分のための高い買い物をする
- 旅行に行く
②仕事とは関係のない人に会う
憂鬱な気持ちを抱えている時、大切なのは誰かに相談すること。けれど、「どうしても相談する気になれない」「一度仕事のことは忘れたい」そう思うこともありますよね。そんなときは、まず誰かと会って話してみましょう。
仕事とは関係のない人と会えば、無理に仕事のことを思い出す必要がありません。楽しかった思い出を振り返ったり、近況報告をし合うことで刺激を受けることもあります。気が向いたら、少しだけ仕事について相談してみても良いですね。きっとあなたの立場を客観的に見て、親身なアドバイスをくれるはずです。
本田 百合香
悩んでいるというより、純粋に仕事のことを忘れてリフレッシュしたい! そんなときは、とことん仕事と距離を置いて親しい仲間と思いっきり楽しむのが良いですよ。
③信頼のおける相手に相談する
- 悩みを口に出すことで頭の中が整理しやすくなる
- 誰かと悩みを共有することで気持ちが楽になる
小さな悩みであっても、まずは誰かに相談することが大切です。「どうせ話しても解決しない」「迷惑をかけてしまうかも」そう思ってしまうなら、なおさら信頼できる人に相談してください。あなたが信頼する人は、あなたの悩みを聞くことを迷惑だなんて思いませんよね。
悩みを誰かに打ち明けるだけで、すっきりとした気持ちになることもあります。また、悩みを口に出すことで頭の中を整理するきっかけにもなりますよ。なるべく信頼できる人に今抱えているものを吐き出して、苦しみを分かち合ってもらうのも心を楽にする手段として有効なのです。
松下 建都
確かにすぐには解決できないかもしれませんが、それは自分一人で抱え続けていても同じこと。もしかすると、その人が適切なアドバイスをくれるかもしれません。1人で悩むよりも、誰かの手を借りた方が解決の糸口が見えてくることは多いものですよ。
④体を動かす
体を動かすことで、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌されます。脳内物質の指揮者とも呼ばれるこのセロトニンには、気分や感情を安定させる働きがあるので、ストレス解消はもちろん、気分が必要以上に下がってしまうのを予防する効果もあります。
「会社に行きたくない」そう思い始めるとどんどん気分が下がっていってしまう人こそ、体を動かしてみてください。まずは朝15分、軽いウォーキングの習慣をつけるだけでもかなりの効果が期待できます。
「そんなことじゃ変わらない」そう思ってしまうかもしれませんが、適度な運動は生活習慣病を防ぐうえでも大切なもの。やって損することはありません。なんとなく憂鬱な気分になってしまうことがあるなら、だまされたと思って一度朝のウォーキングから始めてみませんか?
- 散歩
- ヨガ
- ストレッチ
- ジョギング
⑤早寝早起きをして規則正しい生活をする
メンタルの不調が治りにくい人の特徴の一つとして「昼まで寝ている」が挙げられます。理由はさまざまありますが、大きな原因は体内時計が狂ってしまうことにあるでしょう。
生活が不規則になることでメンタルが落ち込みやすくなるのはもちろん、眠れない、疲れが取れにくいなどの体の不調が起きます。それがまたさらに気持ちを沈ませる原因にもなってしまいます。
米田 有希
心の不調の根本的な解決を目指す人ほど、こうした生活の基礎から見直すことが大切です。
- 生活のリズムが整う
- 寝起きが良くなる
⑥1日だけ休んでみる
どうしてもモチベーションが上がらなかったり、調子が悪かったりする場合は、1日だけ休んでみるのも良いでしょう。その1日で、これから先の仕事がスムーズに進められるようになるかもしれません。その方が生産性も上がりますし、会社にとってもプラスになるはずです。
休んだとしても、何をしたら良いかわからない……そんなときは、下の内容を参考にしてみてください。
- 朝はいつも通りに起きて15~30分程度のウォーキングをする
- 午前中~昼過ぎまでの時間帯は運動やウィンドウショッピングなどで体を動かし精神疲労を肉体疲労に変換
- 昼過ぎから夕方にかけて昼寝をしたり読書や映画を見たりしてゆっくりと過ごす
- 夜はお風呂に浸かり、早めに寝てその日の疲れをしっかりと取り除く
これらをすべて実践する必要はありません。あくまで何をしたら良いかわからない時、参考までに見てみてください。
本田 百合香
何らかの理由で休むことを前もって伝えておくと、会社の人にかかる迷惑も最小限になります。できるだけ自分の心に負担のかからない方法をとりましょう。
