ESでの志望業界の書き方! 業界知識と業界別の志望理由例文も紹介

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目次

  1. 志望動機は企業向けだけじゃない! 業界の志望動機も準備しておこう!
  2. まずは業界について理解しよう
  3. 業界とは
  4. 業界の分類
  5. 企業の志望動機と業界の志望動機を書くときの視点の違い
  6. 業界の志望動機は業界の理解度を確認する
  7. 企業の志望動機は就活の軸と自社がマッチしているかを見る
  8. なぜ企業は志望業界を聞くの?
  9. 業界の理解度を見るため
  10. 企業の志望度を見るため
  11. 学生の価値観を図るため
  12. 志望業界がわからない原因
  13. 就職活動の軸がない
  14. 業界が絞れていない
  15. 業界に関する知識不足
  16. 志望業界を決める方法
  17. 自己分析や他己分析をおこなう
  18. 業界研究をおこなう
  19. ESの業界の志望理由の書き方のポイント
  20. 業界を選んだ理由を明確にする
  21. 過去の経験と紐付けて説明する
  22. 業界で活躍する姿をイメージして伝える
  23. ESの業界の志望理由の書き方の注意点
  24. 企業ではなく業界を志望する理由を記載する
  25. 業界の待遇面については触れない
  26. その業界だからこその理由にする
  27. ESで「他の志望業界」の項目がある場合
  28. 企業の志望度を見られていることを念頭に置いて回答する
  29. 自分の就職活動の軸に沿って回答する
  30. 業界別! ESの志望業界の書き方の例文
  31. メーカーの志望理由
  32. 小売の志望理由
  33. サービスの志望理由
  34. ソフトウェア・通信の志望理由
  35. 商社の志望理由
  36. 金融の志望理由
  37. マスコミの志望理由
  38. 官公庁の志望理由
  39. ESでの志望業界について悩む学生からよくある質問に回答!
  40. 業界研究を進めて志望業界の書き方をマスターしよう!

志望動機は企業向けだけじゃない! 業界の志望動機も準備しておこう!

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、

「企業の志望動機と業界の志望動機はどう違うのでしょうか?」
「業界の志望動機はどのように書けばいいのでしょうか?」

といった質問を受けます。就活を進めるなかで企業の志望動機は書いたことはあっても業界の志望動機を書いたことがない人は多くいると思います。就活では企業だけでなくその業界を志望した理由も聞かれることがあるので、事前に準備しておくことが重要です。

当記事では、業界の志望動機が聞かれる理由や書く際のポイントなど、志望業界について徹底解説します。志望業界の書き方を業界別に紹介します。

記事を読めば、志望業界について理解でき、より志望度を効果的にアピールすることができるようになるでしょう。

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まずは業界について理解しよう

業界の志望動機は企業の志望動機に直結する非常に重要な要素ですが、内容の濃い志望動機にするためには、まず業界について知る必要があります。

しかし「業界とは何ですか」と聞かれて、なんとなくはわかるものの、正しく答えられる学生はそれほど多くはないでしょう。就活においては「業界」や「業種」「職種」など似たような言葉があるため、まずは「業界」の意味を正しく理解するのが大切になります。

業界とは

業界とは、「業種や取り扱い商品を同じくする仲間」という意味ですが、簡単に言うと「企業を産業や商業で分類したもの」です

たとえばレストランの業種は「飲食業」、ホテルの業種は「宿泊業」で業種はそれぞれ異なりますが、両者ともサービスを提供するという点で同様なので同じサービス業界に位置づけられます。

業界の分類

業界は以下の8つに分類することが可能です。

業界の分類
  • メーカー
  • 小売
  • サービス
  • ソフトウェア・通信
  • 商社
  • 金融
  • マスコミ
  • 官公庁など

就活では自分に合った企業を見つけるよりも、まずどの業界で働きたいかを決めるのが先決なので、以下の説明を参考にすることで8つの業界の特徴をしっかり理解しましょう

8業界の特徴についてはこちらで解説しています。

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メーカー

メーカーとはいわゆる「モノづくり」の業界であり、食品や薬品、自動車をはじめ、数多くの種類があります

メーカーは手がけている製品によって「素材メーカー」「加工・組立メーカー」「自社生産・加工メーカー」、販売相手によって「B to B(Business to Business)型」「B to C(Business to Consumer)型」に分類できます。

近年よく耳にする「loT」とは、「Internet of Thing」の略で、モノに通信機能を持たせ遠隔操作を可能にする技術であり、多くのメーカー業界が積極的に取り組みを進めています。

メーカーの特徴についてはこちらで解説しています。

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小売

小売とは消費者に直接「モノを売る」業界のことで、小売業者はメーカーで作った製品を仕入れて販売するのが仕事です

代表的な業態はスーパーやコンビニ、ドラッグストアなどが挙げられ、日常生活を送るうえで関わる機会は多くあるでしょう。

最近では新型コロナウイルスの影響もあって、ネット通販や宅配サービスなどへの取り組みが進んでおり、自社で開発した商品を自社の店舗でのみ販売するSPA(Speciality store retailer of Private lable Apparel)と呼ばれるビジネスモデルが注目されています。

CA)小売業界では顧客と直接的に関わるので清潔感や明るさ、コミュニケーション能力などが必要となるでしょう。

小売業界の特徴についてはこちらで解説しています。

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サービス

サービスは文字通り無形のサービスを提供している業界で、非常に多くの職業に分類することができます。代表的な例としてはホテルなどの宿泊業や学習塾といった教育、病院や介護などの医療・福祉がこれに当たります。他にも美容師やタクシー運転手、キャビンアテンダントなどもサービス業に含まれます。

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キャリアアドバイザー

サービス業は相手がいる仕事なのでマニュアル通りにいかないことも多くあります。

そのためその場で柔軟に対応できる臨機応変な人やコミュニケーション能力が高い人が向いていると言えるでしょう。

サービス業界の特徴についてはこちらで解説しています。

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ソフトウェア・通信

ソフトウェア・通信業界はIT技術やITサービスを提供する業界です

ソフトウェア業界は、コンピューターを動かすためのプログラムであるソフトウェアを扱う業界で、システムエンジニアやプログラマーなどが主な職種となります。

通信業界は電話・インターネットなどの通信インフラを扱い、ネットワークの構築・保守・管理をおこなう業界です。サーバーエンジニアやネットワークエンジニアが通信業界の職種となります。

