目次
- 転職も筆記試験対策は必須! 6つの出題傾向から行動指針を立てよう
- そもそも転職で筆記試験は出る? 3つの前提知識をチェック
- 選考の一環として筆記試験を課されることはある
- 新卒就活時とでは実施目的が違うことがある
- 新卒就活時よりも試験難易度が高くなるケースがある
- 企業が転職時に筆記試験を設ける4つの理由
- ①社会人としての基礎能力を把握するため
- ②将来性や潜在能力を把握するため
- ③転職後も定着できるような性格・適性かを把握するため
- ④中途採用の効率を上げるため
- 転職で実施される筆記試験の種類はおもに6つ! 内容と対策も解説
- ①SPI-G:能力検査(言語/非言語/英語/構造的把握力)・性格検査
- ②玉手箱:能力検査(計数/言語/英語)・性格検査
- ③クレペリン検査:性格検査・心理検査
- ④一般常識問題:時事問題や基礎的な学力など
- ⑤小論文:企業によってテーマは異なる
- ⑥専門知識を問う企業独自の問題:企業で求められるスキルに関する試験
- 転職の筆記試験までにすべきことを3ステップで押さえよう!
- ステップ①志望企業での試験の有無や傾向をカジュアル面談などで確認する
- ステップ②スモールステップで習慣的に対策する
- ステップ③解き方に慣れるために模擬試験を定期的に受ける
- 併用がおすすめ! 転職時の筆記試験に役立つ3つの対策手段
- ①アプリ:スキマ時間を利用して効率的に対策できる
- ②書籍:筆記で学びたい&何度も復習したいときにおすすめ
- ③エージェントに相談:自分に合う対策がわからないときに効果大
- 転職の筆記試験対策を進めるうえでの2つの鉄則
- 面接評価の比重が重いこともあるため面接対策と両軸で進める
- 対策すべきポイントを絞って効率を意識する
- 転職時の筆記試験は適切な対策をして通過率を上げよう!
転職も筆記試験対策は必須! 6つの出題傾向から行動指針を立てよう
こんにちは。キャリアアドバイザーの今井です。
転職活動中で筆記試験を控えている人から、このような相談を受けることがあります。

新卒の就職活動で筆記試験を受けた経験もあるのではないでしょうか。そこで「新卒採用と同じように対策すれば良いのでは?」といった考えをもって動き出してしまう人は多いですが、実はそれこそが選考で落ちてしまう原因になります。
転職で使用される筆記試験には大きく分けて6つの種類があり、それぞれ対策法も異なります。新卒就活時とはまた違った観点で評価をされるケースもあるため、ならではの特徴と対策の理解が不可欠ですよ。
この記事では、転職における筆記試験について、企業の目的や具体的な対策方法、勉強に活用できるサービスなどを解説していきます。自信を持って試験当日を迎えられるように、しっかり対策しましょう。
そもそも転職で筆記試験は出る? 3つの前提知識をチェック

転職活動において、筆記試験が選考の一環として用いられることがあります。新卒の就職活動でも筆記試験はよく使われますが、転職時にはその実施目的や内容が異なる場合があるため、いくつかのポイントを理解しておくことが重要です。
ここからは、転職における筆記試験に関する基本的なポイントを解説します。具体的な対策を始める前に、筆記試験についての理解を深めておきましょう。
選考の一環として筆記試験を課されることはある
「そもそも転職に筆記試験はあるの?」と疑問に感じることもあるかもしれません。筆記試験と聞くと新卒採用の一次選考などで用いられているイメージがありますよね。しかし、企業によっては、中途採用の際にも筆記試験を活用することがあります。
特に大企業や専門的な業務を担当する職種では、応募者のスキルや知識を客観的に評価するために筆記試験を導入しているケースが多いです。また、筆記試験は、書類選考や面接だけでは確認できない部分を補完する役割も果たしています。
