目次
- TOEICスコアで就活が有利になる可能性が高い
- そもそもTOEICとは?
- 就活のために受けるなら英検よりTOEIC
- TOEICが高得点だと就活で有利になる理由は?
- 約5割の企業がTOEICスコアを参考にしている
- TOEICスコアを通して企業が見るポイントは?
- ①グローバルに活躍できる人材か
- ②目標に向けて努力できるか
- TOEICスコアが就活で有利になるケースは?
- 700点以上だとどの企業も有利になる可能性が高い
- 英語が必要な業界を目指している
- TOEICスコアが就活で有利にならないケースは?
- TOEICスコアが600点以下
- 英語が必要ではない業界を目指している
- 企業・業界別に評価されるスコアの目安
- 400〜500点台はどの企業でも評価されにくい
- 日系の大手企業を目指すなら700点以上
- 外資系やグローバル企業を目指すなら800点以上
- TOEICスコアを取得する3つのメリット
- ①グローバル志向の企業から採用されやすい
- ②他の学生と差別化を図れる
- ③スコアを通して向上心や勤勉さを伝えられる
- TOEICは就活のいつまでに受けておくべき?
- 就活解禁日の2ヶ月以上前には申し込みが必要
- 間に合わなかったら英語力以外のアピールをしよう
- TOEICスコアを就活で強力にアピールするときのコツ
- なぜ学んだのか動機を伝える
- どうやって学んだか勉強の仕方を伝える
- 日常で使うシーンがあればアピール
- 学んだことを入社後どう生かしたいか伝える
- TOEICでアピールできるのは英語力だけじゃない
TOEICスコアで就活が有利になる可能性が高い
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
就活を控えた学生から、
「就活のためにTOEICを受けておいた方がいいですか?」
「TOEICのハイスコアがあれば就活が有利になりますか?」
などの質問を受けることがあります。「就活前にTOEICのスコアを上げておいた方がいい」などと周りから聞いたことがある学生もいるでしょう。結論から言うと、TOEICのハイスコアがあれば就職を有利に進められる可能性が高いです。また、TOEICのスコアによって英語力以外のスキルもアピールできます。
この記事では、TOEICが高得点だとなぜ就職で有利なのか、業界ごとに求められるスコアの目安、TOEICでの学びを就活で生かすコツについて解説します。英語には自信がないという人にも参考になる内容になっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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そもそもTOEICとは?
TOEICとは、「聞く」「読む」という2つのスキルから、ビジネスや日常生活における英語によるコミュニケーションを測る世界共通の試験です。TOEICプログラムは、2019年12月時点で世界160カ国で実施されており、国内でもビジネス英語に関する試験の中ではもっとも知られています。
TOEICは約45分間のリスニングパート(100問)と75分間のリーディングパート(100問)に分かれており、各パートの合計スコアを測ります。採用試験のように合否が出るのではなく、スコアで評価されるのがTOEICの一番の特徴です。回答はすべてマークシート方式で、満点は990点です。
就活のために受けるなら英検よりTOEIC
英語が得意な人の中には、中・高時代から英検に挑戦してきた人もいるかもしれません。しかし、就活に生かすためであれば、断然TOEICがおすすめです。現在、TOEICは日本でも急速に普及し、採用時の重要な評価指標のひとつにもなっています。
実際、エントリーシート(ES)にスコアの記載欄が設けられるケースも増えていますよね。合否ではなくスコアで評価されるので、企業側で就活生同士を比較しやすい面もあります。そのため、これから勉強するのであれば採用担当者にしっかりアピールできるTOEICに絞って対策するのが得策です。
キャリアアドバイザー
TOEICのみならず英語を就活に活かす秘訣は以下の記事でも解説しています。アピール方法などに詳しいので、ぜひ目を通しましょう。
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TOEICが高得点だと就活で有利になる理由は?
