転職は何年目がベストかは将来設計次第｜適した時期の判別5ステップ

転職は社会人何年目でも成功できる！ ポイントを押さえて自信を持って選考に臨もう

こんにちは、キャリアアドバイザーの今井です。

転職を検討しているものの、タイミングについて悩んでいる人から、

「転職は何年目にするのがベストですか？」
「3年は働くべきと言いますが、本当ですか？」

といった相談を受けることがあります。入社してから期間があまり経っていないと、転職して大丈夫だろうかと悩むことはありますよね。

何年か働いて自分なりに身に付けたスキルや経験があると感じていても、転職したいと思ったときに今がベストかどうか判断が難しいこともあるでしょう。そのようなときは、自分のキャリアビジョンや転職の軸をしっかり定めたうえで考えることが大切ですよ。

この記事では、転職を何年目にするのが良いか迷ったときに自分のキャリアプランを整理する方法や、転職を成功させる鉄則について解説していきます。自分にとって何年目がベストかを見極めるために一緒に見ていきましょう。

転職は何年目が良い？ 「とりあえず3年」と言われる理由や転職の実態

「とりあえず3年」という言葉には転職の前にはとりあえず3年間は同じ会社で働くべきという意味がありますが、そのために「まだ3年経ってないけど転職して良いのか」と迷うこともありますよね。

実際の転職市場では入社から3年未満で転職する人も多いので、在籍期間が短いからといってそれが必ずしも不利になるわけではありません。

ここからは、転職に関して「とりあえず3年」と言われる理由や実態について解説していきます。

転職活動をするときに、3年未満で辞めてしまった場合は企業から不安に思われやすいという面があります。

「とりあえず3年」は、3年間勤務することでその仕事で必要なスキルがある程度身に付けられる期間とも考えられています。新卒採用の場合は、社会人として必要なマナーや働くリズムなど、基礎を築く期間とも言えます。

その期間の勤務経験がないと、転職活動の際に企業から「どのようなスキルが身に付いたのだろうか」「忍耐力はあるだろうか」「またすぐに辞めてしまわないだろうか」と不安を持たれてしまう可能性はあります。

早期離職が転職に不利になるケースもありますが、その一方で、近年の転職市場では若手の需要が高いため早めの行動が有利になることもあります。

また、新卒で就職した人の約3割は3年以内に離職するという実態があります。厚生労働省が2023年に公表した「新規学卒就職者の離職状況（2020年3月卒業者）」によると、就職後3年以内の離職率は高卒で37.0%、大卒で32.3%となっています。

日本の労働市場は団塊世代の大量退職や少子高齢化などから、労働力人口の減少、若手の人材不足という課題を抱えており、「前職を早期離職していても良いから来てほしい」とする会社は多いのです。

転職は何年目がベストなのかは理想のキャリアプランからの逆算で判断！

転職を何年目にしようか悩んだときには、キャリアプランをしっかり考えてタイミングを見極めることが大切です。キャリアプランが曖昧だと転職の軸が定まらず、適切な時期を見誤ってしまう可能性が高まります。

長期的な視点で「何歳くらいにこんな仕事をしていたい」など、理想の姿をイメージしながらそこから逆算して整理していくと、転職すべきタイミングも判断しやすくなります。

ここからは、転職のベストタイミングを見極めるステップや、転職活動をうまく進めるための具体策について解説していきます。自分の状況を整理するために、一つひとつ丁寧に見ていきましょう。

何年目に転職するのがベストなのかを見極める4ステップ

漠然と転職したいという思いを抱えている状況だと、今転職して良いものかどうか迷うこともありますよね。

「今の仕事が向いていないかもしれない」「次の会社で通用するスキルがあるだろうか」と心配になることもあるかもしれません。そのような場合に転職のタイミングを判断するためには、頭の中で考えていることを一度整理することが大切ですよ。

ここからは、何年目に転職するのがベストか判断するための4つのステップについて解説していきます。

ステップ①これまでのキャリアを通じて得た経験やスキルを整理する

転職のタイミングを判断するためには、現職やこれまでのキャリアで得た経験やスキルを整理することが大切です。そうすることで、次の職で何が通用するかを把握することができます。

何が自分自身に身に付いているのか漠然としている人は、思いつくものを書き出していくと良いですよ。可視化されることで思考が整理されます。

ステップ②5年後・10年後の未来を具体的に描く

自分のスキルや経験を整理したら、5年後、10年後の未来を具体的に描いていきましょう。

現職で仕事を続けた場合、5年後にどのような仕事をしている可能性があるのか、どんなスキルや経験が積み上げられそうか考えることが大事です。さらに、10年後にやりたい仕事ができるか、なりたい自分の姿をイメージしてそれに近づくことができそうか考えましょう。

