目次
- OB訪問とは何か
- OB訪問の流れ
- ①OBを探す
- ②アポを取る
- ③事前に準備する
- ④訪問を実施する
- OB訪問はどの時期におこなう?
- 選考が本格的に始まる前
- 早い時期に実施するとアポを取りやすい
- OB訪問で聞いておきたい仕事と就活の質問
- 仕事に関する質問
- 就活に関する質問
- 事前に調べて分かることはNG
- OB訪問は終了後のお礼も重要
- 基本的にメールでOK
- 当日中にお礼をする
- OB訪問に関するよくある質問に回答!
- 基本を押さえてOB訪問を攻略しよう
OB訪問とは何か
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活をスムーズに進めるには、OB訪問を積極的に活用することが大切です。しかし、
「OB訪問のやり方が分からない」
「どうやってOBを探せばいいの?」
という就活生の声も多く聞きます。OB訪問は企業によって企画されるものではないため、実施するには自分から働きかけなければなりません。OB訪問は絶対にやらなければならないというものではありませんが、やっておくに越したことはなく、プラスに働くことも多いです。
OB訪問の流れ
OB訪問を実施するには、まずは基本の流れから知っておくことが大切です。上の画像のようにOB訪問は、「OBを探す」「アポを取る」「事前に準備する」「訪問を実施する」の4つのステップに分けられます。
順序を乱すとOBに迷惑がかかったり、そもそも訪問が実現できなくなったりする可能性もあるため注意が必要です。OB訪問はOBが厚意で受けてくれるものです。迷惑をかけるのはNGであり、印象が悪いと本選考にも影響しかねないため、正しい順序を把握しておきましょう。
①OBを探す
OB訪問をするには、まずはOBの連絡先を手に入れる必要があります。友人や知人、部活動・サークル活動の先輩、キャリアセンターなどから探しましょう。また、OB訪問に特化したサービスもあるので、こちらを活用するのもおすすめです。
またビズリーチ・キャンパスでは同じ大学、ゼミなどの先輩とつながることができます。最適なOB/OGをおすすめしてくれるため、自分で探す手間が省けます。「話を聞きたい」ボタンで訪問依頼が完了するため、その後はメッセージ機能を使って日程を調整していくだけです。このようなネットを介したサービスもぜひ調べてみましょう。
②アポを取る
OB訪問を実施するには、まずアポを取らなければなりません。約束もなしにいきなり企業を尋ねるのは迷惑であり、非常識だと悪印象を持たれる可能性もあるため注意が必要です。メールを送る際は、相手の連絡先を入手した方法について記載してください。
そうしないと、見ず知らずの大学生からいきなりメールがきたと思われ、不審がられてしまいます。連絡先の入手ルートを理解してもらうことで、安心してやり取りできるでしょう。
- 件名(大学名、氏名)
- 企業名、OBの氏名
- 連絡先を入手した方法
- OB訪問を希望する理由
- OB訪問の希望日
- 挨拶
- 署名
依頼メール例文
件名 OB訪問のお願い/◯◯大学 ◯◯◯◯
◯◯株式会社
◯◯ ◯◯様
初めてメールを送らせていただきます。
◯◯大学◯◯学部3年の◯◯◯◯と申します。
大学のキャリアセンターで◯◯様の連絡先を紹介していただき、OB訪問のお願いでご連絡差し上げました。
現在就職活動中で食品業界を中心に企業研究をしており、貴社が展開しておられる事業に大変興味を持っております。ぜひ◯◯様からお話を伺いたく、メールをお送りした次第です。
突然のお願いで大変恐縮ですが、ご検討いただければ幸いです。
お時間をいただけるようでしたら、◯月◯日までの火曜日か木曜日でご都合のいい日程をお伺いできれば幸いです。
お忙しい中恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
―――――――――――――――
港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-☓☓☓☓-☓☓☓☓
メール:minato@☓☓☓☓☓☓.ab.jp
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日程調整メールについてはこちらの記事も参考になりますよ。メールの作成に悩んでいる人はあわせて確認してみましょう。
