目次
- 学業以外で力を注いだことの回答方法! 再現性のアピールがポイントになる
- 企業視点で解説! 学業以外で力を注いだことの3つの質問意図
- ①人柄を知りたい
- ②身につけたスキルを知りたい
- ③コミュニケーション能力や協調性を把握したい
- 学業以外で力を注いだことと自己PRの違いを押さえよう
- 学業以外で力を注いだこと
- 自己PR
- 学業以外で力を注いだことでアピールできるテーマを解説!
- ①部活
- ②アルバイト
- ③サークル活動
- ④留学
- ⑤インターンシップ
- ⑥資格
- 学業以外で力を注いだことのテーマを決めるときの3つのポイント
- ①結果よりも継続できたことを優先する
- ②感情的な話や体験談は避けた方が無難
- ③再現性のある内容を選ぶ
- 学業以外で力を注いだことがない場合の対策方法
- 日常レベルの活動から探す
- 趣味から探す
- 理由を工夫して学業についてアピールする
- 4ステップで簡単! 学業以外で力を注いだことを伝えよう
- ①結論から伝える
- ➁力を注いだ理由を明確にする
- ③力を注いで学んだことを伝える
- ④仕事への再現性を伝える
- 学業以外で力を注いだことをアピールするときのコツ
- 履歴書:短く読みやすく記載する
- 面接:具体的に回答する
- 学業以外で力を注いだことを伝えるときの4つの注意点
- ①嘘のアピールをしない
- ②ゼミ活動は学業以外ではない
- ③ギャンブル・恋愛・就活のテーマは避ける
- ④「ない」と回答するのは基本的にはNG
- 人事に魅力を伝える学業以外で力を注いだことの例文8選
- 例文①:部活
- 例文②:アルバイト
- 例文③:サークル活動
- 例文④:留学
- 例文⑤:インターンシップ
- 例文⑥:趣味
- 例文⑦:資格取得
- 例文⑧:どうしても思いつかない場合
- 学業以外で力を注いだことをアピールして就活を有利に進めよう!
学業以外で力を注いだことの回答方法! 再現性のアピールがポイントになる
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、
「学業以外で力を注いだことを聞かれたら、何をアピールすると効果的か知りたいです。」
「部活やアルバイトをしていないので、学業以外でアピールできることが見つかりません。」
といった相談を受けます。就活をしていると、履歴書や面接などでよく聞かれるのが「学業以外で力を注いだことは何ですか」という質問です。学業以外であれば、部活、アルバイト、趣味などの幅広いテーマを選ぶことができます。これまで自分が継続して頑張ってきたことを振り返って考えてみましょう。
これから、学業以外で力を注いだことを効果的に伝えるために、テーマ選びのポイントやアピールのコツなどを紹介していきます。この記事を参考に魅力的なアピールをして、内定獲得につなげていってくださいね。
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企業視点で解説! 学業以外で力を注いだことの3つの質問意図
まずは、企業が学業以外で力を注いだことを質問する意図を確認しておきましょう。
これから3つの意図について詳しく解説します。企業が知りたいと思っていることをしっかりと理解することで、より効果的なアピールができますよ。
①人柄を知りたい
学業以外で力を注いだことを聞くことで、企業はあなたの人柄を知ろうとしています。
学業以外、つまり課外活動で何をしたかは学生それぞれで異なります。また、課外活動の中でも何に力を注いだかということにも個性が表れるため、そこから人柄、性格が見えてくるものです。良いアピールをするには、選んだテーマに関するエピソードを具体的に述べることが大切ですよ。
キャリアアドバイザー
②身につけたスキルを知りたい
学業以外の活動を通してあなたが身につけたスキルについても、企業は知りたいと思っています。
学業から身につけられるスキルや知識はもちろん大切です。学校で学んだことを仕事に活かしたいと考えている人は多いでしょう。ですが、学業以外の場で身につけたスキルも、仕事において役立つ場面がたくさんあります。
