目次
- 就職時に作成する小論文の書き方は4ステップで理解しよう!
- まず知っておくべき小論文に関する大前提
- 小論文とは相手を自分に賛同させる文章
- 小論文をとおして企業が知りたいこと
- 就職の選考時に役立つ! 小論文の書き方4ステップ
- ステップ①メインの内容決め:筋が通っているか確認
- ステップ②メインの肉付け:自分の意見に根拠をつけよう
- ステップ③文章に起こす:字数オーバーに注意
- ステップ④見直し:ミスがないか確認しよう
- タイプ別に紹介! 就職時の選考でよく出る小論文のテーマと例文6選
- ①社会に関すること
- ②企業に関すること
- ③自分に関すること
- ライバルに差を付ける! 説得力を付けるテクニックを伝授
- 問題提起する
- 譲歩する
- 対比させる
- 作成時に気をつけよう! 就職の選考時に小論文を書く際意識したいこと
- ①使ってはいけない言葉に注意する
- ②1文章には1内容
- ③同じ言葉を繰り返しすぎない
- ④語り口を統一する
- ⑤マスの使い方に注意する
- ⑥記号の使い方に注意する
- 書き方だけじゃない! 小論文で高評価を得るための事前準備
- 実際に小論文を書いて練習しておく
- ニュースや社会の動向を知っておく
- ポイントを押さえて説得力のある小論文を書こう
就職時に作成する小論文の書き方は4ステップで理解しよう!
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。就活中の学生から、
「小論文の書き方がわかりません」
「就活の小論文では、どのようなテーマが出されるのでしょうか?」
といった質問をよく受けます。小論文と聞くと難しく感じてしまいがちですが、4ステップの書き方を理解することで、説得力のある小論文を作成できますよ。
この記事では、就職時の小論文の書き方について、一から詳しく解説していきます。頻出テーマの例文も紹介していくので、ぜひ参考にしてくださいね。
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まず知っておくべき小論文に関する大前提

就活生

キャリアアドバイザー
その前に、そもそも小論文がどのようなものかわかっていますか?

就活生
えっと……自分の考えを書く文章のことですかね……?

キャリアアドバイザー
少し違います。高評価を得られる小論文を書くためにはまず、小論文がどんなものなのか理解することが始めましょう。
小論文の書き方をマスターするには、まずは小論文についての理解を深めることが重要です。また、小論文を求める企業側の意図を理解しておくことも大切です。
まずは、小論文に関する前提について解説していくので、ここでしっかりと押さえておきましょう。
小論文とは相手を自分に賛同させる文章
小論文とは文字通り「小さな論文」のことで、問われていることに対して、自分の意見や考えを論理的に述べる文章です。
小論文は「~と考える」という自分の意見から始まり、自分がその意見を主張する理由を事実にもとづいて書いていきます。そして、その文章を通じて、読み手を説得する必要があることから、小論文は「自分の意見に賛同してもらう文章」と言えます。
そのため、小論文では主観をできるだけなくし、客観的な視点や事実をもとに文章を展開していかなければなりません。
作文との違い

一方、作文はあるテーマに対して、自分の心境や感情を書いた文章です。読書感想文が良い例で、ある本を読んで「面白かった」「怖かった」など、感情を自由に書くことで相手に自分の感じたことを伝えることができます。
つまり、小論文は「自分の意見に賛同してもらう文章」であるのに対し、作文は「相手に自分を理解してもらう文章」と言えます。
そのため、作文は「~と思う」「~楽しいと感じる」など、書き手の主観にもとづいた文章となり、内容はおもに感想や感情などで構成されます。
就職試験の作文の書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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小論文をとおして企業が知りたいこと
文章を書くという点では、エントリーシート(ES)や履歴書も変わりません。それにもかかわらず、なぜ企業は学生に小論文を求めるのでしょうか。
高評価につながる小論文を書くためには、企業側の意図を意識した対策が必要です。それぞれについて、順に見ていきましょう。
文章力があるか
ビジネスでは社内外問わず、多くの人と文章でやりとりをする必要があります。「間違った意図で伝わってしまった」「文章でコミュニケーションがうまく取れない」などということが起こると、仕事も円滑に進みませんよね。
このように、受け手に正しく自分の意図を伝え、円滑にコミュニケーションをとるための文章力は、ビジネスにおいて必須のスキルとも言えます。
そのため、企業は小論文をとおして、文章を通じて相手にわかりやすく伝える力があるかを見ているのです。
論理的思考力があるか
小論文は作文とは違い、読み手を納得させることが求められます。相手を説得するには、単に自分の意見を感情的に主張するのではなく、その意見を持った理由や根拠を筋道立てて説明していくための論理的思考力が必要となります。
ビジネスの場においては、社内外問わずさまざまな人と連携して仕事を進める必要があり、その際は物事を論理立てて説明するための論理的思考力が欠かせません。そのため、企業は小論文をとおして、学生に論理的思考力があるかどうかを判断しようとしているのです。
多角的な視点を持っているか
小論文は主観ではなく、客観的に物事を捉えて文章を展開していかなければなりません。そのため、幅広い視点で物事を捉えられているかどうかも、小論文の重要な評価ポイントとなります。
同じ物事でも立場や見方によって、考え方は大きく異なります。たとえば、「消費税を増税すべきか」というテーマにおいては、
- 反対の立場:生活の負担が増えるため、消費税は増税すべきではない
- 賛成の立場:超高齢者化社会を見据えた財政の健全化を図るためにも、消費税は増税すべきだ
といったように、立場によってそれぞれの主張はまったく異なりますよね。
自分の主張に説得力を持たせるには、さまざまな視点や意見を汲み取りながら主張を展開する必要があります。そのため、企業は小論文をとおして、学生が多角的な視点を持っているかどうかをチェックしているのです。
キャリアアドバイザーが読み解く!企業が小論文を課す意図
実際の仕事を想定して考えてみよう
企業が小論文を課す意図を理解するには、実際の仕事内容をイメージしてみるとわかりやすくなります。たとえばエンジニア職では技術力が重視されますが、実際の業務ではチャットなど、テキストベースでのコミュニケーションも非常に重要です。
その際に、自分の考えを正確に言語化する能力や、相手に誤解なく指示を伝える能力、受けた指示を正しく理解する能力がなければ、チームでのプロジェクトは円滑に進みません。技術力がどれだけ高くても、チームとして機能するためには、こうした言語化能力や読解力が不可欠です。
このように「入社後どのような仕事をするのか」「その際どんな力が求められるのか」を考えてみると、なぜ企業が小論文を求めるのか、小論文で何を見られているのかがイメージしやすくなります。あなたが志望する仕事に置き換えながら考えてみてくださいね。
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就職の選考時に役立つ! 小論文の書き方4ステップ


