仕事を辞めたらすることは7つ! 手続きや退職後の支援制度も紹介

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退職後の手続きはこれでOK!仕事を辞めたらすることを7つに分けて解説!

目次

  1. 仕事を辞めたらすることを確認してスムーズに手続きを進めよう!
  2. 仕事を辞める前にまず確認! 退職にまつわる基本情報
  3. 「辞めたい」と思ってもすぐに辞められるわけではない
  4. 退職前後で必要な手続きは多いためスケジュール管理が重要
  5. 退職前に転職先を決めておくのがおすすめ
  6. まずは大枠をチェック! 退職直前~退職後対応までの具体的な流れとやること
  7. 2~1カ月前:退職日を決定
  8. 1カ月前:退職届の提出・業務の引継ぎ
  9. 2週間前:取引先への挨拶
  10. 退職日:貸与品の返却・書類の受取
  11. 退職後:公的な手続き・転職先への入社手続き
  12. 仕事を辞めたらすること7つ! すぐに就職しない場合の手続きの順番をチェック
  13. ①健康保険加入の手続き
  14. ②年金種別変更手続き
  15. ➂雇用保険(失業保険・失業給付金)の申請手続き
  16. ④住民税の納付手続き
  17. ⑤会社からの未払いがないかを確認する
  18. ⑥確定申告
  19. ⑦転職に向けて準備を始める
  20. 知って活用しよう! 退職後のサポートとなる6つの制度
  21. ①失業保険
  22. ②求職者支援制度
  23. ➂求職者支援資金融資制度
  24. ④傷病手当金
  25. ⑤特例一時金
  26. ⑥就職促進給付金
  27. 退職後の転職は空白期間をできるだけ作らないようスピード感のある対応がマスト!
  28. 仕事を辞めたあとに転職する際の5つの重要対策
  29. ①まずは求人サイトに登録するなど情報収集を始める
  30. ②「転職したら何をしたいか」と転職の軸を明確にする
  31. ➂自分の強みなどを前職の経験から見出し言語化する
  32. ④ポジティブな方向に退職理由をまとめる
  33. ⑤転職ならではの面接での頻出質問対策を進める
  34. 要チェック! 仕事を辞めてから再就職する際に頼れる相談先
  35. 出身大学のキャリアセンター
  36. 就職エージェント
  37. ハローワーク
  38. 仕事を辞めるときに確認しておくべき3つのこと
  39. ①自己都合退職と会社都合退職のどちらになるのか確認する
  40. ②退職前に「返却するもの」「受け取るもの」を確認する
  41. ➂再就職まで期間が空く場合は期間中にしたことをメモしておく
  42. 仕事を辞めたらすることを確認して次のキャリアへの一歩を踏み出そう!

仕事を辞めたらすることを確認してスムーズに手続きを進めよう!

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

「仕事を辞めたら何をすべきなのでしょうか?」
「退職の手続きの流れは?」

仕事を辞めようとしている人から、このような相談を受けることがあります。仕事を辞めようか考え始めたら何をしたら良いのか悩みますよね。特に初めて退職するのであれば手続き面でも知らないことも多いと思います。

スムーズに次のキャリアに向けて準備を進めていくには、退職後に「すべきこと」を把握しておくことが大切です。退職の流れや仕事を辞めたらやるべきことを具体的に解説したうえで、退職後の転職を進めるポイントなどを解説します。

仕事を辞めたあとおすすめの相談先や確認しておくべきことも合わせてお伝えするので、仕事を辞めた人も辞めようと考えている人も、一緒に自分が何をすべきか考えていきましょう。

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仕事を辞める前にまず確認! 退職にまつわる基本情報

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仕事を辞めたいと考え始めたとしても、いきなり退職届を出すのは少し待ってください! 初めての退職だからこそ、知っておくべきことがたくさんありますよ。

退職には、さまざまな手続きがあります。退職の意思が固まったら、「すべきこと」をリストにまとめて退職日までのスケジュールを組むことが大切です。

転職先が決まっている場合と、そうでない場合で手続きの流れや必要書類が異なるケースもあります。手続きに抜けがあると、退職後の転職までに時間を要するおそれもあるので注意しましょう。

ここからは、仕事を辞める前に確認しておきたい基本情報を解説します。

退職前に押さえておきたい2つのポイント
  • 「辞めたい」と思ってもすぐに辞められるわけではない
  • 退職前後で必要な手続きは多いためスケジュール管理が重要

「辞めたい」と思ってもすぐに辞められるわけではない

仕事を辞めるには、現職の引継ぎや顧客への挨拶まわりのほか、公的な手続きなど「すべきこと」がたくさんあります。それらのことを踏まずに、すぐに仕事を辞められません。

仕事を辞める場合は、事前に何をすべきなのかをしっかりチェックし、そのうえで退職日を設定することが大切ですよ

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在職中に次の転職先が決まっている場合は、退職にまつわる手続きを加味して入社日を決定する必要があります。

退職前後で必要な手続きは多いためスケジュール管理が重要

仕事を辞めるとなっても、退職前後ですべきことは多岐にわたります。退職までの間、日常業務をやりつつ引継ぎをし、必要な手続きを進めなければなりません。なので、退職前後ですべきことを洗い出し、退職日を起点としてしっかりスケジュールを組むことが不可欠です。

一つひとつ「すべきこと」が完了したらチェックを入れるなどして、抜け漏れのないように進めましょう。

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転職の時期は、周囲への配慮や入社への不安などからストレスを抱えやすい時期でもあります。スケジュールには余裕を持たせることが大切ですよ。

根岸 佑莉子

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「やっぱり退職したくない」そんなときは退職届の取り下げが可能か確認しよう!