TOEICのハイスコアは就活では強い武器になります。TOEICの一番の強みはなんといってもその認知度の高さです。採用担当者であればほとんどが知っている資格であり、学生側としてもTOEICのスコアによって「自分の英語力」を明確にかつ説得力を持って示せます。
また、TOEICの公式ページには、スコアレベルごとに英語で遂行可能な事務作業の目安が詳しく記載されています。その他の英語の資格と比べて、採用後の具体的な活躍イメージを描いてもらいやすいという面もあるでしょう。
約5割の企業がTOEICスコアを参考にしている
TOEICが公表している2019年の英語活用実態調査によると、約5割の企業が採用時に「TOEICのスコアを参考にしている」もしくは「新たに参考する可能性がある」と回答しています。大手企業の場合はすでに海外展開している可能性が高く、外資系であれば新卒にも最初から即戦力としての英語力を期待するケースが大半です。
今はまだ英語を頻繁に使わない業界であっても、グローバル化の波に乗り、将来的には海外展開も視野に入れている可能性も十分あるでしょう。英語力をどの程度重視するのかは業界によって多少の差はありますが、TOEICのスコアが就活でも今後さらに重視されていくことはほぼ間違いないでしょう。
TOEICスコアを通して企業が見るポイントは?
TOEICスコアを通じて企業の採用担当者はどのようなポイントをチェックしているのでしょうか。採用担当者が特にチェックしているポイントは、「グローバルに活躍できる人材かどうか」「目標に向けて努力できるかどうか」の2つです。
具体的な中身について詳しく解説していきます。
①グローバルに活躍できる人材か
1つ目は、「グローバルに活躍できる人材かどうか」です。従来は、英語というと海外と折衝をおこなう特定部門のみで使うものというイメージがありました。
しかし昨今、グローバル化を目指す日本企業は増加傾向にあります。そのような企業にとっては英語はもはや一部の人だけが学ぶものではなく、社員としてマストな要件になりつつあるといえます。また、外部の通訳に頼らずに自身の英語力でコミュニケーションを円滑におこなえる人材のニーズも増えつづけています。
就活でアピールできるレベルのスコアを獲得できていれば、英語による読み書きは基本的に円滑におこなえ、相手の話していることもある程度聞き取れる英語力があると判断してもらえるでしょう。
- 海外展開を積極的にはかっている
- 海外人材を積極的に採用している
- 通訳など業務内容が英語を扱う
②目標に向けて努力できるか
就活の時点では企業のスコア基準に達していなくても、そこに向けて努力を続けられる人材は採用の検討枠に入ってくるはずです。TOEICの試験は年10回程度もおこなわれています。出題傾向にも一定の特徴があり、対策本も数多く出版されています。つまり、英語が苦手な人でも、努力をすればある程度のスコアまでは到達できるのがTOEICです。
企業では、就活生の「伸びしろ」もよく見ています。TOEICスコアから自身の粘り強さや、努力できる性格をアピールできるでしょう。
キャリアアドバイザー
面接時点で目標スコアに達していなくても、今後どのような計画と方法で目標達成しようと考えているのか、説得力のあるビジョンを示すことでふるい落とされずに済む場合もありますよ。
キャリアアドバイザーコメント鴨川 未奈プロフィールをみる
スコアと同じくらい大切なのが「伸びしろ」です。スコアが低くても「伸びしろ」に期待されて採用を勝ち取る学生が実際にいました。
選考後に採用担当から「TOEICのスコアは他の候補者よりも劣っていました。しかし弊社でのキャリアプランがしっかり考えられていること、過去のエピソードからも向上心があると判断できたことから、英語学習に関してはその向上心で今後も継続して学習していくことができる。そして必ずスコアという結果も出せるだろうと判断し、将来のポテンシャルに期待をして採用させていただきました。」というメッセージをもらったことがあります。
このように「伸びしろ」はスコア同様とても大切なのです。スコアが十分でも過信せず、またスコアが不十分であっても諦めずに、応募企業への熱意やほかの候補者よりも向上心があるということをアピールしましょう。
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TOEICスコアが就活で有利になるケースは?