就活生
小論文ではさまざまな点がチェックされるのですね。実際に書くのはかなり難しそうだなあ……。

キャリアアドバイザー
たしかに一見難しそうに感じますが、就活の小論文はここで紹介する手順に沿って作成していけば、意外と簡単に書くことができますよ。
闇雲に文章を書いても相手を説得する文章は書けません。ここからは就活の小論文の書き方を4ステップで解説していきます。この手順に沿って進めていけば、魅力的な小論文が書けるようになりますよ。
ステップ①メインの内容決め:筋が通っているか確認
まずは、小論文のメインとなる内容を決めていきましょう。
小論文は「序論」「本論」「結論」の三段階で構成されるため、各論ごとにメインとなる内容を定める必要があります。
ここで大切なことは、序論から結論まで筋を通すことです。序論と結論の内容を決めたら、本論がそれを立証させるための内容になっているか、必ず確認するようにしましょう。

序論
序論は、そのテーマに対する自分の意見です。たとえば、「消費税の増税をすべきか」というテーマであれば、主張すべき意見は「すべき」「すべきでない」のどちらかになります。
序論の内容を決める際のポイントは、以下の2つです。
- 中立にならず意見を定める
- 聞かれている内容に正しく答える
序論の内容を決める際は中立にならず、どちらかの意見であるかを明確にしておきましょう。立場が曖昧であると、自分の主張が伝わりづらくなるからです。
もし迷った場合には、メリットが多いほうを選ぶのがおすすめです。デメリットの部分は本論でその改善策に触れることで、主張のウィークポイントがなくなり説得力が高まります。
また、出題されたテーマをしっかりと理解して、問われている内容に沿った意見を主張することも心掛けましょう。論点のずれはそれだけでマイナスになることも多く、内容も伝わりづらくなります。
- 良い例:○○の仕事がしたい
- 悪い例:○○という仕事をして、5年後には管理職になりたい
本論
本論は、自分の意見を根拠づける部分です。テーマに対して、なぜ自分がその意見を主張するのか、その理由となる事実やエピソードを提示します。
本論の内容を決める際のポイントは、以下の2つです。
- 過去の経験や知識を根拠にする
- 全体の文字数で根拠の数を変える
本論では過去の経験や、自分がすでに持っている知識を根拠にしましょう。基本的に小論文はその場で調べながら書くことはできないため、他人から聞いた話や憶測では根拠をはっきりと書けず、説得力が弱くなってしまいます。
また、本論の内容は、全体の文字数で根拠の数を変えるようにしましょう。根拠となる事実やエピソードは、具体性が何より重要です。少ない文字数のなかにいくつも事実やエピソードを詰め込んでしまうと、それぞれの内容が薄くなり、かえって具体性がなくなってしまいます。
- 200~300字:1個
- 600~800字:3~5個
結論
結論は、自分の意見のまとめです。
結論で書く内容は、序論と変える必要はありません。小論文では序論から結論まで筋を通すことが重要なため、全体の一貫性を意識するようにしましょう。
結論では、本論で示した内容を踏まえて、序論よりも踏み込んだ内容の意見を提示することがポイントです。具体的には、本論で示した内容を要約したり、内容の一部を盛り込んだりしましょう。

キャリアアドバイザー
「このように○○であることから、私は▲▲と考える」というように、本論でしっかりと根拠づけたものを再度提示したうえで自分の意見を主張すると、より説得力のあるまとめ方になりますよ。
ステップ②メインの肉付け:自分の意見に根拠をつけよう
メインの内容が決まったら、各論の内容に肉付けをしていきましょう。小論文では説得力を持たせることが重要なため、いくら骨格がきちんとできていても、肉付けができていなければ高評価を獲得するのは難しくなります。
なお、肉付けは本論がメインとなります。序論と結論はへたに肉付けをすると意見がぶれてしまう可能性があるため、ほぼ必要ないと考えて問題ありません。
肉付けをおこなう際は、具体的な数字やデータを用いるのが効果的です。たとえば、「多くの人が賛同している」と伝えるよりも、「国民の7割が賛同している」と伝えたほうが具体性が高まりますよね。
そのほか、5W1Hに沿った深掘りも有効です。
- いつ(When)
- どこで(Where)
- 誰が(Who)
- 何を(What)
- なぜ(Why)
- どのように(How)

キャリアアドバイザー
たとえば「早くから裁量のある仕事がしたい」と主張するケースにおいて、5W1Hに沿って「いつ」が明確になれば「早くから」の根拠が生まれ、「何を」が明確になれば「裁量のある仕事」の基準がわかり、より具体的な文章が書けるようになります。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!根拠を肉付けする際のポイント
情報を可視化して主観と客観を明確に区別しよう
文章に説得力を持たせる肉付けをする際は、自分の経験なのか、それともメディアなどから得た情報なのかを区別しながら整理することがポイントです。面倒くさがらずに紙に書いて見える化をすることで、自分が一番重視している点が明確になり、すっきりとした本論を書くことができますよ。
たとえば、「消費税増税反対に国民の7割が賛同しています」という文章を例にすると、その「7割」という理由が「新聞で読んだ情報によると7割が賛同している」のか「自分の周囲の7割ほどが賛同している」のかでも、受け手の印象は異なってくるのではないでしょうか。
数字や5W1Hを記載するときに、その情報ソースは自分の経験からなのか、メディアからの情報なのかを整理し、主観と客観の区別をきちんとつけていきましょう。そうすることで、あなたの文章はより論理的で信頼性の高いものになるはずです。
聞かれている内容に正しく答える
小論文では出題されたテーマをしっかりと理解して、問われている内容に沿った意見を主張する必要があります。
たとえば、「入社後にやりたいこと」というテーマに対しては、「○○な仕事がしたい」と述べるのが正しい意見の主張です。一方、「○○や▲▲という仕事をして、5年後には管理職になりたい」といった意見では、キャリアプランについて述べているため、少し論点がずれてしまっています。
小論文ではまずは何を問われているのかしっかりと把握して、そのうえで自分の意見を定めるようにしましょう。