これらはまとめてIT業界と言うことができ、他にもハードウェア業界や情報処理サービス業界といった種類もあります。

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キャリアアドバイザー

ITは今後も進化していき、それを扱う人は進化に追いつかなければならないので、常に知的好奇心を抱きトレンドに敏感に反応できる人が向いていると言えます。

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商社

商社はモノを動かす業界で、海外や国内企業から物資を調達してメーカーなどに販売する、いわゆる卸売りの仕事を担っています。商社にはさまざまな商材を扱う「総合商社」と、それ以外の特定の商材を扱う「専門商社」の2つに分類されます。

商社は事業領域が海外にも及び、一度に億単位の金額が動くことがあるので非常にやりがいがあり、人気のある業界です。特に7大商社に位置づけられている総合商社のハードルはかなり高く、入社するのは至難の業と言えるでしょう。

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就活生

商社は営業が基本的な仕事で、メーカー営業に比べると商品や顧客の数が圧倒的に多いので忙しくなりがちです。

商社業界に入りたいのであれば、忙しさやプレッシャーを感じながらも、やりがいのために仕事をやり遂げるメンタルが必要と言えるでしょう。

商社業界の特徴についてはこちらで解説しています。

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金融

金融とはお金を持っている人が持っていない人に融通することを意味し、金融業界はそれをおこなっているお金を動かす業界のことを言います

身近にあるわかりやすい例で言うと、預金されたお金を個人や法人に貸し出し、その際に生まれる利息で利益を得ている銀行が挙げられます。

他にも金融商品を購入する際の仲介手数料や株式の運用で利益を得ている証券会社、加入者が支払った資金と運用益で収益を上げる保険会社なども金融業界に相当します。

金融業界の特徴についてはこちらで解説しています。

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マスコミ

マスコミは情報を提供する業界で、メディアによって「放送」「新聞」「出版」「広告」に分類することができます。身近な例で言うと、多くの人が普段から利用しているテレビもマスコミ業界の1つです。職種としてはアナウンサーや新聞記者などがイメージしやすいでしょう。

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キャリアアドバイザー

テレビや新聞、雑誌などを見ればわかるように、マスコミで扱う情報は非常に多岐にわたります。

政治や経済、文化、スポーツなど情報の幅には限りがないため、いつもアンテナを張り巡らし、柔軟に新しい情報を取り入れられる人が向いていると言えるでしょう。

マスコミ業界の特徴についてはこちらで解説しています。

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官公庁など

官公庁とは国や地方の役所のことを言い、国家公務員や地方公務員の勤め先が官公庁となります。官公庁に相当する機関は他の業界の企業とは存在意義が異なります。どういうことかというと、企業が利益を追求するのに対し、官公庁は国民に奉仕することを目的としており、営利活動はおこなわないということです。

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キャリアアドバイザー

公務員や裁判所などが官公庁に当たりますが、国民に尽くすことにやりがいを感じられる人に向いている業界であると言えます。

業界についてもっと詳しく知りたい人はこちらの記事をチェックしてみてくださいね。自分に合う業界の分析方法についても紹介しています。

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根岸 佑莉子

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商売をする相手が誰なのかを考えてみよう

商売をする以上、誰かがお金を払うことで売上が成り立っています。上に挙げた業界それぞれはどのようになっているのか考えてみましょう。

たとえば、消費者はマスコミが提供するテレビ番組などサービスを目にすることができますが、実際に巨額のお金を払っている感覚は少ないかもしれません。多くのマスコミは企業からお金を得ることで事業を回しています。つまり、マスコミ業界を知るためにはその取引先となる業界がどのような業界なのかを知る必要がありますね。

取引先の業界カラーを掴むことができれば、マスコミ側にはどのようなコミュニケーション手法が求められているのか、また、どのような人材が適するのかなどを整理することができるでしょう。ほかの業界も同様です。商売相手のことまで考えてみるとより業界への理解が深まるはずですよ。

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企業の志望動機と業界の志望動機を書くときの視点の違い

企業の志望動機と業界の志望動機は相互にリンクしている部分があるため書く際に同じものになりがちです。しかし、両者を混同していると企業と業界の区別がついていないと判断され、評価が下がってしまう可能性もあります。

ですので企業と業界の志望動機を書くときは、以下を参考にしながら、視点を変えて内容を考えるようにしましょう。

企業の志望動機と業界の志望動機を書くときの視点の違い
  • 業界の志望動機は業界の理解度を確認する
  • 企業の志望動機は就活の軸と自社がマッチしているかを見る

それではそれぞれ見ていきましょう。

業界の志望動機は業界の理解度を確認する

業界の志望動機は業界の理解度を押さえたうえで書くことが重要です。なぜならば、業界を深く理解していなければ、採用担当者が納得のいくような志望動機を書くことは到底難しいからです

企業が業界の志望動機から知りたいことの中には「業界に興味を持ったきっかけ」がありますが、業界の理解度が高いものと低いものでは志望動機の完成度に雲泥の差が生まれます。

業界の理解が深ければ業界の特徴や今後の動向を絡めながら志望動機を述べることができますが、業界に関して無知だと選んだ理由が「なんとなく」になりやすく、志望動機が幼稚になってしまうのです。

他業界と比較したうえでその業界の魅力を伝える

業界の志望動機を書く際には、他業界との違いを明確にしたうえで志望業界の魅力を伝える必要があります。というのも、すべての業界を理解していなければ、志望業界を選んだ根拠が薄れ、「違う業界でもよいのでは」と思われてしまうからです

どうやって比較すればいいのか迷っている場合は、志望業界の良いところばかりに注視するのではなく、他の業界ではダメな点も考えてみましょう。「他業界ではやりたいことが実現できない」というのは裏を返せば「志望先の業界でなければならない」ということになります。

他業界の自分に合っていない点を理解し、あらためて志望業界を見てみると、その業界ならではの良さが浮かび上がってくるでしょう。

企業の志望動機は就活の軸と自社がマッチしているかを見る

企業の志望動機は自分が就活において譲れない点、いわゆる就活軸と志望先の企業の特徴がうまくかみ合っているかどうかを確認するのが重要です。

企業にとって、社風や価値観が志望者とマッチするかどうかは、採用の基準として大きなウェイトを占める要素です。というのも、志望者の能力が高くても企業の雰囲気と合っていなければ、その能力が最大限に発揮されることはなく、最悪職場を去ることにもなるからです

自分と企業がマッチングしていることをアピールすると、企業も「この志望者なら長く活躍できる」と思ってくれるはずです。

就職の軸に関してはこちらの記事でジャンル別に紹介しています。

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その企業で何をして貢献するかを伝える

企業の志望動機で重要となるのはその企業で具体的に何ができるかです。新卒者は転職者よりもポテンシャル重視の採用がされる傾向が強いですが、もちろん即戦力として活躍できるに越したことはありません。

現時点で有している、あるいは入社後に得られることが期待できる能力・スキルで何ができるのかを述べれば、採用担当者も志望者が自社で活躍している姿を想像しやすくなります。

志望動機では企業に興味を持ったきっかけに力が入りますが、入社後にどんな貢献ができるのかも忘れずに伝えるようにしましょう

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なぜ企業は志望業界を聞くの?