たとえば、趣味でオンラインゲームを作っているという人であればアプリ開発のスキルが活かせます。また、海外旅行を楽しむために培った語学力などもアピールできますね。身につけたスキルがあるという学生は、積極的にアピールしていきましょう。
③コミュニケーション能力や協調性を把握したい
学業以外で力を注いだことを質問するのは、コミュニケーション能力や協調性を持っている人材かどうか把握したいという意図もあるでしょう。
入社後は社内外の人とコミュニケーションを取って協力しながら仕事を進めていくことになります。これまであなたがどのような人間関係を構築して過ごしてきたのかを知ることで、協調性を持って働くことができる人物か見定めようとしているのです。
どのような仲間と何に取り組んだのか述べることで、自分のコミュニケーション能力の高さをアピールしてくださいね。
キャリアアドバイザーコメント加藤 大智プロフィールをみる
面接の目的は「合否を判断する」ことです。どんなにたくさんの受け答えをしても、合否を判断できる材料をそろえることができなければ、あまり意味のないものになってしまいます。そのため、面接官は「学生の〇〇という側面をもっと知りたいからこの質問をしてみよう」など、意図を持って面接を進めているケースが多いです。
答えるときには、面接官が自分のことをどのように感じているか、そのうえでなぜ今この質問を受けているのか、といった面接の流れを分析できるといいでしょう。いきなりは難しいかもしれませんが、今自分は何をもとめられているのだろうかということを客観的に想像する力を養っていきましょう。
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学業以外で力を注いだことと自己PRの違いを押さえよう
就活生
学業以外で力を注いだことと自己PRには違いがあるのでしょうか? どちらもアルバイトのことについて書きたいけれど、同じ内容ではダメですよね……。
キャリアアドバイザー
学業以外で力を注いだことは、自身の人柄やスキルを伝える内容にしましょう。自己PRは自身の強みをアピールするものです。同じテーマを選んでも良いのですが、アピールするポイントが違うので気をつけましょう。
学業以外で力を注いだことと自己PRの違いについてしっかりと把握して、それぞれ効果的にアピールできるようにしてくださいね。
学業以外で力を注いだこと
学業以外で力を注いだことは、文字通り自分が課外活動で何をしてきたのかについて述べる場です。具体的なエピソードを通して、人柄やスキル、コミュニケーション能力の高さをアピールできるような内容にしましょう。
高い成績を出すことができなかった、目立った活躍ができなかったからと悩む人もいるかもしれません。しかし、大切なのはどのような姿勢で取り組んだのかということです。自分自身の人柄が伝わる内容を述べてくださいね。
自己PR
自己PRでは、自分の強みを企業にアピールすることがもとめられています。継続力、リーダーシップ、行動力など、アピールしたい強みは人それぞれです。自分の強みを説得力を持って伝えるために、何かエピソードとともに述べることが必要になるでしょう。
学業以外で力を注いだことと同じテーマで自己PRをしても問題はありません。ですが、まったく同じエピソードを繰り返し述べることは避けるようにしましょう。
自己PRのテクニックについてはこちらで詳しく解説しています。
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企業が自己PRで見ているポイント リクルートがおこなった就職活動・採用活動に関する振り返り調査によると、9割以上の企業が採用で「人柄」を重視しています。自己PRについても同様で、あなたがアピールする強みやエピソードから、 […]
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学業以外で力を注いだことでアピールできるテーマを解説!
