目次
- 本にかかわる仕事を知って将来の方向性を定めよう!
- かかわり方別! 本にかかわる仕事27選
- ①文芸・実用書編集者
- ②コミック・Webtoon編集者
- ③雑誌・Webメディア編集者
- ④企業出版コンサルタント・編集者
- ⑤ライター・ブックライター
- ⑥作家・小説家・専門書著者
- ⑦翻訳家
- ⑧ブックデザイナー・装丁家
- ⑨イラストレーター・漫画家
- ⑩DTPオペレーター・組版エンジニア
- ⑪校正・校閲者
- ⑫資材・進行管理(製作部)
- ⑬印刷・製本ディレクター/オペレーター
- ⑭出版営業
- ⑮出版取次スタッフ
- ⑯出版マーケター・広報・宣伝
- ⑰広告営業
- ⑱物流・在庫・配送管理
- ⑲書店員(新刊書店)
- ⑳古書店主・古書バイヤー
- ㉑オンライン書店運営・EC担当
- ㉒図書館司書
- ㉓選書家・ブックディレクター
- ㉔ブックカフェ運営・店舗企画
- ㉕ライツ・海外事業担当
- ㉖電子書籍プラットフォーム運営
- ㉗オーディオブック制作ディレクター
- 自分に向いている「本にかかわる仕事」を見つける4ステップ
- ステップ①どう本とかかわりたいかを明確にする
- ステップ②興味のある仕事をピックアップする
- ステップ③理想の働き方から絞り込む
- ステップ④実態をもとに志望職種を決める
- 本にかかわる仕事を目指すうえでの注意点
- ①「読者」と「ビジネス」の視点を混同しない
- ②現代の業界の変化に考慮して選択する
- ③最初から希望を絞り込みすぎない
- ④面接では「本が好き」だけでは不十分
- 【Q&A】本にかかわる仕事についてよくある質問に回答!
- Q.本にかかわる仕事は激務になりがち?
- Q.将来性は大丈夫?
- Q.「本が好き」以外の志望動機がない場合はどうする?
- 本にかかわる仕事を幅広く知って自分に本当に合う仕事を見つけよう!
本にかかわる仕事を知って将来の方向性を定めよう!
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。本が好きな学生からよく、このような質問を受けます。

就活生
本にかかわる仕事は幅広い職種があるほか、フリーランスとして働く道もあり自分に合ったスタイルで仕事をすることができますよ。
この記事では、本にかかわる具体的な職種を27個紹介します。
自分に合った本の仕事の見つけ方や就職時の注意点なども解説するので、今後の具体的なキャリアをイメージするきっかけにしてくださいね。
【完全無料】
大学生におすすめ!
就活準備で使いたい診断ランキング
1位:適職診断
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
2位:業界&職種マッチ度診断
興味のある業界・職種とあなたの相性を診断しましょう
3位:自己分析ツール
あなたの基本的な性格から、就活で使える強み・弱みを診断します
4位:マナー力診断
あなたのマナーは大丈夫?診断を受けて自分の苦手分野を把握しよう
5位:エントリーシート作成ツール
業界特有の質問にも対応! そのまま使えるESが作れます
【併せて活用したい!】
選考前に必ず使ってほしい厳選ツール
①自己PR作成ツール
自己PRがまとまらない人は、ツールを活用して自己PRを完成させよう
②志望動機作成ツール
5つの質問に答えるだけで、受かる志望動機を自動で作成します
かかわり方別! 本にかかわる仕事27選
| かかわり方 | 職種名 | おもな就職先・働き方 |
|---|---|---|
| つくる | ①文芸・実用書編集者 ②コミック・Webtoon編集者 ③雑誌・Webメディア編集者 ④企業出版コンサルタント・編集者 ⑤ライター・ブックライター ⑥作家・小説家・専門書著者 ⑦翻訳家 | ・出版社(社員) ・編集プロダクション ・フリーランス など |
| 形にする | ⑧ブックデザイナー・装丁家 ⑨イラストレーター・漫画家 ⑩DTPオペレーター・組版エンジニア ⑪校正・校閲者 ⑫資材・進行管理(製作部) ⑬印刷・製本ディレクター/オペレーター | ・デザイン事務所 ・印刷会社 ・校正プロダクション など |
| 届ける | ⑭出版営業 ⑮出版取次スタッフ ⑯出版マーケター・広報・宣伝 ⑰広告営業 ⑱物流・在庫・配送管理 | ・出版社 ・出版取次会社(日販・トーハン等) ・物流企業 など |
