目次
- フレックスタイム制度のメリット・デメリットを知って就活に役立てよう
- まずは基本を押さえよう! フレックスタイム制度とは
- 働く時間を労働者が指定できる制度
- 導入企業は全体の10%未満である
- フレックスタイム制度は「コアタイム」「フレキシブルタイム」で構成される
- コアタイム:必ず出勤しなくてはならない時間
- フレキシブルタイム:いつでも出勤可能な時間
- 「スーパーフレックスタイム制」や「新フレックスタイム制」も知っておこう!
- スーパーフレックスタイム制:コアタイムがない
- 新フレックスタイム制:時間外労働時間の清算が3カ月となる
- フレックスタイム制度のメリット・デメリット
- メリット①ワークライフバランスをとりやすい
- メリット②効率的に仕事に取り組める
- メリット③通勤ラッシュを避けられる
- デメリット①勤務時間外に仕事の連絡が来ることがある
- デメリット②社内外のコミュニケーションが不足する
- デメリット③かえって長時間労働になる場合がある
- フレックスタイム制度を導入しているのはどんな企業? 2つの傾向を解説
- 企業規模が大きいほど導入率が高い
- IT系ベンチャー企業に多い
- フレックスタイム制度が向いている人の特徴
- 個人での業務が多い専門職を目指している
- こまめな連絡・情報共有ができる
- 自己管理能力が高い
- フレックスタイム制度に関するよくある質問に回答!
- 制度理解が重要! フレックスタイム制度が自分に適した働き方か確認しよう!
フレックスタイム制度のメリット・デメリットを知って就活に役立てよう
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。学生から
「フレックスタイム制度とは何ですか?」
「フレックスタイム制度では具体的にどんな働き方ができるのですか?」
といった質問を受けることがよくあります。近年、より多様な働き方を実現する目的でフレックスタイム制度を導入する企業が増えてきました。しかし、働く時間すべてを自由に決められるわけではなく、デメリットもあるためしっかりと仕組みを理解することが必要です。
この記事ではフレックスタイム制度とは何かについてメリット・デメリットを含めて解説していきます。フレックス制度を導入している企業の特徴も紹介するので、ぜひ企業選びの参考にしてみてください。
まずは基本を押さえよう! フレックスタイム制度とは
就活生
キャリアアドバイザー
わかりました! ではまずはフレックスタイム制度の基本について解説しますね。
「従来よりも自由に働ける」というイメージはあるものの、フレックスタイム制度の仕組みやルールをしっかり理解している学生は多くないでしょう。漠然としたイメージだけで就職先を選んでしまうと、思わぬデメリットにぶつかってしまう場合があります。後悔しない選択をするために、まずはフレックスタイム制度の基本をしっかりと押さえておきましょう。
働く時間を労働者が指定できる制度
フレックスタイム制度とは、労働基準法第32条に基づく、仕事と私生活の調和を図りながら効率的に働くための制度です。あらかじめ定められた労働時間の範囲内で、労働者が自分で働く時間を決められるという仕組みと言えますね。
たとえば、従来であれば「9時~18時」のように勤務時間が固定されていますが、フレックスタイム制度では「今日は朝10時から始業」「明日は15時に仕事を切り上げる」といったことができます。定められた総労働時間の範囲内であれば、1日の労働時間を10時間に増やしたり5時間に減らしたりすることも可能です。
キャリアアドバイザー
企業がフレックスタイム制度を導入する際は、その旨を就業規則等に記載し、労使協定で対象となる労働者の範囲や標準となる1日の労働時間などの所定事項を定めなければなりません。
法定労働時間を超えた分は残業代として支払われる
「フレックスタイム制だと残業代が出ないのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、定められた総労働時間を超えた分はきちんと残業にカウントされるので安心してください。
従来の働き方では、定められた勤務時間を超えた時点で残業代が発生します。これに対しフレックスタイム制度では、1日〇時間といった法定労働時間を超えても、ただちに残業代が発生するわけではありません。清算期間と呼ばれる一定の期間を終えた時点で、あらかじめ定められた労働時間よりも、実際に働いた時間が長くなった場合に残業代が発生します。
たとえば、清算期間1カ月の所定労働時間が160時間、実際に働いた時間が170時間だった場合、170‐160=10時間分の残業代が支給されます。
キャリアアドバイザー
総労働時間が所定の労働時間より少なくなってしまった場合、欠勤扱いとなり減給されることがあるため注意が必要です。
導入企業は全体の10%未満である
厚生労働省の令和4年就労条件総合調査によると、フレックスタイム制度を導入している企業は全体の8.2%となっています。注目を集めている働き方ではあるものの、一部の企業にとどまっているのが現状です。
ただし、上図を見てわかるように、働き方改革や新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、導入企業の割合は増えてきています。また少子化による生産年齢人口の減少や、多様化を認めワークライフバランスを重視する価値観が広がったことも影響しているでしょう。
キャリアアドバイザー
今後もフレックスタイム制度を導入する企業の増加が期待されています。
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フレックスタイム制度は「コアタイム」「フレキシブルタイム」で構成される
就活生
フレックス制度は自分の都合に合わせて働く時間を変えられるのですね!