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就活で日程調整のメールを送る際には、守るべきマナーや意識したいポイントがあります。メールを通じて企業から好印象を得るためには、送信時間や端的な内容を意識しましょう。この記事では例文付きで詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
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③事前に準備する
連絡を取って訪問の日時を決めた後は、その日に向けて準備をしなければなりません。OB訪問はスーツでおこなうのが基本です。私服で企業を訪問すると浮いてしまい、悪目立ちする可能性があるため注意しましょう。また、場合によっては企業ではなく近くの飲食店を指定されることもありますが、この場合でもスーツ着用が無難です。
また、OB訪問は質問主体で進むため、当日何を聞くか考えておき、リストを作ることが大切です。OB訪問は時間が限られていることもあり、沈黙が続くのは相手にも失礼になります。スムーズに質問できるよう、あらかじめ質問を選んでおきましょう。OBに聞きたい質問は下にまとめているので、参考にしてください。
④訪問を実施する
OB訪問当日は遅刻をしないよう、時間には余裕を持って行動しましょう。また、飲食店などを待ち合わせ場所に指定されているなら、早めについても問題ありませんが、企業を指定されているなら、早く到着しすぎないようにしましょう。社会人は時間厳守が基本ですが、これは単に遅れないだけではなく、早すぎる到着にも注意しなければなりません。
企業で実施する場合に早く到着し過ぎると、OBの準備が整っておらず、せかしてしまう可能性があります。集合は5〜10分前が基本であるため、適切な時間に集合し、質問を含めた話し合い、解散という流れでOB訪問を実施しましょう。
OB訪問はどの時期におこなう?
就活生
OB訪問はどのくらいに始めればいいですか?
キャリア
アドバイザー
6月には選考が始まるので、それまでには余裕を持って終わらせておきたいですね。
選考が本格的に始まる前
OB訪問は基本的には就活が始まる前、選考が本格化する前におこなうのが基本です。しかし、あまりにもぎりぎりだと、得た情報を整理できず、選考に活かしきれない可能性もあるため注意が必要です。就活が始まってしまうと、学業、就活、アルバイトなどのためにOB訪問に時間を割けない可能性もあります。
時間に余裕があるうちにやるのがベストのため、可能なら就活解禁までにやっておくのがベターでしょう。遅くなると予定を組むだけでも難しく、選考にも活かしきれなくなるため注意が必要です。
早い時期に実施するとアポを取りやすい
OB訪問は早めにやっておくに越したことはなく、できるだけ早く実施することでアポを取りやすいです。就活解禁後の3月・4月はOB訪問希望者が殺到しやすいため、予定を組むことが難しくなります。上手くスケジュールが組めても、他の就活生と合同でおこなうというケースもあり、深入りした質問がしづらくなるため注意が必要です。
11〜2月までにOB訪問をやっておくと、3月から始まるエントリーや企業説明会に集中できます。就活解禁の直近を避け、早めに連絡することでアポが取りやすく、印象にも残りやすいでしょう。また、OB訪問は一度きりで終わるものではなく、何度やっても問題ありません。早めに実施しておくと複数回訪問でき、OBの印象に残りやすく、かつ企業への理解も深めやすいため就活をより有利に進められるでしょう。
OB訪問の時期について悩んでいる人は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。適した時間帯についても紹介していますよ。
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複数の業界で迷っている場合はOB訪問で絞っていくのもいいでしょう。直接お話を聞いてご自身のイメージとすり合わせることで、必然的に業界も決まってくると思いますよ!ただし、職種はある程度決めて行った方がいいです。
OBの方々もご自身の業務内容についてはアドバイスできますが、他業務については答えにくいからです。職種は自己分析やキャリアビジョンを考えていく中で業界よりも決めていきやすいので、事前に考えてからOB訪問に足を運びましょう。
OB訪問で聞いておきたい仕事と就活の質問
仕事に関する質問
- 今の仕事の好きなところはどこですか?
- 仕事でどのような瞬間にやりがいを感じますか?
- 仕事をしていて大変だったこと、つらかったことはありますか?
