目次
- MR職の志望動機は「なんとなく」では書けない
- MR職とは
- MR職の種類
- 仕事内容
- MR職へ就職する4つの魅力
- 医療に貢献ができる
- 専門的な知識が身につく
- 医薬品業界が安定している
- 収入や福利厚生が充実している
- MR職に向いている人の特徴5選
- ①コミュニケーションが得意
- ②医療業界への興味がある
- ③行動力がある
- ④計画的に取り組むことができる
- ⑤忍耐力がある
- MR職の志望動機を作成するときに必要な3つの準備
- 具体的な志望理由を用意する
- 過去の経験を振り返る
- 主力製品をリサーチする
- 例文5選|MR職の志望動機
- 例文①武田薬品工業
- 例文②アステラス製薬
- 例文③第一三共
- 例文④エーザイ
- 例文⑤大塚HD
- MR職の志望動機NG例文3選
- NG例文①具体性がなくわかりづらい
- NG例文②他の職種にも当てはまる
- NG例文③給料や安定性を重視している
- MR職について詳しく理解して志望動機を作成しよう
MR職の志望動機は「なんとなく」では書けない
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「MR職に興味があるのですが、将来性はあるのでしょうか? 」
「MR職に就職したいのですが、納得できる志望動機が書けません」
MR職を志望している学生からこのような質問がよくされています。
たしかに、MR職は製薬会社や医療関係者とかかわるため専門性がもとめられており、志望動機の作成に悩んでしまいますよね。中には、志望動機を作成していてMR職についてきちんと理解しておらず不安になった人がいるかもしれません。
そのような人であっても、この記事を読めばMR(Medical Representative:医薬情報担当者)の仕事内容や向いている人の特徴、志望動機の作成ポイントなど漏れなく知ることができますよ。また、志望動機の例文も解説しているので、周りの学生と差をつけることができます。ぜひ最後まで読んでくださいね。
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MR職とは
あなたは「MR職の仕事は〇〇です」とわかりやすく説明できますか。MR職へエントリーするためには、まず特徴や仕事内容についてきちんと把握しておくことが重要です。MR職について理解すると、面接での受け答えでスムーズに話せるようになりますし、志望動機を伝えるときに「どのように活躍したいか」をより具体的にアピールできるようになります。
ここでは、MR職の種類と仕事内容について紹介しますね。
MR職の種類
MR職といっても、複数の種類があることをご存じでしょうか。同じMRであっても特徴が大きく異なるため、自分がどのMR職を目指すかきちんと把握する必要があります。
2種類のMR職である「メーカーMR」と「コントラクトMR」について紹介します。
メーカーMR
多くの人がイメージしているMR職は「メーカーMR」です。製薬会社の営業部門に所属して、自社の医薬品を扱っていますよ。自社の医薬品の情報や副作用などを医療機関の医師に対して説明をおこないます。
また、製薬会社がどのようなどのような医薬品を扱っているかによって2種類のメーカーMR職に分かれています。
- 新薬メーカーMR
- ジェネリックメーカーMR
新薬メーカーMRは、企業が独占的に医薬品販売できる特許期間があり、他社は特許期間がすぎるまで販売をすることができません。医療機関へ安全性などのデータを提供したり、疾患や医療制度などにかんする深い知識がもとめられます。
一方でジェネリックメーカーMRは、後発医薬品であるジェネリック医薬品を中心に取り扱っているMR職です。ジェネリック医薬品は、他の医薬品メーカーの特許期間が終了した新薬と同じ有効成分を同じ量含んでいます。そのため、新薬を例に説明することが多く、知識が浅い人であっても活躍しているMR職です。
製薬会社についてまず確認しておきたい人は、こちら記事の解説を参考にしてください。
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コントラクトMR
コントラクトMRは製薬会社ではなく、CSO(Contract Sales Organization)という「医薬品販売業務受託機関」に所属しているMR職です。契約している企業へ派遣されたり仕事を請け負ったりしてMRの仕事をおこないます。
CSOは未経験を対象に採用をおこなっている企業が多く、MR職のファーストキャリアとして選んでいる人も多いですよ。
仕事内容