ここからは、学業以外で力を注いだことのテーマについて具体的に紹介していきます。
自分の経験を振り返って、紹介する6つのテーマに当てはまるものがあるか考えてみましょう。高校時代のことなどの過去のことを述べるよりは、現在も継続していることについて伝えて、今のあなたを知ってもらってくださいね。
①部活
部活で努力した経験について述べるのは有効でしょう。その部活を選んだ理由や取り組む姿勢からは、あなたの人柄が伝わります。また、コンクールや大会などの目標に向け、団体で練習に励んだ経験などは、協調性のアピールにもつながるでしょう。
ただし、大会での優勝といった成績だけをアピールしないよう注意してください。大切なのは、自分がどのような努力をしたのかというプロセスですよ。
部活経験をアピールする方法はこちらで解説しています。
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②アルバイト
アルバイトについてのエピソードからは仕事に対する姿勢が見えやすく、良いアピールができるでしょう。
働くことを通して学んだことは、これから社会人として仕事をするうえでも役立ちます。自分がどのようにアルバイトに取り組み、どんな成果があったのか、何を得たのかについて詳しく述べることが重要です。長期間アルバイトをしているという人は、継続力をアピールするのも良いですね。
アルバイト経験をアピールする方法はこちらで解説しています。
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③サークル活動
部活と同様、サークル活動について述べたいという人も多いでしょう。
スポーツや芸術、ボランティアなどさまざまなジャンルのサークル活動があるので、まずは自分が何をしていたのか明確に述べる必要があります。目標に向けて工夫して取り組んだ経験や、サークルのメンバーと協力して何かを成し遂げた経験などは魅力的に伝わるものです。自分の人柄や協調性が伝わるようなエピソードを話しましょう。
④留学
学業以外で力を注いだこととして、留学について述べるのも良いでしょう。
留学先での学業について述べてしまっては、学業以外でという条件から外れてしまいます。その国で学業以外に取り組んだことや、異文化の中で生活した経験から何を得たのかなどについて述べるようにしましょう。
入社後に留学経験をどのように活かしたいかについて述べると、将来のビジョンを明確に持っていると高く評価されそうですね。
留学経験をアピールする方法はこちらで解説しています。
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⑤インターンシップ
インターンシップ(インターン)の経験は、社会人として働く姿をイメージしやすく効果的なアピールになるでしょう。
特に長期のインターンの場合は、より実践的な仕事に取り組むことができるのでアピールしやすいと思います。仕事で直面した課題をどのように解決したのかなど、具体的に述べてください。また、仕事に活かせるスキルが身についたという人は、そのこともアピールしましょう。
短期のインターンについては、ここでは取り上げない方が無難です。企業見学の体験談のようになってしまい、自分の人柄やスキルが伝わりにくくなるでしょう。
長期インターンについてはこちらで詳しく解説しています。
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⑥資格
資格取得のために努力した経験も魅力的ですね。簿記や宅建など、今後の仕事に活かせる資格についてのアピールは企業にとっても欲しい人材であるといえます。加えて、資格などに熱心に取り組んだ姿勢から仕事に対しても真剣に向き合ってくれるだろうと期待を得られるでしょう。
仕事との関係にかかわらず、どのような資格についても合格に向けて努力した経験をアピールすることができます。なぜその資格を選んだのか、どのような工夫をして勉強したのかなど、具体的に述べるようにしましょう。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
エピソードを考えるときには、これらのどのテーマを選べば有利に働くかということはあまり考えなくていいでしょう。それよりもESや面接の場では全体のバランスに注意してください。
たとえば他の設問で「1人でコツコツ努力をしてきたエピソード」が多い場合には、サークルやアルバイトなどにおいてチームで何かに取り組んだことを話すことで「きちんと協調性もある人だ」という安心感を与えることができます。反対に、他のエピソードで協調性を主張しすぎていると感じた場合には「1人で何かに打ち込んだ」という経験を話すことで、自律して行動する一面をアピールできるかもしれません。