退職届は原則として取り下げはできませんが、場合によっては撤回できるケースがあります。

たとえば、退職が成立するのは退職届を提出後、会社が受理して承諾したときです。承諾される前なら退職の申し入れを撤回することができます。また承諾後に本人の意思だけで撤回することは難しいですが、会社の同意があれば可能な場合もありますよ。

もし、退職届を提出した後に「やっぱり取り下げたい……」と思った場合は、あきらめる前に撤回が可能かどうか会社に相談してみましょう。はっきりとした事情を伝えれば会社側もあなたの意思を汲んで取り下げを認めてくれる可能性があります。

退職前に転職先を決めておくのがおすすめ

「転職先は在職中に決めておくのが良いのか」「転職後に転職活動を進めれば良いのか」わからない人もいるはずです。どちらのケースにもメリット・デメリットはありますが、退職前に転職先を決めたほうがメリットは大きいといえます

退職前に転職先を決めるメリットとデメリット
  • メリット
    収入が安定する
    ブランクなく次のキャリアに進められる
  • デメリット
    現職と並行して転職活動するため忙しい
退職後に転職活動をするメリットとデメリット
  • メリット
    転職活動の準備に時間を割ける
  • デメリット
    収入がなくなる
    転職活動が長引きやすい
    無職の期間が長期化して転職しにくくなる

39点以下は要注意!
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まずは大枠をチェック! 退職直前~退職後対応までの具体的な流れとやること

退職徳善~退職後対応までの仕事をやめあらすることの具体的な流れ

退職後にすべきことは、具体的にどんな流れで退職手続きを進めていけば良いかも押さえておきましょう。スムーズに退職手続きを進めるためにも、時系列で4段階に分けて大まかな流れを解説します。

ここで解説する退職手続きの大枠を押さえて、退職日から逆算してスケジュールを組むことが大切です。また、それぞれの段階で必要な書類や手続きもあわせてチェックすると抜けを防止できますよ。

2~1カ月前:退職日を決定

「退職日を決定する」これが退職手続きの最初の一歩です。まず退職の意思を直属の上司へ伝えます。一般的に、退職したい日から2~1カ月前に退職日を決定しましょう。

なお、民法上、正社員のような雇用契約では2週間前に退職の意思表示を伝えれば良いと規定されていますが、就業規則の規定が優先されます

退職日の間際に退職の意思を伝えると、後任者の手配や引継ぎ、取引先への挨拶まわりを十分にできなくなる可能性もあるため、余裕を持って退職日を伝えることが大切です。

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新たな気持ちで次のキャリアに進むためにも、誠実に退職手続きを進めていきましょう。

1カ月前:退職届の提出・業務の引継ぎ

退職日の1カ月前に、退職届を提出します。法的には退職届の提出は義務化されていませんが、就業規則に提出が規定されているケースもあります。退職届の要否がわからない場合は、上司に相談しましょう。

ただし、会社都合で退職する場合は、退職届の提出がもとめられないことがほとんどです。提出をもとめられたら、「退職推奨に伴い」「部門編成のため」などと具体的に退職理由を記載します。「一身上の都合により」とすると自分都合の退職と認識されるため、退職理由を正しく記載することが大切です。

2週間前:取引先への挨拶

退職日の2週間前には、取引先への挨拶をしましょう。以下の点に注意が必要です。

退職時の取引先への挨拶をするときの注意点
  • 具体的な転職理由や転職先の企業名、業界は伝えない
  • 取引先の担当者が安心してもらえるように後任を紹介する

取引先企業との仕事が停滞しないよう、誠実な対応が求められます。後任の担当者を紹介する際は、「頼りになる人材」であることを伝え、これまでと変わらず関係を維持できるように配慮しましょう

取引先が現在の会社の競合企業である場合や社員の退職に関する情報を社外に通知したくない企業もあります。そのため、取引先への挨拶の前に会社の意向を確認しておきましょう。

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退職までの間は、引継ぎや残っている業務などで何かと忙しくなります。懇意にしていた人や取引先の人などに挨拶のメールをしましょう。このとき、直接会って挨拶できなかった人にはお詫びの一言を入れると誠実な印象を残せます。挨拶の際はネガティブな表現は避け、感謝の気持ちを伝えましょう。

