目次
- 安定志向はつまらない? メリットとデメリットを正しく理解して判断しよう!
- 知っておこう! 現代の学生の仕事観
- 安定志向の学生は増えている
- ワークライフバランスを重視する傾向にある
- 安定志向のメリット4選
- ①一つの企業で長期的なビジョンが描きやすい
- ②ライフプランを立てやすい
- ③失業や倒産のリスクが低い企業で働ける可能性が高い
- ④教育制度や福利厚生が整っている企業で働ける可能性が高い
- 安定志向は何が悪い? 考えられる4つのデメリット
- ①入社後に刺激がないように感じてしまう可能性がある
- ②変化への対応力が身に付きにくい可能性がある
- ③キャリア選択の幅が狭まる可能性がある
- ④上昇志向の人に比べて出世のチャンスが少ない可能性がある
- 安定志向の学生に向いている仕事一覧
- 安定志向の学生におすすめする企業の選び方
- 業界の将来性を確認しよう
- 職種・業務内容を確認しよう
- 福利厚生を確認しよう
- 実際に社員と話してみよう
- 「安定志向」の学生が希望をかなえるためにできる3つのこと
- ①「安定」以外の就活の軸を明確にする
- ②大手企業にこだわらず幅広く企業研究をする
- ③志望動機では「安定している」以外の理由を伝える
- 「安定志向」のメリットとデメリットを理解して後悔のないキャリア選択をしよう!
安定志向はつまらない? メリットとデメリットを正しく理解して判断しよう!
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。就活中の学生から、
「安定志向で就活を進めるのはダメでしょうか?」
「安定志向の人には、どのような仕事や企業が向いているのでしょうか?」
といった質問を受けることがあります。安定志向がつまらないかは一概に言えるものではなく、価値観によって変わります。
ただ、安定志向で就活を進めることにはメリットとデメリットの両方があるため、それらを正しく理解したうえで、企業選びや対策をしていく必要がありますよ。
この記事では、安定志向のメリット・デメリットや、安定志向の学生におすすめな企業の選び方などについて解説していきます。本記事を通じて安定志向についての理解を深め、自分にとってベストの選択肢を見極めていきましょう。
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知っておこう! 現代の学生の仕事観

「最近の若者は安定志向が強い」といった声を耳にすることもあるかと思いますが、実際のところはどうなのでしょうか。特に自分自身が安定志向である場合には、他の学生の考え方が気になることもあるかと思います。
そこでまずは、現代の学生の仕事観について見ていきましょう。
仕事に対する価値観の見つけ方については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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「仕事に対する価値観」の3つの見つけ方|面接での回答方法と例文
仕事に対する価値観を定めることは、就活をスムーズに進めることや入社後のやりがいにつながます。 この記事では、価値観を定めるメリットや見つけ方、面接で価値観を問われる理由などをキャリアアドバイザーが解説します。 就活で悩んでいる人にも参考になりますよ。
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安定志向の学生は増えている
近年、安定志向の学生は増加傾向にあります。事実、マイナビが実施した2026年卒大学生就職意識調査によると、企業を選択する場合にどのような企業が良いかという質問に対して、「安定している会社」という回答が7年連続で最多という結果が出ています。
- 第1位:安定している会社(全体の51.9%)
- 第2位:自分のやりたい仕事ができる会社(全体の27.2%)
- 第3位:給料の良い会社(全体の25.2%)
安定志向の学生が増えているのにはさまざまな要因が考えられますが、近年は変化が激しく、企業倒産やリストラのニュースを目にすることも多いことから、将来への不安の高まりによって、安定性を求める学生が増えていると考えられます。