キャリアアドバイザー
論点のずれはそれだけでマイナスになることも多く、内容が支離滅裂になってしまう可能性もあるため、十分に注意しましょう。
ステップ③文章に起こす:字数オーバーに注意
内容の肉付けが終わったら、実際に文章に起こしていきましょう。
文章に起こすと言っても、基本的にはここまで用意してきた要素をつなげるだけなので、そこまで難しいことではありません。
ただ、就活の小論文では文字数の指定があるため、文字数のオーバーに注意する必要があります。指定文字数に収めつつ内容が薄くならないようにするには、いくつかのコツが必要です。
項目ごとにおおよその文字数を定める
字数をオーバーしないためには、項目ごとにおおよその文字数を定めておきましょう。事前に項目ごとの文字数を把握しておけば、終盤にさしかかって文字数が足りなくなるという事態を避けることができます。
具体的な手順は、以下の通りです。
- ①序論と結論を先に考える
- ②本論の文字数を事実やエピソードの個数で割る
基本的に序論と結論は、「私は○○と考える」という文章になることが多いため、原稿用紙の最初と字数制限の最後の部分に先に書き込んでおきましょう。残りが本論に使える文字数となります。
続いて、本論で根拠として用いる事実やエピソードの数に応じて、それぞれに割ける大まかな文量を事前に見積もっておきましょう。そうすることで、事実やエピソードごとに文字数を意識しながら書けるようになるため、字数オーバーを防ぎやすくなりますよ。
言い回しを簡単にする
字数をオーバーしないためには、簡単な言い回しを選ぶことも大切です。自分で読み直しをしたときに「遠回しな言い方をしている」「何となく読みにくい」と感じる箇所があれば、もっと簡単な表現で表せないかを考えてみてください。
- 陳述する → 述べる
- 補填する → 補う
- ○○することができる → ○○できる
- ○○ということである → ○○である
また、形容詞や副詞を省くのも効果的です。たとえば、「サークル活動に一生懸命に取り組んでいた」という文章は、「サークル活動を頑張っていた」と言い換えても意味は伝わりますよね。字数をオーバーしそうなときは、なくても意味が伝わる形容詞や副詞はカットしていきましょう。

キャリアアドバイザー
簡単な言い回しにしたほうが、読み手も理解しやすくなりますよ。
ステップ④見直し:ミスがないか確認しよう
文章を書き終えたら、最後にミスがないかの確認作業をおこないましょう。文章を書いているときはミスには気づきにくいため、小論文が完成したら、必ず見直しをおこなう必要があります。
最後の見直しでチェックすべき項目は、以下の2つです。
全体の流れに筋が通っているか
最後の見直しでは完成した小論文を読み返してみて、筋が通った文章になっているか確認しましょう。具体的には以下の視点を持って確認してみてください。
- 序論と結論で主張している意見にぶれがないか?
- 本論が自分の主張の根拠として機能しているか?
小論文は、序論から結論まで筋を通すことが重要です。書いているときは途中で論点がずれても気づかないことが多いため、全体の流れに筋が通っているかどうか、必ず確認しておきましょう。
誤字脱字はないか
最後の見直しでは、誤字脱字のチェックもおこないましょう。
せっかく良い内容でも、誤字脱字によって減点されてしまうのはもったいないですよね。誤字脱字が多いと、場合によっては「注意力に欠けているのでは?」と疑われる可能性があります。

キャリアアドバイザー
特に手書きで提出する場合には、最後に脱字が見つかると修正に時間がかかってしまうため、段落ごとや各論ごとなど、区切りがついたところでその都度読み返してみるのも良いですよ。
誤字脱字の防止策については、以下の記事を参考にしてみてください。こちらの記事は履歴書の誤字脱字に関する記事ですが、小論文を書くうえでも役立ちます。
関連記事
履歴書の誤字・脱字はその後の対策が最重要|予防策も紹介
履歴書の誤字によって選考が不利になる場合があるのは知っていますか?今回は履歴書の誤字が与える企業からの評価の影響や、提出後に誤字に気が付いた場合の対処法をキャリアアドバイザーが詳しく解説します。履歴書の誤字脱字を防止する方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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ES対策は「ES回答作成ツール」を活用しよう!
ESに何を書けばいいか困っていはいませんか?就活は限られた時間の中で準備する必要があるので、ESだけに時間をかけてはいけません。
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タイプ別に紹介! 就職時の選考でよく出る小論文のテーマと例文6選

就活生
小論文の書き方は理解できましたが、小論文ではどのようなテーマが出るのでしょうか?