退職日:貸与品の返却・書類の受取

退職日にすることは、おもに以下の2つです。

退職日にすべきこと
  • 貸与品の返却
  • 書類の受取

会社のパソコンや備品などの返却だけでなく、退職・入社手続きに必要な書類を忘れずに受け取りましょう。このほかにも、引継ぎの最終確認や社内外への再度の挨拶、デスク・ロッカーの片づけなど、退職日にもすることはたくさんありますよ。事前にやるべきことは整理しておきましょう。

退職時に受け取るべき書類リスト
  • 雇用保険被保険者証
  • 源泉徴収票(退職日以降発行になるので、郵送してもらえるように伝える)
  • 離職票(失業給付金の受給手続きをするときに必要・こちらも退職日以降の発行になる)
  • 年金手帳

退職後:公的な手続き・転職先への入社手続き

退職後には、役所で公的な手続きをしましょう。具体的な手続きの内容については、次の章で解説します。保険・年金・税金に関する手続きをして、転職先への入社準備を進めていきます。手続きに抜けがあると、もらえるお金や受けられる制度を逃すことになりかねません。チェックリストを作り、着実に手続きを進めましょう。

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在職中に次の転職先が決まっていない場合は、この段階から転職活動を進めていくことになります。転職活動のために時間を割けるよう、手続きの流れや順番を押さえてスムーズに進めていくのが大切ですよ。

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仕事を辞めたらすること7つ! すぐに就職しない場合の手続きの順番をチェック

仕事を辞めたらするべき7つのこと

大まかな退職までの流れを確認したところで、ここからは退職後の公的な手続きの順番を解説します。ただし、退職後にすぐ就職する場合と、そうでない場合で手続きの内容が異なる点に注意が必要です。

退職後にすぐ就職する場合に転職先で提出が求められる書類
  • 雇用保険被保険者証
  • 年金手帳
  • 雇用保険被保険者証
  • マイナンバーカード
  • 源泉徴収票
  • 健康保険被扶養者異動届(扶養家族がいる場合)

これらの書類の中には、前職の会社から送られてくる書類もあります。書類が整ったら、早急に提出しましょう。

前職の会社からもらう必要がある書類と手続きの仕方
  • 雇用保険被保険者証
    退職日当日に渡されることが多い
  • 健康保険資格喪失証明書
    退職前に会社に伝えて発行してもらうのが一般的。退職後以降の発行になるので郵送などでの受け取りになる
    ※国民健康保険に加入する際に必要な証明書であるため、転職先で社会保険の手続きをするときは基本的には必要ありませんが、念のためもらって保管しておきましょう。
  • 年金手帳
    会社に保管されている場合は返却の依頼をする。万が一返却されないときは、年金事務所に行って「基礎年金番号」を聞いておく必要がある
  • 雇用保険被保険者証
    基本的には退職日に手渡しされるか、自宅に郵送されるなどで受け取れる
  • 源泉徴収票
    退職後に発行されるため、退職後1カ月程度経ってから郵送で届くことが多い

ここからは「すぐに就職しない場合の手続き」を詳しく解説していきます。自分の状況に合わせて、必要な手続きをチェックしましょう。

①健康保険加入の手続き

国民皆保険制度である日本では、どんな人でも健康保険に加入し保険料を支払うことでお互いの医療費を補い合っています。健康保険には就業状況によって加入するものが違い、会社に勤務している場合はその会社が所属する健康保険に加入することになります。

そのため、退職後には会社で入っていた健康保険についてはその資格を失い、退職してすぐに就職しない場合は、自分で市町村が運営する国民健康保険に加入の手続きをしなければならないケースがあります。国民健康保険に加入する場合は、健康保険資格喪失証明書が必要になるため、退職前に前職の会社に発行が可能か確認しておきましょう。

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退職から入社までに期間が空く場合は、任意継続被保険者制度の利用や、国民健康保険への加入手続きが必要です。また、会社勤めの家族がいる場合は家族の健康保険の扶養者として加入できますよ。

②年金種別変更手続き

年金の手続きも必要です。退職後すぐに転職する場合、転職先が法人なら転職先の会社が厚生年金の加入手続きをしてくれます。しかし、退職した次の月以降に転職する場合や、退職後に個人事業主や雇用主になる場合は、厚生年金ではなく国民年金に加入することになるのです

年金種別変更手続きに必要な書類
  • 年金手帳
  • 印鑑
  • マイナンバー
  • 離職票・退職証明書

お住まいの役所にこれらの書類を提出しましょう。

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国民年金への加入手続きは、原則、退職日の翌日から14日以内となっていますが、過ぎてしまっても未納分を支払えます。

➂雇用保険(失業保険・失業給付金)の申請手続き

雇用保険の失業手当は、いわゆる失業保険・失業給付金といわれるものです。退職後に就職活動をする期間に受けられる給付金のこと。退職後にすぐ就職しない場合、退職理由が自己都合による場合に限らず、会社都合の場合のほかどのような理由であっても、所定の条件を満たせば受給対象となります

