目次
- 状況によっては新卒での9月入社を選択肢に入れる
- そもそも9月入社とは?
- 企業が9月入社の新卒採用をおこなう4つの理由
- 優秀な人材が就活を継続している場合があるため
- ジョブ型雇用をおこなう企業が増えているため
- ミスマッチを減らすことができるため
- 内定辞退者の穴埋めができるため
- リスクもある? 9月入社の選考に参加する際の3つの注意点
- 4月入社の同期と差が開くケースもある
- 試用期間が長い可能性がある
- 春採用よりも募集数が少ない
- 9月入社の選考を有利に進めるための4つのポイント
- 就職エージェントを利用して求人を探す
- 志望業界・企業を絞り込んでおく
- イレギュラーに備えて早めに準備をする
- 留年の場合は反省点と合わせて改善点を伝える
- 9月入社に関するQ&A
- 9月入社の採用は今後本格的に始まるのか?
- どんな企業が9月入社の新卒採用をおこなっているのか?
- 9月入社の独自の対策をして選考突破しよう
状況によっては新卒での9月入社を選択肢に入れる
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。就活中の学生から
「企業側はなぜ9月入社の採用を実施するのでしょうか?」
「どんな場合に9月入社対応になるのでしょうか?」
という声が寄せられています。9月入社という対応があることを最近知った学生も多いのではないでしょうか。9月入社の選考は企業側が優秀な学生を逃さないようにおこなっています。
特に留学や博士課程の卒業試験などにより、半期だけ留年して秋に卒業する学生は新卒での9月入社を選択肢に入れておきましょう。
ここでは、9月入社の概要や企業が9月入社の新卒採用をおこなう理由、9月入社の選考を有利に進めるためポイントなどを解説します。9月入社の選考に参加するか検討している学生はぜひ最後まで読んでみてください。
【完全無料】
大学3年生(26卒)におすすめ!
就活準備で必ず使ってほしい厳選ツール
1位:自己分析ツール
選考で使えるあなたの強み・弱みがわかります
2位:適職診断
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
3位:面接力診断
39点以下は要注意!面接を受ける前にあなたの面接力を診断しましょう
4位:内定者ES100選
大手内定者のESが見放題!100種類の事例から受かるESの作り方がわかります
5位:WEBテスト対策問題集
SPI、玉手箱、TG-WEBなどの頻出問題をこれ1つで効率的に対策できます
【併せて活用したい!】
選考前に必ず使ってほしい厳選ツール
①自己PR作成ツール
自己PRがまとまらない人は、AIツールを活用して自己PRを完成させよう
②志望動機作成ツール
5つの質問に答えるだけで、AIが受かる志望動機を自動で作成します
そもそも9月入社とは?
「9月入社は中途採用なのでは?」と思った学生もいるのではないでしょうか。新卒採用で入社する時期は4月だけでなく、9月もあります。
卒業と同時に就職できるため、特に留学や博士課程の卒業試験などにより半期だけ留年して秋に卒業した学生におすすめですね。
キャリアアドバイザー
企業が9月入社の新卒採用をおこなう4つの理由
- 優秀な人材が就活を継続している場合があるため
- ジョブ型雇用をおこなう企業が増えているため
- ミスマッチを減らすことができるため
- 内定辞退者の穴埋めができるため
企業が9月入社の新卒採用をおこなうのは優秀な人材を確保するだけでなく、入社後のミスマッチを減らせたり、内定辞退者の穴埋めができたりするメリットがあるためですね。ここでは企業が9月入社で新卒採用をおこなう理由を4つ解説します。
優秀な人材が就活を継続している場合があるため
9月入社の採用をおこなう理由として、春採用で取りこぼした優秀な人材を確保することを目的にしている企業も多いですね。
企業は優秀な人材を確保するためにカジュアル面談やインターンなどさまざまな取り組みをおこなっていますが、採用活動をおこなっても必ずしも優秀な人材は確保できるとは限りません。
春採用には公務員試験や大学院進学試験などで参加していなかった学生や一つの業界に絞って就活をしていた学生を取りこぼしてしまうことを防ぐため、9月入社の採用を実施している場合がありますね。
ジョブ型雇用をおこなう企業が増えているため
ジョブ型雇用について詳しく知らない学生も多いのではないでしょうか。ジョブ型雇用とは、実際の業務に必要なスキルや経験を持った人を採用する形式のことです。9月入社など好きなタイミングで新入社員を採用できることも特徴の一つでしょう。
