SCOAって何? 試験の特徴や出題範囲・対策方法まで全網羅!

この記事のアドバイザー

目次

  1. 採用試験で用いられるSCOAの理解を深めよう
  2. SCOAとは? 特徴や他の試験との違い
  3. 試験概要
  4. 受験場所
  5. SCOAとSPIの違い
  6. 全て押さえよう! SCOAを構成する4つの試験
  7. ①基礎能力AF
  8. ②基礎能力I
  9. ③パーソナリティB
  10. ④事務能力C
  11. SCOAで診断できる2つの能力
  12. ①知的側面
  13. ➁情意側面
  14. SCOAを採用している業種や企業
  15. SCOAは公務員採用試験でも使われている!
  16. 自治体以外の民間企業でもSCOAを多数活用!
  17. SCOAで求められる3つのスキルとは?
  18. 基礎能力
  19. パーソナリティ
  20. 事務能力
  21. 例題付き! SCOAで試される5つの出題分野
  22. ①言語
  23. ②数理
  24. ③論理
  25. ④常識
  26. ⑤英語
  27. 試験突破のためのSCOA対策方法4選
  28. ①SCOA専用の問題集を使う
  29. ②1問当たりの回答時間を設ける
  30. ③すべての出題分野の対策をする
  31. ④点数が稼げる分野を確実にものにする
  32. 十分に対策をしてSCOAを突破しよう!

採用試験で用いられるSCOAの理解を深めよう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

「応募企業の試験がSCOAと聞いたけど、どんな試験でしょうか?」
「SCOAの対策方法を教えて欲しいです」

採用試験でSCOAの受験が課されることがあります。どのような試験内容かわからず、対策の仕方に迷う人もいるのではないでしょうか。

この記事では採用試験で用いられるSCOAについて特徴や試験内容、対策方法について解説します。本記事を参考にSCOAの対策を立てましょう。

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SCOAとは? 特徴や他の試験との違い

SCOAの評価軸

SCOAとは、株式会社日本経営協会総合研究所が1985年に開発した総合適性検査です。一人ひとりの持ち味を多面的に評価するために、「知」「情」「意」の3つの側面で個人を評価し、就活における適性検査の1つとして数多くの企業の選考で用いられています。

「知」「情」「意」とは
  • 人間の3つの心的要素を指す。知性と感情と意志

これからSCOAの特徴について説明します。就活でSCOAが課されたときに慌てないように特徴をしっかりと把握しておきましょう。

試験概要

試験概要

SCOAは大きく「能力テスト」と「性格テスト」の2つで構成されています。能力テストは5つの分野から合計120問出題され、解答時間は60分です。そのため、1問あたり30秒という非常に短い時間で解答していかなくてはいけません。

また常識に該当する一般常識の出題範囲は広範で、理科(物理、化学、地学、生物)と社会(日本史、世界史、地理、政治経済など)まで出題されます。

短い時間で広範な出題範囲の問題を解答していく必要があり、非常にスピードが求められる試験といえます

ペーパーテスト形式やテストセンター形式がある

テストセンター形式での受験の場合は、ペーパーテスト形式と異なり、すべてパソコン上での試験となります。そのため、そもそもペーパーテスト形式と対策の方法が異なります。事前にペーパーテスト形式の対策をしたにもかかわらず、いざ受験する段階でテストセンター形式と判明すると、せっかくの対策を十分に活かせません

初めてパソコン上で回答する際は環境に慣れずに実力を発揮できない可能性もあるので注意が必要です。

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アドバイザー

事前に応募企業の受験形式がペーパーテスト形式かテストセンター形式かを確認し、形式に合った対策をおこなうように心掛けましょうね。

受験場所

SCOAの受験場所は大きく分けて3つあります。

  • テストセンター
    テストセンターは全国47都道府県に設けられた試験会場に足を運んで受験をします。自身で希望する日程や会場を選択することができます。
  • 自宅
    自宅で受験します。時間や場所に制限なく、インターネット環境があれば受験可能です。自身でPC、タブレット、スマートフォンいずれかを準備する必要があります。
  • 指定会場
    ペーパーテスト形式に多く、応募企業が指定した会場での受験です。会場を借りる場合や自社の会議室などで受験します。日程についても企業が指定する時間になることが多いです。

