【キャリア形成とは】大切になる4つの力も一緒に紹介

この記事のアドバイザー

熊野 公俊

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間在籍後、22歳で都内の大学へ入学。大学では心理学・教育学などを学ぶ。卒業後、大手総合人材サービス企業にて人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPOでの勤務を経て現職。将来の目標はキャリアコンサルタントとして幅広い人たちの前向きな一歩をサポートすること。皆さんのより良い一歩を応援できるご支援が出来ればと思います。

増子 航平

大学時代、北海道にてNPO法人の立ち上げ、子供の貧困問題・格差問題に取り組む。その後、新卒でポート株式会社へ入社しキャリアアドバイザーを務める。1年目は新人賞を獲得し、2年目でチーフに就任。仕事には人生の大半を費やすことになります。だからこそ仕事の楽しさを伝えたいです。どんな人にも活躍出来る場はあると思っています。それを見つけていきましょう!

コラムの目次

  1. なぜ今キャリア形成について考えることが大切なのか
  2. キャリア形成とは
  3. キャリア形成について考える時に意識すべき4つのポイント
  4. キャリア形成で必要な4つの力
  5. 学生のうちからキャリア形成への考えを深めておこう

なぜ今キャリア形成について考えることが大切なのか

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。今の日本では「キャリア形成」について考えることが大切だと言われています。その背景として、「働き方の多様化」「終身雇用の崩壊」「AIの台頭」など挙げられます。戦後の高度経済成長期では「キャリア形成=就職する会社でのキャリアパス」でしたが、終身雇用が崩壊しつつある今では、自分でキャリア形成について考え行動しないと、自身の生活を脅かす危険があります。

終身雇用制度は、戦後1950年ごろ日本で導入され始めたと言われています。その当時の日本は、高度経済成長期でどこの企業も業績は右肩上がりで、成長することが前提としてできたものが、終身雇用制度です。

しかし現在の日本では、業績不振で倒産する企業や、リストラや早期退職や希望退職を募る企業も増加しています。そのため、終身雇用制度は崩壊しつつあると言われています。終身雇用制度が崩壊しつつある今、キャリア形成について考えることは、例え大企業に努めていて大切だと言われています。この記事ではこの「キャリア形成」について詳しく解説していきます。

キャリア形成とは

キャリア形成とは、仕事での経験を計画通りに積んでいくことを言います。会社で用意された仕事をただ積み上げるだけではキャリア形成と言えません。自分で設定したキャリアプランに沿って、必要なスキルを磨いたり、必要な経験を積み上げる過程をキャリア形成と言います

大切なことは「明確なキャリアプラン」を描くことです。学生のうちから明確なキャリアプランを描くのは難しいですが、5年後、10年後何をしていたいか、どんなスキルを身に着けたいか、は考えておきましょう。

キャリアアドバイザーコメント

増子 航平

自分のやりたいことを見つけるには業界・業種理解が必要

大前提ですが、やりたいことがないのは当たり前だと思います。まだ働いた経験がない以上、やりたいことが見つかっていないことに悲観的にならないで下さい。自分のやりたいことを見つける第一歩として、業界・業種理解が必要です。

まずどんな仕事が世の中に存在するのか選り好みせずに把握しましょう。次に、自分が尊敬している人や目指している人がどんな人か考えてみましょう。自分が無意識に憧れている人がどんな人なのか細分化していくことで、自分のなりたい姿・やりたいことへのヒントになります。

キャリア形成について考える時に意識すべき4つのポイント

就活生

将来のためにキャリア形成について考えたいのですが、何から始めればいいのかわかりません。

キャリア
アドバイザー

仕事をした経験もない就活生にとっては難しいですよね。コツがあるので、ひとつずつ始めてみましょう。

ここからはキャリア形成について考える時に意識すべきポイントを紹介します。いきなり「キャリア形成について考えましょう」と言われても、何を考えて良いのかわからないでしょう。そこで4つのポイントを紹介するので、このポイントに沿って考えてみてください。

考える時は紙に書くことをおすすめします。頭の中で考えるだけだと、すぐに忘れてしまいます。後で見返した時にすぐに思い出せるよう、できるだけ詳しく考えを紙に書き出しながら進めてください。

