目次
- 短期離職の理由は確実に聞かれる! ネガティブな印象にならない伝え方を知ろう
- 企業が短期離職の理由を聞く際に確認している3つのポイント
- ①短期離職を決断した背景や状況に納得できるか
- ②短期離職をしたことに対してどう考えているか
- ③離職するまでに自分なりの行動をしたことはあるか
- 超重要! 短期離職の理由を転職で伝える際の3つの鉄則
- ①「ポジティブ変換」して伝える
- ②「他責」にならないように伝える
- ③志望先で繰り返さない「根拠」を伝える
- 答え方をチェックしよう! 短期離職の理由別の回答例文10選
- ①仕事内容が合わなかった
- ②人間関係でストレスがあった
- ③給与・待遇面で不満があった
- ④残業が多く労働環境に不満があった
- ⑤会社の社風が合わなかった
- ⑥将来のビジョンが見えなかった
- ⑦ノルマやプレッシャーに耐えられなかった
- ⑧入社前に受けた説明と違う点があった
- ⑨ほかに興味のあることができた
- ⑩ハラスメントがあった
- この流れで伝えよう! 短期離職の理由を回答する3ステップ
- ①短期離職した理由を簡潔に伝える
- ②自責的に受け止めつつ学んだことを伝える
- ③志望先では繰り返さない根拠を添えて熱意を示す
- 短期離職の理由を伝える際の注意点
- ①前職の職場環境の批判的な発言は控える
- ②表面的な理由でごまかそうとしない
- 深掘り対策もしておこう! 短期離職について聞かれやすい質問と回答例
- 同じ理由でまた短期離職をするリスクはありませんか?
- 短期離職をしたうえでなぜ当社を希望されたのですか?
- 今後同じ状況になった場合にどのような対策をしますか?
- 短期離職の理由を冷静に整理してから選考に挑んで転職を成功させよう
短期離職の理由は確実に聞かれる! ネガティブな印象にならない伝え方を知ろう
こんにちは。キャリアアドバイザーの今井です。
前の会社を短期離職をした人、もしくはする予定の人が転職活動をする際に、最も多い相談内容が下記です。
「前職を短期離職してしまって、面接でそのことを聞かれると困ります」
「短期離職の理由ってどう話してもマイナスになる気がします」
短期離職の経験があると、理由を聞かれたときにどのように答えれば良いのかわからず、面接を受けるのが不安になりますよね。
短期離職の経歴がある場合、ほぼ確実に面接で理由を聞かれることになります。その根底にある「同じように早く辞めないかな」という面接官の不安を払拭できるかが、内定のカギを握ります。
この記事では、面接で短期離職の理由をどう伝えればいいのか、例文とセットで解説します。面接官が短期離職の理由を聞くときに確認しているポイントも解説するので、この記事の内容を参考にして質問対策をしていきましょう。
企業が短期離職の理由を聞く際に確認している3つのポイント

短期離職をした理由をなぜ企業は面接で聞いてくるのか。その背景にある明確な意図を理解すると、ネガティブな印象にならない伝え方も考えやすくなりますよ。
ここからは、短期離職の経歴を持つ応募者に対して面接官が確認している3つのポイントを解説します。重要な選考対策としてしっかり理解しておきましょう。
①短期離職を決断した背景や状況に納得できるか
採用担当者が短期離職の理由を聞くときに特に注目しているのは、その背景や状況に納得できるかどうかです。前提、短期離職の経歴があることは、企業にとって内定を出すうえでの大きな不安材料になります。しかしそこに納得できる理由があれば話も変わるためです。
- 業務内容が面接時の説明と大きく異なっていた
- 家庭や健康などやむを得ない事情があった
単に「やりがいを感じられなかった」「人間関係が合わなかった」といった曖昧な理由では説得力に欠け、不安材料となってしまいます。短期離職の背景や状況が妥当であると面接官が判断できるような理由の伝え方を意識しましょう。
②短期離職をしたことに対してどう考えているか
企業が短期離職の理由をたずねるときは、応募者自身がその経験をどのようにとらえているかを見ています。短期離職に対する自己評価から応募者の責任感や自己反省の姿勢、さらに成長意欲があるかを見極めたいからです。
- 問題に向き合う力が不足していると思われる可能性がある
- 自分の責任として行動ができないと思われる可能性がある
短期離職にいたった理由を冷静に分析し、当時の課題を認識して、その経験を通じて得た教訓を説明できれば、ポジティブな印象を残せます。
企業は、過去の短期離職が次の職場でも繰り返されるリスクを一番懸念しているので、その懸念を解消できる回答を準備しておきましょう。