休むことを伝えたいけど、上手く伝えられるか不安に感じている人は次の記事を読んでみてください。休む理由の伝え方について解説しています。
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仕事を休む理由を考える時、「理由を言いづらい」「こんな理由で休むのはありなのかな」と考えてしまうこともありますよね。この記事では、キャリアアドバイザーが仕事を休む理由の例や仕事を休むときに意識したいマナーを解説します。
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キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
休息や休暇を取ることは、身体的・精神的なリフレッシュ、心身のバランスの回復に非常に重要です。しかし、休んだ後に再び仕事や学習に取り組む際には、気持ちを切り替えることが大切です。
特に休暇や休息を取った後、サボり癖がついてしまうことが不安な場合には、休暇や休息を取る目的や意義を再確認しましょう。
休んだ後に再び仕事や学習に取り組むことがなぜ重要なのか、自身の目標ややりたいこととの関連性を考えてみてください。これによって、モチベーションを高め、再び仕事に前向きに取り組むことが出来ると思いますよ。
それは自分ではなく環境のせいかも! あなたに当てはまるかもしれない6つの外部要因
会社に行きたくないと感じたとき、外部要因にあたるものが原因としてあるなら、自分自身で解決しようとしても簡単にはできないものが多いです。誰かの力を借りたり、ときには環境を丸ごと変えることが必要な場合もあります。
では、具体的にはどんなものが外部要因に当てはまるのでしょうか。ここからは、外部要因として悩みを抱えやすいものについて解説していきます。
松下 建都
自分に当てはまるものがあれば、それはあなただけのせいではない可能性が高いといえます。まずはそれが何かを知って、気持ちを楽にすることから始めましょう。
仕事の辛さから休職してしまった場合に転職活動するにはどうしたらいいの? というときは、こちらの記事を参考にしてくださいね。
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「会社に行きたくない」という気持ちはあなただけでなく多くの人が抱えています。この気持ちを克服するには、理由や対処法を知ることが重要です。この記事では、「会社に行きたくない」と思っている人の対策方法について、キャリアアドバイザーと解説します。
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①通勤時間が苦痛
- 会社の近くに引っ越す
- リモートワークに切り替える
- 始発駅から乗車して座席を確保できるようにする
- 映画を見たり、読書をしたりと気を紛らわせる手段を用意する
- 金銭的に無理のない範囲でグリーン車などの特別車両を利用する
仕事に向かうための移動だけですでに疲れてしまうこともありますよね。ルートによっては満員電車に乗らなければならないといった場合もあるでしょう。
通勤時間そのものに苦痛を感じている場合、手っ取り早い解消法として有効なのはリモートワークへの切り替えや職場近くへの引っ越し。ただ、勤務形態が変更できるかは会社の制度にもよりますし、引っ越しにはお金もかかるので、そう簡単には行動に起こしづらいと感じることもあるかもしれません。
もし難しい場合は、できる限り通勤時間をストレスなく過ごせるような環境を作りましょう。
たとえば、座席に座ることができるだけでもストレスはかなり軽減されるかもしれません。また、通勤時間に映画を見たり、読書をしたりと気を紛らわせる手段を用意すれば、ただ目的地に着くのを待つよりもストレスを感じずに過ごすことができます。
米田 有希
根本的な解決が難しいときは、そういった一工夫を試してみるのがおすすめですよ。
リモートワークについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。もし視野に入れているなら併せて参考にしてみてください。
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在宅ワークが気になっていたり、調べていたりする人からこのような相談を受けることがあります。近年は在宅ワークを取り入れる企業も増えていて、「在宅ワーク可能」という求人を見かけることも多くなってきました。この記事では、キャリアアドバイザーのアドバイスをふまえ、在宅ワークの種類やメリット、求人の探し方、在宅ワークに就く前に知っておきたい注意点などについて解説していきます。