企業が筆記試験を実施するかどうかは、事前にリサーチすることが重要です。応募先の企業の選考プロセスを調べ、筆記試験がある場合はその対策をしっかりとおこないましょう。
新卒就活時とでは実施目的が違うことがある
転職の筆記試験は、新卒時の就職活動における筆記試験とは目的が異なることが多いです。
新卒採用の筆記試験では、学生の基礎的な学力や一般常識、潜在能力を幅広く測ることが目的とされています。企業は、学生がどれほどのポテンシャルを持っているか、どのような能力を将来的に発揮できるかを評価し、その結果をもとに採用を決定します。
一方、転職の場合は即戦力としての応募者を求めているため、筆記試験もその目的に沿ったものになります。基本的な社会人スキルや業務に直結する知識、そして企業にどれだけマッチしているかを評価する傾向があります。
とはいえ、第二新卒や既卒などまだ経験が浅い場合は新卒採用と同じような目的で筆記試験が課されるケースも少なくありません。
新卒就活時よりも試験難易度が高くなるケースがある
転職時の筆記試験は、新卒時よりも難易度が高くなることがあります。新卒の就職活動では、応募者全体の学力や基本的な能力を評価するために、比較的幅広い基礎的な問題が出題されますが、転職の場合はその業界や職種に特化した専門的な知識が試されることが多いためです。
しかしそれは、筆記試験の難易度が高いほど、しっかりと準備を重ねた転職者はアピールするチャンスを得ることができるということです。
そのため、事前に過去の出題傾向や業界の最新トレンドを把握し、必要な知識やスキルを磨いておくことが欠かせません。
テキストや問題集を活用した学習をはじめ、実務経験を振り返り、日常の業務に役立つ知識を再確認しておくことで、筆記試験で良い結果を出すことができますよ。
企業が転職時に筆記試験を設ける4つの理由

転職時に企業が筆記試験を設ける理由には、単に知識やスキルを評価するだけでなく、さまざまな視点から応募者を総合的に判断する目的があります。単に「どれだけ問題が解けるか(=どれだけ頭が良いか)」というものではないのです。
ここからは、企業が転職者に対して筆記試験を実施する4つの理由を説明します。企業の意図を理解することで、効率的に対策できるようになります。しっかり確認しておきましょう
①社会人としての基礎能力を把握するため
企業が筆記試験を実施する第一の理由は、応募者の社会人としての基礎能力を確認するためです。
- 論理的な思考力
- 問題解決能力
- コミュニケーション力
- 臨機応変に対応できる能力
いくら専門知識や経験がある人でも、社会人としての基本が備わっていなければ、職場でのパフォーマンスに影響を与えかねません。
そのため、企業はこの筆記試験を通じて、応募者が職場でのチームワークやプロジェクトの推進に必要な最低限のスキルを持っているかどうかを判断します。
②将来性や潜在能力を把握するため
次に、筆記試験は応募者の将来性や潜在能力を測る手段としても用いられます。
企業は中途採用者に即戦力を期待する一方で、長期的な成長も重視しています。筆記試験を通じて、応募者が将来的にどのような成長を遂げるか、どのようなポテンシャルを持っているかを見極めたいのです。
特に、第二新卒や既卒など、今後さらなるキャリアアップが期待される場合、企業は将来の成長力に注目します。たとえば、問題解決力や創造性を測る問題を通じて、応募者が今後の変化に対応できる柔軟性や、新しい挑戦に取り組む力を持っているかを確認します。
将来的なリーダーシップ候補として採用する場合も、筆記試験でその潜在力を判断することがありますよ。
③転職後も定着できるような性格・適性かを把握するため
企業は、転職者が入社後に長く定着し、会社に貢献し続けられるかどうかを重要視しています。採用活動にはコストも手間もかかるため、長く働いてくれる人材を採用したいと思うのは当然ですよね。
筆記試験のなかでも適性検査や性格診断テストなどは、応募者の性格や適性を評価する手段として活用されることが多いです。
- 価値観
- 行動パターン