受験場所は企業の指定になるため、上記の3つのうちいずれになるかは応募企業の指示に従いましょう。

SCOAとSPIの違い

就活において有名なテストにSPIがあります。SCOAはSPIとどのような点が異なるのでしょうか。結論からいえば、それぞれのテストで求められる能力が異なります。

SPIで問われる力は「応用力」に近いものです。設問の内容から解答に辿り着くまでに時間がかかり、一つひとつの問題の難易度が高めに設定されています。

SCOAで求められる力は「処理能力」に近いものです。一つひとつの設問の難易度は高くありませんが、問題数が多く、スピード感を持って解答していく必要があります。所要時間が短いので、いかに効率的に解答するかが重要です。

SPIとSCOAはそもそも求める能力は異なり、推し量るポイントがまったく違うといえます

SPIの勉強法についてはこちらの記事を参考にしてくださいね。

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上村 京久

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テストセンターでの使いまわしができない点に注意しましょう

瞬発力が問われるテストとじっくり考えられるテストでは、学生それぞれに得意不得意があるかもしれません。しかし、SCOAは「知っていれば解ける」問題が多く出題される傾向にあります。そのため、日頃から知識量を増やすことを心掛けていきましょう。

また、SCOAで注意するべき点は「テストセンターの使いまわしができない」ということです。SPIなど多くのテストセンター形式のテストは使いまわしができるため、同じように考えていた人は要注意です。選考ごとに受ける必要があるので、奇跡的にいい点が取れたからラッキー、ではなく何度受けても一定の点数を出せるように準備をすることが大切です。

WEBテストの対策に時間が取れない人は、頻出問題集を使って効率的に対策しよう

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全て押さえよう! SCOAを構成する4つの試験

SCOAを構成する4つの試験

SCOAと一口に言っても、試験の内容はさまざまです。大きく分けて「性格テスト」に分類される試験と「能力テスト」に分類される試験で構成され、4つの試験が設けられています。

これからSCOAを構成する4つの試験について特徴や試験方法、試験時間について解説します。応募企業で出題される試験がどれかを照らし合わせて、必要な対策をおこなっていきましょう。

①基礎能力AF

SCOAの試験の1つである基礎能力AFは仕事で求められる能力を測定します。仕事で求められる能力は5つの分野に分かれており、知的能力を図る「言語」「数理」「論理」の3つと学力・応用力を図る「常識」「英語」で構成されます。先ほど紹介した「能力テスト」が基礎能力AFの試験内容となっています。

基礎能力AとFの違いは試験時間と対象とするレベルが異なります。

基礎能力A
  • 試験時間:45〜60分
  • レベル:大卒、短大卒、高卒
基礎能力F
  • 試験時間:50〜65分
  • レベル:大卒、短大卒

実施方法はマークシート方式とテストセンター方式の2つがあります。方式によって対策が異なってきますので、応募企業がどちらの方式を採用しているか事前に確認の上、対策を進めましょう

②基礎能力I

基礎能力Iは知能の個人差を測定する目的で作られたテストです。試験方法はWebテストのみで、スマホやタブレット端末から受験できます。

測定する尺度は、知能のコアとなる3つの基本的な問題解決能力である「言語」「数・論理」「空間」と必要な情報の正確で迅速な入力・処理を見る「知覚の正確さ」の4つとなります。

試験の所要時間は20分と短く、受験する学生の負担も少ない点が特徴に挙げられます。Webテストのみで受験可能であることから、テストセンターや応募企業へ移動する手間がないのも学生のメリットといえるでしょう

③パーソナリティB

SCOAの試験の1つであるパーソナリティBは職場で現れる固有の行動パターンを測定する試験です。測定する行動パターンは大きく3つに分けられており、「気質類型」「性格特徴」「意欲・態度」を測定してくれます。また試験の結果から、ストレス傾向を確認することも可能です。他の適性検査でいうところの、「性格検査」に該当する試験と捉えることができます

測定する3つのパーソナリティ
  • 気質類型
  • 性格特徴
  • 意欲・態度

試験の方式は、Web方式、テストセンター方式、マークシート方式があり、応募企業によって試験方式は異なります。基礎能力を測定する試験とは異なり、事前に準備する必要はありません。

