目次
- CABの命令表テストは解法を覚えて落ち着いて解けば怖くない
- まずは概要を理解しよう! CABの命令表テストとは
- 命令に従って表を完成させる問題
- 筆記試験では50問を20分で解く必要がある
- プログラマーやSEの採用試験で問われることが多い
- 躓く人続出! 命令表テストが難しいと感じやすい3つの理由
- ①時間が足りなくなりやすい
- ②ミスなく完璧に正解しようと思うと難しい
- ③問題の専門性が高く慣れていないと解きにくい
- 何割できれば良い? 命令表テストで求められる正答率
- IT系の人気企業では6割以上が求められることもある
- 4割程度で通過できる場合もあるが5割以上は目指す
- 対策方針にしよう! 命令表テストを突破するための2つの鉄則
- ①事前対策:必ず事前に問題を解いて「解くためのプロセス」をつかむ
- ②試験本番:こだわりすぎず「解答できる数」をとにかく増やす
- 3つの例題を紹介! CABの命令表テストを解いてみよう
- 例題①
- 例題②
- 例題③
- これで怖くない! CABの命令表テストで正答に辿り着くための6ステップ
- ステップ①メモを用意する
- ステップ②「命令を取り消す」命令を実行する
- ステップ③「図形を消す」命令を実行する
- ステップ④「反転」の命令がある場合は反転されていないものを除く
- ステップ⑤「順番を入れ替える」命令は矢印を書き込む
- ステップ⑥上の図形から選択肢を探す
- これで差が付く! 命令表テストの4つの対策
- 対策①解き方のステップを覚える
- 対策②繰り返し問題を解いて慣れる
- 対策③時間配分を考える
- 対策④模擬テストに挑戦する
- タイプ別! 命令表テストに強くなるためのおすすめの対策ツール
- CABの問題集:全種類の問題を漏れなく対策できる
- 例題が載っているサイト:スキマ時間に解いて対策できる
- 命令表テストについてよくある質問に回答!
- 命令表テストはどう対策すればいいですか?
- 命令表テストはどれくらい解ければ選考を突破できますか?
- 命令表テストは解き方の理解で突破可能! 着実に対策して選考突破につなげよう
CABの命令表テストは解法を覚えて落ち着いて解けば怖くない
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。適性検査ののCAB対策を進める学生から、
「CABの命令表テストってどんな問題ですか?」
「命令表テストが苦手なので、解き方のコツを教えてください」
といった悩みが寄せられています。CABの命令表テストに専門的な知識は必要ありませんが、問題に慣れることが重要です。苦手意識がある人は、解き方のステップを覚えて攻略していきましょう。
この記事では、CABの命令表テストの概要や攻略法を解説します。例題も紹介するので、コツをつかめるように一緒に解いていきましょう。
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まずは概要を理解しよう! CABの命令表テストとは
- 命令に従って表を完成させる問題
- 筆記試験では50問を20分で解く必要がある
- プログラマーやSEの採用試験で問われることが多い

就活生

キャリアアドバイザー
そんなに心配する必要はないですよ! まずはどのような内容なのか理解しておきましょう。
CABは日本エス・エイチ・エル社が提供するIT系職種向けの適性検査です。正式には「Computer Aptitude Battery」といい、それぞれの頭文字をとってCAB(キャブ)と呼ばれています。
CABでは「暗算」「法則性」「暗号」「性格検査」などのテストが実施され、出題範囲の1つに「命令表テスト」があります。まずは、命令表テストがどんな問題なのかを一緒に確認していきましょう。
Web形式のCAB対策の方法はこちらの記事で解説しています。
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命令に従って表を完成させる問題
命令表テストは、指定された命令に従って図形がどう変化するのかを考える問題です。専門的な知識は必要なく、思考力を使って解くパズルのような特徴があります。主な命令の種類は以下の通りです。
- 上下反転
- 左右反転
- 前の図形と順番を入れ替える
- 前の図形を削除
- 次の図形を削除
- 前の命令を取り消す
- 次の命令を取り消す
中学校や高校で習う「漢文」をイメージするとわかりやすいかもしれませんね。漢文では「レ点」「一・二点」「上下点」などのルールに基づき、正しい順番で文章を読む必要がありました。文章が図形に変わり、ルールも少し変わったのが命令表テストとイメージしてみてください。
筆記試験では50問を20分で解く必要がある

