目次
- 「傾聴力」って実際どうなの? 87名のキャリアアドバイザーにアンケート!
- 内定者の例文5選|アドバイザー解説付き
- 【内定者例文①】
26卒神奈川大学 人材業界 - 【内定者例文②】
26卒九州大学大学院 IT業界(ソフトウェア) - 【内定者例文③】
26卒千葉大学 不動産業界 - 【内定者例文④】
26卒東京経済大学 建築業界(施工管理) - 【内定者例文⑤】
26卒阪南大学 専門商社 - NG例文|アドバイザー添削付き
- ①「受け身」な印象になっている
- ②傾聴力を生かした行動に言及できていない
- ③客観的な裏付けに乏しい
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。「傾聴力」は人に寄り添う温かさを感じさせる強みである一方で、企業にアピールすることを考えるとなかなか伝え方が難しい側面も備えています。
そこでこの記事では、「傾聴力」をテーマに内定を獲得した26卒の実際の自己PR文を紹介。あわせて採用担当者に刺さる「傾聴力」の伝え方をキャリアアドバイザーが詳しく解説していきます。
※本記事の実例文は、キャリアパーク就職エージェントの利用者の許可を得て作成しております。個人情報の保護と例示としてのわかりやすさを重視し、編集部にて固有名詞の変更や内容の編集をおこなっています。 なお、NG例文については解説の便宜上、生成AIを活用して作成。その後、編集部にて内容の精査と編集を加えて完成させたものです。
傾聴力の自己PRの作成方法については以下の記事でも詳しく解説しています。
傾聴力は言い換えが大事! 自己PR作成のポイントや例文を紹介
「傾聴力」って実際どうなの? 87名のキャリアアドバイザーにアンケート!

就活生
このように悩む学生の声を多く耳にします。そこで、キャリアパーク就職エージェントで日々就活生の支援をおこなっている、キャリアアドバイザー87名に「傾聴力」についてアンケートを取りました。

「傾聴力」はこの項目の中だと「対人・組織系」か「人柄・受容系」に当てはまります。アンケートの結果、「対人・組織系」が24.4%もの票を集め企業から評価されやすい強みとされているのに対して、「人柄・受容系」はわずか7.1%にとどまり企業から評価されづらいことがわかりました。
つまり、採用で「傾聴力」をアピールする際は、単に「周囲に寄り添う」だけではなく「寄り添いを通してチームを動かす」スキルとして伝える必要があるということです。
ここからはキャリアアドバイザーから実際に寄せられた意見を紹介します。
企業に入社後はチームベースで動いていくことが多いため、傾聴力をチームの成長につなげられるスキルとして話せると評価されやすいです。
企業は事業を発展拡大させていくために、チームの生産性を上げてくれる学生をもとめています。
ただ「潤滑油になります!」だけではなく、その結果どのような利益が生まれるのかに言及する必要がありますよ。
そのほかのアンケート結果は以下からご確認ください。
【独自調査】アドバイザー87名が選ぶ! 本当に評価される「自己PR」ランキング
内定者の例文5選|アドバイザー解説付き
【内定者例文①】
26卒神奈川大学 人材業界
私の強みは相手に深く寄り添うための傾聴力です。
大学で知的障がい者の放課後デイサービスをおこなっていました。始めた当初は子供との意思疎通が難しく、子どもたちは私の指示を聞いてくれず、逆に職員の方へ手間をかけてしまい自身の力不足に落ち込みました。
そこで私は、「子供たちからの信頼を得て、サポートできるようになる」という⽬標を⽴て、職員へ子供の障がい特性を伺い、一人ひとりに合わせたアプローチ法を模索し実行していきました。
その結果、徐々に私の名前を呼んで子供たちから私を頼ってくれるようになり、私の指示にも耳を傾けてくれるようになりました。