キャリアアドバイザー
就職時の選考でよく出る小論文のテーマは、おもに3つです。それぞれに特徴があるので、一つずつ解説していきますね。
ここからは、就職時の選考でよく出る小論文のテーマについて、例文付きで解説していきます。テーマごとにポイントとなる部分も変わってくるため、「何を意識すべきか」といった点に着目しながら、チェックしてみてくださいね。
①社会に関すること
就職選考時の小論文では時事問題や社会情勢、トレンドなどが出題されることがよくあります。これらはそもそもテーマとなっている事象を知らなくては何も書けないため、普段からニュースや新聞などを通じて情報を集めておく必要があります。
なお、社会に関するテーマが出題された場合は、就活や一般社会に適した意見を書くようにしましょう。自分の意見を第一とするよりも、「一般的にこのように考えられているから正しい」とすることで、客観的な視点から意見を伝えることができます。
- 少子高齢化について
- AI(人工知能)について
- 働き方改革がもたらした影響について
- 地球温暖化の影響について
- 最近の世界情勢について
面接で最近の気になるニュースを聞かれたときの答え方や例文については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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面接で最近のニュースを聞かれたときに、上手く答えるためには日頃の情報収集と回答のコツが肝心になります。 この記事では、面接で最近のニュースが問われる理由や取り上げる内容、ポイントなどをキャリアアドバイザーが解説します。 回答例文や解説動画も参考に、考えをまとめておきましょう。
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少子高齢化についての例文
私は少子高齢化問題に対しては、若者の働きやすい環境の整備と、高齢者の社会参加の促進という二つの視点から取り組むべきだと考える。
まず、少子化の背景には、若い世代が結婚や出産に踏み切れない経済的・社会的要因がある。具体的には、長時間労働や保育施設の不足、育児とキャリアの両立の困難さなどが子育てに対する不安を生んでいる。したがって、行政や企業は働き方改革の推進や育児支援制度の充実により、若者が安心して家庭を築ける環境を整える必要がある。
次に、高齢化への対応としては、高齢者が活躍しやすい社会の仕組みづくりが重要である。定年後もこれまでの経験や知識を活かして働ける環境や、地域社会でのボランティア活動の機会を増やすことで、高齢者の生きがいや社会的つながりが強化される。ひいては、介護や医療への依存を減らすことにもつながる。
このように、働きやすい社会制度の整備と高齢者の能力活用の両面からアプローチすることが、少子高齢化に対する有効な対策だと考える。

キャリアアドバイザー
少子高齢化問題について、少子化と高齢化の2つに分けたうえで、それぞれの対策を述べている点が良いですね。問題解決能力の高さが伝わってきます。
AIについての例文
近年、AIは私たちの生活や仕事に大きな影響を及ぼしているが、私はAIの進化を悲観的に捉えるのではなく、共存を図るべきだと考える。
AIは膨大なデータの分析や単純作業の自動化において優れた能力を持ち、人間の負担を軽減する存在となっている。たとえば、医療現場では画像診断の精度向上に寄与し、製造業では生産ラインの効率化を実現している。こうした領域でAIを活用することは、社会全体の生産性向上に直結する。
一方、AIには限界もある。それは、感情や倫理的判断を要する業務、人間同士の信頼関係に基づくコミュニケーションの領域である。たとえば、介護や教育、営業などでは、相手の気持ちに寄り添い、状況に応じた柔軟な対応が求められることから、AIによる代替は困難である。
したがって、AIの得意分野と人間の得意分野を見極め、適切に役割分担することが重要である。AIと人間がそれぞれの特性を活かして共存できれば、より豊かで持続可能な社会を実現できると考えている。

キャリアアドバイザー
AIの優れた部分と限界を述べ、そのうえで共存を図るべきという結論につなげていますね。全体の流れに筋が通っており、非常に説得力があります。
キャリアアドバイザーが読み解く!選考における小論文の出題傾向
選考終盤で課されることがある! 出題傾向はさまざま
採用選考で小論文を課す企業は、全体から見ると多くはありませんが、おもにIT業界などで最終選考の前や最終選考で出題されることがあります。
出題されるテーマの傾向としては、たとえば「なぜIT業界を志望するのか」といった、自身の志望動機を改めて深く言語化させるような内容や、「人に喜ばれる仕事とは」といったやや抽象的なテーマで出題する企業も見られます。また、資料を読み解いて分析する形式の小論文が出題されることもあります。
②企業に関すること
就職選考時の小論文では、企業や業界に関することがテーマになることもよくあります。これらのテーマは志望企業への強い関心や、企業と自分が合っていることのアピールにもつなげられるため、事前に企業の求める人物像を押さえておき、それに沿った回答をすることが重要です。
なお、企業や業界に関するテーマの場合は、企業側は学生の価値観や業務への向き合い方といった、仕事に対する姿勢につながる部分を見ているため、特に決まった正解はありません。テーマに対して、正直に前向きな考えを書くようにしましょう。
- 仕事を通じてどのように成長したいか
- 企業に求めることは何か
- 入社後にやりたいことは何か
- その企業の社会における役割は何か
- 業界の課題は何か
企業に関することを述べる場合は、事前の企業研究が欠かせません。企業研究のポイントや方法については、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてくださいね。
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企業に求めることは何かについての例文
私が企業に求めることは、若手が挑戦できる環境である。なぜなら、働く意欲や能力のある社員が、年齢や経験に関係なく成長できる仕組みがある企業こそが、変化の激しい社会において持続的に発展していけると考えるからである。
私がこのように考えるようになったのは、大学時代に所属していた学生団体での経験がきっかけである。私は2年次から地域活性化プロジェクトに参加し、イベントの企画運営を担当した。当初は学年が下であることから、自分の意見を伝えることにためらいがあったが、先輩たちが積極的に発言を促してくれたり、挑戦を後押ししてくれたりしたことで、私は自信を持って提案ができるようになった。
特に、地元企業と連携したイベントの実施を提案した際は、実現に向けて関係者と粘り強く交渉を重ね、当日は多くの地域住民が訪れる成功に至った。
この経験を通じて、挑戦の機会があれば人は成長できることを強く実感した。私は若手が挑戦できる環境が整備されている企業こそが、これからの時代を力強く生き抜く存在になると考えている。

キャリアアドバイザー
エピソードと自分の主張をしっかりと結び付けられていますね。エピソードそのものも非常に具体的で、説得力があります。
入社後にやりたいことについての例文
私は入社後は、業務の効率化や職場全体のサポートを通じて、組織を下支えする存在になりたいと考えている。
このように考えるようになった背景には、大学時代の学生課アルバイトでの経験がある。私は学内の事務補助業務に携わり、資料作成や窓口対応、備品管理などを担当していた。なかでも特に印象に残っているのは、申請書類の整理方法の改善である。当初は、提出された書類の分類が統一されておらず、担当者が毎回時間をかけて整理していた。
そこで私は、専用のテンプレートを作り、提出時のフォーマットを統一する提案をした。結果的にこの案は採用され、担当者の作業時間の短縮につながった。この経験を通じ、自分の働きが誰かの負担を減らし、全体の円滑な運営に貢献できることに強いやりがいを感じた。
入社後は事務職として正確かつ丁寧な仕事を心掛けるとともに、常に改善の視点を持ちながら職場全体の業務効率化に貢献していきたい。