しかし適性検査で落ちてしまうという学生もいるでしょう。以下の記事では適性検査に落ちてしまう人がやるべき対策を解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。

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④事務能力C

事務能力Cの試験では、実務に求められる能力を測定します。事務処理における正確さや速さを測定する試験で、主に事務系の職種における採用活動で用いられるケースが多いです。

事務能力Cで測定する領域は大きく分けて6つあり、「照合」「分類」「言語」「計算」「読図」「記憶」です。

事務能力Cで測定する6つの領域
  • 照合
  • 分類
  • 言語
  • 計算
  • 読図
  • 記憶

試験方法はテストセンター方式とマークシート方式があり、試験時間は50分です。特徴として標準得点を示し全国の平均値と比較することができます。

基礎能力AF同様、学力が問われる設問があるため、事前に対策をして試験に臨むようにすると良いでしょう

学力が問われる試験は基礎能力AFと事務能力Cの2つ

SCOAを構成する試験は紹介した4つです。このうち、学力が問われる試験は以下の2つです。

学力が問われるSCOAの試験
  • 基礎能力AF
  • 事務能力C

この2つの試験は選考プロセスにおける応募者の絞り込みをおこなうために用いられるケースが多いです。そのため、合格ラインを超えるよう、受験前に十分な対策をおこなう必要があります。

テストセンター方式かペーパーテスト方式かで対策の方法は変わってきます。まず応募企業が用いている試験の概要について正確に把握し、試験の内容に合わせて具体的な対策を立てていきましょう

SCOAで診断できる2つの能力

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就活生

SCOAではどのような能力を測っているんですか?

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SCOAで測る能力は大きく2つありますよ!

SCOAでは「知的側面」と「情意側面」という2つの能力を診断することができます。この2つの能力は具体的にどのような能力なのでしょうか。

これからSCOAで診断できる「知的側面」と「情意側面」について解説しますので、参考にしてみてください。

①知的側面

  • 知的側面:知的能力や実務の遂行能力を指す

紹介したSCOAの4つの試験のうち、「知的側面」を診断する試験は「基礎能力AF」「基礎能力I」「事務能力C」の3つが該当します。試験の結果が具体的な数値で算出され、全国平均と比較ができるため、合否を付けやすい試験といえます。そのため、選考段階での 応募者の絞り込みに用いられることが多い点が特徴といえます。

「知的側面」については、試験前に対策をおこなうことで結果が大きく変わります。応募企業で試験が課される場合には、事前に対策をおこなっておくと良いでしょう。

➁情意側面

  • 情意側面:生まれ持った気質や人生の中で後天的に形作られた性格や仕事への意欲などを指す

紹介したSCOAの4つの試験のうち、「情意側面」を診断する試験は「パーソナリティB」が該当します。いわゆる性格検査と捉えることができます。

「情意側面」の診断結果は、一人ひとり固有の性格を表しており、面接での参考資料として用いられることが多いです。直接、合否判定に用いられることはほとんどありません。試験についても、「知的側面」を診断する試験のように対策は必要なく、リラックスした状態で受験するように心掛けてください。

吉田 実遊

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知的側面の問題からは、点数だけでなく学生の意欲も測られている

なぜ企業はこの2つの側面を重要視するのでしょうか。まず、知的側面と聞くと「結局学歴重視なのでは?」と思う学生もいるかもしれませんが一概にそうとはいえません。知的側面の問題は、対策を取り勉強をすればある一定のレベルまでは点数を取れるようにできています。そのため、あまりにも点数が低すぎると「入社をしても意欲を持って知らないことを勉強としないかもしれない」と思われてしまう可能性があります。また、きちんと点数が取れていても苦手とする項目はどのような問題なのかを判別して学生の適正を見極めています。

情意側面では学生と自社・部署との相性が見られている

また、情意側面を通じて、そもそもその企業の社風とマッチするかどうか、さらにマッチする場合にはどの職種に配属をさせるのがいいのかを判断しています。どのような適性検査でも性格診断をおこなう項目が必ずといっていいほど含まれています。「マッチング」には相性が大切になるからです。たとえば、あまりなじみがないかもしれませんが、最近では結婚相談所などでもこのような性格診断制度を導入してお見合い前に相手の相性を判断することもあるそうです。

