面接で伝える退職理由が思いつかないときの対処3ステップ|例文付き

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好印象な例文も紹介 「面接の退職理由が思いつかない」解決のカギは◯◯

目次

  1. 面接で伝える退職理由が思いつかないときの対処法を押さえて対策を進めよう
  2. そもそもなぜ企業は面接で退職理由を聞くの? 主な3つの目的
  3. ①前職と同じ理由で退職しないか判断するため
  4. ②応募者の仕事に対する姿勢や考え方を知るため
  5. ③応募者の希望と自社がマッチしているかどうかを測るため
  6. 面接で伝える退職理由が思いつかない場合の対処法3ステップ
  7. ステップ①前職を辞めたいと思った本音の退職理由を明確にする
  8. ステップ②前職がどんな仕事や職場環境だったら辞めなかったかを考える
  9. ステップ③前職に求めていた条件を「〇〇がしたい」と前向きに表現する
  10. 退職理由を言語化する際に押さえておくべき基本の3構成
  11. ①結論として転職でかなえたいこと(理想)を端的に説明する
  12. ②前職で理想をかなえるためにしたことを説明する
  13. ③前職ではなぜ理想をかなえられないと判断したのか説明する
  14. 言いづらいと感じる退職理由別の回答例文! 上手な言い換えを解説
  15. 退職理由①人間関係のトラブルがあったから
  16. 退職理由②メンタルの調子を崩したから
  17. 退職理由③給与や待遇に不満があったから
  18. 退職理由④仕事量が多すぎたから
  19. 退職理由⑤社風や仕事が合わなかったから
  20. 退職理由⑥倒産やリストラに遭ったから
  21. 面接の退職理由が思いつかないときは未来思考の説明で仕事への意欲を伝えよう

面接で伝える退職理由が思いつかないときの対処法を押さえて対策を進めよう

こんにちは、キャリアアドバイザーの今井です。

転職活動中で面接を控えている人から、退職理由についてよくこんな相談を受けます。

面接で答える退職理由を考えている人が抱きやすい悩み

退職理由は、転職の面接で聞かれる質問のなかでもネガティブな内容になりやすく、特に答えにくいテーマです。

そもそも。ただ辞めたいから辞めるだけであって理由が思いつかなかったり、言語化しようとすると言いづらい退職理由になってしまうなどもあるかもしれません。

そこでこの記事では、転職の面接で答える退職理由が思いつかないときの対処法を解説します。退職理由別の答え方の例も紹介するので、どうやって答えたら良いか悩んだときの参考にしてくださいね。

そもそもなぜ企業は面接で退職理由を聞くの? 主な3つの目的

企業が面接で退職理由を聞く理由

面接対策を進めるなかで、転職希望者のなかには「前の会社を辞めた理由なんて、転職先には関係ないのでは」という疑問を持つ人もいます。

たしかに、前職と応募先の企業はまったく別の会社であり、退職理由を話したところでどのような意味があるのかイメージしにくいですよね。

ここからは、企業がなぜ面接で前職の退職理由を質問するのか、主な3つの目的を解説します。企業側の目的を把握しておけば、退職理由の説明の仕方を考える際の参考になりますよ。

①前職と同じ理由で退職しないか判断するため

企業が面接で退職理由を聞く理由の1つ目は、入社した場合に前職と同じ理由で退職する可能性がないか判断するためです。

たとえば人間関係のトラブルで前職を辞めた場合、自社でも同じようなトラブルが起きる可能性がないか、退職理由の説明の仕方やその後の深掘りの質問などを通して見極めます。

入社した後に同じ理由で辞めることになると、企業だけでなく応募者本人にとっても時間や労力の無駄になってしまいます。そのため、応募者が自社で長く活躍できそうか判断する材料の一つとして、ほとんどの企業が退職理由を確認します。

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面接では、前職での気づきや経験を活かして長く働く意思があることを伝えることが大切になりますよ。

