目次
- 第二新卒の就活の厳しい現状を打開するには「就活の軸」がマスト!
- 対策前に改めてチェック! 第二新卒の3つの大前提
- ①新卒入社後短期間で退職or転職する人を指す「第二新卒」
- ②「新卒」「既卒」との違いは経歴にある
- ③卒業後3年までを第二新卒の期間とする企業が多い
- 「厳しい」のはなぜ? 第二新卒の就活の実態&対策を大公開!
- ①新卒に比べて求人数が少ない
- ②中途採用枠に応募する場合選考突破がしづらい
- ③早期離職に対する警戒心が強い企業も多い
- ④前職を早いうちに辞めた事実に不安を抱かれやすい
- 厳しい面もある第二新卒の就活を成功させるカギは前向きな就活の軸!
- 就活後にも活かせる! 就活の軸を立てる3つの重要性
- ①企業選びの方向性が固まる
- ②説得力のある回答作成につながる
- ③入社後のキャリアビジョンが立てやすくなる
- 企業へのアピールにつながる前向きな就活の軸作り5ステップ
- ステップ①これまで働いていた企業に感じる不満を書き出す
- ステップ②職場を変えなければ解決できないものをピックアップする
- ステップ③どんな職場なら不満を解決できるかを考える
- ステップ④不満を解決してどんなふうに働きたいかをイメージする
- ステップ⑤求める職場環境と理想の働き方から軸を固める
- 就活の軸を活かそう! 第二新卒の転職理由の3段階の答え方
- ①転職・退職理由:就活の軸につながるようポジティブに変換する
- ②反省・学び:早期離職という結果への反省点と学びを伝える
- ③ビジョン:就活の軸をふまえ志望企業でどう活躍したいかで締めくくる
- 厳しい第二新卒の就活をスムーズに進める5つのポイント
- ①スケジュールはゴールを決めて具体的に立てる
- ②転職のタイミングは市場と自分の状況をふまえて見極める
- ③企業探しは広い視野でおこなう
- ④職務経歴書での経験やスキルのアピールを忘れない
- ⑤第二新卒ならではの頻出質問に備える
- 今の職場でできることは? 転職せずに希望をかなえる3つの方法
- 上司に悩みを相談し解決策を考えてもらう
- 仕事を続けて即戦力採用を狙えるスキルと実力を身に付ける
- 副業で自分がしたい仕事をする
- 第二新卒の就活が厳しい理由を一つずつ解消して希望のキャリアをかなえよう!
第二新卒の就活の厳しい現状を打開するには「就活の軸」がマスト!
こんにちは。キャリアアドバイザーの今井です。
第二新卒として就活をしようか悩んでいる人から、よくこんな相談をもらいます。
第二新卒の就活は厳しいと言われることがあったり、もしかするとあなた自身もそんなイメージを持っているかもしれませんね。
確かに第二新卒の就活は簡単なものではなく、厳しい局面もあります。大切なのは、その厳しさを知って的確な対策をすることです。第二新卒の就活の実態を知って着実に対策することで、希望のキャリアをつかむことができますよ。
この記事では、キャリアアドバイザーのアドバイスを交えて第二新卒の就活が厳しいと言われる理由から、厳しい現実を打開する方法について解説していきます。一緒に第二新卒の就活が厳しいと言われる理由を理解し、対策を固めて希望のキャリアをつかみましょう。
対策前に改めてチェック! 第二新卒の3つの大前提
あなたは第二新卒がどういうものかを理解できているでしょうか? 就活対策を固めていくなら、まずは第二新卒が何かを知り、本当にあなたがそれに該当するのかを確認しておく必要がありますよ。
ここからは、第二新卒についての基礎知識を解説していきます。対策を始める前に、あなたの立ち位置についてしっかりと把握しておきましょう。
①新卒入社後短期間で退職or転職する人を指す「第二新卒」
第二新卒は、新卒として入社した企業を早いうちに退職する人、もしくは転職する人を指す言葉です。いつまでを第二新卒と呼ぶのか明確な決まりはありません。
新卒ではないものの、社会人経験が浅く、キャリアとしてはまだ若手の状態にある人のことを一般的には第二新卒と呼ぶと覚えておきましょう。
米田 有希
第二新卒については、こちらの記事でも詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。
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②「新卒」「既卒」との違いは経歴にある
