航空業界の就活を成功させる4つの秘訣|業界研究と職種一覧

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目次

  1. 航空業界の就活には業界研究が必須
  2. そもそも航空業界とは
  3. 航空機で人やモノを運ぶサービス
  4. ANAとJALが2大企業
  5. 航空業界の動向を押さえよう
  6. 2024年の航空旅客数は史上最多となる見通し
  7. コロナ後に向けて採用が活発化
  8. 大手2社を中心に再編が進む
  9. 航空業界で働く魅力って?
  10. 国内外のたくさんの人に出会える
  11. 将来的にも重要な交通インフラに携われる
  12. 職種によって高収入が目指せる
  13. 航空業界の課題と懸念点
  14. CO2削減への取り組みが急務
  15. 景気動向の影響を受けやすい
  16. 航空業界の主な職種
  17. 地上職
  18. 客室乗務員
  19. パイロット
  20. 航空整備士
  21. ディスパッチャー
  22. その他の航空業界の仕事
  23. 航空業界で求められる人物像
  24. チームワークを発揮できる人
  25. リーダーシップを発揮できる人
  26. ホスピタリティがある人
  27. 責任感が強い人
  28. 周りと差をつけよう! 航空業界の選考対策
  29. 企業独自の特徴や強みを明確にする
  30. 語学力を磨く
  31. インターンシップに参加する
  32. 航空業界の志望動機例文
  33. 地上職(事務系)
  34. 地上職(技術系)
  35. 客室乗務員
  36. 航空業界について詳しく学び効果的にアピールしよう

航空業界の就活には業界研究が必須

こんにちは、キャリアパークの北原です。

航空業界への就職を目指す学生から、よくこんな声が寄せられます。

「航空業界に興味がありますが、職種がたくさんあってわかりにくいです」
「航空業界について何を知っておけばいいかわかりません」

航空業界には多くの職種がありますし、動向も変化しやすいので、業界研究が難しいですよね。しかし、憧れだけで応募してくる多数の就活生と差をつけるためにも、深い業界理解は航空業界の就活に不可欠です。業界の基本知識から最新動向、職種、今後の課題など、航空業界の就活に欠かせないポイントをしっかり確認していきましょう。

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そもそも航空業界とは

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就活生

航空業界というと、飛行機にかかわる業界ですよね?

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キャリアアドバイザー

ここにコメントを記載し 簡単に言えばそうですが、人以外にもモノを運ぶ飛行機もありますし、空港自体を運営するのも航空業界の一部ですよ。

航空業界は、電車や鉄道といった陸上輸送の業界に比べると日常的に接することが少ないと感じがちですが、実は私たちの生活に密接にかかわっています。

まずは、航空業界とはどんな業界なのか、業界の基本的な構造も含めて解説していきますね。

航空機で人やモノを運ぶサービス

航空業界とは、航空機で人やモノを国内・国外に輸送するサービスをおこなう業界で、交通インフラを担う業界とも言われます。

日本の場合、国外への輸出入は海上輸送が多くを占めていますが、高級品や繊細で輸送に注意が必要だったり、早く輸送する必要のある物などは、航空輸送にて運ばれています

航空輸送で運ばれる物の例
  • 生鮮食品
  • 植物
  • 動物
  • ワイン
  • 医薬品
  • 楽器
  • 半導体
  • ICチップ

人を運ぶイメージの強い航空業界ですが、実は私たちの身の回りにある多くのモノも、航空業界の活躍によって届けられています。

ANAとJALが2大企業

日本の航空業界の大手といえば、日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)。青いロゴマークがANA、赤い鶴丸のマークがJALです。

航空業界を志望する場合、直接この2大企業を受けるかどうかにかかわらず、別の会社でも何かしら関連していることもあり、両社について理解しておくことが不可欠です

ANAは民間会社としてスタートし成長してきたことから、チャレンジ精神が旺盛で体育会系の雰囲気があると表現されることが多いです。国内線はもちろん、国際線でも世界トップクラスの便数を誇っています。

