目次
- 転職者ならではの強みの理解が大切! 転職に特化した自己分析を実践しよう
- 新卒のときとは何が違う? 転職だからこそ自己分析が重要になる3つの理由
- ①転職先を選ぶ基準を見極めるために必要
- ②就業経験を振り返ることで再現性のある強みが見つけられる
- ③自分の軸を見つけないと転職を繰り返す可能性がある
- 自分自身のことを知ろう! 転職の自己分析で見極めておきたい4つの要素
- 自分が大切にしている価値観
- スキルや経験をもとにした強み
- 転職先に求める環境や待遇
- 転職を考えた理由
- 転職でこそ役立つ自己分析法7選! 特徴から活用方法までチェック
- ①自己分析ノート
- ②マインドマップ
- ③自分史
- ④モチベーショングラフ
- ⑤自己分析ツール
- ⑥他己分析
- ⑦SWOT分析
- 転職時の自己分析は「転職先で活かせる強み」の言語化が超重要!
- 転職先で活かせる強みを見つけ出そう! 転職時の自己分析のやり方5ステップ
- ①深掘りするテーマを決める
- ②テーマに関係する経験やキャリアを棚卸する
- ③経験やキャリアの中で強みを活かせた理由を言語化する
- ④他のテーマでも棚卸をして共通点を見つけ出す
- ⑤今後目指す目標やキャリアのゴールを思い描く
- 自己分析の効果を高めよう! 分析するときに意識したいポイント
- 長所だけでなく短所も分析をする
- できるだけ具体的な言葉にする
- 感情と経験はセットで振り返りをおこなう
- 一回だけでなく何度も自己分析を繰り返す
- 自己分析の結果はどう使えばいい? 転職活動に活かす方法
- ①強みに沿った自己PRや志望動機を作る
- ②企業が求める人物像とマッチしているかチェックする
- ③根拠を交えた説得力のある転職理由を用意する
- 転職だからこその自己分析を実践して理想の転職を叶えていこう!
転職者ならではの強みの理解が大切! 転職に特化した自己分析を実践しよう
こんにちは、キャリアアドバイザーの今井です。
転職の自己分析のやり方について悩んでいる人から、よくこんな相談をもらいます。
そもそも転職時にも自己分析ってすべき? もし必要だとしても、転職ならではの自己分析の方法はあるのかな? そう悩んでしまう気持ちはよくわかります。
まず知っておいてほしいのは、新卒の就活と転職では自己分析をおこなう目的が違うということ。転職の場合は、新卒のときと違い就業経験を積んでいるので、その経験を踏まえた自己分析が必要となるのです。
この記事では、キャリアアドバイザーのアドバイスを交えつつ、転職で自己分析が重要な理由から自己分析の方法、自己分析の具体的なやり方まで詳しく解説します。理想の転職を叶えるためにも、一緒に自己分析を進めていきましょう。
転職には不安がつきもの。どうやって進めていけばいいのかわからず行動できないと悩むこともありますよね。こちらの記事で転職の不安を解消する方法について解説しているので参考にしてくださいね。
関連記事
転職の不安を完全解消する15の方法|漠然とした不安の正体を解明!