なぜ志望業界を聞かれるのか?

志望業界について考える際には、なぜ企業が志望業界を問うのかについて理解しておくことが重要です。というのも、面接官の意図がわからなければ、一方的なアピールになってしまうことが多く、面接官にとって印象の良い回答ができないからです。

見られているポイントを正しく理解して、面接官の頭に残る効果的な受け答えができるようにしましょう。

業界の理解度を見るため

企業で働くには企業のことばかりでなく業界についても理解しておく必要があります。なぜなら企業は業界の中の一部であり、どんな仕事をするにも業界の域から逸脱することはできないからです。

業界のことを理解していれば企業での仕事の理解も早く、より企業に貢献してくれる人材であると判断されます

企業で活躍していくには業界の正しい理解が必要不可欠であることから、志望業界はよく質問されることがあります。

業界研究のコツはこちらを参考にしてみてください。

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企業の志望度を見るため

志望者の中には業界のことを気にせず、企業の知名度だけで志望先を選んでいる学生もいますが、企業はそのような人材を求めてはいません。なぜなら企業と業界は密接に関係しており、業界に興味がなければ結果的に企業で長く働いていけないことが考えられるからです

本気で企業を志望しているのであれば、業務内容や他の仕事との関わり合いも気になってくるでしょう。そうなれば企業だけでなく業界の内容にも触れるのは必然と言えます。

業界の志望度は企業の志望度に直結していると言うことができるため、企業は学生に志望業界についても詳しく質問しています。

学生の価値観を図るため

企業は志望業界を質問することで学生の価値観を図ることもできます。

世の中には数多くの業界があり、その中から志望業界を選ぶことには必ず理由があり、その理由は学生の考え方や価値観などが密接に関わっています。

価値観は企業とのマッチングを確かめるうえで面接官として確認しなければならない側面です

なかにはエントリーシート(ES)ではなく面接で志望業界の質問をする企業もあります。というのも業界の志望理由を考えて選考に臨む学生はそこまで多くないからです。

つまりそれは学生から取り繕った返答がないということであり、より本音の部分、奥底の価値観を探ることができるため、企業は学生に対し志望業界について問うことがあるのです。

根岸 佑莉子

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自分と企業の接点を話せるようにしよう

企業側としては、入社後の離職率をできるだけ最小限に留めたいと考えています。そのため、憧れだけで志望動機を話されてしまうと「現実とのギャップに耐えられるだろうか」と不安になってしまいます。

たとえば、その企業のことを褒めるだけで入社して自分がどのように貢献をしていきたいのかが不明瞭な場合には注意が必要です。反対に、自分のスキルだけをPRしてもなぜその企業でなければいけないのか想像をすることが難しいです。志望動機は企業と学生の価値観の接点を見出すものです。どちらか片方の考えだけに留まらないように注意をしてください。

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志望業界がわからない原因

業界の志望動機について企業に質問されるのを見越して、あらかじめ回答を考えておくと選考で非常に有利に立ち回れます。しかし、志望業界を考える過程で「自分がなぜその業界を選んだのかがわからない」と悩む学生も多いでしょう。

志望業界がはっきりしないことには以下の3つの原因があります。

志望業界がわからない原因
  • 就職活動の軸がない
  • 業界が絞れていない
  • 業界に関する知識不足

志望業界がわからない場合は原因を取り除いた後に考えるようにしましょう。

就職活動の軸がない

自分の中で志望業界が中々はっきりしない原因としては、就活軸が固まっていないことが挙げられます。

就活軸とは自分がどのような企業に就職したいかの基準とも言えるものであり、これが決まっていなければ自分が何をしたいのかわからないので、当然志望する業界も企業もはっきりしてきません

就活軸は就活の根幹にあたるものなので、志望業界発見のためだけでなく、就活を進める大前提として明確にしておくようにしましょう。

就活の軸の見つけ方はこちらを参考にしてみてください。

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業界が絞れていない

志望業界がわからないのは、興味のある業界が多い、あるいはどんな業界があるのかわからないことから、業界を絞れていないことに原因があるとも考えられます。

なんとなく複数の業界に興味がある状態では、志望業界と言われても答えられないのが普通です。いきなり志望業界を考えるのではなく、まずは自己分析や業界研究を通して自分や業界のことを正確に知り、徐々に自分に合った業界を絞り込んでいくようにしましょう

業界の絞り方はこちらを参考にしてみてください。

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業界に関する知識不足

就活において、なんとなく「この業界がいいな」と考えることはよくあると思いますが、志望動機を言語化するにはそれ相応の知識が必要になります。

アルバイトでその業界を経験している学生の方がより詳しく志望動機を説明できるのは、経験により、すでにその業界に関する知識を十分に持っているからです。

志望業界がわからないときは業界に関する知識を収集をして、より業界に関する理解を深めた後にあらためて考えるようにしましょう

志望業界を決める方法

自分にとって正しいキャリア選択をするために志望業界は決めておくに越したことはありません。ただ、それはわかっていても、志望業界がなかなか決まらないなんてこともあるでしょう。

そういった場合はこれから紹介する3つの方法を試してみましょう。あなたに合った業界が見つかることでしょう。

自己分析や他己分析をおこなう

志望業界を決めるには、何よりもはじめに自己分析と他己分析をおこないましょう。いくら業界のことを調べても、自分の性格や強み、興味関心がわかっていなければ、明確な理由を持って志望先を選ぶことができません。

自己分析をおこなうことはあるかもしれませんが、他己分析をするのもポイントです。なぜなら、自己分析のみおこっていては分析が主観的なものに偏ってしまい、本来持っている自分の強みを見逃してしまう恐れがあるからです。

その点、他人に評価をしてもらえば客観性が生まれ、自分では理解していない側面が見つかるかもしれません

業界研究をおこなう

自分に関する分析が済んだら業界研究に入りましょう。

志望業界を決めるには当然ですが業界について知らなければなりません。まずは興味関心を問わず一通りの業界を理解し、その中でも特に惹かれた業界を中心に深掘りしていくと良いでしょう

