目次
- 就職活動は業界研究を怠ると痛い目に合う
- 業界とは?
- 業界を2つの切り口から見てみよう
- 切り口①何を扱うか
- 切り口②どのような動きをしているか
- これで全8業界の全容がわかる! 特徴やトレンドを解説
- ①メーカー
- ②商社
- ③小売
- ④金融
- ⑤サービス
- ⑥マスコミ
- ⑦IT
- ⑧官公庁・公社・団体
- どの業界が向いてる? 自分の適性を知る7つの秘訣
- ①willでなくcan視点で考える
- ②5年後のなりたい自分を考える
- ③興味を持った企業の共通点を抜き出す
- ④興味のある業界に近い業界を調べる
- ⑤譲れないことや大切にしたいことを考える
- ⑥日常の中で疑問に感じることを抜き出す
- ⑦過去の経験から自分の軸を作る
- 文系・理系の学生の業界選びのポイント
- 文系:人柄や興味を軸に業界を選ぶ
- 理系:大学の学びが仕事に直結する
- 業界選びの際に気を付けたい3つの注意点
- ①業界は極端に絞りすぎない
- ②近年は業界の区別がなくなりつつある
- ③無理に業界を決めなくても良い
- 業界の理解を深めて、就活に役立てよう
就職活動は業界研究を怠ると痛い目に合う
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。
「自分の適性に合った業界がわかりません」
「就職する業界はどのように選ぶと良いのでしょうか?」
就活の本格化を前に、このような質問をされることが増えてきています。
就活では自分に合った企業を選ぶことが大切ですが、世の中にはさまざまな企業があるので、どの企業にエントリーすればいいのかわからない人も多いですよね。やみくもにいろいろな企業にエントリーをしてしまうと、「いざ入社したら思っていたのと全然違う」「やりたいことじゃない」というようなミスマッチが起こることも。しかし業界を知っておけば、自分が志望する企業をある程度は絞ることができるので、自分に合った企業を見つけやすくなるうえに、就活の効率化もにもつながります。
とはいえそもそもどんな業界があるのか、どうやって業界を絞ればいいのかわからない学生も多いのではないでしょうか。この記事では、まずは業界ごとの特徴を詳しく紹介します。そのうえでさらに、どんな業界に就職したらいいのか、業界の選び方も解説していきますね。
業界の理解を深めて、就職したい業界を決めるのに役立てていきましょう。
業界とは?
どんな業界があるのかを知る前に、まずはそもそも業界とは何なのかを知っておきましょう。業界とは簡単にいうと、「企業を産業や商業で分類したもの」です。
業界は大きく「メーカー」「商社」「小売」「金融」「サービス」「マスコミ」「IT」「官公庁・公社・団体」の8つに分けることができます。業界によって取り扱っているものはさまざまあり、ビジネスモデルも違います。同じ業界においての仕事内容ややりがい、求められる人物像は似ていることが多く、自分の希望する業界を絞ることは就活の効率化にも役立ちます。
業界を2つの切り口から見てみよう
1つの業界を見ることも大切ですが、ほかの業界との共通点や違いを考えることで、より一つの業界に詳しくなることもあります。ここでは2つの切り口を紹介しますので、自分の興味のある業界を他の業界と比べてみてくださいね。
ただし8業界の中で「官公庁・公社・団体」は少し特殊で、利益を得るための行動をしていません。そのため、今回は「官公庁・公社・団体」を除いた7業界で見ていきましょう。
切り口①何を扱うか
まずはそれぞれの業界が「何を扱うか」に注目してみましょう。7業界をこのように分類することができます。
それぞれの業界が扱っているものは、「モノ」「お金」「かたちのないもの」に分けることができます。ここでいう「モノ」とは、実在するもの、つまり有形商材のことを指します。モノを扱う業界は、メーカー、小売、商社です。形のないものを扱う業界はサービス、IT、マスコミであり、7業界の中で唯一金融だけがお金を扱っています。
切り口②どのような動きをしているか
それぞれの業界が「どのような動きをしているか」に注目してみると、このように分類することができます。
それぞれの業界は、「つくる」「売る」「動かす」「伝える」という4つの動きをしています。つくる動きをしているのがメーカー、売るのが小売、サービス、IT、動かすのが商社と金融で、マスコミは伝えるという動きをしています。