転職は不安なことが多いですよね。良い転職先は見つかるのか、転職先でうまくやっていけるのか……そう考えるとなかなか一歩踏み出せない人も少なくありません。この記事では、専門家のアドバイスを交えて転職の不安を解消する方法や成功に導く心構えを解説。一緒に新たなキャリアへ自信に満ちた一歩を踏み出しましょう。
記事を読む
また、自分に適した転職のタイミングがわからないという悩みもよく相談を受けます。こちらの記事で転職のタイミングについて詳しく解説しているので参考にしてくださいね。
関連記事
転職のベストタイミングを選ぶための3要素とは? 避ける時期も紹介
転職したいと考えているけど、自分に合ったタイミングがわからないと悩んでしまう人もいますよね。転職のタイミングは時期や年齢、状況などで変わってきます。この記事では転職のタイミングを見極めるための必須知識について解説しています。
記事を読む
新卒のときとは何が違う? 転職だからこそ自己分析が重要になる3つの理由
本田 百合香
ここからは、 転職だからこそ自己分析が重要になる3つの理由を解説します。転職で自己分析が必要な理由をしっかりと理解して、後ほど解説する分析のやり方につなげていきましょう。
①転職先を選ぶ基準を見極めるために必要
- 転職は企業に求める条件を明確に決めるのが大切
- 条件を決めるためには自己分析から転職先の基準を見極める必要がある
転職は新卒のときと違い、働いた経験があるからこそ、その経験を踏まえて企業に求める条件を明確に決めめなければ、転職先で長く働き続けることは難しいかもしれません。たとえば、今よりもっとお金に不自由のない生活をしたいと考えているなら、現職よりも年収アップが狙える転職先を見つける必要がありますよね。
転職の自己分析では、上記のような自分が企業に求めることを明確にして、企業選びの基準を見極めていく必要があります。自己分析をおこなうことで、希望や要求の基準を見つけ、自分に合った転職先が見つけられるようになるのです。
松下 建都
新卒はポテンシャル採用がほとんどなので、企業を選ぶ基準が転職よりも多くはありません。転職では就業経験を積んでいるからこそ、企業に求めることも変わってくるのです。
②就業経験を振り返ることで再現性のある強みが見つけられる
- 転職ではスキルや経験を発揮してくれる即戦力の人材が求められる傾向にある
- 再現性のある強みをアピールするためにも自己分析がとても大切になる
米田 有希
新卒は就業経験がないので、経験やスキル面は重視されにくく、入社後どのように活躍できるのかというポテンシャルを見られる傾向にあります。
ただ、転職では就業経験があるからこそ、スキルや経験を発揮してくれる即戦力の人材が求められる傾向があります。「転職先でどんな強みを発揮できるか」が見られやすくなっているのです。
だからこそ、転職の自己分析では就業経験を振り返り、転職先で発揮できる再現性のある強みを見つけていくのがとても大切です。再現性のある強みを見つけることで、転職先で活躍できるというアピールにつながっていきますよ。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
転職先の企業は、応募者の強みから自社に貢献できるかを見極めようとしています。そのため、応募書類や面接でアピールできる強みを見つけることがとても重要です。
しかし、ただ強みを伝えるだけではなく、入社後も発揮できる再現性のある強みを伝えることで、ほかの誰でもないあなただけの強みのアピールにつながります。
たとえば、前職の経験の中でチームで協力してプロジェクトを進行したという経験があれば、コミュニケーション能力があるという再現性の強みを伝えることができますよね。このように、再現性のある強みを的確に伝えることが、自分だけの強みのアピールにつながるのです。
③自分の軸を見つけないと転職を繰り返す可能性がある
- 就業経験を積んでいるので自分の価値観やキャリアパスをイメージしやすい
- そのイメージを軸に転職先の選択やキャリアの方向性を見極めていくのが大切
転職を決意した理由が曖昧なままでは、仮に転職がうまくいったとしても、またすぐに合わなくなってしまい転職を繰り返してしまうかもしれません。
転職を繰り返さないためには、転職の軸を見つけることがとても重要です。就業経験を積んでいるからこそ、新卒のときよりも自分の価値観やキャリアパスなどをより具体的に考える必要があります。
自己分析をおこなうことで、自分が仕事に求めている本当の価値観や目標を明確にし、それを軸にした転職活動を進めることにつながります。
米田 有希
転職先の選択やキャリアの方向性をより確実なものにするためにも、自己分析は徹底しておこないましょう。
転職を繰り返さないためには自分に向いてる仕事を見つけるのが大切ですよ。こちらの記事で向いてる仕事の見つけ方を解説しているので参考にしてくださいね。
関連記事
職種80選|「向いてる仕事がわからない」は2軸の適職分析で克服!
