ディベートテーマ51選|タイプ別のポイントから予測議論までを解説

この記事のアドバイザー

どんな点を見られる? ディベートテーマ例 51選

目次

  1. ディベートのテーマは3タイプ! それぞれの評価ポイントを押さえよう
  2. お題例51選|ディベートのテーマ3タイプ
  3. ①政策論題
  4. ②推定論題
  5. ③価値論題
  6. ディベートのテーマ①政策論題:レジ袋は無料に戻すべきか?
  7. 企業の評価点
  8. 重要なポイント
  9. 予測される議論
  10. ディベートのテーマ②推定論題:AIは人間の創造性を向上させるか?
  11. 企業の評価点
  12. 重要なポイント
  13. 予測される議論
  14. ディベートのテーマ③価値論題:自営業と会社員はどちらのほうが良いと言えるか?
  15. 企業の評価点
  16. 重要なポイント
  17. 予測される議論
  18. ディベートをうまく進めるためのコツ4選
  19. ①お題を発表されたときにどのテーマかを見極められるようにする
  20. ②メンバー間で共通認識を持つようにする
  21. ③時間配分を決めておく
  22. ④意見に矛盾がないかを確認する
  23. ディベートのテーマごとにシミュレーションをして成功に導こう

ディベートのテーマは3タイプ! それぞれの評価ポイントを押さえよう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

「ディベートではどんなテーマが出されるのか知りたい」
「テーマごとの進め方やコツを教えてほしい」

ディベート選考を控えた学生から、このような相談を受けることがあります。ディベート選考は、グループディスカッションのように頻繁におこなわれる選考でないからこそ、不安に思う人も多いですよね。

ディベートは大きく3つのテーマに分かれており、それぞれの進め方やコツを理解したうえで選考に臨むことが大切です。

この記事では、種類ごとの具体的なテーマ例や企業の評価ポイントを紹介します。どんなテーマが出題されても慌てず対応できるように、しっかりマスターしてくださいね。

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お題例51選|ディベートのテーマ3タイプ

ディベートの3タイプを知ろう
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ディベートには具体的にどんなテーマが出題されるのでしょうか?

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テーマは、政策論題・推定論題・価値論題の3タイプに分かれます。名前を聞くと難しそうに聞こえますが、テーマの例を見ておくと議論の取り組み方がイメージしやすくなりますよ。

ディベートは「賛成・反対に分かれ一つのテーマについて議論をする選考」と理解できているものの、出題されるテーマが読めず、対策に悩む学生はめずらしくありません。

選考に向け効果的に対策をしていくためにも、まずは3つ種類ごとのテーマ例に目を通し、大枠を理解してから進め方やコツをマスターしていきましょう。

①政策論題

政策論題のテーマ例
  1. 消費税は減税するべきか?
  2. 死刑制度は継続すべきか?
  3. レジ袋は無料にするべきか?
  4. 定年の年齢を引き上げるべきか?
  5. 日本に飛び級制度を導入すべきか?
  6. 選挙権の付与は20歳に戻すべきか?
  7. 裁判員制度を継続すべきか?
  8. 男性専用車両を導入すべきか?
  9. 安楽死を導入すべきか?
  10. 大統領制を導入すべきか?
  11. 一夫多妻制を導入すべきか?
  12. 救急車を有償化すべきか?
  13. 学生は年金の納付を免除されるべきか?
  14. 大阪を府から都に変えるべきか?
  15. ギャンブル税を導入すべきか?
  16. 日本は道州制を導入すべきか?
  17. 首相を公選制に変えるべきか?

政策論題は、社会や組織が抱える課題に対して「どのような政策や取り組みが必要か」を議論するテーマが中心になります

現実的な問題解決に焦点を当てる問題が多く「消費税は減税するべきか?」といった、最近のニュースで取り上げられているような内容が出題されやすい傾向がありますよ。

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政策論題では、「日頃からニュースを見ているか」「社会に関心があるか」を知りたいという企業の意図が隠れています。業界への興味・関心や実社会における課題解決力をアピールできるテーマととらえましょう。