自分なりに短期離職をどう評価し、どう改善しているのかを具体的に伝えることが、採用担当者の不安を払拭する大きなポイントとなります。
③離職するまでに自分なりの行動をしたことはあるか
離職するまでにどのような行動を取ったかを確認するのは、課題を解決するために自分にできることは実行したのかを知るためです。
困難な状況に直面したときに状況を改善しようと努力していれば、課題に向き合うことができる人と判断され、好印象につながる可能性が高くなります。
- 上司に相談して業務の改善を試みた
- 自己学習を通じてスキルを補うことに努めた
解決に向けて行動を起こしたことを伝えられると、採用担当者にポジティブな印象を持ってもらえます。何も行動を起こさずに退職を決断したと伝えてしまうと、努力から逃げていると思われる可能性があるので注意が必要しましょう。
短期離職が避けられない場合でも、その過程でどのように向き合ったかを具体的に伝えることで、「状況に流されず努力する人」という印象につながり、採用担当者の不安を軽減できますよ。
キャリアアドバイザーからあなたにメッセージ短期離職の経歴があって自身が持てないあなたへ
短期離職の経験があっても堂々と面接に臨もう
短期離職を経験した人のなかには、この経験が不利な状況になるのではないかと不安に思っている人も多いと思います。そのせいで動き出せないといった人もいるでしょう。
しかし、過剰に心配することはありません。短期で離職してしまったとしても、その理由について根拠のある回答や理由を説明することができれば正当に評価してくれます。重要なのは短期離職の経験をどう受け止め、未来に向けてどのように活かすかです。過去は過去、重要なのは現在であり、これからです。堂々とした姿勢で面接に臨みましょう。
超重要! 短期離職の理由を転職で伝える際の3つの鉄則

短期離職の理由を面接官に伝えるときは、その「伝え方」次第で印象は良くも悪くもなります。伝え方のポイントさえ押さえれば、短期離職の経歴があったとしても十分に内定は狙えるわけです。
ここからは、短期離職の理由を伝えるときに守りたい3つの鉄則を解説します。質問を受けたときに適切な回答ができるよう、一つひとつ理解を深めていきましょう。
①「ポジティブ変換」して伝える
短期離職の理由を伝えるときにネガティブな内容だと、「改善意識がない」「責任をほかの人に押し付けている」などの誤解を招く可能性があります。好印象を持ってもらえなければ選考を突破するのが難しくなってしまうので、ポジティブな視点に変換して伝えるようにしましょう。
- 業務内容が合わなかった→業務を通じて自身の強みを活かせる分野に挑戦をしたかった
- 職場環境が合わなかった→適切な環境でより成果を上げたいと考えるようになった
もちろんこれは嘘をつけ、ということではありません。しかし事実というのはさまざまな側面を持ちます。なぜ短期離職を決意したいのか、その理由を丁寧に洗い出し、「つまりこうは言えないだろうか?」と上記の例を参考に思考を転換してみましょう。
ポジティブ変換はただの言葉の置き換えではなく、短期離職をした経験から自己成長できたことをアピールすることを意識しましょう。
②「他責」にならないように伝える
短期離職の理由を伝えるときは、他責的な表現にならないように意識しましょう。
「職場環境が悪かった」「上司と合わなかった」など、職場や他人に責任を押し付けるような発言だと、「環境に影響されやすく適応力がないのでは」といった印象を持たれてしまう可能性があります。
そうではなく自分の経験や判断について客観的に振り返りながら、「自分で解決するために行動したけど改善できなかった」など、自責的に伝えてみてください。
- 労働環境や条件が悪かった→仕事の成果が目に見える環境でモチベーションを上げて働きたいと感じた
- 上司と合わなかった→コミュニケーションの粒度について同様な価値観を持っている環境で働きたいと感じた
他責ではなく自己成長にフォーカスをすることで、成長意欲があって、志望先で頑張っていきたいとアピールできる材料に変えることができますよ。
③志望先で繰り返さない「根拠」を伝える
短期離職の理由を説明するときは、志望先で同じ状況が繰り返されない根拠を伝えることが、採用担当者の不安を解消するために欠かせません。
企業は、「この人を採用してもまた短期間で辞めてしまうのではないか」といったリスクを懸念します。そのため、短期離職をしたという経験を、今後の働き方にどう活かすかを明確に伝えることが大切です。
- 自分に合った職場環境だと確信できる要素がある
- キャリアの方向性を見直しこの企業でなら実現できると感じた
- 自分が希望している働き方とマッチしている