向いてる仕事がわからない状態を抜け出すには「自己理解」と「仕事理解」の2つが大切です。この記事では、専門家のアドバイスを交えて向いてる仕事の悩み別の解説策や職種80選を解説。あなたの仕事が見つからない状況を一緒に解決していきましょう。
記事を読む
自分自身のことを知ろう! 転職の自己分析で見極めておきたい4つの要素
転職で自己分析が必要な理由がわかったところで、次に自己分析でどんなことを分析していくのか理解していきましょう。
ここからは、転職の自己分析で見極めておきたい4つの要素について解説します。自己分析の結果を転職活動に活かしていくためにも、しっかりとチェックしてくださいね。
自分が大切にしている価値観
- 価値観は人それぞれで違うので自分の価値観を見つける必要があるから
- 価値観を理解できることで自分に合う企業も見つけやすくなるから
松下 建都
価値観は人それぞれで違いますよね。だからこそ、自己分析の一つの要素として、自分が大切にしている価値観を見極めることがとても大切です。
たとえば、「チームで協力して何かを達成したい」と思う人もいれば、「一人で黙々と作業したい」という人もいます。このように、自己分析では人それぞれ持っている自分の価値観を見つけていきます。
自分が何に価値を感じているのかわからなければ、転職先に求める条件や仕事内容なども見えてきませんよね。自分の価値観をしっかりと把握して、その価値観に合う企業を見つけることで理想の転職を叶えることができますよ。
スキルや経験をもとにした強み
- 転職ではすぐに活躍できる即戦力を求めている傾向にあるから
- 自分だけの強みのアピールが転職の成功につながっていくから
本田 百合香
先ほど解説した通り、転職では即戦力の人材が求められやすいです。自己分析では、即戦力として発揮できるスキルや経験を見つけていく必要があります。
自分では大したことないと思っていたスキルや経験でも、自己分析をすることで思いがけない強みが見えてくるはずです。そのような「自分だけの強み」を自己分析で見つけていくのが大切です。
自分だけの強みは企業への大きなアピールポイントにもなります。転職を成功させるためにも、自己分析から自分の強みを見つけていきましょう。
転職先に求める環境や待遇
- 転職の基準を作ることで自分に合う企業が見つかりやすくなるから
- 転職の基準があれば企業選びにも迷わなくなるから
転職は人生の中でも大きな決断です。そんな転職だからこそ、転職先に求める環境や待遇はあらかじめ決めておき、基準を作ったうえで転職活動を進めていくことが大切です。以下のような項目は、自己分析を通して基準を決めておくといいでしょう。
- 働く場所
- 社風
- 仕事内容
- 給与
- 福利厚生
たとえば、自分のスキルを活かして成長したいという思いが強ければ、「成長できる学習機会やキャリアパスのある企業」が候補として上がってきますよね。
米田 有希
このような会社に求める基準を判断するためにも、転職先に求める環境や待遇を見極めていくのが大切です。
転職を考えた理由
- 今の会社と同じ理由で転職を繰り返してしまう可能性があるから
- 前職の不安や不満を把握すれば長く勤められる企業が見つかりやすくなるから
転職を考えているということは、今の職場に何かしらの不安や不満があるのではないでしょうか? 自己分析では転職を考えた理由についても整理しておく必要がありますよ。
というのも、転職を考えた理由を整理しておかないと、同じ理由で転職を繰り返してしまう可能性があるからです。何度も転職を繰り返してしまうのはできれば避けたいですよね。
本田 百合香
転職の理由を整理しておくことで、同じ理由での転職を避けられるようになり、あなたが長く勤められる企業に出会える確率が高くなりますよ。
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
転職という大きな決断をするうえでは、自己分析を通して、上記で解説した4つの要素のすべてを理解しておくことが大切です。
どれか一つでも欠けてしまっている状態は、自分の本当の価値観を理解し切れていない状況と言えてしまうかもしれません。その状態では、自分に合う職種や会社を選ぶことは難しいでしょう。
だからこそ、自己分析をおこない、これらの要素をすべて把握することが理想の転職をかなえる第一歩なのです。まずは自分自身のことをよく知り、それから自分に合う企業を見つけていきましょう。
転職でこそ役立つ自己分析法7選! 特徴から活用方法までチェック
自己分析をやるべきだとわかってもやる機会がほとんどない人にとっては、自己分析にはどんな手法があるのかわからないですよね。実はさまざまな方法があるので、どんなやり方があるのか理解を深めていきましょう。