2つの図を併せて見ると、たとえばメーカーは「モノ」を「つくる」業界、金融は「お金」を「動かす」業界であるとわかりますね。また同じ「動かす」動きをしている商社と金融も、扱うものが「モノ」か「お金」かで大きく違います。
これで全8業界の全容がわかる! 特徴やトレンドを解説
それぞれの業界がどのようなことをしている業界かが見えてきたところで、次はより詳しく、これらの業界が具体的に何をしている業界なのかを見ていきましょう。それぞれの業界の特徴や主な企業を挙げていくので、業界ごとのイメージをさらに膨らませてみてくださいね。
業界研究をする際はノートにまとめながらするとさらに理解が深まりますよ。
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①メーカー
メーカーとは「モノをつくる」業界であり、原材料などを加工して製品を生産する企業の集まりです。たとえば、「自動車メーカー」「食料品メーカー」などの言葉を聞いたことがある学生もいるのではないでしょうか。
メーカーをより詳しく理解するには、製造工程に着目すると良いですよ。上流・中流・下流の3段階に分けて考えてみましょう。
上流に位置するのは「素材メーカー」です。製品のもととなる素材を作っています。中流に位置する「部品メーカー」は、製品の組み立てに必要な部品を、素材を使って作っています。
最後の下流に位置する「加工メーカー」では、素材や部品を組み合わせて製品を作っています。メーカーと聞いてもっともイメージしやすいのが加工メーカーかもしれませんね。CMなどで知られている企業の多くが加工メーカーです。
自動車製造を例にして一連の流れを考えてみましょうか。まずは素材メーカーが、石油からゴムを作ります。次は部品メーカーが、そのゴムという素材をもとにタイヤを作ります。そして、そのタイヤが加工メーカーに行き、ほかの部品と組み合わされて、自動車という製品ができあがるのです。それぞれのメーカーはこのように密接にかかわっています。
キャリア
アドバイザー
モノをつくる企業はすべてメーカーと呼ばれています。一口でメーカーといっても多くの企業が存在しており、業界を理解しただけでは企業の全容が把握できないので、注意が必要です。
メーカーについてはこちらの記事でも詳しく解説しているので、併せて確認してみてください。
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「モノづくり」だけじゃない! 幅広く事業開拓が進む業界
メーカーと聞くと製造の仕事をイメージする人が多いと思いますが、実は商品企画や研究開発などもメーカーの仕事です。また「モノを作って終わり」ではなく、商品のアフターフォローをおこなうなど、購入後もさまざまなサービスを継続的に提供し、売ってからも収益を上げるなどの事業開拓もさかんにおこなわれています。
グローバル化が進んだことで国際的に分業が発展し、それに伴ってメーカーの事業領域も海外へ進出しています。海外に工場を作り現地の人を雇って製造活動をおこなうようになってきました。また、海外の文化や習慣を調査し、その国向けの商品を開発する動きも出てきています。
キャリアアドバイザー
多くの人に使われるものを作ることにやりがいを感じる人や、グローバルに働きたい人には向いている業界ですね。
②商社
商社は「モノを動かす」業界です。モノを売りたい相手と買いたい相手を結び付けています。いわゆる卸売業者ですね。商社は大きく2つに分けられ、幅広い分野の商材を取り扱うのが「総合商社」で、特定の分野の商材を取り扱うのが「専門商社」といわれています。
メーカーとのかかわりを例にして商社の仕事を考えてみましょう。メーカーは原材料を調達して製品をつくり、販売をおこないます。しかしすべての工程をメーカーだけでおこなうのは少し面倒です。そこで、「つくる」以外の工程をメーカーの代わりに商社がおこなっており、そのときに発生する仲介料で利益を得ています。
総合商社は物流にかかわるだけでなく投資にも力を入れ始めています。まず商社が小売の企業に投資し、これまで培った情報やノウハウを生かして、原材料の調達から販売、そしてアフターサービスなど、すべてを網羅するという、バリューチェーンを構築します。その企業の売上や価値をアップさせ、配当金で利益を得ているのです。