一方JALは、体育会系というよりは周りと協調する雰囲気が強いと言われます。2010年には経営破綻しましたが、その後、稲盛和夫氏を会長に迎え、2年後には営業利益が2000億円まで回復しました。

LCCの登場で競争が激化

近年の航空業界を語るうえで欠かせないのが、格安航空会社(LCC)の存在です。

LCCとはLow Cost Carrierの略で、日本語では格安航空会社と言われます。LCCに対し、座席の種類を選択できる・運賃に機内食や飲み物が含まれているといったフルサービスを提供する大手航空会社をメガ・キャリアまたはレガシー・キャリアと呼ぶこともあります。

LCCは使用機種の限定や無料サービスの廃止または縮小、機内設備の簡素化、路線の限定などにより、格安運賃での運行を可能にしています。国内線だけでなく国際線もあり、航空業界の競争激化につながっています。

LCCの航空会社の例
  • ピーチ・アビエーション
  • ジェットスター・ジャパン
  • スプリング・ジャパン

民間の空港運営会社も

航空業界には、ANAやJAL、LCCのような実際に飛行機を飛ばしている会社だけではなく、民間の空港運営会社も含まれます。

空港運営会社は旅客ターミナルの管理や空港内へのテナント誘致、不動産賃貸業、建物の管理などをおこなう会社です。

空港運営会社は空港直営レストランの経営や物販、航空会社へのセールス、自治体や民間企業とのプロモーション立案・マーケティングなどをおこなっています。

空港運営会社の例
  • 日本空港ビルデング株式会社
  • 東京国際空港ターミナル株式会社
  • 成田国際空港株式会社

吉川 智也

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航空業界は志望学生が多く高倍率

航空業界は憧れを持つ人が多く、コロナより前は募集人数は数100名規模なものの高倍率の業界です。たとえば、キャビンアテンダントについていえば、専門のスクールがあり就職活動のためにお金をかけている人も多いほどです。時間とお金をかけなければ、就職できない職種もありますね。

では、航空業界の就活はこれから厳しくなる一方なのかと言われるとそうではありません。採用に力を入れている企業も多いため、航空業界で働くチャンスは以前よりも増えていると考えられます。

インバウンド需要が高まっているため、海外から日本に観光でくる人が増加しているのです。コロナウイルス流行前の2019年には過去最多の外国人客数でした。それに伴ってLCC各社は運行便数が増加しているため、採用の積極化も見られていました。

航空業界はこれから先も学生からの人気が高く高倍率が予想されるものの、活躍の幅が増えるので働くチャンスは十分ありますね。

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航空業界の動向を押さえよう

  • 2024年の航空旅客数は史上最多となる見通し
  • コロナ後に向けて採用が活発化
  • 大手2社を中心に再編が進む

つづいて、航空業界の今を見てみましょう。

航空業界はもともと国際情勢や景気の影響を受けやすいうえ、競争も激しい傾向にあります。さらに今はコロナの影響も受けており、業界を取り巻く状況は大きく動いています。

航空業界を目指すのなら、しっかり押さえておきたいところですね。

2024年の航空旅客数は史上最多となる見通し

すでにお伝えした通り、航空業界は国際情勢や景気の影響を受けやすい業界です。それは2020年より流行した新型コロナウイルス感染症も例外ではなく、各社ともに甚大な影響を受けました。

しかし状況は回復傾向にあり、国際航空運送協会(IATA)は、2024年の世界の総旅客数が過去最多の約47億人に上ると予想しています。今後も国内の旅行者や外国人観光客が増え、航空業界の売り上げが上昇することが期待されますよ

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コロナ禍ではキャビンアテンダントがコールセンターに出向するなど、雇用維持のために他業種に出向させる工夫も話題になりました。