第二新卒と並んで「新卒」や「既卒」という言葉もよく目にしますよね。新卒は「今年度中に学校を卒業する見込みで、卒業後就職予定の学生」を指す言葉です。また入社後の職場内でも「今年度中に学校を卒業し新しく入社した人」を新卒と呼ぶことがありますよ。
一方、既卒は「卒業後就職しておらず一度も正社員として働いた経験がない人」を指します。第二新卒と同様にいつまでを「既卒」と呼ぶのか明確な決まりはありません。
既卒についてはこちらの記事でも解説しているので、より詳しく知りたい人は参考にしてくださいね。
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③卒業後3年までを第二新卒の期間とする企業が多い
卒業後何年までを第二新卒とするかは企業によって違いますが、一般的には3年後までとされる場合が多いですよ。
ただし、最近は若手人材からの応募を増やすなどの目的で第二新卒と認める期間を延ばす企業も増えています。自分が第二新卒枠に応募可能なのかは事前に採用ページなどで確認してみてくださいね。
松下 建都
最近は若手人材の確保が難航している企業も多く、第二新卒を積極採用する傾向にあります。企業によっては第二新卒専用の採用ページを開設している企業もありますよ。
新卒1年目で転職を考えている人は、こちらの記事もあわせて参考にしてみてくださいね。
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キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
志望企業が第二新卒枠で採用をしていたとして、本当に自分も応募できるのか不安に感じることもありますよね。サイトなどをチェックしてみても判断しきれないときは、企業に直接問い合わせるのも手段の一つです。メールや電話で直接自分が該当するかどうかを確認してみてください。
就活中は不確定な情報はしっかりと自分で確認し、あなたにぴったりな企業を見極めることが大切です。企業に問い合わせて確実な情報をもらえば、自信を持って応募できますよ。情報収集は柔軟に、できることは何でもやってみてチャンスを広げていきましょう。
「厳しい」のはなぜ? 第二新卒の就活の実態&対策を大公開!
第二新卒の就活には厳しい面があることは事実です。これを打開し希望のキャリアをつかむためには、まずなぜ「厳しい」と言われるのか、その理由を明らかにしておく必要があります。ここからは、第二新卒の就活が厳しいと言われる原因とその対策法について解説していきます。
①新卒に比べて求人数が少ない
まず第一に、第二新卒の求人は新卒に比べると少ない傾向にあります。多くの人材の確保を目的とする新卒採用に対し、第二新卒を含む中途採用は人員の大量確保よりは補充のための人数の限られた募集が多いからです。
また早いうちに育成ができるフレッシュな人材として、新卒を優遇する企業があるのも事実です。なかには新卒採用しかしていない企業もありますよ。
こうした現状を抱える第二新卒に大切なのは、量より質を意識した就活をすることです。何社にも応募してどこかに引っかかるのではなく、本当に自分に合った、入社に対し高い意欲と熱意を持てる企業に応募することが重要ですよ。
米田 有希
第二新卒の就活は難易度が上がりやすく、納得感のある、意欲が伝わる志望動機や自己PRでないと書類選考すら通過できないこともあります。その企業にしかできないアピールを心掛けましょう。
- 「量より質」の就活をする
- 志望企業にしか言えない志望動機や自己PRを作成する
新卒との就活の違いについてはこちらの記事も参考にしてみてください。第二新卒ならではの対策について紹介しています。
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②中途採用枠に応募する場合選考突破がしづらい
第二新卒枠としての募集がない場合は、中途採用枠として応募することになります。中途採用は即戦力を狙った募集が多く、応募条件を経験者としている場合もあるため自然と選考突破の難易度が上がりやすくなりますよ。
また、ライバルのなかにはキャリアを積んだ経験者がいる可能性があります。そういった人たちにはアピールできるスキルや実績、実務経験がある一方、第二新卒となるとアピールになるようなものがなかなかない可能性もありますよね。
この状況を打開するには、若手人材としてのポテンシャルをアピールすることが大切です。若いからこその成長性や意欲をしっかり伝えましょう。
本田 百合香