①Will・Can・Mustのフレームワークに沿って考える

よく企業の面談などで使われるフレームワークに「Will・Can・Must」というものがあります。これはそれぞれ以下の観点から考えるためのフレームワークです。

フレームワーク
  • Will:将来やりたいこと
  • Can:今できること
  • Must:やるべきこと

これを元にキャリア形成を考える方法です。就活生の場合、CanとMustはほぼないでしょう。つまりWillをとことん考えてください。自分は何がしたくて、何がしたくないのか。Willを考えることで、そのWillに必要なスキルや経験が見えてきます

例えば、将来1級建築士の資格を取って、事務所を開きたいと考えた時、必要なスキルや経験を考えてみましょう。設計の知識やスキル、世間から自分の設計が評価された実績、仕事を取ってくる営業スキル、会社を経営するスキルや知識など色々あります。

それらを「Can:今できること」「Must:やるべきこと」に振り分けて考えましょう。これで今後、どのような経験を積んで、どのようなスキルを身につければ良いか明確になります。

②ロールモデルを見つける

上記で伝えたWillが見つからない、わからない人はロールモデルを見つけるという方法もあります。ロールモデルとは自分の理想とするキャリアを積んでいる人のことです。または理想とする人生を歩んでいる人です。これは身近な人でも、有名人でも構いません。「かっこいいと思う人」「憧れる人」と捉えるとわかりやすいでしょう。

実現したいことや、やりたい事が見つからない人は、ロールモデルを見つけて、その人のキャリアについて知りましょう。直接話を聞けるなら聞くことがベストです。有名人や歴史上の人物であれば調べましょう。その人の考え方やキャリアについて知ることで、自分のキャリア形成のヒントになるでしょう。

③やりたくないことをリストアップする

やりたくないことをリストアップすることもキャリア形成を考える上で大切です。やりたいことが見つからない人にはおすすめの方法です。やりたいことはなくても、やりたくないことはリストアップできるのではないでしょうか。

例えば「ずっとアルバイトとして働き続ける」「生活リズムが不規則になる仕事」「1日中人と話すことがない仕事」「人と頻繁にコミュニケーションを取る仕事」「責任が重い仕事」「1日中立ちっぱなしの仕事」など人により様々でしょう。

やりたくないことをリストアップすることで、それを元にやりたいと思えることを絞ることもできます。キャリア形成を考える時に試してみてください。

④積極的に人に話しを聞きにいく

ロールモデルとする人、先輩、自分の両親など、社会人の話を聞くこともキャリア形成を考える上で大切です。働くことを経験していないなら、まず実際に働いている社会人の先輩の話を聞いてみましょう。働くとはどんなことなのか、キャリアについてどう考えているのか、どんなスキルを持っているのか、などキャリア形成のヒントになりそうな事を聞いてみましょう。

できる限りたくさんの社会人に話を聞くことで、あなたの考えも明確になります。また、人は人と話すと考えが整理されると言います。それは自分の中で言語化できてないことを話そうとするので、その過程で考えが整理されるからです。上記3つを試して、手が止まってしまった時は人に話を聞きにいきましょう。

キャリアアドバイザーコメント

増子 航平

近い志向性を持つ先輩を参考にしてキャリアのイメージを深めよう

どんな学生様にも、個々の強みがあります。その強みが活きるキャリアの候補を選択肢として提示するようにしています。社会人として働く5年後や10年後の姿をイメージすることは難しいと思います。キャリア形成については尚更です。

本人の志向性に合わせて「近しい志向性を持つ先輩達はこんな風にキャリア(ポジションや仕事内容)を歩んでいるよ」といった伝え方をしているケースが多いですね。先輩達のキャリア事例と、説明会や選考で知った情報との紐づけをおこない徐々に明確なイメージにしていくことが大切です。

キャリア形成で必要な4つの力

次にキャリア形成で必要になる4つの力を紹介していきます。キャリア形成の過程は人により様々です。しかし、キャリア形成をしていく上で必要になる力は共通しています。専門的な知識やスキルももちろん大切ですが、ここでは共通して必要になる「力」を紹介します。人として成長する上でも大切になる力です。ここで覚え、今日から意識して磨いていきましょう。

①人間関係・社会関係を築く力

仕事は必ずチームで行います。チームとは複数の人間からなる集合体です。集合体で働く時に大切なのは、一人一人がメンバーとの関係性を築く力です。キャリア形成ではこの人間関係・社会関係を築く力が大事になります。人間関係や社会での関係を築けない人は、企業から求められていません。