業務内容や社風が自身のスキル・目標にマッチしている点をしっかり説明することで、「同じことを繰り返さないかも」と面接官も納得してくれますよ。
短期離職を繰り返さない根拠を具体的に伝えることで、採用担当者に「長期的に活躍してくれる人材」と認識され、信頼を得やすくなります。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!自責的な姿勢が大切
ポジティブに伝えるべきだが懸念の払拭は必要不可欠
短期離職についてポジティブに伝えることは大切ですが、あまりにもポジティブに言い過ぎたり、過剰に良く見せようとすると、面接官に「反省していないのかな」「また短期離職を繰り返すのでは」と思われてしまう可能性があります。
ポジティブに伝えつつも短期離職を軽く考えていないことを示すためには、自分なりの反省点を率直に伝えつつ、今後繰り返さない理由を明確に説明することが重要です。また、短期離職を通じて気づいたことや学んだこと、そしてそれをどう行動に活かしているかを具体的に述べると説得力が増すのでおすすめです。
答え方をチェックしよう! 短期離職の理由別の回答例文10選
ここからは面接で短期離職の理由を聞かれたときの回答例を、10個の理由別に紹介していきます。
回答のポイントも含めて解説をするので、面接官から短期離職の理由を聞かれたときに答えられるように例文を参考にオリジナルの回答を考えておきましょう。
転職理由の例文はこちらの記事で紹介をしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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転職理由22例文|意欲アピールになる回答で面接官の心をつかもう
転職理由は、転職活動でほぼ必ず聞かれるもの。なかには答えにくい場合があったり、どう答えるべきなのか悩んでしまうこともありますよね。この記事では、キャリアアドバイザーのアドバイスを交えて転職理由の回答例文や回答のコツについて解説しています。
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①仕事内容が合わなかった
私が転職を決意したのは、働くなかで自分が希望していた業務内容とギャップがあると感じたからです。
入社当初は、顧客への技術サポートの業務を希望していたのですが、製品開発業務となり、希望していた職種と異なる配属となりました。
製品開発で製品の仕組みや構成を熟知してから技術サポートの部署に異動できれば、顧客へ提供するサービスの質も上がると考え、製品開発の部署に携わりました。その後、顧客に近い職場に異動できないかを検討したもののかなえることは難しく、入社2年目ではあるのですが、自分が本当にやりたいことを実現するには早い段階で環境を変える必要があると考え離職を決意しました。
この経験を通じて、自身の適性やキャリアの方向性をより深く見直し、本当にやりたい仕事を見つけることができました。
業務内容が自分が希望している職種とマッチしており、顧客第一に力を入れている御社であれば、長期的に貢献できると感じております。
- 職場や環境を批判せず自分の適性を見極めている
- 課題解決に向けて行動をしている
- 短期離職をしない意志を伝えている
短期離職の理由をポジティブに伝えつつ、問題解決力と成長意欲、そして志望先への熱意をしっかりアピールできる内容になっていますね。
②人間関係でストレスがあった
私が転職をしようと決意したのは、チームと協力をして仕事をできる環境で働きたいと思ったからです。
前職では仕事をする際、上司や同僚と話し合いの機会を設け、チームで連携して仕事ができる環境にしたいと提案してきましたが、実現が難しかったです。早期実現を目指すには、今のタイミングで転職をしたほうが良いと考え、短期離職を決意しました。
私は円滑なコミュニケーションの大切さが重視されている環境を求めており、チーム連携を大切にした働き方をしている御社を志望しました。御社であれば、これまでの経験を活かしながらチームの一員として貢献できると感じております。
- 他責にならないように自分も含めた問題としてとらえている
- 何を大切にしていくかが伝わる
- 状況改善から次に向けてのアクションがわかりやすい
短期離職の理由を冷静に分析し、次につなげていくことを強調する構成がポイントです。
③給与・待遇面で不満があった
私が転職を決意したのは、給与や待遇面について期待と違いがあったからです。
当初は上司に相談し、どうすれば成果が給与や待遇面に反映されるかを話し合い、自分なりに業務改善を考え努力を重ねてきました。
