ファブレス企業を徹底解説! 魅力や知っておくべき課題点も紹介

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目次

  1. ファブレス企業は企画開発に特化したブレイン企業! 特性を理解して就活に臨もう
  2. 需要が高まっている! ファブレス企業って何?
  3. 定義:自社で生産・製造施設を持たない企業
  4. 歴史:1980年代にアメリカが取り入れたビジネスモデルが起源
  5. 今後の展望:新たな競合(CtoCビジネス)への対応が必要
  6. ファブレス企業とファウンドリ企業の関係性を解説
  7. 似ている形態もある! ファブレス企業との違いを理解しよう
  8. OEM企業との違い
  9. アウトソーシングとの違い
  10. 企業視点で解説! ファブレス企業の4つの魅力
  11. ①初期投資を抑えられる
  12. ②生産・製造のコストを抑えられる
  13. ③研究開発業務に集中できる
  14. ④市場の変化に柔軟に対応できる
  15. 企業にとってはリスクに? ファブレス企業の4つの課題点
  16. ①自社で商品の品質管理がしにくい
  17. ②情報漏洩のリスクがある
  18. ③外注コストがかかる
  19. ④生産・製造ノウハウが蓄積されない
  20. 取り入れやすい! ファブレス企業に向いている業界
  21. 半導体メーカー
  22. デジタル機器メーカー
  23. インテリアメーカー
  24. 衣料品メーカー
  25. 飲料メーカー
  26. 代表的なファブレス企業5社! 企業の概要と特徴を解説
  27. アップル
  28. 任天堂
  29. キーエンス
  30. ユニクロ
  31. 良品計画
  32. ここは押さえておきたい! ファブレス企業の志望動機作成で意識すべきこと
  33. 企業の技術力ではなく企画力に着目しよう
  34. 今後の課題にも言及しよう
  35. 入社後にどのように成長したいかをアピールしよう
  36. ファブレス企業の志望動機例文を業界別に紹介!
  37. 例文① 半導体メーカー
  38. 例文② デジタル機器メーカー
  39. 例文③ 飲料メーカー
  40. 例文④ インテリアメーカー
  41. 例文⑤ 衣料品メーカー
  42. ファブレス企業が気になる学生からよく聞かれる質問に回答!
  43. ファブレス企業に応募する際は「企業とともに変化していく姿勢」が大切!

ファブレス企業は企画開発に特化したブレイン企業! 特性を理解して就活に臨もう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、

「ファブレス企業って何ですか? 」
「ファブレス企業の魅力や今後の課題点を教えてください。」

といった質問や相談を受けます。いきなりファブレス企業と聞いても、パッとイメージが湧かない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、最近耳にすることが多くなったファブレス企業について、OEMやアウトソーシングなどとの意味の違いや、ファブレス企業の魅力や課題点、向いている業界や代表する企業の紹介に至るまで、徹底解説していきます。

ファブレス企業の選考時に役立つ志望動機作成のポイントや例文についても紹介していくので、この記事を参考にファブレス企業の理解を深めていってください。

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需要が高まっている! ファブレス企業って何?

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就活生

そもそもファブレス企業って何なんですか?

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たしかに、ファブレス企業と聞いただけでは、あまりイメージが湧かないですよね。まずはファブレス企業の概要について説明していきますね。

時代の変化にともなって、近年需要が高まっているファブレス企業ですが、実は最近登場した用語ではありません。まずは、ファブレス企業の起源や歴史、定義や今後の展望について確認していきましょう。

定義:自社で生産・製造施設を持たない企業

ファブレス企業の定義
  • ファブレス企業とは「自社では生産・製造施設を持たない企業」のことを指します。
    そもそもファブレスとは「fabrication facility less」を略した用語で、「fabrication facility(生産工場)」を「less(持たない)」ということを表しています。

ファブレス企業とは、ファブレスというビジネスモデルを取り入れている企業を指します。製品やサービスの企画やマーケティング、研究開発といった部分は自社でおこない、その後の生産・製造工程は外部の工場に委託している点が特徴と言えますね。

歴史:1980年代にアメリカが取り入れたビジネスモデルが起源

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キャリアアドバイザー

歴史を知ることで、ファブレスという形態の何が優れているのかの本質が理解できますよ。

ファブレス企業は1980年代に、アメリカのシリコンバレーの半導体企業が日本の企業に生産・製造を委託したことが起源とされています。できるだけ経費を掛けずに製品の生産・製造をおこなうために生まれたのが、ファブレスというビジネスモデルでした

ファブレスの形態を取り入れたことで、工場の建設や管理に掛かる経費と時間、人員を削減でき、製品の企画や研究開発などに集中することができるようになったため、半導体業界を中心に、現在でも多くのメーカー企業で取り入れられています。

