口頭試問と通常面接の違いは? 好印象を与える答え方と3つの対策

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コラムの目次
口頭試問を理解していない就活生は多い
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活の選考スタイルは幅広く、口頭試問もそのひとつです。選考の形式と言えば、書類選考や面接、グループディスカッションなどを思う浮かべる人も多いでしょうが、口頭試問をおこなう企業も増えています。そのため対策は必須であり、事前準備を怠ってしまうと、スムーズに進められず、不合格になってしまう可能性も高いでしょう。
就活を攻略するには、細かい部分まで念入りに対策をすることが大切で、少しでも可能性のあるものには目を向けなければなりません。また、実際に口頭試問の選考がないとしても、対策したことは無駄にはならず、その他選考で活かせることも多いです。就活で実施される「口頭試問」とはどのようなものか、基本的な定義から攻略方法まで知っていきましょう。
口頭試問と通常面接の違いは問題の性質
就活生
口頭試問って面接とどう違うんですか?
キャリア
アドバイザー
「面接官が知りたいこと」が違ってきます。詳しく見ていきましょう!
採用担当者から出される問題に口頭で答えるという意味では、口頭試問と面接は共通しています。そのため、これらを混同してしまう人は多いですが、厳密には違うことは理解しておきましょう。大きな違いは出題される問題の性質にあり、口頭試問は問題を提示され、一定の知識や発想力によって解決を目指します。
対して面接の場合、問われるのは自分自身のことで、知識や発想力を問われるというよりは、過去の経験や人柄を問われることが多いでしょう。「○○という問題について、あなたはどう思いますか?」という実際的な問題に対する回答を述べるのが口頭試問です。「学生時代、どのようなことを経験しましたか?」という過去の経験に基づき、回答できるものを出題されるのが面接と考えると、違いが分かりやすいでしょう。
口頭試問で好印象を与える答え方
面接とは違って柔軟な思考力が求められ、かつある程度の知識も必要な口頭試問は、選考の中でも難関になりやすいです。実際に面接は攻略できても、口頭試問でつまづいてしまうという人も多いため、どのように攻略するのか具体的な方法を知っておくことが大切です。
口頭試問では回答する内容はもちろん、どのように答えるかも評価されています。内容を磨く前に、まずはどのように発言すべきか、好印象を与えられる答え方のコツを知っておきましょう。
自分の言葉で伝える
問題の解決策を提示するにあたっては、誰かの意見を参考にしたり、事実だけを述べたりして対処することもあるでしょう。これらは答え方として完全に間違っているわけではありませんが、すべての問題をこれらの方法で答えてしまうと個人としての印象が薄くなります。
自分らしさを伝えるには、他人の意見を参考にする場合でも、それについて自分がどのように思ったか、感じたのかという主観的な考えを交えて述べることが大切です。また、事実を述べる場合も同様で、それを受けて自分がどのように考えたのかと一歩深入りした内容で答えると、より好印象になりやすいでしょう。
質問内容がわからなかった場合は正直に答える
口頭試問はそもそも難しい選考であり、質問の内容、意図が分からないというケースもあります。この場合は正直に分からないと伝え、分からない部分を詳細まで聞き、疑問を解決してから回答へと移りましょう。質問の内容を正しく理解せずに回答すると、全く意図の通じない回答になり、場合によっては評価すらしてもらえない可能性があります。
また、的外れ過ぎると問題を読み解く力がないと判断され、マイナスの印象になる可能性もあるでしょう。口頭試問は問われていることの意味を正しく理解するのが前提条件で、これができていないうちに答えを述べるのは危険です。質問内容の不明点を聞いても、それだけで評価を下げられることはないため、知ったかぶりで答えないよう注意しましょう。
【39点以下は危険度MAX】
本番前に、面接偏差値を診断しておこう
面接では口頭試問以外にも、注意すべきポイントが多くあります。自分の弱点を把握し適切に対策しておかなければ、面接を突破することはできません。
そこで活用したいのが、面接偏差値診断ツールの、「面接力診断」です。
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口頭試問の3つの対策

答え方にも気を配り、少しでも好印象の獲得を目指すことが大切ですが、実際的に選考を攻略するには、回答内容の充実も考えなければなりません。口頭試問では問題をいかに上手に解決できるか、質問に対して的確な回答を得られるかが重要視されています。
評価を決める基準の大部分は内容にあり、ここで合否のほとんどが決まると考えなければなりません。口頭試問で上手に回答するためには、事前対策を念入りにおこなうことが大切で、こだわった準備をすることが攻略への近道といえるでしょう。
①深呼吸をしてリラックスする
口頭試問というと難しく感じやすいでしょうが、イメージだけで緊張するのはよくありません。難しいもの、複雑なものと思い、先入観で難易度を上げてしまうと、当日緊張して頭が上手く働かなくなることも多いです。スムーズに回答を導き出すためには、リラックスした姿勢で臨むことが大切で、過度な緊張は思考の妨げになると考えましょう。
もちろん、緊張ゼロで緩み切った状態でもよくないため、多少の緊張はむしろプラスになります。悪いのは緊張しすぎてパフォーマンスを発揮できない状態であるため、ある程度の緊張は問題ないと受け入れるとリラックスしやすいでしょう。リラックスするには難しく受け止め過ぎないこともはもちろん、自信がつくまで事前対策をしっかりおこなうことも大切です。
キャリアアドバイザーコメント
五反田 誉司プロフィール
本番で緊張しないようにするには、事前準備をきちんとしましょう。私も学生さんによくお伝えしますが、準備がすべてです!履歴書に記載した内容に沿って面接をする企業もあるので、具体例を含めて語れるようにしましょう。そして、自己分析は徹底的におこなってください。
面接で聞かれる内容は学生さん皆さんの価値観、経験についてが大半です。頑張ったこと、なぜ頑張れたのか、どんな経験を積んだかなど、自己理解が深まると緊張せずに面接も楽しめます。アイコンタクトが苦手な方は、壁や面接官の額に目線を置くといいですよ!