決してどの回答が正解、というわけではなくてもし情意側面の観点からお見送りになった場合には相性の問題が大きいということを頭に入れておきましょう。

WEBテストで選考に落ちるのはもったいない! 今すぐ問題集で対策しよう

WEBテスト対策問題集 WEBテスト対策問題集

WEBテストは多くの企業が採用する選考フローの一つ。しかし、対策不足で通過できない人も少なくありません。

そんな就活生におすすめなのが「WEBテスト対策問題集」です。この問題集を使えば、解く上で重要なポイントの解説を見ながら効率よく勉強することができます

ぜひ活用してWebテストを突破しましょう。

SCOAを採用している業種や企業

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就活生

SCOAが出題される業種や企業に特徴はあるのでしょうか?

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SCOAを採用している業種や企業は一定の傾向があります。また一般企業だけでなく、公務員採用試験に用いられることが多いのが特徴といえますね。

SCOAは一般企業だけでなく、公務員採用試験でも数多くの自治体で採用されています。SCOAが採用されている一般企業や公務員採用試験のチェックポイントを紹介します。受験時には注意するようにしましょう。

SCOAは公務員採用試験でも使われている!

SCOAは公務員採用試験でも数多く採用されています。これはSCOAの出題範囲が言語・数理・論理・常識・英語の5つの分野で、公務員試験で求められる教養試験の範囲と類似性があるからです。

公務員採用試験の中でも、SCOAを採用しているのは主に市区町村の自治体です。市役所などの自治体を志望する学生は、選考過程でSCOAを受験する可能性があるので、チェックが必要になります。

SCOAを採用するかどうかは各自治体の判断に任されているようです。そのため、すべての公務員採用試験でSCOAが採用されているわけではないので注意しましょう。

受験を希望する自治体の選考フローを確認しよう

自治体によっては、SCOAを採用していると明記しているケースがあるので、まずは志望する自治体の選考フローを確認しましょう。

選考フローを確認して、SCOAと明記がなくても安心してはいけません。以下のような文言がある場合には、SCOAが採用されている可能性があるので注意しましょう。

SCOAの可能性がある表記
  • 試験時間60分 問題数120問
  • 5教科の学力検査

上記のような表記が選考フローの中にあった場合は、SCOAの可能性を疑ってみましょう。「試験時間60分 問題数120問」とある場合は高確率でSCOAの可能性があります

自治体以外の民間企業でもSCOAを多数活用!

SCOAは自治体以外の一般企業でも数多く採用されています。SCOAをしている業種はバラバラですので、志望する企業の過去の選考フローをチェックするなどして、SCOAが採用されているか確認してみると良いでしょう。SCOAが採用されているかどうか以下の方法で確認してみましょう。

企業の採用ホームページ
  • 説明会で質問する
  • OBOG訪問で質問する
  • Web上で過去の選考フローを確認する

確実なのは採用ホームページや説明会・OBOG訪問で確認することです。機会を見つけて質問するようにしましょう。

合格ラインは各社で異なる

数多くの企業で採用されるSCOAですが、合格ラインは各社でバラバラです。また年度によっても合格ラインは異なる可能性があります。そのため、受験する側の学生としては合格ラインを目指すのではなく、1つでも多く正答を導き出せるように十分に対策をして臨むことが重要です

SCOAで求められる出題範囲は広範であり、準備には時間がかかります。早い段階から志望する企業の選考フローを確認し、SCOAの対策をおこなっていきましょう。十分準備をすれば、正答率を上げられます。合格ラインを意識しすぎず、1問ずつ確実に正答するように意識しましょう。

WEBテストの本番まで時間がない人は、頻出問題だけでも必ず押さえておこう

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志望企業の選考を突破するために、今からしっかり準備をしておきましょう。

SCOAで求められる3つのスキルとは?

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就活生

SCOAではどのようなスキルが求められているのですか?