CABには、筆記試験(マークシート)とWebテスト(Web-CAB)があります。出題範囲は変わりませんが、問題数や制限時間に違いがある点に注意が必要です。
たとえば筆記試験では、「問題数50問/制限時間20分」で命令表テストが実施されます。単純計算だと、1問あたりにかけられる時間はわずか24秒です。Web-CABでも36問を15分で解く必要があり、1問にかけられる時間は25秒と短いため、スピーディーに解かなければいけません。
制限時間が非常に厳しいのが命令表テストの特徴です。

キャリアアドバイザー
一つひとつの問題はそれほど難しくなかったとしても、時間が足りずに焦ってしまったり、簡単なミスをしてしまったりするケースがありますよ。
CABの法則性テストの対策はこちらの記事で解説しています。
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プログラマーやSEの採用試験で問われることが多い
CABはIT系職種向けの適性検査です。計算力や論理的思考力が問われるため、プログラマーやシステムエンジニア(SE)の採用試験で実施されやすい傾向にあります。過去に、本選考でCABを実施したことのある企業は以下の通りです。
上記の企業例からわかる通り、CABを導入しているのはゲーム会社や電機メーカーのようなIT系企業が中心です。また、本選考だけでなく、インターンシップの選考で実施されるケースもあります。
プログラマーの仕事内容や目指し方については以下の記事で紹介しているので、興味のある人はあわせて読んでみてくださいね。
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キャリアアドバイザーコメント高橋 宙プロフィールをみる
CABテストを突破するためには論理的思考力が問われます。論理的思考とは、結論と理由・根拠を結びつけ、順序立てて考えることです。たとえば「ご飯を食べる(結論)、なぜならお腹が空いたから(理由・根拠)」というような結論が先に来て、その後に理由や根拠が続くような考え方のことを指します。
こういった論理的思考を伸ばすためには、日常生活のなかで「どうして?」や「だからどうなの?」を立ち止まって考えてみることが重要です。たとえば「新しい冬のコートが欲しい」と思ったとします。ここで「どうして新しいコートが欲しいんだろう?」と自分に問いかけてみましょう。
そこで「冬のコートを持っていないから」「今のコートはトレンドに合っていないから」など、自分が思ったことに対する理由・根拠を考えてみるわけです。こうしたことを頭の中だけでなく、ノートなどを使って書き出しながらおこなうのがおすすめです。
もちろんCABや命令表テスト対策もこうした論理的思考力を伸ばすことにつながりますので、合わせて取り組むとより効果的ですね。
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躓く人続出! 命令表テストが難しいと感じやすい3つの理由

命令表テストの特徴を理解しても、なかなか苦手意識を払拭できない人は多いと思います。苦手意識を払拭してスムーズに解けるようになるには、難しいと感じる原因を特定し、対策を講じることが大切ですよ。
どこに難しさを感じるかは人によって異なりますが、一般的には以下の3つのポイントが挙げられます。適切な対策をとれるように、自分が命令表テストのどこに難しさを感じているのかを分析してみてくださいね。
①時間が足りなくなりやすい
先にも述べた通り、筆記試験の命令表テストで1問あたりにかけられる時間は、わずか24~25秒です。急いで解いているつもりでも時間が足りなくなりやすいために、難しいと感じる人が多く見られます。
また、問題の難易度には多少の差があります。難しい問題を解くのに手間取ってしまい、本来であれば解けるはずの簡単な問題にかける時間がなくなってしまうケースも少なくありません。

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慌ててしまうと、解ける問題でもミスをしてしまうので落ち着いて解く必要がありますよ。
②ミスなく完璧に正解しようと思うと難しい
特に、几帳面な性格の人や真面目な人は、丁寧に解こうとしすぎる傾向があります。制限時間に余裕のあるテストでは問題ありませんが、命令表テストでミスなく完璧に正解しようとすると、間に合わない可能性が高まります。
解けないまま次の問題に進むのはモヤモヤする人が多いと思いますが、命令表テストで大切なのは最後まできちんと解くことです。