仕事においても、どんなお客様に対しても深くその人を知ろうとし、相手の真の悩み、要求はなんなのか真剣に考え、お客様の満足や課題解決に貢献したいと考えています。
キャリアアドバイザーが読み解く!「傾聴力」をアウトプットにつなげた経験を話そう
「挫折(課題)→強みを活かした行動→成果」という流れが非常に明確で、理想的な自己PRです。
特筆すべきは、傾聴力を単なる「インプット」で終わらせず、「得た情報を元にアプローチを変える」という「アウトプット」に昇華させている点。
「傾聴力」は伝え方を間違えると「受け身」「ただ聞いているだけ」というネガティブな印象を与えるリスクも。しかし、この例文のように「聞いた後の具体的なアクション」までセットで語ることで、リスクを回避しビジネススキルとしてアピールできますよ。
【内定者例文②】
26卒九州大学大学院 IT業界(ソフトウェア)
私の強みは他人の考えや価値観を聞き取る傾聴力です。
私は学生時代社交ダンスをスポーツ化した「競技ダンス部」という部活動に所属しておりました。特に3、4年生の時は後輩にレクチャーをしたり、一緒に踊るペアと見せ方などで話し合ったりすることが多くありました。
その際、自分が正しいという前提ではなく、まず相手がどのように考えているのかを理解することから始めていました。そうすることで、後輩一人ひとりにあった表現や動き方を教えたり、こうすればもっと良くなるのではないかというアドバイスを的確にできるようになりました。
結果、教えた後輩が決勝戦まで進出してくれたり、私自身がペアと大会で優勝するなど、良い成績を残すことができました。
この経験から得た「相手の気持ちを汲み取る傾聴力」は、開発における要件定義や、メンバーとの技術的なすり合わせにおいても発揮できると考えています。貴社においても、真の課題やニーズを正確にとらえ、顧客にとって価値あるシステムを創り上げていきたいです。。
キャリアアドバイザーが読み解く!傾聴力を実用的なスキルとして再定義しよう!
単に「話を聞く」という姿勢に留まらず、「後輩へ的確なアドバイスを送るため」という明確な目的意識を持った傾聴力として伝えられている点が、最大の評価ポイントです。
「傾聴力」という強みは、伝え方次第で「話を聞くのは当たり前では?」と受け取られてしまうリスクもあります。だからこそ、今回のように具体的な目的と結びつけ、「成果を出すための実用的なスキル」として定義することが欠かせません。
さらに、「開発における要件定義や、メンバーとの技術的なすり合わせにおいても発揮できる」と、自身の強みを志望業界の特性へ紐付けられている点も秀逸。このように、入社後の貢献イメージを具体的に想起させる伝え方ができると、企業側の採用意欲を高めることができますよ。
【内定者例文③】
26卒千葉大学 不動産業界
私の強みは接する相手を思いやる傾聴力です。
これまでにさまざまなコミュニティに身を置いて、自分が良かれと思って行動したことが、相手を不快にさせる場合もあるということを経験しました。
この経験から、思いやりとは自分の思う良い行為を押し付けることではなく、相手の立場に立って、相手が何を必要としているかを考えて行動することだと学びました。 相手の必要としていることを考えるのに大切なのが傾聴力だと考えています。
そのため、会話をするとき相手の話をよく聞くことを日頃から心がけています。 社会の一員である以上、ほかの人との人間関係はさまざまな場面で重要になると思います。 思いやりは良好な人間関係を形成する要素の一つだと考えられます。
私の強みである、相手を理解することから生まれる相手への思いやりを、お客様と接するときやチームで仕事をするときに活かせると考えます。
キャリアアドバイザーが読み解く!「傾聴力」を磨こうと思ったきっかけに言及しよう
「良かれと思って取った行動が、相手を不快にさせることもある」という、傾聴力を磨こうと考えた背景がわかりやすく伝わる自己PRです。