しかしキャリア全体を見すえたときに、自分がさらに成長できる環境で長期的に貢献するためにはこのままでは限界があると考え、早い段階で環境を変えるべきだと判断し離職を決意しました。これからは環境に依存せず、自分の努力で状況を改善できるようにしていきたいです。
御社を志望したのは、業務内容や社内制度が自分の目指すキャリアと一致しており、長期的に安心して働ける環境であると感じたためです。今後は、自分のスキルを活かし、成果で貢献することを重視して御社で頑張っていきたいと考えています。
- 短期離職理由を正直に受け止めつつも、解決に向けて行動をしていた
- キャリアアップを視野に入れておりポジティブな印象が持てる
- 志望先とのマッチ度の高さが伝わる内容となっている
不満の事実をポジティブに変換しつつ、志望先の働き方や育成方針にマッチしていることをしっかりとアピールする構成になっていますよね。
④残業が多く労働環境に不満があった
私が短期離職を決意した理由は、より自分に合った、力を発揮しやすい環境で働きたいと感じたからです。
入社当初は残業が多く十分な休息をとれない状態で働き続けていたのですが、入社してからあまり期間が経っていないため自分自身の仕事の進め方に問題があると考え、業務効率を上げる工夫をおこない、同僚とも協力しながら改善に取り組みました。
しかし、自分で改善できる範囲には限界があり、業務改善できる方法をチームで共有してもなかなか浸透しませんでした。より働きやすい環境を目指している会社であれば自分のスキルを最大限活かせると考え、これからもっと成長していくにはこのタイミングで離職したほうが良いと判断をしました。
御社ではDX制度や働き方改革の取り組みを多くおこなっていてとても魅力を感じ、業務に集中しながら成果を出せる環境だと感じました。今後は、これまでの経験を活かしつつ、御社の中期計画の目標達成に向けて尽力したいと考えています。
- 職場を批判するような言い方を避けている
- 具体的な努力内容がわかりやすい
- 自分の経験とスキルが活かせる環境であることを説明している
実現するための努力をしたけど叶わなかったことがわかりやすく、ネガティブな理由をポジティブに変換し、採用担当者の不安を払拭させる工夫がされていますね。
⑤会社の社風が合わなかった
私が離職を決意したのは、仕事をするうえでより裁量権を与えられる環境で十分に能力を発揮していきたいと思ったからです。
私は新しいことに積極的にチャレンジし、良いと思えるものはどんどん取り入れていきたいと考えていたのですが、前職はやや保守的な考え方を持つ人が多く、なかなか実現の機会がありませんでした
そこでより自分のアイデアを発信しやすい環境で、進化を続けながら働ける環境に身を置きたいと考え、さらなるキャリアアップを目指すために早いうちに行動を起こすべきだと感じ転職を決意しました。
御社を志望したのは、「変革」という企業理念に共感し、自分の強みである進化し続ける考えと一致していると感じたためです。御社であれば自分のアイデアを発信しながらより良い仕事ができる環境が整っていると確信しており、チームの一員として貢献していきたいと感じております。
- 前の企業と自分の考えに違いがあったことを冷静に分析している
- さらなる成長をしたいことが伝わる
- 自分の価値観と企業理念が一致していることがわかる
短期離職を冷静に自己分析し、成長していくにはどうすれば良いのかがわかりやすく、転職先で貢献するためにつなげるポジティブな姿勢をアピールする構成になっていますね。
⑥将来のビジョンが見えなかった
私が入社してから1年で離職することを決意したのは、キャリアアップや成長の観点で考えた時、より早期にビジョン実現のための行動をしていきたいと感じたからです。
前職では、自分の目指すべき方向を明確にするために上司に相談し、新しいスキルを学ぶなど自己研鑽を続けました。そして、これからは世界で活躍できる営業マンになることをビジョンとしたときに、御社の「営業業務を通じてグローバルに活躍していく人材を強化する」というビジョンに共感し、すぐにでも御社で経験を積みたいと感じて志望させていただきました。
御社で長く貢献するため、世界で活躍できる人材になれるように全力で取り組んで参ります。
- 自分の視点や目標の変化として説明している
- 会社に貢献していくための努力をしている
- 自己成長のために転職を判断したことがわかる
短期離職を自己成長のためのきっかけとしてポジティブにとらえつつ、応募先での明確な目標と貢献意識をしっかりアピールしている回答例になっていますよね。
⑦ノルマやプレッシャーに耐えられなかった