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1つの問題に時間をかけすぎず、どうしても解けないと思ったらすばやく次の問題に進む冷静な判断が必要になりますよ。
③問題の専門性が高く慣れていないと解きにくい
中学校や高校の数学に、命令表テストの問題は登場しません。図形を使った特殊な問題形式となっているため、パズルなどが苦手な人にとっては難しく感じやすい傾向にあります。
文系理系問わず、就活で初めて命令表テストの問題を目にする人がほとんどだと思います。知識を使って解くというよりも、コツをつかむことが重要になるため、慣れていないと対応しづらい問題です。

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命令表テストは、これまで目にしたことがない人がほとんどで、不慣れであるため、解き方に苦労したり、スピーディーに解くことが難しく感じがちです。
しかし命令表テストは「正解のないことを知恵を絞って考える」という性質のものではなく、考え方や解答パターンが決まっていて、正解もある問題です。もちろん慣れるまではそれなりの練習が必要ですが、一度慣れてしまえばスピードも正答率も上げることができるのです。
対策を怠ったせいでうまくいかなかったと後悔をしないためにも、しっかりと練習しておきましょう。
何割できれば良い? 命令表テストで求められる正答率

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命令表テストって難しいですよね……。どのくらいできれば突破できるのですか?

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CABの合格ラインは企業によって異なるため、命令表テストで求められる正答率もはっきりとは言えませんが、大まかな目安は5〜6割ですよ。
採用は適性検査だけで決められるわけではないため、絶対に何割以上正解しないといけない、というわけではありません。命令表テストで求められる正答率もはっきりとは言えませんが、一例として大まかな目安を紹介します。どれくらいの正答率が必要なのかを知り、勉強の指針にしてみてください。
IT系の人気企業では6割以上が求められることもある
合格ラインは、企業の人気やその年の採用人数、ほかの応募者の能力などに左右されます。一般的な傾向としては、採用人数に対して応募者が多く集まる企業ほどCABの合格ラインが高くなりますよ。
たとえば、誰もが知っているようなIT系の人気企業では、6割以上の正答率が求められるケースもあります。

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応募者の数によってはさらに高い正答率が求められることも想定されるため、可能な限り高得点を取れるように万全な対策をしておくのがベストです。
4割程度で通過できる場合もあるが5割以上は目指す
採用人数が多い企業や、あまり知られていない隠れ優良企業の場合は、4割程度の正答率でも通過できる可能性があります。筆記試験の命令表テストであれば、全50問のうち20問程度正解すれば通過できる計算です。
ただし、企業が設定する合格ライン次第では、4割の正答率では通過できない可能性も考えられます。通過の確率を上げるには、できれば半分の5割以上の正答率を目指したいところです。

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満点に近い高得点でなくても十分に通過の可能性はあるので、まずは半分の問題を解けるようにがんばってみましょう。
適性検査で落ちる人がやるべき対策はこちらの記事で解説しています。自分に合った対策をして選考突破を目指しましょう。
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対策方針にしよう! 命令表テストを突破するための2つの鉄則

「事前対策」と「試験本番」に分けて、命令表テストの攻略法を紹介します。命令表テストは問題数に対して制限時間がかなり短いうえ、中学・高校の授業には登場しない特殊な問題です。
慣れていないと難しく感じるため、ぶっつけ本番ではなく、事前にしっかりと対策するように心がけてくださいね。
①事前対策:必ず事前に問題を解いて「解くためのプロセス」をつかむ
命令表テストは慣れが肝心です。試験本番までに必ず問題を解き、解き方のパターンやプロセスをつかみましょう。
論理的思考力に自信がある人でも、初見では戸惑ってしまったり、予想以上に時間がかかったりすることが考えられますよ。