MR職は医療情報担当者と言われていますが、営業職として活躍しています。ですが、一般的な企業の営業職とは異なる特徴があるため注意が必要です。
ここでは、2つに分けてMR職の特徴について解説しますね。
医療従事者に薬の情報を提供する
主な仕事は医療従事者へ医薬品の情報を正しく伝えることです。営業職と聞くと良い点をアピールして医薬品を販売することが目的だと思いますよね。ですが、医薬品は人の命にかかわるものなので、プラスの効果だけでなく副作用などもきちんと伝える必要があります。
他社のMRも医療現場へ訪問しているため、医師とコミュニケーションをとり信頼関係を構築することが大切になります。そうすることで、医師から信頼されるMRになることができるのです。
医療現場のフィードバックを開発部門に伝える
MRの仕事は、医療従事者へ医薬品を伝えることだけではありません。医師や薬剤師からの臨床のフィードバックを受けて、医薬品の開発部門へ伝えることも仕事です。一度、医薬品を開発したら終わりではなく、医薬品の改良をすることでより良い医薬品が開発できます。
たとえば、形状やサイズ、利用回数の低減などをおこなうことで、より医療現場から選び続けられる医薬品になりますよ。
このようにMR職は、社内だけではなく社外ともコミュニケーションが必要になる仕事ということを覚えておきましょう。
医療業界についてまず調べておきたいという人はこちらの記事の解説が参考になりますよ。
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MR職の志望動機は、ツールを使えば自動で作成できます
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MR職へ就職する4つの魅力
MR職は毎年学生から人気の仕事のひとつです。なぜ多くの学生がMR職を目指すのでしょうか。他の学生やMR職としてすでに働いている人が「魅力に感じていること」を知ると、自分の志望動機の作成に役立てることもできます。
ここではMR職で働く4つの魅力について解説します。
医療に貢献ができる
MR職は医薬品業界にとって欠かせない存在です。もし素晴らしい医薬品が開発されたとしても、医師や薬剤師へ医薬品の紹介をする人がいなければ、困っている人を助けることはできませんよね。MR職として活躍する人がいるおかげで、多くの医療現場へ医薬品を届けることができるのです。
自分が紹介した医薬品が医療現場で使われることで救われる命や症状が改善されるのです。間接的ですが、このように人の命を助ける仕事ができることはやりがいに感じる人にはおすすめの仕事ですよ。
専門的な知識が身につく
MR職は、将来的に転職に困らない高い専門性を習得できることも魅力のひとつです。医師が処方する医療用医薬品は、効果が高いですが副作用もあります。この副作用についても医師が理解できるように説明が必要です。ほかにも点滴や注射で使う輸液などもあり、医薬品の専門知識がもとめられていますね。
もちろん専門的なスキルを身につけるためには常に勉強をしなければなりません。自社製品の知識だけでなく、他社の医薬品情報を理解して違いをわかりやすく説明することも必要です。また、医薬品の最新情報をキャッチアップするために、論文などの情報収集も欠かせませんよ。
医薬品業界が安定している
MR職の人が働く医薬品業界は、景気の良し悪しに影響されず必要とされていますよね。また、将来的にも日本は高齢化社会のため、健康に過ごすために医薬品の存在は欠かせません。そのため、すでにMR職で活躍している人も、業界の安定性に魅力を感じています。
また、国内市場だけでなく海外進出をしている医薬品業界の大手企業も増えています。品質の高い日本の医薬品は海外からも需要があり、今後もさらに業界が成長する期待ができますね。
収入や福利厚生が充実している
紹介したとおりMR職には常に新しい情報と専門性がもとめられます。誰でもできる仕事ではないため、給与水準が高く、福利厚生が充実していることが多いです。また、MR職は営業職のため、業績に応じてインセンティブ報酬が得られることもありますよ。
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MR職に向いている人の特徴5選
MR職の魅力を理解していても、「自分がMR職としてやっていけるか不安」と感じることもありますよね。この不安を解決するために、MR職に向いている人に共通する特徴を5つ紹介します。
向いている特徴が1つでも当てはまる人は、MR職として活躍できるチャンスがあります。当てはまる特徴があるか考えながら読み進めてくださいね。
①コミュニケーションが得意