採用担当者は、数ある強みの中から「なぜ、あえて傾聴力を選んだのか?」という視点を持っています。この「なぜ」という疑問を自己PR内で解消できていると、採用担当者の中に強い納得感が生まれます。
また、傾聴力がどのような場面で活きるのか、自分なりの考えを言語化できている点も高く評価できます。単に「傾聴力があります」だけでなく、その「使い道」まで提示できていると好印象につながりますよ。
【内定者例文④】
26卒東京経済大学 建築業界(施工管理)
私の強みは、相手の悩みを的確にとらえる傾聴力です。
大学1年生の6月から続けている塾のアルバイトでは、生徒が目標とする定期テストの点数を達成できる授業を実施する必要がありました。
そこで私は、2つのことを意識して授業をおこないました。1つ目は、生徒のわからない点や悩みを丁寧に聞くこと。2つ目は、そこで得た情報を踏まえ、生徒一人ひとりの理解度に合わせた「伝わる表現」での指導です。
その結果、今まで定期テストで20、30点台だった生徒4人が50点台の成績を取れるようになりました。私はこの経験から、相手に寄り添って話を聞くことで、相手に伝える力が向上することを学びました。
キャリアアドバイザーが読み解く!「傾聴力」を用いて課題解決したプロセスを伝えよう
「定期テストでの目標達成」という明確な目的に対し、「傾聴力」を活用して解決したプロセスが伝わる良い自己PRです。
企業において数値目標が設定されるのは日常茶飯事。このエピソードからは、入社後も傾聴力を武器に目標を完遂してくれるだろう、という印象を受けます。
また、「4人」の生徒を「20〜30点」から「50点」へ引き上げたという、定量的な実績を提示できている点も大きな評価ポイントです。このように具体的な数値を用いると、あなたのスキルがより客観的に伝わるようになりますよ。
【内定者例文⑤】
26卒阪南大学 専門商社
私の強みは、相手に寄り添い信頼を築く「傾聴力」です。
私は3年間アルバイトとして勤務している家電量販店において、一人ひとりのニーズを丁寧に聞くことを心がけてきました。「説明書の内容がわからない」という悩みには、理解しやすいように言葉を言い換え、「店内移動が負担」という声には、商品をお持ちするなどのホスピタリティを持って対応しました。
その結果、お客様から感謝の言葉をいただくことが増えたり、再来される際に声をかけていただくことも増えました。
この経験から、相手の悩みを丁寧に聞き取り行動することの大切さを学びました。この傾聴力を生かして貴社に貢献したいと考えています。
キャリアアドバイザーが読み解く!主観的な感想だけでなく客観的な評価を盛り込もう
この例文の素晴らしいところは、傾聴力という「目に見えないスキル」を、「顧客からの感謝」という「客観的な評価」で証明できている点です。
傾聴力は定性的なスキルであるがゆえに、伝え方を間違えると「自己満足」ととらえられかねないリスクがあります。
だからこそ、自分自身の感覚ではなく、「第三者からどう評価されたか」という根拠を添えること。これにより、あなたのスキルの説得力が、劇的に高まりますよ。
NG例文|アドバイザー添削付き
①「受け身」な印象になっている
私の強みは「傾聴力」です。
私がアルバイトをしていた飲食店では、常にほかのメンバーの話に耳を傾けることを意識してきました。どんなときでも笑顔で相槌を打ち、相手が忙しいときでも気持ちよく話せる雰囲気作りを心がけています。その結果、周囲からは「あなたには何でも話しやすい」とよく評価されます。
貴社でも、この聞く力を活かして、周囲の方々と円滑な人間関係を築き、チームの業務をサポートしていきたいと考えています。
傾聴力を武器に自ら行動を起こした経験を伝えよう
「相手に気持ちよく話してもらう」というのも素敵なスキルではある一方で、「話しかけられるまで待ってるの?」という受け身の印象につながってしまう可能性も。