おすすめの研究の方法
  • OB・OG訪問
  • 四季報や就活本・インターネットの活用

これらを参考にすることで、より質の高い情報を手に入れるようにしましょう。

OB・OG訪問

OB・OG訪問とは、現役で活躍している先輩社員を訪問する機会のことです。

OB・OG訪問では実際にその業界で勤務をしている社員からのリアルな声を直接聞くことができるので、本などでイメージが付きにくい点も、体験談などを聞くことでより鮮明になるでしょう

OB・OG訪問は相手方の都合もあるためいつでもできるわけではなく、時間もかなり限られているので、あらかじめ質問をまとめておくことで、無駄に時間を使うことなく業界に関する有益な情報を聞き出せるよう意識しましょう。

OB・OG訪問のやり方はこちらで解説しています。

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四季報や就活本・インターネットで調べる

基本的に就活においての調べ物は四季報や就活本、インターネットを通しておこなうようにしましょう。

四季報では数多くの会社情報や働く環境のデータなどが記載されており、それらを基にした最新のランキングや企業業界の動向などもわかるので、就活情報を総合的に得ることができます。

就活本でも業界や業種がわかりやすくまとめられたものが多くあるため、気になった本があれば1冊でも読んでおくのがおすすめです。また、インターネットではお金も時間もかけることなく膨大な量の情報を手にできるので積極的に利用しましょう。

柴崎 拓也

キャリアアドバイザーコメント柴崎 拓也プロフィールをみる

どんな内容でも必ず言葉にして見える化していこう

志望業界に落とし込むときには、自分の本音と企業に対する気持ちを分けて、かつ可視化させてください。学生の中には、その業界のネガティブな側面だけを考えすぎてしまい最初から排除してしまう人がいます。よく相談を受ける事例として、「金融業界に興味があるが転勤が多そうだから嫌だ」というパターンがあります。この場合、「働き方」と「その業界への興味」は分けて考える必要があるでしょう。

たとえば、金融業界に魅力を感じた理由をビジネスモデルや将来性、また、自分の選考領域などから考えられる場合にはまずその側面からメリットを列挙します。そのうえで、働き方の希望を記載していくと、たとえばエリア職を視野に入れたりネット銀行やその他キャッシュレス関連の他業界にも視野を広げていけるかもしれません。

マイナスの側面を考えて動けなくなってしまうよりも、そのマイナス部分も含めて必ず言語化をして行くことが一歩ずつ進むために非常に重要なことだと覚えておきましょう。

ESの業界の志望理由の書き方のポイント

ESの業界の志望理由の書き方のポイント

企業によってはESで業界の志望理由を聞かれることがありますが、どのような点を意識して書けば選考を通過しやすいかが気になるところだと思います。

ここで解説する3つについてより具体性を持って書くことができれば、選考突破に近づくはずです。

業界を選んだ理由を明確にする

業界の志望理由を書くときは志望業界を選んだ理由を明確にすることが重要です。抽象的な理由では志望度も理解度も採用担当者には全く伝わりません

たとえば、

「〇〇業界に興味があり志望しました」
「学生時代のアルバイトにおいて〇〇の経験をしたことにより〇〇だと感じ〇〇業界に興味を持ったので志望しました」

と書かれていれば、どちらに良い印象を抱くかは一目瞭然だと思います。

志望理由は理由の部分にフォーカスして作成するようにしましょう。

過去の経験と紐付けて説明する

業界を選んだ理由に具体性を持たせるには過去の経験と紐づけて説明するのが効果的です。エピソードがあれば志望理由の裏付けともなるため、採用担当者をより納得させることができる志望動機にすることが可能です

過去の経験は幼少時代や学生時代など、いつのものでも大丈夫ですが、より自分の中で印象の強いものを選ぶようにしましょう。その方が業界を志望したきっかけがより直接的に伝わり、読んでいる方も志望度を高く感じます。

ちなみに偽りの経験を書いてしまうと、後の面接で深掘りされたときに嘘がバレてしまう可能性があるのでやめましょう。

業界で活躍する姿をイメージして伝える

企業は自社に貢献してくれる人材を求めているため、業界で活躍する姿をより鮮明にイメージさせることができれば、採用担当者からの印象は格段に良くなります。

将来企業で活躍するビジョンを伝える際には、「現時点の自分の強みを活かすことで実現可能な取り組み内容」「企業で成長してやりたい仕事内容」などについて記載できれば、仕事への熱意や意欲を効果的に伝えることができるでしょう。

またその際に企業や業界の将来性や今後の動向と絡めた話にすると、採用担当者は志望者が業界をしっかり分析してきたことがわかります。志望度の高さをアピールするためにも、業界で活躍している姿は必ず書くようにしましょう。

ESの業界の志望理由の書き方の注意点

ESにおける業界の志望動機の書き方のポイントと一緒に注意点についても理解しておきましょう。注意するべき点は以下の3つです。

ESの業界の志望理由の書き方の注意点
  • 企業ではなく業界を志望する理由を記載する
  • 業界の待遇面については触れない
  • その業界だからこその理由にする

これらの注意を怠ってしまうと逆にマイナスの印象を持たれてしまう可能性もあるので、必ず意識するようにしましょう。

企業ではなく業界を志望する理由を記載する

業界の志望動機を書くときにありがちなミスが企業の志望動機と混同してしまうことです。

業界について聞かれているのに誤って企業について答えてしまうと、内容が立派であったとしても意思疎通が取れていないと見なされマイナスな評価は避けられません。

業界の志望動機が求められている理由を理解し、方向性がズレないよう企業の志望動機とは明確に区別して書くようにしましょう

業界の待遇面については触れない

業界によって給与や福利厚生などの待遇面で差があるのは事実で、それを目的として志望先を選ぶ学生も少なくないと思います。

しかし業界の志望動機において待遇面について触れるのはあまりおすすめできません。なぜなら、待遇面について記載してしまうと、「待遇が良い業界であればどこでもよい」というように、志望度が低いと受け取られてしまいやすいからです

業界を選ぶ際には待遇以外にも何かしらは興味を惹いたことがあるはずです。待遇によって業界を選ぶことは問題ありませんが、それを前面に出してしまうと企業からの印象はどうしても悪くなってしまうので、ESでは待遇以外のことを志望動機にするようにしましょう。