私が短期転職を決意したのは、高いノルマとプレッシャーのなかで働く環境に耐えられなかったためです。
ノルマを達成するために多くの顧客を訪問したり、どうすればノルマを達成できるのか上司にアドバイスを求めるなど努力を続けましたが、プレッシャーを克服することができず、体調を崩す結果となりました。
それをきっかけに自己分析をしてみたところ、自分は個人プレイよりも複数人で協力していく環境でこそ力を発揮できることがわかり、そのような環境で力を発揮したいと感じるよういなりました。
御社の開発業務では、開発スケジュールが管理されていて、チームで協力しながら進めており、個人ではなくチームで一つの製品を作り上げていくことに魅力を感じております。
今後は、プレッシャーを前向きにとらえ、チームメンバーと協力をしていきながらより多くの製品を市場に提供できるように貢献していきたいです。
- ノルマやプレッシャーに苦手意識を持っていた点を自責的にとらえて自己分析という行動に活かしている
- チームで協力しながらおこなう働き方に共感している
- 前職で学んだことをしっかりと伝えている
課題を正直に伝えながら、それを成長や貢献につなげる積極的な姿勢をアピールする構成になっていますね。
⑧入社前に受けた説明と違う点があった
私が短期離職することを決意したのは、自身のリサーチ不足により、入社前に伺っていた仕事内容や労働条件が実際の業務内容にギャップがあったためです。
研究職を希望して前職に入社をしましたが、営業職に配属となりました。営業職で学べる市場ニーズやコミュニケーション能力が身に付けば研究職にも活かせると考え、2年間精力的に取り組んできました。
しかし、定期的におこなわれる面談で研究職への異動はないことを知り、研究職で人の役に立つ製品を作っていきたい気持ちがあきらめられず、キャリアを積んでいくうえでは早期に行動する必要があると感じ転職を決意しました。
前職での営業経験を活かしながら、御社ではものづくりを通じてお客様に役立つ製品を提供できるように貢献していきたいと考えております。
- 希望部署ではなかったが、今後に活かせることを考え行動をしていることを伝えている
- 自分自身の成長や熱意を軸に離職理由が考えられている
- 志望先で何を通じて貢献していきたいのかが伝わる
自分の確認不足を認めつつ、自分の考えと志望先の働き方がマッチしていることが確認できていますね。志望企業で貢献できることをしっかりとアピールできている構成です。
⑨ほかに興味のあることができた
私が離職を決意したのは、今まで働くなかで自分のキャリアを見直すきっかけがあり、ほかの分野に興味を持ったため、より専門的な業務に挑戦できる環境で働きたいと考えたからです。
当初は現在の業務と両立しながら自己学習を続けていましたが、新しい分野での挑戦を真剣に検討した結果、環境を変える必要があると考え、転職を決断しました。
私は世の中の不自由をITを通じて解消していきたいと考えており、アプリケーションの開発をおこなっていて世の中を便利にするツールを多数市場展開されている御社を志望しました。
御社では、強みや今までの経験を活かし、顧客や御社に貢献したいと考えております。
- 転職を自分のキャリア形成のためとポジティブに考えている
- 志望先の事業内容に共感していることがわかりやすい
- 会社に貢献してくれることが伝わる
イメージ、興味の変化という理由を成長を前向きにとらえ、一歩先の自己の活躍を具体的に説明している点で面接官に伝わりやすい回答になっていますね。
⑩ハラスメントがあった
私が転職を決意したのは職場環境の一部にストレスを感じる出来事があり、仕事に集中するのが難しい状況が続いたからです。
改善するためにまずは上司に相談し、職場環境を変更することを考えましたが、それだけでは改善していくのは難しいと判断して、入社したばかりですが、自分自身の心身の健康を考慮して離職を決断しました。
御社では、仕事に集中できる企業風土が充実しており社員一人ひとりが意識して仕事をしていると感じました。御社であれば職場環境にストレスを感じることはなく成長していける環境が整っていると感じています。
- ハラスメントの表現を抽象的に伝えている
- 心のバランスが大事であるという学びを得ている
- 再発防止のために自ら行動した結果が伝わりやすい
ハラスメントの経験をとおして、働くうえで何を意識していけば良いのか、学びを伝える構成になっていますね。つらい経験を乗り越えたことは好印象につながります。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!それでもイメージが湧かないときは?