つまり、9月に卒業する海外留学経験者や外国人学生を採用できますね。現在の日本市場は少子高齢化に伴い縮小傾向にあるため、特に大手企業は海外展開をおこなっている場合が多いです。
海外展開をおこなっている企業では、海外部署で現地の社員とコミュニケーションが取れる学生が必要になります。そのため、語学力がある海外留学経験者や外国人学生を採用しやすいジョブ型雇用をおこなう企業が増加中です。
こちらの記事ではジョブ型雇用について詳しく解説しています。あわせてチェックしてみましょう。
関連記事
知っておきたい「ジョブ型雇用」とは? 気になる特徴や就職のコツを徹底解説
ジョブ型雇用とはジョブ=職務を職務記述書(ジョブディスクリプション)などで明確に定めて、その職務を遂行するために必要なスキルや経験を持った人材を採用する人事制度を指します。この記事ではキャリアアドバイザーがジョブ型雇用のメリットや導入企業を解説します。アピール内容別に自己PR例文も紹介しているので、ジョブ型雇用に興味がある学生はぜひ参考にしてくださいね。
記事を読む
ミスマッチを減らすことができるため
新卒一括採用を春におこなってしまうと、1日に何十人も面接したり、競合他社に取られないように早めに内定を出したりと学生を吟味しにくい傾向があります。結果的にミスマッチが生まれやすいのがネックですね。
一方、9月入社の採用は競合他社が採用を終えている場合が多かったり、応募してくる学生の人数が限られていたりするため、一人ひとりに時間をかけて選考をおこなえます。そのため、学生の能力や人柄を見極めやすく、ミスマッチを減らせる可能性が高いでしょう。
内定辞退者の穴埋めができるため
実際、第一志望の企業だけ受けている学生はほとんどいないですよね。企業側もある程度内定辞退者が出ることを見越して採用活動をおこなっています。
特に中小企業やベンチャー企業は大手企業への就職を希望する学生の滑り止めになる場合があり、内定辞退者が多いです。
ただ、就活終盤の9月入社の選考では、内定獲得時点で就活を終了する学生も少なくありません。高い可能性で内定辞退者の穴埋めができる9月入社の選考は、企業にとってもメリットになりますね。
自分の強み・適職を知るためにも、まずは自己分析を済ませましょう
就活を成功させるためには自己分析が必須です。しかし、自分自身のことを分析するのは意外と難しいですよね。
そんなときは「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけであなたの強み・弱みが簡単にわかります。
無料で使えるので、自分の強みを確かめたい人は今すぐ診断しましょう。
リスクもある? 9月入社の選考に参加する際の3つの注意点
就活生
これだけメリットがあるなら、春採用より9月入社の採用に重きを置しても良い気がしてきました。
キャリアアドバイザー
自ら9月入社を狙うのはおすすめできません。もちろん、9月入社にもリスクはありますよ。
9月入社は就職活動のライバルは少ないものの、就職後には少しハンデを背負う可能性があります。リスクを天秤にかけてから、9月入社の選考に参加するかを決めてみてはどうでしょうか。
4月入社の同期と差が開くケースもある
企業によって異なりますが、4月入社も9月入社と同じ年度の入社と考え、同期とされる場合が多いですね。
当たり前ですが、4月入社の同期の方が半年間長く実務経験を積んでいます。任される業務が異なったり、すでに成果を挙げている同期もいるかもしれません。
学生同然の生活を送っていた9月入社の人と4月から新社会人として働いていた人では差が付くのは当然ですよね。キャリアを重ねていけば、差は埋まっていきますが入社当初は差がついていることも覚悟しましょう。
キャリアアドバイザー
同期との差を縮めるためにも入社前にビジネスマナーを身につけたり、業務で役立つ資格やスキルを取得したりするなど準備をしておくのをおすすめします。
試用期間が長い可能性がある
最初は正社員として扱わず、試用期間を設ける企業もあります。試用期間がある9月入社の場合は9月から翌年3月まで試用期間と設定されることが多いですね。
キャリアアドバイザー
使用期間中は基本給より低い給与で働く可能性が高いため、入社前に採用担当者に確認しておきましょう。
春採用よりも募集数が少ない
9月入社の選考は増えていますが、全ての企業が採用活動をおこなっているわけではありません。特に人気の企業は春採用だけでも十分に優秀な学生を確保できるため、採用を終えてしまう場合が多いですね。