②推定論題

推定論題のテーマ例
  1. AI(人工知能)は人間の創造性を向上させるか?
  2. SNSは現代社会において人々の幸福度を向上させているか?
  3. 日本の教育制度はグローバル社会で活躍できる人材を育成できているか?
  4. 現在の日本の少子高齢化対策は、将来的に人口減少を食い止める効果があるか?
  5. テレワークの普及は、企業における従業員のエンゲージメントを向上させるか?
  6. オンライン学習は、対面学習と比較して、学習効果が高いか?
  7. 自動運転技術は、交通事故の発生率を減少させるか?
  8. 企業のSDGsへの取り組みは、実際に企業の経済的利益に貢献しているか?
  9. Z世代は、これまでの世代と比較して、仕事に対する価値観が大きく異なるか?
  10. キャッシュレス決済の普及は、高齢者の利便性を向上させるか?
  11. 個人のビッグデータの利活用は、プライバシー侵害のリスクよりも社会全体の利益が大きいか?
  12. メタバースは、人々のコミュニケーションの質を向上させるか?
  13. リユース・リサイクルは、使い捨て文化の根本的な解決策となるか?
  14. ふるさと納税制度は、地域活性化に有効であるか?
  15. 延命措置は必要か?
  16. 専業主夫はありか?
  17. 通年採用は必要か?

推定論題は、特定の事柄や現象について「それが事実であるかどうか」を議論するテーマです。提示されたテーマが正しいかどうかを証明するために、科学的・客観的な物事の検証が必要となります。

たとえば、「AIは人間の創造性を向上させるか」といったテーマは、導入データや研究結果を基に真偽を議論しなくてはいけません。テーマに対しある程度の知識が求められるので、事前の準備や情報収集が重要になるでしょう

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推定論題では、情報収集能力や分析力が注目されます。最近よく目にするニュース・業界のトレンドを事前に調べ、自分なりの考えを整理しておくのがポイントです。

③価値論題

価値論題のテーマ例
  1. 自営業と会社員はどちらのほうが良いと言えるか?
  2. 時間とお金はどちらが大切か?
  3. リモートと出社どちらが総合的に見て企業に価値が与えられるのか?
  4. 企業にとって大切なのはお金か人か?
  5. 企業にとって大切なのは利益か顧客か?
  6. 上司の在り方は「厳しい」と「優しい」どちらが優れていると思うか?
  7. 都会と地方でストレスなく生活できるのはどちらか?
  8. 伝統文化の継承は、社会の変化への適応よりも重要であるか?
  9. 動物の権利は、人間の利益よりも尊重されるべきか?
  10. 安定した社会は、変化を恐れず挑戦する社会よりも望ましいか?
  11. 感情と論理、人間の意思決定において重要な役割を果たすのはどちらか?
  12. 子どもの教育において、個性の尊重は、協調性の育成よりも重視されるべきか?
  13. 人生の幸福は、物質的な豊かさよりも精神的な充足によって得られるべきか?
  14. 自然環境を保護するために、経済成長を制限すべきか?
  15. 国家の安全保障は、国民の経済的豊かさよりも優先されるべきか?
  16. 自己犠牲は、個人の幸福よりも社会にとって価値があるのか?
  17. 給与とやりがいではどちらを重視すべきか?

価値論題は、物事の「価値」や「優劣」を議論するテーマです。具体的には「時間とお金はどちらが大切か」といった、価値観や主観がかかわるものが出題されます。

価値論題では客観的なデータだけでなく、哲学的な視点や倫理観、個々の価値観に基づいた議論の展開が求められます

推定論題のように意見の正しさを証明するというよりも、相手をいかに説得できるかが重要となるテーマです。感情や共感を引き出すコミュニケーション力も試されている、と理解しておくことがポイントですよ。

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集団においての話の理解や説明力がチェックされるテーマです。物事の真偽をはっきりさせることはもちろん、相手を説得することを意識しましょう。

キャリアアドバイザーが読み解く!ディベートで出題されることが多いテーマ

吉川 智也

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その企業の社員になった設定で課題解決することが多い

これまでディベートのさまざまなテーマについて解説してきましたが、特に企業の社員になったという設定で、特定の課題解決に取り組む形式が多く見られます。たとえば、「こういう顧客が来たときにどのように対応するか」といった具体的なケースや、「会社の新しい事業を立ち上げる」といった、その企業の事業内容にまつわる課題が出題される傾向にあります。

このようなテーマが課される背景は、大きく分けて二つあります。一つ目は、企業への理解度や業界研究の深さを測るためです。「その企業のビジネスモデルや社員の働き方を理解していれば、的を射た議論ができるはずだ」という観点から、学生の知識と洞察力を評価しています。

二つ目は、シンプルに「コミュニケーション能力」を見るためです。協調性を持って議論を進められるか、人の話をきちんと聞けるか、自分の意見を論理的に伝えられるかといった、社会人に必要な基本的な姿勢が見られています。

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ディベートのテーマ①政策論題:レジ袋は無料に戻すべきか?