TOIECスコアをどれだけ重要視するのかは、業界によって異なります。完全に国内をターゲットにしている企業なら英語力の重要性は高くないですよね。TOEICスコアが有利になるケースとならないケースを知っておきましょう。
まず、TOEICスコアが就活で有利になるケースについて説明していきます。当然ながら、就活で有利になるのはTOEICのスコアが高い、あるいは英語のニーズが高い業界を志望するケースです。TOIECスコアに自信がある人はよくチェックしておいてくださいね。
700点以上だとどの企業も有利になる可能性が高い
一般的に、就活でアピールできるスコアは700点以上です。700点は、英語でも日常的な会話ができ、ビジネスでも自分の担当業務についてなど、限定された範囲内ではコミュニケーションが取れるレベルとされています。就活のためにTOEICを受けるのであれば、まずは英語での事務作業が可能となる700点以上を目安にスコアアップを図っていきましょう。
また、上場企業の社員に求めるレベルが大体700点以上とされています。海外部門での業務となるとレベルは上がりますが、就活の時点では700点以上あれば安心です。
- 860点以上:ノンネイティブとして十分なコミュニケーションができる
- 730点以上:どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている
- 470点以上:日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケ―ションがとれる
英語が必要な業界を目指している
英語が必要な業界を目指している場合、TOEICのハイスコアは強みになります。求められる英語力は業界や職種によって大きく差があります。具体的なスコアについては後述しますが、代表的な業界は以下の通りです。
- 外資系企業
- グローバル企業
- 旅行・航空業界
- 物流業界
- 金融業界
こうした業界には、英語が得意な就活生が集まってきますよね。人気の企業であれば、TOEICのハイスコアはあくまでESで足切りされないための前提条件であるに過ぎません。
TOEICの重視度は職種によっても差があります。同じグローバル企業でも、たとえば英語を使う機会の少ないエンジニアなどの職では、知識やスキルのほうが重視される傾向にあります。一方、海外営業部を志望する場合には、TOEICのスコアは確実にチェックされるでしょう。希望する職種によってはTOIECスコアが大いに評価される可能性があります。
ちなみに、空港で働く仕事も英語力が必要となる場合が多い傾向にあります。空港で働く仕事についてこちらの記事で紹介していますので、あわせて読んで参考にしてください。
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また、上記のほかに商社への就職にも英語力が必要となることがあります。こちらの記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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TOEICスコアが就活で有利にならないケースは?
当然ながら、TOEICのスコアが十分でない場合は、就活では積極的にアピールしないほうがいいでしょう。また、英語の活用頻度が少ない業界を志望する場合も、TOEICのスコアが高いからといって就活で俄然有利になるとは限りません。具体的にどのような業界が該当するのか、具体例を挙げていきます。
TOEICスコアが600点以下
TOEICを使って就職を有利にするためには、少なくとも600点以上はほしいところ。上場企業では、幹部社員への昇進に必要な最低スコアを600点に設定しているケースが多くあります。つまり、企業として社員に最低限超えてほしいボーダーラインが600点であり、それ以下では英語が得意とは見てもらえないのです。
とりわけ、外資系企業やグローバル展開している企業を目指すには厳しいスコアだと言えます。そのような企業では、ESの時点で足切りされてしまう可能性が高いでしょう。上場企業を志望する場合も、選考通過のためには少なくとも700点には達しておきたいところです。
- 受験者:634点(2020年10月)
- 新入社員:488点(2019年度)
- 内定者:547点(2019年度)
- 文系:535点
- 理系:468点
資料:新入社員 TOEIC L&R 最新データ 2019年度
英語が必要ではない業界を目指している
そもそも英語が必要でない業界であれば、TOEICスコアがネックになる可能性は低いでしょう。スコアが特に有利にならない業界の例は以下の通りです。
- 官公庁・公社
- 団体
- IT業界