失業手当を受け取るための条件
  • 積極的に就職しようとする意思はあるものの失業状態である
  • ハローワークに求職の申入れをしている
  • 雇用保険の被保険者期間が一定期間経過している

なお、雇用保険の被保険者期間は、離職理由によって変わります。以下を参考にしましょう。

離職理由別の被保険者期間
  • 自己都合の場合:退職日以前の2年間に12カ月以上
  • 会社都合または特定理由離職者の場合:退職日以前の1年間に6カ月以上
手続きに必要な書類
  • 雇用保険被保険者証
  • 雇用保険被保険者離職票
  • 写真(縦3センチ×横2.5センチ)×2枚
  • マイナンバーカード・通知カード
  • 本人名義の普通預金通帳、又はキャッシュカード
  • 印鑑
  • 身元確認書類
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申請してすぐに給付金をもらえるわけではありません。ハローワークでの手続きから受給までに2カ月程度かかる場合もあります。早めに手続きを進めておきましょう。

④住民税の納付手続き

住民税は、前年の1月から12月までの所得に対して課された税額を、その年の6月から翌年の5月までの期間納めるものです

住民税の納付方法には以下の2つがあり、退職時期で異なります。

住民税の納付方法
  • 1月1日から5月31日に退職した場合:一括徴収
  • それ以外の月に退職した場合:一括徴収または普通徴収

一括徴収は、5月分までの住民税を給与から一括で徴収する方法です。会社が手続きをしてくれるので自分でする必要はありません。

一方で、普通徴収の場合は、一括徴収と普通徴収のどちらかを選択可能です。退職月までは給与から天引きされ、残りについては自宅に届いた納付書で納税する必要があります。

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6月から12月の間に退職するときは、会社に「一括徴収」なのか「普通徴収」なのかの意思表示をしておきましょう。

⑤会社からの未払いがないかを確認する

仕事を辞めてから、会社からの未払いが発覚して請求できるケースがあります。

よく未払いとなるものには以下が挙げられます。

会社から未払いが発生するものの例
  • 残業代
  • 退職金
  • 解雇予告手当

未払いの残業代は、退職後も請求できます。ただし、残業代の請求には時効があり、支払日から2年経過した分から消滅していくので注意が必要です

退職金については、会社が支払うことは義務化されていません。退職金の支払いについてのルールは、会社によって異なるので就業規則などで確認しておきましょう。

解雇予告手当とは、労働者が解雇されるときに会社から30日前に予告されていない場合に請求できるものになります。ただし、天災ややむを得ない事情がある場合は、解雇予告手当を請求できません。

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退職後も、転職活動や入社準備などで忙しい日が続くかもしれません。しかし、請求できるものを逃してしまわないように、会社からの未払いがないかどうかきちんと確認することが大切ですよ。

長尾 美慧

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退職時のトラブルは専門家への相談がおすすめ

仕事を辞めるときに起こりやすいのが、解雇や残業代に関するトラブルです。1人で対処することが難しい場合が多いので、トラブルが起きたときやわからないことがあるときは弁護士の相談しましょう。

弁護士は労働法や関連する法律に詳しく、適切なアドバイスをしてくれます。また必要に応じて法的な手続きをサポートしてくれるので、あなたの心強い味方になるでしょう。

トラブルを避けたり、解決するために専門家のサポートを受けることは非常に役立ちます。特に法的な問題は自分では対処しきれないことが多いので、専門家に相談してサポートしてもらってくださいね。

⑥確定申告

退職したら所得税の確定申告が必要です。確定申告できる期間は、2月16日から3月15日なので、期間内に手続きしましょう。

退職した年に転職する場合は、転職先の会社で前の会社の税金もあわせて年末調整を受けます。一方で、退職した年に転職しない場合は、自分で確定申告して納め過ぎている所得税の還付を受ける必要があります

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確定申告の手続きは、税務署で必要書類を作成して提出する方法や、国税庁のWebサイト「確定申告書等作成コーナー」で必要事項を入力する方法がありますよ。

⑦転職に向けて準備を始める

退職にまつわる公的な手続きが済んだら、いよいよ転職に向けて準備を始めましょう。転職までのブランクをなるべく空けないように着実に準備を進めることが大切です。あなたにマッチする転職先を選び、新たなキャリアをスタートしていきましょう。

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転職先の企業選びのポイントは後述しますが、おもに以下の2つが軸になります。
・「企業研究」で志望企業の情報収集をしっかり行う
・「自己分析」で自分のスキルや経験を分析する

知って活用しよう! 退職後のサポートとなる6つの制度

仕事を辞めてから、転職先が決まるまでは生活面での不安がつきものです。退職後にサポートを受けられる場合は精度として多くあるため、まずはどんなサポートがあるのかを知っておきましょう。