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②業務量が多すぎる
- 上司に業務量の調整を打診する
- 業務の効率化ができないか考える
どんなに仕事を頑張っても、1つ終わればまた次の仕事の繰り返し。いつも仕事に追われている……そんな状況に置かれていて「会社に行きたくない」と感じている場合もあるでしょう。
そういった気持ちを抱え続けたまま業務にあたっていては、あなたの心や体が疲れきってしまいます。たとえこなせる量だとしても休憩時間がなくなってしまったり、長時間の残業をしなければ終えられなかったりするのであれば業務量を調整してもらいましょう。
本田 百合香
残業時間は、法律で月45時間、年360時間が上限と決められています。これを大きく超過してしまうようなら、業務体制の見直しが必要な証拠。具体的にどの程度の残業が発生しているのかを報告したうえで、改善策がないかを考えるためにも上司に相談するのがおすすめです。
業務量の多さに悩んでいるなら、そもそも出勤日数を減らして業務量を調整する方法もあります。たとえば「週4日勤務」。こちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてみてください。
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週4日勤務がしたい……そう思っても、なかなか条件に合う仕事を見つけるのは難しいですよね。この記事では、専門家のアドバイスを交えて週4日勤務ができる仕事やその実態、自分に合った働き方の見極め方を解説しています。一緒にあなたにぴったりな働き方について考えてみましょう。
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③会社に居場所がない
- なるべく一人で仕事と向き合える環境を作る
- 社内異動をして環境を変える
- 転職をして働く会社ごと変える
松下 建都
個人の業績が悪い、周りと仲良くできないなど、さまざまな理由で会社に居場所がないように感じることもあるのではないでしょうか。
もし働く環境を選べるなら、リモートワークや仕事をする場所を変えて一人で仕事に没頭できる環境を作ることで気持ちが楽になるかもしれません。それができないときは、部署異動や店舗異動で環境を変えることができないかを検討してみるのがおすすめです。
会社に居場所がない状態を、あなた一人の力で何とかしようとするのは難しいもの。同じ環境で状況を変えるとなるとあなた自身にも大きな負担になる可能性があるので、まずは自分の近くからストレス要因を遠ざけるつもりで働き方を検討してみてください。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
仕事がうまくいっていなかったり、会社に居場所がないと感じている場合、「上司とのコミュニケーションがうまく取れない」「仕事の方法についての理解不足」といった、実は自信のほうにも原因が潜んでいる可能性もあるかもしれません。
この機会に、周囲の人との接し方やコミュニケーションスキル、仕事に対する理解度について客観的に振り返ってみてください。振り返ってみた結果、周りを変えるよりも自分が変わったほうが早いな、と気付くこともあります。
そのうえでコミュニケーション能力を高めるために情報収集をしたり、セミナー、研修などを活用することも手段の1つ。そうやって自己成長しようとする意欲や努力は、周囲にも好印象を与えますし、結果として成果や評価にもつながりますよ。
④業務量に対して待遇が見合っていない
- 評価制度について上司と認識をすり合わせる
- 給与交渉をしてみる
- 自分の希望に近い働き方ができる部署に異動する
- より自身のスキルや能力を評価してくれる会社に転職する
米田 有希
どんなに頑張っても昇給や昇進ができないと、モチベーションを高く持ち続けるのは難しいですよね。
日々仕事としっかり向き合い、サボることもなく努力をして成果を出したのに、それが目に見える形で評価されないとつらく感じることもあるでしょう。そんな環境でも頑張れる人がいれば、そうでない人もいます。心に感じる負担は人それぞれです。
仕事にやりがいを見出せなくなってしまったときは、ますは評価について上司と認識をすり合わせてみましょう。
もしそれで納得ができたのなら問題ありません。ただ、どうしても納得ができない場合は、部署異動や転職を考える必要も出てきます。あなたの心の負担が大きくなる前に、あなたにとって一番良い選択は何か、一度ゆっくり考えてみてください。
