目次
- グループディスカッションの自己紹介は最初のアピールチャンス! コツを押さえよう
- グループディスカッションで自己紹介対策が重要な2つの理由
- 自己紹介の時点から企業の評価は始まっている
- 自己紹介の内容次第でその後の話しやすさが大きく変わる
- 前提を理解しよう! グループディスカッションで企業が見ている3つのスキル
- ①初対面の相手ともうまく合わせられる協調性
- ②自分の意見を伝えられるコミュニケーション力
- ③協力して成果を出せるチームワーク
- 何のためにおこなう? グループディスカッションにおける自己紹介の3つの意味
- ①本題の前に緊張をほぐすアイスブレイク
- ②相手に自分を理解してもらうための人柄の紹介
- ③一緒に成果を出そうという意欲の表示
- ここさえ押さえればOK! グループディスカッションの自己紹介を成功させるコツ
- 長々と話さず簡潔にまとめる
- 会話の糸口になりやすい要素を入れる
- 笑顔でメンバーの顔を見ながら話す
- 最重要! グループディスカッションの自己紹介の仕方3ステップ
- ステップ①名前と大学名をまず伝える
- ステップ②学生時代に打ち込んできたことを簡潔に伝える
- ステップ③グループディスカッションへの意気込みで締める
- 迷ったらコレ! 自己紹介で何を話したらいいかわからないときの3つの基準
- ①自分の人柄が伝わりやすそうか
- ②わかりやすく話が膨らみそうか
- ③ポジティブな印象をもたれやすいか
- 打ち込んできたことの内容別! グループディスカッションの自己紹介例文5選
- 例文①スポーツ
- 例文②趣味
- 例文③アルバイト
- 例文④留学
- 例文⑤ボランティア活動
- ここも注意! 人の自己紹介を聞いているときに避けるべき3つの態度
- ①自分のことだけ考えていて聞いていない
- ②見下したような発言や態度をとる
- ③相づちを打たず無反応
- グループディスカッションの自己紹介についてよくある質問に回答!
- グループディスカッションの自己紹介は人柄や意気込みを伝えよう!
グループディスカッションの自己紹介は最初のアピールチャンス! コツを押さえよう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
就活でよく実施されるグループディスカッションについて、学生から
「自己紹介は何を言えばいいですか?」
「自己紹介で押さえるべきポイントを教えてください」
といった質問が寄せられています。
実はグループディスカッションのなかで、自己紹介は合否にも影響する重要な鍵を握っています。自己紹介だからといって対策の手を抜いてしまうと、貴重なアピールチャンスを逃してしまいかねません。
そこで今回は、グループディスカッションの自己紹介に焦点を当てて、コツやポイントを紹介します。自己紹介におすすめの内容や話し方を押さえて、自信をもってグループディスカッションに臨んでくださいね。
グループディスカッションで自己紹介対策が重要な2つの理由
就活生
キャリアアドバイザー
いいえ、グループディスカッションにおいて自己紹介はとても重要なので、しっかり対策をしておく必要がありますよ。
グループディスカッションの最初におこなう自己紹介は、シンプルに見えて、実は重要な役割をもっています。グループディスカッションで自己紹介の対策が必要な2つの理由について解説します。
自己紹介の時点から企業の評価は始まっている
企業の担当者はグループディスカッションが始まる前、自己紹介の時点で、すでに学生の評価を始めています。
「グループディスカッションなのだから、企業の担当者はディスカッションの内容や成果を見ているはずだ」と考えていると、大切なアピールのポイントを逃してしまいかねません。
自己紹介は、グループディスカッションの冒頭で自分の存在を示す大切な要素です。その自己紹介がおざなりだと「意気込みが見られない」と思われてしまうこともあります。また企業の担当者は、自己紹介で印象に残った人の動向に注目しやすいものです。
キャリアアドバイザー
グループディスカッションで企業や周りの学生に注目してもらうためにも、自己紹介は大切ですよ。
自己紹介の内容次第でその後の話しやすさが大きく変わる
自己紹介の後はグループディスカッションに入りますが、このとき過剰に気負うことなく話せるかどうかは、自己紹介の出来栄えにかかっているともいえます。
自己紹介の場面で、場を同じくする学生たちとある程度打ち解けることができたなら、自分の意見を話すことも、あるいは相手の意見に対して自分の姿勢を表明することも、ぐんとやりやすくなるのです。