仕事内容でも説明したとおり、MR職は医師や薬剤師とのコミュニケーションが発生します。医薬品について正しく理解してもらうためには、コミュニケーション能力が欠かせません。さらに、コミュニケーションを通じて相手に信頼してもらえることも大切です。たとえば、伝えていることが正しくても、早口で目を見ずに話しているMRは残念ながら信頼されません。正しく伝えることだけでなく、相手に安心感を持ってもらえることが大切ですね。
また、社内へのフィードバックのときにも、高いコミュニケーション能力がもとめられます。医師や薬剤師の声を正しく医薬品の研究・開発チームに届けなければ、現場の声が正しく反映されていない製品になってしまいます。
②医療業界への興味がある
MR職は高い専門性がもとめられており、常に情報のインプットが必要になります。そのときに、医薬品や医療へ自分が興味ないと、働き続けることが精神的な負担になってしまいますよね。そのため医療業界に興味がある人は、特にMR職として活躍しています。
医療業界に興味あることで、情報感度が高くなりいち早く必要な知識を得る機会が生まれますよね。他にも、医療機関の担当とコミュニケーションを図るときに、熱意が伝わり信頼関係の構築につながることもあります。
③行動力がある
MRは営業職なので、自ら積極的に医療機関や薬局へ訪問したり電話をしたりすることがもとめられています。そのため、行動力がある人はMR職に向いているといえますね。
もちろん、がむしゃらに行動をすれば良いということではありません。医薬品情報のリサーチも大切です。ですが、情報のリサーチをしているだけでは、残念ながら困っている患者さんの力になることはできません。そのため、行動力がある人はMR職として活躍しています。
④計画的に取り組むことができる
MR職はさまざまな医療機関へ訪問をしなければなりません。今までに取引がない医療機関への訪問や、すでに取引している医療機関への訪問などもあります。他にも問い合わせ対応などもイレギュラーで発生します。
このように担当業務が多岐に渡るため、優先順位を見極め計画を立てて行動をしなければなりません。そのため、今までの部活や勉強で計画立てて取り組んできた人はMR職へ就職しても強みを活かすことができますよ。
⑤忍耐力がある
MRは営業職なので、社内でノルマが課せられることがあります。そのようなプレッシャーがある中でも、医療機関と向き合って仕事をこなす忍耐力がある人はMR職としてもとめられる人材です。
また、MRの医療機関への訪問は「医師や薬剤師に医薬品を使ってもらう」という立場になります。また、医療現場は多忙なため、長い時間をとることができないことも多いです。そのため、医師や薬剤師から冷たくあしらわれたり、相手のスケジュールに振り回されることもあります。このようなときにも、めげずに行動をし続けることで、信頼関係構築ができたり成果をあげたりすることができますよ。
そのため、忍耐力がある人はMR職で活躍している人が多いですね。
キャリアアドバイザーコメント辻 華菜子プロフィールをみる
MR職に向いている人の特徴の中でも、「医療業界への興味がある」は特に求められています。どんなに行動力や忍耐力があっても、興味がないことを続けることはハードルが非常に高いですよね。特にMR職は専門的な知識が求められますし、常に医療業界のトレンドを追う必要があります。そのため、医療業界に対する興味があることは、採用担当者も重視しているポイントなのです。
医療業界へのより強い興味・関心を持つためには、すでに活躍している人が「どのようなことにやりがいを感じているか」を知ることが有効ですよ。もちろん自分自身で医療業界をリサーチすることも大切ですが、業界について深く理解して自分でやりがいを見つけるハードルはとても高いです。
そのため、すでにMR職として活躍している人が、医療業界へ貢献することで、実際にどのようなやりがいを感じて仕事をしているのか知るとイメージが湧きやすくなりますよね。
活躍している人の声をキャリアアドバイザーから聞いたり、OBOG訪問を通じてMR職で活躍している人の声を聞いたりして、医療業界への興味・関心を高められるようにしましょう。
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MR職の志望動機を作成するときに必要な3つの準備
志望動機は「なぜその企業に入社したいのか」をアピールしなければなりません。ですが、志望する理由を一方的に述べるだけでは、採用担当者からの評価が得られず選考落ちになる可能性もあります。
ここからは、選考通過率アップをするために、採用担当者から評価される志望動機を作成するための事前準備について解説します。
具体的な志望理由を用意する