- マスコミ業界
- 海外展開していないメーカーや金融
ただし、いずれの業界であっても、TOEICのスコアがまったく無駄ということはありません。最終面接後の評価が同等の場合は、TOEICのスコアが高い人を優遇する可能性もあります。今は必要なくても、今後は重要になるかもしれません。
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英語が必要でない業界であっても、外国人採用が増えてきている企業、取引先とのやり取りで英語を使う企業、中長期的に海外展開を検討している企業も増えてきています。つまり、企業によって英語の重要度が変わってきているのです。事前に志望企業の中長期計画などをホームページやパンフレットで確認しておくようにしましょう。
またスコアは書類選考でもっとも重要視されることが多いです。書類だけでは英語に対する思いや向上心などは伝わりにくく、その魅力がスコアでしか図れないことがあるからです。また、書類通過条件として「TOEICのスコア何点以上」という条件を設定している企業もよくありますよね。
書類選考を通過できれば、存分に英語に対する思いや向上心、今後の計画などを伝え「伸びしろ」をアピールできます。そのため書類選考では、向上心・計画性・熱意などの英語学習にもつながる魅力を書くことができれば通過率は上がるかもしれませんよ。
39点以下は危険!就活の弱点を克服するために今すぐ診断しよう
就活では気をつけるべきことが多いです。いざという時に「その対策はしていなかった…」と後悔したくないですよね。
後悔せずに就活を終えたい人は、今すぐ「就活力診断」で診断しましょう。たった30秒であなたの弱点を判定し、これからするべき就活対策がわかるようになります。
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企業・業界別に評価されるスコアの目安
ここからは、就職に有利なTOEICのスコアについて、レベルごとに見ていきましょう。特にレベルが高いのは外資系やグローバル企業です。これらの業界ではTOEIC受験者の平均値を大きく上回るハイスコアが求められますので、志望する場合は計画的なスコアアップに励みましょう。
400〜500点台はどの企業でも評価されにくい
大学生のTOEIC平均スコアは約500点、TOEICの受験者全体の平均スコアは約600点とされています。
しかし先ほどお伝えした通り、就活で有利になるスコアは600点以上のため、500点台や400点台の場合は、仮にスコアを取得していても履歴書やESには記載しないほうがいいでしょう。アピールになるどころか、かえって英語が苦手な学生と見られ、マイナス評価になってしまう恐れもあります。
日系の大手企業を目指すなら700点以上
日系の大手企業を目指すのであれば、有利になるのは700点以上が目安になります。大手企業の場合、すでにグローバル事業に着手しているところが多く、配属先によっては入社後すぐに英語の業務が発生する可能性も十分考えられます。700点以上あれば、担当業務に関するコミュニケーションを問題なく遂行できるレベルとみなされるので採用時に有利です。
大手企業では、TOEICのスコアを入社後の配属決めや昇進の指標にしているケースも増えています。700点以上の英語力があれば、入社後の活躍の幅が広がりますし、その後の異動や昇進、海外駐在などのキャリアアップにも生かせます。
外資系やグローバル企業を目指すなら800点以上
外資系やグローバル企業の場合は、TOEICで満点を取れるような帰国子女も多数応募してくるため、ESの時点で足切りされないためには最低でも800点以上は取っておきたいところ。また、特に海外営業部門を志望する場合、周囲にはTOEIC800点以上の人材がたくさんいると思っておきましょう。
外資系やグローバル企業では、上司や同僚が外国人ということも珍しくなく、通訳を介さずに英語でミーティングをおこなうケースが大半です。800点は一般的には高スコアですが、複雑な議論をするとなると、まだまだ厳しい面が多いと言わざるを得ません。
- 国際部門での業務遂行に必要なスコア:750点
- 海外赴任者期待スコア:695点
資料:「上場企業における英語活用実態調査」報告書(2013年)
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900点を超えて初めて、専門外の分野でも安定的に英語でコミュニケーションが取れるようになるとされています。外資系やグローバル企業で活躍するためには800点台で満足せず、さらなる高みを目指してブラッシュアップしていくとよいでしょう。
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600点以下でも記載することでアピールできる場合があるのでお伝えしますね。