しかし、自己紹介でまったく打ち解けることができなければ、ディスカッションはよそよそしい雰囲気で始まりますよね。お互いがコミュニケーションを取れるようになるまでに時間を要するため、ディスカッションの成果を上げることは難しくなってしまいます。
グループディスカッションの基本的な流れと練習方法はこちらの記事で解説しています。
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キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
面接は面接官対あなたとのやりとりで、自己紹介ではあなたという人間を印象付ける必要があります。そのため、場面に合わせて自分の魅力や特徴を盛り込むことも重要になってきます。一方、グループディスカッションでは複数の就活生が相手です。
一つのテーマについて議論を重ね、チームとしての結論を導き出すには、お互いがどういう人柄なのかを知り、信頼関係を築いて連携を図っていくことが重要です。そのため、あなたの魅力や特徴というよりも、むしろ「話しやすそうだ」と感じてもらえるような雰囲気づくりが重要だと言えるでしょう。その点において、最初のつかみとなる自己紹介はとても重要な要素です。
もちろん短時間で信頼関係を築くのは簡単ではありませんが、そのためにもグループディスカッション時の自己紹介は、こうした面接時とは異なる視点で準備するようにしましょう。
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前提を理解しよう! グループディスカッションで企業が見ている3つのスキル
- 初対面の相手ともうまく合わせられる協調性
- 自分の意見を伝えられるコミュニケーション力
- 協力して成果を出せるチームワーク
自己紹介の重要性を理解するために、まずは前提として、企業がグループディスカッションで何を判断しようとしているのか押さえておきましょう。
企業がグループディスカッションにおいて注目している3つのスキルとして、協調性、コミュニケーション力、チームワークを解説します。
①初対面の相手ともうまく合わせられる協調性
企業が注目するポイントの1つ目は、協調性です。
グループディスカッションでは初対面の相手と意見を交換しなければなりません。これは、ビジネスの場でも同じです。ビジネスシーンでも、新しい取引を始めたいときは、初対面の相手とスムーズにやりとりする必要がありますよね。
したがってグループディスカッションでも、初対面の相手と協調性をもって課題に当たれるかどうかがチェックされています。
キャリアアドバイザー
最初の自己紹介でやわらかな空気が出せるかどうかは、初対面の状況下で協調性を発揮できるかどうかにも大きくかかわってくるといえます。
②自分の意見を伝えられるコミュニケーション力
グループディスカッションでは、さまざまな意見が飛び交うことが予想されます。そのようななかでも自分の意見をもち、またそれをメンバーにしっかり伝わるように整理して話す力は、社会に出ても必要になる能力です。
グループディスカッションでは以下のようなコミュニケーション力の有無を判断されています。
- 情報を整理し、要点をふまえて話すことができる力
- 自分の意見を相手が理解しやすいように伝えられる力
- 相手の意見もしっかりと拾ってコミュニケーションがとれる力
③協力して成果を出せるチームワーク
グループディスカッションでは、全員の意見をまとめ、課題に応じた成果を出す必要があります。つまり互いに協力して成果を出せるか、チームワークを発揮できるかがポイントです。
もちろんチームワークを発揮できるかどうかは、チームのメンバーにもよります。グループディスカッションは初対面同士がチームを組んでいるため、難しいと感じることも多いですよね。
慣れない者同士であっても意見をまとめられるリーダーシップがあるか、お互いの架け橋となって意見を統合する調整者の役割ができるかどうかなど、チームワーク発揮のためにそれぞれが担う役割も、企業が見ているポイントといえますよ。
キャリアアドバイザー
難しい状況のなかでもチームワークを発揮し、成果を出せるかどうかが評価されています。
キャリアアドバイザーコメント成瀬 遼プロフィールをみる
グループディスカッションでは、性格や価値観の異なる初対面のメンバーと対話する必要があるので、そこで場をまとめるなど、優れたリーダーシップを発揮することも、高い評価につながるアピールになります。しかし、反対意見を切り捨てたり、議論の方向性を見失ってしまったりとうまくリーダーシップが発揮できなかった場合はむしろマイナス評価になってしまうため注意が必要です。