ただし、サポートを受けるには、手続きを踏まなければなりませんのでその注意点も合わせてお伝えしていきますね。

ここからは、退職後のサポートとなる6つの制度を解説します。必要な手続きをチェックして制度をうまく活用し、次のキャリアに向けて歩みを進めましょう。

①失業保険

失業保険は、先述したとおり、退職後に再就職までの期間の生活費を国が支給してくれる制度のことです。支給条件や必要な書類については、すでに解説したとおりです。

失業保険でもらえるお金の計算式
  • 給付日数×基本手当日額

基本手当日額は以下の計算式で算出でき、年齢によって上限額が決められています。

基本手当日額の求め方
  • 賃金日額(退職前6カ月の賃金合計÷180)×所定の給付率(50~80%)
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失業保険を給付できる期間は、たとえば会社都合による退職であれば90~330日です。この日数は退職理由や年齢、雇用保険の加入期間で異なります

自己都合の場合は雇用保険の加入期間によります。

自己都合の場合の雇用保険の加入期間別給付期間
  • 10年未満:90日
  • 10年以上20年未満:120日
  • 20年以上:150日

②求職者支援制度

求職者支援制度は、就職できなかったときに、就職やスキルアップに必要なスキルの習得のために国が補助してくれる制度です。月10万円の生活支援の給付金を受けながら、無料の職業訓練を受けられます。

求職者支援制度の利用条件
  • 雇用保険の受給者でない
  • ハローワークで求職の申し込み中
  • 就職意思がありすぐに働ける人
  • 在職中であれば週20時間未満の就労である
  • フルタイム希望である
  • 年金受給者でない
  • ハローワークによる認定

職業訓練校についてはこちらの記事でさらに詳しく解説しているので、気になる人はチェックしてみてください。
職業訓練校は目指す未来への近道|選び方×使い方がわかる4ステップ

➂求職者支援資金融資制度

「求職者支援制度」で受けられる10万円の支給では足りない人に、求職者支援金融資制度があります。月10万円では生活が困窮する人に向けて、お金を貸し付けてくれる制度です

あくまでもお金を借りられる制度であり、返済が免除されるわけではありません。金額は1万円単位で選択できるため、必要な金額を借りられます。

求職者支援資金融資制度の利用条件
  • 職業訓練受講給付金の支給決定を受けた人
  • ハローワークで求職者支援資金融資要件確認書の交付を受けた人
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この制度を利用する場合は、返済が必要であることを踏まえて、必要な金額だけ借りるようにしましょう。

④傷病手当金

傷病手当金とは、ケガや病気で働けなくなってしまった人が活用できる手当のこと。失業手当では対象に含まれていない「ケガ」「病気」が原因で働けない人も、対象になります。失業保険を受給している人が、受給期間に15日以上、ケガや病気で働けず、求職活動ができない場合に支給されるものです。

なお、傷病手当金と失業手当はどちらかしか受給できません

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傷病手当の受給額は失業手当と同額です。失業手当を支給した後にケガや病気で働けない場合は、必ず傷病手当金の申請手続きをしましょう。

⑤特例一時金

特例一時金とは、短期特例被保険者だった人が失業したときに支給される手当のことです

短期特例保険者の条件
  • 4カ月以内の期間を定めて雇用される人
  • 1週間の所定労働時間が30時間未満の人
特例一時金を受給できる条件
  • 離職日以前の1年間で11日以上働いた月が通算して6カ月以上ある
  • 失業状態にある

特例一時金の受給額は、基本手当日額(離職前の賃金をもとに算出した1日あたりの支給額)の40日分に相当する金額です。自分が短期特例保険者に該当するのかを確認し、受給条件や支給額を把握しておきましょう。

⑥就職促進給付金

就職促進給付金は、早期に再就職することを促進するために支給されるものです

就職促進給付金の種類
  • 再就職手当
  • 就業促進定着手当
  • 就業手当
  • 常用就職支度手当

早く再就職すればするほど給付率が高くなる仕組みとなっています。ただし、再就職手当を受給するためには、決まった条件をすべて満たしている必要があるため、まずは厚生労働省の「再就職手当のご案内」で条件を確認し、自分は給付を受けられるのかをチェックしておきましょう。

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給付が可能な期間は、退職が会社都合なのか自己都合なのかでも変わります。いずれにせよ、自分が条件を満たせているのか、そして給付期間や給付率はどれくらいになるのかを確認してくださいね。

退職後の転職は空白期間をできるだけ作らないようスピード感のある対応がマスト!

仕事を辞めてから転職する場合は、入社までのブランクをなるべく作らないようにしたほうが良いです。しかし、転職活動も思ったように進まず、想定より転職期間が長引いてしまうケースもあるはずです。

ブランクの期間について、転職で不利になる基準はありません。ただし平均的な転職活動期間は2~3カ月といわれているため、半年以上ブランクが空かないように意識すると良いでしょう

ブランクが空いている人に対して、会社の採用担当者は「企業に求める理想が高いのではないか」「柔軟性や機動性に乏しいのではないか」と思うケースもあります。ブランクが半年以上空いてしまう場合は、なぜ転職までに期間が空いたのかしっかり説明できるようにしておきましょう。

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どんなに優秀で仕事ができる人でも、一度仕事を辞めてしまうと時間の感覚が鈍ってしまいます。目的意識を持って、自分の中で「〇月までに内定獲得する」と期限を定めて転職活動に取り組むことが大切です。