キャリアアドバイザー
その通りです!
就活生
では働く時間は何時でも良いのですか?
キャリアアドバイザー
実はそうとも言い切れないのです。フレックス制度を導入している企業では一定のルールを設けている場合が多いですよ。
働く時間を自由に設定できるフレックスタイム制度ですが、24時間いつでも好きなタイミングで始業・終業できるとは限りません。というのも、多くの企業では必ず出勤しなくてはならない時間「コアタイム」といつでも出勤可能な時間「フレキシブルタイム」を設けているからです。
ここでは、2つの時間それぞれの特徴について詳しく解説します。
コアタイム:必ず出勤しなくてはならない時間
コアタイムとは、1日のうちで必ず出勤しなければならない時間のことです。休憩時間やシフト外などを除き、コアタイムではすべての社員が同じ時間に働いている状態になります。
フレックスタイム制度において、コアタイムは必ずしも設定しなければならないものではありません。しかし、社員同士のコミュニケーションや情報共有、顧客対応などのために、多くの企業ではコアタイムを導入しているのが現状です。
キャリアアドバイザー
コアタイムの時間帯や曜日に決まりはなく、労使協定のもと自由に設定できます。実際には、業務効率化の観点から、人が集まりやすい中間の時間帯をコアタイムとしている企業が多い傾向にありますね。
フレキシブルタイム:いつでも出勤可能な時間
フレキシブルタイムとは、労働者が自由に働く時間を決められる時間のことです。定められた時間の範囲内であれば、労働者は自ら働く時間を選択することができます。
例としてコアタイムが10~15時、フレキシブルタイムが6~10時と15~19時に設定されているケースで考えてみましょう。この場合10~15時は必ず出勤しなければなりませんが、6~10時の間であればいつでも出社でき、15~19時の間であればいつでも退勤が可能です。
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「スーパーフレックスタイム制」や「新フレックスタイム制」も知っておこう!
- スーパーフレックスタイム制:コアタイムがない
- 新フレックスタイム制:時間外労働時間の清算が3カ月となる
フレックスタイム制度を導入している企業は全体の10%未満にとどまっている一方で、より多様な働き方を認める動きも強まっています。自分に合った働き方を見つけるために、近年注目を集める「スーパーフレックスタイム制度」や、清算期間の長い「新フレックスタイム制度」についても知っておきましょう。
スーパーフレックスタイム制:コアタイムがない
コアタイムは必ず設定しなければならないものではなく、中にはコアタイムを完全に撤廃している企業もあります。これを「スーパーフレックスタイム制度」と言い、育児や介護による離職防止や、社員の自主性を高める目的で、近年導入する企業が増えていますよ。
時間や場所を問わず働けるため、国内外から優秀な人材を集められるメリットも近年導入が進んでいる要因の1つでしょう。スーパーフレックスタイム制度を導入している企業ではコアタイムがないため、総労働時間を満たしていればいつでも好きな時間に働くことができます。
キャリアアドバイザー
ただし、企業によっては深夜の出勤が許可制であったり、会議のときに出勤をもとめられたりと一部基準を設けている場合もあります。
新フレックスタイム制:時間外労働時間の清算が3カ月となる
清算期間とは、働かなければならない時間を定めた期間のことです。たとえば清算期間が1カ月であれば、労働時間が少ない週と多い週があっても1カ月の合計が基準となる労働時間を満たしていれば問題ありません。これまでフレックスタイム制度の清算期間の上限は1カ月と定められていましたが、2019年4月の法改正により3カ月に延長されました。
清算期間の上限が長くなったことにより、さらに柔軟な働き方ができるようになったと言えるでしょう。たとえば「子供が夏休みの8月は労働時間を少なくして、その分他の月で多く働く」ということも可能です。
キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる
フレックスタイム制度のように柔軟な働き方ができる制度に、時差出勤や裁量労働制などがあります。
時差出勤は、通勤時間が重なることによる電車や道路などの混雑の緩和を目的に制定された制度です。「8時始業で17時終業」や「10時始業で19終業」など決められた時間のシフトで働くことができます。一方所定労働時間が決まっており、フレックスタイム制度のように1日の労働時間を長くしたり短くしたりすることはできません。
裁量労働制は実働時間でなく、事前に定めた所定労働時間を労働時間とみなす制度です。フレックスタイム制度と異なり、裁量労働制が適用されるのは法令で定められた業務のみとされています。たとえば労働時間の算定が難しい研究開発や、放送番組の企画、弁護士などは労使協定という取り決めのようなものを結んだうえで裁量労働制が適用されます。