その業界だからこその理由にする

ESで業界の志望動機を書くときは、どの業界でも使いまわせるような内容を書いてはいけません。企業が業界の志望動機から志望度を測っていることは前述した通りですが、その業界でなければならない理由であると判断されなければ、当然志望度は低いと思われます

採用担当者に熱意を伝えるためには自分とその業界がマッチしていることを伝えるのが効果的です。「ここだからこそ自分のやりたいことを実現できる」「ここだから自分の強みを最大限に活かせる」といった理由であれば、他の業界ではダメな理由にもなり、志望業界を選んだ説得力が増します。

ESで「他の志望業界」の項目がある場合

ESでは「他の志望業界」として、そのESを提出する企業が属する業界以外の業界について聞かれることもあります。

答え方次第では他のアピールを台無しにしてしまうこともあるので、以下の2点を意識して回答するようにしましょう。

企業の志望度を見られていることを念頭に置いて回答する

「他の志望業界」を答える際は志望先の企業を第一志望であることを伝えるのが重要です。

「他の業界の方が興味があります」「他の企業が第一志望です」と言われて採用しようとする企業は少ないはずです。

嘘をついてまで志望業界に近づけたり、企業と関連性のある業界を選ぶ必要はありませんが、志望度を見られていることも念頭に置き、志望業界は一貫性を保つようにしましょう

たくさんの業界を受けている場合はすべてを正直に回答するのではなく、志望していても矛盾のない業界を選択すると良いでしょう。

就活で嘘をつくリスクについてはこちらで解説しています。

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自分の就職活動の軸に沿って回答する

「他の志望業界」は自分の就活軸と照らし合わせて矛盾のない回答をするのが大切です。就活軸に全く関係のない業界を選んでは、企業を困惑させてしまいます。

たとえば「ものづくりがしたい」といった理由でメーカー業界を志望している学生が、小売業界も志望しているのは問題ありません。小売業界には製造から販売までおこなっている企業もあり、「ものづくりがしたい」という理由に矛盾が生じないからです。

一方同じ条件で、他の志望業界として金融業界などを志望している場合はどうでしょうか。金融業界はお金を動かす業界であり、ものづくりとはかなり距離のある業界です。この矛盾した回答を見れば、本当に志望業界を明確に持っているのかどうか誰でも疑問を抱いてしまうでしょう

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キャリアアドバイザー

「他の志望業界」を就活軸から外れた業界にしてしまうと、見境なく企業を受けていると思われかねません。

したがって「他の志望業界」は自分の就活軸に沿った回答を心がけるようにしましょう。

吉川 智也

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自分では納得していても相手に理解してもらえない情報は避けましょう

就活の軸がさまざまな観点からあるため決めかねている場合には注意が必要です。たとえば「海外」と「福祉」という2つの観点から業界を見ているケースを考えてみましょう。どちらも捨てがたいからこそ、海外という軸で旅行会社を、福祉という軸で介護施設を見ているとします。

この学生にとっては、もし旅行会社から内定をもらった場合には「福祉」という軸を叶えることはできませんがそれでもいいと納得しています。しかし、面接の場で2つの軸を伝えてしまうとあまり一貫性があるようには見えないでしょう。

このように、異なる軸を複数持ち、それぞれの業界を見ている場合にはあまりそのことを大っぴらにする必要はありません。片方の軸のみを伝えて、そこから関連する業界を伝える方が説得力が増すでしょう。

業界別! ESの志望業界の書き方の例文

ここまで志望業界の書き方のポイントを見てきましたが、やはり実際に書くとなると文章の構成や伝え方が思い浮かばずに迷ってしまうことも多いと思います。

そういった場合は以下で紹介する例文を参考にしてみましょう。業界別にOK例とNG例を紹介するので、まずは自分の志望業界を中心に一通り目を通すことで、どのように業界の志望動機を作成すればいいのか全体的なイメージを膨らませましょう。

メーカーの志望理由

メーカーを志望する場合は数多くある中でどの業種を志望しているのかを明確にするのが重要です。

「ものづくりがしたい」「新しいものを生み出してみたい」といった理由は非常に大事ですが、これだけの動機では内容的に薄いと思われてしまいます。

そのためこれらの動機はあくまで自分の就活の軸として扱い、志望動機ではどの業種を希望しているのかをエピソードを交えてより具体的に述べるようにしましょう

OK例

例文

私はメーカー業界の中でも医療機器メーカーを志望しております。

私の祖父は数年前にがんを患いましたが、悪化する前に発見し、早期治療をおこなえたこともあり大事には至りませんでした。私はその経験から病気への対処で大事なのは治療以前の早期発見であり、それを可能にしてくれるのは医療機器メーカーだということを学びました。

私はそういった経緯から医療機器メーカーの中でもさまざまな診断や測定をおこえる診断系医療機器関連の研究職あるいは研究開発職に携わりたいと考えております。新たな技術を生み出し、研究・改善することは医療機器メーカーの根本に関わる仕事であり、間接的ではあれ祖父のような医療機器メーカーを求めている人々の役に立つと考えております。

私はこれまで生徒会の活動やバイトリーダーのアルバイトを通して、人のニーズを的確に抽出できるヒアリング力と全体を俯瞰できる広い視野を身に付けてきました。医療機器メーカーの開発には現場で求められていることや患者のニーズを正しく把握する必要があるので、これらのスキルは大いに役立つと考えております。人の命を預かる仕事として責任感を持って取り組む所存でございます。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

NG例

例文

私は自動車メーカーを志望しております。

私の趣味はドライブです。自動車に乗ると普段は感じられない昂揚感を味わうことができるので、免許を取得以来暇さえあればドライブに出かけています。自動車の独自性能について知るのも好きで、ときどき自動車メーカーに行って試運転もさせてもらっています。自動車には人一倍の愛着を持っていると考えております。

自動車の良いところをより多くの人々に知ってもらうために自動車メーカーを志望しております。

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キャリアアドバイザー

自動車メーカーに携わりたい熱意は伝わりますが、趣味の話ばかりで採用側の視点に立って話ができていません。

「自分が自動車業界にどう役に立てるのか」「具体的にどんな職種に取り組んでみたいのか」など採用側が気になるポイントについて言及すると良いでしょう。

また、趣味を持ち込むのは問題ありませんが、そこから志望動機に飛躍できなければ評価はされないので注意が必要です。

小売の志望理由

小売業界は生活必需品を消費者に届ける役割を担っており、大学時代に飲食店やコンビニのアルバイトをしている学生にとっては非常になじみのある業界と言えます。

小売業界には百貨店やアパレル、トイレタリーなど多くの業種があり、それぞれ扱う商品も顧客層も全く異なるので、どの業種を志望するのかはある程度絞っておくほうが志望動機を書きやすくなります