ここからは、政策論題の評価点や議論のコツを「レジ袋は無料に戻すべきか?」というテーマを例に解説していきます。実際にどのような展開で議論が進んでいくのかや、どんなポイントが評価されるのかも知っておきましょう。

企業の評価点

政策論題の議論では、学生が社会情勢や動向をどれだけ理解しているかが評価されます。

企業で働くうえで、国内外の出来事や業界のトレンドを把握することは欠かせません。そのため、ディベートを通じて、学生が普段からニュースをチェックし自分なりの意見を持っているかどうかが判断されます

政策論題のテーマが課される可能性が高い業界
  • 成長市場であるIT業界
  • 顧客以上の知識を持って提案をおこなうコンサル業界
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社会情勢や動向への理解は即興の情報収集では補えないため、今後社会人になるための準備も兼ねて、毎日新聞やニュースのチェックを習慣化させておきましょう。

重要なポイント

政策論題のディベートでは、まず何よりもテーマを多角的にとらえることが大切です。

「レジ袋を無料に戻すべきか?」というテーマの場合、単に「有料か無料か決めるテーマ」ととらえるのではなく、有料化された背景やこれまでの変化を思い出し、深い議論ができるよう状況を整理することが大切です

議論中は、自分の主張に対してどんな反論が来るのかを予測しておくようにしましょう。

反論を検討する際の考え方の例
  • 反論:無料化は環境への悪影響が懸念される
  • 対応策:無料化に戻す代わりに環境負荷の少ない素材で袋を作る
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ただ意見を主張するのではなく、真偽を出すのが政策論題のディベートです。相手の立場に立って、根拠のある意見の主張ができるようにしましょう。

予測される議論

賛成側
  • おもな主張:消費者の負担の軽減になるので、レジ袋は無料に戻すべき
  • 考えられる反論:環境に配慮した行動を根付かせづらくさせる可能性があるのでは
  • 反論を打ち返す主張:有料化されていても環境に配慮した行動が十分に根付いているとは言えない。レジ袋を有償化するだけでは、プラスチックごみ問題の根本的な解決にはつながらないのではないか?
反対側
  • おもな主張:環境保護の観点で有償のままであるべき
  • 考えられる反論:プラごみ問題解決方法はほかにも手段があるのではないか?
  • 反論を打ち返す主張:『意識づけ』という点では大いに役立っていると言えるし、長期的な施策の一つとして取り入れるべき
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政策論題のディベートでは、相手の立論のデメリットをつくような形で議論が展開されていくイメージです。

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自分の主張だけでなく、相手の発言にもしっかり耳を傾けなくてはいけないのですね。

キャリアアドバイザーが読み解く!学生の頃から社会情勢をインプットする習慣が大切

塩田 健斗

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さまざまな仕事で成果を出すための土台になる

企業が社会情勢やニュースに関心を持つ学生を高く評価するのは、それが実際のビジネスで役立つからです。単に多くのニュースを知っていることだけでなく、それ以上に「常に社会情勢に興味を持ち、最新のニュースをインプットする習慣」がある学生を企業は求めています。

数ある職種のなかでも、総合職や営業職は非常に人気ですが、これらの仕事では、顧客への最適な提案や信頼関係を築くための会話において、顧客がかかわる業界の動向を常にチェックしておくことが不可欠です。これに限らず、マーケティング職やデザイナーなどのクリエイティブ職でも、社会情勢や流行に関する情報は仕事の成果に大きく影響します。膨大な知識のインプットと、それを仕事のなかで使いこなすためのアウトプットは、一朝一夕には身に付かないものです。

そのため、学生時代からニュースのチェックを習慣にしている学生は、企業から重宝されます。さらに比較的早い段階で結果を出す傾向があるため、選考でもチェックされていますよ。

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ディベートのテーマ②推定論題:AIは人間の創造性を向上させるか?