②応募者の仕事に対する姿勢や考え方を知るため

企業が面接で退職理由を聞く理由の2つ目は、応募者の仕事に対する姿勢や考え方を知るためです。

仕事をする理由は人それぞれで、キャリアアップを目的としている人もいれば、人生の大きなやりがいを求めている人もいます。そして会社を辞めるということは、このような個人の「仕事観」に合致しない部分があったからだと考えることもできます。

そのため企業には、個人の仕事に対する姿勢や考え方を知るための材料として退職理由を把握しておきたいという思いがあります。応募者の仕事観が掴めれば、入社後にどのような活躍が期待できそうかを想像する材料にもなります

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仕事に対する姿勢や考え方に良し悪しはないので、あまり身構えすぎずに答えれば大丈夫ですよ。

③応募者の希望と自社がマッチしているかどうかを測るため

企業が面接で退職理由を聞く理由の3つ目は、応募者が次の仕事に求めていることと自社の状況がどれくらいマッチしているか測るためです。

会社を辞める背景には、少なからずその人の希望と合わない部分が前職にあったからと考えることができます。そのため、企業は退職理由を聞くことで、応募者が具体的に何を求めて入社を希望しているのか把握しやすくなり、ミスマッチを防ぐことができるのです

たとえば、ルーティン業務が多くスキルが伸びないことに不満を感じて前職を辞めた場合、次の会社には成長できる環境を求めていると考えられますよね。企業は自社が応募者が期待するような環境なのかどうかを考え、お互いのマッチ具合を判断します。

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退職理由の回答は、マッチ具合を判断するだけでなく入社後の適切な業務やポジションを検討する材料にもなりますよ。

キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!チャンスとして活かせるかがカギ

松下 建都

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退職理由は非常に重要視されている

企業は採用において「相性」というものを非常に重要しています。自社のカルチャーを理解しているか、既存社員と馴染めるか、こういった点で違和感のある社員を迎えてしまうと今いるメンバーにも大きなデメリットがあるため、面接などでは、特に経験にある中途採用ではなおさら、退職理由などを聞いて相性を確かめているわけです。

その点で考えればこの退職理由の伝え方というのは、採用可否を左右するとても重要なポイントです。これをチャンスとして活かせるか、それとも見送りとなる決定打になってしまうのかはあなた次第。自分の退職理由は選考の場で話すならどう話せばいいのか、伝えた方の部分についてはしっかりと理解を深めておくことが大切ですよ。

ここまで解説した企業の意図をふまえて、他にはどんな狙いがあるのかさらに知りたい場合は、よく聞かれることから分析するのが効果的ですよ。

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面接で伝える退職理由が思いつかない場合の対処法3ステップ

退職理由を未来思考で考える3ステップ

ここからは、面接で伝える退職理由が思いつかない場合の考え方を3ステップで解説します。

退職した以上理由は必ずあるわけで、その理由を面接でどう伝えればいいのかわからない、というのが悩みの本質的な部分でしょう。

その点を解消して、マイナスイメージにつながらないように退職理由を伝える方法になるので、一つひとつのステップをしっかりチェックしておきましょう。

ステップ①前職を辞めたいと思った本音の退職理由を明確にする

未来思考の退職理由を考えるステップの1つ目では、前職を辞めたいと思った本音の退職理由を明確にしましょう。

本音の退職理由を考える方法
  • 前職で退職を考えるきっかけとなった出来事を思い出す
  • 前職でいつも強いストレスを感じる業務や瞬間をリストアップする

面接で企業側に良い印象を持ってもらいたいからといって、嘘の退職理由を考えるのは得策ではありません。自分に本当に合っている企業を見つけ出すためには、前職で感じた不満や不安などと正面から向き合う必要があります

そうすることで、自分が仕事に求めていることに気づくことができ、企業にも納得できる退職理由を伝えることができますよ。

退職理由は複数あっても問題ありません。仕事を辞める背景には給与や仕事のやりがいなど複数の要因が影響していることはよくあります。

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仕事を辞めるときは疲れが溜まっていて「特定の理由はなく前職のすべてが嫌だった」という人もいますが、少し時間を置いて落ち着いて考えるとストレスの原因が見えてきますよ。