- ストレス耐性
- チームでの働き方
たとえば、応募者が企業のカルチャーに合致するか、また職場の人間関係や業務のプレッシャーに耐えうるかが見極められます。企業はこの情報をもとに、候補者が自社に適応し、長期的に定着できる人材かどうかを評価します。
④中途採用の効率を上げるため
中途採用のプロセスを効率化するため、筆記試験を設けている企業もあります。
特に大手企業や人気の高い職種の場合、多くの応募者が集まるため、全員を面接することは現実的ではありません。そのため、筆記試験を通じて、まずは応募者の基本的な能力や適性をフィルタリングし、面接に進むべき候補者を絞り込むのです。
これにより、企業は無駄なコストや時間を削減し、よりスムーズに採用プロセスを進められるようになります。
筆記試験で一定の基準を設けることで、応募者の質を一定水準に保つことができ、採用後のミスマッチを防ぐ効果も期待できます。
キャリアアドバイザーから就活に悩むあなたへ筆記試験に臨むあなたへ
筆記試験の点数は能力の高さ単純に示すものではない
企業は応募者の能力を見極めるためだけではなく、上記のとおり、さまざまな目的で筆記試験を実施しているため、もし筆記試験に落ちたとしても「自分は能力の低い人間なんだ」などと落ち込む必要は一切ありません。
特に、筆記試験のなかでも適性検査や性格診断テストなどは、応募者の適性や性格を把握し、自社との相性を見極めたうえで合否判定を出しているだけなので、適性検査などの筆記試験で落ちた場合、ただ応募者とその会社の相性が悪かっただけなのです。
相性が悪いことに双方が気づかないまま入社し、その後にミスマッチで早期離職するリスクを考えれば、入社前に相性の悪さが判明したことは、むしろ自分の将来にとってはポジティブにとらえるべきことなので、能力がないなどと自分を否定する必要はないですよ。
転職で実施される筆記試験の種類はおもに6つ! 内容と対策も解説
企業が中途採用で実施する筆記試験には、いくつかの種類があります。求めるスキルや適性を測るために多様な試験が実施されるため、事前にその内容と対策法を理解しておくことが大切です。
ここからは、中途採用でよく実施されている6つの筆記試験について紹介していきます。それぞれの対策ポイントも詳しく解説するため、しっかり確認しておきましょう。
まずは応募先企業がどんな試験を用いているのかをチェックすることが大切です。そのうえで、対策を進めるようにしてくださいね。
①SPI-G:能力検査(言語/非言語/英語/構造的把握力)・性格検査
- 第二新卒や既卒など若手の採用に使われることが多い
- 新卒向けにはない「地図」と「方角」の問題がある
- 幅広い業界・職種で実施される
新卒採用の際、「SPI」というテストを受けた経験はないでしょうか。「SPI-G」は、SPIの社会人版、特に第二新卒や既卒で使われることの多い筆記試験です。
能力検査と性格検査を組み合わせた試験であることは新卒向けのSPIと変わりませんが、新卒採用にはない「地図」と「方角」に関する問題が出題されます。また、業界や職種によっては英語力検査も含まれることを覚えておきましょう。
SPI-Gでは応募者の総合的な能力を確認できるため、多くの企業で採用されています。
対策ポイント:応募先の検査内容を把握&類似問題を反復する
「SPI-G」と一言に言っても、どんな問題を出題するかは企業によって異なります。そのため、対策方法としては応募先の検査内容を把握し、過去に出題された類似問題を繰り返し解くことが欠かせません。
過去の問題集や模擬試験を活用することで、具体的な出題パターンをつかみ、解答に必要なスピードと正確さを向上させましょう。
SPI-Gは中途採用の筆記試験のなかでもかなりメジャーなものなので、本屋に行けば対策本がたくさん並んでいます。自分に合いそうなものを1冊選んで、スムーズに解けるようになるまで何度も繰り返し解くのがおすすめですよ。
②玉手箱:能力検査(計数/言語/英語)・性格検査