就活の花形! 営業メインでがっつり働きたいなら商社
商社の事業領域はグローバルに展開されており、給料も高いこともあり就活生からの人気が非常に高い業界です。特に7大商社で構成される総合商社に入社するのは難しく、採用では学歴も重視されるともいわれます。年功序列の制度を使用している企業も多く、縦のつながりが非常に強い業界であるともいえます。
基本的には営業の仕事が主で、メーカーの求める素材や部品を探したり、メーカーの製品の販売をサポートしています。扱う商品の種類が非常に多いので、幅広く知識を付けておくことが求められます。
商社についてはこちらの記事でさらに解説しています。詳しく知りたい人はこちらも合わせて読んでみてくださいね。
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③小売
学生にとってもっとも身近でイメージしやすいのが小売業界でしょう。メーカーの商品を商社から仕入れ、消費者に販売しています。一口に小売といっても、扱うものによってさらにいくつかに分けることができます。幅広い種類の商材を扱うのが百貨店やスーパー、コンビニで、商材がある程度決まっているのが専門店です。
小売業界についてはこちらの記事でさらに詳しく解説しています。
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小売業界ではオンラインの活用が進んでいます。さまざまなブランドの商品を1つのサイトでまとめて販売するオンラインショッピングモールや、スマートフォン向けのアプリを開発しクーポンやポイントとの連携で購入意欲を促すなどの取り組みが見られています。
キャリア
アドバイザー
今後もインターネットを使った買い物は増えていくでしょう。店に行かずとも商品が買える便利なネットスーパーなどビジネスモデルの変革が求められている業界の一つです。
④金融
金融は「お金を動かす」業界です。資金が余っている人が、不足している人にお金を融通することがあります。そして金融機関がこのお金の橋渡しをすること、資金を融通することを「金融」といいます。この橋渡し役としてもっとも身近で考えやすいのは銀行でしょう。
おもにお金の預け入れや引き出しのイメージが強いと思いますが、企業や個人から預かったお金を、個人や法人に利息を付けて貸し出しています。その金利が銀行の収益です。金融業界にはそのほかにも証券会社や保険会社、クレジットカード会社などがあります。
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お金のミスは人の生活にかかわるので、几帳面さや慎重さがほかの業界よりも求められます。歴史のある企業も多く、年齢や勤続年数で評価をされやすい傾向もあります。仕事は個人や法人への営業が主となりますが、ノルマが厳しい傾向にあり常に数字を意識しなければなりません。個人で結果を出すことをやりがいに感じる人には向いているでしょう。
⑤サービス
サービスは主に「かたちのないものを売る」業界だと考えると良いでしょう。個人や企業が求めているサービスを提供しています。旅行や外食などがサービス業界の一部ですね。あまりイメージできないかもしれませんが、不動産業やコンサルティング業などもサービス業界の一部ですし、鉄道や電力、ガスなどのインフラ業もサービス業界に含まれています。
また、サービス業の中には弁護士や税理士などの国家資格や特殊免許が必要な職業のほか、専門知識が必要な専門サービス業と呼ばれるものもあります。医師など自分の持つ技術を駆使して人々をサポートする技術サービス業と呼ばれるものも含まれています。
キャリア
アドバイザー
サービス業界には非常にさまざまな業種の仕事があります。「どんなサービスを提供しているか」に着目して企業を見てみると良いですね。
- 不動産:三井不動産、三菱地所、住友不動産、東急不動産HD
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- 運輸・物流:日本郵船、商船三井、川崎汽船
- 電力・ガス・エネルギー:東京ガス、東京電力エナジーパートナー、関西電力
- アミューズメント・レジャー:オリエンタルランド、USJ
- フードサービス:日本マクドナルド、すかいらーくHD、スターバックスコーヒージャパン
- ホテル・旅行:JTB、HIS、ホテルオークラ、ニューオータニ