| 売る | ⑲書店員(新刊書店) ⑳古書店主・古書バイヤー ㉑オンライン書店運営・EC担当 ㉒図書館司書 ㉓選書家・ブックディレクター ㉔ブックカフェ運営・店舗企画 | ・書店チェーン ・公立/学校図書館 ・EC事業者 ・カフェ など |
| 広げる | ㉕ライツ・海外事業担当 ㉖電子書籍プラットフォーム運営 ㉗オーディオブック制作ディレクター | ・出版社(ライツ部) ・電子書籍ストア ・音声制作会社 など |
この記事では、本にかかわる仕事をイメージしやすくするために、かかわり方の違いで大きく5カテゴリに分けました。
- つくる:本の中身(コンテンツ)を作る仕事
- 形にする:本を出版できる状態に仕上げる仕事
- 届ける:出来上がった本をPRする・運ぶ仕事
- 売る:出来上がった本を消費者に販売する仕事
- 広げる:出来上がった本を海外・デジタル市場に広げる仕事
ここからは、それぞれの職業について、仕事内容や就職する際のルート・注意点などを解説します。
これらを理解しておくことで、自分が仕事としてどのように本にかかわっていきたいのか、具体的なイメージを持つきっかけになりますよ。
まずは興味のある業界・職種との相性を確認しましょう
就活をしていると、興味のある業界や職種が自分に合っているのかと不安になりますよね。
そこで活用したいのが「業界&職種マッチ度診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたが志望する業界や職種との相性がわかります。
ミスマッチを避けるためにも、必ず診断しましょう。
①文芸・実用書編集者
小説やエッセイ、ビジネス書、料理本といったジャンルの制作管理を担当する仕事です。企画の立案から販売管理まで全体のディレクションをおこないます。
新卒で文芸・実用書編集者として就職するには、出版社の総合職・編集職の新卒採用に応募するルートが一般的です。
出版社から制作の依頼を受ける「編集プロダクション」に入社して経験を積む方法もありますよ。
文芸・実用書の編集は、高い文章力・読解力が問われる仕事です。
また、企画力や著者との関係構築力、関係者との交渉・調整力など幅広い能力が求められますよ。
②コミック・Webtoon編集者
漫画や縦読み漫画(Webtoon)の制作ディレクションをおこなう仕事です。
連載漫画を担当することもあり、長期的に作家と協力しながら読者に楽しんでもらえる作品を作ります。
新卒から目指すルートとしては、出版社や電子コミック運営会社、漫画制作会社の編集職に応募するのが一般的です。
編集プロダクションやWebtoon専門の制作会社に入社して、編集経験を積む方法もあります。
読者のニーズを分析する力や作家との関係構築力、作品の締め切りに合わせた進行管理のスキルなどが求められる仕事です。
③雑誌・Webメディア編集者
雑誌やWebメディアの記事について、企画立案から紙面・Web公開まで全体のディレクションをおこなう仕事です。
新卒で雑誌やWebメディアの編集者を目指すためには、出版社やWebメディア運営会社の編集職・総合職に応募するのが一般的なルートです。
トレンド情報を扱うことが多いため、情報感度の高さや仕事のスピード感が求められます。
また、Webメディアの編集ではSEOやAIO、アクセス解析などのIT知識が必要不可欠です。
④企業出版コンサルタント・編集者
企業のブランディングや採用活動、営業活動につながる書籍の企画・制作・出版をサポートする仕事です。
おもに、企業の経営者や所属する社員にインタビューをおこないます。
新卒から就職を目指すなら、 企業出版を手がける出版社、出版コンサルティング会社、編集プロダクションなどの求人に応募するルートがあります。
より多くの人に販売することを目的とした一般読者向けの出版とは異なり、マーケティングや広報の意味合いが強い仕事です。
そのため企業の経営課題や出版の目的を深く理解して書籍にまとめる力が求められます。
あなたが受けないほうがいい業界・職種を診断しよう
就活では、自分に合った業界・職種が見つからず悩むことも多いでしょう。
そんな時は「業界&職種マッチ度診断」が役に立ちます。簡単な質問に答えるだけであなたが気になっている業界・職種との相性がわかります。
応募してから後悔しないためにも、必ず診断しましょう。