コロナ後に向けて採用が活発化

厳しい状況が続く航空業界ですが、コロナ収束後に向けた動きも出始めています。

特に注目度が高いのが、パイロット不足による採用活発化です。現在は便数が減っているものの、もともとはLCCの台頭などにより世界的に航空便の数は増えていました。

これにより2030年には世界で98万人のパイロットが必要になると言われているうえ、日本ではちょうど2030年ごろに多くのパイロットが定年退職を迎えるため、新たな採用が活発化しているのです

採用状況は今後のコロナの状況によっても変動する可能性が高いですが、こうしたコロナ後に向けた採用の動きも見逃せないポイントです。

大手2社を中心に再編が進む

ANAとJALの再編
  • ANA傘下のLCC:ピーチアビエーション
  • JAL傘下のLCC:ジェットスター、スプリング・ジャパン、ジップエア

航空業界では、ANA・JALが国内のLCCを傘下に入れるなど、再編が進んでいます。

大手2社は、コロナ後の速やかな業績回復のためには観光事業に注力すべきだと考え、観光客の利用が多いLCC分野を強化しようとしています

これにより、破産したエアアジア・ジャパンを除いてすべてのLCCが大手2社の傘下に入ったことになります。

また、大手やLCC以外の会社でも再編の動きが見られます。その一例として、北海道を拠点とするエア・ドゥと九州・沖縄を拠点とするソラシドエアが2022年に経営統合することを発表しています。

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航空業界で働く魅力って?

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就活生

航空業界ってかっこいいですよね!

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とても花形の仕事というイメージが強いですよね!ただし、イメージだけでなく、具体的にどんな魅力があるのか説明できるように整理しておきましょうね。

厳しい状況が続き、それに伴いさまざまな変化が生じている航空業界ですが、もともと学生から根強い人気のある業界です。

グローバルで華やかな印象が強い業界なので、漠然と憧れの気持ちを抱く人も多いですが、具体的にどのような魅力があるのか、解説していきます。

国内外のたくさんの人に出会える

航空業界で働く魅力としてまず挙げられるのが、国内外のたくさんの人に出会えるということでしょう。

飛行機に乗る人、空港を利用する人は全国各地、世界中から集まってくるので、日常的にさまざまな人と出会うことができます。特に国際線の多い大きな空港だと、海外からの利用客が多く、日本にいながら日本ではないような雰囲気の中で働くことができます

職種によって顧客とのかかわり方は異なりますが、多様な人々と日常的に出会うことができるのは、航空業界ならではの魅力と言えるでしょう。

将来的にも重要な交通インフラに携われる

航空業界は交通インフラを担う業界のひとつです。ビジネス・観光を問わず、飛行機での移動は今後も欠かすことはできないでしょう。

もちろんこれまでも重要な業界ではありましたが、LCCの登場によって利用しやすくなったことにより、より日常的な選択肢となりつつあります。コロナ禍など社会事情によって一時的に低迷することはありますが、コロナ後は自粛の反動で飛行機を利用した旅行が増加すると予測されるなど、長期的に見れば将来的にも重要かつ需要の高い交通インフラだと言えます。

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なくてはならない重要な交通インフラに携わることで、社会への貢献度ややりがい、使命感を感じられるという魅力があります。

職種によって高収入が目指せる

航空業界の収入は平均で690万円〜1900万円程度と言われ、一般的には高い傾向にあります。

特に大手航空会社のパイロットであれば年収は2000万円程度と言われていますし、客室乗務員も大手航空会社なら各種手当が充実していることが多いです

また、社員特典により通常よりも手頃な運賃で飛行機に乗れたり、大手になるほどその他の福利厚生も充実していたりする点も考慮すれば、待遇はとても良いと言えるでしょう。

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会社次第、職種次第な面もあるものの、目指そうと思えば高収入を目指せるという点も、航空業界の魅力ですね。

石川 愛

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他者貢献に魅力を感じている人は特に業界で活躍している

収入面などさまざまな魅力はあるものの、志望理由の多くは利用者への貢献に魅力を感じている人が多い印象があります。そして他者への想いが強い人ほど、業界で活躍している人も多いです。