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キャリアアドバイザー

効率よく高品質な製品を生み出すことを追いもとめた結果、ファブレス企業が生まれたということですね。

今後の展望:新たな競合(CtoCビジネス)への対応が必要

画期的なビジネスモデルを取り入れ、注目されているファブレス企業ですが、今後は「個人間取引(CtoCビジネス)」への対応がもとめられてくるでしょう

「モノづくり技術の進歩」「情報受発信ツールの高度化」「フリマアプリの浸透」などの要因により、個人でも法人に近いクオリティの商品や発信力を得ることができるようになったため、今後はCtoCビジネスをおこなう「個人」もファブレス企業の競合として台頭してくることが予想されています。

個人がおこなうCtoCビジネスと法人であるファブレス企業がおこなうBtoCビジネスとの、違いは何かを理解しておきましょう。

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キャリアアドバイザー

ファブレス企業をはじめとして、これからの企業の競合には個人を含めることも重要になってきそうですね。

ファブレス企業とファウンドリ企業の関係性を解説

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就活生

ファブレス企業の概要や特徴について理解できました。ただ少し気になったのですが、製品の生産・製造だけをおこなう会社もあるってことですよね?

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キャリアアドバイザー

鋭いですね、その通りです。ファブレス企業の相方とも言えるファウンドリ企業も踏まえて、2つの企業の関係性を見ていきましょう。

ファウンドリ企業とは
  • 生産・製造だけを請け負う企業のこと。自社で生産・製造施設を持たないファブレス企業とお互いの得意不得意を補完し合い、連携することで大きな力を発揮する。

この2つの企業形態はお互いに支えあう関係性となっており、それぞれの得意な分野で役割分担をしているイメージを持つとわかりやすいでしょう。

ファブレス企業は、企画や研究開発、マーケティングやリサーチに集中することで、世の中の変化をいち早く察知し製品の開発スピードを上げることが強みです。それに対し、ファウンドリ企業は、製品の生産・製造に特化することで、コストを最小限に抑えながら質の高い製品を大量生産することが強みと言えるでしょう。

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キャリアアドバイザー

ファブレス企業とファウンドリ企業、どちらかが欠けても、私たち消費者のもとに素敵な製品が届かなくなってしまいます。それぞれが得意な分野に集中することで、効率よく質の高い製品を生み出すことができているのですね。

まずはあなたが受けないほうがいい職業を確認しましょう

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似ている形態もある! ファブレス企業との違いを理解しよう

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ファブレス企業とファウンドリ企業の関係性についてよく理解できました。ほかにファブレス企業と似たような形態の企業についても教えてほしいです!

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いい視点ですね。確かにファブレス企業と混同されることの多い形態がいくつかあるので、1つずつ解説していきますね。

ファブレス企業とよく混同されがちな形態が「OEM」と「アウトソーシング」です。どちらも外部の企業がかかわってますが、少し異なる部分があるので、どこが違うのかをそれぞれ見ていきましょう。

OEM企業との違い

まずは、OEM企業との違いです。

OEM企業とは
  • OEM企業とは、自社で作った製品を他社ブランドで販売している企業です。OEMは、英語の「Original Equipment Manufacturer」を略した用語で、直訳で「本来の製品製造者」という意味です。ビジネスでは「相手先ブランド製造」などとも訳されています。

OEM企業は、生産・製造は外部に委託しているものの、自社で作った製品を自社ブランドとしてそのまま販売するファブレス企業とは、形態が異なります

アウトソーシングとの違い

次に、アウトソーシングとの違いです。

アウトソーシングとは
  • アウトソーシングは、英語の「outsource」に由来する和製英語で、日本語では「外部委託」を意味し、ビジネスでは自社でやりきれない業務を「外部に委託する」という形で使われることが多いです。

アウトソーシングとファブレス企業は、「外部に委託する」という点でよく混同される傾向にあるため注意が必要です

企画・開発と生産・製造を企業単位で垂直分業し役割分担しているのがファブレスの形態であり、本来自社でやるべき業務を企業価値を落とさずに効率化するために外部の力を活用しているのがアウトソーシングになるので、企業の関係性が異なっていることを覚えておきましょう。

企業視点で解説! ファブレス企業の4つの魅力

ファブレス企業の4つの魅力
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就活生

ここまででファブレス企業がどんなものなのか理解できました。次は、ファブレス企業の魅力とは何なのかについても教えてほしいです!