推定論題では、「AIは人間の創造性を向上させるか?」という推定論題について議論の評価ポイントや進め方のコツを解説していきます。

推定論題は、多角的なものの見方がポイントです。例題のテーマに対し、賛成・反対側がそれぞれどのようにとらえるのかを参考にしましょう。

企業の評価点

推定論題のディベートでは、学生がテーマに対してどれだけ専門的に理解し、自分なりの視点を持っているかが重要視されます。今回のテーマのAIなら、導入の利点や課題について最新ニュースをもとに考え、論理的に議論を展開できているかが評価点となるでしょう。

推定論題は、応募する業界でトレンドとなるテーマを題材に、どんな業界でも選考に使われるディベートです。

推定論題として「AI」のテーマが課される可能性が高い業界
  • 広告業界
  • IT業界
  • 金融業界

選考に臨む際は、応募する業界の有名製品や技術について理解を深め、根拠を基にした自分なりの見解を持っておくことで活躍を目指しましょう

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単に「AIは便利だ」などの表面的な意見に留まらず、AIが人間に与える影響をポジティブ・ネガティブの両面から考察し、具体的な事例を挙げて主張を展開できると高評価につながります。

重要なポイント

推定論題のディベートでは、テーマに対し「何が可能性として考えられるのか」を幅広く検討するようにしましょう。

「AIは人間の創造性を向上させるか?」というテーマの場合、創造性を「新しいアイデアを生み出す力」とするのか、「既存の要素を組み合わせて新たな価値を作る力」とするのかで議論の方向性が変わりますよね。

また、推定論題では「未来の展開」の視点を持つのも大切です。創造性が向上した結果、人間がAIに依存しすぎて独自性を失う可能性など、テーマに対してのシナリオを多角的に考察できると、より深い議論が可能となります

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推定論題では、「正解」を議論するのではなく、未知の領域に対する可能性や仮定を論理的に展開することが求められます。現状の事実に基づきながらも、テーマを多角的に考える力を磨きましょう!

予測される議論

賛成側
  • おもな主張:AIのサポートにより、人間はより高度で独創的なアイデアを生み出せるようになる
  • 考えられる反論:AIは既存のデータを基にして動いているに過ぎない。AIが人間の創造性を本質的に高めるとは言えないのではないか?
  • 反論を打ち返す主張:AIは既存のデータを基にしつつも、人間が気づかない新たなパターンやインスピレーションを提供する。たとえば、AIを使ったアートや音楽の分野では、これまでにない斬新な作品が生まれている
反対側
  • おもな主張:AIは人間の創造性を阻害する可能性がある
  • 考えられる反論:AIがルーチン作業を効率化することで、人間が創造的な活動に集中できる環境を作り出しているのではないか?
  • 反論を打ち返す主張:AIの効率化に頼りすぎることで、人間が自ら考える力を失い、創造性が低下するリスクがある。また、AIのアウトプットに依存しすぎることで、独自性が失われる可能性もある
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推定論題のディベートでは、相手の立論の弱点を突きつつ、自分の立場を強化する形で議論を展開していくことが重要です。

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AIについてしっかり理解していないと、反論ができない状態になってしまいますね……。業界知識やトレンドの専門的な知識が必要という意味がわかりました!

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ディベートのテーマ③価値論題:自営業と会社員はどちらのほうが良いと言えるか?

価値論題では、「自営業と会社員はどちらのほうが良いといえるか?」というテーマを例に、議論の評価ポイントや進め方のコツを解説していきます。価値論題は、相手を説得するための柔軟性が大切です。例題からどのような展開で進んでいるのか、しっかりとチェックしてくださいね。

企業の評価点

価値論題のディベートでは、学生がテーマに対してどれだけ深い洞察を持ち、自分の価値観を論理的に伝えられるかが評価されます。

特に、企業が学生に期待するのは「自分の価値観を押し付けるのではなく、他者の価値観を理解したうえで自分の主張を展開できる力」です。

たとえば、自営業の自由度を評価する場合には、その自由がもたらすリスクも考慮し、反対意見に対して説得力のある根拠を示すことが求められます。

価値論題は、応募する業界や職種によっても評価ポイントが異なります。起業家精神を重視する企業では、自営業のメリットを論理的に語れる力が評価される一方、チームワークを重視する企業では、会社員としての働き方を肯定する意見が求められる場合もあるでしょう

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価値論題のディベートに参加するときは、応募企業の社風や求められる力にあった主張ができると、企業からも良い評価を狙えますよ。

重要なポイント

価値論題のディベートでは、テーマを単なる二択の比較に留めるのではなく、背景にある価値観や社会的な要因を多角的に捉えるようにしましょう

「自営業と会社員はどちらのほうが良いと言えるか?」というテーマでは、収入の安定性、働き方の自由度、リスク、キャリアパスの柔軟性など、さまざまな観点から両者を比較検討する必要があります。