自分なりの回答文が作成にしくいときは要素の箇条書きからはじめよう
回答例文をよく読み込みいざ実際に回答を作ろうとしても、なかなか自分に置き換えるのが難しいと感じる人も多いかもしれません。そういった場合、まずは自分が短期で離職した理由やそのなかで得た学びを、箇条書きでも良いので書き出すことから始めましょう。
そして書き出した内容をもとに、例文の構成や表現を参考にしつつ、自分の言葉で文章を作成してみてください。例文と完全に一致する必要はありません。
あなた自身の体験や考えを自然に伝えることが、良い回答につながります。また、最後に一度書いた内容を見直し、より簡潔でわかりやすい表現にすることで、面接官に伝わりやすくなりますよ。
この流れで伝えよう! 短期離職の理由を回答する3ステップ

例文で伝え方の流れが理解できたところで、次に気になるのは「では実際にどうやって自分に落とし込めばいいのか」ですよね。
そこでここからは短期離職の理由を効果的に伝える3ステップを解説します。ここで理由を伝えるための話の流れを理解して、自分をアピールできるように回答の準備を進めてみてくださいね。
①短期離職した理由を簡潔に伝える
短期離職の理由をスムーズに伝えるには、まず理由を簡潔にまとめることを意識しましょう。話が長引くと、最も重要なポイントが面接官に伝わりにくくなる可能性があります。
要点を簡潔に伝えるうえでは、短期離職の背景を一文程度で説明し、その経験から学んだことや今後の対策をどうするかを伝える流れにするのが良いですよ。
- 結論:会社の社風が合わなかったのが理由で退職を決断しました
- 理由:その経験から自分の目指す方向を改めて見直し、同じ状況を防ぐために方針がマッチしている御社を希望しました
結論を先に伝えて、その後に理由や具体例を説明できると面接官に納得してもらえる可能性が高くなります。
ネガティブな理由であっても、同じことを繰り返さないための対策を伝えることで、マイナスイメージの軽減につながります。
②自責的に受け止めつつ学んだことを伝える
次のステップとして、短期離職をした理由を自責的に受け止めつつ学んだことを強調しましょう。面接官が短期離職について懸念を抱くのは、「また同じことが起きるのでは」という不安を感じるからです。
- 事実:前職ではノルマが厳しい状況に直面し、結果的に退職を選びました
- 理由:ノルマが厳しいと個人の結果にこだわりすぎてしまい、自分のペースで仕事ができないためです
- 学び:仕事は個人でおこなうものではなくチームで成し遂げることが多く、周囲との協力や支え合うことが大切であることを学びました
このような流れであれば、自責的に受け止めつつ学んだことを伝えられている内容になります。
短期離職を自分の課題として受け止め、そこから得た教訓や改善への努力を伝えることで、成長意欲や問題解決能力があることをアピールすることにもつながります。
③志望先では繰り返さない根拠を添えて熱意を示す
3つ目のステップでは、志望先では繰り返さない根拠を示しつつ熱意を伝えましょう。
面接官が短期離職を懸念する理由は、再び同じ理由で退職するリスクがあるのではないかと不安に思っているからです。これを払拭するためには、前職での経験を振り返り、反省点や改善策を明確に伝えることが大切ですよ。
- 志望先と自分の考えがマッチしている
- 自己分析を徹底的に行い目指す方向を明確にした
- 志望先の調査をしっかりおこなった
- 短期離職の原因と対策を具体的に立てた
短期離職を繰り返さない根拠を例に、信頼を得られる回答を考えてみましょう。
面接でどのように話せば良いかがわからない人は、こちらの記事が参考になりますよ。
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独自性を出すためには具体的なエピソードや自分なりの考えを盛り込むのが重要
短期離職を伝える際には、例文を参考にするだけでなく、短期離職をしたという事実に対して自分なりに考えていることをしっかりと示せるような「独自性」を加えることが大切です。それがなければ表面的な回答になってしまい、「ネットで拾った回答を参考にしているのかな」と思われたら印象ダウンは避けられません。
そしてそのためには、具体的なエピソードや実際の経験を盛り込むのが良いでしょう。短期離職を通じて得た教訓や、その経験が今後の行動にどのように活かされているかなど、自分なりの考えを具体的に説明することで、独自性をより際立たせることができます。