⑤ライター・ブックライター
雑誌、Webメディア記事などの執筆を担当する仕事です。
ブックライターは書籍専門のライターで、著者への取材や資料収集、調査などをおこなって著者の代わりに書籍の原稿を書くこともあります。
ライターは会社員として働くほか、フリーランスとして活動している人も多い職業です。
そのため仕事にする方法としては、編集プロダクションや出版社、Webメディア運営会社に就職するだけでなく、学生時代から記事や作品を制作し、実績を積んでフリーランスを目指すルートもありますよ。
ライターは高い文章力だけでなく、記事の企画に合わせた情報収集力、読者にとって有益な情報を引き出す取材力も求められます。
また、専門性の高い分野の記事を担当する場合は、一定以上の専門知識も必要です。
⑥作家・小説家・専門書著者
自分の感性や専門知識、研究成果を活かして小説・エッセイ・実用書・専門書などの原稿を執筆する仕事です。
会社員として就職するルートはなく、文学賞・新人賞への応募、Web小説投稿サイトでの発表などを通じて個人で活動することになります。
作家業だけで生活できる人は一握りで、収入や仕事量は安定しません。
会社員として働いたり自営業をしたりしながら活動を続けることも選択肢に入れておく必要があります。
⑦翻訳家
海外の小説や実用書、専門書などを日本語に翻訳したり、日本の書籍を外国語に翻訳したりする仕事です。
翻訳家になるには、翻訳スクールなどで技術を学び、出版社や翻訳会社が定期的におこなっているトライアルテストに合格する必要があります。
外国語・日本語の文章力だけでなく、書籍の内容を深く理解するための知識や調査力も重要です。
⑧ブックデザイナー・装丁家
作品の内容や魅力が視覚的に伝わるように、書籍の表紙やカバー、帯などのレイアウトやデザインを決める仕事です。
就職のルートとしては、美術大学・デザイン系専門学校などで基本的なスキルを身に付け、すでにブックデザイナーや装丁家として活躍している人の事務所にアシスタントとして入って技術を磨く流れが一般的です。
基本のデザインセンスに加え、文字組み、印刷、紙、製本などの知識も必要になります。
⑨イラストレーター・漫画家
書籍に使われる挿絵や表紙のイラスト、漫画、児童書の絵などを制作する仕事です。
イラストレーターの場合、美術大学・専門学校などで技術を磨いて、出版社や制作会社に就職するのが一般的です。
また、SNSなどへの作品投稿やコンテストへの応募などから個人で仕事につなげる方法もあります。
漫画家の場合は、就職ではなく個人で活動することになるため、出版社が主催している新人賞への応募や編集部への持ち込み、SNSへの作品投稿などを通じて目指すのがおもなルートです。
画家のアシスタントとしてスキルを磨いてデビューを目指す方法もあります。
イラストレーターは依頼を受けて作品を制作することが多いため、依頼主の希望やイラストの役割・目的を理解して作品に反映する力が必要です。
漫画家の場合は画力だけでなくストーリーの構成力や、編集部とのコミュニケーション力などが求められます。
あなたが受けないほうがいい業界・職種を確認しておこう
就活の成功は、自分に合う業界・職種を知ることが鍵です。しかし、それがどんな業界・職種なのかが分からず悩む人も多いでしょう。
そんな時におすすめなのが「業界・職種マッチ度診断」です。簡単な質問に答えるだけであなたが興味のある業界・職種との相性を診断できます。
早めに自分に合う業界・職種を知って、就活を成功させましょう。
⑩DTPオペレーター・組版エンジニア
ライターが書いた原稿やデザイナーが作成したデザインに合わせて書籍の文字や図表、写真などを配置し、印刷用データやデジタルデータを作成する仕事です。
新卒から目指すには、印刷会社やDTP制作会社、出版社の制作部門などの求人に応募するルートが一般的です。
就職前に印刷やデザイン、DTPなどに関する知識・スキルを身に付けておくと役立ちますよ。
⑪校正・校閲者
印刷・公開前の原稿を読みながら誤字脱字や表記の不統一などの誤りを直したり、書かれている事実関係に間違いや誤解を生む箇所がないかチェックしたりする仕事です。
新卒から目指すには、出版社や校正・校閲会社、編集プロダクションなどの求人に応募するのが一般的です。
エディタースクールに通って「校正技能検定試験」に合格した実績を作ると、実務未経験でも仕事を獲得しやすくなります。