⑤ハラスメントを受けている
- すぐに周囲の人に相談する
- 会社内の相談室や人事に報告する
- 会社外の相談窓口に相談する
ハラスメントを自分の力で解決するのは、かなり難しいことです。我慢していれば自然となくなるものでもありません。相談できる人がいるならすぐに相談しましょう。
会社内では相談窓口を設けている場合もありますし、会社内が難しいなら厚生労働省が相談窓口をまとめた一覧ページに掲載されている機関に相談するのもおすすめです。
また、そこにいるだけで苦しくなるような環境の場合は、我慢せずに環境を変えることも考えてみてください。仕事はもちろん大切ですが、一番大切にすべきはあなた自身の心と体であることを決して忘れないでくださいね。
本田 百合香
会社としてもハラスメントの撲滅に力を入れている場合がほとんど。相談すればすぐに対処に動いてくれるので、もし社内で相談できる相手がいるなら、一人で抱えずすぐに相談しましょう。
⑥企業風土が自分に合わない
- 今の会社の企業風土のどこが合わないのかを客観的に分析する
- 自分に合う企業風土はどんなものか要素をリストアップする
- リストアップした要素は今の企業で叶えることが不可能か改めて考える
- 不可能な場合はリストアップした要素を満たすことができる企業への転職を検討する
松下 建都
積極的なコミュニケーションをとる文化だったり、反対にあまりかかわりを持たない文化だったり、業績第一だったり、顧客第一だったり、根付いている文化は職場によってさまざまです。
その職場に根付いている文化や雰囲気が自分に合っていないと、知らないうちにストレスが溜まりやすくなるものです。一方で、それをあなた自身で解決するのは難しいもの。まずはあなた自身の考え方次第で企業文化や雰囲気を受け入れることはできないかを考えてみてください。
たとえば、個人主義が苦手な要素だったとしても、顧客第一の姿勢に共感できるなら気軽に話せる仕事仲間と悩みや学びをこまめに共有することで、ある程度はストレスが軽減できるかもしれません。部署や店舗の異動も有効でしょう。
それでも解決できないようなら、転職を視野に入れるのも一つの手段。まずは今の職場でできることはないかを考えたうえで、将来の選択肢についてゆっくりと考えてみましょう。
今できることを整理しよう! 外部要因にアプローチする3ステップ
外部要因を解決するために誰かに手を借りたり、環境を変えるにしても、その一歩を踏み出したりするのはなかなか難しいですよね。現状を変えるのは、とても勇気がいることです。もし今すぐにそれができそうにないというときは、別のアプローチをしてみるのが良いですよ。
ここからは、今すぐにできる外部要因へのアプローチを3ステップで解説していきます。できることから1つずつ、一緒にゆっくり歩き出すことから始めましょう。
ステップ①自分に当てはまる外部要因を見つける
会社に行きたくない、そう感じたときはまずは自分の状況を整理して、上で解説した外部要因に当てはまるかどうかを考えてみてください。もし自分に当てはまるものがなかったときは、今自分が置かれている状況は自分の力で解決できるか、本当に自分に原因があるのかを考えてみましょう。
- 今の状況を自分の力で解決できる?
- 今の状況の原因は本当に自分にある?
ステップ②外部要因が解決できる環境を書き出す
外部要因が見つかったら、次はそれに悩まされずに仕事ができるのはどんな環境かを考えてみてください。「苦手な人がいない環境」「仕事に関係のないコミュニケーションを求められない環境」など、自分の気持ちに素直になって考えるのがコツです。
米田 有希
どんなに小さなことに思えたとしても、それがあなたに負担をかけているのが事実なら、その要因から離れるのが一番大切。今一番離れたいと思うものをよく考えましょう。
- 人と適度に仕事と関係のないコミュニケーションを取れる環境
- 考えるよりもまずは行動の風土がある環境
ステップ③書き出した環境は今の会社で実現できないか考える
最後に、今の会社では本当にその外部要因から解放されるのは不可能かどうかを考えてみてください。文字にして書き表すことで気持ちが整理でき、もしかすると解決策が見つかるかもしれません。
どうしてもできないというときは、やはり勇気を出して誰かに相談したり、環境を変えたりするのがあなたのためになるでしょう。その方法は「「会社に行きたくない」と感じたときのための6つの対処法」の項目で解説していますよ。
「会社に行きたくない」を解消する第1ステップは誰かに相談すること