- コンサル・調査:マッキンゼーアンドカンパニー、アクセンチュア、野村総合研究所
- 人材サービス:リクルートHD、パーソルHD、パソナグループ
- 教育:代々木ゼミナール、河合塾、駿台予備校、ベネッセHD、公文教育研究会
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キーワードは「同時性」と「評価のされ方」
サービス業界の大きな特徴は2つあります。まずは「生産」と「消費」が同時に起こる同時性を持っていること。たとえば製造業では、製品を生産してから消費者の元に届くまで少し時間がかかりますが、サービス業では生産と消費が同時に起こっています。あなたが美容室で髪を切ってもらうとき、美容師が自分の技術をサービスとして提供している間に、すでにそのサービスを消費していますよね。サービスの生産と同時にその効果を消費していることが特徴の一つです。
また個人のスキルが顧客からの評価に直結するのも特徴です。ほかの業界では販売したモノなどで顧客から評価されることも多くありますが、サービス業界では個人のコミュニケーション能力や技術がそのまま評価につながることが多いです。
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業界の領域が非常に広い分、業界内で共通して必要な能力があるわけではなく、仕事によって求められる能力が変わってきます。どんな能力が必要なのか、企業ごとにしっかり確認しておきましょう。
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⑥マスコミ
マスコミは「情報を人に伝える」業界です。どんなメディアで情報を伝えるかでさらに細かく分けることができます。電波を利用するのが「放送」で、これがマスコミと聞いて最も想像しやすいのではないでしょうか。また「新聞」は主に紙面で、「出版」は主に書籍で情報を伝えています。「広告」はさまざまな媒体を使って情報を広めています。
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インターネットととの向き合い方が今後のカギ!
マスコミ業界すべてに共通して大切なことは「より質の高い情報を多くの人に届ける」ということ。社会に対して非常に大きな影響を持っているため、マスコミが流した情報が社会の流れを形作る場合も多くあります。
またスマートフォンの普及などでテレビの視聴率や新聞の発行部数の減少、雑誌の廃刊が進んでおり、もともとのビジネスモデルだけでは今後業績を維持し続けていくのは難しいといえるでしょう。そのため、インターネットをどう利用するかが今後のマスコミ業界のカギとなります。
キャリア
アドバイザー
社会の変化に敏感に反応し新たな企画を考える必要があるので、柔軟な発想力が強く求められています。
マスコミ業界全般についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
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⑦IT
ITは「情報の伝達や処理などにかかわるサービスを売る」業界です。システムなどを開発する「ソフトウェア」、Web上でさまざまなサービスを提供する「インターネット」、他人との通信をおこなう「通信」などがあります。
この3つに限らず、IT業界にはほかにもさまざまな種類の企業があるので、IT業界を志望するときはその企業がどんな仕事をしているのか、しっかり深掘りしておくことが大切です。
今や生活に欠かせない!日々進化を遂げる業界
新しい技術が開発され続けており、日々成長している業界です。IoT(モノのインターネット)やクラウド、AI(人工知能)など、IT業界が開発する技術は、社会において欠かせないものになってきています。しかしITの需要の増加に対してそれを支えるだけの人材が足りていないのが現状です。そのため比較的入りやすい業界ではありますが、技術の進化や変化に柔軟に対応したり、勉強意欲があることが求められます。
リモートワークが推奨されている企業や、私服で勤務できる企業が多くあり、働き方のスタイルがほかの業界よりも自由なことも特徴のひとつといえるでしょう。