細部まで注意を払う集中力と、言葉の用法に関する深い知識が必要です。
専門分野の書籍では、分野に応じた高レベルの知識も求められます。
⑫資材・進行管理(製作部)
編集者やデザイナーが考えた仕様に合わせて、コスト・納期・品質などを加味しながら書籍の印刷、製本、加工の発注・進行管理をおこなう仕事です。
新卒から目指すには、出版社の製作部門や印刷会社、製本会社などの求人に応募するルートが一般的です。
紙や印刷・製本の知識だけでなく、原価計算、発注管理、印刷会社や製本会社などの関係者との調整力も求められます。
⑬印刷・製本ディレクター/オペレーター
出版社から送られてきた「製本指示書」に則って、書籍の印刷工程や製本工程を管理・進行する仕事です。
就職ルートとしては、印刷会社、製本会社、印刷関連の製造会社などの求人に応募して、技術職・製造職として入社するのが一般的です。
製本の工程は自動化が進んでいるため、機械操作のスキルやコンピューターの知識がある人が求められています。
⑭出版営業
書店に出版社の新刊を提案して、書籍の販売促進につなげる仕事です。売り場展開の提案や売れている既刊書の情報提供などもおこないます。
新卒から就職するには、出版社の営業職・総合職の求人に応募するのが一般的なルートです。
書店のなかでも目立つ位置に自社の書籍を置いてもらえるよう、提案力や交渉力が求められますよ。
あなたが受けないほうがいい職種は?
3分でできる適職診断で確認してみよう
入社後の早期離職を避けるためには、自分に適性のある職種を選ぶことが大切です。しかし、それがどんな職種なのかが分からず悩む人も多いでしょう。
そんな人におすすめなのが「業界&職種マッチ度診断」です。簡単な質問に答えるだけで志望する職種との相性を診断できます。
自分に適性のある職種を早めに知って、就活を成功させましょう。
⑮出版取次スタッフ
出版社と書店の間に立って、書籍の受発注や在庫管理、物流などの調整をおこなう仕事です。
担当書店を複数持って日々売上確認をおこない、書店の売上改善に向けた提案をおこなうこともあります。
新卒から就職するには、出版取次会社の総合職・営業職・物流関連職などの求人に応募するのが一般的なルートです。
近年は書籍のデジタル化が進み、消費者が書店から本を買う機会が減っているため、消費者に書店に足を運んでもらうための施策を提案・実行できる人材が求められています。
⑯出版マーケター・広報・宣伝
市場調査やニーズ分析をおこない、書籍の売上を伸ばすために新聞・Web広告やメディアの活用、SNSでのプロモーションなどさまざまな施策を企画・実施する仕事です。
新卒から目指すには、電子書籍サービス事業を展開している企業や出版社のマーケティング職・総合職の求人に応募するルートが一般的です。
また、広告会社やPR会社から出版関連の仕事に携わるルートもありますよ。
著者・編集者・メディア関係者・書店員などさまざまな関係者と継続的につながるコミュニケーション力や関係構築力が求められます。
⑰広告営業
自社の雑誌やWebメディアなどにある広告枠を企業に提案し、広告企画の立案や制作進行などを担当する仕事です。
書籍やメディアが持つ影響力を活用して自社の利益拡大につなげます。
新卒から目指すには、出版社の広告営業部門や出版社系メディア、広告代理店などの営業職の求人に応募するルートが一般的です。
広告を出したい顧客企業の課題を理解して的確な提案をする力や、書籍やメディアがもたらす広告効果について魅力的に説明する力が求められます。
⑱物流・在庫・配送管理
製本された書籍を必要な場所へ適切な数量・タイミングで届けるために、倉庫での保管・入出庫・配送計画などを管理する仕事です。
新卒から目指すには、出版取次会社の物流・販売管理部門や、物流会社の出版物流部門などに応募するルートが一般的です。
膨大な数の書籍を倉庫で一括管理するため、物流システムの効率化やデータ分析などのスキルが問われます。
⑲書店員(新刊書店)
書店で入荷された書籍を陳列し、販売・接客・在庫管理・売り場づくりなど幅広い業務を担当します。
新卒で正社員として就職するには、書店運営会社の新卒採用枠に応募するルートが一般的です。地域の個人書店では、店舗ごとの求人から就職する方法もあります。
本とかかわる仕事のなかでも特に消費者と交流する機会が多い職業であり、本の知識だけでなく接客力も求められます。