また、議論中は相手の立論に耳を傾け、反論を予測しておくことが重要です。

反論を検討する際の考え方の例
  • 相手の主張:会社員は安定しているが、自由が少ない
  • 反論:安定した収入は長期的なキャリア形成を可能にし、結果的に自由を得る手段とも言える

さらに議論では「誰にとって、どのような状況で良いのか」を具体的に示すことが効果的です。

たとえば、「家族を支える立場では会社員の安定性が重要だが、自己実現を目指す人にとっては自営業の自由度が魅力的だ」といった具体例を挙げることで、説得力を高めることができます。

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説得力のある主張をするには、常に数字や具体例を出しながら、相手の理解しやすい話を意識しましょう。

予測される議論

賛成側(自営業が良い)
  • おもな主張:自営業は働き方の自由度が高く、自分の裁量で仕事を進められるため、自己実現の可能性が広がる
  • 考えられる反論:自由度が高い一方で、収入が不安定になるリスクがあるのではないか?
  • 反論を打ち返す主張確かに収入の不安定さはリスクだが、自営業では事業の成功次第で会社員以上の収入を得る可能性がある。クラウドソーシングや副業などの手段を活用すると、リスクを軽減することも可能だ
反対側(会社員が良い)
  • おもな主張:会社員は収入が安定しており、社会的な信用も得やすい。また、福利厚生や教育制度など、組織のサポートを受けられる点が魅力的
  • 考えられる反論:安定している分、自由度が低く、自己実現が難しいのではないか?
  • 反論を打ち返す主張:会社員としてのキャリアを積むことで、専門性やスキルを磨き、自由な働き方を実現する道も開ける。たとえば、社内起業や副業を認める企業も増えており、会社員でも自己実現は可能だ
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価値論題のディベートのテーマは、真偽がはっきりしないものがほとんどです。どちらの言い分もあるからこそ、論理的な意見で議論を展開させましょう。

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どちらも正しいから、否定的にならず相手の意見を聞いたうえで反論しなくてはいけないのですね。

キャリアアドバイザーが読み解く!価値観を言語化するコツ

上原 正嵩

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上原 正嵩

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抽象的なものを具体化して正確な情報を伝えよう

価値観や思考は人それぞれ異なり、それらを他者にわかりやすく説明するのは難しいものです。

抽象的なものを言語化するコツは、抽象的なものを具体化する方法です。たとえば、「犬の平均的な散歩時間」について話すとします。しかし、「犬」とだけ聞くと、チワワを想像する人もいれば、ゴールデンレトリバーを想像する人もいますよね。犬の大きさによって散歩時間は変わってくるため、最初から「チワワの平均的な散歩時間」と相手に説明する必要があります。このように、具体化することで相手に正確な情報を伝え、認識のずれをなくすことができます。

思考の具体化に慣れていない場合は、日常生活で練習してみましょう。練習には「5W3H(What、When、Who、Where、Why、How to、How many、How much)」を使って掘り下げていくのがおすすめです。先ほどの犬の散歩時間の例であれば、「What」は「犬種」。「Where」は「散歩する場所」。「How to」は「散歩方法」となります。このように、複数の視点から具体化を繰り返すことで、主張が明確になり、相手に考えが伝わりやすくなりますよ。

40点以下は要注意!面接を受ける前に面接力を測定しよう!

やみくもに面接を受ける前に、自分の面接力を知っておくことが大切です。

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ディベートをうまく進めるためのコツ4選

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ディベートのテーマや議論の流れは理解できたのですが、うまく乗り切るためには何を意識すれば良いのでしょうか?

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ディベートをうまく進めるには、テーマの見極めやチームの連携が大切です。4つに分けてうまく進めるためのコツを紹介しましょう。

最後は、ディベートをうまく乗り切るためのポイントを紹介します。見極めポイントや具体例を出しながら解説するので、当日を乗り越えるためにしっかりチェックしてくださいね。