退職理由を分析するうえではさまざまな分析法を試すのが効果的ですよ。

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退職理由は転職理由と同義であることも多いです。こちらの記事では転職理由の例文を22個紹介していますよ。

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ステップ②前職がどんな仕事や職場環境だったら辞めなかったかを考える

退職理由を考えるステップの2つ目では、仮に前職がどんな仕事や職場環境だったら辞めなかったかを想像します。仮の状況を考えてみることで、自分が仕事に求めている条件を洗い出しやすくなりますよ。

取り組み方の例
  • 仮定の状況:成果に基づく評価が得られてリモートワークができる職場なら辞めなかった
  • 仕事に求めている条件:公平な評価制度と働き方の自由度

仕事に求めている条件を洗い出すうえで大切なポイントは、ステップ①で考えた本音の退職理由のみから発想を膨らませることです。何の制限もなければ、待遇ややりがい、社会的地位など仕事に求める条件は際限がなくなってしまいますよね。

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あくまで自分が重要視していて必要な条件のみを洗い出すことが必要です。

ステップ③前職に求めていた条件を「〇〇がしたい」と前向きに表現する

退職理由を考えるステップの3つ目では、前職に求めていた条件を「未来思考」の表現に変えます。「○○が嫌だった」を「〇〇がしたいと考えたから」という前向きな表現で退職理由をまとめましょう。

表現の例
  • 前職に求めていた条件:公平な評価制度と働き方の自由度
  • 未来思考の退職理由:公平な評価が得られ、働き方の自由度が高い環境で働きたいと考えたから

前職に求めていた条件を洗い出しても「前職では公平な評価が得られず働き方の自由度が低かったので退職した」など、ネガティブな形で退職理由を説明してしまうと他責思考と受け取られる可能性があります

そのため、「〇〇がしたい」という形で表現をまとめることを意識しましょう。

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説明する内容は同じであっても、どのような表現で説明するかによって相手に与える印象は大きく変わります。面接ではなるべく前向きな表現を使いましょう。

退職理由が「しんどい」という理由だった場合はこちらの記事で伝え方をチェックしてください。

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退職理由を言語化する際に押さえておくべき基本の3構成

退職理由の基本の3構成

面接で伝える退職理由が思いつかないときの対処法について理解を深めたうえで、では実際に面接で退職理由を伝えるとなった場合は、基本の3構成を押さえておくと、説得力のある内容にまとめることができますよ。

ここからは、退職理由を言語化する際に押さえておきたい3つの構成について解説します。基本構成に則った例文も掲載しているので、面接の退職理由の説明で困ったらぜひ参考にしてくださいね。

①結論として転職でかなえたいこと(理想)を端的に説明する

退職理由の基本構成の1つ目は、まず結論として転職でかなえたいことを端的に説明することです。転職を通して、どのような理想のキャリアや生活を歩みたいと考えているのか最初に述べます。

結論から答えることで、面接官に自分が伝えたい内容の主旨を理解してもらいやすくなり、説得力のある回答につながります

例文のように、結論のあとに補足として前職では自分が描く理想と離れた状態であったことを伝えられるとより面接官に状況を想像してもらいやすくなりますよ。

面接で伝える退職理由の例文

私が退職を選んだ理由は、顧客と直接的にかかわる仕事がしたいと思ったからです。前職では顧客と直接かかわる機会がほとんどなく、やりがいを見出せずにいました。

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質問に対して結論から述べる方法は、退職理由の説明に限らず、面接の質疑応答全体で心掛けましょう。

②前職で理想をかなえるためにしたことを説明する

前職で理想をかなえるためにしたことの例
  • 評価アップのために成果を出すことに集中して良い結果を残した
  • 円滑な業務のために上司に部門内コミュニケーションの新しい方法を提案した

退職理由の基本構成の2つ目は、自分の理想をかなえるために前職で取り組んだ内容を説明することです。

仕事に対する不満があってもすぐに退職を選んだわけではなく、置かれた状況のなかで改善に取り組んだことを伝えることで、問題解決能力や行動力を評価してもらえる可能性があります