さらに、学びを踏まえた自分を変容させるための具体的な取り組みや、今後の目標を明確に伝えることで、前向きな姿勢を印象付けることができます。こうした姿勢が、好印象につながりますよ。
短期離職の理由を伝える際の注意点
短期離職をした理由の伝え方が理解できたところで、ここからは伝える際の注意点を解説します。
ここまで解説してきたのは絶対に押さえておきたい基本スタンスの部分です。それに加えて、ここで解説する注意点まで意識した伝え方ができれば、内定に大きく近づきますよ。
マイナスイメージを払拭する方法はこちらの記事で解説をしているので、ぜひ参考にしてください。
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①前職の職場環境の批判的な発言は控える
短期離職をしたということは、前職の環境事態に問題があったということも当然あり得るでしょう。そうなると、理由を伝える際に前職のことをつい批判的に伝えたくなるかもしれませんが、それは避けておきましょう。
- 上司のサポートが得られなかった
- 職場の仕事の進め方の効率が悪かった
- チームでの連携が取れず、自分だけに負担がかかっていた
- 残業時間が多く、労働環境が悪かった
ここで挙げた理由が本当であったとしても、批判する発言があるとマイナスなイメージにつながる可能性があります。前職で得られた経験や学びにフォーカスし、ポジティブに話すように意識してみましょう。
- 主体的に仕事を進めるうえで必要なサポート体制が整っていなかった→より自分に合った環境で、スキルを伸ばしながら実力を発揮していきたいと思った
- 業務フローが自分に合わなかった→効率的に成果を上げる方法を模索し、実行できる環境で働きたいと思った
- 残業が多かった→仕事に全力で取り組むだけでなく、自分の健康面とのバランスを見直せる環境で万全な状態で力を発揮したいと思った
経験した具体例を挙げて、そこから学んだことを話すと良いでしょう。批判は避けて成長意欲を前面に出すことで、信頼を得られるようになりますよ。
②表面的な理由でごまかそうとしない
短期離職の経歴はどうしたって不安に思うものです。それによってネガティブな印象を抱かれるくらいなら、本当の理由は話さないほうがいい、そう考える気持ちはよくわかります。
しかし、相手は相手で多くの求職者を面接でチェックしてきています。当然短期離職者の面接も何度も経験している可能性があります。すると、「これは本音で話していないな」と、すぐに見破られてしまうケースがあるのです。
面接とは自社との相性を確かめる場です。企業としても、そこで正直に話してくれない人を採用するわけにはいかないため、表面的な理由などでごまかしてしまうのはかえって悪手といえるわけです。
大切なのは誠実であることです。人が人を評価する場が面接である以上、それ以上のアピールポイントはありません。
そもそも面接の受け答えが苦手で、本音で話せるか不安な人はこちらの記事を参考にしてくださいね。
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キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!短時間で企業の不安を払拭するコツ
ポイントを絞って論理的に伝えることが重要
ネガティブな印象を払拭するにはある程度しっかりと自分をアピールできる時間が必要ですが、面接は基本的には30分〜1時間と短時間で終了してしまうことがほとんどです。
短時間でも短期離職に対する不安を十分に払拭するためには、伝え方の工夫が肝になります。具体的には、長々と話すのではなく、結論から話し、エピソードを交えながら簡潔に伝えましょう。これにより短期離職に対する不安を払拭し、前向きな印象を与えることができます。
またこれまで述べてきたように、面接官が最も重視しているのは、同じ理由で短期離職を繰り返さないかどうかです。同じような短期離職を繰り返さないという根拠を示すためにも、今までの反省とともに今後のキャリアプランや働く意欲を明確に説明しましょう。長期的に活躍できる人材であることをアピールすることができますよ。
深掘り対策もしておこう! 短期離職について聞かれやすい質問と回答例
面接では短期離職の理由以外にも、もっと踏み込んだ質問をされることがあります。企業としてもしっかり懸念を解消しておきたい要素だからです。
踏み込んだ質問はその場で考えてすぐに回答するのは難しいので、想定質問を考えて事前準備をしっかりしておきましょう。
同じ理由でまた短期離職をするリスクはありませんか?