⑳古書店主・古書バイヤー
古本の査定・仕入れ、買取、販売、在庫管理などをおこなう仕事です。書店だけでなくECでの販売をおこなう店もあります。
新卒で就職するには、古書店や古本販売会社に就職するルートが一般的です。
また、アルバイトなどで古書店での勤務経験を積んでから古物商の許可をとり、個人事業主として独立する方法もありますよ。
古書店主として続けていくためには、古書を安定して仕入れるためのネットワークや、古書の価値を見極めて仕入れ値と販売価格のバランスをとるスキルなどが必要です。
㉑オンライン書店運営・EC担当
オンライン書店の運営担当者として、書籍の商品登録や商品ページの更新・改善、受注・在庫管理、売上分析などをおこなう仕事です。
新卒で就職を目指すなら、出版社のEC部門やオンライン書店の運営会社などの求人に応募するルートが一般的です。
また就職せず、自分で個人事業としてオンライン書店を持つという方法もあります。
オンラインでの販売になるため、SNSやWeb広告を活用して販売につなげるマーケティングの知識・スキルが求められます。
㉒図書館司書
図書館で書籍・映像などの資料全般を扱う仕事です。
貸出・管理や資料の収集・整理、利用者の資料収集の支援、書籍に関する展示やイベントの企画などをおこないます。
新卒で図書館司書を目指すには、大学などで司書資格を取得してから、自治体の職員採用試験や図書館運営会社の採用選考に応募するルートが一般的です。
学校の図書館で学校司書として働くためには司書教諭資格や教諭免許状なども必要になります。
膨大な量の書籍や資料を正確に分類・管理するためには、知識・情報の流通や保存に関する知識や反復作業を厭わない持久力などが求められます。
㉓選書家・ブックディレクター
企業のオフィス、ホテル、商業施設などさまざまな施設の目的や利用者のニーズに合わせて本を選び、書棚や読書空間を企画する仕事です。
新卒採用で選書家・ブックディレクターとして企業に就職できる機会はあまりありません。
まずは書店や出版社、図書館などで選書やブックディレクションの実績を作り、その後フリーランスとして独立するルートが一般的です。
選書スキルに加えて、空間づくりのセンスや施設側への提案力などが求められます。
㉔ブックカフェ運営・店舗企画
読書を楽しめるカフェや店舗の運営担当者として、書籍の選定やメニュー開発、イベント企画、接客、売上・在庫管理などをおこなう仕事です。
ブックカフェや書店併設カフェを運営している企業に、店舗運営希望で応募するのが一般的です。
また、書店やカフェなどで経験を積んでから自分でブックカフェを開業する道もありますよ。
書籍に関する知識だけでなく、飲食店の運営や接客、衛生管理、収支管理のスキルも求められます。
㉕ライツ・海外事業担当
出版社が保有している書籍や漫画などのコンテンツについて海外の出版社や映像制作会社などに権利を許諾し、翻訳出版、映像化、商品化などにつなげる仕事です。
新卒で目指すには、出版社やライセンス事業会社などのライツ・海外事業部門に応募するルートが一般的です。
著作権や契約など法的な知識と対応力が求められます。
国際部門の場合は海外の担当者とやりとりすることもあり、語学力や異文化理解力も必要です。
㉖電子書籍プラットフォーム運営
電子書籍の販売・配信サービスを運営して、出版社との取引や作品の登録・配信管理、販促企画、売上分析、サービス改善などをおこなう仕事です。
新卒から目指すには、電子書籍ストアを持つIT企業や出版社のデジタル事業部門などに応募するルートが一般的です。
電子書籍を取り扱うため、ITサービスやEC運営、Webマーケティングなどの知識が求められます。
㉗オーディオブック制作ディレクター
書籍を音声コンテンツにするために、キャスティングや収録の進行、編集・音声チェック、配信など制作工程全体を管理する仕事です。
新卒から目指すには、オーディオブックの配信会社や音声コンテンツ制作会社、出版社の音声事業部門などに応募するルートが一般的です。
書籍の内容を音で表現するために、音声や音響に関する知識・スキルはもちろん、企画・構成力や関係者との調整力なども求められます。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!出版社を受けるなら自分の就活レベルを上げてから!