例文では部署異動の相談となっていますが、退職する前に自分が起こした行動なら何でもかまいません。ただ行動を起こしただけでなく、一定の成果や変化につながった取り組みがあれば結果も一緒に説明できると自己アピールにもなりますよ。

面接で伝える退職理由の例文

前職では上司に担当部署の異動や、振っていただく業務を少しずつ変えていただけないか可能か相談しましたが、なかなか首を縦には振ってはいただけませんでした。

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退職理由は特にネガティブな内容になりやすいので、前職で起こした行動は自分の仕事や職場に対する積極性を伝えられるとても重要な要素です。

③前職ではなぜ理想をかなえられないと判断したのか説明する

退職理由の基本構成の3つ目は、前職で理想をかなえられないと判断した理由を説明することです。退職理由に説得力を持たせるうえで必要不可欠な要素であるため、なるべく論理的な説明を心掛けましょう

例文では、異動を相談したが人員状況の関係で難しかったとしています。前職の企業の内部状況まで具体的に話す必要はありませんが、行動を起こした結果どうなったのかを事実として端的に伝えるイメージで考えてみてください。

最後は「前職で理想をかなえられないから退職して新しい企業に移ることにした」という流れにすれば最初の結論からまとめまでが論理的につながったわかりやすい説明になりますよ。

面接で伝える退職理由の例文

社内の人員状況の関係で今後も異動は難しかったため退職し、同じ業務で顧客と直接的にかかわる機会が多い企業へ転職することにしました。

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退職理由以外にも面接で聞かれることは多くありますが、すべてにおいて結論から述べ、理由や背景を補足で説明する流れで回答すると面接官に内容をよく理解してもらいやすくなります。

面接での答え方の例などは以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。

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キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!回答のコツを伝授!

松下 建都

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面接ではやり取りの回数が増えるような答え方をしよう

面接で大切なポイントは「面接官とのやりとりの回数を増やすこと」です。やりとりの回数が多くなるほど面接官とのコミュニケーションが増え、お互いへの理解が深まりやすくなります。

そしてそのためには、一つの質問に対し端的に回答することが重要です。逆に「準備してきたことをきちんと話さなければ」という意識が強いとこちらが一方的に話し続けてしまうことになり、「コミュニケーション能力があまりないのかな」という印象を抱かれてしまう可能性があります。

退職理由も同様です。そこから話を広げて自分の熱意などをアピールする方向性にできれば、印象アップにもつなげられますよ。

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言いづらいと感じる退職理由別の回答例文! 上手な言い換えを解説

退職理由の伝え方の流れは解説しましたが、自分の退職理由を考えるとネガティブな内容になってしまいそう、などで伝え方に悩むこともあるでしょう。

そこでここからは、とくにネガティブになりやすい退職理由別に、面接での伝え方のポイントを解説します。それぞれの退職理由の例文も掲載しているので、自分の状況に合った内容を参考にして面接に備えることができますよ。

退職理由①人間関係のトラブルがあったから

人間関係のトラブルで辞めた場合の退職理由の例文

前職を辞めた理由は、社内コミュニケーションが円滑に取れる職場で働きたいと考えたからです。前職では情報共有の仕組みがうまく機能しておらず、職場全体で認識のズレや人間関係のトラブルが頻発していました。上層部に改善案を提案しましたが予算などの関係で難しいという結論になり、「社内コミュニケーションの円滑化に力を入れている職場で働きたい」と考えて退職を決意しました。

面接で「人間関係のトラブルで辞めた」「苦手な人がいたから退職した」といった伝え方をすると、面接官に「うちに入っても、合わない人がいればすぐ会社を辞めそう」と思われて採用が遠のいてしまう可能性があります。

そのため人間関係のトラブルが原因で退職した場合、面接ではトラブルそのものについてではなく、例文のように「トラブルが起きた根本の原因」を分析して伝えるのがポイントです

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人間関係を改善するために自分なりの行動を起こしたことも伝えられるとベターです。