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どんな魅力があるのか気になりますよね。ファブレス企業だからこその魅力があるので、1つずつ紹介していきます。

ここでは、企業の目線からファブレス企業の魅力を4つ解説していきます。ファブレス企業で働くうえで、重要な視点になるため是非参考にしてみてください。

①初期投資を抑えられる

ファブレス企業は工場を持たなくて良いため、工場建設に掛かる初期費用が大きく抑えられます。工場を一から建設するとなると、元手となる資金の調達に加え、建設する土地の検討と確保、さらには建設する人員や建設時間が必要になります。時間や資金、手間も考えるとこの工程を省くことができるのは大きなメリットになるでしょう。

また、何か新しい製品を生産するとなった場合にも、自社でこれらを準備する必要がないため、比較的早く取り掛かることができることも魅力の1つです。

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スタートアップ企業やベンチャー企業などは創業間もない段階でも、ファブレスの形態を取り入れることで、新しいことに挑戦しやすくなるとも言えそうですね。

スタートアップ企業についてはこちらの記事で解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。

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②生産・製造のコストを抑えられる

ファブレス企業では自社工場を持たないため、工場全般に関する費用を抑えることができます

自社工場で製品を作るのであれば、外注に委託するよりも生産・製造のコストを抑えることができるでしょう。ですが、自社の製品を時代の変化に合わせて成長させるためには、新製品の生産に合わせて工場の設備を入れ替えたり、管理システムを更新したりと多くの対応が必要になります。

外部に委託する形であれば、自社工場の設備を新たに変えるコストが発生せず、必要な環境を最小限のコストで取り入れることができるでしょう。

③研究開発業務に集中できる

ファブレス企業は、生産・製造業務をおこなう必要がないため、その分の時間やコスト、人材などを製品の企画開発や市場のリサーチなどに集中させることができます。生産・製造業務以外に力を入れることにより、自社製品の質が担保され、自社ブランドの価値を守りやすくなるでしょう

また、生産・製造という分野で難点を抱えていたことも、外部に任せることで解決できる可能性もあります。時間やコストを抑えられるため、生産・製造以外の仕事ができる幅が広がることもファブレス企業の魅力の1つですね。

④市場の変化に柔軟に対応できる

近年は科学技術の進歩や多様性の社会背景の影響もあり市場の変化が激しいため、企業として柔軟にスピード感をもって対応していくことが、企業の成長に直結するでしょう。

ファブレス企業は、市場のリサーチや製品の企画開発に専念できます。変化を敏感に察知しやすく、企画から製品化まで比較的スムーズに対応することができる点は、ファブレス企業ならではの大きな強みと言えるでしょう。

石川 愛

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ファブレス企業では自分の強みを存分に活かすことができる

上記のようなファブレス企業のビジネスモデルに関心を持つ学生は多いですが、その理由はファブレス企業では専門に特化させて自分の強みに注力できるからともいえるでしょう。

ファブレス企業は製造工程を外部に委託することで、企画や開発などにリソースを割くことができます。そのため幅広いスキルを身に着けるのではなく、専門に特化していくことができるので、強みを高めていきたいという学生にはおすすめですね。

特にファブレス企業でもとめられる、発想力や探究心などの強みを活かしたいと考えている学生には魅力的であるといえます。日々変化していく世の中のトレンドやニーズをとらえながら、プロフェッショナルを目指していけるのはファブレス企業に就職するメリットですね。

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企業にとってはリスクに? ファブレス企業の4つの課題点

ファブレス企業の4つの課題点
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ファブレス企業ならではの魅力ってたくさんあるんですね。反対に、ファブレス企業が抱えてる課題点には何がありますか?

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良い視点ですね。魅力だけでなく課題点まで把握することは大事です。ファブレス企業だからこそのリスクや課題点も理解しておきましょう。

ここでは、ファブレス企業の魅力に引き続き、課題点を4つ解説していきます。ファブレス企業に応募する際には、課題点も把握しておくことで企業への理解も深まるでしょう。

①自社で商品の品質管理がしにくい

ファブレス企業では自社工場を持たないため、自社で商品の品質を管理しにくくなります。自社工場であれば、リアルタイムで管理ができるため品質が落ちる心配は少ないですが、外注先の工場では、どのような形態でどういう生産管理をしているのかが見えにくいことが課題となるでしょう

そのため、外注先を選定する際には信頼できるかどうかをしっかり確かめ、自社でも事前に生産管理をチェックできる体制を整えておくことが重要といえますね。

②情報漏洩のリスクがある

生産・製造工程をすべて外部に委託するということは、品質が担保された製品を作るためにも、自社製品の機密情報やノウハウなどをある程度渡さなければなりません。そのため、ファブレス企業は、重要な情報が外部に漏洩するリスクが常にあります。もし競合他社に企業機密を知られた場合、ビジネスチャンスを失う危険性も考えられます。