- これまでどのようなキャリアを辿ってきましたか?
- 今後どのような仕事をしたいと考えていますか?
仕事に関する質問は積極的にしておきましょう。どのような仕事をしているのかという基本はもちろん、仕事の何が好きか、やりがいに感じるか、反対に大変かといった実際にやっているからこそ分かる質問もおすすめです。また、仕事の詳細から離れて、キャリアについての質問をしてもいいでしょう。
企業で仕事をするとはどのようなことなのか、仕事を続けていくとどのような将来を歩むことになるのかを事前に知っておくと、就職後のビジョンもイメージしやすいです。自分がその企業で働くことを前提におくと質問も考えやすいため、仕事をするなら何を聞いておきたいかをベースにイメージを膨らませましょう。
就活に関する質問
- 就活はどのような軸で進めましたか?
- 面接の対策はどのようなことをしましたか?
- 御社に就職した決め手は何ですか?
- 御社ではどのような人材を求めていますか?
- これからの新入社員に期待したいことは何ですか?
就活に関する質問もおすすめです。OBの年次に合わせて質問内容を変えましょう。若手社員でまだ就活の記憶が新しい人なら、先輩がどのように就活を進めたか、具体的な部分まで聞くのがおすすめです。就活に成功したからこそ企業に就職しているため、上手くいった人のモデルケースを知っておくと、自身の就活にも役立てやすいでしょう。
反対に年次が高く、就活を終えてからかなり時間が経っている人なら、企業の目線から見た就活、採用について聞くのがおすすめです。就活の実体験を無理に引き出そうとするよりも、社員としての目線でどのような人材が欲しいか、一緒に働きたいと思っているかを聞きましょう。同じ就活に関することでも、相手によって細かく内容は変化させることが大切です。
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OB訪問で質問をする際は、採用ページに載っている福利厚生、条件面は避けましょう。改めて聞かれてもそれ以上回答することができません。誰に何を聞くかで質問内容は変えていった方がいいです。会社の展望などについては役員クラスの方々が決めるものであり、現場の社員が詳しく述べられることではないため、質問するのは控えましょう。
年齢が近い担当者であれば、学生と社会人の考え方の変化や、実際の苦労、楽しさを目線を合わせて話して頂けそうですね!プライベートな質問に関しては、答えにくい方もいると思うので、仕事の内容をメインに質問していくといいでしょう。
事前に調べて分かることはNG
仕事や就活に関することが基本となるOB訪問の質問ですが、どちらの場合でも調べてすぐに分かることはNGです。例えば仕事について聞く場合でも、企業が取り組んでいる事業は何かなどのホームページで確認できる内容は避けましょう。
OB訪問は他では聞けないことを深堀りして聞ける貴重な機会であり、そこでいつでも調べられることを聞いてしまうと、非常にもったいないです。また、下調べが不十分で意欲が低いと判断される可能性もあるため、注意しなければなりません。せっかくのチャンスを無駄にしないためにも、業界や企業、仕事に関する基本的な内容は事前に調べておき、調べて分からなかったことを抽出して質問しましょう。
OB訪問は終了後のお礼も重要
基本的にメールでOK
OB訪問終了後のお礼は、基本的にメールで済ませて構いません。手紙や電話で伝えるという方法もありますが、メールがもっとも相手に負担が少なく、かつ素早く伝えられていいでしょう。手紙で丁寧に伝えるという方法もありますが、ポストに投函してからOBのもとへ届くまでタイムラグがあり、その間に印象が薄れてしまうことも少なくありません。
また、電話は一見気持ちがこもって見えますが、仕事の妨げになりかねません。メールなら確認するだけで済み、相手の手を止める心配もありません。基本的には個人宛に作成し、複数人が対応してくれた場合は、部署宛でまとめてお礼をしておくといいでしょう。
- 件名(大学名、氏名)
- 企業名、OBの氏名
- OB訪問のお礼
- 勉強や学びになったこと
- お願いとお礼
- 署名
お礼メールの例文
件名 OB訪問のお礼/◯◯大学 ◯◯◯◯
◯◯株式会社
◯◯ ◯◯様
お世話になっております。
◯◯大学◯◯学部3年の◯◯◯◯と申します。
本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。
美味しいコーヒーまでご馳走していただき、リラックスしてお話することができました。
〇〇様のお話を伺ったことで貴社についてより深く知ることができ、ぜひ自分も貢献したいと強く感じました。これからさらに企業研究を進めて参ります。