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フレックスタイム制度のメリット・デメリット
- メリット①ワークライフバランスをとりやすい
- メリット②効率的に仕事に取り組める
- メリット③通勤ラッシュを避けられる
- デメリット①勤務時間外に仕事の連絡が来ることがある
- デメリット②社内外のコミュニケーションが不足する
- デメリット③かえって長時間労働になる可能性がある
フレックスタイム制度に対して「自由に働けそう」というポジティブなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。確かに、フレックスタイム制度のおかげでプライベートとのバランスをとりながら仕事を続けられている人は多くいます。
一方で、フレックスタイム制度だからこそ発生する課題もあります。フレックスタイム制度を導入している企業への就職を考えている人は、メリットだけでなくデメリットも知っておきましょう。
メリット①ワークライフバランスをとりやすい
フレックスタイム制度最大のメリットは、ワークライフバランスをとりやすくなることです。具体的には、以下のようなメリットを享受できる場合がありますよ。
- 保育園の送迎のために出勤時間を遅らせたり退勤時間を早めたりすることができるので、仕事と育児の両立がしやすくなる。
- 勤務時間を調整することで、役所や銀行、病院など平日の昼間しか空いていない機関を利用できる。
- 週末に旅行に行く際、金曜日の退勤を早めに、月曜日の出社を遅めにすることで時間をたっぷり使える。
従来の勤務制度では育児や介護との両立が難しい場合でも、フレックスタイム制であれば仕事を続けやすくなります。また、プライベートを充実させることで、精神面・体力面のゆとりにもつながるでしょう。
メリット②効率的に仕事に取り組める
フレックス制度のメリットとして、より効率的に仕事に取り組めることもあげられます。たとえば、仕事が忙しい時期には長めに働き、仕事が少ない時期は早めに帰るといった調節をするなど、業務量に合わせて時間を調整することができますよ。
「1日〇時間」と勤務時間が定められていると、仕事量が少ない時期には時間を有効活用できない場合もあるでしょう。しかしフレックスタイム制度なら労働者自ら時間を配分できるため、より無駄なく業務を進めることができると言えますね。
メリット③通勤ラッシュを避けられる
フレックスタイム制度は、通勤ラッシュや帰宅ラッシュの回避にも役立ちます。朝の通勤時や夕方の帰宅時は電車やバスが混雑しますが、フレックスタイム制度を利用して早め、または遅めに出勤・退勤すればラッシュを避けることができるでしょう。
通勤ラッシュの回避は、移動時間を短縮することはもちろん、精神的・体力的な負担の軽減にもつながります。電車通勤であれば座席に座れる確率も高くなるため、読書や勉強などをして時間を有効活用できるでしょう。
キャリアアドバイザーコメント北浦 ひよりプロフィールをみる
フレックスタイム制度は、企業にとってもメリットがある制度です。
たとえばフレックスタイム制度を導入することで、社員は効率的に働けるようになりますよね。その結果企業側が社員に支払う残業代の負担が減ります。また社員の働きやすさが向上することで、優秀な人材が確保しやすくなるのです。
フレックスタイム制度を導入することで、企業は社員に働きやすい環境を提供し、優秀な人材が集めやすくなるというメリットがありますよ。
デメリット①勤務時間外に仕事の連絡が来ることがある
働く時間を自由に決められるフレックスタイム制度ですが、裏を返せば、同僚や上司、社外の人と勤務時間が合わない場合もあるということです。たとえば、自分は15時に退勤しても、取引先の人は18時まで働いているかもしれません。そのため勤務時間外に仕事の連絡が入ることは、従来の働き方と比較して多いと言えるでしょう。
勤務時間外に来た連絡に関しては、基本的には次の出勤時に対応すれば問題ありません。しかし、仕事関連の電話やメールを受け取ると、「休んだ気がしない」「気になってしまう」とネガティブな感情を持つ人も多くいます。仕事とプライベートの線引きが曖昧になってしまうケースがあることは理解しておきましょう。
デメリット②社内外のコミュニケーションが不足する
フレックスタイム制度では、社員全員が同じ時間で働くわけではないため、社員同士のコミュニケーションが不足する場合もあります。勤務時間が違うため会議の回数が減ったり、ちょっとした相談や確認などもしづらい場合もあるでしょう。
また、社外とのコミュニケーションにおいても、自分の勤務時間中なのに相手は勤務していないという状況が起こりやすくなります。その場合、相手の返答を確認するためには翌日まで待たなければなりません。個々が自由に働く時間を設定できるがゆえに、どうしても周囲の人とのズレが生じてしまう場合があることも覚えておきましょう。