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SCOAは正答率が高いことばかりを求めているわけではありませんよ。実はSCOAでは3つのスキルを求められているのです。

SCOAではどのようなスキルが求められているかご存知でしょうか。大きく3つのスキルが求められています。ここからSCOAで求められる3つのスキルを紹介します。対策時は意識する程度で問題ありませんが、頭の片隅に置いておくと良いでしょう。

基礎能力

SCOAで求められる1つ目のスキルは「基礎能力」です。SCOAは言語・数理・論理・常識・英語の5つの分野から出題されます。

  • 言語・数理・論理
    実際の社会生活で求められる基本的な知的能力を測定
  • 常識・英語
    応用力や学力を測定

言語や数理はSPIの言語・非言語と似ています。論理は、仕事をするうえで必要な論理思考や抽象的な物事を考える力が求められています。常識は一般教養を備えているか、時事問題へアンテナを貼っているか見ており、英語は基礎レベルを求められています。

一つひとつの分野に出題の意味があり、総合的に基礎能力を測っているのです

パーソナリティ

SCOAでは「パーソナリティ」も求められるスキルの1つといえます。一人ひとりが持つ行動パターンがあります。採用する企業は行動パターンを知ることで、自社で活躍ができるかどうか検討ができるため、合否を判断する重要な情報です

SCOAでは「気質類型」「性格特徴」「意欲・態度」の3つの角度で学生のパーソナリティを診断します。それぞれ具体的にどのようなパーソナリティを診断するか解説します。

パーソナリティ診断の3つの角度
  • 気質類型:固有の思考や行動パターン
  • 性格特徴:日頃の行動傾向
  • 意欲・態度:仕事への意欲や態度

これら3つのパーソナリティから自社に合うか、また採用後の部署配属の参考材料になっています。

事務能力

SCOAで求められるスキルの3つ目は「事務能力」です。SCOAは業務に取り組む際の「スピード」や「正確性」を測っています。業務をおこなう際はスピードも重要ですが、正確に業務を進めることが求められます。

逆に、正確に業務をおこなうあまり、納期を超えてしまうのはいただけません。スピード、正確性いずれかが欠けていると、一緒に仕事をする周囲のメンバーに迷惑をかけてしまう恐れがあります。業務をおこなうにあたっては、スピードと正確性のバランスが求められるのです。

SCOAでは「スピード」と「正確性」双方をチェックすることができ、これは入社後にスピードと正確性のバランスを取って業務に取り組めるかを測っているのです

北浦 ひより

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企業に寄せすぎた回答が特に裏目に出ることも

パーソナリティ診断をやってみると、「企業が求めている人物像はこれだろう」と、必要以上に企業に寄せて答えていこうとする学生がいるのですが、危険なのでやめましょう。確かに、企業はチームワークを大切にしたり積極的に行動したりする学生を求めているように感じるかもしれません。そのため、その回答をしたほうが印象がよくなるケースがないとはいえません。しかし、あまりにも極端に企業の思いに寄せすぎてしまうと、ESでアピールしているポイントとかけ離れてしまったり、面接で話す内容と齟齬が生じてしまったりする可能性があります。

基礎能力や事務能力はある程度「正解」があります。しかし、パーソナリティだけは確実な正解はありません。大切なことは一貫性を保つことなので、インターネットや本の情報だけを鵜呑みにしない気持ちも忘れないようにしましょう。

SCOAの対策に時間が取れない人は、問題集を使って効率良く対策しよう

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例題付き! SCOAで試される5つの出題分野

SCOAには「言語」「数理」「論理」「常識」「英語」の5つの分野が出題されます。それぞれどのような出題形式か気になる学生も多いのではないでしょうか。各分野の特徴を掴むことで、スムーズに対応ができます。まずは5つの分野について理解を深めましょう。

ここからSCOAで出題される5つの分野についての例題を交えて紹介します。例題を解いてみて、まずはSCOAに触れてみてください。

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SPIの対策をすることで、同じ適性検査のSCOA対策にもなります。書店で問題集を購入する前に、まずはこちらを解けるようになりましょう。

①言語

言語では、大きく2つの出題形式があります。1つ目は語句の意味を確認する問題です。具体的な出題例を紹介します。

語句の意味を確認する問題の例
  • 熟語
  • ことわざ
  • 慣用句
  • 故事生後

これらの問題は考えても答えに辿り着けません。意味がわからなければ勇気を持って次の問題に進むことも重要です。気持ちを切り替えて次の問題に進みましょう。

言語の出題形式の2つ目は、長文読解です。長文読解ではSCOAで求められるスキルから照らして比較的簡易な文章が出題される傾向にあります。文章の論理構成を把握することで、正しい答えに辿り着くことができるでしょう

例題として、語句の意味を確認する問題を紹介します。ぜひチャレンジしてみてください。

例題①言語

例題

①次の熟語の読み方で、誤っているものはどれか?