人材不足に悩む企業が多い現在の就活市場では、若手というだけでも十分なアピールになります。たとえ未経験の職種に挑戦するとしても、あきらめる必要はありませんよ。
- 若手としての成長性や意欲の高さをアピールする
- 素養や人柄などから企業とのマッチ度をアピールする
もしキャリアチェンジとして未経験の職種にチャレンジしたいときは、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
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③早期離職に対する警戒心が強い企業も多い
第二新卒には、これまで働いていた企業を数年で辞めたという事実があります。このことから、「入社してもすぐに辞めてしまうのでは?」と不安を抱く企業も少なくありません。
この不安を解消するために大切なのは、長く勤め続ける意思があることをしっかりと伝えることです。また説得力を持たせるために、志望企業でどのようにキャリアアップしたいかを明らかにしたキャリアビジョンを伝えるのも良いですね。
松下 建都
キャリアビジョンは、入社後のあなたの働き方を明確にするのにも非常に役立ちます。面接を機にしっかりと考えてみてくださいね。
- 長く勤め続ける意思があることをしっかり伝える
- 長く勤める意思に説得力を持たせるためにキャリアビジョンを伝える
キャリアビジョンの作成法については、こちらの記事で詳しく解説しています。なかなか思い付かないときは参考にしてくださいね。
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面接対策としてキャリアビジョンを考える時、難しく感じることがありますよね。キャリアビジョンを考えるコツは、今と理想の将来像、そこへ近づくためにするべきことを見極めること。この記事では、専門家のアドバイスを交えキャリアビジョンの例文から考え方まで解説していきます。
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④前職を早いうちに辞めた事実に不安を抱かれやすい
- 早期離職しないか
- 何か問題があったから早期離職したのではないか
- 忍耐力がないのではないか
- スキルは身に付いているか
就活を進めるなかで、これまで働いていた企業を早いうちに辞めたことに不安を抱かれてしまうこともあるでしょう。「早いうちに退職するのは何か問題があったから?」という不安を解消できるよう、しっかりと対策をしておく必要があります。
ここで大切なのは、明確な転職理由を伝えることです。問題を起こして退職をしたり、特に理由なく退職したのではなく、しっかりとした目的があったうえでの転職であることを伝えてくださいね。
米田 有希
もし自分に責任があるようなネガティブな転職理由なら、しっかりと反省をし、学びに変えていることを伝えましょう。面接官からのマイナスイメージをある程度カバーすることができますよ。
- 明確な目的があっての転職であることを伝える
- ネガティブな理由での転職なら反省をし、学びに変えていることを伝えてマイナスイメージをカバーする
転職理由をアピールに繋げる方法についてはこちらの記事を参考にしてみてましょう。
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キャリアアドバイザーコメント松下 建都プロフィールをみる
早期離職という経歴がある場合、ほとんどの企業はまずその点を気にします。採用には多くのコストがかかるため、企業側としては早期離職は最も避けたいことです。採用可否を判断するうえで必ず確認しておきたい項目と言えますよ。
また、できるだけ長く働いてくれる見込みがある人を採用することは、企業の安定性にもつながります。長く働いてくれればその分企業理解が深まり、その企業で仕事をするためのノウハウを持った人材への成長も期待できるのです。
だからこそ、企業はあなたが早期離職をしてしまう可能性がないかに重きを置いて確認をしています。長く働いていく確かな意思があることを伝えることが、就職に向けて前進するための重要な一歩といえますよ。
企業が第二新卒に抱く不安を解消する方法は、こちらの記事でも解説しています。参考にしながら対策を固めましょう。
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厳しい面もある第二新卒の就活を成功させるカギは前向きな就活の軸!