- 自宅で受けることができ、電卓も使用できる
- 企業ごとに問題の組み合わせをカスタマイズできる
玉手箱は新卒採用でよく用いられる筆記試験ですが、第二新卒や既卒などの若手採用に利用する企業も多いです。特に大手企業で用いられていることが多いため、大手企業を狙っている場合はしっかり対策しておきましょう。
玉手箱は、計数や言語、英語に関する問題が出題され、おもに基本的な論理的思考能力や数学的なセンスを測ります。特に、計数問題では、数値を迅速かつ正確に扱う能力が求められるため、重点的に対策する必要があります。
対策ポイント:出題傾向の把握&電卓に慣れておく
玉手箱は企業が問題をカスタマイズできるため、応募先企業の出題傾向を把握することが重要です。OB・OG訪問や口コミサイトなどを活用して、過去にどんな問題が出題されたか調べておきましょう。
また、計算問題では電卓が利用できるのも玉手箱の特徴です。しかし、電卓が使えるからといって計数問題の対策を怠るのはやめましょう。電卓の使い方をマスターし、計算の正確性を高めることが欠かせません。
電卓が使える=暗算ではできないレベルの問題が出題されるということです。特に時間を意識して解く練習を重ねることで、試験当日には冷静に問題に取り組むことができるようになりますよ。
③クレペリン検査:性格検査・心理検査
- 大手企業や官公庁などで広く活用されている
- 単調な計算問題によってさまざまな能力を図る
- 高い集中力が求められる
クレペリン検査は、おもに性格や心理的特性を測定する、「作業検査法」と呼ばれる試験です。一桁の計算問題が1分間×30回出題され、その解き方によって能力はもちろん、集中力や持続力、行動パターンなどが評価されます。
約70年もの歴史があり、鉄道会社や官公庁をはじめとする、歴史の長い企業で用いられていることが多いです。そのほか、試験の特性上、長時間の集中力が試される職種の筆記試験として使われることがあります。
対策ポイント:類似問題を解き時間配分を把握する
クレペリン検査の対策としては、類似問題を解くことが欠かせません。他の試験とは少し違った内容のため、まずは問題に慣れることから始めましょう。
また、時間配分を把握するために、模擬試験を通じて実際の試験環境をシミュレーションすることも重要です。時間内に正確に解答を終えるための練習を重ね、時間管理のスキルを向上させましょう。
クレペリン検査は、日頃から集中力が途絶えやすい、長い時間作業しているとミスが増えるという方ほど、しっかり対策することが大切ですよ。
④一般常識問題:時事問題や基礎的な学力など
- 幅広い知識が求められる
- 社会への関心が評価される
- トレンド性やキャッチアップ力が重要な職種で用いられることが多い
一般常識問題は、転職時に求められる幅広い基礎知識と社会への理解を確認するための試験です。企業によっては、求職者が日常のニュースや社会問題にどれほど関心を持っているか、また、基本的な社会人としての教養を身に付けているかを判断するために実施します。
この試験には、経済・政治・歴史・文化などさまざまな分野からの問題が出題されますが、特に経済や業界の動向に関するトピックが重視される傾向にあります。
対策ポイント:日経新聞を読んだり志望業界の動向を調べる
日経新聞などの経済新聞や業界特化型の雑誌を日常的に読むことで、時事問題や業界動向を把握しやすくなります。特に、志望業界に関するニュースは日々確認しておくと、面接でも活用できる知識が身に付きますよ。スキマ時間にニュースアプリで最新ニュースをチェックするのもおすすめです。
また、基礎能力については問題集や模擬問題を解くことで、出題形式や頻出テーマを把握できます。近年は無料で使えるWebサイトやアプリも豊富なため、ぜひ活用してみてくださいね。
最新ニュースを知っていると、ちょっとした雑談にも役立ちます。就職してからも役立つため、ニュースのチェックはこれを機に癖づけておくのがおすすめです。