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何度か問題を解いてみるだけでも時短につながるので、得意不得意にかかわらず必ず対策をするのがおすすめです。
②試験本番:こだわりすぎず「解答できる数」をとにかく増やす
命令表テストはとにかく時間との勝負です。じっくりと考える余裕はないため、1つの問題にこだわりすぎないようにしましょう。問題にチャレンジしてみて「時間がかかりそう」「解けなさそう」と感じたら、諦めて次に進む判断が必要ですよ。
ただし、Web-CABでは、次に進んでしまうと前の問題には戻れません。いったん飛ばして最後の問題まで答え終わってから、解けなかったところを見直す方法はできない点に注意してくださいね。
3つの例題を紹介! CABの命令表テストを解いてみよう
命令表テストの例題を3つ用意しました。実際に自分で手を動かしてみながら、解き方のコツをつかみましょう。
例題①
命令表に記載された命令を上から順番に実施する。この結果として得られる図形群は選択肢A~Dのうちのどれか。
1. 図形の左右を反転する
2. 図形の上下を反転する
3. 前の図形と入れ替える
例題②
命令表に記載された命令を上から順番に実施する。この結果として得られる図形群は選択肢A~Dのうちのどれか。
1. 図形の左右を反転させる
2. 図形の上下を反転させる
3. 次の図形を消す
4. 次の命令を取り消す
例題③
命令表に記載された命令を上から順番に実施する。この結果として得られる図形群は選択肢A~Dのうちのどれか。
1. 図形の左右を反転させる
2. 図形の上下を反転させる
3. 前の図形を入れ替える
4. 前の命令を取り消す
5. 図形の順序を「1・2・3・4」から「2・1・3・4」に変更する
これで怖くない! CABの命令表テストで正答に辿り着くための6ステップ


就活生
上の例題は、ゆっくり考えたら問題なく解けました!

キャリアアドバイザー
それは何よりです。ただ、試験中は時間がなくて混乱してしまうことがありますよ。
例題では上の命令から順に辿っていきましたが、たくさんの問題数を短時間で解こうとすると、混乱してしまうことがあります。そんなときは次のステップに沿って考えることで、効率的に解きやすくなります。
「苦手意識がなかなか払拭できない」「1つの問題を解くのに時間がかかりすぎてしまう」と感じる人は、ぜひ以下の手順で解いてみてください。
ステップ①メモを用意する
PCから受けるWeb-CABでは直接メモをとれないため、手元にノートや紙を用意しておきましょう。書き出しながら思考を整理することで、スムーズに解答を導きやすくなります。
限られた時間のなかでメモをとるのは一見非効率に思えますが、頭だけで考えるとどうしても混乱しがちです。ケアレスミスを減らすためにも、ノートや紙に書き出しながら考えるクセをつけることをおすすめします。

キャリアアドバイザー
筆記形式の試験では問題用紙の余白にメモを記入しましょう。
ステップ②「命令を取り消す」命令を実行する
問題をすばやく解くには、命令の優先順位を意識することが大切です。特に優先度が高いのは「前の命令を取り消す」「次の命令を取り消す」などの”取り消し”の命令です。
せっかく上から順に考えたのに、結局命令を取り消すとなったら作業時間が無駄になってしまいますよね。

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取り消しの命令にはその名の通り、対象の命令を取り消す役割があるので、最初にチェックしましょう。
ステップ③「図形を消す」命令を実行する
「図形の消去」も、命令の取り消しと同様に優先度が高めです。消去された図形の位置によって、選択肢を絞り込めます。
たとえば最初に「次の図形を削除」する命令があれば、その次の命令が「図形の入れ替え」でない限り、一番上の図形は完全に消されますよね。この時点で、一番上の図形が消去されていない選択肢は不正解だと判断できます。

キャリアアドバイザー
命令の取り消しと図形の消去は、考える優先度が特に高めです。解答時間を節約するため、最初にチェックしましょう。
ステップ④「反転」の命令がある場合は反転されていないものを除く
「上下反転」「左右反転」など、図形そのものを変化させるものを「反転」の命令と呼びます。頭の中だけで考えると混乱しやすいので、反転させた後の図形を紙に書き出して視覚的に整理しましょう。

キャリアアドバイザー
前後に「命令を取り消す」命令がない場合は、図形が反転されていない選択肢を排除できますね。
ステップ⑤「順番を入れ替える」命令は矢印を書き込む
命令表テストでは、「前の図形と順番を入れ替える」などの図形の順番が変化する命令が登場します。ミスを防止するために、矢印で図示したり、図の横に数字を付けたりして整理しましょう。
なかには、「前の図形と順番を入れ替える」の命令の後に、さらに同じ命令が出てくる問題もあります。