IT業界を志望する人は、ぜひこの2つの記事も併せて読んでおきたいところ。業界への理解や志望動機の作り方がより深まりますよ。
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⑧官公庁・公社・団体
大きな特徴は、企業のように営利目的で存在しているのではないというところです。基本的には公共性や公益性の高い事業を展開しています。
もっとも身近な官公庁で働く人はほとんどが公務員です。官公庁は国と地方の役所に分かれ、国家公務員・地方公務員に分けられます。また裁判所なども官公庁のひとつです。公社は、中小企業や地域経済の発展に貢献する法人団体です。各都道府県やほかの団体とかかわって、企業にさまざまな支援をおこなっています。
中小企業への訪問や相談対応など、組織内外問わずさまざまな人とコミュニケーションをとる機会が多くあります。団体としては公社である「公益社団法人」のほかに「公益財団法人」や「独立行政法人」が挙げられます。そのほかに地方公共団体や、国や自治体が運営する学校、病院なども含まれます。
- 中央省庁
- 地方公共団体
- 公益社団法人
- 公益財団法人
- 独立行政法人
目的は利益を得ることではなく、国民の生活を支えること
これまでの7つのような民間企業は、モノやサービスなどを提供して、その対価としてお金を得ることを目的としています。もちろん社会の課題を解決するためにも動いていますが、最終的には会社や自分の利益を追求しているともいえます。
それに対して官公庁や公社、団体は、国民に対して平等に働くことが目的です。営利を目的としていません。人と社会のために、そして人の生活を支える仕事をしています。内閣府などを考えてみるとわかりやすいのではないでしょうか。
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例文8選! 公務員試験の自己PRは合否判定の大きなウエイトを占める
公務員試験の自己PRは自治体や配属先の省庁に合わせて作成するのがおすすめです。 この記事では、公務員試験で自己PRを真剣に作成すべき理由や公務員試験で種類や職種を問わず評価されやすい強みを紹介しています。 また、キャリアアドバイザーが自己PRを伝える際の手順を例文を交えて解説します。 公務員試験を控えている学生は自己PRを作成する際に参考にしてください。
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自己分析をするならツールを使って簡単に済ませましょう
自分の弱みは言語化できても、強みを言語化できない人も多いでしょう。
そんな時は「自己分析ツール」がおすすめです。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで選考で使えるあなたの強みを言語化できます。
自分の強みがわからない人は、今すぐ診断してみましょう。
どの業界が向いてる? 自分の適性を知る7つの秘訣
どんな業界があるかはわかっても、どの業界が自分に向いているのかはうまくわかりませんよね。自分に向いている業界を知るためには、まずは自分の中で判断基準を作ると良いですよ。その基準に沿って、業界を多角的に見ていくと自分に合った業界を見つけられるかもしれません。方法をいくつか紹介していきますので、一緒に考えてみましょう。
①willでなくcan視点で考える
就活ではよく「やりたいこと」について尋ねられることもありますが、やりたいことがわからない人、やりたいことが多すぎて困る人もいるのではないでしょうか。そんなときは「やりたいこと(Will)」でなく、「できること(Can)」に目を向けてみましょう。
このときの「できること」は、「人見知りせずに人と話せる」ことなど簡単なものでかまいません。
たとえばTOEICの資格を取得している人は「語学力がある」と考えることができます。この強みを生かせる業界には、メーカーと商社が挙げられます。どちらも海外に事業を展開している業界ですね。自分のできることをベースに、業界を見てみると選択肢が絞られてくるかもしれません。
②5年後のなりたい自分を考える
5年後になりたい自分の姿から逆算して、業界を選ぶのも一つの方法です。5年後の自分はどうなっていたいでしょうか。たとえば、5年後にはもうマネージャーとしてチームを管理したいという未来図があったとします。実力主義や、成果によって評価されるような社風がイメージできますね。