関連職種も含めて広く選択肢を持っておこう
「本にかかわる仕事」というと出版社が浮かぶ人が多いと思いますが、前提として出版社は非常にレベルが高いです。出版社一本で就活を進めるのはリスクがあると思います。
そのため、まずは関連する業界のほかの職種にチャレンジし、ある程度面接に慣れてから本命の出版業界にチャレンジするのがおすすめです。
もし漠然と「本にかかわる仕事がしたい」と思っているのであれば、書店員、Webライターなどの近い仕事をおすすめする場合が多いですね。
基本+出版業界ならではの対策を固めよう
そのうえで本にかかわる仕事、特に出版業界を目指すなら、まずは就活の基礎力を上げることが大切。志望動機や自己PR、ガクチカなど、絶対に聞かれるところのレベルを底上げします。そのうえで志望企業の企業情報や求める人物像などの情報をもとに、企業に特化した対策を重ねていっていますね。
また出版業界は特殊な選考フローがあることが多く、作文や文章の誤りを訂正する校閲の試験を実施する企業もあると聞いています。基本的なことに加えて、膨大な情報のなかから本質を抜き出す力や、作者・読者が求めている潜在的なニーズを深掘りするコミュニケーション能力も鍛えていきたいところですね。
自分に向いている「本にかかわる仕事」を見つける4ステップ
本にかかわる仕事は非常に幅広いため、自分が本の制作〜販売のなかのどの工程にかかわりたいのかを明確にすることが職種選びの第一歩です。
ここからは、自分に向いている本の仕事を見つけるための具体的な方法を紹介します。
4ステップで段階ごとに取り組めるようになっているので、自分のタイミングで少しずつ進めていきましょう。
ステップ①どう本とかかわりたいかを明確にする
「本が好き」「本を仕事にしたい」といっても、どのようなかかわり方が向いているかは人によって違います。
まずは、自分の価値観と本の仕事を照らし合わせて、職種の方向性を選んでみましょう。
- 魅力的な文章を読むとテンションが上がる、デザインや企画を考えるのが好き
→ ものづくりが好き(編集・装丁・校正など川上工程向き) - トレンド本が気になる、データを分析するのが好き、人と交渉したり調整したりするのが得意
→ 仕組みを整えるのが好き(取次仕入、物流、出版営業など川中工程向き) - 人におすすめのものを教えて喜ばれるのが嬉しい、空間づくりやディスプレイが好き、消費者の生の声を聞きたい
→ 人を喜ばせるのが好き(書店員、ブックカフェ運営など川下工程向き) - SNSで発信するのが好き、アニメや映画などエンタメ全般が好き、新しいデジタルサービスに抵抗がない
→ 良いものを広めるのが好き(ライツ、EC担当、広報など派生型)
本を好きになった原体験を思い出してみると、本とどのようにかかわっていきたいかが見えてきやすくなりますよ。
ステップ②興味のある仕事をピックアップする
次に、「かかわり方別! 本にかかわる仕事27選」で紹介した職種のリストを見ながら、深く考えず直感で以下の3つに仕分けてみましょう。
- 「おもしろそう・やってみたい」(○)
- 「イメージが湧かない・興味が薄い」(△)
- 「絶対にやりたくない・向いてない」(×)
まずは「×」を選んだ職種を候補から消し、選択肢を減らします。
そして、残った「○」と「△」の職種について、「どうしてこの仕事に惹かれたのか(またはあまり惹かれなかったのか)」の理由を考えてみましょう。
それぞれの仕分けの理由を考えていくなかで、自然と職種選びの基準や共通点が見えてくるはずです。
ステップ③理想の働き方から絞り込む
次に、仕事内容や役割ではなく「働き方」の観点からも考えて、希望の職種を2〜3職種に絞り込みましょう。
具体的には、「自分がどのような日常を送りたいか」「どのような行動をとりたいか」を考えて、実際の仕事内容との兼ね合いを考えます。
- デスクワークで思考・制作に没頭したい
→編集、校正、DTPオペレーター、翻訳など - 人と話したい、外出したい、交渉して場を動かしたい
→出版営業、取次営業、ライツ担当など - 現場に立って実際に本や顧客と接したい
→書店員、司書、ブックカフェ運営など - 数字・データを使って全体を最適化したい
→物流・在庫・配送管理、オンライン書店運営など
自分がストレスなく続けられそうな行動やワークスタイルはどれかという観点で見ると職種を絞り込みやすくなりますよ。
ステップ④実態をもとに志望職種を決める
最後に、絞り込んだ2〜3個の職種について実際の働き方や業務内容を確認し、志望職種を固めましょう。