また、リーダーシップをとるタイプではない人でも、傾聴力、ムードメーカ―、論理的思考力、客観的視点、自分とは異なる意見でも歩み寄る柔軟さなど、自分の長所を発揮することでグループに貢献できます。
たとえば、テンポの良い相槌をうったり適度な質問を投げかけたりして議論を発展させたり、仮説に対する根拠となる情報を調べて提供したりといった貢献の仕方もあります。自分の強みを活かし、どのように振る舞えばチームに貢献できるのか考えながら参加するようにしましょう。
何のためにおこなう? グループディスカッションにおける自己紹介の3つの意味
就活生
そもそも、グループディスカッションで自己紹介をする意味がわかりません……。
キャリアアドバイザー
たしかに、時間もないことだし「ディスカッションだけをすれば良いのに」と感じる人も少なくありません。ただ、自己紹介は、お互いに名前を名乗るだけの時間ではないのです。
グループディスカッションの最初に自己紹介をするのは定番の流れですが、決して時間短縮のために省略してもいいものではありません。自己紹介には、大切な意味があるのです。
自己紹介がもつ3つの意味を把握しておくと、自己紹介の準備をしやすくなりますよ。
①本題の前に緊張をほぐすアイスブレイク
グループディスカッションの自己紹介には、本題となるディスカッション前のアイスブレイクの役割が含まれています。
アイスブレイクとは、緊張をほぐして場を和ませるためにおこなわれるコミュニケーションのことです。
つまり自己紹介は、単に自分を相手に知ってもらうというだけではなく、コミュニケーションの一環としてお互いを知り、場の雰囲気を温める役割をもっています。緊張がほぐれれば、意見交換もずっとやりやすくなりますよ。
キャリアアドバイザー
相手に安心感を持ってもらえるような自己紹介を考えると、その後のグループディスカッションに役立ちます。
②相手に自分を理解してもらうための人柄の紹介
初対面の人同士だと、人柄がわからず、どうしても気後れしてしまうことは誰にでもあります。
グループディスカッション前の自己紹介には、相手に自分の人柄をある程度でもわかってもらうという意味もありますよ。
人柄がわかっていれば、やはり緊張がほぐれやすく、意見交換がしやすくなりますよね。自分や、自分にとって身近な人との共通点が少しでも見えると、対応方法に見当をつけられるというメリットもあります。
自己紹介には自分について開示することで、相手の気持ちを楽にできるという気遣いの意味も含まれています。
キャリアアドバイザー
相手への気遣いが見られる自己紹介は、採用担当者から見ても好印象です。
③一緒に成果を出そうという意欲の表示
グループディスカッションの自己紹介でもう一つ大切なのは、「一緒に成果を出そう」という意欲を互いに示すことです。
グループディスカッションにおいて、「内定がほしいのはみんな同じだから、意欲などは言わなくてもわかるだろう」と思うかもしれません。しかし、頭で考えている気持ちを言葉にして伝えることも、ビジネスにおいて大切なコミュニケーションスキルの一つです。
キャリアアドバイザー
お互いに気持ちを伝えることで、同じ気持ちだということを改めて認識でき、時間内に成果を出すという一つの目的に向かって協力し合える体制を整えられますよ。
グループディスカッションの役割決めは自己紹介では控えましょう。役割決めの秘訣はこちらの記事で解説しています。
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グループディスカッション(GD)の役割は成功の鍵を握る こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。 多くの企業で選考に取り入れられるグループディスカッション(GD)ですが、 「グループディスカッションが苦手です」「役割 […]
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ここさえ押さえればOK! グループディスカッションの自己紹介を成功させるコツ
- 長々と話さず簡潔にまとめる
- 会話の糸口になりやすい要素を入れる
- 笑顔でメンバーの顔を見ながら話す
自己紹介は基本的に、自分の印象をコンパクトに、かつ親しみやすく整えるものです。しかしコツがつかめていないと、かえって印象がぼやけたり、親しみが感じられなかったりしてしまいます。
グループディスカッションの自己紹介で何を話せばいいのか迷ったら、次の3つのコツを念頭に置いて考えてみましょう
長々と話さず簡潔にまとめる
グループディスカッションでは、複数の人が自己紹介をしなければなりません。また、限られた時間を有効に使うためにも、長々と自己紹介をして、時間を浪費することのないように意識しましょう。