1. 風雅 ふうが
2. 駆逐 くちく
3. 紫苑 しおん
4. 気丈 きたけ
5. 永劫 えいごう

例題

②次の対義語の組み合わせで、誤っているものはどれか?

1. 横柄 謙虚
2. 異色 同色
3. 帰結 理由
4. 起伏 平坦
5. 静寂 喧噪

答え

①正解は4。気丈の読み方は「きじょう」。
②正解は2。異色の反義語は平凡。

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語句の意味を確認する問題は知っているかどうかです。考えてもわからなければすぐに次の問題に切り替えましょう。

②数理

数理では主に算数の問題が中心になります。具体的には四則計算、方程式(一次方程式、二次方程式)、数列、規則性などです。SPIに比べて出題範囲が広いので、数理についてもSCOA独自に対策をおこなう方が望ましいといえます。

また紹介した通り、SCOAは60分の制限時間内に120問を解答しなくてはいけないため、相当なスピードが要求されます。数理の問題は解答に時間がかかる可能性があるので、繰り返し練習をおこない、解答方法を身につけておくようにしましょう。問題を見たタイミングでどのように解くかイメージができるまで練習してください。

例題として、四則計算の問題を紹介します。ぜひチャレンジしてみてください。

例題②数理

例題

①次の数式を解きなさい(^は累乗)

120+2×(-8)‐(‐5)^3

例題

②次の数式を解きなさい(^は累乗)

4×(‐12)+(-8)^2÷16

答え

①正解は229
②正解は‐44

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四則計算では、「累乗」と呼ばれる計算も発生します。たとえば4^2は4という数字を2回掛け算することになります。
この「累乗」が四則計算に入っていると途端に難しく感じるでしょう。慣れてくるとそこまで難しい問題ではないので、まずは何度も問題を解いて苦手意識を払拭するように心がけてください。

③論理

論理は教科・科目でいえば数学の論理分野が中心になります。具体的な分野は以下の通りです。

論理に出題される分野
  • 推論・順位に関する問題
  • 表を用いた問題
  • さいころの問題
  • 場合の数

論理分野は「何となく難しい」と取り組む前から苦手意識を持つ学生も多いのではないでしょうか。どのように解けばいいか分からないため、取り組む前から苦手に感じているのかもしれません。しかし、問題集を通じて事前に対策をしていれば、解法はしっかりと身につきます。

まずは手を動かして問題を解きながら、徐々に解法を身につけ、スピードを上げていけばテスト本番では得点源になる可能性もあります。コツコツと取り組んでいきましょう。

例題③論理

例題

A,B,C,Dの算数のテストの点数で次の結果がわかっている。

CはBより点数が上
AはDより点数が上
DはBより点数が下

以上の3つの情報から判断した場合、必ず正しいと断定できない選択肢はどれか?

1. Cは1位か2位である
2. Dは最下位である
3. BよりAの点数が上
4. CよりDの点数が下
5. Bは2位か3位

答え
正解は3。BよりAの点数が上。

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論理の問題は頭の中だけで解こうとすると、混乱を招いてしまう恐れがあります。そのため、解答するときは余白に書き出してみることで正解に近づけます。位置関係や図を書いて解答する習慣を身につけましょう。

④常識

常識の問題は大きく2つの分野で構成されています。1つ目は理科系の問題です。理科系の問題は以下の分野が該当します。

理科系の問題範囲
  • 物理
  • 化学
  • 地学
  • 生物

もう1つは、社会系の問題です。社会系の問題は以下の分野から出題されます。

社会系の問題範囲
  • 日本史
  • 世界史
  • 地理(日本、世界)
  • 政治経済

理科系も社会系も出題される問題の難易度は中学から高校の問題が中心ですが、さほど難易度は高くありません。基本的な知識を問う問題が中心です。ただし暗記系の問題もあるので、早期に対策を取っておくと良いでしょう