ここからは、転職に役立つ自己分析の方法を7つ解説していきます。気になった方法から一つずつ試してみて、自分に合ったやり方を見つけていきましょう。
①自己分析ノート
自己分析ノートとは、自己分析用のノートを作成し、そこに自分自身の特技や得意なこと、興味や関心のある分野、達成感を得られる活動などを項目ごとに書き出していく方法です。
自己分析ノートで整理したい内容をまとめるので、参考にしてくださいね。
- 興味・関心のあること
- 長所や短所
- 将来どうなりたいか
- どんな仕事で活躍したいか
- 自分が活かせるスキルや経験は何か
自己分析ノートは自分の感情の変化を記録しておくためにも使えます。そのため「週に一度更新する」など、更新の期限を決めておくことで、振り返りと自身の変化を感じ取ることができますよ。
米田 有希
ノートの作成が難しいと感じるときは、一問一答の質問と答えを書いておくだけでも大丈夫。まずは自己分析をやるという一歩を踏み出すのが大切です。
自己分析ノートの作り方について、こちらの記事でさらに詳しく解説していますよ。
関連記事
自己分析ノートの活用術を伝授! 基本の作り方から徹底解説
自己分析をするときはノートを活用すると、しっかり整理できるので就活の成功につながりますよ。 この記事では自己分析に効果的な自分史の作り方やノートの活用方法をキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画も参考に、分析により自分の強み・弱みや適性を把握してくださいね。
記事を読む
②マインドマップ
マインドマップとは、自分の頭の中を整理するために視覚化していく手法を指します。真ん中に自分自身を置き、頭の中の考えやイメージなどを書き出していきます。
マインドマップの効果的なところは、頭の中の考えを書き出すことで思考が整理できる点です。1つの項目をどんどん深掘りしていくので、自分の本当の価値観を見つけることができますよ。
また、視覚的にチェックできるので、目で見た情報からも自分の価値観を知ることができます。マインドマップを使った自己分析のやり方は以下を参考にしてくださいね。
- 無地の紙を用意する
- 中央に「自分」もしくは「テーマ」を書く
- 中央から放射状に思っていることやイメージを書く
- それをさらに広げていき自分の思考の奥深くまで書き出す
本田 百合香
マインドマップで掘り下げていく際は、固定概念を持たずに思いつくままに書いてみましょう。そうすることで、「自分はこんなことを感じていたのか」と奥底の感情や想いに気付くことができますよ。
マインドマップを使った自己分析の方法について、こちらの記事でも詳しく解説しているので、直感的に自己分析をしたい人はチェックしてみてください。
関連記事
マインドマップで自己分析を進めるための3ステップ|活用例付き
マインドマップで広く深く自己分析を進めることで、自己理解を深めて効率的に自分をアピールすることができます! 今回はマインドマップでわかる自分の特性や、自己分析で使うメリットを紹介していきます。またマインドマップの作り方や活用例もキャリアアドバイザーが解説していくので参考にしてくださいね。
記事を読む
③自分史
自分の過去から現在までの価値観の変化を見つめ直す方法として、「自分史」という自己分析の手法もおすすめです。自分の価値観を知るのに有効な方法で、エピソードから自分の根底にある価値観や強みを見つけられますよ。
やり方は以下の手順を参考にしてくださいね。
- 時系列ごとに今までの人生で「楽しかったこと」「頑張ったこと」などを書き出す
- エピソードから共通点を見つける
- 共通点から自分の根底にある価値観や強み、弱みを見つけ出す
- 高校生時代にうれしかったこと→友達に勉強を教えて感謝されるのがうれしかった
- 社会人になってからうれしかったこと→後輩に指導して結果を出してもらうのがうれしかった
- 共通点→誰かに自分の知識やスキルを教えて結果を出してもらうことがうれしい
松下 建都
共通点がわかれば、自分が転職先に求めていることも見えてきますよね。自分史を通して、過去と現在のつながりや意味を探求することで、自己理解を深めることができますよ。
④モチベーショングラフ
モチベーショングラフという自分の人生におけるモチベーションから自分を振り返る方法もあります。モチベーションの高低から、あなたに向いてる環境や条件などを見つけ出すことができますよ。
- 幼少期から今までのモチベーションの高低をエピソードと合わせて書き込む
- モチベーションが上がったときの共通点を見つけ出す
- 共通点から自分が仕事に求めていることを見極める
- 高校生時代にモチベーションが上がったこと➡ダンス部に入り未経験ながらも楽しく部活動ができたこと