そのため、春採用に比べると採用活動をおこなっている企業が減ってしまうことを覚えておきましょう。
キャリアアドバイザーコメント津田 祥矢プロフィールをみる
9月入社の選考に参加する際の注意点として、入社月もしっかりと確認しましょう。9月入社と明記している企業もあれば「秋入社」と入社月をぼかしている企業もあります。
そもそも採用には春採用・秋採用・冬採用などさまざまあり、採用スケジュールの区分は企業によって異なります。9月入社は一般的に秋入社の区分に含まれますが、企業によっては秋入社が10月など、時期が異なる場合もあります。春採用や秋採用はあくまで名称です。「秋入社」などと求人に入社月が明記されていない場合は、事前に確認しておくと安心ですね。
また、9月入社の注意点として、自分が受けたい企業が9月入社で募集をかけていない可能性もあると念頭におくことも重要です。「絶対にこの企業に入社したい」といった思いが強く、受ける企業にこだわりがある場合は、過去にその企業が9月入社の実績があるか事前に調べておきましょう。
人気の企業は早期に募集を締め切っていることも多いです。その場合は春採用しかチャンスがないため、そもそも9月入社を狙う選択肢がなくなります。9月採用を狙った後に選考を受けられないと知っても後がないため、必ず事前にチェックするようにしましょう。
9月入社の選考を有利に進めるための4つのポイント
前述した通り、9月入社の採用は春採用よりも募集数が少ないです。そんな不利な状況を打開するためには、就職活動を始める前の事前準備が必要になりますね。ここでは、9月入社の選考を有利に進めるためのポイントを4つ解説します。
就職エージェントを利用して求人を探す
就職エージェントの利用経験がなく、抵抗がある学生もいるのではないでしょうか。就活のプロである就職エージェントのキャリアアドバイザーなら、初めて利用する学生も丁寧に内定獲得までサポートしてくれますね。
- 無料カウンセリング
- 求人紹介
- 面接対策
- 応募書類の添削
- 面接日の日程調整
- 推薦状の記入
無料面談から学生自身の希望と特性にあった求人を紹介してくれるため、学生は紹介してもらった求人を吟味するだけで効率的に就職活動を進められるでしょう。
就活生
9月入社の広告業界の企業の求人情報が入ったら送ってください。
また、上記のようにキャリアアドバイザーに要望を伝えておけば、急に応募が始まる9月入社の採用活動に乗り遅れる心配がありません。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
9月入社の場合は春採用と比較して募集枠が少なく、企業によっては倍率が高いケースもあります。そのため、春採用と同様、もしくはそれ以上に書類選考や面接の対策が重要になります。また、受けられる企業数が限られているため、1社1社に合わせた対策も重要です。
エージェントであれば、書類の添削や面接の対策を行い、プロの目線からアドバイスをもらうことができます。また、自分が受ける業界や企業に合わせた対策もしてくれるため、効率的かつ質の高い練習を受けられるメリットもあるのです。さらに、エージェントから紹介された企業だと、エージェントがその企業が評価するポイントを熟知しているため、より企業に特化したアドバイスを受けられる面もあります。
また、エージェントでは基本的に自分専任の担当者がつきます。就活は一人で進めるよりも客観的な意見をくれる他者と二人三脚で進めた方が、うまく進みやすい傾向にあります。就活をあらゆる面でサポートしてくれるパートナーとして、気になることは何でも相談すると良いですよ。
志望業界・企業を絞り込んでおく
前述した通り、9月入社の選考は春採用に比べると企業の選択肢が狭くなってしまうため、志望業界・企業を絞り込んで就活をおこないましょう。
選考情報の解禁日が決まっていないため、突然応募が始まる可能性があります。全ての企業から応募先を選んでいると、選考情報を見逃してしまうかもしれません。
キャリアアドバイザー
例年9月入社の採用をおこなっているかを事前に確認して、情報解禁後にすぐに応募するのをおすすめします。
業界や業種を絞るときの注意点は、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事
就活が一気にはかどる業界を絞る方法|絞り方・注意点・時期まで解説
就活で業界を絞る際には、焦らず自分でしっかりと判断することが大事です。今回は就活で業界を絞る際に気をつけたいことや、業界の絞り方を4ステップでキャリアアドバイザーが解説します!正しい絞り方を身に付けて、自分に合った業界を選びましょう!