短期退職となり、同じようなことを繰り返さないために自分なりに今までの経験を振り返りをしました。そのなかで当時の自分に足りなかったのは、事前の企業研究と自分自身の価値観や適性の理解でした。
この反省を踏まえ、今回の転職活動では企業理念や業務内容について徹底的に調べ、自分が長期的に成長し、貢献できる職場がどのようなところかを慎重に判断しています。
また、前職での経験から逆境にも粘り強く対応する力を身に付けました。御社の製品開発業務においては、自分のスキルを活かしながら長期的に目標を達成することで貢献したいと考えています。
- 反省点と自己分析をしっかりやっていることがわかる
- 短期離職をきっかけに成長できたことをアピールしている
- 同じ繰り返しをしない決意を最後に伝えている
短期離職が成長と学びのきっかけになったことを説明し、応募先での長期的な活躍を確信させる構成になっていますね。
短期離職をしたうえでなぜ当社を希望されたのですか?
短期離職をして、自分のキャリアについて改めて考えるきっかけとなりました。そのなかで、自分がやりたい仕事は何かを考えたときに、ヘルスケアの分野で長期的に挑戦したいと思いました。
御社を志望した理由は、「心身とも健康に」という理念に共感し、事業を通じてお客様に貢献できると確信したためです。
また、企業研究を進めるなかで、御社では自己成長ができる職場環境やワークライフバランスを整える取り組みが、私の目指すキャリアビジョンと一致していることを感じました。
前職の経験を通じて学んだことを活かしながら、長期的な視点で貢献し続けたいと考えています。
- 自分の短期離職を学びと成長の機会としてとらえていることをアピールしている
- 応募先企業の特徴を挙げて、自分がしっかりと調べたことを示している
- 短期離職を繰り返さない姿勢と企業への熱意が伝わる
短期離職を振り返りながら、応募企業への志望度の高さと長期的なキャリアビジョンを一貫して説明できる構成になっていますね。
今後同じ状況になった場合にどのような対策をしますか?
短期離職となった経験から、同じ状況に陥らないためにいくつかの対策を考えました。
まず、問題が発生した場合には、早めに同僚や上司とコミュニケーションをとり、自分一人で考えずに周囲に相談をします。そうすることで、より良い解決策を見つける努力をします。
もう一つは課題に対して柔軟に対応できるように、普段からスキルや知識の向上を意識し、自己成長を続けていきます。常に学ぶ姿勢を持つことで、どのような状況でも長期的に成果を出し続けられる社員として成長したいと考えています。
- 短期離職から行動改革がわかる内容になっている
- 行動の具体例がわかりやすい
- 状況に応じて対応できる力をアピールしている
短期離職の経験をポジティブにとらえており、さらに学びと具体的な対策を伝え、面接官へ信頼と安心感を持ってもらえる内容になっていますね。
短期離職の理由を冷静に整理してから選考に挑んで転職を成功させよう
ここまで、短期離職の理由別の回答例文や面接での伝え方の流れ、コツを解説してきました。
面接官が納得する短期離職の理由を回答していくためには、企業側が見ているポイントや何を知りたいかをしっかりと理解することが大切です。伝え方の流れを理解したうえでどのような回答をしようか考えることで、回答の質も大幅に上がりますよ。
選考突破に向けて、想定質問から自分が伝えたいことと企業が知りたいことをバランス良く伝えられるよう準備をしていきましょう。
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採用担当者の理解と信頼を得るには、その経験を次のキャリアにどう活かしていくのかをしっかり伝えることが大切です。