企業はチームの集合体です。チームは関係性があって、初めて機能します。チームメンバー同士が連携するから個人で仕事をする時と比較して、2倍3倍の成果がでます。企業が人間関係・社会関係を築く力を求めている以上、キャリア形成では必須な力といえるでしょう。

②自分を理解し成長していく力

キャリア形成の過程で「成長」していくことは必須です。成長していくという前提でキャリアプランを考えるからです。そして、描いたキャリアプランの通りにキャリア形成をするなら、自分を理解することも大切でしょう。

「自分を理解し成長していく力」とは、自分の現在位置を正しく理解して、目標としている場所とのギャップを埋めていく力です。まず自分の現在位置を理解することから始めましょう。「自分には何ができて、何ができないのか」「自分は何が得意で何が苦手か」「自分は何が好きで何が嫌いか」。

正しい位置を理解して、目標までのギャップを明確にしましょう。そしてそのギャップを埋めるために必要なスキルは何か、ギャップを埋めるために必要な経験は何か、を明確にしましょう。このギャップが明確にできれば、行動に移します。このようにキャリア形成をする過程では自分を理解し成長していく力が必須と言えます。

キャリアアドバイザーコメント

熊野 公俊

わからないことがあっても自身で考え行動しよう

「自分の現在地と理想像との乖離」を話せる学生様が一番成長しそうだと感じますね。完璧に話せなくても、それに対して思考している学生は好印象です。例えば、質問をしてくる際に「〇〇どうするんですか?」という聞き方でなく、「〇〇に関してこう考えているのですが、どう思いますか?」といった聞き方が出来るような学生です。分からないことに対して他者に丸投げするのではなく、自身で考え行動すること。これが出来るか出来ないかで成長のスピードは大きく変わります。

③課題を発見して解決する力

上記の2つ同様、課題を発見して解決する力もキャリア形成には不可欠です。仕事をする上でも、キャリアを形成する上でも、必ず問題が生じます。本気になって取り組んでいるにもかかわらず、問題が起きないことはありえません。もし問題が起きない場合は、真剣に考えていないか、関わっていることについて、天賦の才があるかどちらかでしょう。

問題はだれでも発見することができます。しかし問題を課題へと変換するにはある程度経験が必要です。この変換をより正確にできる力がビジネスマンは求められています。どんな企業でも、社会の課題に対して働きかけることで、利益を生み出しています。課題を発見して解決する力は、どんなに役職が上がろうと求められる力なのです

日々の生活で自分の課題を見直してみましょう。どんなに小さな課題でも良いので、改善しようと行動することで、課題を発見して解決する力が身についてきます。小さな課題を解決し、それを繰り返すことで、やがてスキルへとなります。

④計画を立て実行していく力

冒頭でも伝えましたが、闇雲にキャリアを積み上げても、それをキャリア形成とは呼びません。現時点を理解して、そこからの理想とする姿を目標とするキャリアプランに沿って行動することが、キャリア形成です。そのため、キャリアを形成していく上で、「計画を立て実行していく力」は必要です。

計画を立て実行する力は「計画を立てる力」と「実行する力」から成り立ちます。日常生活の小さなことでも計画を立ててから行動を起こしてみましょう。計画を立てることを、頭のなかだけで完結させないことがポイントです。必ず紙やPCに言語化しましょう。行動した後に振り返る状態を作るためです。

「実行する」時のポイントは、計画の段階で「行動」をより明確にすることです。より明確な計画は実行するの助けになります。例えば、英語の試験で100点と取ると目標をおき、計画を立てたとしましょう。「毎日勉強を欠かさない」と「毎日教科書の20ページ分の内容を勉強をする」の2つの計画なら後者の方がより、行動が明確になり、実行しやすくなります。

学生のうちからキャリア形成への考えを深めておこう

まだ働いたこともないのに、キャリア形成について考えるのは難しいです。しかし、難しいからこそ実践してみてください。難しい故、大半の学生はキャリア形成について考えていません。これは就活では差別化につながります。

キャリア形成について考えることは、自己分析や、業界理解、志望理由に深みがでます。ここで紹介したポイントに沿ってまずは挑戦してみてください。

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