②質問の意図を理解する
上手に回答できるかどうかの分かれ目は、いかに質問の意図を的確に理解するかにあります。質問の意図を正しく理解できていないと、回答の方向性そのものが間違ってしまい、仮に1個の正解を出せたとしても、企業が求めた答えにならない可能性があります。口頭試問は何らかの問題を出され、それに口頭で解決策を示すというのが基本的な構図ですが、単に解決策を示すと手放しで評価されるというものではありません。
的確な解決策を示すことは大切ですが、高評価を獲得するには、さらに「企業が求める的確な解決策」を提示する必要があります。質問を表面的に捉えるのではなく、その質問を介して何を知りたがっているかまで考え、深層にある意図を読み取って回答を考えましょう。
③時事問題や業界について勉強しておく
上手に回答するには、時事問題や業界についての理解を深め、基本的な知識を身につけておくことも大切です。口頭試問の質問は実際の問題に即して出題されることが多く、基本的な知識がないとそもそも質問内容を理解できないという場合もあります。質問の意味を聞くこと自体は問題ありませんが、それが一般常識や業界での基礎の範囲内だと、事前準備ができていない印象を与え、評価を下げられる可能性もあります。
上手に答えるだけではなく、分からない質問でマイナスの印象を与えないためにも、基本的な知識を身につけておかなければなりません。口頭試問は知識をベースに、自身の考え方、アイデアを加えて問題の解決策を示すため、ベース部分を念入りに作ることが確実な攻略を目指す近道といえます。
キャリアアドバイザーコメント
吉川 智也プロフィール
時事問題に答える際は、要約して答える(理解度もみています)、そして自分の意見を述べることが大切です。ご自身の意見に正解も不正解もないですが、社会、経済の流れを把握していないと問題の内容自体を捉えにくいです。スマホで情報収集できる時代なので、電車の移動時間などを活用して情報収集をしましょうね!おすすめは次のとおりです。
・NewsPicks
・スマートニュース(App Store)(GooglePlay)
・ダイヤモンドオンライン
こちらの記事では、ニュースについて質問された時の答え方について解説しています。口頭質問でも聞かれる可能性があるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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口頭試問はリラックスして素直に答えよう
口頭試問に対して難しいというイメージが強く、実際にここでつまづく人は少なくありません。通常の面接とは形式が違うだけに、戸惑いやすくはありますが、口頭試問が特別難しいわけではないことは覚えておきましょう。口頭試問で失敗しやすいのは、事前準備ができていなかったり、面接と混同してしまっていたりすることが原因です。
質問に対して正しい解答を提示できるよう事前に知識を深め、面接との違いを明確に把握して、選考そのものへの理解を深めることが大切です。何を問われているのか、評価されているのかを知ることで、難しいイメージは払拭できます。緊張して思考のパフォーマンスを落としてしまうことのないようリラックスして臨み、知識や思考力を上手にアピールして口頭試問の攻略を目指しましょう。
キャリアアドバイザーコメント
吉川 智也プロフィール
面接練習をしていてよく「暗記しているな」と感じる就活生の特徴はこちらです。
・話に抑揚がない
・話すことに一生懸命で目が合わない
・変な所でつまり、その後続かない
回答にいっぱいいっぱいの雰囲気が強いと、暗記している感が強く受け取られてしまいますね。長く話すことが正しいわけではありません。話し方の型化をして暗記を防ぎましょう。
「結論を述べる」そして「その理由を述べる」この要点を抑えて回答してみてください。相手に伝わるように話す要素には、表情も含まれます。緊張してしまうのは当然です。皆さんの素敵な笑顔は最大の武器です!最低2回は笑顔を意識しましょう!