目次
- 業界研究のやり方がわからなくても大丈夫! 基本の手順を押さえて動き出そう
- そもそも業界研究って何? 3つの基礎知識
- ①目的:自分が就職したい業界を選んで理解を深めるため
- ②内容:業界の代表的な企業・ビジネスモデル・将来性など幅広く調べる
- ③取り組むタイミング:就活を始める前の準備段階や選考に応募する前
- 5ステップで完了! 業界研究のやり方
- ステップ①業界について調べたことをまとめるノートを用意する
- ステップ②業界一覧から興味のある業界を選ぶ
- ステップ③業界の基本の特徴を調べる
- ステップ④業界の最新トピックスを調べる
- ステップ⑤調べた結果をふまえ感じたことや気づいたことをまとめる
- 業界研究のやり方がわからないときはまず流れの理解から始めよう!
業界研究のやり方がわからなくても大丈夫! 基本の手順を押さえて動き出そう
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。
就活シーズンを迎え、志望業界を探し始めた就活生からこんな質問を受けることがあります。
「業界研究のやり方がわかりません」
「何から手を付ければ良いのでしょうか」
業界研究は、自己分析や企業研究と並んでまず初めに取り組んでおきたい最重要とも言える就活準備です。アドバイザーとしても、この業界研究がやりきれていない人はスタートで出遅れているように感じます。
しかし、では具体的に何から取り組めば良いのかについてはイメージがつかない人が多いのも事実です。
そこで、この記事では、業界研究の基本の手順を5つのステップに分けて解説します。情報収集に必要なWebサイトや書籍など実践的な方法も紹介するので、最後まで読んで今すぐ業界研究を始めましょう。
そもそも業界研究って何? 3つの基礎知識

就活生
業界研究のやり方がわからず、まだ何も就活が進んでいません……。

キャリアアドバイザー
なるほど。ちなみに、業界研究ってそもそも何をするものかわかっていますか?

就活生
正直わかっていません……なんとなく「しないといけない」と思っていました。

キャリアアドバイザー
概要がわからないと動き出しもわからないので、まずは目的や内容など業界研究の基本部分から教えますね。
「いつ何のために何をするのか」これが理解できていないと、業界研究に取り組むことはできません。これから解説する3つの基本知識を押さえて、業界研究を始める準備をしていきましょう。
- 目的:自分が就職したい業界を選んで理解を深めるため
- 内容:業界の代表的な企業・ビジネスモデル・将来性など幅広く調べる
- 取り組むタイミング:就活を始める前の準備段階や選考に応募する前
①目的:自分が就職したい業界を選んで理解を深めるため
社会にはメーカー、金融、ITなどさまざまな業界があり、給与水準や働き方、キャリアなどは業界によって大きく違います。
数ある選択肢のなかから本当にマッチする進路を見つけるためには、まずは業界研究でそれぞれの業界の特徴をつかむことが必要不可欠です。
- 給与水準が自分の希望と近いか
- 働き方が自分に合っているか
- 自分が理想とするキャリアを歩めるか
また、業界研究に取り組むうちに業界内の企業についても理解が深まり「こんな会社で働きたい」という企業選びの軸が見えてくることもあります。就活のスタートダッシュを切るための準備が業界研究といえるわけです。

キャリアアドバイザー
選考で志望動機を説明しやすくなったり、業界の現状を踏まえた的確な発言・質問ができたりするので、選考対策にもつながりますよ。
②内容:業界の代表的な企業・ビジネスモデル・将来性など幅広く調べる
業界研究というからには、その名の通り「業界」を「研究」するのが作業の中身になります。業界の代表的な企業・ビジネスモデル・将来性などさまざまな角度から情報を集めていき、自分がそこで働くことがイメージできるようになるまで知見を深めていく、それが業界研究です。
基本的な企業情報は就活サイトにまとめられていることが多いですが、理解を深めるために詳しい業界動向を書籍で調べたり、業界団体のWebサイトなどを活用して最新ニュースを調べたりすることも必要です。