キャリアアドバイザー
元の順番から大幅に入れ替わるケースが見られるため、混乱しないように注意が必要です。
ステップ⑥上の図形から選択肢を探す
命令に従って並べ替えたら、上の図形から順に解答の選択肢と照らし合わせていきましょう。最初の図形と一致しない選択肢が見つかれば、その時点で候補から除外できます。
ただし、「空白」のように視覚的にわかりやすい箇所がある場合は、そこから順に選択肢を絞り込むのも1つの方法です。上の図形から順に検討するのはあくまで基本的な方法なので、パターンに応じて柔軟に対応してみてください。
問題によっては、ステップ③や④の時点で消去法を使い、正解を導き出せるケースもありますよ。

キャリアアドバイザー
必ずしも最後の命令まで丁寧に実行する必要はないため、考えの過程で選択肢を絞り込みながら、効率的に解くことを意識してみてくださいね。
これで差が付く! 命令表テストの4つの対策

ここからは、命令表テストの具体的な対策方法を解説していきます。
命令表テストは見慣れない問題形式をしているうえ、1問あたりにかけられる時間が短いため、対策なしで攻略するのは困難です。以下の方法を参考にしながら、コツコツと対策を進めていきましょう。
対策①解き方のステップを覚える
命令表テストは一度解き方のステップさえ覚えてしまえば、どの問題にも同じ考え方を当てはめられます。効率的に解くためにも、まずは先に紹介した6ステップを使いこなせるようにしましょう。
いきなり時間を気にしながら解くのは難しいため、初めのうちはゆっくりでも問題ありません。

キャリアアドバイザー
頭の中を整理することを意識しながら、無駄なプロセスを減らせる「命令を取り消す」「図形を消す」から実行するのがポイントです。
対策②繰り返し問題を解いて慣れる
解き方のステップを定着させるにはアウトプットが重要です。練習問題を繰り返し解いて、考え方のコツをつかみましょう。何問も解くことで問題形式に慣れ、スムーズに答えを導けるようになりますよ。
命令表テストに苦手意識を感じる人は少なくありませんが、慣れてしまえば意外と難しくなくなることもあります。諦めずに取り組んでみましょう。

キャリアアドバイザー
解けば解くほど問題に慣れるので、苦手意識がある人ほど演習に取り組むことが大切です。
対策③時間配分を考える
命令表テストの問題に解き慣れてきたら、時間配分も意識してみましょう。試験本番では厳しい制限時間が設けられているため、ゆっくり解くのではなく、すばやく正確に解くことが求められます。
筆記試験の場合、1問あたりにかけられる時間は24秒(50問20分)です。

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普段からタイマーを設定して練習すれば、時間の感覚が身に付きやすくなりますよ。
対策④模擬テストに挑戦する
練習ではうまくできていても、本番になると思うように実力を発揮できないケースは多々あります。本番の形式に近い模擬テストにチャレンジし、実践感覚を養いましょう。
模擬テストは主にWebサイトやアプリ、問題集などを利用して挑戦することが可能です。簡易的な模擬テストでまずは実力を確認し、改善点を見つけてさらに対策を進めましょう。アプリなどは一問一答形式でスキマ時間に効率良く対策できるため、おすすめです。

キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
命令表テストは、CABを受けるとわかった時点で早めに手をつけておくことをおすすめします。直前になればなるほど焦る気持ちが強くなりやすく、落ち着いて考えにくくなります。テスト直前のバタバタしている時期に解答の仕方に慣れていない問題に取り組むと余計に精神的な余裕をなくしてしまいます。
解けない問題が連続すると自信も失ってしまいかねないので、直前のタイミングで初めて対策に取り組むのは避けましょう。逆に、ある程度時間がある段階で落ち着いて取り組み、一度解き方に慣れてしまえば、あとは直前にもう一度さらっとおさらいするくらいでも大丈夫です。この「一度慣れてしまえば」の段階になるべく早く持っていくことが大事です。
適性検査の対策にはおよそ1~3カ月ほど必要と言われています。エントリー開始が3年生の3月からですから、3年生の年末年始あたりから始められると安心ですね。
タイプ別! 命令表テストに強くなるためのおすすめの対策ツール

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命令表テストの基本的な対策は、やっぱり問題集を購入して解くことですか?