学業以外のエピソードのみで人柄を判断されるわけではないということを意識して、全体のバランスから話す内容を決めていきましょう。
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学業以外で力を注いだことのテーマを決めるときの3つのポイント
- 結果よりも継続できたことを優先する
- 感情的な話や体験談は避けた方が無難
- 再現性のある内容を選ぶ
学業以外で力を注いだことのテーマを決めるとき、押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
自分の人柄やスキル、コミュニケーション能力を企業に効果的に伝えるためにも、ポイントを意識して魅力的なアピールのできるテーマを選びましょう。
①結果よりも継続できたことを優先する
どうしても「〇〇大会優勝」のような華々しい結果がある場合、そのことについて自慢したくなってしまうものです。しかし、企業が知りたいのは結果ではなく、あなたがその活動に取り組んだ姿勢です。
自分なりの目標に向けて継続して努力した経験がある場合は、そのエピソードについて述べる方が良いでしょう。
②感情的な話や体験談は避けた方が無難
「楽しかった」「うれしかった」といった感想ばかり述べたり、恋愛に関する話題を選んだりと感情的な話をするのはやめましょう。自分がどんな取り組みをしたか、何を学んだのかがわかる内容にするよう心掛けてください。
また、留学中のエピソードとして「ロンドンでビッグ・ベンを見た」とだけ述べるなど、ただの体験談を話すのも良くありません。企業があなた自身に興味を持ってくれるよう、人柄が伝わるような内容を考えましょう。
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自己PRのネタを決めても、それを裏付けるエピソードに悩む学生は多いです。しかし、特別なエピソードがなくても受かる自己PRを作ることはできます。
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③再現性のある内容を選ぶ
学業以外での活動においての物事に取り組む姿勢や、問題に直面したときにどう乗り越えたのかをうまく伝えましょう。仕事でも同じように努力できる人物だと思ってもらえれば、良い印象を持ってもらえるはずです。
すでに述べたように、仕事に関係する資格を持っている場合は、それ自体が活かせるスキルであるため再現性があります。しっかりとアピールすると良いでしょう。
学業以外で力を注いだことがない場合の対策方法
就活生
学業に全力を注いできたので、ほかにアピールできそうなことがありません。「特になし」と書いても大丈夫でしょうか?
キャリアアドバイザー
「特になし」と書くのは基本的にNGです。小さな出来事でも構わないので、自分が継続しておこなっている活動はないか考えてみましょう。
どんなことでも、継続して努力している活動は魅力的です。コツコツと取り組む粘り強さをアピールしてくださいね。
日常レベルの活動から探す
日常レベルでおこなっている活動の中から、継続していることを探してみましょう。
たとえば「健康管理のために毎日ランニングをしている」「いつも栄養バランスに気をつけた食事を作っている」といった日常レベルの活動は、目立たないながらも継続力のアピールにつながります。
なぜその活動を続けているのか明確にしながら、自己管理能力の高さを伝えると良いでしょう。
趣味から探す
趣味から学業以外で力を注いだことを探してみるのも良いでしょう。
趣味というと、遊びのようなものだから就活で話すにはふさわしくないと思っている人もいるかもしれません。ですが、本気で努力をして取り組んだことや、目標を持って継続していることがある場合は、魅力的なエピソードになるはずです。
ぜひ、アピールできそうな趣味がないか探してみてくださいね。
趣味をアピールする方法はこちらで解説しています。
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理由を工夫して学業についてアピールする
学業以外に力を注いだことがまったく見つからないという人は、理由を工夫して学業についてアピールしましょう。
「〇〇業界での研究開発の仕事に役立てるため、大学で知識を豊富に身につけようと学業に打ち込んだ」
「大きな国際学会で自分の研究成果を発表するという夢の実現に向けて、学業に全力で取り組んだ」
このような明確な理由があれば、1つのことを追いもとめる精神的な強さがある人物だとして高く評価してもらえる可能性もあるでしょう。ネガティブにならない伝え方を工夫できると良いですね。
キャリアアドバイザーコメント乾 花穂子プロフィールをみる