第二新卒の就活には厳しい局面もあります。そんな現状を打開するために大切なのは、「これがしたいから転職をする」という明確かつ前向きな就活の軸です。
しっかりとした前向きな就活の軸があれば、志望動機や自己PRに説得力を持たせたり、企業選びの際の指標にすることもできますよ。
「第二新卒の就活は厳しい」そう言われる理由を丸ごと解決できるのが前向きな就活の軸であると心得て、まずは自分だけの軸を立てることから対策を始めましょう。
就活後にも活かせる! 就活の軸を立てる3つの重要性
就活の軸を活かすことができるのは、面接の場だけとは限りません。第二新卒の就活においては、準備段階から入社後まであらゆる局面で就活の軸が役立ちます。
ここからは、就活の軸を立てる重要性について解説していきます。なぜ就活の軸が大切なのかをしっかりと理解しておきましょう。
①企業選びの方向性が固まる
- どんな企業を選べば希望をかなえられるかが明らかになる
- 転職後のミスマッチを防ぐことができる
就活の軸は、あなたが転職をする目的となるものです。転職の軸を明確にすることで、どんな企業を選べば希望をかなえられるのかがわかりますよ。
第二新卒の転職では、早期離職を繰り返さないためにも企業選びの段階から慎重にする必要があります。「これまでの不満を解消できる企業はどこか」「どの企業なら長く働き続けることができるのか」を明確にするためにも、就活の軸を立てることが大切です。
本田 百合香
企業選びの方向性を意識した就活ができないと転職後に同じようなことで悩んだり、むしろ職場環境が悪くなり転職したことを後悔してしまう可能性もありますよ。
②説得力のある回答作成につながる
- 退職・転職理由
- 志望動機
- 自己PR
就活の軸が明らかになっていれば、説得力のある志望動機や自己PRを伝えることができます。また、第二新卒の就活で必ず聞かれる退職理由と転職理由にも納得感のある回答ができますよ。
第二新卒の就活において、退職理由と転職理由は企業が最も注目する部分であり、合否を分けるといっても過言ではない重要な質問です。
就活の軸を明確にして、しっかりと答えられるようにしておきましょう。
松下 建都
明確な就活の軸がないと、どの企業にも言えるアピールになってしまいます。意欲をアピールして内定に近付くためにも、就活の軸を意識してあなたにしか言えない回答をしましょうね。
③入社後のキャリアビジョンが立てやすくなる
「〇〇がしたいから転職をする」という明確なキャリアビジョンがあれば、働く意味を見失わずにあなたが思い描くキャリアに向かって着実に前進することができます。
就活のゴールは内定ですが、その後もあなたの人生は続いていきます。長くやりがいを持って働いていくには、目標を立てて着実にキャリアアップすることが大切です。
米田 有希
働く意味を見失うと仕事への意欲が下がってしまう可能性があります。仕事をしている時間は人生の大半を占めるものだからこそ、意味があると感じられる時間を過ごすことは大切ですよ。
企業へのアピールにつながる前向きな就活の軸作り5ステップ
就活の軸の重要性が理解できたら、次はいよいよ実際にあなただけの前向きな就活の軸を作ってみましょう。
就活の軸は、ただ目的を提示するだけではなく意欲のアピールにつなげることが大切です。ここからは、企業へのアピールにつながる前向きな就活の軸の作り方について解説していきます。
ステップ①これまで働いていた企業に感じる不満を書き出す
まずは、これまで働いていた企業に感じる不満を整理してみましょう。働いていてストレスを感じる瞬間や、「嫌だな」と思う瞬間について考えてみてくださいね。
この時、不満を紙に書き出すことで考えを整理しやすくなります。頭のなかだけで考えていても不満が明確にならないことがあるので、改善点を明確にする際にはできるだけ紙に書き出してみてくださいね。
- 働いていてストレスを感じる瞬間はいつ?
- 「嫌だな」と思うことはある?
- 現職のどこが自分に合わないと感じる?