「会社に行きたくない」という悩みを解決したいとき、その方法はたくさんありますが、一番は誰かに相談することです。そして避けるべきなのは、誰にも相談できない状況にあること。
それでも、「どうせ相談したって何も解決しない」と思ってしまうことはありますよね。特に今の状況に行き詰まってしまい、いろいろなことをマイナスに捉えてしまうときはそう考えてしまうのも無理はありません。
けれど、誰かに相談することで状況が変わる可能性はおおいにあるのです。ここからは、その可能性について解説していきます。
誰かに相談することで自分を客観的に見ることができる
自分の考えていることを頭の中にしまっておくと、整理するのは難しいものです。そんな時、言葉に出して誰かに説明すると、頭の中が整理できて問題が明確になるときがあります。
自分の状況を客観的に判断するのは、追いつめられているときほど難しくなります。相談相手にあなたの置かれている状況を客観的に見てもらうと、目の前の問題がシンプルに考えやすくなるかもしれません。
本田 百合香
相手は誰でも構いません。まずは誰かに自分の気持ちやつらいことを相談してみるところからトライしてみましょう。
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
ただ聞いてもらうだけではなく、解決のための客観的な意見をもらう場合には、家族や友人よりもエージェントのような専門家がおすすめです。
家族や友人はあなたにとって近しい存在。感情的な関係性もあるため、中立的な意見をもらうことが難しい場合があります。
一方、エージェントや専門家は第三者の視点から客観的に状況を分析し、適切なアドバイスや解決策を提示してくれます。あなた自身が置かれている状況を冷静かつ客観的に見つめ直し、適切な解決策を見つける手助けになりますよ。
つらい気持ちを自分の中にしまっていても解決はできない
自分では解決できない問題に直面した時、それを心の中にしまっておいても自然と解決されることはありません。今のまま、何かを我慢して過ごす日々が長くなるだけではないでしょうか。
松下 建都
悩んでいることを相談するのは勇気がいりますよね。けれど、そのほんの少しの勇気があなたの気持ちを軽くしてくれることもあります。
すぐの解決にはつながらなくても、今苦しいと思っているなら、まずは誰かに相談してみてくださいね。
「会社に行きたくない」と感じたときのための6つの対処法
相談できる相手が近くにいない、リフレッシュしようとしても気分が晴れない、そんな理由で会社に行きたくない気持ちを解消できない人もいるのではないでしょうか。
ここからは、外部要因に悩まされているときや、内部要因がなかなか解消できないときに試してみてほしい6つの方法を解説します。なかにはハードルの高いものもあるかもしれませんが、あなたの心と体を守るために試してみてくださいね。
①上司に相談する
業務量や職場の人間関係、残業時間などに悩まされているときは、頼れる上司に相談するのが解決の近道かもしれません。異動や業務量の調整など、力を貸してくれる可能性があります。すぐの解決は見込めなくても、まずは意思表示をしなければ現状を変えるのはなかなか難しいものです。
ただ、上司への相談が簡単でない場合は多くありますよね。その場合は、社内の信頼できる相手に相談するのがおすすめです。その人の立場から見た解決策を提案してくれたり、間接的に上司に伝えてくれるかもしれません。
米田 有希
職場で本当に誰にも言えない場合は無理をしないでください。ただ、気にかけてくれる相手がいても遠慮してしまう状況なら、一度勇気を出して打ち明けてみるのがおすすめです。
- 上司との距離が比較的近く、相談がしやすい環境にある
- 会社内で解決できる見込みがある
②長期休暇をもらう
会社に休職制度があれば、しばらく仕事を休んでみるのも良いかもしれません。ゆっくり休んで自分の気持ちと向き合い、復職後に気持ちを切り替えて仕事をするための準備期間を作りましょう。
「休んだって変わらない」「一度休んでしまったら復職できないかもしれない」「休みたいなんて言い出せない」そんな思いもあるかもしれません。ただ、無理がたたって心の病気にかかると、治療により多くの時間がかかる可能性があります。自分の身を守るために、少しだけ勇気を出すことができないか考えてみてください。
本田 百合香
休暇をもらっても何をしたら良いのかわからないときは、「生活習慣を正す」などの取り組みやすい目標を見つけましょう。目標があることで、仕事をするための準備期間である自覚が持ちやすくなり、「休みづらい」という心の負担を軽減しやすくなりますよ。
- 生活習慣を正す