- 社会人になってからモチベーションが上がったこと➡新しいプロジェクトを任されて、わからないながらも一生懸命に仕事をしたこと
- 共通点➡知らないこと、未経験のことにチャレンジすること
米田 有希
モチベーションに影響を与える原因がわかれば、常に高いモチベーションを維持できる環境を見つけられますよね。その環境を満足できる転職先を探すことで、理想の転職を叶えることができますよ。
モチベーショングラフで自己分析をしようと思った人は、こちらの記事も参考にして進めてみてください。
関連記事
テンプレ付き! モチベーショングラフの作り方と就活活用法を大公開
就活で重要な自己分析。そんな、自己分析をおこなう際におすすめの方法の1つが「モチベーショングラフ」です。この記事では、キャリアアドバイザーがモチベーショングラフの書き方など、テンプレを参考に徹底解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
記事を読む
⑤自己分析ツール
自己分析は自分の過去から現在を振り返るため、どうしても時間がかかります。もし、時間をかけずに自己分析をしたいという場合には、自己分析ツールの活用がおすすめですよ。
これから自己分析を始めたい、できるだけ効率的に自己分析をしたいという場合に使える便利なツールです。ツールに回答を入力するだけで、自分の性格や強みなどが見えてきますよ。
本田 百合香
ただ、自己分析ツールはあなたのすべてを理解して、性格や強みを教えてくれるわけではありません。性格や強みの傾向がわかるという補助的なツールだということは覚えておいてくださいね。
⑥他己分析
他己分析とは、その名の通り自分ではなく周りの人に自分のことについて質問をして自己理解を深めていく方法です。自分の強みや性格など、具体的な質問を投げかけて、第三者の視点から意見を聞きます。
他己分析をおこなう際は以下の点を特に意識すると効果的ですよ。
- 家族や友人、同僚などできるだけ多くの人に話を聞く
- 投げかける質問はできるだけ具体的にする
- 自己分析の結果と見比べて共通点を探す
松下 建都
周りの人に自分のことを聞くのは恥ずかしく感じるかもしれませんね。ただ、自分では見えなかった自分の良いところや悪いところを知れるのが他己分析の特徴です。信頼できる人に話を聞き、自分に対する意見を集めてみましょう。
⑦SWOT分析
SWOT分析とは、企業が経営戦略を立てるための分析方法で、以下の4項目の頭文字から分析をおこないます。
- S=強み(Strengths)
- W=弱み(Weaknesses)
- O=チャンス(Opportunities)
- T=脅威(Threats)
SWOT分析では、自分をさまざまな角度から見ることで自己理解を深められます。具体的な方法は以下の通りです。それぞれの例を挙げる際は、できるだけ具体的にたくさん挙げてくださいね。
- S=強み(Strengths)
- W=弱み(Weaknesses)
- O=チャンス(Opportunities)
- T=脅威(Threats)
- 真面目
- 計画力がある
- 世話をするのが好き
- 新しいことが好き
- 誰とでも仲良くできる
- 優柔不断
- 飽きっぽい
- 一人でいるのが苦手
- 集中力がない
- 人の言うことを聞かない
- 転職が活発になってきている
- リモートワークが普及している
- IT業界の人材が不足しているので売り手市場になっている
- 終身雇用が崩壊しそう
- 地方だと仕事が少ない
- AIにより自分の仕事が奪われるかもしれない
上記の4つの視点から「自分は転職することでどのように活躍できるのか」を考えていきましょう。そうすることで、自分が活躍できる転職先を見つけることができますよ。
転職時の自己分析は「転職先で活かせる強み」の言語化が超重要!
企業が転職者に求めているのは、就業経験で得たスキルや専門性を活かして活躍してくれる人材です。新卒のポテンシャル採用と違い、転職者にはできるだけ教育のコストをかけずに即戦力で働いてほしいと思っている企業が多いのです。
だからこそ、転職時の自己分析では、「転職先で活かせる強み」を見つけていくのがとても大切。自己分析から自分が活かせる強みを言語化し、その強みをアピールすることで、企業から「この人はうちで活躍してくれるかも」と思ってもらえるのです。
米田 有希
自己分析はあなただけの強みを見つける手段です。適当にやってしまうと、アピールにつながる強みは見つけられませんよ。ここから解説する内容を参考に、自分だけの強みを見つけていきましょう。
転職先で活かせる強みを見つけ出そう! 転職時の自己分析のやり方5ステップ
あなたのどんな強みを転職先で活かせるでしょうか? 自分の強みを見つけるためには決まった流れに沿って自己分析を進めていく必要がありますよ。