⑤小論文:企業によってテーマは異なる
- 論理的思考力と表現力が評価される
- テーマが企業の価値観に基づくことが多い
- 事前準備が成果に反映されやすい
小論文は、応募者の論理的思考や表現力、さらには価値観や職業観を見極めるために実施される試験です。企業は、求職者の書いた内容から自社の文化に合うかどうか、求める人材像にマッチするかどうかを判断します。
小論文試験のテーマは企業によって異なりますが、以下に一般的なものを紹介します。
- あなたの強みと弱みをまとめてください
- 今一番気になるニュースについて書いてください
- 仕事をするうえで心掛けるべきことは何ですか
対策ポイント:出題傾向を押さえて企業側の出題意図をつかむ
小論文のテーマは、企業ごとに傾向が出やすい部分でもあります。小論文試験がある企業に応募する際には、過去にどんなテーマが多かったのか、必ず事前に確認するようにしましょう。
また、小論文では、意見を明確にしつつ、筋道立てて述べることが求められます。「序論・本論・結論」の3部構成で書く練習を重ね、スムーズな流れで意見が伝わるように意識しましょう。
作成した小論文を他者に読んでもらい、フィードバックをもらうのもおすすめです。自分では気が付かなかった改善点が明確になりますよ。
⑥専門知識を問う企業独自の問題:企業で求められるスキルに関する試験
- 職種に関連する専門スキルが問われる
- 企業の業務内容に直結する内容が出題される
- 即戦力としての適性を確認される
専門知識を問う企業独自の試験は、特定の職種や業界に特化したスキルや知識を測るためにおこなわれます。
特に、専門的な知識やスキルが求められるエンジニアやIT、金融、法律などの職種では、入社後すぐに即戦力として活躍できる人材かどうかを確認するため、企業ごとに独自の試験を実施することが多いです。
問題の内容は、企業が提供するサービスや製品、業界全体の専門知識に基づいたものが含まれます。
対策ポイント:応募先で必須条件となるスキルを中心に対策する
企業独自の問題への対策としては、企業の事業内容やサービスの研究が欠かせません。
応募先企業が提供するサービスやプロダクトに関する知識を徹底的に理解することで、問題にスムーズに対応できるようになります。業界のトレンドや新技術についても常に情報収集するようにしましょう。
また、企業が求める専門スキルや資格を再確認し、その知識の理解度を高めておくことも大切です。企業の求人情報や採用ページに記載されている必須条件に注目し、優先的に対策をおこないましょう。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!筆記試験について募集要項に記載がない場合は?
試験については直接企業に確認しても問題ない
応募先企業がどのような種類の筆記試験をおこなうのかが募集要項に記載されていない場合、応募先企業に直接確認しても問題ないのかが気になる人もいると思います。まず前提として、応募先企業に直接筆記試験の内容を質問すること自体は問題ありません。
ただ、企業側も理由があって募集要項に記載していない可能性があるほか、ほかの応募者との公平性の観点から、具体的な試験内容を教えてもらえないケースも多々あるため、質問したからといって必ずしも回答してもらえるわけではないという点は理解しておいてください。
質問する際には企業側に不信感を残さないように注意する
また、筆記試験の内容を質問する際には、言葉遣いなど丁寧さを意識することに加え、もし回答を断られたのであれば、しつこく質問を続けるのではなく、お礼を伝えたうえで潔くあきらめるなど、企業側に不信感を与えないように注意してください。
なお、企業によっては口コミサイトや転職情報サイトで過去の選考情報や筆記試験の内容が掲載されている可能性もあるため、募集要項と併せてチェックするのがおすすめですよ。
転職の筆記試験までにすべきことを3ステップで押さえよう!