- 旅行
- 読書
- 遠出して自然に触れる
万が一休職中に転職したくなったら……? そんな不安があるときは、こちらの記事を参考にしてみてください。
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キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
休職期間中は給与が支給されないケースが多いので、収入面への影響を考えておく必要があります。あらかじめ貯金や生活費の準備をしておくか、ほかの収入源やサポート制度を活用することを検討しておきましょう。
また、企業や労働法によって休職制度についての条件や期間は細かく設定されています。明日から休職します! はできないものとして、まずは休職に関する規定や手続きを確認し、所定の条件を満たしてからの休職となることを覚えておきましょう。
ほかにも、休職期間の延長や復職の手続きについても把握しておくとさらに安心ですね。一度社内の担当者に確認してみるのがおすすめです。
③病院に相談する
涙が出る、体が動かない、食欲がわかないなど、心のつらさが体調にまで悪影響を及ぼし始めた場合は、病院に相談しましょう。
「病気です」と言われるのは怖いですよね。病院に行くこと自体に抵抗があったり、そんな気力がわかないときもあるでしょう。けれど、今のままではつらさから解放されることはありません。まずは一歩踏み出すことが大切です。
病院に行きにくいときは、オンライン診察を受けてみるのがおすすめです。診察予約をし、パソコンやスマートフォンからそのまま診察を受けることができます。必要があれば薬も処方してくれるので、気軽に相談してみましょう。
- 心のつらさが身体症状に現れている
- 日頃から感じている不調がある
④転職する
どうしても今の職場にいられないときは、転職を視野に入れましょう。環境を丸ごと変えれば、気持ちも変わります。
転職の決断は、簡単なことではありません。特に今回のようなネガティブな理由なら、なおさら踏み出しにくいですよね。それでも、まず一番に優先するべきはあなた自身の心。限界が来る前にそこから距離を置くことは、あなたの身を守るうえでは必要なことなのです。
もしどうしても転職に前向きになれないなら、「会社に行きたくないから」以外の転職する理由を探しましょう。たとえば「今よりも興味のある分野に挑戦できるから」という理由なら、転職の申し出も少しはしやすくなりますよね。また、転職に対するモチベーションも上がるかもしれません。
松下 建都
転職をするなら、これまでと同じ理由で悩むことにならないよう、職場環境や待遇、業務内容、職場の雰囲気などは、できる限り調べてから転職先を決めましょう。
- 上司には相談しづらい
- 社内では解決できそうにない
転職以外の選択肢が見つからないけど、不安が大きい……そのような場合には、こちらの記事がおすすめです。参考にしながら自分の気持ちと向き合ってみましょう。
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⑤エージェントやホットラインに相談する
相談をできる相手は、職場の上司や仕事仲間、友達、家族だけではありません。知っている人に相談をするのが難しい場合は、キャリアアドバイザーや国の機関に頼ることもできます。あなたが思っている以上に、気持ちを吐き出す相手はたくさんいるものです。
今の状況を改善するために一番大切なのは、一歩を踏み出すこと。ただ、それは同時に一番難しいことでもあります。一人で達成するのは難しいもの。だからこそ誰かに相談し、頼ることが必要なのです。
米田 有希
今は電話以外にも、メールやSNSなどで各機関に相談ができます。ホットラインの利用を考えているときは、働く人の「こころの耳電話相談」や働く人の「こころの耳SNS相談」なども気軽に利用できるのでおすすめですよ。
⑥仕事を辞める
今の職場で環境を変えるために動く気力もないし、転職も難しい……そんなときは、心や体を壊してしまう前に一度仕事を辞めることを考えてみても良いかもしれませんね。
ただ、再就職の難しさや収入が途絶えることもきちんと考えたうえで、決断は慎重にしなければいけません。一度自分の状況を客観的に見てもらい、冷静な視点からのアドバイスをもらうためにも、できれば一人で考えず、誰かに相談をしたうえで決めるのが良いですよ。
本田 百合香
辞めたあとは思い切ってゆっくり休みましょう。ただ経歴上は空白期間扱いになるため、心が回復してからは、再就職を目指して素早く就活を再スタートすることをおすすめします。