働き方を確認する方法としては、まず「職種名 + 1日のスケジュール」で検索するのがおすすめです。
その職種の出社から退社までの流れを知ることができ、自分が働く姿を具体的にイメージしやすくなりますよ。
また、企業の採用ページにある「社員インタビュー」を読むのも、職種の働き方や業務内容についてリアルな情報を得る手段の一つです。
実際に働いている人が何にやりがいを感じているかという観点でチェックしましょう。
自分がその内容に共感できるかどうかが、適性の判断に役立ちます。
本にかかわる仕事を目指すうえでの注意点
「本が好きだから本にかかわる仕事をしよう」と考える学生は多いですが、本を仕事にするにはもう一歩踏み込んだ考え方や対策が必要になります。
ここからは、本にかかわる仕事を目指すうえで注意しておきたいことを4つ紹介します。就活で納得できる職種選択をするために、ぜひ目を通しておいてくださいね。
①「読者」と「ビジネス」の視点を混同しない
多くの学生が「本を読むのが好きだから、本にかかわる仕事に向いているはず」と考えがちですが、必ずしもそうとはいえません。
仕事を選ぶうえでは、自分が読んでおもしろいか・感動するかという「読者目線」から、多くの人に響くか・利益につながるか・自分が貢献できるかという「ビジネス目線」に切り替える必要があります。
「なぜこれまでどおり趣味として読書を楽しむだけではダメなのか」と考えてみると、本を仕事にする意義や目的について考えやすくなり、ビジネス視点を持ちやすくなりますよ。
特に本にかかわる仕事の選考では愛読書について聞かれることもあります。その際は読者として自分の興味関心を全面に伝えましょう。具体的な回答方法についてはこちらの記事で解説しています。
「愛読書は?」の回答方法|意図を理解して面接で好印象を得よう
②現代の業界の変化に考慮して選択する
紙の書籍・雑誌は新刊書店数の減少や部数の伸び悩みなど厳しい状況が続いている一方、デジタル・IP領域などは急成長しています。
そして今後も、技術の発展や社会全体のライフスタイルの変化などによって、出版業界に求められる役割や仕事も変わり続けると予想されます。
そのため本にかかわる仕事に就くには、業界の変化に考慮してその都度キャリアや職種を選択していく柔軟な姿勢が必要です。
「紙の本だけを作りたい」「デジタル領域にはかかわりたくない」といったこだわりが強すぎると、選べる求人が狭まったり、入社後に事業方針とのギャップを感じてストレスにつながったりしてしまいます。
③最初から希望を絞り込みすぎない
本にかかわる仕事に就きたいと考える学生の多くが、大手出版社の正社員枠を目指して応募します。応募倍率は毎年非常に高く、入社は狭き門です。
そのため、最初から大手出版社の正社員だけに絞って就活を進めるのは危険。選択肢を広く持ち、本にかかわる仕事に就くチャンスを自分で増やすことが大切です。
- 中堅・専門出版社を狙う
- 印刷・書店運営など出版以外の関連企業にも応募する
- 地方の出版社・Webメディアで経験を積んで大手に転職する
- 編集プロダクションでスキルを身に付けてから出版社に転職する
- 契約社員・アルバイトからの正社員登用を狙う
- フリーランスや副業で個人で実績をつくる
出版業界は出版社以外にも多様な会社がかかわりあって成り立っているため、関連会社での勤務経験があると、出版社へ転職する際に高く評価されることもありますよ。
出版社への就職を狙う方法や就活のコツなどについてはこちらの記事でくわしく解説しています。
出版社への就職を狙う就活法|入社ルートや出版社ならではの注意点
④面接では「本が好き」だけでは不十分
出版社などの面接を受けるとき「どれだけ本が好きか」をアピールしようとする学生が多いです。
しかし面接官は「本が好きな人」を何人も見ているため、ほかの学生との差別化要素にはなりません。
選考を突破するためには「本が好き」で終わらせず、「自分が入社することでどのように企業に貢献できるのか」まで伝えることが重要です。
たとえばトレンド本の分析が好きなら「分析力を活かして営業として書店の売上に貢献できる作品を提案したい」など、自分の強みや価値観を裏付けとしたアピール方法を考えましょう。
ガクチカや趣味として読書好きを効果的にアピールするには、答え方のコツを押さえておく必要がありますよ。くわしくはこちらの記事で解説しているので、あわせてチェックしてくださいね。
【例文付き】「読書」のガクチカの伝え方|企業からの印象や注意点も紹介
「趣味は読書」の伝え方と例文|本のジャンル別の印象も解説
キャリアアドバイザーが読み解く!出版社の選考の実態は?