「自分は大した経験をしていない」と焦る学生も多いのですが、その経験がすごいかすごくないかを判断するのは自分ではありません。繰り返しになりますが、企業が知りたいことは華々しい実績ではなく、そのプロセスでどのようなことを考えたのか、という学生の人柄や行動パターンです。
プロセスの部分を誰が読んでもわかりやすく書いたり自分の人柄をイメージできる表現にしたりすることで十分アピールにつなげることができるでしょう。当時の気持ちなんて忘れてしまったという人は、1人で考えるのではなくて第三者と会話をして紐解いていくことをおすすめします。
4ステップで簡単! 学業以外で力を注いだことを伝えよう
何をテーマに学業以外で力を注いだことについて話すか決まったら、文章を考えてみましょう。わかりやすく伝えるには、これから解説する4ステップを意識すると良いですよ。
結論を最初に述べたら、その後はただの体験談にならないように、力を注いだ理由や学んだこと、仕事への再現性を順に述べるようにしましょう。
①結論から伝える
自己PRや志望動機などについても同様ですが、結論を最初に伝えることが大切です。
結論から書き始めると、最も言いたいことが何なのかが企業に伝わりやすくなります。「私は〇〇部での活動に力を注ぎ、継続力を身につけました」のように、活動の内容と学んだことを簡潔に述べてアピールしましょう。
わかりやすい文章が書けていると、論理的思考力も評価してもらえるかもしれませんよ。
PREP法を意識しよう
「結論から伝えるといっても、その後は何をどういう順番で話せば良いのかな」と疑問に思う人もいるかもしれません。そういうときは、PREP法を意識してみてください。
PREP法は、上の図のようにP(結論)、R(理由)、E(具体例)、P(結論)の順に述べるという構成です。学業以外で力を注いだことについて述べる場合は、最後の結論部分で仕事への再現性を付け加えて話すと、より魅力的なものになるでしょう。
➁力を注いだ理由を明確にする
PREP法で言えば2つ目のR(理由)に当たる部分では、その活動に力を注いだ理由を明確に伝えましょう。
学業以外で力を注いだことを聞かれるのは、あなたの人柄が知りたいという意図があるからだということをすでにお伝えしました。
就活生
好きだからやっているだけなんだけど……。
と思う学生もいるかもしれませんが、もっと掘り下げて考えてみるようにしましょう。たとえば、
就活生
〇〇を達成したい。
就活生
〇〇のスキルを身につけたい。
など、より明確な理由を探してみてください。自分のその時何を考えていたのか、どのような気持ちだったのかを具体的に思い出すことがコツですよ。
③力を注いで学んだことを伝える
次に、力を注いで学んだことを、具体的なエピソードを交えて伝えてください。
ここでは、試合の勝敗や受賞の有無といった成績は重要視されません。企業は、あなた自身が何をして、何を得たのかを知りたいと思っています。ただの自慢話や体験談にならないように、自分が何を学んだのか、何を身につけることができたのかについてしっかりと説明しましょう。
エピソードという根拠とともに学んだことを書くと、説得力のある文章になりますよ。
④仕事への再現性を伝える
最後の結論として、仕事への再現性を伝えて締めくくりましょう。
力を注いで学んだことを、仕事ではどのように活かしたいのか考えてアピールしてください。企業で自分が活躍する姿を具体的にイメージして述べると、熱意もしっかりと伝わるでしょう。企業のもとめる人物像やスキルにマッチした内容であれば、より高く評価してもらえるかもしれませんね。
学業以外で力を注いだことをアピールするときのコツ
ここまでのところで、学業以外で力を注いだことを伝えるための構成について、4つのステップを紹介しました。続いて、効果的にアピールするためのコツをお伝えします。
履歴書に記載する場合と、面接で話す場合のそれぞれにコツがあります。4つのステップを意識した構成と合わせて、簡潔で魅力的な内容を考えていきましょう。
履歴書:短く読みやすく記載する
履歴書に記載する場合は、短く読みやすいものにすることが重要です。
PREP法を意識した文章であっても、あまりに長い文章は読みにくくなってしまいます。自分のことをできるだけ多くアピールしたいという気持ちはわかりますが、最も言いたいことは何か考えて、わかりやすい文章になるよう心掛けましょう。
たくさん書くために小さい字にすることも避けてください。記入欄に合った適切な大きさの字で、短く読みやすい文章を記載しましょう。
面接:具体的に回答する
面接で話す場合は、具体的に回答することを心掛けましょう。
たとえば、
就活生
部活に力を注ぎました。私はピッチャーで……。
とあなたが話し始めても、面接官は
面接官
何部だろう……? 野球かな、それともソフトボールの話かな?