ステップ②職場を変えなければ解決できないものをピックアップする
これまで働いていた企業についての不満が明らかになったら、次はそのなかから特に職場を変えない限り解決できないものをピックアップしましょう。
今の職場でも解決できるものでは、就活の軸として十分に説得力があるとはいえません。「どうしても転職をする必要がある」と伝えるためにも、今の職場で解決できる見込みがないものを選んでくださいね。
松下 建都
面接の場で現職でも解決可能と捉えられるような転職理由を答えてしまうと、「自社でなくても良いのでは?」と志望度に対する不安を抱かれる可能性がありますよ。
- 社風が自分と合わない
- 企業理念に共感できない
- 評価制度に納得できない
ステップ③どんな職場なら不満を解決できるかを考える
職場を変えない限り解決できない不満がピックアップできたら、次は具体的にどんな環境なら不満を解消できるのかを考えて言葉にしてみてください。
たとえば個人主義の社風に不満を感じていたなら協力する文化が根付いている企業、年功序列の評価制度が合わないなら若手社員にもチャンスが十分に与えられる企業を目指すなど、「どんな企業を選べば良いのか」を考えてみましょう。
本田 百合香
最近は企業の内情を把握する手段がたくさんありますが、信じるべき情報なのかはしっかり見極めつつうまく活用することが大切です。
- 企業の採用ページをくまなく確認する
- 口コミサイトで志望企業で働いていた人の生の声を集める
- SNSの公式アカウントから職場の環境を把握する
- 社員ブログから職場の様子を把握する
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
「どんな職場なら不満を解決できるか」のイメージが湧かないときは、身近な友人や知人に相談することもおすすめです。
ほかの人はどんな環境で働いているのか、どんなことに不満を持ち、どんなことに満足しているのかを知ることで、自分の理想の職場を見つけるヒントを得られる可能性があります。
自分一人で考えていても新しい視点は得られません。周りの人の話を聞くことで、刺激になることもあるでしょう。新たな価値観や興味を発見するきっかけになる可能性もありますよ。
行き詰まったときは、周りの人の経験を参考にして理想の職場へのイメージを膨らませてみてください。幅広い視野で考えることで、より良い職場選びができますよ。
ステップ④不満を解決してどんなふうに働きたいかをイメージする
あなたの望む企業像が明確になったら、その企業でどんなふうに働きたいのか、転職後にそこで働いているあなた自身について考えてみましょう。
仕事内容やキャリアアップの方法、ワークライフバランスなど、いろいろな角度から「理想の自分」を思い描いてみてくださいね。
本田 百合香
求める企業像がはっきりしていても、そこで実際にどう働きたいのかが定まっていなければまだ明確な就活の軸が立てられたとはいえません。転職先で働くあなた自身についてもしっかりとイメージしてみてくださいね。
- 不満をどのように解決するか考える
- 不満を解決して働けるのはどのような環境か考える
- 今の職場から変えたくない条件を明確にする
- 希望をかなえたうえで将来どのような姿でありたいか想像する
ステップ⑤求める職場環境と理想の働き方から軸を固める
理想の職場環境と理想の自分がイメージできたら、最後にそこから就活の軸を固めていきましょう。どちらか一方しか解決できないようでは、入社後のミスマッチにつながりやすくなってしまいますよ。
たとえば「みんなで協力して仕事を進められる環境」が理想である一方、やりたい仕事が在宅ワークメインのプログラマーとなると職場での一体感を実感しにくい可能性があります。
そこで不満を感じるとまた同じ悩みを抱えてしまい、転職を繰り返してしまう可能性もあるので、ここでしっかりと軸を固めておきましょう。
松下 建都
ここに矛盾があると面接の場でも指摘されてしまう可能性があるので、選考対策の面でもギャップのない環境を探すことが大切です。
- 一人黙々と仕事ができる環境→在宅ワークがメインの職場
- 若手にも裁量権が与えられる環境→短期間でどんどんステップアップしていく人が多い企業
もし希望の職場環境として「黙々と仕事ができる環境」を視野に入れているなら、こちらの記事をあわせて参考にしてみてください。
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就活の軸を活かそう! 第二新卒の転職理由の3段階の答え方