転職活動を成功させるためには、書類作成や面接対策などさまざまな準備が必要です。そこにプラスして筆記試験の対策も必要となると、特に働きながら転職活動をしている人にとっては、いかに効率的に進められるかが重要ですよね。
ここからは、転職の筆記試験までに実践すべきことを3つのステップに分けて解説していきます。自分がやるべきことを明確にしておくだけでも、一歩リードです。合格率を高めるためにも、1ステップずつぜひ一緒に進めていきましょう。
ステップ①志望企業での試験の有無や傾向をカジュアル面談などで確認する
転職活動の第一歩は、志望企業での筆記試験の有無や出題傾向を把握することです。企業によっては、筆記試験を実施しない場合や、特定のスキルを測るための専門的な試験をおこなうことがあります。
おすすめの方法は、カジュアル面談やOB・OG訪問を活用して、現職の社員や先輩に直接質問することです。どのような形式の筆記試験がおこなわれるのか、どのような内容が問われるのか、ただ募集要項を見るよりも詳しい情報を事前に知ることができます。
また、同時に企業文化や求める人材像を理解することで、書類や面接の対策を一緒に進めることができ、選考全体の戦略を立てやすくなります。
応募先企業のほとんどが筆記試験を実施しないことがわかれば、そもそも対策は必要ありません。時間を効率的に使うためにも、リサーチは欠かせませんよ。
ステップ②スモールステップで習慣的に対策する
筆記試験の対策は、一朝一夕では完成しません。毎日少しずつ、スモールステップで学習することで、記憶の定着が図れ、応用問題などにも対応しやすくなります。
具体的には、まずは1日のなかで30分~1時間程度の学習時間を確保し、特定の問題集や参考書を使って問題を解く習慣を身に付けましょう。
また、月曜日は言語問題、火曜日は非言語問題、水曜日は業界知識といったように、曜日ごとにテーマを設けるのもおすすめです。飽きずに続けやすくなりますよ。
モチベーションを維持しながら計画的に対策を進めるためには、毎日の学習を振り返り、進捗を記録するのもおすすめです。
ステップ③解き方に慣れるために模擬試験を定期的に受ける
筆記試験の対策が進んだら、模擬試験を定期的に受けましょう。模擬試験を通じて本番の試験に近い環境で問題を解くことで、解き方に慣れることができます。それに、実際の試験の雰囲気に慣れておくことで、リラックスして本番に臨めるというメリットもあります。
学生時代と違い、社会人は「試験を受ける」という機会がほとんどありません。どんな時間配分で進めれば良いのか、そもそも自分はどれだけ集中力が持続するかを確認するためにも、少なくとも1回は必ず模擬試験を受けるようにしましょう。
模擬試験を受けた後は、必ず結果を分析し、どの分野でつまずいたのか、どのように解けば良かったのかなどを振り返ってくださいね。
併用がおすすめ! 転職時の筆記試験に役立つ3つの対策手段

転職活動を成功させるためには、筆記試験にしっかりと備えることが欠かせません。また、限られた時間のなかで効率的に学習するためには、さまざまな対策手段を活用することが重要です。
ここからは、転職時の筆記試験に役立つ3つの対策手段を紹介します。それぞれのメリットも紹介するため、状況に合わせて併用しながら、自分に合った勉強方法を見つけてみてくださいね。
①アプリ:スキマ時間を利用して効率的に対策できる
- いつでもどこでも学習できる
- ゲーム感覚で楽しみながら問題に取り組むことができる
- 自分の学習進度を可視化できる
現代では、スマートフォンの普及により、学習アプリを利用することで、いつでもどこでも効率的に対策が可能です。通勤時間や休憩時間などのスキマ時間を活用して、短時間で問題を解いたり、知識を深めたりすることができます。
さらに、成績の推移を記録する機能や目標設定機能もあるアプリが多く、自分の進捗を管理しやすく、モチベーションを維持するのにも役立ちます。
アプリのなかには、ゲーム感覚で学習できるものもあり、楽しみながら学べるものもありますよ。
②書籍:筆記で学びたい&何度も復習したいときにおすすめ
- 詳細な解説や理論が掲載されている
- マーカーや付箋を使って視覚的に整理できる
- 誘惑が少なく学習環境を整えやすい
筆記試験の対策には、専門書や問題集を活用することも非常に効果的です。特に、書籍はじっくりと腰を据えて学びたいときや、何度も復習したいときに向いています。さらに、書籍では解説が詳しいものが多く、自分の解答を見直す際に参考になります。
また、印刷されたページを使ってマーカーや付箋を活用しながら学ぶことで、視覚的に記憶することも可能です。
アプリと比べると誘惑が少ないことや、使えば使うほど書籍に使用感が出てきて「ここまで頑張ったな」という達成感を得られるのも書籍ならではのメリットですよ。
キャリアアドバイザーが読み解く!どうやって対策資料を選べばいい?