ここからは、転職先で活かせる強みを見つけるための自己分析を5つのステップで解説していきます。企業に自分の魅力を存分にアピールしていくためにも、転職者ならではの自己分析のやり方を理解していきましょう。
①深掘りするテーマを決める
まずは自分のことを深掘りしていくにあたって、テーマを決めていきましょう。テーマは、「頑張ってきたこと」「大変だったこと」など、大まかなテーマで問題ありませんよ。
- 頑張ってきたこと
- 大変だったこと
- 楽しかったこと
- 自分の長所
- 自分の短所
一つのテーマについて深掘りしていくことで、具体的なエピソードを振り返ることができます。
本田 百合香
振り返った内容は、先ほど解説した自己分析ノートにまとめておくと後で見返すことができますよ。
②テーマに関係する経験やキャリアを棚卸する
テーマを振り返る際は就業経験があるからこそ、社会人として働き始めてからの経験やキャリアを棚卸してみてください。
というのも、転職の選考で企業が見ているポイントは、即戦力としての経験やスキルがあるかどうかです。面接で聞かれる質問も学生時代の経験ではなく、社会人として働いてきた中での経験を聞かれることがほとんどなのです。
だからこそ、テーマについて自己分析する際は社会人の経験をメインに振り返り、自分がどんなことを経験してきたのか具体的に書き出していきましょう。
- 頑張ったこと➡営業として月間目標を達成するために1日200件の訪問営業を実施した
③経験やキャリアの中で強みを活かせた理由を言語化する
それぞれのテーマで社会人としての経験やキャリアを書き出したら、それらの経験から自分の強みを言語化していきます。
- 頑張ったこと➡営業として月間目標を達成するために1日200件の訪問営業を実施した➡行動力がある、根性がある、地味なこともコツコツ続けられる
言語化する際は、考えられる強みをできるだけ多く書き出してみてください。そうすることで、「自分にはこんな強みもあったのか」と、気付けなかった強みが見つかってきますよ。
④他のテーマでも棚卸をして共通点を見つけ出す
一つのテーマで強みを見つけるところまでできたら、他のテーマでも強みを探していきましょう。すると、それぞれのテーマで挙げた強みの共通点が見えてきます。
共通点として挙げられた強みは、あなたの中でも特に大きな強みです。その強みは自分のアピールポイントとして活かせるのはもちろんのこと、転職先で活躍していくためにも見極めていく必要があります。
- 頑張った経験で見つかった強み➡行動力がある、根性がある、地味なこともコツコツ続けられる
- 大変だったことで見つかった強み➡計画力がある、コツコツとした作業を続けられる
- 共通する強み➡コツコツと作業を続けるのが得意
松下 建都
複数のエピソードの共通点から導き出した強みは、自分ならではの表現がしやすくなります。同じ「計画性」という強み複数のエピソードから導き出せば、より詳細に自分らしく言語化できますよ。
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
上記で解説しているプロセスを経て共通点から見つけた強みは、他の人にはないあなただけの特別な強みです。
なぜなら、一時的なスキルなどではなく、過去の経験の中で何度も発揮してきた強みだからです。これは、転職先のさまざまな場面で強みを発揮できるという、強い自己アピールにもつながります。また、自分だけの強みを理解し、他の人との違いを伝えることは、あなたの独自性を示すことにもなりますよ。
⑤今後目指す目標やキャリアのゴールを思い描く
本田 百合香
強みが見つかった後は、その強みを活かして今後どんな目標やキャリアを目指していくのか決めていきます。
- 自分の行動力を活かして、営業職としてより多くの人の人生に影響を与えるような商品を紹介したい
ゴールを思い描く際のポイントは、先ほど見つけた自分だけの強みを活かせる目標やキャリアを考えてみることです。すると、目指す目標やキャリアを思い描くことで、転職の軸が明確になりますよ。
ゴールまで設定できれば、後はその強みに合った環境を見つけるだけです。自己分析の結果を仕事探しに活かしていきましょう。
目標の見つけ方についてはこちらの記事もあわせて参考にしてみてください。
関連記事
人生の目標はキャリア形成でも重要! 経験から軸を立てる3ステップ
人生の目標はそう簡単に見つかるものではありません。ただ、自分の価値観をしっかりと深掘りすれば自然と目標が見えてきますよ。この記事では、キャリアアドバイザーが人生の目標を見つけるための3ステップを解説します。
記事を読む
自己分析の効果を高めよう! 分析するときに意識したいポイント