紹介したとおり、飛行機は交通インフラとして重要な役割を果たしており、さまざまなシーンで利用している人がいます。そのため、他のどの業界よりも多種多様な人とかかわる機会が圧倒的に多いです。そして人によって困っていること・求めていることは異なり、満足してもらえたときに直接感謝してもらえるのは航空業界ならではですね。

このようにかかわる人と向き合うことで、利用者の満足度だけでなく社内での評価も高く、マネジメントなど活躍の幅を広げています。そのため、今までの経験で友人や先輩・後輩から感謝されたときにやりがいを感じたことがある人は、航空業界はおすすめの業界といえますね。

自己分析をするならツールを使って簡単に済ませましょう

自分の弱みは言語化できても、強みを言語化できない人も多いでしょう。

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航空業界の課題と懸念点

航空業界の課題と懸念点

航空業界の課題と懸念点についても見ておきましょう。華やかで高収入な印象の強い航空業界ですが、時代の流れを反映した課題や業界特有の脆さがあるのも事実です。

そうした部分も事前に理解したうえで航空業界を目指すことは非常に重要なので、しっかりと確認していきましょう。

CO2削減への取り組みが急務

CO2削減というと自動車のイメージが強いですが、飛行機を運行する航空業界でも急を要する課題となっています。

飛行機は石油から生成したジェット燃料を使って飛んでいるのですが、実は旅客1人あたりの二酸化炭素排出量は鉄道やバスよりもずっと多いのです。

ANAとJALが策定したSAF(持続可能な航空燃料)に関する共同レポート「2050年航空輸送におけるCO2 排出実質ゼロへ向けて」によると、両社は2050年の二酸化炭素排出量を実質ゼロにする方針です。実現のためにはバイオマス原料などをもとに作られたジェット燃料を化石由来のジェット燃料に混合した持続可能な航空燃料(Sustainable Aviation Fuel:SAF)と呼ばれる新たな燃料の導入が必要であることを発表しました。

これにより、収集、生産、燃焼の過程を通じてCO2排出量を約80%削減できるとされていますが、コストなどの面で課題はまだまだ多い状況です。

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環境問題に対する取り組みは陸上・海上輸送の業界でも課題となっており、今後も注目していくべき問題といえます。

景気動向の影響を受けやすい

今回のコロナ禍での様子を見ていてもわかる通り、航空業界は景気動向の影響を受けやすいのが特徴です。

景気は今回のような感染症の流行のほか、気候変動や国際関係、テロ、金融危機などさまざまな要素で低迷するので、いつどんな影響を受けてもおかしくありません

インフラ産業なので景気が元に戻れば再び需要も戻ってくるとはいえ、それまでに耐えきれず倒産・合併・人員削減などが生じるリスクもあります。

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景気の影響で転職せざるを得なくなっても、航空業界の仕事は専門性が高く、スキルや経験を活かしたキャリアチェンジが難しい傾向にあるという点も理解しておく必要があります。

航空業界の主な職種

航空業界の主な業種

航空業界にはさまざまな職種の人がかかわっています。どの職種を目指すかによって必要とされるスキルが違うこともありますし、仕事内容や勤務スタイルも変わってくるので、詳しく確認しておきましょう。

なお、複数の職種を併願することができる場合もあるので、気になる職種が複数ある場合は各社の募集要項を確認してみてくださいね。

地上職

地上職とはグランドスタッフとも言われることがある職種で、主に次のような仕事をしています。

航空会社(地上職)の仕事例
  • チェックインカウンターでの搭乗手続き
  • 手荷物預かり
  • 出発ロビーや搭乗ゲートの案内
  • 到着した顧客の乗り継ぎ案内
  • 車椅子の顧客のサポート
  • バックヤードでの情報確認と指示出し