志望動機は企業へ入社の熱意をアピールしなければなりません。このときに、他の学生と同じような内容であったり、他の企業にも当てはまったりする志望理由では、熱意がアピールできなくなってしまいます。
志望度の高さをアピールするためには、「具体的な動機を語ること」がとても重要になるのです。具体化をするポイントは3つあるので、それぞれ詳しく解説しますね。
なぜ製薬業界を志望するのか
まずは、MR職が活躍している製薬業界以外の業界に当てはまる志望動機になっていないかを考えることがポイントです。
たとえば「患者さんの力になれる仕事をしたい」という志望動機だとどうでしょうか。この志望動機だと、製薬業界以外の医療業界や医療機器メーカーなどにも当てはまってしまいますよね。このような志望動機だと、面接官からは「他の業界の方が優先度が高いかもしれない」と思われてしまいます。
マイナス評価をされないために、製薬業界の特徴を理解して志望動機を考えるようにしましょう。
なぜMR職を志望するのか
次に重要なポイントは、製薬業界の中でも「なぜMR職を志望するのか」を明確にすることです。製薬業界の中でも、事業開発やマーケティング、カスタマーサポートなどさまざまな仕事があります。他の仕事にも当てはまる内容の志望動機をアピールすると「MR職に対する理解が浅い」と思われてしまいます。MR職だからこそ実現できるチャレンジしたいことや、MR職として働きたいと感じた具体的エピソードを伝えられるようになりましょう。
なぜその会社を志望するか
3つ目のポイントは、「なぜその会社でMR職に就職したいのか」を具体化することです。やはり企業によって経営理念やビジョン、社風などが異なりますよね。他社との違いを明確にし、「その会社でしか達成することができない」とアピールすると高評価になります。
過去の経験を振り返る
アピールするときには過去の経験を具体的に伝えられないと、志望度の高さをアピールできなくなってしまうので注意が必要です。
たとえば、志望動機で「グローバル展開している貴社の仕事を通じて、世界の貧しい国にも日本の医薬品を届ける一助となりたい」と伝えたとします。ですが、「貧しい国に医薬品を届けたい」と考えた原体験がないと熱意はアピールできませんよね。ですが、きちんと原体験があって「アフリカへ留学したときに、薬がないために命を落とす子どもを目にした」というエピソードがあるとどうでしょうか。入社後に実現したいという熱意が伝わりますよね。
このように、自分の具体的な経験を結びつけて、志望動機をアピールするようにしましょう。
主力製品をリサーチする
企業の違いをきちんと理解して志望動機を書くことが大切ということは説明しましたね。その差別化のポイントとして「企業の主力の医薬品を調べる」はとても有効です。
もちろん理念やビジョンを知ることも大切なのですが、抽象度が高く理解できない人も多いですよね。そのため、その理念が医薬品へどのように反映されているのかを徹底的にリサーチしましょう。
調べた商品についてESの志望動機で書けなかったとしても、面接で伝えることはできますよね。このように、志望動機を考えるときに製品にちて徹底的にリサーチをすると、面接で活かすこともできますよ。
キャリアアドバイザーコメント川﨑 瑛久プロフィールをみる
エントリー企業数が多かったり、就活のスケジュールが短かったりすると、企業の情報を収集できずにグループディスカッションや面接へ参加せざるを得ないことも出てくると思います。ですが、エントリーした企業の主力製品や競合他社の製品などは、必ずリサーチしてから選考へ臨むようにしましょう。企業によっては、面接やグループディスカッションのテーマになる可能性があり、予備知識が選考の合否を分ける可能性も十分にありますよ。
たとえば、「自社製品の売上をあげるにはどうすれば良いか」という課題は、グループディスカッションや面接で頻出の内容です。この課題に答えるためには、商品情報はもちろん競合の商品情報についても理解をしておくと他の就活生と差をつけられますよね。
やはり人気で倍率が高いMR職だからこそ、企業について情報を調べる精度が高いものを求められています。リサーチの時間が足りなかったということが原因で選考落ちにならないよう、じっくり時間をかけて企業や商品について調べるようにしてくださいね。
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・志望動機を上手く文章にできない人
例文5選|MR職の志望動機
ここまでに紹介したポイントを押さえれば、他の学生と差がつく志望動機を作成することができますよ。ですが、ここまで具体例を使っていないので実際の志望動機のイメージが湧いていないのではないでしょうか。