デメリット③かえって長時間労働になる場合がある
フレックスタイム制度は業務効率の向上が期待できる仕組みですが、自由に働ける分、かえって長時間労働になる場合もあるでしょう。たとえば、9~18時と勤務時間が決められていれば、周囲の人も同じタイミングで定時を迎えるため、自然と退勤時間を意識しながら業務に取り組むことができます。
しかし退勤時間が個人によって異なると、仕事の終わりを意識しづらくなるため、自己管理能力が低い人は仕事が長引いてしまうケースがあります。職場の環境や仕事量にもよりますが、働き方が自由だからこそ一人ひとりの管理能力がもとめられることも覚えておきましょう。
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フレックスタイム制度を導入しているのはどんな企業? 2つの傾向を解説
就活生
フレックス制度にはメリットだけでなく、デメリットもあるのですね。
キャリアアドバイザー
その通りです。どちらも理解したうえで志望先を決めることが重要ですね。
就活生
ちなみにフレックス制度を導入している企業にはどのような特徴があるのでしょうか?
キャリアアドバイザー
良い質問ですね! それではフレックス制度を導入している企業の傾向について紹介しますね。
柔軟な働き方ができるフレックスタイム制度ですが、どんな仕事でも利用できるわけではありません。大前提として、就業規則にフレックスタイム制度を定めている企業に入社する必要があります。
では、どんな企業がフレックスタイム制度を導入しているのでしょうか。ここでは、フレックスタイム制度の導入実態について解説していきます。
企業規模が大きいほど導入率が高い
厚生労働省の令和4年就労条件総合調査によると、1000人以上の企業での導入率が1番多いとわかります。大企業ほど資金や人材にゆとりがあり、社員のために働き方改革を推進することができるためと言えるでしょう。
- 1000人以上 31.2%
- 300~999人 17.0%
- 100~299人 8.4%
- 30~99人 6.6%
また、フレックスタイム制度は全社員に適用しなければならないものではありません。一部の部署のみ適用されるケースもあるため、部署数の多い大企業は導入率が高くなりやすいのです。
IT系ベンチャー企業に多い
厚生労働省の平成30年就労条件総合調査によると、フレックス制度の導入率がもっとも高い産業は情報通信業、つまりIT業界になっています。システムエンジニアやWebデザイナーなどのIT系専門職は、業務における個人の裁量が大きいため比較的多くの企業で導入されていると言えるでしょう。
- 情報通信業 25.3%
- 学術研究、専門・技術サービス業 13.9%
- 複合サービス事業 12.3%
また、フレックス制度は自分の都合に合わせて働くことができる自由な働き方と言えるので、革新性やスピード感を重視するベンチャー企業にも多く見られます。
キャリアアドバイザー
ただしこれはあくまで傾向であり、企業文化や育成方針によってはあえてフレックスタイム制度を導入していない企業も存在します。就職先を選ぶ際は、必ず1社ごとにフレックスタイム制度の実施状況を確認してくださいね。
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キャリアアドバイザーコメント上村 京久プロフィールをみる
フレックスタイム制度は、同じ企業でも導入実態が異なることもありますよ。業務内容やライフスタイルによって、導入の対象になる範囲が定められていることがあるからです。
たとえば前述したエンジニアなどIT系職種にくわえ、Webデザイナーというクリエイティブ系の職種や企画を考える企画職などは個人の裁量で仕事を進めやすいため、フレックスタイム制度が導入されていることが多い傾向にあります。
ほかにも妊娠中や育児中の社員がフレックスタイム制度を利用できる場合もあります。企業によっては子どもが小学6年生になるまでフレックスタイム制度が利用可能なところもありますよ。
フレックスタイム制度が向いている人の特徴
ポジティブなイメージを持たれやすいフレックスタイム制度ですが、万人に適しているとは限らず、向き・不向きがあることも事実です。思わぬトラブルを避けるために、ここではフレックスタイム制度が向いている人の特徴を確認していきましょう。
個人での業務が多い専門職を目指している
フレックタイム制度はすべての仕事で導入できるわけではなく、向いている職種と向いていない職種があります。
たとえば、エンジニアや事務職、研究職など個人でおこなう業務が多く時間を問わず働ける職種は、比較的フレックスタイム導入率が高いです。そのため、これらの専門職を目指す人は、フレックスタイム制度に向いていると言えるでしょう。