試験内容が把握できているのであればそれに合わせた書籍を選ぼう
書籍で筆記試験対策をおこないたいと考えているものの、書籍の種類が多く、どの書籍が自分に合っているのかがわからない人も多いと思います。自分に合っていない書籍を使えば、効率性やモチベーションの部分にも影響が出るため、書籍選びは慎重におこないましょう。
まず大前提として、応募先企業の試験内容が事前に把握できているのであれば、その内容に合わせた書籍を選んでください。どれだけ一生懸命勉強に取り組んだとしても、本番の試験で出題されない内容であれば、意味がなくなってしまいますよ。
書籍のレビューや評価を確認したり問題数の多い書籍を選ぶのもおすすめ
また、通販サイトなどを活用し、書籍のレビューや評価を確認するのもおすすめです。実際にその書籍を使用した人の評価はもちろん、どのような業界や職種を受けるのに役立ったのかなど、体験談を交えたレビューが見られる可能性もあります。
このほか、転職など就職関連の筆記試験で出題される問題については、知識を深めることよりも問題に慣れ、傾向をつかむことが重要となるため、問題数が多く、さまざまなタイプの問題が含まれている書籍を選ぶと良いでしょう。
③エージェントに相談:自分に合う対策がわからないときに効果大
- 業界や職種に特化した対策ができる
- 自分に合った学習方法を教えてもらえる
- 筆記試験以外にも転職活動における不安や悩みを相談できる
自分に合った学習方法や必要なスキルがわからない場合、またそもそも何から始めたら良いのかわからないという場合は、エージェントに相談するのがおすすめです。
エージェントは、多くの求職者と企業とのマッチングをおこなっているため、業界や職種に特化したアドバイスを受けることができます。自分の希望や状況に応じて、適切な対策方法を提案してもらえますよ。
また、エージェントには実際に筆記試験を受けた求職者の経験談や、企業ごとの傾向についての情報が豊富にあります。この情報をもとに、特定の企業や業界に合わせた対策をおこなうことができ、効率的に準備を進めることが可能です。
なかには、模擬試験や面接対策セミナーを実施しているエージェントもあります。自信を持って選考に臨むためにも、ぜひ活用してみてください。
転職の筆記試験対策を進めるうえでの2つの鉄則
- 面接評価の比重が重いこともあるため面接対策と両軸で進める
- 対策すべきポイントを絞って効率を意識する
転職活動において、筆記試験は重要な選考プロセスの一つですが、すべての企業で決定的な要素となるわけではありません。筆記試験だけに集中せず、総合的な対策をおこなうことが選考突破のカギとなります。
ここまで解説してきた転職の筆記試験対策を進めるうえで、必ず押さえておきたい2つの鉄則について解説します。
面接評価の比重が重いこともあるため面接対策と両軸で進める
採用活動では、筆記試験と同じくらい、またはそれ以上に面接が重要となることが多く、特に中途採用では面接の比重が重視される傾向があります。面接では筆記試験以上に候補者について知ることができるためです。
- 人柄
- コミュニケーション能力
- これまでの実績やその背景
- 企業文化への適応性
企業によっては筆記試験が選考の一部に含まれていても最終的な評価は面接で決まるというケースも多いため、筆記試験の対策だけに力を入れてしまうと、面接での準備不足が原因で不合格となるリスクが高まります。筆記試験と面接の対策をバランスよく進めることが大切です。
筆記試験の有無にかかわらず、面接対策は転職活動において最も大切な対策の一つですよ。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!筆記試験と面接の関係性
筆記試験の有無によって面接での質問内容が異なるケースもある