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そうですね。CABについては問題集もたくさん販売されているので対策しやすいですよ。ただ、Webサイトでも例題を見ることができます。
命令表テストの対策には、主に「問題集で勉強する」「例題が載っているサイトを使う」の2つの方法があります。それぞれにメリットがあるので、ぜひ自分に合った方法で対策を進めてみてくださいね。
もちろん、方法は無理に一つに絞る必要はありません。自宅でじっくり勉強できるときは問題集、移動中などのスキマ時間ではWebサイト、などとうまく併用すると効率的な学習が可能です。
CABの問題集:全種類の問題を漏れなく対策できる
- 命令表テストの問題が数多く掲載されている
- CABのほかの分野も一緒に対策できる
- 詳しい解説が付いている
- 自分の気づきを直接書き込める
- GABとひとまとめになった問題集が多い
CABはIT系の職種でよく実施される適性検査ということもあって、さまざまな企業が問題集を出版しています。命令表テストの問題と詳しい解説が掲載されているので、万全の対策をしたい人におすすめです。
また、自分の気づきを書き込んだり、解けなかった問題にチェックを入れておいたりできるメリットもあります。

キャリアアドバイザー
代表的なCABの問題集には、SPIノートの会の『これが本当のCAB・GABだ!』や、就活ネットワークの『CAB・GAB 完全対策』 などがありますよ。
例題が載っているサイト:スキマ時間に解いて対策できる
- PCやスマートフォンで手軽に勉強できる
- スキマ時間を有効活用できる
- 勉強のために問題集を持ち歩く必要がない
命令表テストの例題はWebサイトにも掲載されています。無料で閲覧できるWebサイトが多いため、問題集を購入する前に、命令表テストがどんな問題なのか確認したい人はぜひ活用しましょう。
Webサイトのほかには、CAB対策用のアプリもありますよ。アプリには「ランダム出題機能」「間違えた問題の確認機能」などが搭載されているので、スキマ時間を使った短時間学習に最適です。

キャリアアドバイザーコメント成瀬 遼プロフィールをみる
テスト対策の王道は、一つの教材を使いこなすことです。これはTOEICや英検、大学受験でも同じようなことが言われています。
試験対策は、試験の出題パターンに慣れること、そして、自分ができていないところを明らかにし、それをできるようにトレーニングすることが重要です。これを効率的にするには、あれこれと別のものに手をつけるのではなく、一つの教材を繰り返し使う方が適しているわけです。
注意してほしいのは、「自分に合っていない」と感じた教材は、最後までやり続ける必要はないということです。自分に合っていない教材は実力が伸びにくいですし、何よりやる気がおきません。自分に合う教材に出会うまでは、さまざまなものを手に取ってみることが大切です。そのうえで「自分に合う」と感じる教材に出会えたら、その一冊をとことん使い倒しましょう。
命令表テストについてよくある質問に回答!
最後に、命令表テストについてよくある質問にキャリアアドバイザーが回答します。疑問はそのままにせず、しっかりと解消してから対策に臨んでくださいね。
命令表テストはどう対策すればいいですか?
繰り返し問題を解くことが大切です。命令表テストでは、専門的な知識というよりも、解き方のステップを覚えることがポイントになります。実際に自分で手を動かしながら、問題に慣れていきましょう。
学習の方法には、CABの問題集のほか、例題が載っているサイトや対策アプリを活用する方法もあります。複数の方法を組み合わせながら、効率的に学習してみてくださいね。
命令表テストはどれくらい解ければ選考を突破できますか?
合格ラインは企業によって異なるため一概には言えませんが、「5割以上」が大まかな目安になります。命令表テストに苦手意識がある人は、まずは筆記試験で出題される50問のうち半分の25問を解けるように対策していきましょう。
ただし、多くの応募者が集まるIT系の人気企業の場合は、6割以上の正答率が求められるケースがあります。正答率が高いほど選考突破の可能性も高くなるため、しっかりとした対策を心掛けてくださいね。
命令表テストは解き方の理解で突破可能! 着実に対策して選考突破につなげよう
CABの命令表テストは、「解き方のステップを覚える」「時間配分を考える」ことがポイントです。慣れていないと難しく感じやすいため、問題集やWebサイトを使って繰り返し問題を解き、解き方のステップを覚えていきましょう。
また、1問あたりにかけられる時間が非常に短いのも命令表テストの特徴です。試験本番で最後の問題まできちんと答えられるように、練習のなかでもすばやく正確に解くことを意識してくださいね。
CABの命令表テストが難しいと聞いて心配しています……。