たとえば、自己PRで向上心・継続力・持続力・自己研鑽に励むことが好き、などというアピールの根拠づけとして、さまざまな資格の取得に力を入れていたことをアピールしたいとします。このときはスコアが600点以下でも履歴書に記載しても良いでしょう。
ただし、ほかの資格を取得していたり勉強で継続して成果を出すことができている場合に限ります。このときは、スコアは低いと認めたうえで、今後さらに高い点数を取るために勉強中であることや直近の目標点数も伝えるようにしましょう。向上心に加えて計画性のアピールにもつながりますよ。
ちなみに求人票や企業の意向などを見ると、TOEICのスコアで足切りをおこなっている企業のスコアは700点以上の企業が多い傾向があります。外資系や今後海外事業をメインでおこなう予定のある企業は800点以上のスコアを設定している企業もありました。これらの企業を目指す学生は目安として頭に入れておくと良いでしょう。
TOEICスコアを取得する3つのメリット
就活までにTOEICでハイスコアを獲得しておくメリットについても整理しておきましょう。TOEICスコアを取得するメリットは、単に英語力のアピールだけにとどまりません。TOEICをどのようにスコアアップさせたかという過程も、ESや面接でのアピール材料になります。
①グローバル志向の企業から採用されやすい
グローバル志向の企業では、海外駐在なども視野に入れグローバルに活躍できる人材を増やしていきたいと考えています。学生のうちにTOEICのハイスコアを獲得している人は、もともと英語が好きで海外志向が強い傾向にあります。
つまり、企業が求める採用基準に合致している可能性が高く、グローバル業務への適正も評価されやすいといえるでしょう。基本的な英語力は身に付いているので、最初から即戦力として活躍してくれるポテンシャルを秘めています。育成コストを抑えられる点も魅力に感じてもらいやすいはずです。
②他の学生と差別化を図れる
就活では周りの大学生と差をつけることが大切です。大学生の多くは、TOEICスコアを取得していても400~600点台という人の中で、700点以上のグループに入ればESの時点で目立つことができますよ。
さらに800点以上あれば、人気の高い大手企業や有名企業の採用選考においても注目してもらえる可能性が高まります。つまり、TOEICのハイスコアは他の学生と差別化を図るためのもっとも確実な手段の一つです。
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TOEICのハイスコアは外資系や海外展開をしている企業では当然歓迎されます。しかし英語を頻繁に使わない業界でも、グローバル化の波に乗って将来的な海外展開を視野に入れて採用活動をおこなっている可能性もあるためです。
③スコアを通して向上心や勤勉さを伝えられる
TOEICスコアで分かるのは英語力だけではありません。目標を達成するための向上心や勤勉さも伝えられます。TOEICは英検のようにレベルごとに試験が作られているわけではないので、どんなレベルからでも受験できます。また、傾向に沿って対策すればスコアも上がりやすいので、個人の努力が反映されやすいです。
どのようにスコアアップしたかという過程は面接でのネタになります。同レベルのスコアの学生は他にもたくさんいますが、どうやってそのスコアを達成したのかはあなただけのオリジナルストーリーです。達成までの過程を具体的な数字を交えて話せば、面接官も興味を持ってくれるでしょう。
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自分の弱みと向き合い、努力して高得点を取得した人は「目標を達成する力」や「難易度の高い課題に挑戦する気概」のある人として、就活に備えて早くから対策してきた人は「計画性」や「継続性」に対して、一定の評価を得られるはずですよ。
真面目さをアピールするときのコツを知りたい学生にはこちらの記事もおすすめです。
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真面目さが長所はOK? 差別化のコツを例文付きで解説
長所で真面目さをアピールするときは、具体的なエピソードを交えて効果的にアピールしていきましょう。今回はキャリアアドバイザーが、真面目さをアピールする際に必要な3ステップや具体的なアピール方法を紹介していきます。3つの例文も紹介するので、自分に合ったアピール方法を探してみましょう。
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TOEICは就活のいつまでに受けておくべき?