中途採用において、筆記試験を課す企業と課さない企業で面接の質問内容に違いがあるのかが気になる人もいると思います。面接の質問内容については、企業規模や業界、職種などによって大きく異なりますが、筆記試験の有無で内容に違いが生まれるケースもありますよ。
筆記試験を課す企業の場合、応募者の論理的思考や問題解決能力などを重視する傾向にあるため、筆記試験で論理的思考や問題解決能力を評価したうえで、さらに面接で具体例やケーススタディなどを深掘り質問することで、実務能力としての適応力などを見極めています。
一方、筆記試験を課さない企業は実務能力やこれまでの経験を重視する傾向にあるため、過去のプロジェクトや業務における実績などを詳しく聞かれるほか、筆記試験がない分、適性を見極めるための志望動機や価値観、考え方に関する質問が多くなります。
転職の面接で聞かれることについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事
転職の面接で聞かれること110選! 既卒・第二新卒向けの回答対策
転職の面接で聞かれること110選をジャンル別にキャリアアドバイザーが紹介。企業側の質問意図や例文も合わせて解説していきます。
記事を読む

対策すべきポイントを絞って効率を意識する
筆記試験の内容は企業や職種によって異なりますが、すべてを完璧にカバーすることは現実的ではありません。それに、働きながら転職活動をするとなると使える時間もかなり少ないですよね。
そのため、転職の筆記試験では、対策すべきポイントを絞り、効率的に準備を進めることが不可欠です。闇雲にすべての分野を網羅しようとするのではなく、自分が応募する企業や職種に合った試験内容を予測し、それに沿った対策をおこなうことで、時間と労力を節約することができます。
限られた時間のなかでいかに効率的に準備を進めるかが、筆記試験対策を成功させるポイントですよ。
転職時の筆記試験は適切な対策をして通過率を上げよう!
ここまで、転職における筆記試験について、企業の目的や具体的な対策方法、勉強に活用できるサービスなどを解説しました。
筆記試験は、転職活動における重要な選考ステップの一つです。実施目的や試験内容は企業や職種によって異なるため、まずは自分が受ける企業の実態を調査し、計画的に準備を進めることが欠かせません。
そのうえで、アプリや書籍などを活用しながら効果的に対策を進めましょう。自分に合った対策方法がわからない、そもそも転職活動全体に不安があるという場合は、エージェントに相談するのもおすすめですよ。
キャリアパーク就職エージェントは、東京証券取引所グロース市場に上場しているポート株式会社(証券コード:7047)が運営しているサービスです。

キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!どんな業界で筆記試験が出される?
キャリアアドバイザー
松下 建都
プロフィールをみるIT業界やコンサル業界などは筆記試験を課されるケースが多い
中途採用で筆記試験を課されることが多い業界として、IT業界が挙げられます。プログラマーやシステムエンジニアなどは専門性の高い職種となるため、プログラミングやアルゴリズムといった専門スキルや知識を確認するためのテストがおこなわれるのが一般的です。
また、コンサル業界では論理的思考や問題解決能力などを測るためのケーススタディや、数的処理のテストをおこなう企業が多いほか、県庁や市役所など公務員を受ける場合は、中途採用であっても教養知識や専門知識を問う筆記試験を課されるケースがほとんどです。
医療・介護業界やクリエイティブ系の職種などは筆記試験がない場合も多い
反対に、医療や介護といった業界の場合、資格や実務能力、これまでの経験などが重視されやすいため、筆記試験はあまりおこなわれません。
このほか、ポートフォリオやこれまでの実績などが重視されるクリエイティブ系の職種、実務経験や接客スキルなどを重視されやすいホテル業界や飲食業界なども、筆記試験が少ない傾向にあります。