キャリアアドバイザー
業界研究の詳しい手順は「5ステップで完了! 業界研究のやり方」で解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
③取り組むタイミング:就活を始める前の準備段階や選考に応募する前
業界研究は、就活を本格的に始める前の準備としてまずおこないます。業界研究が終わっていなければ志望企業も見つけられず動けないので、取り掛かるのは早ければ早いほどいいです。
就活を始めるタイミングは人によって違いますが、本選考が大学3年生の3月から始まることを考えると、遅くとも大学3年生の12月〜2月頃には業界研究を一通り終わらせておけると安心です。
- インターンシップに応募する前
- 業界セミナーや合同説明会に参加する前
- 本選考が始まる前
また、業界関連のニュースは日々更新されているので、希望の業界・企業が絞り込めたら、選考対策としても継続的にリサーチを続けるのがおすすめです。

キャリアアドバイザー
業界研究は一回やったら終わりではなく、自分の就活の進捗に合わせて定期的に取り組みましょう。
業界研究をした後の就活の流れやスケジュールについては以下の記事で詳しく解説しています。併せてチェックしてみてくださいね。
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5ステップで完了! 業界研究のやり方


キャリアアドバイザー
目的や内容、タイミングについて理解できたら、さっそく業界研究に取り掛かりましょう。

就活生
でも、具体的に何から始めたら良いのかわからないです。

キャリアアドバイザー
では、業界研究の具体的なやり方を5ステップで紹介しますね。
ここからは、業界研究をスムーズに進められるおすすめの取り組み方を紹介します。業界に関する情報の調べ方だけでなく、情報のまとめ方や業界の選び方についてもわかる内容になっているので、手順に沿って進めるだけで業界研究が自然と完成しますよ。
ステップ①業界について調べたことをまとめるノートを用意する

業界研究に取り組もうと思ったら、いきなり業界について調べ始めるのではなく、調べた情報をまとめる「業界研究ノート」を用意しましょう。
業界研究ノートとは、上の画像のようなイメージです。普通のノートに、自分で枠を追加して作成します。同じフォーマットで業界ごとの情報を整理できるので、あとで業界同士の比較がしやすくなったり、情報の抜け漏れを防いだりできますよ。
業界研究ノートの作り方について詳しくは以下の記事で解説しているので併せてチェックしてみてくださいね。
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ステップ②業界一覧から興味のある業界を選ぶ
業界研究ノートを用意できたら、本格的に業界研究を始めましょう。まずは業界一覧で社会にどのような業界があるのかを確認し、自分が興味のある業界を探してください。
業界は「メーカー」「商社」などおもに8つに分類されています。ただし業界といっても区分が大きすぎてイメージがわきにくいこともありますよね。
業界の区分やそれぞれの違いについては以下の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
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ステップ③業界の基本の特徴を調べる
自分が興味のある業界を選んだら、業界の基本情報として以下の6つの内容を調べましょう。これらを調べておくと、その業界にどのような特徴があるのか、自分が希望している仕事や働き方とマッチするような仕事なのかを把握しやすくなりますよ。
- 市場規模・推移
- ビジネスモデル・業界構造
- 代表的な企業・シェア率
- 業務内容・職種
- 平均年齢・年収
- 将来性
これらの情報は就活情報サイトにまとめられていることもありますが、詳しい情報を知りたいときは自分で一から調べることもできます。たとえば、以下のような方法があります。
- 業界地図や就職四季報を見る
- 業界団体のレポートを読む
- 経済産業省の業界別の白書を読む
- 代表的な企業のIR資料を読む

キャリアアドバイザー
特に、業界地図や就職四季報などは求職者向けに作られているので、必要な情報がわかりやすくまとめられて参考になりますよ。
ステップ④業界の最新トピックスを調べる
業界の基本情報を調べて理解が深まったら、書籍や資料にはまだ反映されていないような業界の最新トピックスを調べましょう。
- 「〇〇業界」でニュース検索をする
- 業界団体のホームページのニューストピックを見る
- 経済新聞やビジネスニュースサイトを定期的にチェックする
特に、リアルタイムで情報が更新されるビジネスニュースサイトは情報源としておすすめです。トピックスに関する専門家の見解が載っていることもあり、ただニュースを読むよりも理解が深められるというメリットもあります。