自己分析はただやれば良いというわけではなく、自分を深く理解して転職先で活かせる強みを見つけることが目的です。時間を使う以上は、より自分を深く知れるような効果の高い自己分析を実施するのが大切ですよ。
ここからは、自己分析の効果を高めるために意識しておきたいポイントを解説していきます。解説する内容をもとに効率的に自己分析を進めていきましょう。
長所だけでなく短所も分析をする
米田 有希
自分の短所はできればあまり直視したくないですよね。ただ、自己分析をやる以上は長所を見るだけでなく、短所も見逃してはいけませんよ。
自己分析をおこなう際は短所まで見つけることで、自分の改善点や成長の方向性を知ることができます。たとえば、「忍耐力が足りない」という短所があるとすれば、その改善方法を考えて改善することで、自分の成長につなげられます。
また、短所は長所を見つける際にも役立ちます。たとえば、以下のように言い換えれば短所も長所となるのです。
- 短所:計画性がない
- 短所を長所に言い換える:すぐに行動に移せる
松下 建都
企業の面接でも「短所はありますか? 」という質問をよくされます。短所を見つけるときは、それに対しての対処法や考え方もセットで話せるようにしておきましょう。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
面接では長所のみならず、短所もセットで聞かれることがあります。短所と長所が一致していないと一貫性がないととらえられ、選考で落とされてしまう可能性もゼロではありません。だからこそ、自分自身と向き合い、短所を認識することが重要ですよ。
ただし、短所のみを伝えるだけでは不十分です。短所を克服するために取り組んでいる工夫を伝えていきましょう。克服しようとする意欲を伝えることで、面接官に対して前向きな姿勢をアピールできます。
たとえば、時間管理が自身の短所なら、その改善策として予定表で細かくスケジュールを立てていることを伝えられたら、自己成長への取り組みをアピールできますよね。
短所を見つめるのは嫌がる人が多いからこそ、その部分をしっかりと見つめ直していることは面接官にも好印象に映りますよ。
できるだけ具体的な言葉にする
自己分析は抽象的な言葉だけで終わらせないように意識しましょう。というのも、抽象的な表現だけでは自分の本当の特徴や経験を明確に伝えることができないからです。以下のように具体的にすることで、よりあなたの魅力が伝わるようになりますよ。
- コミュニケーション能力が高い➡人前でのプレゼンテーションが得意で、論理的に意見を伝えることができる
抽象的な言葉では、書類選考や面接にてあなた独自の魅力が伝わらず、効果的なアピールにつながらなくなってしまいます。
米田 有希
あなただけの魅力や経験を伝えるためにも、できるだけ具体的な状況や描写などを振り返ってみてくださいね。
感情と経験はセットで振り返りをおこなう
自己分析でやりがちなのが、経験だけもしくは感情だけを振り返ってしまい、お互いのつながりを確認しないことです。
経験やエピソードとして振り返るような出来事は、何かしらの感情も働いていますよね。その感情も振り返ることで、「あのときはこう感じたからこんな行動をしたのか」と、あなたが持っている価値観も見えてきますよ。
- 前職で新しいプロジェクトを任された経験が印象的だった
- そのときはどんな感情だったのだろう?
- 上司から仕事を任せてもらえたのがうれしかった
- 自分は誰かから期待されたり何かを任されたりするとうれしくなる
経験と感情、両方を振り返ることで、2つの観点から自分が求めている環境が見えてきます。
本田 百合香
自分に合う環境を見つけるためにも、セットで振り返ることを意識してみてくださいね。
一回だけでなく何度も自己分析を繰り返す
自己分析は一度やれば終わりというわけではありません。転職前と、実際に転職活動を始めて企業の面接などをした後では、価値観に変化が生まれている可能性もあります。
また、自己分析は実施した日の感情などに左右されて自分本来の結果を反映できていないこともあります。だからこそ、何度も繰り返し自己分析をおこなうことで、自分の本当の価値観が見えてきますよ。
- 転職活動前:自分の価値観や強みを見つける
- 企業に応募する前:応募書類に記載する経験やスキルなどを見つける
- 企業との面接の前:面接で自信を持って回答するために自分の強みや経験を再確認する
- 内定後:企業とのマッチ度を確認して自分にふさわしい転職先を見極める
松下 建都
転職活動が始まるとなかなか自己分析に時間を割くことも難しくなります。まずは転職活動前に念入りな自己分析をおこない、自分の軸をある程度見つけておきましょう。すると、2回目以降はスムーズに自己分析をおこなうことができますよ。