地上職の仕事は、空港内で顧客をサポートすることと、時間通りに飛行機が出発できるよう、臨機応変かつ迅速にトラブルに対処することが主な内容となります

なお、勤務スタイルはシフト制で、4日出勤して2日休むという「4勤2休」制が一般的です。

客室乗務員

客室乗務員とはキャビンアテンダント(CA)とも呼ばれる職種で、飛行機に搭乗して顧客が快適に過ごせるようサポートします。

また、「保安要員」としても側面もあり、機内での事故を防止したり、トラブルに対処したり、非常時には顧客の安全確保もします。

客室乗務員の仕事例
  • 顧客に対する飲み物・食べ物の提供
  • 機内販売
  • 機内アナウンス
  • 機内の設備確認
  • 非常時の誘導

勤務スタイルは地上職同様、4日勤務して2日休む「4勤2休」が一般的です

ただし、客室乗務員の仕事の性質上、担当便によって早朝出勤になったり、月の半分程度は地方での宿泊となったりするなど、不安定な面もあります。

パイロット

パイロットは、飛行機を操縦して人やモノを目的地まで輸送する職種です。具体的には次のような仕事をします。

パイロットの主な仕事
  • フライトプランや気象情報の確認
  • 飛行機の操縦
  • フライト後の機体の状態を整備士に報告

パイロットは飛行機に乗っている人の命を預かる重要な職種です。事前に客室乗務員や飛行計画を作成するディスパッチャーなどと綿密にフライトプランを確認し、フライト中もディスパッチャーと連絡を取りながら操縦します

なお、パイロットになるためには国家資格が必要で、多くの場合は大学や専門学校、航空大学校で専門的な教育・訓練を受けます。

航空会社に入ってからパイロットの自社養成訓練を受けることもできますが、自社養成のパイロット採用枠はかなり少なく、狭き門となります。

自社養成パイロットについてはこちらの記事で詳しく解説しています。対策方法についても紹介していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。

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航空整備士

航空整備士は、飛行機の整備・点検を担当する職種で、具体的には次のような仕事をおこないます。

航空整備士の主な仕事
  • ライン準備:フライト前後の飛行機の整備・点検
  • ドッグ点検:長時間のフライトを終えた飛行機を格納庫で細かく整備・点検
  • ショップ整備:飛行機の部品を外した精密なチェック

航空整備士になるためには、専門学校や大学の工学部で学んだのちに国家資格を取得しなければなりません。また、国家資格を受験するためには整備経験が必要です。

専門学校なら学校で整備経験を積めるので、在学中や卒業直後に試験を受けることができます。一方で大学の工学部では整備経験を積めないので、入社後に整備経験を積んでから試験を受けることになります。

ディスパッチャー

ディスパッチャーは運行管理者のことで、主に次のような仕事をします。

ディスパッチャーの仕事例
  • 運行路の気象状況や必要な燃料量を計算し、フライトプランを作成
  • フライト中に気象状況などを確認し、パイロットや管制官に指示を出す
  • 緊急時の着陸先の手配
  • 搭乗人数の管理
  • 搭載貨物の重量管理

ディスパッチャーになるためには国家資格が必要です。ただし、入社前に取得するのではなく、航空会社に入って実務経験を積んだうえで取得します。

また、資格を取るだけでは不十分で、最後には社内審査にも合格しなければなりません

入社してからディスパッチャー として正式に働き始めるまでには、時間と勉強が必要になります。

その他の航空業界の仕事

航空業界には他にも次のような仕事があり、多くの人の手によって支えられています。パイロットや客室乗務員などよく知られた業種ではなくても、何かしらで航空業界に貢献したいという人はぜひチェックしてみましょう

その他の航空業界の仕事
  • 航空管制官・・・管制塔から離着陸の許可、飛行経路の指示出しなどをする。
  • 入国審査官・・・外国人の出入国審査、在留審査、難民認定に関連した調査業務
  • 税関職員・・・海外から帰港した日本人の手荷物検査、一定金額を超える持ち込み品からの徴税
  • グランドハンドリング・・・空港の駐機スポットでの飛行機の誘導、貨物コンテナの搭載・積み下ろしや燃料補給
  • 航空関連商社職員・・・航空機、計器、部品などの輸入・販売
  • 航空機関連メーカー職員・・・エンジン、航空機の内装部品、コックピットの計器などの製造
  • 航空貨物会社職員・・・積荷目録の提出、貨物の計量、航空運送状の内容と貨物内容の照合、搬出カウンター作業