仕事を辞めたあとに転職する際の5つの重要対策

仕事を辞めたあとに転職する際の5つの重要対策

退職後は次のキャリアに向けて準備を進めようとする人が多いです。転職までの空白期間を長引かせたくないものの、自分に合う理想の企業への転職を成功するために、焦らず着実に準備を進めていきたいですよね。では、転職準備をどう進めたら良いのでしょうか。

ここからは、次のキャリアへ歩みを進めるために、転職活動の流れと対策を解説します。

①まずは求人サイトに登録するなど情報収集を始める

求人サイトに登録することが、転職活動の第一歩です。転職を希望する時期の3カ月前から半年前くらいに登録するのが一般的です。求人サイトに登録すれば、取り扱われている求人を検索でき、興味のある企業へ応募できますよ。

一人では得られる情報に限りがありますよね。志望業種が絞り切れていない場合も、複数の業種から気になる企業を選べます。

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具体的な転職時期が決まっていなくても、求人サイトへ登録できますよ。

②「転職したら何をしたいか」と転職の軸を明確にする

次に、現段階で考える転職後の目標を設定することが重要です。転職後の「したいこと」や「なりたい姿」を設定しましょう。このように達成すべき転職の目標を定めることで、「どんな企業に転職したら良いのか」「志望企業に転職するのに足りないスキルは何か」といった転職の軸が明確になります。

たとえば、「転職後はIT関連のサービスや商品を社会に伝えて地方に住む人にもっと便利な暮らしを提供したい」という目標があるなら、全国に視点を構えるIT系の営業職が転職先候補に挙がります。

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「したいこと」は、最初は漠然としたものでも良いでしょう。転職を進め、気になる業種の会社説明会や選考などが進む中で、軸がより具体化されていく場合もありますよ。

塩田 健斗

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したいことがないときは興味や関心があることを深掘りしてみよう!

「転職はしたいけど、具体的に何がしたいのかはわからない……」そんなときもありますよね。そこで役に立つのが、これまでの経験を丁寧に振り返ってみましょう。仕事に関することだけでなく、日常生活のちょっとしたことでも大丈夫ですよ。

幼少期、学生時代、社会人になってから興味や関心を持ったこと、好きなこと、夢中になったことを思い出して書き出してみてください。そのなかから仕事に関連付けられるものや、今まで身につけたスキルが活かせることがないかを考えてみましょう。

やりたいことが初めから明確に決まっているわけではありません。まずは少しでも興味が湧くことや、スキルが活かせそうなことを考えてみてください。そこから職種について調べていくうちに、したいことが見つかる可能性もありますよ。

転職の軸がなかなか見つからない人は、こちらの記事を読んでみてください。転職の軸の例から見つけ方までキャリアアドバイザーが解説していますよ。
転職の軸60選! 自分だけの軸を見出すカギは不満の言語化にあり

➂自分の強みなどを前職の経験から見出し言語化する

転職活動を進めるために、自分の「強み」「スキル」をきちんと分析して言語化することが不可欠です。転職の準備として「自己分析」を徹底しておこなうことで、転職後の企業とのミスマッチを防止できますよ。

自分の「強み」「スキル」は、前職の実績や過去の経験から見出せます。過去の実績や経験を洗い出す際は、できる限り具体的なエピソードもあわせてピックアップしましょう。面接で回答する際、エピソードを交えてアピールするとより話に説得力を持たせられるのです。

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20代などで経歴が浅く具体的な実績が思いつかない場合は、些細なことでも構いません。「提出書類の期限に遅れたことがない」「自分から同僚に挨拶するよう心がけていた」なども、あなたの「強み」としてアピールできますよ。

自己分析の詳しいやり方はこちらの記事で解説しているのでチェックしてみてください。

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④ポジティブな方向に退職理由をまとめる

転職面接では、退職理由を質問されることがあります。退職理由は、できるだけポジティブな方向にまとめ、志望動機と一貫性を持たせることが大切です

採用担当者は、退職理由を質問することで、「入社後にすぐ辞めてしまわないか」を知りたいと思っています。退職理由をとおして応募者の仕事への向き合い方や価値観を探り、自社との相性を見極めるのです。

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「やりたいことをかなえるには御社しかないと考えた」とポジティブに転職理由をまとめ、志望動機へとつなげると効果的ですよ。

成瀬 遼

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課題解決能力を見極める意図で退職理由を聞かれることもある

どの職場にも困難はつきものです。その困難に直面したときにどう乗り越えるのかを知るために、企業側も退職理由を確かめたいと思っています。

壁に直面したときにどんなふうに対処し、解決するのか。そんな問題解決能力を計るうえでも、この質問への回答は役立ちます。あなたが困難に立ち向かえる人材かどうかを見極める材料になるのです。