そのため、外注先の選定の際には信頼できるかどうかを見極め、契約後もこの部分に関しては厳重な注意をしておく必要があるでしょう。

③外注コストがかかる

自社工場を持たないということは、必ず外注先に払う費用が発生するということです。外注コストには、実際の製造作業だけでなく、工場の管理費や作業管理者のマネジメント費なども掛かっています。加えて、自社にはない専門的な技術を持っているため、その技術に掛かる費用が高くなる場合もあるでしょう。

一方で、自社で製造できる技術を持っていれば、外注に依頼することで余分に発生するコストを抑えることができるでしょう。企業がどこにお金を使っているかによって、企業の方針や製品へのこだわりなどが見えてくるため、是非確認してみてください。

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キャリアアドバイザー

外注先の企業が下請け企業(孫請け企業といいます)を雇っている場合もあります。どこで自社の費用に関係してくるか見えづらい部分があるので、事前に全体工程を見えるようにしておくとよいでしょう。

④生産・製造ノウハウが蓄積されない

生産・製造を外部に委託する以上、それに関する技術や知見は溜まっていかないということにもなります。自社の社員が業務をおこなう形であれば、その社員に生産・製造に関するノウハウが蓄積されていきます。

生産・製造のノウハウは新しい商品開発の際に活かされることがあります。生産・製造を外注することは、新しい発見を得る機会が少なくなってしまうとも言えますね

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自社工場を持つメリットについても、理解しておくと良いでしょう。

吉川 智也

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安定性やキャリアパスに関するリスクも考えよう

ファブレス企業の特性と課題を踏まえたうえで、就職活動を進めるときには事業の安定性やキャリアの方向性についてリスクがともなうことを忘れないようにしましょう。

外部のパートナー企業の経営状況が悪化してしまった場合には、ファブレス企業の経営にも影響を与える可能性があるため、パートナー企業の戦略や状況を確認しながら、自分の業務への影響度合いを意識する姿勢は忘れないようにしてくださいね。

また、自社で製造をおこなっていないため、製造に関する技術をゼロからくまなく知りたいと思う学生にとってはミスマッチを感じてしまうでしょう。一方ファブレス企業では専門性を高められるというメリットもあります。自分の理想とするキャリアパスを考えながら企業と照らし合わせていきましょう。

取り入れやすい! ファブレス企業に向いている業界

ファブレス企業に向いている業界
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ファブレス企業は見方によって魅力的な部分と課題となる部分があるんですね。では、ファブレス企業に向いているのはどのような業界があるんですか?

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いい質問ですね。ファブレスという形態に向いている業界には共通点があります。その点も踏まえて詳細を見てみましょう。

ここでは、ファブレスというビジネスモデルが取り入れやすい業界を紹介していきます。登場した当時からさらに広まっている業界もあるので、さっそく見ていきましょう。

半導体メーカー

半導体メーカーは、ファブレス企業の元祖とも言える業界であり、とても相性の良い業界です。

代表的な企業

半導体製品は開発のサイクルが短く次々に新しい製品が導入されるため、他の業界よりも頻繁に新しい技術や設備の入れ替えが必要です。そのため、都度都度自社工場を改築していくとなると、莫大な費用がかかってしまいます。

ファブレスの形態を取り入れることで、生産・製造における負担を軽減し、さらに変化の激しい市場に合わせて柔軟かつスピーディーに対応できるようにしているといえますね

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ファブレス企業の起源がアメリカのシリコンバレーであることもあり、最近、ファブレス企業の売上上位を占めてきたのはアメリカか台湾の企業になっています。

半導体メーカーについてはこちらの記事で解説しています。

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半導体業界の動向を知ろう! 将来性や展望・志望動機の例文も解説

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デジタル機器メーカー

デジタル機器メーカーも半導体と同じ理由で、ファブレス企業と相性の良い業界です。

代表的な企業

デジタル機器は1つの商品に多くの部品が使われており、その部品一つひとつはよりよい機能を出すため、日々改良されています。自社だけで多くの部品の変化を追うのはとても大変ですが、部品ごとに外注先を変えることで市場の変化に対応しやすくなりますよね。

また、各部品専門の外注工場に依頼することで、自社工場に比べて製品の品質を上げやすいことも、ファブレスの形態を導入している理由の1つです。自社で全て対応する労力やコストを考えると、ファブレスの形態を導入したほうが費用対効果が高いといえるでしょう。

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キャリアアドバイザー

電子機器や家電、ゲーム機器など、デザインがあまり変わっていないのに新商品として紹介されていたり、値段が上がっていたりするのは、商品に使われている部品が新しくなっているからなのですね。