TOEICを就活で活用するためには、遅くとも企業のエントリー開始日の1カ月以上前までには受けておくべきです。TOEICのスコア結果の発送予定は試験の約1カ月後です。それまでに何度もトライして傾向をつかみ、ベストな状態で最後の試験が受けられるようにしておきましょう。
一般的な就活スケジュールでは、大学3年生の2~3月頃からエントリーが本格化していきます。そのため12~1月頃に結果が出る試験を受けておけば、ESにもスコアを記載できます。インターンを考えている場合は、夏季インターンが始まる大学3年生の6月ごろまでに、目標スコアに到達しておけると理想的ですね。
就活解禁日の2ヶ月以上前には申し込みが必要
TOEICは、試験の締め切りも比較的早めなので注意しましょう。基本的に、受験日の1ヶ月半~2カ月前には申し込みが締め切られてしまいます。TOEICの公式サイトに掲載されている申込受付期間を確認し、忘れずに申し込みましょう。
スコア結果がわかるまでに1ヶ月程度はかかることも計算すると、企業のエントリー開始の3カ月半~4カ月前には申し込みを済ませておく必要があります。
間に合わなかったら英語力以外のアピールをしよう
就活が本格化すると、ESの作成や説明会への参加、企業研究、面接対策など、やることが山積みとなります。忙しいスケジュールの合間を縫ってTOEICも受けるというのは現実的ではありません。TOEICに時間を取られて、ESや面接対策がおざなりになってしまっては本末転倒です。
TOEICスコアを就活で強力にアピールするときのコツ
TOEICスコアを就活でアピールするときのコツも紹介します。TOEICスコアの話題になったときに、ぜひアピールしてもらいたいのは、「受験の目的」と「努力の過程」です。具体的なポイントについて詳しく解説します。
なぜ学んだのか動機を伝える
TOEICをなぜ受験しようと思ったのか、ハイスコアを目指そうと思ったきっかけをまずは伝えましょう。ただし「周囲が受けているから」「就活が迫ってきて仕方なく」というような受け身の答えでは、あまり良い印象は持てません。ここで重要なのは、あなた自身の「主体性」と「問題意識」です。
「留学生とうまくコミュニケーションが取れず悔しい思いをした」「英語ができれば世界中の人と意思疎通ができ、視野を広げられると思った」など、具体的なエピソードを交えて動機を熱く語りましょう。さらに、「グローバル化の時代で活躍するための対応力として英語力を磨いた」というように問題意識の高さをアピールすると効果的ですね。
- 海外旅行先で現地の人々とコミュニケーションを取れるようになりたかった
- 漫然と勉強しても身につかないため、英語力を向上させるための指標がほしかった
- 自分のスピーキングやライティングにおける弱点を知りたかった
- TOIECを定期的に受験することで英語学習のモチベーションを保てると思った
- 英語学習を始めるために、現時点での自分の英語のレベルを知りたかった
どうやって学んだか勉強の仕方を伝える
面接官は、面接を通じて就活生の人となりを見極めたいと考えています。社会人として働くうえでは、さまざまな課題に直面します。TOEICのスコアアップをひとつの「課題」と捉えたとき、それを具体的にどう克服しようと思ったか、面接官はその勉強方法や過程にも興味を持っています。
大学生活は、講義やサークル活動、アルバイトなどで忙しく、TOEICの勉強時間を捻出するのは簡単ではないでしょう。そのため「がむしゃらに努力した」というよりも「スコア結果から自分の弱みに重点的に取り組み、短期間で成果を上げた」などという、効率的なやり方のほうが面接官には評価されやすいですよ。
キャリアアドバイザー
「通学の際に毎朝イヤホンで英会話を聞いて耳を慣らした」「毎日寝る前に30分ずつ必ず問題を解くように習慣づけた」など、自分なりに工夫したポイントを語りましょう。
- 英語の参考書を毎晩寝る前に2ページずつ読むようにした
- 英語系YouTuberを毎日見るようにした
- 海外ドラマを何度も見て、シャドーイングでスピーキングとリスニングを鍛えた
- 毎朝の通学中に英語学習アプリを開くことを習慣化した