と困ってしまいますよね。面接の場で緊張しているかもしれませんが、初対面の相手と話しているのだということを忘れず、落ち着いて丁寧に、具体的に回答することが大切です。
学業以外で力を注いだことについての質問は頻出です。面接までに回答を考えて、声に出して練習しておくと良いでしょう。
学業以外で力を注いだことを伝えるときの4つの注意点
- 嘘のアピールをしない
- ゼミ活動は学業以外ではない
- ギャンブル・恋愛・就活のテーマは避ける
- 「ない」と回答するのは基本的にはNG
学業以外で力を注いだことを伝えるとき、注意するべきことを4つお伝えします。
自分の決めたテーマが適切なものかどうか、もう一度考えてみましょう。企業に自分を知ってもらえる貴重な場ですから、注意点にもしっかりと目を向けて、最高のアピールができるよう準備してください。
①嘘のアピールをしない
当たり前のことですが、嘘のアピールをしてはいけません。
「華々しい結果が出ていない」「学業以外で力を注いだことが見つからない」などの理由で、つい嘘のアピールをしたくなることもあるでしょう。しかし、嘘を盛り込むと内容が薄くなり、企業が不信感を覚えてしまう可能性があります。信用できないと思われてしまえば、内定からは遠のくでしょう。
日常レベルのことなど、小さなことで構わないので、自分が継続しておこなっていることを正直に話しましょう。
就活で嘘をつくリスクはこちらで詳しく解説しています。
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就活で嘘をつくことには、たくさんのリスクがあります。この記事では、嘘と嘘ではないの境界線や、嘘のエピソードを話さなくていい対策もキャリアアドバイザーが紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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②ゼミ活動は学業以外ではない
ゼミ活動は学業以外の活動ではありませんから、注意しましょう。
ゼミの仲間と仲良くなり、サークル活動のようにゼミの終わりに飲み会を楽しんだ経験があるという人もいるでしょう。グループワークをする機会などが多く、普通の授業とは違うと感じることもあると思います。とはいえ、ゼミは授業の1つのスタイルであって、学業に位置づけられます。
学業以外のことについて聞かれているのだということを意識してテーマを選びましょう。
③ギャンブル・恋愛・就活のテーマは避ける
学業以外ならどんなテーマでも良いわけではありません。ギャンブル・恋愛・就活のテーマで話すのは避けた方が良いでしょう。
ギャンブルは運の要素が強いものですから、自分の努力をアピールするにはふさわしくありません。ギャンブルというもの自体に悪いイメージを持つ人も多いので、避けるのが無難です。
また、すでにお伝えしたように恋愛は感情的、本能的な話であるため、選考の場には適さないでしょう。
就活の話についても「就活のために〇〇をした」などのアピールは、再現性がなさそうと思われる危険性があります。自分が継続して努力していることを探してみましょう。
④「ない」と回答するのは基本的にはNG
たとえ思い当たるような回答がなかったとしても「ない」と回答することは、基本的にはNGです。せっかく自分のことをアピールできる場ですから、何か探して話してみましょう。
すでにお伝えしたとおり、日常レベルのことや趣味について述べても構いません。大きな結果を残したものでなくとも、自分なりに努力して継続していることであれば、魅力的に伝えることができます。
学業一筋で頑張ってきたため、学業以外の活動が思いつかないという人もいるでしょう。しっかりとした理由があれば学業についてアピールしても大丈夫です。自信を持って話すようにしましょう。
なお、どうしても当てはまるものがないと感じた場合は、新しい挑戦をしてみるのも手です。今から新しい挑戦をしたい場合は、以下の記事が参考になります。チェックしてみてください。
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キャリアアドバイザーコメント根岸 佑莉子プロフィールをみる
なかには、SNSなどで実名や写真を掲載して外部にPRをしている取り組みもあるでしょう。「就活のために」コンテンツを修正することはあまりにも考えすぎかもしれませんが、中にはその取り組みを偶然目にする企業もいるかもしれません。