インテリアメーカー

インテリアメーカーでは、機能性も重要ですが、一番変化が激しいのは商品のデザインです。インテリアのトレンドは比較的早く変化していくため、商品の企画やデザインの作成に比較的時間をかけることができる、ファブレス企業の形態が向いていると言えるでしょう。

インテリアの製造は、多くの種類の商品を扱うことに加え、1つの商品を作るために多くの部品を組み合わせる必要があります。そのため、すべてを自社で製造するとなると時間とコストがかかってしまい、新商品を出すペースが落ちてしまいます。

ファブレスの形態を取り入れ、商品の種類、時には使われている部品ごとに製造工場を分けることで、低価格で高品質な商品を迅速に市場に出すことが可能となっています

代表的な企業

衣料品メーカー

衣料品メーカーも、市場のリサーチや企画開発に可能な限りリソースを割くために、ファブレスの形態を取り入れることで得られるメリットが多い業界です

アパレルは社会情勢やメディアの影響、トレンドの影響を受けやすいため、シーズンごとに多くの新商品を開発し販売することがもとめられます。

多様な商品の生産や製造に対応するためには自社工場ではなく、外注に製造を依頼することが必要不可欠であるといえますね。

代表的な企業
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衣料品メーカーでは、ファブレスの形態を取り入れることでトレンドの変化にすぐに対応できるようにし、ビジネスチャンスを逃さないように工夫しているのですね。

飲料メーカー

飲料メーカーもファブレス企業に向いています。

飲料は生活必需品でもあり嗜好品でもあるため、消費者ニーズの多様化に答える必要があります。そのため、飲料メーカーは市場リサーチや新商品の開発に集中できる、生産・製造や物流を外部に委託するという形式が合っていると言えるでしょう

代表的な企業
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どの業界にも共通しているのは、開発サイクルが早く企画や研究開発に集中することが重要だということですね。

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就活の成功は、自分に合う仕事・合わない仕事を知ることが鍵です。しかし、それがどんな仕事なのかが分からず悩む人も多いでしょう。

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代表的なファブレス企業5社! 企業の概要と特徴を解説

代表的なファブレス企業5社
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ここまでに向いている業界についても学ぶことができました。そのうえで、代表的なファブレス企業はどこかも知りたいです!

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ファブレス企業だとはあまり知られていませんが、実は有名な企業が多くあります。

ここでは、代表的なファブレス企業を5社を取り上げて、その企業の概要と特徴を解説していきます。各企業がどんな取り組みをしているのか、ぜひ参考にしてくださいね。

アップル

世界的な企業となっているアップルは、現在もMacやiPad、そしてiPhoneという先進的で洗練された製品を生み出しアップデートし続けています。

アップルでは、生産・製造は中国や台湾の企業に外部委託し、自社では、企画や研究開発、販売やブランドマネジメントに集中することで、製品の質を担保しています

アップルが世界的にもデザイン性と革新的なアイデアで評価されている要因は、ファブレスの形態を導入しているからこそ実現されているといえるでしょう。

任天堂

日本を代表するゲームメーカーである任天堂も、ファブレス企業の1つです。任天堂はこれまでに多くの家庭用ゲーム機を作り出し、幅広い層に向けてワクワクする体験を提供し続けてきました。

ゲーム機本体やソフトは、トレンドの回りも早く、それにともなう生産・製造設備の入れ替わりも多くなります。これに対し任天堂は、部品の製造を中国企業に委託することで柔軟に対応できるようにし、在庫を過度に抱えることのないように対策しているのです

さらに、企画・開発に注力することでブームを逃すことなく捉え続け、新商品を発売し続けてきたことが、成功の秘訣となっていると言えるでしょう。

キーエンス

センサー・測定機器メーカーであるキーエンスは、平均年収額が日本一とも言われている有名企業であり、ファブレス企業として知られている国内企業の1つです。

キーエンスでは、「付加価値の創造」を企業の存在意義として、社会貢献を目指し事業活動に取り組んでいます。そこには、自社で生産・製造工場を持たずに、得意分野の企画や開発、営業やコンサルティングに特化しているという背景があり、高い収益を生み出し続けているのです。

そして、「付加価値の創造」の根本を支えているのが自社の営業担当です。キーエンスの営業担当は直接販売にこだわりを持って取り組んでいます。直接現場で得た顧客の生の声をもとに課題発見および課題解決に繋げ、それを商品の企画開発に反映させることでニーズに合った価値ある商品を生み出しているのです。

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ファブレスの形態を導入することで、顧客と直接対話する営業を強化し、企業全体の価値を底上げしている好例と言えますね。