また、小売業界の職種についてもできる限り言及するようにしましょう。職種が明確になっていた方が入社後に活躍できる姿をイメージさせやすくなります。

OK例

例文

私は小売の中でもスーパー業を志望しております。

私は学生時代、居酒屋のアルバイトをしていましたが、接客の他、新メニューの創作やサービス・アメニティの提案にも力を入れていました。店舗の売上が向上したこともあって、私は自身でアイデアを出し店舗を内部から変革することで、顧客に対して喜びを提供できるやりがいを見出すことができました。

居酒屋では利用する顧客層が限られていましたが、スーパーは万人が利用する施設であり、衣食住からより多くの人々を対象とすることができ、よりやりがいが感じられると考えたので志望いたしました。

私は居酒屋のアルバイト経験を活かしてセールスマネージャーとして、顧客にお得な情報を提供できるようなイベントをどんどん企画し、人々の日常に貢献したいと考えております。

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キャリアアドバイザー

アルバイト経験からスーパー業を志望するまでの経緯がわかりやすく伝えられています。

スーパー業においてやりたいことが明確になっているのも志望度の高さを後押ししてくれるポイントです。

NG例

例文

私は家電量販店業界を志望しております。

私は家電好きで人々に家電の素晴らしさをもっと伝えたいと考え、家電量販店業界を志望いたしました。

私が特に気に入っているのは御社の開発した家電製品である〇で、〇が可能であることから非常に使い勝手がよく、日頃から愛用しております。他社にはない〇の機能がついていることも魅力の1つだと考えております。

家電量販店業界では自分の力で便利な家電製品を生み出し、人々にその良さを伝えていきたいと考えております。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

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キャリアアドバイザー

志望動機というよりは自分の好みをアピールする文になってしまっています。

家電に携わることで何かに貢献したい思いは伝わりますが、雇うメリットはあまり伝わりません。企業は実際に活躍できる人材を求めているので、自分本位な主張ではなく、自分がなぜ家電業界に向いているのかを客観的に指摘できると良いでしょう。

サービスの志望理由

サービス業界は無形商材を扱うため、他の業界と比べて業種が非常に多岐にわたります。ホテルや外食店など、アルバイトでもなじみのある業界が多いので志望動機を考えるには取っ付きやすい業界と言えます。

しかし「サービスの志望理由」という括りで考えると、サービスの幅が広い分、内容が中途半端になってしまいます。どの仕事にも当てはまる志望動機にならないよう、ある程度業種を絞って具体的な動機を伝えられるようにしましょう

OK例

例文

私が塾業界を志望しているのは生徒一人一人が勉強しやすい教材の作成に携わりたいからです。

私は学生時代に塾講師のアルバイトを4年間していました。私が教えていた塾では教材が用意されているものの、理解しづらい箇所や説明が不十分な箇所がいくつもあり、講師の教え方によって生徒の成績向上にばらつきが出てしまう状況でした。そんな状況に私は、生徒の効率的な学力向上には講師の教え方に依存しない、わかりやすい教材作りにあると考えました。

現代では指導のオンライン化も加速していることから、教材のわかりやすさは以前よりも必要とされるものと考えております。こういった理由から私は講師としての丁寧な指導をはじめ、テキストや教材の編集・作成などに携わるために塾業界を志望しております。

4年間の塾講師のアルバイトを通して、教え方だけでなく、生徒や保護者とのコミュニケーション力やヒアリング力も身に付きました。その経験を活かして、より良い指導、教材作りをすることで生徒に貢献できるよう努めていきたいと考えております。

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キャリアアドバイザー

塾業界を志望する理由、やりたいことが明確になっているので、採用担当者も納得しやすい志望動機になっています。

問題点を明らかにする分析力やその原因を取り除く解決力もアピールすることができています。

NG例

例文

私は介護業界を志望しています。

介護に興味を持ったのは説明会で介護についての説明を受けたときです。高齢者が増加し需要が高まっている一方で供給が追いついていないため介護人材の確保が喫緊の課題であると聞きました。私は特出した知識やスキルはありませんが、介護であれば誰でもできると考え志望いたしました。

介護では専門性を身に付けることもでき、自分をこれまで以上に高めることができるので、介護業界で精一杯取り組みたいと考えております。

ソフトウェア・通信の志望理由

ソフトウェア・通信などのIT業界は今後も成長し需要も高まることが期待されており、志望する学生数は非常に多いため、志望動機の内容はかなり重要となります。

ITに関する知識は資格勉強などを通して学生の間でも習得可能であり、資格を取得できれば現場でいち早く活躍できる人材として評価されやすくなります。すでに資格やスキルを持っているのであれば積極的にアピールしていきましょう。

一方でこれまでITに関わってこなかったけれどもIT業界に挑戦したい人もいるでしょう。そのような場合は、IT業界への熱意と今後の取り組み姿勢を前面に出すようにしましょう。

OK例

例文

私は世界中の人々の距離感を近づけたいと考え通信業界を志望しております。

私が通信業界に興味を持ったきっかけは学生時代におこなった留学です。国内にいるときは家族や友人といつでも会える距離にいたので、そこまで通信の恩恵をありがたく思ったことはありませんでした。しかし留学をすることで、海外という日本から非常に離れた土地においてもスマホ1つで通信できることに非常に感銘を受け、通信業界に興味を持ちました。

私はネットワークエンジニアとして通信サービスの改良や整備に取り組むことで、通信を通した世界中の人々のつながりをサポートしたいと考えております。

学生時代には学業や独学を通してITスキルを習得し、現在も資格取得に向け勉強を重ねております。それらの知識を活かしてエンジニアとして取り組み、いずれは自らが主体となって通信サービスを開発・運営していきたいと考えております。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

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キャリアアドバイザー

通信業界に興味を持ったきっかけを具体的に述べ志望理由につなげることができています。

今後取り組みたい内容や勉強していける姿勢を伝えられているのも良いポイントです。

NG例

例文

私はIT技術を使って生活水準を向上させたいと考えIT業界を志望しました。

私はこれまでIT関連に全く携わって来ませんでしたが、説明会での話を聞いてIT業界に興味を持ちました。現代はネットなしに生活を送ることは困難であり、ITの存在意義は日に日に高まっていると考え、志望する決意を固めました。