- オンライン英会話を毎週受けて、英語への抵抗感をなくした
日常で使うシーンがあればアピール
英語は「生もの」です。使わなければ、どんどん忘れていってしまいます。学んだ英語を日常的にアウトプットする場を設け、英語力の定着に励んでいることも伝えましょう。「国際交流サークルに所属して留学生のサポートをしている」「外国人の利用者が多い施設で受付のアルバイトをしている」など、実践的な体験をアピールできるといいでしょう。
TOEICはあくまで英語の読み書きのレベルを示すものであり、スコアが高くても流ちょうに話せない人も存在します。日常的なスピーキングもできると思ってもらえれば、就活の場でさらに有利に立てますよ。
- 外国人客が多いレストランで接客のアルバイトをしている
- 外国人が多いシェアハウスに住んでいる
- 外国人観光客が困っているのを見たら積極的に助けている
- 外国人客が多いバーによく行って会話を楽しんでいる
- 英語サークルに所属して仲間と英語で交流をしている
学んだことを入社後どう生かしたいか伝える
TOEICのハイスコア獲得は、あくまで目標を叶えるための「手段」であり、そのものが「目標」にはなりません。面接では、培った英語力を生かしてどのような仕事をしたいのかまで語りましょう。
企業の採用ページには、部門紹介や先輩社員のスケジュールなどが掲載されています。このほか、企業が発表しているニュースリリースを読めば、近年その企業が力を入れている分野などもある程度は把握できるはずです。
企業研究を入念におこない、英語力をどのような仕事に生かしたいか、最終的にそれが企業側のメリットにもつながるというところまでアピールできれば理想的ですね。
- 海外の取引先と密なコミュニケーションを取って対等に渡り合いたい
- 海外事業部で、現地の社員と日本人社員との架け橋になりたい
- 営業として海外のクライアントの新規開拓に貢献したい
- 事業の海外進出に貢献したい
- 海外拠点に赴任し、現地でマーケターとして活躍したい
英語での面接の可能性がある方は、ぜひこちらの記事を参考にしてみましょう。
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英語の面接は流れを理解することで対策することができます。今回は英語の面接の前にやっておきたい4つの対策をキャリアアドバイザーが紹介します。また、頻出質問や好印象の回答例、英語の面接を突破するための6つのポイントも解説! ポイントや対策方法を理解して、英語の面接を突破しましょう。
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キャリアアドバイザーコメント吉田 実遊プロフィールをみる
面接の際に答えるエピソードについて「特別なエピソードがない」という不安を持っている学生が多くいます。
たとえば、TOEICを受験した理由について「海外留学した際に海外に興味を持ち、外国と日本の橋渡しになりたいと思い、英語力を身につけるべくTOEICを学ぼうとしました。」というような特別なエピソードでなければいけないわけではありません。
自分がなぜ学んだか、どのように学んだか、それを活かしてどう頑張りたいのかを自分の言葉で話すことができれば大丈夫です。不安を感じている人は、今一度自己分析をしてみて、改めて自分の言葉で話せるか確認してみましょう。
TOEICでアピールできるのは英語力だけじゃない
TOEICでアピールできるのは英語力だけではありません。目標に対する「計画性」「主体性」「実行力」「課題解決力」「論理的思考力」なども合わせてアピールできます。実はこれらはどれも、社会人として仕事をおこなううえで非常に重要な能力です。
面接官はTOIECのスコアや、英語を学んだ動機などからあなたの人間性を感じ取ってくれるはずです。TOEICを学ぶときには、学ぶ過程にも意識を置き、ビジネスシーンで役立つスキルをひとつでも多く身に付けましょう。
ただし、英検にはTOEICにはない「スピーキング力」の審査があります。上級者とみなされる英検準一級以上を保有している場合、TOEICのハイスコアと合わせることで、総合的な英語力をアピールできるでしょう。