あなただけの就活の軸を作ることができたら、次はその軸を面接の場でどう活かすかが知りたいところですよね。就活の軸はあらゆるシーンで活躍するものですが、特に活きるのは転職理由を伝えるときです。
転職理由は第二新卒の就活でほぼ確実に聞かれる頻出質問であり、それだけ重視している面接官が多いですよ。ここであなたの印象をグッと良くするために、就活の軸を活かした答え方のポイントを押さえておきましょう。
①転職・退職理由:就活の軸につながるようポジティブに変換する
転職理由を聞かれたら、まずは退職にいたった経緯をふまえて簡潔に転職理由を伝える必要があります。
ここで大切なのは、転職・退職理由をネガティブなものにせず、ポジティブに変換して伝えることです。「〇〇が嫌だったから転職を決意した」ではなく、「〇〇がしたいから転職を決意した」というふうに言い換えてみましょう。
- 個人主義でぴりぴりした雰囲気の職場が嫌だった→みんなで協力して一つの仕事を遂行できる環境で働きたいと思った
- 残業が多かった→スピード感を意識してメリハリのある仕事ができる雰囲気が醸成されている職場で働きたいと思った
米田 有希
あまりにもネガティブな転職・退職理由だと「自分勝手な人」というようなマイナスイメージにつながる可能性がありますよ。
退職理由の言い換えについてはこちらの記事でも解説していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
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②反省・学び:早期離職という結果への反省点と学びを伝える
転職・退職理由をポジティブに伝えられたら、次はこれまで働いていた企業を辞めることについての反省点と学びを伝えましょう。
- 前職の互いにライバルとして切磋琢磨する環境になじむことができず、孤立してしまった。このことから、自ら知識を吸収するために行動することの大切さを学んだ
- 「定時までに終わらないのが当然」と考えてしまい、効率化を図ることをしてこなかった。この経験から、力量に見合った業務量を提案することの大切さと、効率的に仕事をしスピード感を意識することの大切さを知った
退職することになった理由があなたに非のないものであったとしても、結果を振り返って自分自身の学びにしようとする姿勢は面接官にもプラスな印象になりやすいですよ。
松下 建都
仕事をするうえでも、結果を振り返り学びにするのは非常に大切なことです。成長意欲のアピールにもなりますよ。
キャリアアドバイザーコメント本田 百合香プロフィールをみる
早期離職の経歴を自分の責任ととらえて反省することで、今の自分に足りないものに気付くことができます。この気付きは次の職場で活躍するための土台になりますよ。
また早期離職の経験を反省し、そこから得た学びを今後に活かそうとする姿勢は面接官にも好印象を残します。過去の挫折から学びを得て前向きに未来に向かう姿勢は、仕事にも良い影響を与えるからです。
仕事は、経験から学び、成長して次のステップに進むことの繰り返しです。早期離職を反省点として受け止めることは成長のための地力をつけることにもつながるので、あなた自身のキャリアアップを目指すうえでも重要な経験になりますよ。
③ビジョン:就活の軸をふまえ志望企業でどう活躍したいかで締めくくる
反省や学びの後は、就活の軸をふまえて志望企業でどう活躍したいかで締めくくりましょう。
退職にいたるまでの経験から得た学びを活かし、志望企業でどんなふうに活躍したいか、どう仕事に向き合っていきたいかを伝えるのがポイントです。
松下 建都
面接官にあなたが入社後活躍している姿をイメージしてもらうことを意識しましょう。そのためにも志望企業でどんなふうに働きたいかを明確にイメージしてくださいね。
- 今後はみんなで一つの仕事に協力して取り組む社風のある御社で、意見や案を積極的に発信しながら仕事をしていきたい
- メリハリのある働き方を大切にしている御社で、仕事を効率的に進めながらプライベートでも学びを深める時間を取り、より質を重視した仕事をしていきたい
厳しい第二新卒の就活をスムーズに進める5つのポイント
第二新卒として就活をし希望のキャリアをかなえるためには、第二新卒ならではの就活の進め方を押さえておくことが大切です。
ここからは、第二新卒だからこそ意識する必要のある、着実に就活の成功へ近付くために重要なポイントについて解説していきます。
①スケジュールはゴールを決めて具体的に立てる