だからこそ回答をするときには過去の不満や不安にどのように向き合い、解決策を見つけ、どう成長したのか、何を学んだのかを具体的に伝えることが大切です。

その経験を通じて得た教訓やスキルが、新しい職場での活躍につながるというふうに締めくくることで、いっそう好印象を残すことができますよ。

仕事がしんどいから退職をしようと思っている人は、こちらの記事で退職理由の伝え方を押さえておきましょう。
退職理由「しんどい」は伝え方に要注意! 退職~転職で役立つ回答法

⑤転職ならではの面接での頻出質問対策を進める

志望企業の内定を獲得するためには、面接対策を講じることが必須です。転職面接は、あなたの印象を決定的なものにする場でもあります。短い面接時間の中で、あなたの長所やスキル、実績などをアピールして、高い評価を得られるようにしたいですよね。

事前に質問内容を想定して、どんな質問にも柔軟に対応できるように準備を進めましょう。質問内容は応募する職種や企業によって異なりますが、以下の点は共通して質問されやすいです。

転職の面接での頻出質問
  • 志望の意思を確認する質問
    「同じようなサービスを提供する企業はたくさんある中で、なぜ弊社を希望したのですか?」「入社後に挑戦したいことはありますか?」
  • キャリアに対する考え方やビジョン、パーソナリティに関する質問
    「10年後のなりたい姿や、キャリアプランを教えてください」
    「同僚はあなたのことをどう評価していると思いますか?」
    「今の仕事で抱えるストレスや不満はありますか? どのように解決策を見出していますか?」
    「あなたの長所・短所は何だと思いますか?」
    「自己PR・自己紹介をお願いします」

回答する際は、以下の点を押さえましょう。

面接での回答のポイント
  • 結論を先にして1~3分程度にまとめる
  • 具体的・論理的に話を展開する
  • スキルや長所の質問に対しては具体的な数値やエピソードを交える

要チェック! 仕事を辞めてから再就職する際に頼れる相談先

転職活動を進めるのに一人では太刀打ちできない場合もあります。転職活動では企業や業界のあらゆる情報を収集して自分に必要な情報かどうかを取捨選択する必要があり、その作業にプロの視点が欠かせないからです。第三者の客観的な視点を取り入れるという意味でも効果的ですよ。

しかし、実際にどこへ相談したら良いのかわからないケースもあるはず。ここからは、仕事を辞めてから転職する際にサポートを受けるべき相談先について解説します。

出身大学のキャリアセンター

多くの大学に設置されているのが、「就職課」ともいわれることもある「キャリアセンター」です。

キャリアセンターとは?
  • キャリアセンターは、就職支援や進路支援業務をおこなう専門部署のこと

基本的には、大学の在学生が利用の中心ですが、卒業生も就職支援の対象となるケースもあります

キャリアセンターのサポート内容は大学によって異なるものの、おもに以下のサポートを行っています。

キャリアセンターのサポート内容の例
  1. 就職の個別相談
  2. 求人掲載
  3. 応募書類の添削
  4. 面接対策
  5. インターンシップの紹介
  6. 就職イベントの情報・独自の就活資料の掲載や配布
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キャリアセンターだけでなく、この後に解説する就職エージェントと併用すると効果的ですよ。就職サイトや就職エージェントで得られる情報と比べてキャリアセンターの情報量は少ない傾向があるからです。

就職エージェント

就職エージェントは、人材紹介会社ともいわれ、採用を検討する企業と応募者をつなぎ、転職を支援するためにサービスを提供する会社です。応募から内定まで採用企業とのやり取りを代行してくれる点で、就職サイトと異なります。

就職エージェントに依頼する利点は、応募書類や面接に関して転職の専門家からアドバイスをもらえることです。また企業の最新情報を得られる点も、転職活動を有利に進めるうえで不可欠といえます。

ハローワーク

お住まいの近くにあるハローワークに相談する方法もあります。ハローワークをとおして転職活動を進めて内定獲得できたという人も。ただし、企業選びや履歴書・職務履歴書の作成については、自分で進めていくことが基本です。ハローワークの活用を検討している人は、そのメリット・デメリットを理解しておきましょう。

メリット
  • 求人数が多い
  • 地元求人を多く保有している
  • 職業訓練を受けられる
デメリット
  • 利用者が積極的に行動することがもとめられる
  • 窓口の相談員によって対応力が異なる場合ある
  • 求人の写真が少なく社風がわかりにくいケースも
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効率的に転職活動を進めるには、ハローワークの特徴を押さえたうえで、転職エージェントからのサポートも受けると良いですよ。

ハローワークの活用方法についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、就活に役立てましょう。
ハローワークとは? 使い方や就活に役立つ8つのサービスを徹底解説

仕事を辞めるときに確認しておくべき3つのこと

ここまで仕事を辞めたら「すること」を中心に、退職後に転職活動を進めるポイントなどを解説してきました。

しかし、退職時の流れや押さえておくポイントは、転職理由や転職までの空白期間、今勤めている会社の意向などによって変わってきます。なので、次のキャリアへスムーズに進むためにも、いくつかポイントを押さえておくことが大切です。