空港で働く仕事についてこちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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航空業界で求められる人物像

航空業界で求められる人物像

航空業界について知っておくべき基本的な内容がわかったところで、次は航空業界で求められる人物像について解説していきます。

自分の性格やこれまでの経験と照らし合わせ、当てはまる特徴があるかどうか確認してみてください。自分に適性があるのかを判断したり、志望動機を考えたりするヒントになるでしょう。

チームワークを発揮できる人

空港の運営や飛行機の運行には、さまざまな職種の人がかかわっています。それぞれが自分の専門分野から安全で快適な飛行に貢献しており、航空業界で働く人にはチームワークが求められます。

誰か1人が独断で仕事を進めてしまったりチーム内でうまく連携が取れなかったりすると、飛行機の発着時間がずれてしまったり、乗っている人の命に危険が及んだりする可能性があります

ときにはフライトプランやトラブル対応について意見が割れることもあるでしょう。しかし、どんなときでも最終的には空の安全のために協力・連携できるチームワーク力が非常に重要です。

就活でチームワークをアピールするコツはこちらの記事で解説しています。

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リーダーシップを発揮できる人

航空業界にはさまざまな職種がありますが、どんな職種であれ、関係者をとりまとめて課題を解決できるリーダーシップは必要です。

機内で顧客同士のトラブルが起きたときはCAが、フライト中に急な天候変化が起きたときには機長とディスパッチャーが、空港内で問題が起きたときには地上職が中心となって対応するなど、リーダーシップを発揮しなければならない人は時と場合によってが変わります。

特に航空業界で発生するトラブルは、迅速に対処しないと発着時間や人命にかかわる大問題に発展する可能性もあるため、責任は重大です

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キャリアアドバイザー

リーダーシップにもタイプの違いがありますが、航空業界では速やかに状況を判断して関係者を取りまとめる、瞬発力のあるリーダーシップが求められます。 そしてそのリーダーシップ力は、部署に関係なく必要ですね。

ホスピタリティがある人

航空業界に含まれる多くの職種はサービス業です。顧客と直接かかわる職種も多いので、ホスピタリティがある人が求められます。

たとえば客室乗務員の仕事は体力が必要なので、フライト中に疲れを感じてしまうこともあるでしょう。しかし、それは顧客には関係ありません。どんな状況下でも、顧客の旅を楽しんでもらえるような接客が必要です。

どんなに忙しくて疲れていても、仕事で失敗してしまって落ち込んでいても、顧客に良い旅をしてもらいたいという気持ちを持って、自然とあたたかい接客のできるホスピタリティの持ち主が求められています

責任感が強い人

航空業界で働く人には、人命を背負っている、大切な荷物を預かっているという自覚を持ち、それらの安全をしっかり守る強い責任感が求められます。

航空業界では、「少しくらいいいか」という妥協が重大なミスにつながり、大切な荷物を傷つけてしまったり、顧客の命にかかわるトラブルが発生してしまったりする可能性があるからです

責任感はどんな仕事でも必要ですが、特に航空業界では少しの緩みが取り返しのつかないミスにつながることもあるので、とりわけ重要であるといえます。

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やると決めたことは最後までやり抜く、思わぬトラブルがあっても投げ出さず対処するといった経験があれば、責任感が強い人材としてアピールすることができるでしょう。

責任感をアピールする際の例文はこちらの記事で紹介しています。

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堀内 康太郎

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航空業界では特にホスピタリティが重視される

仕事や観光などの利用者一人ひとりの目的がより良い思い出になるよう、ホスピタリティを大切にしている人かどうか重視されています。

空港・飛行機を利用するときは、移動の手段として利用しますよね。仕事や観光などの目的のために、海外であれば10時間以上など長い時間を機内で過ごすことになります。空港に入った瞬間から目的地に到着するまで、航空業界で働く一人ひとりの接し方が利用者の思い出に深くかかわるのです。