キャリアアドバイザー
自分の考えを正直、かつ前向きに伝えられていますね。結論で入社後にやりたいことをより具体的に述べているため、採用担当者の印象にも残りやすくなります。
面接で入社後の目標について聞かれたときの答え方や例文については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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③自分に関すること
自分自身に関することも、就職選考時の小論文でよく出題されるテーマの一つです。
自分自身に関することは、自分を知ってもらうことが目的となるため、内容は主観や感情がメインとなり、どちらかというと作文の形式で書くことになります。とはいえ、書き方や構成は変わらないため、基本の4ステップに沿って書いていけば問題ありません。
ただし、自分中心の内容にしすぎると、採用担当者から「視野が狭い」といった印象を持たれる可能性があるため、なるべく自分の周囲とも関連させた書き方をするようにしましょう。
- 今までで最も力を入れたことは何か
- 今までで最もつらかったことは何か
- 学生時代に学んだことは何か
- 社会に出たらどのような人になりたいか
- 自分の強み(弱み)は何か
学生時代に力を入れたことについての例文
私が学生時代に力を入れたことは、大学時代のバレーボール部の活動である。
私が入部した当初は部の雰囲気はやや閉鎖的で、上下関係も厳しかったため、意見を自由に言いづらい雰囲気があった。そのため、練習中にミスをしても本音で指摘し合えず、チームとしての成長が停滞していた。
私はこの状況を変えるため、ミーティングの場で意見を自由に言える時間を設けることにした。さらに自主練習の時間帯を柔軟にし、個々の課題に向き合えるように練習メニューの見直しもおこなった。
その成果もあり、次第に部員同士で前向きに意見を出し合う機会が増え、チーム全体のモチベーションも高まった。結果的にチームは県大会でベスト4に入ることができ、技術面だけでなくチームの一体感という点でも、大きな成果を感じた。
この経験を通じて、私は組織のなかで課題を見つけ、周囲と協力して解決に導く力を身に付けることができた。社会人になってからも、与えられた仕事をこなすだけでなく、自ら課題を見つけ、積極的に行動できる姿勢を大切にしていきたいと考えている。

キャリアアドバイザー
単に学生時代に力を入れたことだけでなく、その経験を通じて得たスキルについても述べている点が良いですね。自分に関することがテーマの場合は、自分をアピールするチャンスにもなりますよ。
学生時代に力を入れたことがないと悩んでいる人は、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
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苦難を乗り越えた経験についての例文
私は思うように成果が出ないなかでもあきらめずに努力を続け、資格試験に合格できた経験がある。
私は大学2年生のときに、日商簿記2級の取得を目指した。しかし、勉強を始めたばかりの時期は簿記の専門知識に対する理解が浅く、授業だけでは内容を十分に消化できず、模擬試験でも合格ラインに届かない日々が続いた。このままでは合格が難しいと感じた私は、自分の勉強法を見直すことにした。
具体的には、授業の復習に加えて、独学用の問題集を毎日一時間解くようにして、わからない箇所は週末に集中して取り組むルールを定めた。また、同じ資格を目指している友人と定期的に勉強会を開くことで、モチベーションの維持にも努めた。その成果もあり、徐々に成績が上がっていき、無事に日商簿記2級に合格することができた。
この経験から、困難に直面しても投げ出さず、工夫しながら努力を続ける力を養うことができた。社会に出てからも、課題に対して前向きに取り組み、粘り強く成果を追い求めていきたいと考えている。

キャリアアドバイザー
困難を乗り越えるためにおこなった努力や工夫が具体的に述べられており、非常に説得力があります。困難を乗り越えた経験を今後に活かす姿勢を示している点も良いですね。
困難を乗り越えた経験をアピールする際のコツや例文については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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【例文9選】困難を乗り越えた経験の回答方法! 好評価のコツを解説
困難を乗り越えた経験を伝える際は、エピソードだけでなく、プロセスや経験からの学びを伝えると効果的です。この記事では困難を乗り越えた経験をアピールする際の伝え方や避けるべき内容についてキャリアアドバイザーが解説します。エピソード別の例文もあるので、困難を乗り越えた経験をアピールしたい学生は参考にしてくださいね。
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ライバルに差を付ける! 説得力を付けるテクニックを伝授

就活生
書き方や例文を参考にしながら、何とか小論文を書き上げることができました。ここからさらに説得力を高めたいのですが、何か良いテクニックはないのでしょうか?

キャリアアドバイザー
説得力を付けるテクニックは、3つあります。順に見ていきましょう。
ここからは、小論文にさらに説得力を付けるためのテクニックを3つ紹介します。ライバルに差を付けるためにも、実践できそうなものがあればぜひ積極的に取り入れてみましょう。
問題提起する
小論文の説得力を高めたいのであれば、序論で自分の主張を述べる際に、前段階として問題提起をしてみましょう。問題提起とは、テーマに対して自分なりの切り口を作り、そこに疑問を提示することです。
<序論>
仕事への取り組み方は人それぞれだが、本当にそれで部署はまとまるだろうか。私はそうは思わない。部署の雰囲気を良くするためには、共通の目的を持つことが大切だと私は考える。
<本論>
なぜなら~

キャリアアドバイザー
序論で問題提起をすることで、自分の主張の説得力が高まるだけでなく、出だしにもインパクトを持たせることができますよ。
譲歩する
小論文に説得力を付けるには、譲歩を用いるのが効果的です。譲歩とは、「自分と反対の考えを示したうえで、それに対して反論する」というテクニックです。
譲歩は、反対意見や別の視点での主張を述べたうえで自分の意見を主張するため、強い説得力を持たせることができます。意見が2つに分かれやすいテーマで用いると、特に効果的ですよ。
私は原子力発電所の稼働には反対だ。
原子力発電所を稼働させることは、火力発電よりもコストが下がるため家庭の電気代の負担を減らせるというメリットがある。しかし、原子力発電所は安全性が不確実だ。仮に原子力発電所を稼働させ事故が起きてしまえば、家計の負担を守るどころか安全な生活そのものが失われてしまう可能性がある。
よって、私は原子力発電所の稼働に反対する。