キャリアアドバイザーからあなたにメッセージ人間関係に悩んだ経験があるあなたへ

本田 百合香

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自ら動き出した経験がカギになる

もしあなたがいま人間関係でストレスを感じていて辞めたいと考えているなら、転職するとしても面接でしっかりと行動したことを伝えられるように、自分から働きかけておきましょう。それが結果的に改善につながるケースも少なくありません。

苦手な相手と話すのは気が重いと思いますが、いざ話してみると「思っていた人じゃなかった」というケースもよくあります。一緒に仕事をするうえでコミュニケーションは欠かせないため、まずは自分から一歩をふみ出してみましょう。

退職理由②メンタルの調子を崩したから

メンタルの調子を崩した場合の退職理由例文

前職を辞めた理由は、仕事も生活も両方大切にできる環境で働きたいと考えたからです。前職では、カスタマーサポートとして退勤後や休日であっても緊急の対応が求められる仕事でした。休息が少なくメンタルの調子も崩したため上司に相談しましたが、業務スタイルの変更は難しいとのことでした。そのため「転職して仕事と生活にメリハリをつけられる働き方をしよう」と考えて退職を決意しました。

前職でメンタルの調子を崩して退職した場合、そのまま話しても特に問題ありません。仕事で体調を崩すのは誰にでも起きうることだからです。

しかしどのような状況で体調を崩したのかわからないと企業は自社の職場環境でしっかり働けるのか判断できず、採用を迷う可能性もあります。そのため面接では、体調が悪くなった状況をなるべく具体的に説明しましょう

「休みが月〇日しかなかった」と数字を使ったり「ほぼ毎日人格否定のパワハラを受けた」と頻度で表したりすると具体的な説明になりますよ。

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他責思考が強いと思われないよう、自分なりに状況を改善しようと努力したことも併せて伝えるのがポイントです。

退職理由③給与や待遇に不満があったから

給与や待遇に不満があった場合の退職理由例文

前職を辞めた理由は、成果に基づく評価が得られる実力主義の環境で働きたいと考えたからです。前職では部門内トップの成績を残したものの、社歴や年功序列の考え方が強く人事評価や給与にほとんど変化がありませんでした。上司や人事にかけ合っても現行の仕組みは変えられないという返事だったため、結果重視で評価が得られる会社のほうが自分に合っていると考えて退職を決意しました。

給与や待遇に不満を抱いて退職した場合、何も工夫せずに「月収◯万円は低いと感じた」などど伝えると、会社への貢献などを考えておらずただ高い給与や高待遇を求めているだけのようにとらえられる可能性があります。

面接では、給与の額や待遇の内容そのものではなく、実力に応じた評価が得られない制度に対して不満を感じていたと言い換えるようにしましょう。

制度に対する不満であれば「結果を出したい」という強い意欲や会社に貢献したいと考えている気持ちをうまく伝えられます

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例文の「部門内トップの成績を残した」のように、給与や待遇に不満を感じるほど十分な成果を出していたことが伝わるような説明もあるとより説得力が増しますよ。

キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!給料アップを目指すなら!

松下 建都

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自分が貢献できるポイントを言語化して伝えよう

転職先でより良い待遇を求めるなら、自分ができること、多少なりとも経験があることは臆せず正直に伝えましょう。

面接段階では、本人が自信を持っているかどうかが大事です。ここで本人が「上手くできるか不安です」という態度だと、会社側は本人以上に不安を抱きます。もちろん根拠なく「自身があります!」と伝えることは避けたいですが、少なくとも自分は自信を持ってアピールすることが大事です。

自分では「こんなこと別に大したことじゃない」と思っていた経験やスキルでも、企業によっては重宝されることは大いにあります。まずは客観的に自分の経験を棚卸し、応募先企業が求めるスキルに該当するものはないかをチェックしましょう。