またホスピタリティと聞くと、自分が明るく振る舞うことだけを考えてしまいがちですが、それだけではありません。お客様間のトラブルやクレームに対しても真摯に向き合うこともホスピタリティの一つです。無条件ですべてを受け入れるのではなく、間違っていること・受け入れられないことはお客様ときちんと話すことも重要なのです。

自分が航空業界で働くという憧れだけでなく、お客様に対してどのような価値提供をしていきたいかをアピールできると良いですね。

周りと差をつけよう! 航空業界の選考対策

  • 企業独自の特徴や強みを明確にする:チャレンジ精神旺盛なANAと保守的なJALなど
  • 語学力を磨く:TOEIC600点以上が必須
  • インターンシップに参加する:業界、企業研究を深める

航空業界は長年、就活をする学生から高い人気を誇っています。職種や会社によっても異なりますが、倍率が高いことが多く、他のライバルたちも綿密な対策を練ってくると考えられます。

そんな中でも周囲と差をつけ、採用担当者に強く印象づけるためには、しっかりとした対策が必要です。

企業独自の特徴や強みを明確にする

航空業界では企業がそれぞれに特徴や強みを持っていることが多く、面接やエントリーシートでは、なぜこの企業を志望したのか理由を聞かれる可能性が非常に高いです。この時、業界の中でもその企業でなければならない理由を明確に示せなければ、志望度が低いと判断されてしまいます。

各社の違いや強みをしっかり捉え、自分の強みをより活かせる企業選びをすることが、航空業界の就活対策の第一歩となります

ANAの特徴と強みの例
  • 1952年に日本ヘリコプター輸送株式会社として設立
  • 民間航空会社としてゼロから航空業界に挑戦してきた
  • 今もチャレンジ精神旺盛
  • リーダーシップを持って業界を率いていこうという気概のある人材が求められる
JALの特徴と強みの例
  • 比較的保守的な社風
  • 個人の力を全面に出すよりも協調性を持って働くことを重視
  • 「JALフィロソフィ」に基づく「当たり前ではあるものの徹底すべき行動指針」を共有

語学力を磨く

航空業界では海外の空港とやりとりをしたり、海外の顧客と接したりする機会が多いので、語学力を磨くことも非常に大切です。

会社によって求められるラインが異なることもありますが、一般的にはTOEIC600点以上が必要だと言われます。ただし、実際には満点近い学生や帰国子女の学生も採用試験を受けにくるので、TOEICスコアが600あればそれで十分とは言い切れない点は要注意です

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英会話スクールなどにはエアライン就職に向けたコースがあり、語学力を磨くことができます。面接対策・ES対策もしてもらえるので利用してみるのもおすすめです。

留学で学んだことを効果的にアピールする方法についてこちらの記事で確認してください。

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インターンシップに参加する

航空業界を目指すなら、インターンシップにも参加してみましょう。インターンに参加することで業界・企業理解が深まったり、仕事内容や働く人の様子について、現場に近い人から話を聞いたりできるからです。

同じ企業でもインターンの開催日程や選考方法は職種によって異なる場合があるので、よくチェックしておきましょう

なお、航空業界はインターンの時点ですでに倍率が高いことが多いです。ESや面接について、しっかり情報収集して対策を立てるようにしてくださいね。

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もしインターンの選考に落ちてしまったとしても、本選考でも落ちるとは限りません。諦めずにチャレンジしましょう。

インターンシップの選考を通過するための志望動機の書き方はこちらの記事で確認してください。

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インターンシップ通過は志望動機の練り込みが不可欠|業界の例文付き

航空業界の志望動機例文

最後に、航空業界の志望動機例文を紹介します。事務系と技術系の地上職、客室乗務員の3種の志望動機例文を載せるので、内容だけではなく盛り込む要素、文章の構成なども参考にしてみてください。