自己分析の結果はどう使えばいい? 転職活動に活かす方法
自己分析をしたはいいけど、転職活動にどう活かせばいいのかわからない……。そう考えてしまうこともあるかもしれません。せっかく自己分析をしたのであれば、転職活動を有利に進めていく材料として使っていきましょう。
ここからは、自己分析の結果を転職活動に活かす具体的な方法を解説していきます。自己分析した後に迷ってしまわないように、解説する内容をしっかりチェックしてくださいね。
①強みに沿った自己PRや志望動機を作る
自己分析の結果は、自分の強みをアピールできるような自己PRや志望動機を作ることに活かせますよ。
たとえば、自己分析から以下のような強みと具体的なエピソードが見つかっていれば、その内容をもとに自己PRや志望動機を作ることができますよね。
- 自己分析で見つかった長所:リーダーとしてチームを引っ張ることができる
- 長所の具体的なエピソード:新しいプロジェクトのメンバーたちの中心として円滑なコミュニケーションを図れた
米田 有希
具体的なエピソードを選ぶ際は、できるだけ就業経験の中から選ぶようにしましょう。そうすることで、「うちの会社でも同じ力を発揮してくれそう」という再現性をアピールできます。
キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
強みに沿った自己PRや志望動機を作るには、まず第一に、自分のアピールする強みを一つに絞りましょう。自己PRや志望動機は、特に押し出したいこと1つに絞ることで、あなたの際立った強みのアピールにつながります。
次に、選んだ強みを裏付ける根拠や具体的な経験、エピソードを用意しましょう。どんな状況でその強みが発揮されたのか、どのような経験からその強みが培われたのかなど、具体的な事例を挙げながら説明することで強みへの説得力が増します。
たとえば、「コミュニケーション能力」をアピールする場合は、「〇〇のプロジェクトでリーダーシップを発揮し、円滑な意見交換をおこない、成功に導いた経験があります」といったように詳細なエピソードを示すと効果的ですよ。
以上の点を参考に、あなたの魅力が最大限伝わる自己PRや志望動機を作成してみてくださいね。
②企業が求める人物像とマッチしているかチェックする
自己分析の結果から企業の求める人物像とのマッチ度を確認することもできます。確認する際は、できるだけ具体的なポイントを比較してみてくださいね。
本田 百合香
マッチ度が高いということは、自分が求めている環境である可能性が高くなります。自分の分析だけで終わらせることなく、その結果を応募する企業と照らし合わせることで、自分が理想とする会社に出会える確率も高くなりますよ。
③根拠を交えた説得力のある転職理由を用意する
自己分析から「自分はなぜ転職したいのか」という理由を見つけられたと思います。逆を言えば、転職したい理由は今の会社でかなえられないことだからこそ、転職を決意したはずです。
つまり、自己分析の結果から今の会社になくて転職先にある明確な転職理由がわかっているということです。転職の面接で転職理由は頻出の質問であるため、説得力のある転職理由を回答できれば、就活を有利に進めることができますよ。
- 今の会社でかなえられないこと:2年ごとにジョブチェンジしてしまい専門的なスキルが高められない
- 転職先でかなえられること:原則的にジョブチェンジはなく専門的なスキルを活かしたキャリアアップが目指せる
- 転職理由:ジョブチェンジのない会社で専門的なスキルを高めてキャリアアップを目指していきたいと思った
松下 建都
企業は「またすぐに転職してしまうのでは? 」と不安を感じているので、転職理由をとても気にします。そんな不安を払拭するためにも、企業を納得させられる転職理由を用意しておきましょう。
転職だからこその自己分析を実践して理想の転職を叶えていこう!
ここまで、転職で自己分析が重要な理由から自己分析の方法、自己分析の具体的なやり方について解説してきました。
転職における自己分析は、「自分がなぜ転職するのか」「転職先で何をしたいのか」など、自分の核を見つけるための作業です。新卒のときと違い、就業経験を積んだからこそ見えてきた将来の夢や目標などを叶えるためにも、自己分析はとても大切なのです。
自己分析は時間もかかりますし、大変な作業なのは間違いありません。ただ、転職という大きな決断をする以上は、時間をかけてでも自分を知る機会を作りましょう。自分への理解を深められれば、あなたが目標とする理想の転職へと近づいていきますよ。
自己分析は新卒のときにやったからもういいかな? そんなふうに考えてしまうかもしれませんが、転職だからこそ自己分析が必要な理由もありますよ。まずは、新卒の就活と転職での自己分析の違いを押さえることが大切です。