キャリアアドバイザー
賛成側のメリットも踏まえていると、メリット同士を比較できるので説得力が高まります。また物事を多角的に捉えているので、視野が広いことのアピールにもなりますよ。
対比させる
小論文に説得力を付けるには、対比を用いるのもおすすめです。対比とは、「反対の状況を取り上げ、両者を比べることで自分の主張のメリットを強調する」というテクニックです。
私は子どもにスマホを持たせるのは反対だ。
私は小学5年生のときに親にスマホを買ってもらったが、その影響で家に帰るとまずはスマホを触ることが習慣化していた。ゲームやSNSをしているうちに時間が過ぎて、気が付けば自分の勉強時間を確保できていないことが多くなった。しかし、小学4年生まではスマホを持っていなかったために、家に帰るとまずは宿題や予習をするなど勉強する時間を確保していた。そのため、5年生になってからの自分の成績が4年生時と比べて大きく下がってしまった。
このように、スマホを持つことで子どもの学習時間に影響が出ると考えられるため、私は子どもにスマホを持たせるのは反対する。

キャリアアドバイザー
スマホを持っていなかった時期と持っている時期とを比べることで、スマホがもたらす悪影響がより明確に示されています。
ESを書く時間がない時はツールを活用しよう!
ESに何を書けばいいか困っていませんか?就活は限られた時間の中で準備する必要があるので、ESだけに時間をかけてはいけません。
そんな時はESのポイントを網羅した「ES回答作成ツール」を活用しましょう。このツールを使えば、選考を突破しやすいESをすぐに書くことができます。
作成した回答はそのまま使えるものです。ぜひ活用して志望企業の選考を突破しましょう。
・何を書けばいいか分からない人
・効率良く、ESを書きたい人
作成時に気をつけよう! 就職の選考時に小論文を書く際意識したいこと
小論文を作成する際は、注意すべき点や意識しておきたい点がいくつかあります。小論文は内容の質が最も重要なため、これらができていないからといって大きなマイナス評価につながることはありませんが、徹底すれば不要な減点を防ぐことができます。
ここからは、就職の選考で小論文を書く際に意識したいことを解説していくので、より完成度の高い小論文にするためにも、一つずつチェックしていきましょう。
キャリアアドバイザーが読み解く!小論文を通じて得られるスキル
小論文を書く経験は働き始めてからもさまざまな場面で活きる!
働き始めると、メールやチャットなど、文章を書く場面は多くあります。その際に大切なことは、「誰が見ても言いたいことが明確か」どうかです。受け手からすると、連日大量のメールを確認して優先順位を付けて返信をする必要がある場合、どうしても内容が読みやすいメールを優先してしまいがちです。
小論文も同様に、自分の考えを整理しながら相手にわかりやすく伝える必要があります。そのため小論文を書く中で意識すべきことは、社会人になってからも活かすことができるのです。
自分の社会人スキルを高めるためにも、ただの選考対策としてだけでなく「読み手の視点」を意識して小論文の対策をしましょう。
①使ってはいけない言葉に注意する
小論文は、物事を論理的に説明するための文章です。そのため、小論文では口語体、いわゆる話し言葉風の文体を使ってはいけないというルールがあります。
具体的には、以下の3つに注意しましょう。
- 略語
- ら抜き言葉
- カタカナ(※ただし、カタカナでしか表現できない言葉はOK)
略語を使うのはNG
小論文で略語を使うのはNGです。会社名や団体名などの正式名称は、省略せずに正しく書くようにしましょう。
また、日常で使う単語のなかには略語でなじんでいるものもあるため注意が必要です。意識せずに使っていた言葉が、実は正式名称ではなかったというケースは意外と多いため、事前に確認しておきましょう。
- バイト ⇒ アルバイト
- チョコ ⇒ チョコレート
- デジカメ ⇒ デジタルカメラ
- リハビリ ⇒ リハビリテーション
- プレゼン ⇒ プレゼンテーション
- 国連 ⇒ 国際連合
- 卒論 ⇒ 卒業論文
- 通販 ⇒ 通信販売
- 百均 ⇒ 百円均一
ら抜き言葉は「ら」を入れて
「食べれる」「見れる」などは、話すときに良く使いがちですよね。しかし、これらは話し言葉であるため、小論文では使ってはいけません。小論文で使う際は、必ず「ら」を入れるようにしましょう。
- 食べれる ⇒ 食べられる
- 見れる ⇒ 見られる
- 寝れる ⇒ 寝られる
ただし、なかには「座れる」のように、「ら」を入れる必要がない言葉もあります。これらを見分ける方法は、その動詞を否定形にしたときに「~ない」の前に「ら」が付くかどうかです。「座らない」といったように、否定形にしたときに「ら」が付く場合には、「座れる」が正しい表現となります。
同様に、「い抜き言葉」にも注意が必要です。会話では「~してる」と使うことが多いですが、小論文では「~している」と書くのが正解となります。
- 食べてる ⇒ 食べている
- 見てる ⇒ 見ている
- 寝てる ⇒ 寝ている
カタカナはなるべく使わない
小論文では、カタカナの使用は最小限にとどめるようにしましょう。小論文で使えるカタカナは、「ゼミ」や「アルバイト」といった、カタカナでしか表現できない言葉だけです。
たとえば、「ショックを受ける」は「衝撃を受ける」、「ヘアスタイル」は「髪型」といったように、同じ意味合いで表現できる日本語があれば、なるべくそちらを使うようにしましょう。
- カバーする ⇒ 補う、助ける
- カットする ⇒ 切る、節約する
- プラスする ⇒ 加える、添える
- スピーディーに ⇒ 迅速に
- フェア ⇒ 平等
- テーマパーク ⇒ 遊園地
- チェック ⇒ 確認
- チャンス ⇒ 機会