字数制限がある場合は、句読点を削る、形容詞や副詞を削るなどすると、字数を調整しやすくなりますよ。

地上職(事務系)

例文

私が貴社を志望したのは、空港を利用するお客様により素敵な思い出を作っていただくことに貢献したい思ったからです。

私は旅行が好きで、駅も空港もよく利用するのですが、特に空港は非日常感が強いうえ、乗り換えの不安、これから旅立つ高揚感、無事に到着した安心感などさまざまな感情が湧き出る、観光地にも劣らない印象的な場所でした。そんな空港で道に迷ったとき、貴社のスタッフの方々は速やかに案内しながら私の旅行先でのおすすめスポットなどを教えてくださり、不安がやわらぐとともに旅先に向かうのが一層楽しみになりました。

私も同じように旅行客のサポートがしたいと思い、その後地元の観光案内で2年間のアルバイトを続けてきましたが、やはり空港でお客様のために働き、より良い旅に貢献したいと思い、貴社を志望しました。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

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キャリアアドバイザー

空港への思い入れやその企業を志望するに至ったエピソードが盛り込まれており、強い志望度が伺えます。観光案内アルバイトの経験をアピールできている点もポイントですね。

地上職(技術系)

例文

私が貴社を志望したのは、自分が学んできたことを活かして、人々の安全を守り、特別な体験を提供したいと思ったからです。

私は大学で、航空工学を専攻していました。幼い頃からの飛行機が好きという気持ちがきっかけですが、航空業界の技術系地上職では自分の学んできたことを活かして人の安全を守ったり、非日常体験を提供したりできることを知り、感動しました。その後さまざまな企業の説明会に参加しましたが、中でも貴社の、航空機開発の際に現場の技術職スタッフの意見を重要視している点、最先端の技術を駆使した航空機を扱っている点に強く惹かれ、志望するに至りました。

入社後も資格取得や技術向上の姿勢を怠らず、技術の面から貴社やお客様に貢献していきたいと思います。

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キャリアアドバイザー

ただ飛行機が好きというだけにとどまらなず、一途に飛行機にかかわる仕事を目指してきたという人柄や強い志望度が感じられる文章になっています。入社後も向上心を持って働く姿がイメージできますね

客室乗務員

例文

私は自分の強みを活かしてお客様の特別な時間づくりに貢献したいと思い、貴社を志望いたしました。
以前プールの監視員をしていたのですが、利用客の異変に気づき対応するのが早い点や、明るい挨拶や声がけでその場を明るくできる点をよく周囲から褒められていました。

この強みを活かせる仕事を探していたときに貴社の飛行機に乗り、客室乗務員の方々の、トラブル時には毅然と対応し、その他の場面では1人1人に合わせた丁寧な対応をされている姿に感動しました。飛行機は搭乗時間が長いですし、お客様も非日常的な時間を期待しているので、その分求められる接客クオリティも高いと思います。

そんな環境で素晴らしい先輩方に囲まれ、さらに自分の強みを伸ばしてお客様に喜んでいただける客室乗務員になりたいです。

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キャリアアドバイザー

もともと客室乗務員の素質があることを感じさせる志望動機になっています。また、客室乗務員の仕事に求められるクオリティをわかったうえで志望している点を伝えると、覚悟や強い志望度をアピールできます。

 

明るさを自己PRするときのポイントはこちらの記事で解説しています。

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航空業界について詳しく学び効果的にアピールしよう

コロナ禍という未曽有の事態も影響し、航空業界を取り巻く状況は大きく変動しています。これから就職を目指すのであれば、憧れやイメージだけでなく、現状をしっかりと把握し、その中で自分がどのように貢献できるのかを考えて就活にのぞみましょう。

航空業界には、パイロットや客室乗務員の他にも地上職や航空整備士、ディスパッチャー などさまざまな職種があり、職種による仕事内容や求められるスキルの違いも把握しておく必要があります。

業界について理解を深め、自分の強みや経験などと結びつけて効果的に自己アピールしましょう。

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