公表をしているコンテンツの中に、倫理的観点から見てあまりにも逸脱した表現をしていたり、知らない人が見たら不快に思われるリスクがあったりするものは取り扱いに少し注意が必要でしょう。
一方で、何かメディアに取り上げられた実績などがある場合には、そうした情報を伝えることで企業が取り組みをイメージをしやすくなりプラスに働くこともあります。情報社会といわれる現代において、公表されている情報をうまく活用できるように工夫をしてください。
人事に魅力を伝える学業以外で力を注いだことの例文8選
就活生
アルバイトをテーマに、学業以外で力を注いだことについて書こうと思っています。「短くわかりやすく」といっても、どれぐらい内容を絞り込めば良いのかわかりません……。
キャリアアドバイザー
これから、学業以外で力を注いだことの例文を8つ紹介していきます。これらを読んでいくと、文章の長さや内容のバランスなどがわかってくると思いますよ。
例文を参考にして、あなたの人柄やスキル、コミュニケーション能力の高さなどが伝わる魅力的な文章を作っていってくださいね。
例文①:部活
私はバレー部での部長としての経験を通して、チームで協力することの大切さを学びました。私が部長になった直後はやる気が空回りしてしまい、部員たちを困らせることもありました。しかしある時、皆にもっと頼ったら良いと副部長から声をかけられました。
それがきっかけとなり、私は副部長や部員たちにアドバイスをもとめながら部長の仕事ができるようになりました。皆が意見を出しやすい雰囲気を作ることもでき、自分たちに合った練習方法を考えることができました。御社でも、チームで最高の成果を上げられるように、協力していきたいです。
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キャリアアドバイザー
周りの人からのアドバイスを素直に受けとめ、良い方向につなげていく姿勢も、協調性があることの証明になります。具体的でわかりやすい例文だといえるでしょう。
例文②:アルバイト
私はレストランでのアルバイトに力を注ぎ、新たなことにチャレンジすることの重要性に気づきました。私は引っ込み思案な性格を直したいと思い、レストランでの接客のアルバイトを選びました。
いつも笑顔で対応することを目標に努力したところ、店長から「あなたの笑顔のおかげで店の雰囲気が明るくなった」と褒めてもらえました。あえて苦手意識のあった接客のアルバイトに挑戦したことで、欠点を克服できコミュニケーション能力にも自信を持つことができています。入社後も、何事にも積極的にチャレンジして成長し続ける社員になりたいです。
キャリアアドバイザー
引っ込み思案という自分の弱みをしっかりと把握し、克服できるまで努力するという姿勢は好印象を持ってもらえるでしょう。自己分析ができていることがよく伝わりますね。
例文③:サークル活動
私は学内新聞を出版するサークルで記者として活動し、誰とでも円滑に会話ができるコミュニケーション能力を磨きました。私は運動部への取材を担当していました。選手たちの本当の気持ちを聞き出すには信頼関係を構築することが大切だと思った私は、進んで練習の見学に行き、たくさん会話するよう努力しました。
試合に勝った喜びを本気で選手と共有できたことで、臨場感のある記事が書けるようにもなったと思っています。御社の営業の仕事でも、顧客から信頼されるよう、顧客に寄り添ったコミュニケーションを取ろうと思います。
キャリアアドバイザー
自分が何を考えて、どのような行動を起こしたのかが明確に伝えられています。コミュニケーション能力は社会人として必須の力ですから、良い評価をしてもらえるでしょう。
例文④:留学
私は1年間イタリアに留学し、外国人留学生とルームシェアをしたことで、相手の立場で物事を考える力を身につけました。当初はお互いがイタリアでの生活に慣れず、ストレスがたまり喧嘩になることもありました。
しかし、自国を離れた寂しさを感じているのは相手も同じだと気づいてから、相手の文化や価値観を理解することで歩み寄り協力しようと思えるようになりました。お互いの郷土料理を教え合ったりする中で、友情を育むことができたと思います。御社では、社内外の多くの人の意見を吸い上げ、魅力的な新商品を生み出したいです。