このような人は、縦のつながりが強く、年功序列の傾向があるような業界でなく、自由度の高い業界を探してみましょう。たとえば、IT業界は働き方のスタイルが自由な分、自分のキャリアプランを実現できる企業が多いかもしれませんね。
キャリアプランを描くときは、こちらの記事を参考にしてみると良いですよ。意識するべきポイントがわかります。
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③興味を持った企業の共通点を抜き出す
先に行きたい企業を決めている場合は、その企業の共通点を抜き出してみるのも良いですね。共通点は自分が魅力に感じている部分ともいえます。その共通点がある業界はないか探してみると、その業界に魅力を感じられるかもしれません。
たとえば、「人に何かを届けられる」ことが共通点だったとします。何かを伝える業界であるマスコミ、何かを売る業界である小売りやサービス、IT業界も「人に何かを届けられる」のではないでしょうか。企業ベースで考えても、業界を絞ることはできますよ。
④興味のある業界に近い業界を調べる
業界を絞りすぎてしまい、うまく業界の選択肢を広げられない人はいませんか。そのような人は、興味のある業界に近い業界やかかわりのある業界を調べてみると良いですよ。
たとえば商社業界に興味があるとします。まずは商社と近い業界を探してみましょう。商社はモノを「動かす」ことが仕事ですが、同じ「動かす」であれば金融業界も似ているところがあります。また商社はいわゆる卸売の仕事をしているので、メーカーや小売りとは密接なかかわりがありますよね。
興味のある業界に近い業界やかかわりのある業界を調べることで、意外とこんな業界にも興味あるかも、と思えるかもしれませんよ。
⑤譲れないことや大切にしたいことを考える
業界は、それぞれの業界ごとにさまざまな特徴を持っています。仕事の内容だけでなく、人柄や働き方などもその特徴の一つです。自分が譲れないことや大切にしたいことを業界にあてはめて考えてみるのも良いですね。
たとえば、土日は休むことが譲れない人ならば小売業界はそのビジネススタイル上あまり向いていないかもしれません。海外で働きたい夢があるなら、メーカーや商社が考えられます。業界ごとの特徴と、自分の譲れないこと、大切にしたいことを照らし合わせるのも業界選びの一つの方法です。
⑥日常の中で疑問に感じることを抜き出す
日常の中で疑問に感じていることや不便に感じていることはないでしょうか。それを書き出すだけでも、業界選びに役立ちます。世の中の会社はすべて、何らかの課題解決のために存在しているので、自分が疑問に感じることを解決できそうな業界を探してみましょう。
たとえば街の中のバリアフリー環境について疑問を持っていたとします。バリアフリー環境を整えるためには、何か設備をつくる必要がありますね。またはIT技術によって解決できる場合もあります。障害者にまで目を向けるなら、人材不足の面も解決すべき課題です。このように、自分が疑問に感じることを考えるだけでも、さまざまな業界が浮かんできます。
⑦過去の経験から自分の軸を作る
自分の過去の経験から、業界選びの基準となる軸を作りましょう。まずはプラスに感じた経験、マイナスに感じた経験をそれぞれ3つずつ考えてみます。なぜそう感じたのかを深掘りしながら、自分が気持ちよく過ごせる環境を想像して軸を作っていきます。
説明会などで企業に触れるときは、「軸に合っているか」でその企業を捉えるようにしましょう。そのあと、なぜ合っていると感じたか、逆になぜ合っていないように感じたのか、理由を考えてみます。この作業を繰り返してどんどん軸を修正すると、自然と行きたい業界が見えてきますよ。
このほかにこちらの記事でも業界の絞り方を紹介しています。
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「自分がどの業界に向いているのかわからない」と悩んでいる学生は、まずは興味のある業界や身近な業界から目を向けてみると良いですね。やはり、興味のある業界に近い業界を調べてみるのは、業界の視野を広げるのに非常に有効です。
さらに、興味のある業界や身近な業界を軸にして「サプライチェーンを軸」にして細かな業界の視野を広げるのもおすすめの方法ですよ。たとえば、自動車業界に興味を持っている人はトヨタ自動車や日産といった完成車メーカーにまず注目しますよね。