そこで、グループディスカッションの自己紹介では話を短く、簡潔にまとめるよう心掛けてください。
グループディスカッションの自己紹介に使える時間は、一般的に、1人あたり30秒程度です。時間を指定されていない場合、この基準に収まるよう調整しましょう。
キャリアアドバイザー
自己紹介で話したいことをまとめたら、時間を測りながら口に出してみることをおすすめします。
会話の糸口になりやすい要素を入れる
グループディスカッションにおいて、自己紹介が会話のヒントになることもあります。そのため、自己紹介にはあらかじめ、会話の糸口になりやすい要素を入れておくと良いですよ。
- 興味のある趣味
- 学生時代に打ち込んできたこと
- 特技
こうしたことが共通の話題となり、自己紹介のなかで「私も……」という声が聞かれることもあるため、コミュニケーションの良いきっかけになりますよ。
また、これらについてただ何に興味があるのかを話すのではなく、「○○のこんなところが気に入っている」と理由まで話せば、共感も得やすくなります。
笑顔でメンバーの顔を見ながら話す
グループディスカッションの自己紹介は、同じグループになったメンバーの顔を見ながら、笑顔でおこなうと効果的です。
初対面の相手と会話をする際、笑顔でコミュニケーションを取れるかどうかには、企業の担当者も注目しています。好感度の高い会話をするため、笑顔を出せるよう練習しておくのがおすすめですよ。
実際には初対面の人を前にして、緊張してしまうことも考えられます。どうしても緊張してしまったときは、左右の口角を上げることを意識しましょう。
キャリアアドバイザー
複数の人を相手に自己紹介をおこなうことになるため、顔を固定せず、左右に動かしながら話すことも大切ですよ。
その他、グループディスカッション全体を成功に導く鉄則についてはこちらの記事で解説しています。
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初めてのグループディスカッションはまず全体の流れの把握が重要です。この記事ではキャリアアドバイザーが、グループディスカッションに初めて参加する人向けに全体の流れや意識すべきことなどを解説します。事前対策も紹介するので参考にしてみてください。
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キャリアアドバイザーコメント堀内 康太郎プロフィールをみる
グループディスカッションは就活生同士での話し合いであることから、緊張感は面接よりも緩むかもしれません。多少の違いはあっても、面接でもグループディスカッションでも共通する重要なコツがあります。
それはあなたの伝えたいことが、Aさんにはこう伝わり、Bさんには別の意味で伝わるといったことがないよう抽象的な表現を避け、具体的かつ論理的に話を組み立てることです。聞き取りやすい声の大きさ、スピード、トーンもメンバー全員に話が届くための大事な要素ですよ。
また、グループディスカッションでは、採用担当者が各グループに付いていたり、グループ間を見回るなどして、各就活生の様子をチェックしています。それを意識して、ほかのメンバーより抜きんでようと自己アピールしすぎないようにしましょう。
また、自己紹介のなかで、「司会役をします」などと役割を我先に宣言することも避けましょう。グループディスカッションは、チームで成果を上げることができる人物なのか見極められる場であることを意識した行動を心掛けてくださいね。
最重要! グループディスカッションの自己紹介の仕方3ステップ
グループディスカッションの自己紹介は、3つのステップに分けて考えるとスムーズです。
自己紹介に長い時間を使うことはできないため、一つひとつのステップは短くする必要があります。ステップ分けをしたうえでそれぞれを簡潔に伝えるようにすれば、適切な自己紹介をすぐに形にすることができますよ。
ステップ①名前と大学名をまず伝える
名前と大学名は、自分の基本情報として自己紹介の最初に伝える項目です。
就活生
○○大学の、○○(氏名)です。
と、シンプルに伝えましょう。
ほとんどの場合、グループディスカッションの自己紹介で学部名までを伝える必要はありません。ただし企業側から指定がある場合は従いましょう。大学名ではなく、学部名を指定されることもありますよ。
ステップ②学生時代に打ち込んできたことを簡潔に伝える
大学名・氏名の後は、学生時代に何に打ち込んできたのかを伝えます。
ステップ③が残されていることを考慮しても、学生時代に打ち込んできたことを述べるのにかけられる時間はわずかしかありません。
就活生
大学では文学サークルに所属し、自分で小説を書いたり、リサーチをしたりしています。