逆に、営業職や製造職といった他者との関わりや時間の制約が大きい職種の場合は、フレックタイム制度にこだわっていると選択肢が少なくなってしまう場合があります。働き方ばかりに捉われていると視野が狭くなるので、そもそもフレックスタイム制度に適している職種であるかどうかを確かめておきましょう。
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こまめな連絡・情報共有ができる
フレックスタイム制度では、同僚や上司、取引先の人と同じ時間に働くとは限らず、直接会ったり電話で話したりすることが難しい場面も多くあります。そのような状況でも円滑に業務を進めるためには、過不足なく情報共有することが何より大切です。
具体的には、文面でも物事をシンプルかつわかりやすく説明するための高い言語化能力や、情報を取捨選択するための判断力がもとめられます。また、こまめにメールやチャットを確認することが苦にならない人も向いているでしょう。
自己管理能力が高い
フレックスタイム制度は、自由度が高い反面、自分で自分の業務を管理しなければならない厳しさも持ち合わせています。わからないことがあったときには、そのままにせず自分から行動に移さなければなりません。そのためスケジュール管理が得意で、行動力のある人は向いているでしょう。
誰かに指示されないとついだらけてしまう人や締め切りがギリギリになってしまう人は、フレックスタイム制度によってかえって仕事の効率が下がる場合があります。単に「自由に働けそう」と考えるのではなく、その裏にある責任やリスクについても考えてみましょう。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
フレックスタイム制度は、店舗での接客業や工場での製造業など職種によっては導入が難しい場合があるほか、周囲に遠慮しすぎる人には向いていない可能性があることに注意しておきましょう。
フレックスタイム制度は自分の都合に応じて始業時間が調整できる制度です。店舗や工場は時間を決めて営業していることが多いため、フレックスタイム制度が導入しにくい傾向にあります。またフレックスタイム制度は自分で始業時間が決められる分、周囲に配慮しすぎる人は遠慮してしまい希望の時間に出勤しにくいということも考えられます。
フレックスタイム制度を導入している企業で働きたい方は、自分の希望職種や業界、性格との相性を考えてみても良いですね。
フレックスタイム制度に関するよくある質問に回答!
フレックスタイム制度がどのようなものかわからない学生や、メリット・デメリットを知りたい学生もいるでしょう。そういった学生からよくある質問にキャリアアドバイザーが回答します。
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フレックスタイム制度とはどのような制度ですか?
フレックスタイム制度は生産年齢人口の減少や、働く人々のニーズの多様化といった課題に対応するために設けられた制度です。「9~18時」といったように勤務時間が固定されておらず、所定の総労働時間を満たしていれば労働者自身が働く時間を自由に決められるのが特徴ですよ。
多くの企業では出勤しなければならない時間(コアタイム)を設定していますが、中にはコアタイムがない「スーパーフレックスタイム制度」を導入している企業もあります。
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フレックスタイム制度のメリット・デメリットを教えてください。
フレックスタイム制度のメリットは、プライベートを充実させながら働けることです。出勤・退勤時間を調節することで、保育園の送迎や通院、趣味などの時間を確保しやすくなります。また、業務効率の向上や通勤ラッシュの回避にもつながることもメリットと言えるでしょう。
一方で、社内外のコミュニケーションの難しさや長時間労働になるリスクといったデメリットもあります。特に自己管理能力が低い人は、かえって業務効率が低下する場合があるため、自分に向いているか確かめたうえで志望先を選ぶようにしましょう。
制度理解が重要! フレックスタイム制度が自分に適した働き方か確認しよう!
フレックスタイム制度とは、労働者自ら働く時間を自由に決められる仕組みのことです。働き方改革や個人を尊重する価値観の普及によって、昨今ではIT系職種を中心に導入するケースが増えていますよ。
しかし、フレックスタイム制度は自由度が高い一方で、コミュニケーションの難しさや自己管理ができない場合のリスクなど、課題点も多くあります。また、業界や職種によっては導入が難しいケースも少なくありません。
メリットもデメリットもある働き方であることを踏まえ、フレックスタイム制度が自分の性格や目標に合っているかどうかを考えたうえで志望するか決めるようにしましょう。
フレックスタイム制度という言葉は聞いたことがあるのですが、いまいちどのような制度かがわかりません……。