ここからはMR職の志望動機の例文を5つ紹介します。これまでに解説したポイントがどのように活かされているのか確認しながら読みましょう。
例文①武田薬品工業
わたしは海外にも日本の医薬品を届けたいと思い貴社を志望します。学生時代に海外留学へ行き、海外大学で薬学について学ぶ機会がありました。そのときに、日本の大学よりも高いレベルの授業を目の当たりにして、日本にも海外の良いところを取り入れたいと思うようになりました。貴社は日本の医薬品業界で最もグローバル化が進んでおり、その企業のMR職として経験を積むことで業界の発展にも役立てたいと思います。入社後は英語力を活かして、グローバルに活躍できる人材になります。
選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう
「入社後にどのように活躍したいか」が自分の経験と一貫していて、志望度の高さが感じられる志望動機ですね。また、企業のビジョンであるグローバル進出にも活かせる経験をしていて、採用担当者からは入社後の活躍が評価される内容です。
例文②アステラス製薬
わたしが貴社を志望する理由は、ニーズに応えて変化し続けられるMRになりたいためです。学生時代に飲食店でアルバイトをしており、感染症の蔓延で営業停止を余儀なくされてしまいました。ですが、友人のアルバイト先ではテイクアウト販売やオンライン販売をしており、世の中の変化に対応している重要性を実感しました。医薬品業界でも学ぶべき内容が年々変わっており、変化に対応する重要性を感じています。貴社はオンラインMRを導入しており、世の中の変化に対応している事業方針に感銘を受けました。入社後には、自分自身も変化に対応するために発信をしていく人材になります。
志望動機の原体験が詳しく書かれており、課題に対する真剣度の高さがわかる志望動機です。また、企業の方針もリアルタイム情報が書かれているため、詳しくリサーチしていることもアピールできますね。
例文③第一三共
わたしは、がん領域専門のMRとして活躍できるようになりたく貴社を志望します。学生時代にがん領域の「養成プラン」に参加しており、がんの研究に取り組んでいます。その中で、治療をするためには医師だけでなく製薬会社の存在が欠かせないことに気がつきました。ですが、がんに対する高度で正しい知識があるMR職がまだ少ないことを課題に感じています。貴社は「がん領域専任MR」を配置しており、わたしが感じている課題へ真摯に取り組んでおり感銘を受けました。入社後は学生時代に学んだ専門知識を活かして、社内のナレッジシェア・がん教育にも役立てたいと思っています。
この例文も企業の特徴と自分の強みとなる経験がマッチしているわかりやすい志望動機ですね。また、MRとして活躍するときに、社外だけでなく社内のナレッジシェアも仕事のひとつです。このことについて書かれており、社内の人材育成に貢献できることは企業にとって魅力に感じますよ。
例文④エーザイ
わたしはMRとして医療体制が整っている「まちづくり」に貢献したいと考え貴社を志望します。学生時代に祖父が認知症になり介護施設へ入居することになったのですが、医療機関と連携が取れておらずスムーズに手続きをすることができない経験がありました。この経験から、医療機関だけでなくさまざまな施設間が連携しているまちづくりが大切であることを痛感しました。貴社は、行政や自治体、地域住民が連携するまちづくりの実現に向けて事業展開をしており感銘を受けました。入社後は、医療機関だけでなくほかの医療機関を結ぶMRとして活躍していきたいと思っています。
選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう
他社にはないエーザイの事業を取り入れた志望動機で、企業についてきちんとリサーチをしている志望度の高さが伝わりますね。また、エーザイへ入社したいと思ったきっかけも自身の経験がくわしく書かれており、わかりやすい志望動機です。
例文⑤大塚HD
わたしが貴社を志望する理由は、医療貢献だけでなく業界を牽引するようなマネジメント人材になりたいと考えているためです。学生時代に看護学生向けのサークルで代表を務めており、看護師や医療機関への就職・実習に向けた勉強会の実施をおこなっていました。勉強会のナレッジシェアで、貴社のMR職にフォーカスした発表を聞き医療へ貢献する姿勢の高さに共感しました。学生時代の実習で特に輸液の重要性を学び、リーディングカンパニーである貴社で活躍したいという思いが強くなりました。入社後は、サークルの代表を務めた経験を活かし、将来的にはマネジメントにかかわれるように成長していきます。