今でこそITに関する知識・スキルともに何も持ちあわせていませんが、実務経験を積むことで徐々に慣れていき、いち早く現場で活躍したいと考えております。

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キャリアアドバイザー

IT業界に興味を持ったことはわかりますが、企業にとって雇うメリットがありません。

IT業界の知識は現場以外でも身に付けることが可能なので、現時点で勉強していないことに対して面接官が「志望度の低さ」を感じてしまうことも考えられます。

すでに勉強に取り組んでいる姿勢を前面に出し、興味を持ったきっかけに関するボリュームをもっと増やすことで熱意を伝えるようにしましょう。

商社の志望理由

商社は貿易などによって製品を調達し企業に流すことによって収益を生んでいる業界で、人気が高いことからライバルが多く、他業界に比べて特に志望動機の差別化が重要となります

「総合商社と専門商社のどちらを志望するのか」「将来的にどのような職種に就いて何を実現させたいのか」「自分が商社に向いている具体的な根拠」などについて明確に述べるようにしましょう。

OK例

例文

私は総合商社を志望しております。

私は学生時代にロシアに留学し多くの地域の暮らしぶりを見てきましたが、田舎は特に環境が厳しいにも関わらず、日本に比べて暮らしに必要なものが圧倒的に不足していました。モノを生み出せない地域はよそから取り寄せるしかないことから、生活水準を向上させて人々の生活を豊かにするには、モノの流通が必要不可欠なのだと実感しました。

こういった理由から私はモノを、それを必要としている人々のもとに届けることで新興国をはじめとした社会に貢献したいと考え商社を志望いたしました。総合商社はさまざまな分野で事業を展開しており、幅広い商材を取り扱っていることからより多くの人々のニーズに応えることができると考えております。

私は商社業界の中でも営業職に就くことで、海外の顧客と直接交渉し企業同士をつなぐパイプとして役立ちたいと考えております。

学生時代は飲食店のアルバイトをしており、接客を通して人とのコミュニケーション能力、新メニューの作成や売上貢献のための施策を通して提案力を身に付けました。これらのスキルを活かして粘り強い営業をおこない企業間をつなぐことで、人々の生活をより豊かにしていきたいと考えております。

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キャリアアドバイザー

商社の役割と自分のやりたいことを照らし合わせたことで説得力のある理由となっています。

総合商社の営業職という明確な目標を掲げることで将来的にどうやって企業に貢献していくのかも述べることができています。

NG例

例文

私は総合商社を志望しております。

私が総合商社を志望する理由はスケールの大きなことを成し遂げたいと考えたからです。商社では国内のみならず海外の企業とも関わることでグローバルな活躍ができます。

私はもともと人とコミュニケーションを取るのが得意で、商社の営業職で経験を積めば、どんな相手とでも交渉することができる能力を持っていると自負しております。また、商社という忙しく厳しい環境で働ければ、他の業界よりもコミュニケーション能力以外の能力やスキルを伸ばすこともでき、人間的にも成長できると考えております。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

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キャリアアドバイザー

企業は志望者を成長させたいのではなく、企業に貢献してくれる志望者を求めています。

そのうえで成長の見込みがあればなお良いというだけで、伸びしろがあるから雇うというわけではありません。

自分の成長を業界頼みにしている点もマイナスとして捉えられるので注意が必要です。

自分に成長の見込みがあるアピールではなく、持っている能力で具体的にどのように活躍できるかを伝えるようにしましょう。

金融の志望理由

金融業界は扱っている商品がメーカーのように有形のものではなく、活動自体も目に見えないことが多いです。そのため金融業界がどのような社会的役割を担っており、具体的にどんな活動をしているのかを具体的かつ正しく理解しておかないと、内容が希薄で抽象的な志望動機になってしまいます

金融業界と一口に言っても業種はさまざまなので、それぞれの特徴を把握し、そのいずれの業種を志望するのかにまで踏み込んでいくと内容の濃い志望動機になります。「なぜ金融業界を志望したのか」「金融業界で何を成し遂げたいのか」については特に採用担当者が気になるポイントなので、必ず志望動機に盛り込むようにしましょう。

OK例

例文

私が金融業界を志望している理由は、損害保険を通して人々に安心を提供したいからです。

私は中学生のときに東日本大震災を体験し、実家が被災しました。地震の影響で外壁や屋根が壊され、生活していけない不安に襲われましたが、損害保険に加入していたおかげで救われたことをよく覚えております。

そして保険によって安心感を得たのと同時に、今後も災害によって窮地に追いやられてしまうであろう人々に損害保険という素晴らしいサービスを提供したいと決意いたしました。

日本は常に災害と隣り合わせであり、高齢者による自動車事故なども多く、今後も損害保険のニーズは伸びていくことが予想されます。

私は学生時代のバイトリーダーのアルバイトを通して、コミュニケーション力や柔軟性といった保険業界に必須と言えるスキルを身に付けました。損害保険の営業や課題点の分析などにこれらの能力を活かし、保険業界に貢献したいと考えております。

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キャリアアドバイザー

結論から具体的なエピソードへと話をつなげることで、保険業界を志望している理由を効果的に述べることができています。

今後の保険業界の動向や自分のスキルを業界にどう活かすかについても言及しており、しっかり考えたうえで保険業界を志望していることがわかるでしょう。

NG例

例文

私が金融業界を志望したのは経済発展に関与したいと考えたからです。

私は金融の中でも銀行業界に興味があります。銀行は預金業務や貸付業務を通して個人のみならず法人の経済活動を手助けしており、それに関わることで社会の経済発展に貢献できるのではないかと考えました。

私は〇〇学部出身で数字に強いので、金融業界で経済発展のために活躍できると考えております。

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経済発展に貢献したいというアピールは金融業界の志望動機でありがちなものですが、個人が金融業界に携わったからといって経済発展を実現できるわけではありません。

また経済発展に貢献できるのは金融業界以外でも可能なので、業界の志望動機としては弱いです。自分の強みもコミュニケーション力や柔軟性など銀行の業務に必要とされる能力をアピールした方が効果的でしょう。

マスコミの志望理由

マスコミ業界には「テレビ」「新聞」「広告」などさまざまな業種があり、同じマスコミ業界でも業務内容はかなり異なってきます。志望業界の欄に企業の志望動機を書くのは禁止ですが、やりたい業種については詳しく述べた方が良いでしょう

現代社会では日常的にマスコミに触れる機会が非常に多いことから、同業界を志望する学生は非常に多くなっています。どのような経緯でマスコミに興味を持ち、どのように活躍していきたいかを明確にすることで他の学生との差別化を意識するようにしましょう。