未来像は仕事のことに限定する必要はありません。「結婚してワークライフバランスを保った生活を送る」というのも立派な目標ですよ。

ステップ③現職を続けるリスクと転職のリスクを比較する

転職を何年目にしたら良いか迷ったときは、現職を続けた場合と、転職した場合のリスクを比較して判断するようにしましょう。現職を続けても将来的に希望が実現できる可能性が低い場合、仕事そのものに興味が持てずそれがストレスになるリスクがあります。

自分が将来こうなりたいというキャリアビジョンを現職で達成できるかどうかを一つの基準とすると良いでしょう。

一方で、転職にもリスクはともないます。転職先で必ずしも自分がやりたい仕事ができるとは限らず、働いてみたらイメージと違うというケースもあります。

ステップ④ビジョンの有無とリスクの比較で結論を出す

転職を何年目にするか悩んだときは、キャリアビジョンの実現可能性とリスクを比較してタイミングを判断しましょう。

まずはキャリアビジョンを描いて、現職で将来的になりたい自分になれそうかどうかを考えます。たとえば、今は希望の仕事ができていなくても、経験を積んだらやりたい仕事ができる可能性があります。

異動や配置転換も考慮して、現職でキャリアビジョンを実現できる可能性がどのくらいあるか試算しましょう。

もしも現職で実現が難しい場合は、転職したらその可能性が上がるかを考えます。転職にはリスクもありますが、それも考えたうえで現職を続けるよりも転職したほうがキャリアビジョンを実現できると判断したら、そこが転職すべきタイミングです。

転職のタイミングの探し方については、こちらの記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。

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何年目に転職するか迷ったときに自分に問いたい3つの質問

転職するのが何年目が良いか迷ったときには、自分自身に質問を投げかけることで思考を整理しましょう。

なんとなく仕事がつまらないというような曖昧な動機の場合、原因や将来のプランを考えずに転職するとまた転職を繰り返すということになりかねません。自問自答して自分の状況を整理し、転職活動の面接でもビジョンを伝えられるようにすることが大切ですよ。

ここからは、何年目に転職するか迷ったときに自分に問いかけたい3つの質問について解説していきます。

①いつまでにどうなりたいのかプランは立てられた？

将来、自分がなりたい姿が曖昧だと、やりたい仕事やそこへたどり着くための道筋も見えてきません。自分に問いかけながら将来について考えましょう。

②転職することで何を改善したいかは明確？

ただなんとなく仕事がつまらないから転職したいという理由だと、原因がしっかり分析できておらず、具体的に何を改善したいのかもわからない状況のはずです。

③転職しなかった場合のキャリアプランはイメージした？

転職したいほうへ気持ちが傾いているときは現職を続けることを考えづらいかもしれません。それでも、一度立ち止まって現職を続けた場合のキャリアプランについて考えてみましょう。現職で改善する方法はないか、考え尽くすことが大切ですよ。

現在悩んでいることが転職すれば状況が必ず改善されるというわけではないのと、転職には準備やエネルギーが必要です。転職を決断する前に、現職で充実した仕事ができるかどうかを最大限考えてみるようにしましょう。

何年目でも共通！ 転職を成功させるための4つの鉄則

入社してから早期に離職する場合も、経験を積んでから職を変える場合も、転職には成功させるためのいくつかのポイントがあります。

何年目の転職でも入念な準備が大切です。自己分析や企業研究を深めて、企業が求める人材像に自分が合うことをしっかりアピールできるようにしましょう。

ここからは、何年目の転職でも共通する転職活動を成功させるための4つの鉄則について解説していきます。

①転職の軸を固めてから動き始める

転職は何年目であっても軸を固めてから動き始めるようにしましょう。

転職の軸とは、やりたい仕事や希望する条件を明確にして、会社を選ぶ基準になるものです。軸が定まらない状態で転職活動を進めると、なかなか条件に合う企業が見つからなかったり、転職した後に思っていたのと違ったというミスマッチが生じる原因となります。

転職の軸を定めることは面接の受け答えをスムーズにすることにもつながります。やりたいことや希望がはっきりしていれば、企業にもそれを伝えやすくなります。

転職の軸の定め方については、こちらの記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。

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②キャリアビジョンを明確にしたうえで転職先を決める

何年目に転職するか迷ったときには、キャリアビジョンを明確にしたうえで転職先を決めるようにしましょう。キャリアビジョンが不明瞭だと、転職先が自分に合うかどうかの判断が難しいこともあるからです。