第二新卒として就活をする際には、まず綿密なスケジュールを立てましょう。第二新卒は新卒と違い「卒業」という明確なゴールがないので、期間を決めていないといつまでも時間がかかってしまい、就活が間延びしてしまう可能性がありますよ。
第二新卒が内定を獲得し就活を終えるまで、一般的に3カ月かかります。まずは就活の開始から3カ月後までを目安とし、内定というゴールから逆算して「この日までに10社以上エントリーする」などの目標を立てて進めていくのがおすすめです。
米田 有希
就活が間延びすると、モチベーションの低下につながる可能性があります。第二新卒の就活はスピード感を持って挑むことが大切ですよ。
②転職のタイミングは市場と自分の状況をふまえて見極める
第二新卒として就活を成功させるには、就活をする時期の見極めも重要です。
最近は通年採用をしている企業が多いですが、狙い目は4月入社を目指せる2月か10月入社を目指せる8月ですよ。
- 新入社員と合わせて研修を受けられる可能性がある
- 同時期に入社した仲間が多く、職場になじみやすい
- 人事異動により部署異動をしてきた人やほかの中途採用の人と一緒にスタートを切ることができるので、職場になじみやすい
- 4月に比べ即戦力となる人材が求められる傾向があり、スキルがあればいち早く活躍できる可能性がある
4月や10月には半期の切り替えが実施され、多くの企業が大規模な人事異動をおこないます。それにともなう人員確保に向けて、2月や8月に多くの求人が出される傾向がありますよ。
また、できれば退職するのは転職先が決まってからにするのがおすすめです。転職先が決まっていない状態で仕事を辞めてしまうと、金銭的な不安から全力を出し切れなかったり、退職後の空白期間が空いて就活がますます難航する可能性があります。
本田 百合香
退職後に空白期間があると「この時期は何をしていたんだろう」と不安を抱かれやすくなります。就業意欲に疑問を抱かれてしまう可能性もあるので、注意しましょう。
転職のタイミングの見極め方については、こちらの記事でもっと詳しく解説しています。参考にしながらあなたにとってベストなタイミングを見極めましょう。
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転職のベストタイミングを選ぶための3要素とは? 避ける時期も紹介
転職したいと考えているけど、自分に合ったタイミングがわからないと悩んでしまう人もいますよね。転職のタイミングは時期や年齢、状況などで変わってきます。この記事では転職のタイミングを見極めるための必須知識について解説しています。
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③企業探しは広い視野でおこなう
企業探しをするときは、これまで抱えていた不満を解消できる企業を探すことが大切です。ただし、そこに条件を付けすぎてしまうとなかなか思うような企業に出会えず、モチベーションの低下につながる可能性がありますよ。
たとえば「一切残業がなく、長期の休みも取れて高収入」「接客業が良いけど土日は必ず休めて長期休暇も自由に取れる」など、条件が厳しくなりすぎていないか注意しましょう。
また業界や職種を限定しすぎず、希望の職種とかかわりのある職種、近い仕事内容の職種など、視野を広げてみるのも希望をかなえる仕事と出会うための工夫の一つです。
松下 建都
第二新卒は応募できる求人そのものが少ない可能性があります。スムーズに転職を進めるなら、企業探しの視野を広げることが大切です。
④職務経歴書での経験やスキルのアピールを忘れない
第二新卒の就活では、これまで働いていた企業であなたがどんな仕事をしていたのか、どんな知識やスキルを得たのかを伝える職務経歴書の提出が求められます。
この職務経歴書をただ情報を並べた書類にしてしまっては、書類選考を通過することすら難しくなってしまう可能性があります。特に倍率の高い企業に応募するなら、職務経歴書の書き方にも工夫が必要です。
しっかりと持っているスキルをアピールし、採用担当者に「面接で話を聞きたい」と興味を持ってもらえる内容にすることを意識しましょう。
米田 有希
第二新卒として就活を進めていくうえでは、この書類選考の時点で周りと差を付けることも重要なポイントです。
⑤第二新卒ならではの頻出質問に備える
面接においても、第二新卒ならではの対策が必要です。新卒の頃とはまったく状況が違う分、質問内容も当然新卒の頃とは違います。第二新卒の頻出質問を押さえ、確実に対策をしておきましょう。
- 退職理由は何ですか?
- 前職ではどんなスキルが身に付きましたか?
- 転職を決めた理由を何ですか?