というように、「〇〇をしている」というだけでなく、どのように活動しているのかも添えてコンパクトに伝えましょう。
キャリアアドバイザー
1~2文でまとめられるように、あらかじめ考えておくのがおすすめです。
ステップ③グループディスカッションへの意気込みで締める
最後に、自分がグループディスカッションに対して感じている意気込みを付け加え、自己紹介の締めとしましょう。
意気込みといっても、グループディスカッションは1人でおこなうものではありません。グループ全員でまとまり、良い成果を出したい、という気持ちが伝わる言い方を選ぶようにします。
就活生
今日は皆さんとしっかりと話し合って、成果を出したいと思います。チームで一緒に頑張りましょう。
といったような言葉が適しています。
キャリアアドバイザー
最後に「よろしくお願いします」という言葉で締めると、良い印象で自己紹介をまとめられますよ。
迷ったらコレ! 自己紹介で何を話したらいいかわからないときの3つの基準
就活生
自己紹介でひと言加えたいのですが、何を話したらいいかわかりません……。
キャリアアドバイザー
たしかに、サークル活動もしているし、アルバイトにも留学にも力を入れた、という人は、どれを伝えればいいのか判断に困るところですよね。
自己紹介で名前と大学名以外に、自分の人柄を伝え、場を暖められる気の利いたことを言いたいけれど、何を言ったらいいのかわからないという人は多くいます。話す内容に迷ったら、次のような基準で判断をしてみましょう。
①自分の人柄が伝わりやすそうか
自己紹介のエピソードには、自分の人柄ができるだけ伝わりやすいものを選ぶようにするのがおすすめです。
グループディスカッションで企業が見ていることの一つに、学生の人柄があります。特に、人柄が企業風土にあっているか、一緒に働きたい人物かどうかに注目していますよ。
そのため、自己紹介では自分の人柄をまっすぐに伝えられる内容を選んで話しましょう。
キャリアアドバイザー
自分の人柄について何を伝えればいいのか迷ったら、企業がもとめる人物像から考えてみるのもおすすめです。
②わかりやすく話が膨らみそうか
グループディスカッションの自己紹介は、アイスブレイクであり、自分の人柄を伝えることで相手が話しやすいように配慮するためにおこないます。自己紹介の内容が難解でわかりにくいものだと、そうした役割を果たすことができないですよね。
グループディスカッションの自己紹介は、できるだけわかりやすく、話が膨らみそうな話題を選ぶようにしましょう。自分だけが知っているような内容ではなく、他の人もある程度、経験・見聞きしたことがありそうな話を選ぶことがポイントです。
キャリアアドバイザー
「よくわからない人だ」という印象を与えると、メンバーにも何となく話題を振るのを避けられることがあるので、わかりやすい話題を選ぶようにしましょう。
③ポジティブな印象をもたれやすいか
グループディスカッションの自己紹介では、ポジティブな印象をもってもらいやすい内容・表現を選ぶことが大切です。
自分の人柄を表す内容であったとしても、ネガティブな印象に傾いていると、やはり話しやすい雰囲気を醸し出すことが難しくなります。
内容はさほどネガティブなものでなかったとしても、表現によってはネガティブに聞こえてしまうこともあるため、気をつけましょう。
たとえば読書が好きな場合でも、「直接体験できないことを知るのが楽しくて、本を1年で200冊読みました」と伝えるのと、「人と話すことが大嫌いで、むしろ一人でいるのが好きなので本をたくさん読みます」と言うのとでは、大きく印象が違いますよね。
キャリアアドバイザー
これまで打ち込んできたもののなかで、内容や表現でポジティブな印象を与えられるものを選び、自己紹介に取り入れるようにしましょう。
打ち込んできたことの内容別! グループディスカッションの自己紹介例文5選
自己紹介で話すことのうち、学生時代に打ち込んできたこととして何を選び、どのように表現するのか、悩むポイントですよね。そこで、打ち込んできたことの内容別に、グループディスカッションの自己紹介例文を紹介します。
ここに挙げた以外の内容を自己紹介に盛り込みたい場合は、自分自身のケースにあてはめ、応用してみてくださいね。
例文①スポーツ
〇〇大学の港太郎です。大学ではサッカーのサークルに所属しています。チームワークで試合に勝てるように、声かけを続けながら頑張って練習をしています。本日はよろしくお願いします。
スポーツに力を入れている人は、いつからそのスポーツを始めたのか、そのスポーツのどこに興味をもっているのか、どのように取り組んでいるのか、といったことを盛り込むのがおすすめです。
スポーツの分野では、コミュニケーション力や粘り強さをアピールしやすいといえます。また「サッカーを好きな人がいたらぜひ後で話しましょう」などと付け加えることもできます。