ユニクロ

ユニクロは株式会社ファーストリテイリングが運営する国内のアパレルブランドで、高品質なライフウェアを幅広い層に向けて販売しています。商品の企画やデザインに加え、素材調達から販売までをすべて自社でおこなっている一方で、製造についてはアジア諸国を中心とした外部の企業に委託しています。

ユニクロが追及しているのは、生活のニーズから考え抜かれ進化し続ける「究極の普段着」です。定番品となっているフリースやヒートテック、エアリズムなどは毎年の細かな変更がなされており、ファブレス企業ならではの外部企業の専門的な技術力で品質の高さを保っていると考えられますね

また、機能性やデザインに加え、最近はコラボ企画や着こなし提案など革新的な取り組みも活発化しており、ファブレス企業の特徴を生かして新しい価値を提供し続けています。

良品計画

株式会社良品計画が展開する無印良品は、暮らし(衣食住)にかかわる製品全般を販売する小売企業です。製造を海外に委託しているファブレス企業であり、これが無印良品の魅力である圧倒的なブランド力を下支えしている1つの要素になります

また、無印良品では一貫した製品管理がなされ、無印良品のためにデザインされたもの以外は絶対に扱わないといったルールが徹底されています。そのため、製造を外部に委託したとしても品質は損なわれず、無駄のない洗練された商品と同じように、効率の良い経営ができているのです。

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ここは押さえておきたい! ファブレス企業の志望動機作成で意識すべきこと

ファブレス企業の志望動機作成で意識すべきこと
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ここまでお話を聞いてきて、ファブレス企業に応募してみたくなってきました。志望動機で意識しておくべきことはなんですか?

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それはうれしいですね。ファブレス企業の志望動機作成にはいくつかポイントがあるので見ていきましょう。

ここでは、ファブレス企業の志望動機を作成する際に意識すべきことを解説します。ファブレス企業に応募したいと思った学生はぜひ参考にしてください。

企業の技術力ではなく企画力に着目しよう

これまでに説明してきたように、ファブレス企業の最大の強みは、生産・製造工程を外部に委託することで企画や研究開発、市場リサーチに集中投資できることです。

販売されている商品の品質やデザインが良いからといって、企業の生産・製造における技術力を評価してしまうと、見当違いのないようになってしまい、採用担当者から「自社のことをわかってないな」と思われてしまう可能性があります。

もちろん、商品の品質やデザインに魅力を感じていることは採用担当者にとってもうれしいことなので、視点を変えてその商品の企画力やブランド力を評価するようにしましょう

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キャリアアドバイザー

これは、どの業界の志望動機を作成する際も共通して言えることなので、しっかりと頭に入れておきたいですね。

今後の課題にも言及しよう

今後は業界によっては法人だけでなく個人も大きな競合勢力になってくるでしょう。

ファブレス企業ならではの魅力はありますが、時代の変化とともにファブレス企業を取り巻く環境が変わってきていることも事実です。ファブレスの形態を取り入れている業界は、総じて市場のニーズに柔軟に対応していく必要があるものばかりです。そのため、市場の変化には敏感になる必要があります。

今あるファブレス企業の魅力に甘んじるのではなく、今後の課題点についても言及すると「これから必要な人材だ」と採用担当者に一目置かれるでしょう

入社後にどのように成長したいかをアピールしよう

ファブレス企業が企業として魅力的であっても、そこに入社して終わりというわけではありません。ファブレス企業にも時代の変化にともなう課題が出てきており、それに柔軟に対応しながら企業を成長させていく必要があります。

そして、企業が変化していくのに重要になるのが「社員が同じマインドを持って仕事に臨めるか」ということです。採用担当者は、自社の変化に合わせて自己変革できる人材をもとめています。入社後も自己研鑽して成長していく意欲を示すことで、採用担当者に活躍できる人材だと思ってもらえるでしょう。

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キャリアアドバイザー

ファブレス企業の魅力的な部分だけでなく、これから起こる変化に対して対応している人材だと思ってもらうことが重要ですね。

塩田 健斗

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志望動機では入社後の活躍イメージを持たせよう

ファブレス企業への志望動機を考えるときには、企業そのものに目を向けるだけではなく、外部パートナー企業と連携することにも目を向けてみましょう。異なる文化や立場の人と一緒に働くことがもとめられるので、これまでに他者と協力して成果を出すことができた事例を挙げることで、入社後も活躍できる人材であることをアピールできるでしょう。

周囲と協力して活動した経験が思い浮かばない場合には、自身の視野の広さや学習意欲をアピールしてみてください。時代の変化に応じて柔軟に事業展開を考える必要があるため、今どのような事業がもとめられているのか察知する力も大切だからです。

このように、志望動機を考える際はビジネスモデルや事業の特徴を押さえ、入社後の活躍イメージを持たせられるようにしましょう。

ファブレス企業の志望動機例文を業界別に紹介!