- 会社に行くのがつらいが、転職活動を始める気力がない
- 今の体調では転職活動をすることができない
会社に行きたくないときに避けた方が良い4つのこと
会社に行きたくない気持ちはあるけれど、行動を起こすのが難しい。そんなときもあるのではないでしょうか。すぐにでも行動ができるのがベストですが、「何かしなきゃ」と思う気持ちが負担になってしまってはかえって逆効果です。
ここからは、会社に行きたくないと感じたときこそ避けておきたい行動について解説していきます。一つずつチェックしていきましょう。
①無理に我慢して会社に行く
- 集中力が下がり生産性が下がる
- 思うように仕事が進まず業務が滞ってしまう
松下 建都
「会社行きたくないな」という気持ちを押し殺して会社に行くのは、あなたにとってはもちろん、会社にも良いことはありません。
嫌なものを我慢しているだけでも体力を使いますよね。集中力が下がってしまい、思うように仕事が進まないということもあるのではないでしょうか。結果として生産性が下がってしまうので、これは会社にもメリットがありません。
また、「大丈夫」と自分に言い聞かせ続けていると、心の不調を見逃してしまう場合もあります。こまめに自分の心の状態に耳を傾け、無理なときは我慢せずに休息を取るようにしてくださいね。
②無断で休む
- 一緒に仕事をしている人に心配や迷惑をかける
- 無断欠勤をしてしまったという事実に追いつめられる
米田 有希
仕事を休むときは、当日に「行けない」と思ってしまったとしても必ず会社に連絡をするようにしましょう。
無断で仕事を休んでしまうと、一緒に仕事をしている人に心配や迷惑をかけてしまいます。また、無断欠勤をしてしまったことで「迷惑をかけた」という事実がさらに負担になってしまい、余計に心が疲れてしまうかもしれません。
社会人としてのマナーはもちろん、自分自身の負担を軽くするためにも、無断で休むことなくきちんと連絡はしましょうね。
③感情のまま仕事を辞める
- 無職からの再就職はスムーズに進まない場合が多い
- 職場内でも解決する方法があったかもしれないのに見落としたまま戻れなくなってしまう
本田 百合香
心が疲れている状態でノープランで仕事を辞めてしまうと、復職を目指すために気持ちを持ち直すのに苦労する場合がありますよ。
心が落ち込んでいると、いろいろなことを考えるのがしんどくなってしまいますよね。けれど、その感情に任せて仕事を辞めるのは避けましょう。目の前にあるかもしれない選択肢を見落とし、そのまま戻れなくなってしまうかもしれません。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
感情のまま仕事を辞めてしまったとします。すると仕事を辞めてからその後について考えなければならないので、スタートが遅れてしまいますよね。結果として無職期間が長引いてしまう可能性があります。
無職期間が長くなるほど、企業側はブランクを気にしがちです。「入社したとして馴染めるかな」「意欲的に働けるかな」と不安に思われてしまう可能性があり、選考難易度も高くなってしまうリスクがあるのです。
気持ちに余裕がなくなったときこそ感情を抑えて冷静に判断し、後悔しないような選択をすることが重要ですよ。
④自分と他人を比較して責める
松下 建都
自己肯定感が下がっていると、つい他人と自分を比較してしまいがちです。これは負のループに陥ってしまう可能性があるので、なるべく考えないようにしましょう。
自分と周りを比べる必要はありません。心の容量も職場環境も、人によってさまざまです。自分のペースで少しずつ進んでいきましょう。
周りは競争相手ではありません。多くの人は敵ではなく、味方であるということを忘れないでください。
会社に行きたくない理由を知って解決への一歩を踏み出そう
ここまで、会社に行きたくない理由や対処法、どうしても気持ちが持ち直せないときに取るべき行動を解説してきました。
外部要因はもちろん、内部要因を抱えている人にも共通して言えることですが、忘れないでほしいのは「あなたが思っているよりも、あなたは悪くない」ということです。会社に行きたくないと思ってしまうのは、悪いことではありません。むしろそれは、あなたがこれまで頑張ってきた証拠です。
頑張ったら頑張った分、自分を労わってあげることが大切です。まずは会社に行きたくないと思ってしまう理由を知り、自分にぴったりなリフレッシュの方法や、今できることを試してみてください。それぞれのやり方で、小さくても確実な解決への一歩を踏み出しましょう。
会社に行くことができればあとはいつも通りに仕事ができる場合が多いのも、内部要因の特徴の1つです。