しかし、自動車業界のサプライチェーンを考えてみると完成車メーカーは下流のメーカーで、中流に部品メーカー、上流に鉄やガラスを製造している素材メーカーがあることがわかります。
最近ではCASEに対応するためにIT業界の企業も自動車メーカーにかかわりだしているので、自動車に興味がある人はサプライチェーンを意識してみるとさらに視野が広がりますよ。
素材メーカーへの就職を考えている方は、ぜひこちらの記事を参考にしてみましょう。
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文系:人柄や興味を軸に業界を選ぶ
文系の学生が大学で学んできたことを、そのまま仕事に活かせるような業界はあまりありません。ほとんどの学生が学部や専攻とは関係のない業界へ就職します。
業界も即戦力として学生を求めているのではなく、人柄や将来性などポテンシャルを重視しています。文系の学生は、自分の人柄や興味を軸にして幅広く業界を見て選ぶと良いでしょう。
理系:大学の学びが仕事に直結する
理系の学生は大学で学んできたことが仕事に直結する場合が多いです。自分のスキルが発揮できるかどうかに注目して業界を選ぶと良いでしょう。
業界も即戦力として期待しているため、選考では仕事の知識やスキルを見られることが多くあります。業界を選んだあとは、知識を付けるためにもその業界をどんどん深堀しておくことが必要です。
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文系の学生は大学で学んだことを直接仕事に活かせる業界は多くないので、業界の選び方に悩む人が多くいます。文系の学生は、業界を選ぶ前に「将来どんな人間になりたいか」をしっかりと見据えることがポイントです。将来の目標を定めて、その目標を達成するための手段として「業界」や「仕事内容」が合っているか考えると良いですね。
たとえば、「多様な価値観を認められてグローバルに活躍したい」と目標を持った場合、異なる文化の中で働けるチャンスがある海外進出している企業が、目標を達成するために最適な環境と捉えることができますね。
一方、理系の学生は大学で学んだ専門領域を活かせる業界を中心に見ていくことになりますが、それだけでは視野は広がりにくいのに加えて、ライバルと差をつけにくくなります。たとえば、化学系の学生が化学業界を見るのはあたりまえの流れですが、それだとライバルも「化学系の専門を持った学生」なので、専門性ではなかなか差が生まれにくくなりますよね。
そんなときは、自分の専門を直接活かす業界にこだわるのではなく、「化学の知識を使って付加価値を与えられる業界はどこか」という視点で考えてみましょう。業界の幅も広がりますし、自分の知識やスキルが武器になりますよ。
業界選びの際に気を付けたい3つの注意点
業界選びの方法は解説しましたが、そのときに気を付けておきたいことがいくつかあります。業界選びは就活にとても大切ですが、注意点を知っておかなければ逆にうまく選びきれないことも。気を付けたいポイントを押さえて、上手に業界選びを進めましょう。
①業界は極端に絞りすぎない
業界を絞らずにただやみくもに選考を受けるのは良くありませんが、逆に絞りすぎないようにすることも大切です。業界を絞ることでその業界の知識は深まりますが、自分の選択肢を縮めてしまうことにもなります。
すでに行きたい業界が決まっている場合でも、ほかの業界の知識を付けておいたほうが良いでしょう。ほかの業界を知っておけば、自分の行きたい業界との比較ができます。その業界でこそ求められるスキルを知ることもできます。またほかの業界も知ったうえでこの業界を選んだということが伝えられれば、志望動機に説得力を与えることもできますよね。
選択肢を広げるためにも、業界同士の比較をするためにも、業界は複数選んでおくと良いでしょう。
効率よく情報収集できる場として学内説明会が挙げられます。こちらの記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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②近年は業界の区別がなくなりつつある