今後もご相談させていただくことがあるかもしれませんが、その際はご指導いただけると幸いです。
この度は、貴重な機会をいただき誠にありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
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港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-☓☓☓☓-☓☓☓☓
メール:minato@☓☓☓☓☓☓.ab.jp
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当日中にお礼をする
お礼は早いほど印象がよくなるため、基本的に当日中にメールすることを心がけましょう。連絡が遅くなるとその分印象が薄れてしまい、お礼をしないというマイナスの印象も強くなってしまうため注意が必要です。どうしても当日中に送れない場合は、翌日でも構いませんが、可能な限り午前中には送るようにしましょう。
翌日の午前中なら遅れたといっても許容範囲で、悪印象を与える心配もありません。また、お礼が遅くなってしまった場合は、一言「ご連絡が遅くなり申し訳ありません」と添えるとより印象がよくなります。お礼は早いほどいいためメールが基本ですが、手紙で丁寧に伝えたいなら、メールの後に手紙を送るのもひとつの方法です。
メールを送るタイミングや時間帯については、こちらの記事を参考にしてみましょう。
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OB訪問に関するよくある質問に回答!
OB訪問がどんなものか知りたい学生やOB訪問ではどんな質問をすればいいかわからない学生もいるのではないでしょうか。そういった学生からよくある質問にキャリアアドバイザーが回答します。
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OB訪問ってなんですか?
OB訪問とは学生が自身と同じの大学出身の社会人先輩に直接会って話を聞くことで、志望する企業や業界の理解を深めるものです。企業のホームページや求人情報、説明会への参加だけでは得られない貴重な話など、実際に働いている先輩だからこそわかる就活に役立つ情報を集めることができますよ。
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OB訪問のメリットは何ですか?
OB訪問では人事担当者に聞きづらいことも質問しやすい点がメリットといえるでしょう。OB訪問は大学の先輩が実施するため、率直に質問しやすく企業に関する多くの情報を得ることができますよ。また具体的な仕事内容や社内の雰囲気、やりがいに関しても質問することができるため、自分が働いている姿をイメージすることや自分にマッチするかどうかの判断にも役立ちますよ。さらに、実際に働いている先輩の経験や生の声を聞くことで、志望動機や自己PRに活かすことにもつながることでしょう。
基本を押さえてOB訪問を攻略しよう
必須のイベントではないものの、OB訪問はやっておくとプラスになることが多く、就活も有利に進めやすくなります。OB訪問は先輩社員と連絡を取り、予定を組むところから自分でおこなわなければなりませんが、その分得られるものは多いです。他では手に入らない情報が入手できることも多く、積極的に実施することで他の就活生との差別化も図れるでしょう。
また、OB訪問は1回限りではなく、何度実施しても構いません。複数回おこなうことでより幅広く情報が得られ、社員の印象にも残りやすいため、早めの時期からやっておくのがおすすめです。OB訪問は基本さえ押さえているなら難しくはないため、ポイントを正しく把握し、上手に活用して就活を有利に進めましょう。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
OB訪問で飲食店を指定された場合、OBの方が支払ってくれることがあります。基本的に目上の方が代金を支払ってくれる場合は、頑なに「払います!」と言うのではなく、素直に支払って貰ってOKです。その際、意識して欲しい重要なポイントには下記の3つがあります。
①始めは代金を払う意思表示や姿勢を見せること(財布を出すのが一番やりやすいです)
②支払ってもらった時にお礼を言うこと(支払ってもらって嬉しいと思ってもらおう)
③次回その方に会った時にお礼を言うこと
これらのポイントを守るようにしましょう。