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志望動機を作成するときに意識すべきことは理解できました。それを踏まえて、志望動機の例文があれば見てみたいです!

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そうですね。それでは業界別に例文を紹介するので、一緒に見ていきましょう。

ここでは、前述した志望動機を作成する際に意識すべきことを踏まえて、業界別に例文を紹介しています。自分自身のことと照らし合わせながらぜひ参考にしてみてくださいね。

例文① 半導体メーカー

例文

私は、縁の下の力持ちとして人々の生活を支えたいと考え貴社を志望しています。

大学時代に学園祭でライブステージの裏方として、機器や設備の管理を担当していました。その際、機器のトラブルがあり、業者の方の修理を見る機会がありました。そこで多くの半導体が使用されていることを知り、日常では簡単には見えない部分で私たちの生活を支えてくれているんだと実感しました。その経験から私も半導体メーカーで働き人々の生活を守りたいと考えるようになりました。

中でも貴社は、特有のビジネスモデルから優れた企画力を持ち、時代の変化に柔軟に対応しながら、豊富な種類の半導体を生み出し続けていると感じております。

私も貴社とともに、自己変革しながらこれからの人々の生活をいろいろな面から下支えしたいと考え、貴社を強く志望します。

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キャリアアドバイザー

自分の実体験から興味を持った経緯を説明しているので、半導体メーカーを志望する理由に納得感がありますね。

例文② デジタル機器メーカー

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私は、日本のデジタル機器の魅力を後世に残し続けたいという強い思いがあり、貴社を志望しています。

私の父親はカメラが好きで、幼少期に多くの写真を撮ってもらっていました。それが貴社のカメラでした。当時、カメラは思い出を鮮明に形として残してくれる画期的な機器でした。現代となりその仕様や形式は変化しつつも、その機能の本質はまだ変わっていないと思っています。

貴社は、老舗の企業でありながらファブレスの形態を導入することで、変化の激しい時代の中でも、カメラの本質部分を大切に斬新なアイデアで人々のニーズに応え続けています。

私もそんな貴社とともに仕事をし、時代に合わせてアプローチの仕方を模索しつつ、日本のモノづくりの魅力を後世に引き継ぎたいと考え、貴社を強く志望します。

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キャリアアドバイザー

自分の幼少期の思い出がダイレクトに志望する企業につながっていて、入社したい強い思いが伝わってきます。また、企業がファブレスの形態を取り入れて自社の課題を解決しようとしていることにも触れていて良いですね。

例文③ 飲料メーカー

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私は、人々をいつも隣で支える飲料を通じて、社会に潤いと刺激を届けたいという思いをもって就職活動をしています。

高校時代、ソフトテニス部で毎日練習に励んでいた私を支えてくれたのは、貴社の飲料でした。種類が豊富にあったため、自分のその時の状況や感情に合わせて、飲むものを選んでいました。練習の合間や疲れた練習後に飲むものを決める時間がとても楽しみで、きつい練習の時間の自分の支えとなっていました。

そして、貴社の飲料の種類の豊富さは、ファブレスの形態を導入し企画開発に集中しているからこそ成し遂げているものだと考えています。

私も貴社とともに、市場の潜在ニーズを的確に捉え、そのときどきの人々の気分や状況に合った新商品を提供していきたいと考え、貴社を志望します。

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キャリアアドバイザー

実体験のエピソードが飲料の持つ親近感とリンクしていて納得感があります。また、志望企業に感じている魅力が、ファブレスの形態を導入しているからこそだと繋げているのも良いですね。

例文④ インテリアメーカー

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私は、人々の暮らしをあらゆる面から豊かなものにしたいと考え、貴社を志望しています。

学生時代、貴社のブランドの思想や価値観に魅せられ、それが具体化された貴社の商品を多く購入させていただくようになりました。気づけば、部屋の中はほぼ貴社のインテリア、出かけるときは貴社の衣料品を身に纏って出かけるようになっていました。加えて、貴社の店舗で受けた接客対応がとても丁寧で「自分もこういう人になりたい」と感じ、自分自身が貴社の商品を生み出し届ける立場として人々の暮らしを豊かなものにしていきたいと思い至りました。

この貴社の圧倒的なブランド力とそれを具体化した商品群、そして丁寧な接客は、ファブレスという形態を取り入れているからこそ成り立つものだと考えています。

今後、時代の変化にともなって多くの課題に直面することもあるかと思いますが、貴社で働く中で自己研鑽を重ねていくことで人々に価値あるものを届けたいと考え、貴社を強く思慕しています。