退職理由④仕事量が多すぎたから

仕事量が多すぎた場合の退職理由例文

前職を辞めた理由は、顧客のために一つひとつの仕事に全力を出し切れる環境で働きたいと考えたからです。前職では、一つひとつの仕事に真剣に向き合う余裕がないほど業務が多く、毎日3時間以上残業していました。業務の効率化に取り組んでも残業は減らず、配慮に欠けた対応やミスが発生して顧客からのクレームに発展することもありました。上司に業務量の調整やメンバーの増員を相談しましたが予算の都合で難しいという結果になり、顧客や業務を大切にできる環境が自分には合っていると考えて退職することにしました。

仕事量が多くて退職した場合、ただ「業務が多かったから」と説明しても退職に至った背景としては説得力に欠けてしまいます。仕事に対して積極的ではないと思われる可能性もゼロではありません。

そのため面接では、前職でどれくらい業務が多かったのか、そして仕事量が多すぎたことで実際にどのような弊害や問題があったのかを数字などを用いて具体的に説明しましょう

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例文のように、業務効率化など自分ができる範囲で改善しようとしたことも伝えられるとベターです。

退職理由⑤社風や仕事が合わなかったから

社風が合わなかった場合の退職理由例文

前職を辞めた理由は、ボトムアップの意思決定ができる環境で主体的に仕事がしたいと思ったからです。前職ではどのような業務でもトップダウンで物事が決まり、現場との認識のズレからトラブルが頻発していました。現場で働く側として管理部門に意見を伝えたこともありましたが状況は大きく変わらなかったため「現場レベルの意見も取り入れて状況改善に取り組める環境で働きたい」と考えて退職を決意しました。

社風や仕事が合わないと感じて退職した場合、そのまま「社風が合わなかった」「仕事内容が合わなかった」とだけ説明するのは避けましょう。企業側が、あなたの価値観や考え方を知ることができないからです。

また、情報が不足していると「本当は社風の問題ではなく、人間関係など別の問題があったのでは」と思われる可能性もあります。

そのため、社風や仕事のどのような点が特に合わないと感じたのか、具体的に説明することが大切です。たとえば社風なら、仕事の進め方や意思決定の方法などに細分化して考えられます。仕事なら、業務の内容や期待されている役割、ポジションなどに分けることが可能です。

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具体的に何が合わないのか自分でわからないと思った場合は、仕事をしていて強いストレスを感じた出来事を思い出してみると考えやすくなりますよ。

新しいことに挑戦したい、という転職理由として伝えることもできる退職理由といえます。この言いかえについてはこちらの記事でもわかりやすく解説しています。

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退職理由⑥倒産やリストラに遭ったから

リストラに遭った場合の退職理由例文

前職を辞めた理由は、会社の経営方針の変更で部門が解散になったからです。前職では部門全体で過去最大の売上を目指して取り組んでいましたが、会社全体の業績が悪化して経営メンバーが入れ替わり、経営改善のために、利益率が伸び悩んでいた私の部門が解散することになりました。予期しない退職でしたが、次に所属する会社や部門ではもっと大きな貢献をしたいと思って今転職活動をしています。

倒産やリストラなど自分の意思とは関係なく会社を辞めることになった場合は、事情をそのまま説明すれば問題ありません。

会社都合退職は従業員の意思でどうにかなる問題ではないことは採用担当者も理解しているので、退職理由が理由で不採用になることはほとんどありませんよ

退職理由の説明では、会社からの説明や自分自身の経験から、倒産やリストラに至った背景を簡単に説明すれば大丈夫です。また、退職することになるまで真剣に業務に取り組んでいたことも併せて伝えれば誠実な印象を持ってもらいやすいですよ。

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会社の状況がきっかけで退職することになったとはいえ、自分自身のキャリアや人生に対して前向きな姿勢で取り組んでいることを伝えることがとても大切です。

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面接の退職理由が思いつかないときは未来思考の説明で仕事への意欲を伝えよう

この記事では、面接の退職理由が思いつかない場合に役立つ対処法を解説しました。退職理由はどうしてもネガティブな内容になりやすいテーマであるため、未来思考の説明でなるべく前向きな表現を選択することが転職成功のコツです。

未来思考は、退職理由に限らず転職活動全体を通して重要な考え方になるので、これから先のキャリアをより明るく楽しく歩んでいくためにぜひ覚えておいてくださいね。

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