キャリアアドバイザー
また、「ウソ」や「ナゾ」といった、漢字で表せる言葉もカタカナでは書かないように気をつけましょう。
②1文章には1内容
小論文では、1文章には1内容で書くことを心掛けましょう。
ここに例私はショートケーキが好きだがそれは生クリームが好きだからであり、ショートケーキの主役と言われるイチゴが好きだからではない。
上記のような文章は一文が長く、非常に読みにくいですよね。一文のなかに複数の内容が含まれていると、読みにくいうえに言いたいことが正確に伝わりづらくなります。
この場合は、
- 私はショートケーキが好きだ
- なぜなら生クリームが好きだからだ
- 主役と言われるイチゴが好きだからではない
といったように、3つの文章に分けることで、読みやすい文章となります。
もしくは、
- 私はショートケーキが好きだ。
- しかし主役と言われるイチゴが好きだからではなく、生クリームが好きだからだ。
といったように、2文章に分けることもできます。1文章で切ってしまうと何となくおさまりや歯切れが悪い場合は、1文章に2内容を含めても良いですね。その場合は、内容と内容の間に読点を入れるなどの工夫をしましょう。
③同じ言葉を繰り返しすぎない
小論文では一つの文章のなかで、同じ言葉を繰り返しすぎないようにしましょう。
たとえば、以下の文章を見てみましょう。
小学校と中学校の違いの一つに制服の有無が挙げられる。小学校では制服はないが、中学校では制服を着なければならない。
上記の文章は同じ言葉を近い位置で繰り返しており、冗長な印象があります。この場合は、以下のように別の表現に置き換える工夫をすることで、文章の流れを良くすることができます。
小学校と中学校の違いの一つに制服の有無が挙げられる。前者ではないが、後者では制服を着なければならない。
また、同じ意味の言葉を重ねて使ってしまう「重複表現」にも、注意が必要です。
- 腹痛が痛い
- 事件はいまだに未解決である
- 犯罪を犯す
④語り口を統一する
小論文は物事を論理的に説明するための文章であることから、客観的な主張を伝えるための冷静な文体が適しています。そのため、小論文の語り口は口語体ではなく、文語体で統一するのが基本です。
具体的には、以下の3点を徹底するようにしましょう。
- 語尾は「だ」「である」を使う
- 一人称は「私」を用いる
- 話し言葉は書き言葉に変換する

キャリアアドバイザー
話し言葉と書き言葉の使い分けは、面接時にもチェックされることが多いため、日頃から意識する癖を付けておくことをおすすめします。
語尾は「だ」「である」
小論文を書く際の文体は、一般的な論文でも使われている「だ」「である」で書くようにしましょう。
「です」「ます」調は丁寧な印象となりますが、文章が長くなりやすいうえに、自分の主張を伝えるためとしては印象が弱くなりがちです。そのため、基本的には「だ」「である」調で統一することをおすすめします。

キャリアアドバイザー
途中で「だ」「である」調と、「です」「ます」調が混ざってしまうのを避けるためにも、小論文を書く際は常に「だ」「である」調で統一しておくのが良いですよ。
一人称は「私」
小論文で使う一人称は、「私」です。人によっては「僕」や「自分」と迷うこともあるかもしれませんが、小論文では「私」で統一するようにしましょう。
また、三人称にも注意が必要です。「父」「母」や「祖父」「祖母」などの言葉を使うことはもちろんですが、「おじ」「おば」についても正しく使い分けられるよう、事前に整理しておきましょう。
- 父母の兄・姉…伯父・伯母
- 父母の弟・妹…叔父・叔母
話し言葉は書き言葉に変換
小論文においては、話し言葉は書き言葉に変換するようにしましょう。話し言葉は普段からよく使っている分、文章を書く際にも意図せず使ってしまうことがあるため、注意が必要です。
- なので ⇒ したがって、そのため
- どんどん ⇒ より、いっそう
- いつも ⇒ 常に
- ○○とか▲▲ ⇒ ○○や▲▲

キャリアアドバイザー
また、日常の会話では「全然大丈夫」などと言うこともあるかと思いますが、文章では「全然~ない」といったように、「全然+否定」の形で用いる必要がありますよ。
⑤マスの使い方に注意する
小論文では、マスの使い方にもルールがあります。マスの使い方が適切でないと、減点につながる可能性もあるため、正しいルールを覚えておく必要があります。
具体的には、以下の3つのルールを理解しておきましょう。
- 段落変えでは必ず一字下げる
- 縦書きの場合は数字は漢数字を用いる
- アルファベットを使う場合は大文字は1マスに1文字、小文字は1マスに2文字入れる
段落変えでは必ず一字下げ
作文と同様、小論文でも文章を書き始める際は、初めの一マスは空けて次のマスから書き始めます。
注意したいのが、段落が変わるときも必ず一字下げなければならないということ。なかには、各論の始まりでしか一字下げをしない人もいますが、小論文では「段落変えでは必ず一字下げ」がルールです。
一つの小論文で一字下げが3つ以上あっても問題ないため、段落が変わるときは改行と一字下げを徹底するようにしましょう。

キャリアアドバイザー
なお、一字下げで空けた一マスも、字数としてカウントされますよ。
縦書きなら数字は漢数字

小論文の形式を横書きで指定された場合には、数字は漢数字と算用数字、どちらを使ってもかまいません。
一方、縦書きで指定された場合には、必ず漢数字を用いる必要があります。ただし、口で言うままに書くのではなく、数字に沿った形で書きます。たとえば、2021年であれば、「二千二十一年」でなく、「二〇二一年」と書きましょう。
なお、横書きの原稿用紙に数字を書く際は、1桁の数字は1マス、2桁以上の数字は1マスに2つの数字を入れます。3桁以上の奇数桁の場合は、最後の数字は左に詰めて書くようにしましょう。
アルファベットの小文字は1マスに2つ