記事を読む
イレギュラーに備えて早めに準備をする
4月入社の場合は1年以上前からインターンへの参加やSPI対策などの準備をおこなっていきますよね。9月入社の選考の場合も同様に早めに準備をおこないましょう。海外留学中の場合もインターネットで就活や応募先企業の情報収集をしておくのをおすすめします。
また、9月入社は春採用の選考と違う部分が多く、前述した通り、突然応募が始まるなどイレギュラーな対応を求められるかもしれません。それらに対応するためにも早めに準備をして、対策を講じておきましょう。
キャリアアドバイザー
選考人数が少ないため、履歴書やエントリーシートの提出日が短い場合がありますね。
すぐに提出できるよう、自己分析や業界研究は早めに終わらせておきましょう。
留年の場合は反省点と合わせて改善点を伝える
留年したことに引け目を感じている学生もいるのではないでしょうか。もちろん、選考では留年した理由を問われる可能性は高く、評価の対象になります。ただ、留年が必ずしもマイナスな評価になるとは限りません。
特に以下のようなやむを得ない理由やポジティブな理由は採用担当者からの評価が悪化しにくいですね。
- やむを得ない理由:病気や怪我が原因で学校に通えなかったなど。
- ポジティブな理由:長期的な海外留学をしていたなど。
ただ、成績が足りなかったなど自己責任で単位が足りなくて留年した学生もいますよね。その場合は反省点と合わせて改善点を伝えてみましょう。
就活生
テレビ局でのアルバイトに夢中になり、単位を取得できませんでした。目先の給料に目が眩み、自分のやるべきことが疎かになり、両親にも迷惑をかけてしまいました。今後は長期的な視点で物事を考え、自分が取るべき最善の選択をしていきます。
入社後に同じ過ちを繰り返さないことが分かれば、採用担当者からのマイナスな印象をリカバリーできるでしょう。
9月入社に関するQ&A
ここでは9月入社に関するQ&Aをまとめました。気になるところがあれば、チェックしてみてくださいね。
9月入社の採用は今後本格的に始まるのか?
9月入社になる可能性がある通年採用を検討している企業は増えていますね。
事実、一般社団法人 日本経済団体連合会の「採用と大学改革への期待に関するアンケート結果」によると、通年採用をこれまで実施した企業は32.7%、今後5年先に実施する予定の企業は55.2%でした。
つまり、今後は本格的に9月入社の採用をおこなう企業は増えていくでしょう。
どんな企業が9月入社の新卒採用をおこなっているのか?
前述した通り、春採用に比べると9月入社の新卒採用をおこなっている企業は少ないですが、以下のような大企業も9月入社の採用をおこなっていますね。
キャリアアドバイザー
例年通りなら今年も9月入社の採用をおこなう可能性が高いため、小まめに企業の公式サイトをチェックしておきましょう。
9月採用以降の秋採用をおこなう企業もあります。秋採用に応募する際の注意点も一緒に確認しておきましょう。
関連記事
秋採用とは?実施している企業の特徴や内定獲得のポイントをご紹介
秋採用を続ける企業はありますので最後まで諦めず、念入りに対策をして選考に挑みましょう。 この記事では秋採用をする理由や、導入している企業の特徴、秋採用で内定を獲得するポイントをキャリアアドバイザーが解説します。 動画も参考に、自分の納得のいく就活にしてくださいね!
記事を読む
また、企業によっては採用時期を決めない「通年採用」をおこなっている企業もあります。通年採用とはどのような仕組みなのか知りたい人は、この記事も参考にしてみてくださいね。
関連記事
通年採用企業が増えると就活のチャンスも増える! 企業の目的も解説
通年採用企業の特徴を知り、自分が理想とする就活を試行錯誤すればチャンスを増やすことができますよ! この記事では通年採用企業を実施する企業例、メリット、注意点などをキャリアアドバイザーが解説します。向いている学生の特徴や合格を掴む方法もぜひ参考にしてくださいね。
記事を読む
キャリアアドバイザーコメント根岸 佑莉子プロフィールをみる
9月入社の選考をおこなっている企業の探し方として、もっとも効率が良いのはエージェントからの紹介です。自分の希望に合った求人を紹介してくれるため、企業探しの時間を大幅に減らすことができます。また、企業を探してくれるだけでなく、未公開求人もあるため、自分だけでは見つけられない、隠れた優良企業を発見できるかもしれません。
他にも、就活イベントや合同説明会があれば積極的に参加することもおすすめです。1日で複数の企業の説明会に参加することができることはもちろん、求人サイトでは目にとまらない企業を見つけられる可能性もあります。企業によっては、イベントで良い印象を与えられれば、選考フローを短縮して受けられる場合もあります。
自分で企業を探す一方で、スカウト型求人サイトも利用する方法もあります。自分の情報を登録しておけば企業から声をかけてもらえるため、非常に便利です。ただ、受け身の探し方のため、いつスカウトが届くか見通しがつかず、たくさんの企業からは声がかからない可能性もあります。スカウト型求人サイトをメインで使うというよりは、自力で探す方法と並行して利用すると、より効率的に就活を進められますよ。
9月入社の独自の対策をして選考突破しよう
9月入社の選考は情報解禁日が決まっていないため、情報を小まめにチェックしないと見逃してしまう可能性があります。春採用と勝手が違う選考に戸惑わないよう、9月入社独自の対策を早めにして選考を突破しましょう。
9月に入社する場合は翌年4月に卒業する新卒と同じ扱いになるでしょう。