IT技術の発展により、近年は業界の区別がなくなりつつあります。クロステック(X-Tech)といわれる、既存の業界のビジネスとAIやIoTなどのテクノロジーを結びつける取り組みが進んできているのが大きな要因です。
言葉だけだと少しわかりにくいかもしれませんね。代表的な例としてフィンテックというものを使って説明していきます。フィンテックとは金融とIT技術の融合で、キャッシュレス決済もフィンテックのひとつです。
お会計の場面で、今まではお金が足りなければ銀行で現金をおろす必要がありましたが、現在は電子マネーやQR決済の普及で手元に現金がなくてもお会計を済ますことができるようになりましたよね。
このように、IT技術が別の業界と掛け合わされることが増えてきています。自分がやりたいことが意外と別の業界でもできる可能性があるので、視野を広く持って業界を見てみると良いでしょう。
フィンテック企業についてはこちらの記事で詳しく解説しています。興味のある人はぜひ参考にしてみてくださいね。
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③無理に業界を決めなくても良い
どうしても業界が絞れないという人は、無理に業界を決めなくてもかまいません。業界を決めることはもちろん大切ですが、実際に仕事となるのは職種です。まず入り口として業界ではなく職種を考えるのも良いですね。
正直なところ、職種の具体的な仕事内容が業界によって変わることはほぼありません。基本的には業界で仕事の内容が変わることはないので、業界がうまく選べない人は職種で企業を見ていくのでもかまいませんよ。
ただし営業職は業界によって何を売るかが変わってくるので、営業職を志望する人は業界もしっかり見ておく必要があります。
企業選びの入り口を業界ではなく職種にする場合は、この記事を読んでおきましょう。さまざまな職務内容の紹介のほか、志望動機の例文などを解説しています。
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業界の区別がなくなりつつある状況を踏まえると、業界を選ぶときは視野を広く持って絞りすぎないことが重要です。また、そもそも業界を決めて就活をしなければならない決まりがあるわけではないので、決める必要もありません。
ただし、業界を決めずに幅広い業界の企業を受けるときには注意したいことがあります。それはあなた自身の「就活の軸」が明確に定まっていることです。
たとえば、金融系やIT系といった異なる業界の企業を受けている人が「最新のテクノロジーを活かして世の中をよくしたい」という軸を持っていると、金融系の企業からは「その軸では金融は当てはまらないのでは?」と思われてしまいますよね。
そのため、業界を絞らず多くの企業を受ける場合は、その企業が自分の就活に軸に当てはまっているかどうかをよく確認しておくことが大切です!
就活の軸の決め方はこちらの記事で説明しています。ぜひ目を通してみてくださいね。
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業界にはさまざまな種類があります。そして業界にはさまざまな特徴があるので、自分に合った業界を探すことは就活において欠かせません。いろいろな面から業界を見比べて、自分に合った業界を選び、就活に役立てていきましょう!
キャリアアドバイザーコメント高橋 宙プロフィールをみる
これまで「何を扱うか」「どのような動きをしているか」という切り口で業界の理解度を深める方法を説明しましたが、必ずしもすべてがあてはまるわけではないということを理解しておきましょう。
たとえば、モノを扱って動かす商社。扱う商材は有形物が多いですが無形のサービスを扱うこともあります。必ず2つの切り口にあてはめるのではなく柔軟に考えるようにしましょう。
また、サプライチェーンを意識しても業界の理解を膨らませることができますよ。たとえば、日本の産業は「メーカー」「基幹サービス」「高付加価値サービス」に分類されます。
メーカー:メーカー全般
基幹サービス:商社・小売・金融・マスコミ・サービス(通信・物流・不動産など)
高付加価値サービス:IT・サービス(コンサル・教育・レジャーなど)
メーカーがモノをつくり、基幹サービスが社会インフラを整備し、高付加価値サービスが生活をより豊かにするという流れで捉えると理解しやすくなるのではないでしょうか。