ここからは、あなたが仕事を辞めるときに確認しておくべきことを解説していきます。

仕事を辞めるときに確認しておくべきこと
  1. 自己都合退職と会社都合退職のどちらになるのか確認する
  2. 退職前に「返却するもの」「受け取るもの」を確認する
  3. 再就職まで期間が空く場合は期間中にしたことをメモしておく

①自己都合退職と会社都合退職のどちらになるのか確認する

仕事を辞めるときは、退職理由を確認することが大切です。退職理由によって、退職の手続きが不要になったり、給付金が支給されなくなったりするためです

自己都合退職のおもな事例
  • 結婚・子育て・転居などのライフイベント
  • 病気・介護などの家庭に関する事情
  • 違反行為など自己理由にもとづく懲戒解雇
  • キャリアアップ
会社都合退職のおもな事例
  • 会社の倒産
  • 経営難によるリストラ・解雇
  • 有期雇用の雇い止め
  • 希望退職制度の利用
  • いじめや嫌がらせなどから退職せざるを得ないとき
  • 会社から給与削減や未払いがあるとき

この両者の違いは、雇用保険(失業給付金)受給の可否にかかわります。以下がおもな違いです。

自己都合退職の場合
  • 受給まで2カ月以上かかる
  • 給付期間が短い
会社都合退職の場合
  • 1週間程度で受け取れる
  • 給付期間が長い

自己都合退職かどうかは、失業給付金をハローワークに申請する際、ハローワークが判断します。自分の場合にどちらが該当するのかわからない人は、人事部に直接確認すると良いですよ。

川﨑 瑛久

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そのほかの自己都合退職と会社都合退職の違い

上記で紹介したもののほかにも、自己都合退職と会社都合退職には違いがあります。

その1つが退職金の額です。自己都合退職の場合でも退職金が支給されることがありますが、支給額は会社によって異なり、労働契約や規則に基づいています。自己都合退職の場合は減額される可能性もありますよ。

一方で会社都合退職の場合は、法律で定められた手続きに従って退職金が支給されます。減額される場合は少ないです。

ほかにも履歴書の書き方にも違いが出てきます。履歴書を記入する際には退職の原因に応じて適切な表現を選ぶことが重要です。自己都合退職の場合は「一身上の都合により退職」と記載するのが良いでしょう。具体的な理由は書かなくて大丈夫ですが、書きたい場合は簡潔に説明を書いておくことも可能です。

会社都合退職の場合は「会社都合により退職」と記載します。退職の背景にある理由や状況についても説明する必要がありますね。ただし退職に関する情報をどこまで伝えて良いのかは、労働契約や法律によります。心配な場合は専門家に相談しておきましょう。

②退職前に「返却するもの」「受け取るもの」を確認する

退職時は、会社に「返却するもの」と「受け取るもの」が何なのかを事前にきちんと確認しておくことが大切です。退職する会社によっても異なりますが、「返却するもの」「受け取るもの」をリストで紹介します。参考にして、退職時に抜けのないようにしましょう。

会社に返却するものリスト
  • 健康保険被保険者証
  • 社員証・IDカード・入館証など
  • 名刺
  • 制服・作業着・事務用品
  • 業務用のデータ・書類
  • 会社のパソコン・スマートフォン
会社から受け取るものリスト
  • 雇用保険被保険者証
  • 源泉徴収票
  • 年金手帳・基礎年金番号通知書
  • 離職票(離職期間がある場合)
  • 退職証明書(離職票の代わりに使用する場合)

雇用保険被保険者証と年金手帳・基礎年金番号通知書は、会社が保管している場合に限られます。

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あらかじめ必要な書類はすべて整えておくと、次の転職準備に向けてスムーズに移行できますよ。

➂再就職まで期間が空く場合は期間中にしたことをメモしておく

退職後は空白期間をなるべく長引かせないようにしたいものですが、期間が空く場合は取り組んだことをメモして残しておきましょう。退職後に転職活動を進めるメリットには、転職のために時間を割ける点が挙げられます。志望企業の情報を集めたり、必要なスキル・資格を取得したり、キャリアアップに活かせるよう建設的なことに時間を使いましょう。

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転職までにブランクが空く場合は、転職面接などでその理由を聞かれることもあります。何もせずだらだらと過ごすのではなく、目的意識を持って取り組むことで、面接時のアピールにもつなげられますよ。

仕事を辞めたらすることを確認して次のキャリアへの一歩を踏み出そう!

本記事では退職後のすべきことと、転職活動の取り組み方などを解説してきました。退職理由や、進むべき次のキャリアに向かってどう歩んでいくかは人それぞれ異なります。

しかし、次のキャリアに進もうと決意したら、だらだらと過ごすのは効果的ではありません。退職後に転職活動を始めて内定を獲得するためには、限られた時間の中でたくさんのことを考え、行動していかなければならないのです。なので、退職後に必要な事務処理や公的な手続きについて、事前に理解して抜けのないようスムーズに進めていくことが大切ですよ。本記事を参考にして、ぜひ新天地で活躍してください。

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