傾聴力の自己PRでは、自ら積極的にヒアリングをおこない成果を得た経験を伝えられると良いでしょう。
私の強みは「潜在的な課題を拾い上げる傾聴力」です。
飲食店のホール業務にて、仲間が「大丈夫」と答える場面でも、表情の強張りから余裕の無さを察知し、「具体的にどの工程が一番重いか?」とあえて踏み込んでヒアリングをおこないました。
その結果、「オーダーと会計の同時並行」が負担だと突き止め、時間帯ごとの専任制を提案・実行しました。これにより、ピーク時の料理提供スピードが向上し、ランチタイムの座席回転率を大幅に改善できました。
貴社でも、見過ごされがちな課題を拾い上げ、組織の生産性を底上げします。
②傾聴力を生かした行動に言及できていない
私は「相手の懐に入る傾聴力」に自信があります。
私はコールセンターでアルバイトしていた際、お客様の悩みや不満をじっくり聞くことに注力してきました。あるとき、強いクレームを仰るお客様から電話があり、2時間かけて言い分をすべてお聞きしました。最後には「話を聞いてくれてありがとう」と言っていただくことができました。
この経験から、まずは相手の話を徹底的に聞く重要性を学びました。貴社でもお客様に寄り添う姿勢を大切にします。
企業の利益につながるスキルであることをアピールしよう
「2時間クレームを聞いた」とありますが、その結果どのような成果を得たのかに言及されていません。2時間費やした挙句なんの成果も得られていないのなら、その時間は無駄だったのではと思われてしまうかも。
自己PRでは傾聴力を武器に、どのような成果をあげたのかに必ず言及するようにしましょう。
私は「不満を信頼に変える傾聴力」に自信があります。
コールセンターのアルバイトで、激しいクレームをいただいた際、単に謝罪するのではなく、2時間かけてお客様の言葉の背景にある「不満点」を徹底的に聞き出しました。 その結果、不満の原因が「導入後の操作説明不足」にあると特定し、再発防止のために「つまづきやすいポイント」をまとめたFAQを作成し、チームに共有しました。
これにより、お問い合わせの件数が先月から3割低下し、社員からも感謝の言葉をいただくことができました。貴社でも、個の声から組織の課題を解決します。
③客観的な裏付けに乏しい
私の武器は「本質を見抜く傾聴力」です。
普段から、表面的な言葉だけでなく、相手が本当に伝えたいことは何かを常に考えながらコミュニケーションをとっています。相手の立場に立って物事を考える癖がついているため、意見の食い違いが起きても冷静に対処することができます。
この傾聴力は、プロジェクト進行や顧客折衝の場において必ず役立つ能力だと自負しており、貴社でも存分に発揮したいと考えています。
数値や第三者からの言葉を盛り込もう
「私は傾聴力があります!」と声高に主張しても、根拠がなければ採用担当者には伝わりません。
主観的な気持ちだけではなく、実際の数値上のデータや他者からの言葉を盛り込むことで、より説得力のある自己PRをつくりあげることができます。
私の強みは「対立する意見を統合し、最適解を導く傾聴力」です。
所属する経営学のゼミで、5人1組の共同論文に取り組んだ際、研究方針を巡ってメンバーの意見が真っ二つに割れ、進行が2週間ストップしたことがありました。
私は「妥協点」を探すのではなく「双方の真意」を探るため、メンバーと個別に面談を実施し丁寧にヒアリングしました。その結果、対立の原因が「方法論への不安」にあることを突き止め、双方の懸念を解消する折衷案を提示しました。
これによりチームは団結し、最終的には学内コンテストで15チーム中で最優秀賞を獲得。教授からも「君がいたからチームが空中分解しなかった」と評価をいただきました。
キャリアパーク就職エージェントは、東京証券取引所グロース市場に上場しているポート株式会社(証券コード:7047)が運営しているサービスです。
実際「傾聴力」の自己PRって採用担当者にどのように思われるんだろう……?