出版社の選考は非常に難易度が高い!
出版社の就職難易度は非常に高く、たとえば証券会社や航空業界のキャビンアテンダントと同じくらいです。
本にかかわる仕事では、本を読むことで感情を揺さぶられたり気持ちが変わったりする体験を、どのように読者に届けるかが重視されます。
企業側も、AI選考で評価されやすい「論理的に喋る力」より、本人の感情や会話力、言語化能力に注目しているようですね。実際、ほかの業界に比べてAI選考などは少なく、対人でしっかりと適性を見極める傾向にあります。
【Q&A】本にかかわる仕事についてよくある質問に回答!
最後に、本にかかわる仕事についてよくある質問に、キャリアアドバイザー目線で答えます。
仕事の忙しさや将来性など、キャリアを考えるうえで気になるポイントについて理解を深めることができますよ。
Q.本にかかわる仕事は激務になりがち?
A.職種や会社によって異なります。編集者などの制作系の職種は忙しい働き方になりやすいです。
出版社の編集者、雑誌編集、ライター、プロダクションの制作進行などの本の制作プロセスに直接かかわる仕事は「締め切り」に追われやすく、締め切りに間に合わせるために残業や休日出勤が発生するケースもあります。
一方、決められた営業時間や物流ダイヤに沿って動く出版取次の物流管理・事務、図書館司書、大手のバックオフィス(人事・総務・事務など)は突発的な残業が発生しにくく、ワークライフバランスを保ちやすい傾向がありますよ。
Q.将来性は大丈夫?
A.出版業界がなくなることはありませんが、社会の変化とともに仕事のあり方も変化し続けていく可能性が高いです。
紙の出版物や書店数は減少傾向にあり、従来の「紙の本を作って売る」というビジネスモデルだけでは今後さらに厳しい状況になると予想されています。
しかし、本や漫画などのコンテンツを楽しむ文化そのものがなくなるわけではありません。
たとえば、スマホなどのデジタルデバイスの普及とともに電子書籍・Webtoonといったデジタルコンテンツの市場は拡大し続けていて、IP(知的財産)ビジネス・海外展開、オーディオブック・音声コンテンツなどの領域も今後の成長が注目されていますよ。
出版業界の仕事を「コンテンツの魅力を本だけでなく映像・音声などいろいろな形で世界に広める仕事」と捉えると、成長のチャンスに溢れた業界といえます。
Q.「本が好き」以外の志望動機がない場合はどうする?
A.本がなぜ好きかを深掘りすれば具体的な志望動機に仕上げることができますよ。
「本が好き」という思いから本の仕事を目指すのは、まったく問題ありません。
志望動機を考えるうえで大切なのは、その気持ちを深掘りして「なぜ本が好きなのか」「どのような仕事がしたいのか」という内容につなげていくことです。
「なぜ本が好きなのか」に関しては、「人生のどん底のときに〇〇という本に出会い、救われた」など、本によって自分の価値観や行動がどう変わったかを振り返ってみましょう。
そこから、今度は自分がどのような体験を読者に届けたいか考えることで、「どのような仕事がしたいのか」も明確にすることができます。
本にかかわる仕事を幅広く知って自分に本当に合う仕事を見つけよう!
本にかかわる仕事は非常に多岐にわたります。職種を決めるうえで大切なのは、「どのように本とかかわりたいのか」という視点を持つこと。
今回紹介した職種の選び方を参考に、仕事として本にかかわりたい理由や目的を明確にしましょう。
また、大手出版社は就職倍率が非常に高いため、就職先を探す際は選択肢を広げ、転職や正社員登用など長期的な視点でキャリアを捉えることが大切です。
本が好きという気持ちを大切に、自分の価値観や強みに合った仕事を見つけてくださいね。

本にかかわる仕事がしたいのですが、具体的にどのような職種がありますか?