キャリアビジョンは将来のやりたい仕事やなりたい自分の姿を描き、長期的にキャリアアップしていくために重要なものです。転職の軸と似ている部分もありますが、転職の軸は転職活動のための短いスパンで考えるものであるのに対し、キャリアビジョンは長い期間でライフスタイルなども考慮しながら定めるものです。

転職先の面接でも将来のキャリアをどのように考えているかは、よく聞かれる質問なのでしっかり準備したいポイントです。

キャリアビジョンの描き方については、こちらの記事で詳しく解説しています。併せて参考にしてみてください。

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③転職理由はポジティブな内容に変換する

転職を何年目にしようか迷い、早期の離職の場合は転職理由をどのように伝えようか悩むこともあるかもしれません。そのようなときはネガティブな理由をそのまま伝えるのではなく、ポジティブな内容に変換するように心掛けましょう。

前職に不満があったなどの理由をそのまま伝えてしまうと、人間関係に問題があったのではないかなど、転職先にマイナスな印象を与えてしまうこともあるからです。

④1人で転職活動を進めようとしない

何年目に転職しようか迷ったときに、1人で転職活動を進めないことも大切です。

特に第二新卒世代のような若手の場合、転職が初めてというケースがほとんどでわからないことも多いです。無理に一人で進めると退職から転職までのスケジュールがうまく組めず、退職の手続きで慌てたり、転職先の企業の入社日を変更しなければならなくなるといった問題が起きることもあります。

先輩や転職エージェントに相談するなど、最初の転職活動は誰かのサポートを受けながら進めることをおすすめします。

迷ったときに試したい！ 転職活動をスムーズに進めるためのヒント

何年目に転職するか迷い、自分では決めかねる状況のときは誰かを頼ったり、転職支援のサービスを活用して進めるのがおすすめです。

一人で考えていてもなかなか前に進まないこともあります。第三者の視点を取り入れることで、自分では気づかなかった強みを発見したり、進んだほうが良い方向が定まることがあります。

ここからは、迷ったときに試したい転職活動をスムーズに進めるためのヒントを紹介していきます。

①転職した友人や先輩に相談する

何年目に転職しようか自分では判断がつかないときは、実際に転職した友人や先輩に相談するのがおすすめです。

体験談を聞くことで、より具体的に転職活動をイメージすることができるはずです。また、最近転職した友人や先輩であれば、転職にどのくらいの期間がかかったのか、面接でどのようなことを聞かれたかなど、鮮度が高い情報も得ることができます。

友人や先輩がもっとこうしておけば良かった点や、失敗した点なども聞くことができれば、自身の転職活動に大いに活かすことが可能です。

②転職エージェントに相談してキャリアについて考える

転職を何年目にすべきか迷ったときは、転職エージェントに相談するのも選択肢です。

転職エージェントは数多くの求職者に求人を紹介してきているので、アドバイスの引き出しも豊富です。早期の離職で経験が浅かったり、身に付けたスキルに自信がなかったりしても、あなたの希望に応じて合う企業を探してくれます。

面接のサポートも受けられるので、転職活動をより効率的に進めたい場合は転職エージェントを頼ってみましょう。

③ハローワークに通って仕事や転職について相談する

転職については、ハローワークでも相談することができます。

ハローワークとは公共職業安定所の通称で、厚生労働省が管轄する機関です。仕事を求める人に企業の求人を紹介するのがおもな役割で、そのほかに失業保険の手続きなども担当しています。

ハローワークでは求人の紹介に加えて、転職活動の際の書類作成や面接のサポートも受けられます。公的機関で無料なので、まず誰かに仕事や転職のことを相談したいという人にとっては利用しやすいサービスです。

ハローワークは「失業した人が行くところ」という印象があり、足を運びづらいと感じる人もいますよね。こちらの記事でハローワークの実態や利用方法を詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

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転職が何年目が良いか自分の判断基準を明確にして決断しよう！

ここまで、転職を何年目にしたら良いか迷ったときにベストなタイミングを見極める方法や、転職をスムーズに進めるためのコツなどについて解説してきました。

「とりあえず3年」とも言われますが、社会人何年目であっても転職を成功させることは可能です。自分の強みやスキル、仕事に求める条件、キャリアビジョンをはっきりさせたうえで臨むことが重要です。

自分に合う企業を見つけるためにも、転職が何年目が良いかは自分の判断基準を明確にして決断しましょう。