例文②趣味
〇〇大学の港花子です。趣味は小学生から15年続けているピアノで、難しい曲を弾けるようになったときの達成感を楽しんでいます。本日は皆さんと一緒にフランクに有意義なディスカッションができればと思っています。よろしくお願いいたします。
趣味には、一般的なものもあればコアなものもありますよね。あまりにニッチなものだと、他の人から話題にのぼらせにくいと感じられてしまうかもしれません。自己紹介に趣味を含める場合は、わかりやすいかどうかに留意することをおすすめします。
自己紹介で広く認識されている趣味を伝えることは、共感されやすく、人柄を伝えやすいところがメリットです。
例文③アルバイト
〇〇大学の港太郎です。私はカフェでアルバイトをしています。お客様とコミュニケーションをとれるのがとても楽しく、気持ちの良いお店づくりを目指して頑張っています。本日はよろしくお願いいたします。
アルバイトを自己紹介に含める場合は、自分がどのようなアルバイトをしているのか、どんなところに気をつけているのかを簡潔に伝えましょう。
アルバイトは多くの学生が経験しているため、わかりやすさがあります。
またグループディスカッションのテーマが仕事に関連するものであった場合は、アルバイトの経験を話題にしやすくなる可能性もありますよ。
例文④留学
〇〇大学の港花子です。私は2年次に、カナダへ半年間の留学をしていました。海外でたくさんの人に助けてもらった経験から、人の役に立つ仕事をしたいと考えています。本日はよろしくお願いします。
留学に力を入れた人は、自己紹介として留学のエピソードを盛り込むこともできます。
留学を自己紹介にする場合は、どの国へ行ったのか、期間はどれくらいか、留学によって何を学んだのか、といったことを盛り込むのがおすすめです。
留学を自己紹介にするときは、留学経験や英語の成績について「自慢をしている」と思われないような言葉選びも大切です。客観的な視点で、何を話すかを考えましょう。
例文⑤ボランティア活動
〇〇大学の港太郎です。私は地元の高齢者施設で、入居者さんの話し相手になるボランティアに参加しています。最初は人の手助けがしたいと考えていましたが、人生の先輩方に教えられてばかりの毎日です。本日はよろしくお願いします。
学生時代のボランティア活動は、たくさんの学びをもたらしてくれるものです。力を入れてボランティアをしていたのなら、自己紹介に取り入れてみましょう。
ボランティア活動を自己紹介にする場合、どのようなボランティアをしていたのか、そこから何を学んだのか、などを盛り込むようにしましょう。短くまとめるのが難しいと感じられるかもしれませんが、冗長にならないよう気をつけて、要点を伝えましょう。
ここも注意! 人の自己紹介を聞いているときに避けるべき3つの態度
- 自分のことだけ考えていて聞いていない
- 見下したような発言や態度をとる
- 相づちを打たず無反応
自己紹介の時間は、自分だけが自己紹介をするわけではありません。同じグループに振り分けられた、他の人の自己紹介を聞くことも大切です。
人の自己紹介をどのような態度で聞いているかは、企業側にもしっかりとみられています。
自分が自己紹介をしていないときも、気を抜くことなく、次のような態度をとっていないか意識しましょう。
①自分のことだけ考えていて聞いていない
自分が自己紹介をすることだけを考えて、人の自己紹介を聞き流してしまうことのないよう注意が必要です。
人の話に集中していないことは、企業の担当者が見ればわかってしまいます。またディスカッションのなかで、他の人が自己紹介で話していた内容に触れることがあれば、話題についていけません。的外れな発言をしてしまうリスクもあるため、気をつけたいですね。
キャリアアドバイザー
安心して他の人の自己紹介を聞けるよう、自分の自己紹介の準備は事前にしっかり済ませておきましょう。
②見下したような発言や態度をとる
チームワークを発揮すべき場で、相手を見下したような発言や態度をとることはマイナス評価につながります。
自己紹介でも、相手の趣味に対して「くだらない、そんなことが好きなの?」という表情をしたり、人の話を「そんなことより……」と遮ったりといった言動は避けましょう。
また、イスの背もたれに背中をつけてだらしなく人の話を聞いたり、「ふん」と鼻で笑ったりする行為も不適切です。腕組み、脚組みなども、良い印象にはなりませんよ。
キャリアアドバイザー
腕組みや足組みが普段の生活でクセになっていることもあるため、十分に気を付けましょう。
③相づちを打たず無反応
他の人の自己紹介に対して無反応だと、興味がないと受け取られてしまう可能性があります。