アルファベットを使う場合には、縦書き横書き問わず、大文字は1マスに1文字、小文字は1マスに2文字入れて書くのが原則です。
もし小文字が最後のマスに1つしか入らないときは、数字と同じく左詰めで書きましょう。スペースは小文字と同じ扱いだと考えて、使う場合はマスの半分を使います。
縦書きの場合は、基本的に字を倒します。「SNS」や「WHO」などの英単語での略称は、日本語として取り込まれているため、縦書きであっても文字は倒さなくて問題ありません。
⑥記号の使い方に注意する
小論文では、記号の使い方にもルールがあります。マスの場合と同様、記号の使い方が適切でないと、減点につながる可能性もあるため、正しいルールを覚えておきましょう。
具体的には、以下の3つのルールがあります。
- 「」は引用でのみ使う
- 一部の記号は文の先頭に書いてはいけない
- 使用できない記号は使わない
「」は引用でのみ使う
小論文は作文や小説ではないため、会話表現を使う場合でもカギカッコ(「」)は基本的に使いません。自分が過去に読んだ書籍や論文などから文章を引用する場合のみ、引用部分に「」を使いましょう。
- ×:「レジ袋は店がメーカーから買っている」と人から聞いたことがある。
- ○:レジ袋は店がメーカーから買っている、と人から聞いたことがある。
また、書名には二重カッコ(『』)を使います。なお『』は言葉を強調したいときにも使うことができますが、使いすぎは逆に見づらくなるため、1~2回の使用にとどめておきましょう。
- パスカルは自身が書いた『パンセ』のなかで、「人間は考える葦である」と述べている。
先頭に来るのがNGな記号がある

文の先頭に書いてはいけない文字は、「句読点」「閉じカッコ」「小文字」「々」です。「句読点」「閉じカッコ」「小文字」が先頭になるときは、前の行の最後のマスに合わせて書くか、欄外に書くようにしましょう。
もし「々」が先頭に来てしまうときは、ひらがなや別の言葉で言い換えるようにしてください。
- 人々 ⇒ 人びと、人たち
- 日々 ⇒ 日ごと、毎日
使うべきでない記号がある
小論文では、「!」「?」「”」「~」「…」などの記号は基本的に使ってはいけません。
文末が疑問形になる場合であっても、最後は句点で終わらせるようにしましょう。
キャリアアドバイザーからあなたにメッセージ文章力やビジネスマナーの習得は社会人に必須なスキル
学生のうちから基本的なルールを身に付けておく意識を持とう
たとえば、縦書きの際の英数字の書き方が違うからといって、それだけを理由に選考に落ちることはまずないでしょう。しかし、このルールは働き始めてからも大切になってきます。たとえば、郵便物を送るときや書類を作成するときに、慌てることや先方に失礼になることがないように、今からきちんと身に付けておきましょう。
「ルールがたくさんあり大変そう」と思った人もいるかもしれません。しかし、働き始めると会議の議事録、プレスリリース、報告書などさまざまな機会で文章を書きます。その際のルールは会社ごとに決まっていることが多いため、「文章を書くときのルール」を守る必要性は常に発生すると言っても過言ではありません。今のうちから慣れておくという意識を持つようにしましょう。
書き方だけじゃない! 小論文で高評価を得るための事前準備

高評価につながる小論文を書くためには、書き方のポイントを押さえるのはもちろんのこと、事前準備も重要となります。
そこでここからは、小論文で高評価を得るための事前準備について解説します。選考当日に完成度の高い小論文が書けるよう、しっかりと準備を進めておきましょう。
実際に小論文を書いて練習しておく
小論文ではどんなに良い内容が思い付いたとしても、制限時間内に書き上げられなければ意味がありません。時間配分については実際に小論文を書いてみないとなかなか感覚がつかめないため、事前にしっかりと練習しておきましょう。
また、小論文を書いたら、自分以外の人に見てもらうことをおすすめします。第三者のチェックが入ることで、自分では気づかなかった論点のずれや誤字脱字などがわかることもありますよ。

キャリアアドバイザー
特にOB・OGは同じ選考を受けていた可能性があるため、OB・OGにチェックしてもらうことで、選考突破につながる有益なアドバイスを受けられるかもしれません。
OB・OG訪問については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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OB・OG訪問攻略ガイド|企業理解や選考に役立てるコツを解説
OB・OG訪問をして周囲と差をつけよう こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。 「OB・OG訪問って必要なんですか?」「OB・OGってどうやって見つければいいんですか?」 就活生から、こんな声を聞くことがあります。 […]
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ニュースや社会の動向を知っておく
高評価につながる小論文を書くには、日頃からニュースや社会の動向を把握しておくようにしましょう。小論文では時事問題や社会情勢などがテーマになることも多いため、そういった情報に敏感であれば、実際に問われた際に有利に働きます。
また、ニュースなどを見る際は、出来事や社会の動向に対して常に自分なりの意見を持つようにしましょう。日頃から自分の意見を考える習慣を付けておけば、選考当日に予想外のテーマが出題されたとしても、落ち着いて自分の考えをまとめることができます。
ニュース:消費税増税
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賛成 or 反対
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なぜ自分はその意見を主張するのか?
ニュース:女性管理職の比率が10%未満
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女性が活躍できるためには、どのような取り組みをおこなえば良いか?
時事問題は面接でも聞かれる可能性があります。面接で時事問題を聞かれたときの回答のコツや例文については、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
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面接で時事問題を聞かれたときは? 考察の方法や回答のコツも解説
時事問題は面接でよく聞かれる質問なので、事前にしっかり対策することが大切です。今回は時事問題を自信をもって回答するための3つの対策と、効果的な回答の作り方をキャリアアドバイザー監修のもと紹介していきます。面接での回答例文も紹介しているので、参考にしてくださいね。
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キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!小論文で高評価を得るための練習方法
良い文章の模写と分析も効果的
今回解説した方法のほかにも、自分が書くだけではなく「人の小論文を真似する」練習もおすすめです。書籍やインターネットで探すと、小論文の例文を探すことができますよね。それを模写して、序論、本論、結論のつながりを分析してみたり、自分なりに良いと思った点と、自分ならばこうすると思った点を考えたりしていきます。
例文には、小論文で注意すべきポイントがぎっしりと詰まっています。良い文章をたくさん真似することで自分のものにしていきましょう。当然ですが、本番で同じテーマが出たとしても内容をそのまま真似して書くのは控えましょう。あくまで参考として活用してくださいね。
ポイントを押さえて説得力のある小論文を書こう
小論文は正しい書き方を理解すれば、意外と簡単に書くことができます。
大切なのは自分の感想ではなく意見を主張することと、その意見に具体的な根拠を付けることです。小論文は読み手に伝えるための文章ではなく、読み手を説得させるための文章であることをしっかりと意識するようにしましょう。
今回解説した内容を参考にしながら、説得力のある小論文を書いて、ぜひ選考の突破を目指してくださいね。
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早速小論文を書く練習をするぞ!