自分が志望する業種で求められている人物像についても把握しておくと、自分の強みをアピールしやすくなります。

OK例

例文

私はマスコミの中でもテレビ業界を志望しています。

テレビ業界に興味を持ったのは学生時代に見たお笑い番組です。気分が落ち込んだときに偶然放送されていたお笑い番組は笑いにあふれており、何をしても憂鬱だった私の気分を晴れやかにしてくれました。それまで何気なくテレビを見ていた私でしたが、その番組を見たことをきっかけに、テレビには人の心を動かす何にも変え難い力があることを理解しました。

それと同時に私も人々に感動を与えられるようなコンテンツ作りに携わりたいと考えテレビ業界を志望いたしました。

私は学生時代に所属していた演劇部で、演劇の台本作成や振り付けの考案などを通して企画力やクリエイティブ力を養ってきました。テレビは演劇と同じで自己満足ではなく如何に見ている人を喜ばせるかが重要となるので、制作側に携わることで、より多くの人々に笑顔や感動を届けられるような番組を作りたいと考えております。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

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具体的なエピソードを用いてテレビ業界に興味を持った理由を明確にしていることから志望度の高さが伝わってきます。

また、自身の演劇部での経験とテレビ業界に必要なスキルを照らし合わせることで自分がテレビ業界で活躍できることを効果的にアピールできています。

NG例

例文

私は新聞業界を志望しています。

私は大学生になってはじめて新聞を読み始めましたが、一部の中にテレビやネットニュースとは比べものにならないほどの情報量が詰まっていることに感銘を受けました。

特に貴社の新聞には他社とは異なった視点の記事が多く、扱うトピックも関心を惹くようなものばかりであったことから、新聞業界を志望する直接的なきっかけとなりました。

私はそんな貴社で働くことで、多角的な視点から貴社ならではの記事作成に貢献したいと考えております。

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キャリアアドバイザー

業界ではなく企業の志望動機となってしまっています。

経緯だけでなく将来のビジョンも新聞業界で成し遂げたいことについて述べるようにしましょう。

また、なぜ自分が新聞業界に向いているのかもアピールできると説得力が増すでしょう。

官公庁の志望理由

官公庁は国や地方公共団体の役所であることから、民間の業界に対する志望理由とは内容が大きく変わります。

官公庁は企業の利益のためではなく、公共の利益を目的として活動している点に着目して志望動機を考えましょう。官公庁の存在意義を誤って理解していると、どれだけ熱意があっても「公務員として適していない人材」と見なされてしまうので注意が必要です

特に官公庁の場合は安定性や高待遇が目を引き、それらを目的として官公庁を志望する学生も多くいますが、自分本位な志望動機は選考突破を遠ざけてしまうので、あらかじめ理解しておきましょう。

OK例

例文

私は地元の官公庁を志望しております。

私はこれまで生まれ育った〇〇に恩返しがしたいと思っていますが、民間企業ではあるその企業の分野からの貢献しかできないので、できることが非常に限られてきます。しかし官公庁であれば都市開発や観光客の流入、イベントごとの企画など、多角的な視点からよりスケールの大きい施策を実現でき、より地元の貢献に直接的に関わることが可能であると考えております。

私は大学入学当初から地元での就職を考えており、そこで役立つ知識を得るために地域政策論を学んできました。地域政策論の勉強で得た知識・スキルを活かし、より深く地元の活性化に携わりたく官公庁を志望しております。

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キャリアアドバイザー

民間企業の業務と比較することで、官公庁の役割を認識していることをアピールできています。官公庁に就職することを見越して大学でも学んでいたことをアピールできるとより熱意が伝わるでしょう。

ただし深掘りされても大丈夫なようにそれ相応の知識を付けておく必要はあります。より具体的な志望動機ではこれに加えて地元が取り組んでいる政策などにも触れると良いでしょう。

NG例

例文

私は国家公務員を志望しています。

国家公務員には民間企業や地方公務員ではできない国単位での仕事をする力があります。私が国家公務員を目指したのは、まだ誰もやったことのないことをやってみたいと考えたからです。

また、国家公務員になれば社会的なステータスが高く、待遇も充実しているので、長く仕事を続けて行けると考えております。

言われたことをしっかりこなせる責任感をもって国家公務員として社会に貢献したいと考えております。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

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キャリアアドバイザー

動機、やりたいことのどちらも抽象的で熱意が伝わりません。世間からのイメージや待遇面に関して言及するのもマイナス評価の対象となるので注意が必要です。

国家公務員を目指すまでの具体的エピソード、やってみたい国家公務員ならではの業務内容も盛り込むことで完成度を高めましょう。

ESでの志望業界について悩む学生からよくある質問に回答!

ESに志望業界を書く際の方法や考え方についてアドバイスが欲しいと考える学生も多いですよね。そういった学生によくある疑問についてキャリアアドバイザーが回答します。

  • ESで志望業界を記載する際の書き方を教えてください。

    就活生がESで志望業界を書く際「この業界は今こうなっている」という業界の現状や将来のトレンドを書き連ねるだけでは相手の印象に残りにくくなってしまいます。もちろんこれらの研究なくしては志望動機を書くことは難しいですが、ESでもとめられているのはそれらの情報を基に自分の興味や関心、キャリアビジョンを具体的に示すことです。

    その際には自分の原体験や根拠をきちんと書くことで、ほかの就活生と差別化を図ることができます。

  • 志望業界の書き方に関する注意点を教えてください。

    志望業界を記述する際には、独自性と具体性を持たせられるように意識しましょう。多くの就活生が同じような理由で同じ業界を志望することが多いため、独自の視点や経験を盛り込めないか考えてみてくださいね。同じような理由になってしまう理由として、業界に関する一般的な知識だけを述べようとしてしまうからである可能性があります。

    「なぜ」と繰り返すことで自分がその業界にどのように魅力を感じているのかがより鮮明になるので、時間をかけてブラッシュアップしていきましょう。

業界研究を進めて志望業界の書き方をマスターしよう!

業界のことを考えないで就活に臨む学生は非常に多いですが、志望業界の明確化はキャリア選択時やES作成時、面接時など多くの場面で役に立ちます。周りと差別化を図るチャンスとなるので必ず志望業界は決めておくようにしましょう

志望業界は書き方次第でプラス評価にもマイナス評価にもなります。業界についての理解が深まれば業界の志望動機の完成度が格段に上がるので、業界研究にしっかり取り組み、内容の濃い業界の志望動機を書けるようになりましょう。

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