目次
- 得意なことがない……5つの質問から自分だけの「得意」を見つけよう
- 質問①ほかの人にイラっとした経験は?
- 質問②周囲からよくお願い・感謝されることは?
- 質問③「ついついやってしまう」癖やこだわりは?
- 質問④小さいときによく褒められたことは?
- 質問⑤グループではどんな役割を担うことが多い?
- 得意なことがない人でも必ず見つかる! 見方を変えて考えてみよう
得意なことがない……5つの質問から自分だけの「得意」を見つけよう

学生
就活に向けて自分の得意なことを考えていたのですが、いまいちピンとこなくて……。
得意なことがないと悩む学生は少なくありません。面談する中でも約半分の学生から「得意なことなんてない」「自分の強みなんてわからない」という声を聞きますが、話を聞いていくうちに実は得意なことがあった、というケースがほとんどです。
そこで今回は「得意なことがない」と悩む学生に対して、実際の面談で質問している内容を紹介します。この質問に回答していけば必ず得意なことは見つかるので、一緒に見つけていきましょう。
もちろん、全部の質問に答える必要はないので、答えられそうなものから答えてみてくださいね。
キャリアアドバイザーから就活に悩むあなたへ得意なことがないと悩む人へのメッセージ
見方を変えれば「得意なこと」は必ず見つかる
「得意なことがない」と悩む人の気持ちは非常によくわかります。私自身学生時代は得意なことが見当たらず、自己PRを書けと言われると苦しい気持ちになったものです。
そんな私でも、最終的には自信を持って「これが得意です」と言えることが見つかりました。私の場合、自分だけの考えや思い込みにとらわれず、さまざまな角度から自分を見つめ直したことが「得意」を見出す手がかりになりました。
今悩んでいるあなたも「自分への光の当て方」を変えて考えれば、必ず得意なことが見つかるはずです。諦めず前向きに考えていきましょう。
なお、そもそも就活で求められている「得意なこと」を知りたい人は、こちらの記事も目を通してみてください。得意なことを活かせる職種や業界も紹介しているので、強みが活かせる仕事を探したい人にもおすすめです。
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得意なことが必ず見つかる6つの探し方|伝え方や具体例も徹底解説
得意なことを仕事にするには、まず自分の得意なことを見つけるために自己分析をしてみましょう! 今回は、得意なことを見つける6つの方法をキャリアアドバイザーが紹介していきます。得意なことを仕事にするメリットとデメリットも紹介するので参考にしてみてくださいね。
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質問①ほかの人にイラっとした経験は?
では、まず最初の質問です。最近、ほかの人にイラッとした経験はありますか? たとえば、「なんでこんなこともできないのだろう」と感じたり。

学生
イラっとした経験ですか……。そうですね、何をやっても遅い人を見ると、「なんでこんなに時間がかかるんだろう」とは思いますね。
なるほど! では、太郎さんの得意なことは「物事を効率よくこなすこと」かもしれません。

学生
どういうことですか?
実は人に対して腹立たしく思うことは、「自分は当たり前のようにできること」である場合が多いのです。太郎さん、周りの人と比べて割となんでも素早く終わらせられるほうじゃなかったですか?

学生
確かに……グループ作業だと一人だけ先に終わってしまって、待っている時間が長かったかも……。
得意なこととはつまり、自分が頑張らなくてもできること。だから、人に対して腹が立った経験を掘り下げると、得意なことが見つかりやすくなるんですよ。

学生
今までエピソードから得意なことを見つけなきゃと思っていましたが、自分の感情からも強みを見つけられるんですね。
- 自分の話ばかりしてくる人にイラっとする→傾聴力が強み
- 遊びに行くのにまったく計画を立てない人にイラっとする→計画性が強み
- グループワークなのに言われたことしかやらない人にイラっとする→主体性が強み
質問②周囲からよくお願い・感謝されることは?
さて、どんどん行きましょう! 次の質問です。太郎さんが周りの人からよくお願いされることや、感謝されることはありますか?

学生
そうですね……話を聞いてくれてありがとう、とはよく言われるかもしれませんね。みんな悩みがあるととりあえず私に相談してくれるんです。特に有益なアドバイスができるわけじゃないんですが。
ほかの友人ではなく太郎さんに相談するのは、そうしたくなる何かが太郎さんにあるからです。たとえばどんな意見でもいったん受け止める、相手の立場に立って話を聞く、ということが自然とできるタイプではないですか?

学生
ああ、確かにそうかもしれませんね。
親しい友人・知人が何かお願いしてくるときは、太郎さんの「得意なこと」や「強み」を頼りにしている場合が多いです。つまり、よくお願いされることや感謝されることを思い出せば、自然と太郎さんの強みがわかってくるのです。

学生
なるほど、周囲から頼られるところに自分の得意なことが隠れているんですね。
- 旅行に行く際、行き先の選定や予約を担当して感謝される→計画を立てるのがうまい
- 授業についていけない友人から頼られることが多い→わかりやすく説明するのがうまい
- 飲み会の幹事を任されること多い→参加者の調整やお店とのやりとりなど管理能力が高い
質問③「ついついやってしまう」癖やこだわりは?