大塚HDの強みである輸液について触れられており、他社との違いに触れられていますね。また、学生時代の経験と入社後に実現したいことが一致しており、入社後に活躍してくれることが期待できる志望動機になっています。
MR職の志望動機NG例文3選
ここまで良い志望動機の例文を紹介しましたが、いくつか注意点があります。この注意点を理解して解消すると、他の学生とさらに差をつけることができますよ。
ここからは、毎年多くの学生が陥りがちな志望動機の特徴を例文を使って解説します。作成したMR職の志望動機がNG例文と同じになっていないかチェックしましょう。
NG例文①具体性がなくわかりづらい
わたしが貴社のMR職を志望する理由は、医薬品を届けることで日本の経済活動に貢献したいためです。感染症ウイルスの影響で、経済活動が止まってしまい多くの人が困っていると思います。この状況に力になれる仕事はMR職だと感じました。
この例文は具体例が書かれていないため、イメージが湧きづらいですよね。たとえば、自分の身の回りで感染症ウイルスの影響により困っている人の話がされていればイメージが湧きやすくなります。
また、自分自身の原体験について書かれていないため、個人として課題感を感じているのか採用担当者は判断ができません。説明をしたとおり、自分の経験を交えて志望動機を作成しましょう。
NG例文②他の職種にも当てはまる
わたしは貴社のMR職に就職をして、ひとりでも多くのひとに医薬品を届けたいと思っています。わたしは幼少期からアレルギーを持っており、医薬品を欠かすことができません。ですが、転居をしたときに当時使っていた薬を扱っている病院が見つからず、別の薬で副反応に苦しんだ経験があります。そのため、多くの医療機関に医薬品を届ける重要性を感じています。
選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう
この例文は良さそうに感じますが、実は他の仕事にも当てはまってしまうので注意が必要です。もちろんMR職も医療機関へ医薬品を届ける仕事ですが、マーケティング職も医薬品を広める仕事ですよね。
自分が気づかないところで他の仕事に当てはまってしまう可能性もあります。そのため、MR職だけでなく医薬品業界のほかの仕事についてもきちんと調べておきましょう。
NG例文③給料や安定性を重視している
わたしは安定している業界で、悩んでいる人の力になり続けたいと思い貴社を志望します。現在、大学でボランティアサークルに所属しています。1か月の復興支援に参加したときに、単発ではなく長期的に支援にかかわることの重要性を学びました。
この例文は条件を理由にしているため、採用担当者からは「安定していれば他の業界でも良いのではないか」と思われてしまいます。するとマイナス評価になってしまい選考落ちの可能性が高くなってしまうのです。
もちろん自分の中で、福利厚生や業界・会社の安定性を重視することが大切です。ですが、面接で伝えてしまうと、志望する熱意が伝わらなくなってしまうため、条件面は伝えないよう注意してくださいね。
MR職について詳しく理解して志望動機を作成しよう
MR職は他の業界の営業職とは異なる特徴があります。そのため、仕事内容や役割、魅力についてきちんと理解して志望動機を作成することがやはり重要ですね。MR職へ就職する魅力を理解しておくことで、自分のキャリアを考えるきっかけにもなり、より高い志望度をアピールできるようになりますよ。
毎年、多くの学生から人気の職種のひとつです。この記事を何度も読み返して、採用担当者に熱意が伝わる志望動機をつくりましょう。
キャリアアドバイザーコメント清水 沙也香プロフィールをみる
MR職の魅力を再確認して、志望度がより高くなった学生もいるのではないでしょうか。MR職はそれだけ魅力的な職種なので、多くの学生が志望する人気の仕事です。選考倍率の高いMR職で内定獲得をするためには、他の学生の志望動機と差別化を図ることがもとめられています。
そのためには、MR職へ就職した後に自分が何を実現したいか語れるようにしましょう。そうすると、他の学生との差別化ができるだけでなく、高い志望度をアピールすることもできますよ。
なかには、収入面や安定性を重視していることが、MR職を志望する大きな理由となっている就活生がいるかもしれません。もちろん条件を理由に志望することは問題ないですが、ESや面接で志望動機としてアピールするときに条件面をアピールすることは絶対に避けましょう。
条件面を理由に志望動機を伝えると、MR職でなければならない理由にならないため、選考落ちの原因になってしまいます。他の学生と差別化を図るためには、条件以外に自分が魅力的に感じていることをアピールしましょう。