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キャリアアドバイザー

ファブレス企業のインテリアメーカーというと、生産効率の方に目が行きがちですが、この志望動機ではファブレスの形態を取り入れているからこそ実現できている接客の部分に着目することで、独自性と説得力がありますね。

例文⑤ 衣料品メーカー

例文

私は、毎日身に着ける衣服を通して、人々の生活に快適さと彩りを与えたいと思い、貴社を志望しています。

私は地方の田舎で育ったこともあり、高校生まで制服と部活の練習着で毎日を過ごしていました。大学生になり私服を着る回数が増え、衣服の魅力に気づかされました。衣服は時に自分のコンプレックスを改善し、時に気分を上げてくれます。毎日身に着けるものだからこそ、細部へのこだわりや機能性、さらにはデザインや着こなしなどが重要になってくると思っています。

その中で貴社は、ファブレスの形態を取り入れた経営をすることで、生産品質を高く保ったうえで、企画や研究開発に加え、コラボ企画や着こなし提案などを通して企業としての価値向上につなげていると感じております。

私も貴社とともに、時代の変化によって現れる課題に的確に対処しながら、衣服を通して人々の生活をより豊かなものにしたいと考え、貴社を志望します。

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キャリアアドバイザー

まず衣料品に救われた実体験を述べたうえで、衣料品の価値を最大化するファブレスの形態を取り入れた志望企業につなげられており、一貫性のある志望動機になっていますね。

入社後の方向性を示せているのも良いですね。

北浦 ひより

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製造現場に一切かかわらないわけではない

志望動機を書くときに製造設備を持っていないことに言及することは問題ありませんが、製造現場に一切かかわらなくてもいいということではありません。外部企業と常に密なコミュニケーションを取りながら、生産スケジュールの調整など製造現場にとって大切な観点について考え続ける必要があります。

そのため志望動機に「製造工程に一切かかわらずに済むから」といった表現を入れてしまうと、業界研究が甘いと思われてしまうリスクがあるため、いきなり志望動機を書き始めるのではなくしっかり分析をしてから考えるようにしましょう。

ファブレス企業が気になる学生からよく聞かれる質問に回答!

ファブレス企業の選考を受けるうえで不安なこともありますよね。ファブレス企業に興味を持った学生からよく聞かれる質問にキャリアアドバイザーが回答していくので、ファブレス企業を視野に入れて就活する人はぜひ参考にしてください。

  • ファブレス企業とは何ですか?

    ファブレス企業とは、ファブレスという形態を取り入れた経営をしている「自社で生産・製造工場を持たない」企業を指します。自社で工場を持たないことにより、生産・製造以外の企画や研究開発、市場リサーチなどに注力することができます。特に開発サイクルが短い製品を扱う業界や、市場の変化の早い業界に向いています。

  • 今後、ファブレス企業の価値はどう変化していきますか?

    まず、今後もファブレス企業の存在価値がなくなる可能性は低いでしょう。ただし、「個人間取引(CtoCビジネス)」などの新たな競合も生まれてきているため、今後は法人だけでなく個人の動向にも着目して対策を練っていく必要があります。

    ファブレス企業の価値の示し方や価値の基準は変わっていくと考えられるため、企業とともに時代に合わせて方向性を調整しながら変化していくことが大切になるでしょう。

  • ファブレス企業を受けるうえで注意すべきことはありますか?

    ファブレス企業の魅力的な部分だけではなく、課題点もしっかり把握したうえで選考を受けると良いでしょう。また、ファブレス企業だという点だけでなく、その企業の特徴を押さえておくことも必要です。これらは、選考時に必要な人材だと一目置いてもらえるようになることも理由の1つですが、何よりも「入社したら終わりではない」ということを心に留めておくことが重要になります。

    ファブレスというビジネスモデルだけを見ると企業にとっては魅力的かもしれませんが、実際に企業の中で働く場合は、その企業のほかの特徴にも左右される可能性があります。ファブレス企業を受けるうえでは、ファブレスだという点だけでなく、ほかの要素にも目を向けて選考に臨みましょう。

ファブレス企業に応募する際は「企業とともに変化していく姿勢」が大切!

ファブレス企業は生産・製造工程を外部に委託することで、企業の肝である企画や研究開発に集中できることが魅力です。そのため、将来的に商品開発やマーケティングをしたいという学生には、働くうえでも成長できる機会が多くあるでしょう。

ただ、ファブレスという形態を取り入れている点は同じでも、企業によってその特徴はさまざまです。そのため、自分の働き方に合っているのかどうかは、ファブレスという点以外にも目を向けてみる必要があります。

ファブレス企業に応募したいと思った際には、今後ファブレス企業の課題となる点をしっかり意識して、入社後も柔軟に変化に対応していく姿勢を示せると良いでしょう。

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