例題として、日本史の問題を紹介します。

例題④常識

例題

①藤原道長が建立した寺は以下のどれか。

1.東大寺 2.法成寺 3.知恩院 4.聖護院 5.飛鳥寺

例題

②1804年に長崎に来航したロシア使節は以下の誰か。

1.ルイス・テソロ 2.フランシスコ・ザビエル 3.マルコ・ポーロ
4.アダム・ラスクマン 5.レザノフ

例題

③足尾銅山鉱毒事件で天皇に直訴した人物は以下の誰か。

1.小村寿太郎 2.東郷平八郎 3.陸奥宗光 4.田中正造 5.新渡戸稲造

答え
①2.法成寺
②5.レザノフ
③4.田中正造

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常識の問題は知っているかどうかで解答できるかが変わってきます。もし知らない問題に出会ったら、無理せず回答を後回しにしても良いでしょう。

⑤英語

英語は、そこまで難しい問題が出題されることはありません。基本的な知識を問う問題が中心です。英語の分野で出題される問題は主に以下です。

英語分野で出題される問題
  • 文法問題
  • 類義語
  • イディオム
  • アクセントの問題

大学受験で勉強してきた内容が中心です。大学に入学してからあまり英語に触れていなかった人は、受験当時の感覚を思い出すように勉強をしていきましょう

英語は他の分野と同様に一朝一夕で身につけられるものではありません。対策には余裕を持って取り組むようにしましょう。

就活での英語力の重要性についてはこちらで解説しています。

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例題として、イディオムの問題を紹介します。

例題⑤英語

例題

①以下の()に当てはまる単語はどれか
He got the best of () worlds.

1.or 2.both 3. either 4. neither

例題

②以下の()に当てはまる単語はどれか
He’s got his ( )wind after lunch.

1.first 2.second 3. third 4. triple

答え
①は2.both。best of both worldsで「両方のいいとこ取り」の意味。
②は2.second。get a second windで「ちょっと休んで元気になる」の意味。

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英語の問題はTOEICのレベルに近しくなっています。TOEICで高いスコアを有している学生は勉強の比率を下げても良いかもしれません。

試験突破のためのSCOA対策方法4選

試験突破のためのSCOA対策4選
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就活生

SCOAを突破するためには、どのような対策をおこなえばいいのでしょうか?

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SCOAは特徴的な試験なので、あらかじめ準備しているかどうかで通過率が変わってきます。具体的な試験対策を紹介します。

SCOA突破に向けた対策方法が気になる学生も多いでしょう。SCOA対策方法を4つ紹介します。内容を参考に、十分に対策をおこない、SCOAを突破しましょう。

SPIを対策するなら「SPI問題集&模試」がおすすめです。実際に出題されたSPIの問題200問を無料で解くことができます
SPIの対策をすることで、同じ適性検査のSCOA対策にもなります。書店で問題集を購入する前に、まずはこちらを解けるようになりましょう。

①SCOA専用の問題集を使う

1つ目のSCOA対策は、SCOA専用の問題集を用いてトレーニングすることです。就活で用いられるSPIなどのテストと傾向が異なるため、他のテストの問題集を使い回しても十分な対策にはなりません。出題形式や出題内容が特徴的なSCOA対策には、専用の問題集を用いた準備が欠かせません。

SCOA専用の問題集を用いて何度もトレーニングをおこない、SCOA独特の出題形式に慣れておきましょう。また何度もトレーニングすることで、出題範囲を全てカバーすることもできるのでおすすめです。

おすすめのSCOA専用問題集を3つ紹介します。専用の問題集を用いて、SCOA対策をおこないましょう。

おすすめ問題集①SCOA総合適性検査

おすすめ問題集の1つ目は「SCOA総合適性検査」です。おすすめポイントは、充実した問題数が掲載されており、たくさんの問題を経験できる点です

紹介した通り、SCOAは短い時間で非常に多くの問題を解答する必要があります。そのため、数多くの問題をこなし、設問に慣れておくこと、またスピード感を持って解答を導くことが求められます。この双方を1冊で補えるのが、「SCOA総合適性検査」なのです。

問題数以外のおすすめポイントは以下の通りです。参考にしてみてください。

「SCOA総合適性検査」おすすめポイント
  • 「能力テスト」と「性格テスト」の双方対応
  • 「能力テスト」の5分野全て本試験と同様の出題形式
  • 要点をチェックできるスマートチェックページ

おすすめ問題集②これが本当のSCOAだ!