学生
だんだん楽しくなってきました! 次の質問は何ですか?
表情が明るくなってきましたね! 次は、太郎さんの癖を教えてください。特に「行動」にフォーカスして考えてみましょう。

学生
行動……。そうですね、なんでもよく調べるタイプではあるかもしれません。旅行でも電車の時間から宿のアメニティまでくまなくチェックしてしまいます。
では、太郎さんは用意周到で、計画性があるタイプなのかもしれません。

学生
確かに……。忘れ物とかは少ないタイプですね。スケジュール帳も常に持ち歩いて、1カ月先の予定まで把握しておくようにしています。
素晴らしいですね! そういった「考えなくてもやってしまう」ことこそが、得意なことである場合が多いです。自分なりにこだわっていることや癖はないか、という目線で考えてみると、思わぬ「得意」が見つかるかもしれませんよ。
- 知らない言葉や物事をその場で徹底的に調べる→知的好奇心・探求心が旺盛
- 会話の論点がズレると「つまり、〇〇ってことですよね?」と口を挟んでしまう→複雑な情報を理解し、要点をつかむのが得意
- アルバイト先で「もっとこうすれば効率的なのに」と考えてしまう→課題を発見し効率的なやり方を考えるのが得意
質問④小さいときによく褒められたことは?
続いて、子どもの頃のことも振り返ってみましょう。小さい頃によく褒められていたことはありませんか?

学生
うーん、そうですね……。大人しくて一人遊びが好きだったので、よく手がかからなくて良い子って褒められてたかな……。
一人遊び上手だったんですね。ちなみに何をして遊んでいたんですか?

学生
絵を描くのが好きで、紙という紙にクレヨンで絵を描いてましたね。
なるほど! もしかして、一つのことに没頭できるタイプだったのではないですか?

学生
そう言われればそうかもしれません。読書も没頭するとよく周りが見えなくなっていましたね。
一つのことに没頭できる人は、集中力が高く物事を突き詰めることができる人が多いです。このように、「小さいころに褒められたこと」=「その人が生まれつき得意なこと」である可能性が高いですよ。
- 「みんなと仲良くなれて偉い」と褒められた→自分から積極的にコミュニケーションを取るのが得意
- 「小さいの子の面倒をみて偉いね」と褒められた→気配り、サポートをすることが得意
- 「最後まで頑張れて偉いね」と褒められた→粘り強く取り組むのが得意
幼少期までさかのぼって自己分析するには自分史の活用がおすすめです。自分史の作り方はこちらの記事で詳しく紹介しています。
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質問⑤グループではどんな役割を担うことが多い?
最後の質問です! まず、今までに経験したグループ活動について思い出してみてください。そのなかで、どんなポジションにいることが多かったですか?

学生
ポジション……。役職とかですか? 特に役職にはついてなくて。
必ずしも役職でなくてもかまいません。みんなで協力して何かする際に、何か役割を担うことはありませんでしたか?

学生
うーん……。しいて言うなら、お助け役ですかね。みんなのミスとか、やりたがらないことはなんだかんだ引き受けてしまうタイプで。
なるほど! では、太郎さんは人のサポートが得意なのかもしれません。

学生
まあそれはそうですね……。揉めるのが嫌なだけなんですけど……。
その「揉めるのが嫌」という気持ちは、太郎さんが「チームの和」を大切にしているということの表れです。

学生
チームの和、ですか。
全体の状況を見て足りない部分を「自分がやろう」と思えるのは、「周囲をよく見る観察力」と「組織への貢献意欲」が高い証拠です。ビジネスの世界では「フォロワーシップ」と呼び、リーダーと同じくらい重要な資質と言われているんですよ。

学生
本当ですか? なんだか自信がついてきました。
こんなふうに、組織のなかで自分がどんな役割を担うことが多いかを考えてみると、得意なことが見えてくる場合がありますよ。
- 意見が対立した際両者の言い分を聞いて仲裁する役→異なる立場の人々の意見を調整するのが得意
- アイデアを出す役→新しい視点やアイデアを考えるのが得意
- 書記・記録役→情報を正確に整理し、わかりやすく構造化するのが得意
就活ではチームでの役割を問われることも多くあります。役割別の回答例文も紹介しているのであわせて参考にしてください。
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キャリアアドバイザーが読み解く!得意なことを仕事にするメリットとは
「得意なこと」を軸にすると成果が出やすい
みなさんのなかには、「好き」を仕事にするか「得意」を仕事にするかで迷っている人もいるかもしれません。どちらが良いかは人によって異なりますが、個人的には好きより「得意
」なことを基準に選ぶことをおすすめします。
というのも、好き軸で仕事を選んだ場合、入社後に思うように成果が出ず、苦しい思いをする可能性もあるからです。最悪の場合、情熱を注いでいた「好きなこと」自体を嫌いになってしまう……。そんな悲しい思いをする可能性もゼロではありません。
一方、得意なことを仕事にした場合は仕事との相性が良く、入社後に活躍できる可能性が高いです。頑張ったことが成果につながるのはやりがいにもつながりますし、周囲からも褒められます。気づいたらその仕事を好きになっていた、というケースも少なくありません。
もちろん、好きなことだから仕事を頑張れるというケースもあるので、一概には言えませんが、どちらかで迷っている場合は「得意なこと」ベースで仕事を選ぶことをおすすめします。
得意なことがない人でも必ず見つかる! 見方を変えて考えてみよう
これで5つの質問は終わりです。どうでしたか? 得意なこと、見つかりそうですか?

学生
はい! 今まではものすごい能力がないと「得意なこと」と言ってはいけないと思い込んでいたんですが、そういうわけではないんですね。なんだか霧が晴れたような気持ちです。
それは良かったです。得意なことは他人と比べて優れている必要はなく、身近な部分から見つけることができます。自分の強みに自信をもって就活に臨んでください!
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