キャリアアドバイザー
同じテーマでもニュースサイトによって情報の切り口や見方が違うので、複数のサイトをチェックすると多角的な視点を養うことができ、就活で自分の意見を求められたときにより深い回答ができるようになりますよ。
ステップ⑤調べた結果をふまえ感じたことや気づいたことをまとめる
業界の基本情報や最新トピックスについて調べたら、最後にこれまで調査したことを振り返って業界について自分が気づいたことや感じたことをまとめましょう。
- 「AIの導入によって業界の収益構造が大きく変化している最中であるとわかった」
- 「市場規模が急速に拡大していて将来性が非常にあると感じた」
その際、次のリストのような質問を自分に問いかけて思考を深めながら内容を整理するのがおすすめです。
こうした質問によって深掘りしていくことは業界理解を深めることに直結し、効果的な業界研究になることは間違いありません。
- この業界のトレンドや現状はどう?
- この業界の課題は何?
- この業界に将来性はあるか?
- この業界とほかの業界はどう違うか?
- この業界について魅力的に感じた部分は?
- 自分のやりたい仕事や希望の働き方ができそうか?
- この業界を目指すうえで不安なことはあるか?
業界研究がひととおりできたら「自己分析」「企業研究」にも取り組みましょう。業界研究と同じようにノートにまとめながら進めるのがおすすめです。詳しい取り組み方は以下の記事で解説しているので参考にしてくださいね。
自己分析ノートの活用術を伝授! 基本の作り方から徹底解説
テンプレ付き|企業研究ノートを使った企業分析のやり方3ステップ!
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!書籍やネット検索は業界の実態を把握するには不十分
実際に業界で働く人の生の声を聴いてみよう
業界研究で書籍やネット検索を用いるのも有益ですが、「業界のリアルを把握する」という点においては少し不十分な印象です。そこで私がおすすめしたいのは、実際にその業界に従事している人の生の声を聴くこと。自ら足を動かして業界に携わっている人から話を聞くことで、業界への理解を深めることができますよ。
実際に働いている人の生の声を聴く手段としては、業界研究セミナーやインターンシップへの参加がおすすめです。そのようなイベントの機会がないときには、就職エージェントに相談するのも良いですね。
エージェントは業界の採用担当者と日々密接にコミュニケーションを取っているので、業界のリアルな実態を把握している可能性が高いです。後悔しないキャリア選択をするためにも業界研究は非常に重要なので、さまざまなものを活用して積極的に情報収集をしていきましょう。
業界研究のやり方がわからないときはまず流れの理解から始めよう!
この記事では、業界研究のやり方について5つの手順で進める方法を紹介しました。「業界研究」と聞くと少し難しそうなイメージを持つかもしれませんが、流れを一度理解してしまえば、案外簡単に進めることができます。
業界研究は今後の就活の方向性を決めるきっかけになるものなので、目的意識を持って丁寧に取り組みましょう。複数の業界について調べれば、社会やビジネスの仕組みについて理解が深まり、自分がどんな環境で働きたいのかも見えてきますよ。
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キャリアアドバイザーの体験談業界研究のやり方がわからないときの対処法
キャリアアドバイザー
堀内 康太郎
プロフィールをみる自分が就職活動において何を重視しているのかを考えよう
これまでサポートしてきた学生のおおよそ3人のうち2人は、自分に合う業界や職種の見つけ方がわからないという悩みを抱えていました。
そのような学生にはまず「就職活動において何を重視しているのか」を考えてみることから始めるようにアドバイスをしています。「特定の何かにかかわれる仕事に就きたい」「仕事を通して実現したいことがある」など就活の軸は人それぞれ。就活の軸がはっきりすれば、消去法的に深掘りしていくべき業界を見つけることができますよ。
まずはあなたが大事にしていることを明確にし、それを実現できる業界を探して絞っていくところから始めてみましょう。