おすすめ問題集の2つ目は「これが本当のSCOAだ!」です。「これが本当のSCOAだ!」は、SCOAに出題されるすべての科目について、丁寧に解説されています。そのため、苦手分野のある学生にとっては、苦手克服ができる問題集といえます。

SCOAは5分野すべてを満遍なく対策する必要があり、苦手を作らないことも重要なポイントです。SCOAに求められる基礎知識に絞って、丁寧に解説しており、苦手分野の対策にうってつけです

解説以外のおすすめポイントは以下の通りです。

「これが本当のSCOAだ!」おすすめポイント
  • 性格テストの解説も有
  • 採用試験でSCOAを採用する企業がすべて掲載

おすすめ問題集③公務員試験で出る SPI・SCOA[早わかり]問題集

最後のおすすめ問題集は「公務員試験で出る SPI・SCOA[早わかり]問題集」です。SCOAは一般企業だけでなく、公務員の試験でも数多くの自治体で採用されています。公務員志望の学生に向けたSCOA対策の問題集ですので、公務員を志望する際には「公務員試験で出る SPI・SCOA[早わかり]問題集」での対策を検討してみましょう。

公務員志望向けの問題集ではありますが、SCOAを学べるという点では他の問題集と同様です。一般企業を志望している学生で、2冊目のSCOA対策問題集としても活用することができます

②1問当たりの回答時間を設ける

SCOAは5つの分野から合計120問出題され、解答時間は60分です。単純計算で1問あたり30秒で解答しなければすべての問題を解答することはできません。テンポよく、スピード感を持って解答するようにしましょう。

解答に迷う問題があれば、勇気を持って次の問題に進むことも有効な戦略です。1つの問題で1分使ってしまうと、他の問題を解く時間が減ってしまいます。

問題集を用いた日々の練習でも、1問あたり30秒で解答する意識を持ち、30秒以上かかる問題は諦めて次の問題に進む練習を積んでいきましょう

③すべての出題分野の対策をする

SCOA対策の3つ目は、「出題される5つの分野すべてを対策する」ことです。SCOAの評価は5つの分野それぞれの総合評価で判定されるため、1つの分野で突出した結果を残せば良いというものでは有りません。

試験対策ではどうしても得意分野に偏って勉強してしまいがちです。しかし、得意分野に偏っていては苦手分野はいつまでも苦手のままです。SCOAを突破するポイントは、得意を伸ばすことよりも、いかに苦手分野を無くすかが鍵といえます

苦手分野を発見したら、まずは苦手を克服することに力を注ぐようにしましょう。苦手をなくすことがSCOA突破の近道になります。

④点数が稼げる分野を確実にものにする

SCOAの突破を近づけるためには、確実にものにできる分野で点数を稼ぐようにすることです。SCOAで出題される5分野のうち、数理・論理・常識問題は出題形式や問題の解き方が問題集と類似しています。そのため、何度も問題集で練習すればパターンに慣れてスムーズに解答することができるでしょう。

数理・論理・常識問題は問題集を通じて十分に慣れ、短い時間で解答し時間と点数を稼ぎましょう。時間に余裕を持って言語と英語の問題に取り掛かってください。

1問30秒が基本ですが、慣れてきたら数理・論理・常識問題はより短い時間設定で解答するように時間配分を意識してみると良いでしょう

十分に対策をしてSCOAを突破しよう!

SCOAは他のテストと比べて、特徴的なテストといえます。出題範囲も広く、対策には時間がかかる可能性があります。

そのため、志望する企業の選考フローにSCOAが採用されているのかどうかを確認し、採用されている場合は早い段階から対策をおこなっていくと良いでしょう。

対策することで出題形式にも慣れ、正答率がアップしていきます。戦略的に対策をおこない、SCOAを突破しましょう。

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