実際には人の自己紹介を興味深く聞いていたとしても、そのことが態度に一切表れなければ、企業の担当者に「興味がなさそうだ」と判断されかねません。
自分以外の誰かが自己紹介をしているとき、発言をすることはできませんが、うなずくことで相づちや同意を表現できます。
さらに可能であれば、発言者のほうへ上体をやや傾けてみましょう。視線は発言者の顔を見るのが適切です。
キャリアアドバイザーコメント堀内 康太郎プロフィールをみる
グループディスカッションのなかでも自己紹介は最初におこなわれるので、まだ本番に向けてのスイッチが入っていないことも考えられます。そのため、自分では認識できていない癖が無意識に出てしまう可能性が高いことは押さえておきましょう。
たとえば、腕組みや足組み、貧乏ゆすりなどはつい無意識に出てしまう場合があります。ほかのメンバーが話している時は相手の顔をにこやかな表情で見ながらうなづいたり、メモを取りながら聴くようにすると、相手に対する誠実さと熱心な姿勢が伝わりますよ。
ただし、ずっとうつむくのではなく、要点をメモをするために相手の顔から一瞬目を離す程度にしましょう。うつむく時間が長いと、話に集中していない印象になってしまいます。また、各自の自己紹介が終わるごとに笑顔で拍手をするのも良い雰囲気づくりには効果的ですよ。
自己紹介と言えどすでに本番は始まっています。むしろそうした油断しがちなタイミングこそ差を付けるチャンスとして、誰から見ても好感度を抱けるような姿勢で臨めているか意識して参加しましょう。
自分の強み・適職を知るためにも、まずは自己分析を済ませましょう
就活を成功させるためには自己分析が必須です。しかし、自分自身のことを分析するのは意外と難しいですよね。
そんなときは「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけであなたの強み・弱みが簡単にわかります。
無料で使えるので、自分の強みを確かめたい人は今すぐ診断しましょう。
グループディスカッションの自己紹介についてよくある質問に回答!
グループディスカッションでの自己紹介は、同じグループ内の他のメンバーと比較されてしまう気持ちがして、不安だ、落ち着かないという人もたくさんいます。
そこで、グループディスカッションの自己紹介に関するよくある質問にキャリアアドバイザーが回答します。ぜひ参考にしてくださいね。
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グループディスカッションの自己紹介で何を話したらいいですか?
グループディスカッションの自己紹介で話すことは、自分の名前と大学名、学生時代に打ち込んできたこと、そしてグループディスカッションに対する意気込みです。
自己紹介という名目ではありますが、実際の目的はお互いに自己紹介をすることによって場を和ませること、その後のグループディスカッションを始めやすくすることにあります。
そのため、他の人からみても親しみをもたれやすく、自分の人柄が伝わりやすい内容を選びましょう。「同じ趣味がある方はぜひ話しかけてください」といった、フレンドリーな人柄を表わすような文言を盛り込むのもおすすめです。
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グループディスカッションの自己紹介でしてはいけないことはありますか?
グループディスカッションの自己紹介で、してはいけないことは、他の人の自己紹介を聞かないことや、興味のないそぶりをすることです。他の人の自己紹介を聞いて、見下すような発言や態度をとることもマナー違反といえます。
またグループディスカッションの自己紹介では、話が長くなりすぎないよう注意してください。複数の人が自己紹介を行い、さらにディスカッションの時間を確保しなければならないため、一人が自己紹介できるのは、わずかな時間のみです。
最後に、企業側からの説明をよく聞きましょう。学校名、学部名など、求められていないことを発言しないよう気をつけてくださいね。
グループディスカッションの自己紹介は人柄や意気込みを伝えよう!
グループディスカッションの自己紹介は、アイスブレイクや簡単な自己開示によって話しやすい雰囲気を作る重要な意味をもっています。いくつかの注意点に気をつけながら、ディスカッションに対する意気込みも添えて伝えましょう。
自己紹介をする意味を理解すれば、人に共感されやすく、親しみやすい内容を選ぶべきだとわかるはずです。他の人の自己紹介を聞くときの態度も意識して、有意義なグループディスカッションへとつなげてくださいね。
グループディスカッションの自己紹介は、ディスカッションの内容や合否には関係ないですよね……?