- 転職活動の軸を教えてください
特に退職理由や転職理由を深掘りされる可能性が高いので、明確に答えられるよう回答を用意しておくことが大切です。
本田 百合香
面接では、就活の軸を活かして回答できるものがたくさんあります。あなただけの就活の軸を作成し、説得力ある内容にしましょう。
今の職場でできることは? 転職せずに希望をかなえる3つの方法
「転職をしたい」と思っている時、もしかすると視野が狭くなってしまい、目の前にある選択肢に気づくことができていない可能性があります。
第二新卒の就活は厳しい面もあり、思うように就活が進まず経歴に空白期間ができてしまったり、むしろ前職よりも不満を感じるような職場に転職してしまうリスクもあります。転職を決断をする前にできるだけたくさんの選択肢を用意しておきましょう。
ここからは、転職をせずにあなたの希望をかなえられる可能性のある3つの方法について解説していきます。
上司に悩みを相談し解決策を考えてもらう
- 長く働いているからこそ多くの解決法を提示してくれる場合がある
- 悩みを言葉にすることで頭のなかを整理しやすくなる
可能であれば、上司に今あなたが抱えている悩みを相談してみるのも手段の一つです。上司はあなたよりも長く企業で働き、さまざまなことを経験しています。それだけたくさんの選択肢を知っている可能性があるので、上司に悩みを解決する方法はないか聞いてみましょう。
直属の上司に限らず、気軽に話せる先輩や違う部署の人など、信頼ができてあなたよりもたくさんの選択肢を持っている可能性のある人に話してみるのが良いですよ。
松下 建都
悩みを言葉にすることで、頭のなかが自然と整理できます。考えがまとまり課題が明確になる場合もあるので、ぜひ試してみてください。
仕事を続けて即戦力採用を狙えるスキルと実力を身に付ける
もし今の企業で学べることがまだあると感じるなら、すぐに転職はせず、今の仕事を続けて即戦力となるようなスキルを身に付けてから希望の企業に転職するのも一つの手です。
第二新卒は年齢的にもまだ若手であり、スキルや知識は身に付いていない場合がほとんどです。その状態で選べる転職先はそもそも数が少ないですし、仮に希望の企業があっても選考を勝ち抜けない可能性もあります。
今の仕事を通じて自身のスキルを高め、市場価値を上げることができれば、即戦力採用にも対応できるのでかなり選択肢も広がりますよ。一度検討してみてくださいね。
- 今の企業で転職先に活かせるスキルを身に付けることができる
- 希望の転職先があり、少しでも就活に有利になりたい
キャリアアドバイザーコメント米田 有希プロフィールをみる
仕事を続けて即戦力採用を狙えるスキルと実力を身に付ければ、経験者として転職ができる可能性が高まります。求人のなかには特定のスキルや経験がなければそもそも応募できない場合もあり、未経験者向けの求人の少なさに苦労することも多いですよ。
そのため、希望の転職先に応募するのに必要なスキルや経験が今の企業で身に付けられるものなら、積極的に学び前もって習得しておくことをおすすめします。少しでも実務経験やスキルがあれば、それだけ採用の可能性も上がりますよ。
副業で自分がしたい仕事をする
もし「ほかにもやりたい仕事がある」「職場環境には特に不満はない」などの場合は、まずは副業をしてみるのもおすすめです。
あなたに実践的なスキルがあれば、転職先で一から経験を積むよりも早く収入につながったり、希望の仕事ができる可能性もありますよ。
本田 百合香
生計を立てられるほどの収入にはならなくても、ある程度の実績を残すことができれば就活時のアピールにもなります。自身の客観的な市場価値を測る意味も込めて、チャレンジしてみても良いでしょう。
- ある程度実践的なスキルを持っている
- 今の職場環境にはそれほど不満がない
- 収入を増やしたい
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第二新卒の就活には厳しい局面があるのも事実ですが、あきらめる必要はありません。第二新卒の就活難易度を上げる要素は、明確な「就活の軸」で打開することができるからです。
一緒にあなただけの前向きな就活の軸を見つけてしっかりと魅力をアピールし、第二新卒としての就活を成功させましょう。
一定の基礎的なスキルは身に付けており、かつ若手人材として高い将来性や柔軟性があるなど、第二新卒にしかない魅力は多くあります。これをあなた自身がしっかりと理解して、アピールをすることが大切です。