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キャリアアドバイザー
留学中のエピソードについて述べる場合は、この例文のように、学業以外のことを選ぶよう気をつけましょう。異文化交流の話からは、適応力が高い人物という印象も持ってもらえそうですね。
例文⑤:インターンシップ
私はコンサルティング会社での半年間のインターンに参加し、データ分析のスキルを身につけました。プロジェクトは、店舗拡大を狙う企業に対し、地域別の市場規模を分析して最適な出店場所を提案するというものでした。
「徹底的に調査した結果を盛り込んだ資料には説得力がある」という上司の言葉から、調査という下準備が万全にできてこそ、良い提案につながると知りました。御社では、企画の実現という目標に向けてコツコツと努力を積み重ね、成功に結び付けたいです。
キャリアアドバイザー
実際に仕事をした経験は、必ず入社後にも活かすことができます。この例文のように、自分が身につけたスキルや力を具体的に伝えてアピールしてみてくださいね。
例文⑥:趣味
私は自分でオンラインゲームを開発することが趣味であり、高い集中力を身につけました。子どもの頃からテレビゲームが大好きで、自分の理想のゲームを作りたいという思いからゲーム開発を始めました。毎日必ず30分はゲーム開発をすると決め、その時間は集中して取り組むよう心掛けました。
プログラミングの知識もない状態からのスタートでしたが、コツコツと継続して取り組んだことで、今では15作のゲームが完成しています。入社後はこの集中力を活かし、正確さを追求するエンジニアとして活躍したいです。
キャリアアドバイザー
趣味と仕事の内容に関連があり、効果的にアピールできていますね。ただし、人とのかかわりが見えない内容ですから、コミュニケーション能力に関する質問が来るかもしれません。準備しておきましょう。
例文⑦:資格取得
私はインテリアコーディネーターの資格取得に力を注ぎ、物事を多面的に見ることの大切さを学びました。家づくりに関する仕事がしたいという夢があり、資格を取ろうと決めました。参考書を熟読して努力しましたが、1回目の受験では不合格でした。
私は勉強方法に工夫が必要だと感じ、実際に住宅展示場に足を運び、生で家具の配置や色を見てみることにしました。すると、参考書で読んだことへの理解が深まり、次の試験では自信を持って解答でき合格することができました。御社では、資格を活かしながら、課題に直面してもさまざまな面からアプローチして解決していきます。
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キャリアアドバイザー
仕事で役立てるために資格を取ろうと努力した姿からは、入社後も熱意を持って働いてくれるだろうことが伝わってきますね。資格、学んだことの両方に再現性があって良いでしょう。
例文⑧:どうしても思いつかない場合
私は、小学生の頃から飼っている猫の健康管理に力を入れています。猫は言葉を話すわけではありませんが、私がうれしいとき、悲しいときにいつも寄り添ってくれた大切な存在です。もう高齢で、病気や怪我のリスクが高くなっているので、できるだけ元気に長生きしてもらうことが私の目標です。
ジャンプしたときに負担にならないよう絨毯を敷いたり、栄養バランスを考えた餌を手作りしたりと健康管理に努めています。猫との生活から、物事に誠実に向き合うことの大切さを知りました。仕事においても、顧客の気持ちや状況を見極めた提案ができるよう努力します。
キャリアアドバイザー
ペットの世話をすることは派手な活動ではない日常レベルのことですが、このエピソードからは温厚な人柄が伝わってきます。小さなことでも、自分の魅力をアピールできるテーマを探しましょう。
学業以外で力を注いだことをアピールして就活を有利に進めよう!
学業以外で力を注いだことは、履歴書や面接での頻出の質問です。この記事では、テーマ選びのポイントやうまくアピールするためのコツ、注意点を解説してきました。質問の意図をしっかりと把握して、効果的にあなたの人柄を伝えましょう。
学業以外で力を注いだことをアピールするには、結論から述べること、具体的なエピソードを交えてその経験から何を得たのか明確にすることが大切です。魅力的にアピールして、就活を有利に進めていってくださいね。
どんな工夫や努力をしたか、何を考えたかについて詳しく話して、企業にあなたのことを知ってもらってくださいね。