①お題を発表されたときにどのテーマかを見極められるようにする

ディベートをスムーズに進めるためには、まずお題がどの種類のテーマに該当するのかを素早く見極めることが重要です。

テーマによって議論の進め方や評価されるポイントが異なるため、お題に沿った適切な進め方ができるよう、事前にテーマごとの特性をよく理解しておきましょう

ディベートのテーマごとの特性

政策論題推定論題価値論題
特徴・具体的な政策や行動の是非を問う・未来の可能性や仮定のシナリオについて議論する・良し悪しや価値観を問う
見極めポイント・「○○をすべきか?」や「○○を実施するべきか?」という形式のテーマが多い
・テーマに具体的な行動や政策が含まれている
・○○になるか?」「○○が起こるか?」のように、未来や仮定に関する問いが含まれている・「○○と○○のどちらが良いか?」「○○は正しいか?」のように、価値観や倫理観に基づく比較や判断を求める文章がある
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お題を見た瞬間にテーマの種類を判断する力を養うことで、議論の方向性を素早く判断でき準備時間を有効に活用できるようになりますよ。

②メンバー間で共通認識を持つようにする

ディベートはチームでおこなう議論であるため、メンバー間で共通認識を持つことが成功のカギとなります。議論を始める前に、まずチーム全体でテーマに対する基本的な理解や立場を確認しましょう。

事前に確認しておきたいこと
  • 賛成側としてこのテーマにどうアプローチするのか
  • 反対側の主張にどう反論するのか

また、チーム内で役割分担を明確にしておきましょう。誰が主張して誰が反論を担当し、誰が最終的な結論をまとめるのかを事前に決めておくと、議論中の混乱を防げます。もしメンバー間で意見が対立した場合は、全員が納得できる妥協点を探りましょう

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ディベートは集団におけるコミュニケーション力や協調性も見られています。初対面でも緊張せず、メンバーと積極的に意見交換して連携できるようにしてくださいね。

③時間配分を決めておく

いざ議論がスタートすると、自分の主張をぶつけることにヒートアップしてしまう学生もめずらしくありません。「気付いたら終了時刻になっていた……」といった事態を防ぐためにも、時間配分を決めておくようにしましょう。

事前に決めておきたい時間配分の例
  • 立論をする時間
  • 相手の主張に対する反論を考える時間
  • 意見を主張する時間
  • 結論をまとめる時間

時間配分をあらかじめ決めておくことで、議論が白熱しても冷静に進行でき、意見が対立しても妥協点を見つけやすくなります

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時間を意識すると、議論を効率的に進められ、結論の質を高めることにもつながりますよ。

④意見に矛盾がないかを確認する

ディベートでは論理的な主張を展開するだけでなく、自分や相手の意見の矛盾点を見つけることも重要です。特に自分の意見に矛盾があると、相手に反論の隙を与えてしまうため、議論の前に主張の一貫性を確認しておきましょう

矛盾点を見つける方法
  • 違う立場になって論点を整理してみる
  • 今とは異なる時間軸で考えてみる

たとえば「レジ袋を無料化すべき」という主張をする場合、「無料化が環境に与える影響をどう説明するか」といった観点から自分の意見を再確認しておくと、矛盾を防げます。

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自分の矛盾点を把握しそこをカバーできるように話を組み立てれば、自分の意見に説得力を持たせる効果も期待できますね。

キャリアアドバイザーからあなたにメッセージディベートが苦手な学生へ

酒井 栞里

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過度に心配する必要はない! まずは小さな目標を立てよう

ディベートに参加した際、まず「必ず1回は意見を言う」ことを目標にしてみましょう。正直なところ、ディベートは「慣れ」の要素が大きいからです。

また、「人の話を真摯に聞く姿勢」も重要な評価ポイントです。司会やファシリテーターといった目立つ役割を担うことが、必ずしも評価につながるわけではありません。あくまで「協調性」が重要だという背景を理解して臨むことが大切です。

学生の性格によって得意不得意があることは、企業側も十分に理解しています。適性検査の結果なども含めて総合的に判断してくれるケースがほとんどなので、過度に心配しすぎる必要はありませんよ。

ディベートのテーマごとにシミュレーションをして成功に導こう

ディベートにはテーマの種類ごとに押さえるべきポイントが異なります。そのため、ポイントを知っておかなければ、議論の方向性が定まらず結論がまとめられなかったり、議論が成立しなくなってしまうこともめずらしくありません。

ディベート選考で勝利をつかむには、テーマごとの例題をもとに立論や反論を練習し、議論の展開をシミュレーションするのが重要です。

テーマの特性を理解し、多角的な視点や根拠を持って議論を進める力を養うことで、どのような出題にも冷静に対応できるようになります。事前準備と練習を重ね、自信を持って選考に臨みましょう。

ディベートはテーマごとの注意点を知ることが重要!選考の評価ポイントも解説【就活】

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