キャリアアドバイザー
ワークライフバランスを重視する傾向にある
また、近年の学生はワークライフバランスを重視する傾向にあります。ワンキャリアが2026年卒の学生を対象に実施した就活実態調査によると、志望企業を決める際に最も重視することに関する質問では、「ワークライフバランスが確保できる」という回答が最多となっています。
- 第1位:ワークライフバランスが確保できる(全体の16.0%)
- 第2位:自分のなりたい職種であること(全体の10.1%)
- 第3位:自分の成長が期待できること(全体の9.9%)
以前の学生が考える成功は、物質的豊かさや他人からの評価に重きが置かれていました。しかし近年は、精神的豊かさや自己満足を重視し、「安定した企業でワークライフバランスを実現させること」を成功と捉える学生も増えているようです。
キャリアアドバイザーの体験談安定志向の学生は増えてきている
就職活動が長引いてしまうケースから安定志向の学生の増加を実感
私の肌感ですが、安定志向の学生はある程度増えていると思います。その理由として、就活後期に慌てて視野を広げ始める学生が目立ってきていると感じるからです。
安定志向の学生は、その環境で長く働くことを考えたり、ワークライフバランスを重視したりした結果、大手企業や事務職を志望する傾向にあります。しかし、それらの企業や業種は人気があり、内定獲得が非常に難しいです。
そのため、強いこだわりを持って大手企業や事務職だけを受け続けた結果、なかなか内定がもらえずに就職活動が長引いてしまうケースが見られます。
そしてようやく、「就活シーズンの後期になって視野を広げ始める」という学生が最近増えているように感じるため、結果として安定志向の学生が増えていることにつながっているのではないかと思いますね。
安定志向のメリット4選

就活生
近年は安定志向の学生が増えているのですね。ただ、安定志向は就活においては好ましくないですよね?

キャリアアドバイザー
そんなことはありませんよ。安定志向で就活を進めることには、いくつかのメリットがあります。
安定志向と聞くと消極的なイメージがあるかもしれませんが、安定志向で就活を進めるからこそ得られるメリットというものも存在します。ここからは、安定志向のメリットについて見ていきましょう。
①一つの企業で長期的なビジョンが描きやすい
安定志向の大きなメリットは、一つの企業で長期的なビジョンが描きやすいことです。
安定志向の人は経営基盤がしっかりした企業を選ぶ傾向にありますが、そういった企業は急な事業方針の転換が少なく、入社後に長期的なビジョンを描きやすくなります。
長期的なビジョンを描くことで、仕事に対するモチベーションが高まるだけでなく、日々の選択や行動においても一貫性のある意思決定ができるようになります。
- 5年後に商品開発の仕事に携わり、10年後にはチームリーダーを目指す
- 入社後5年間はスタッフとして現場で実務経験を積み、10年後は自分が責任者となって現場を指揮する立場になることを目指す
②ライフプランを立てやすい
ライフプランを立てやすいことも、安定志向のメリットの一つです。
収入や雇用が安定している企業で働くことで、結婚・出産・住宅購入・子の進学・老後の備えなど、人生のさまざまな段階に合わせたライフプランを立てやすくなります。
また、収入や雇用が安定していれば社会的信用が高まり、カードや住宅ローンなどの審査にも通りやすくなるため、そういった点も将来設計を立てる際の安心材料となります。
③失業や倒産のリスクが低い企業で働ける可能性が高い
安定志向のメリットとしては、失業や倒産のリスクが低い企業で働ける可能性が高いことも挙げられます。
安定志向の人は安定性を軸に企業を選ぶ傾向にあるため、就職先の候補としても財政状態が健全な企業や、歴史の長い企業が多くなります。
これらの企業は景気の変動に強く、急な人員削減や経営破綻のリスクが比較的低いため、結果として失業や倒産のリスクが低い企業で働ける可能性も高くなるのです。

キャリアアドバイザー
安定した企業は長く働いてくれる人材を求める傾向にあるため、安定志向の学生とはニーズがマッチしやすいと言えます。
④教育制度や福利厚生が整っている企業で働ける可能性が高い
経営が安定している企業ほど社員の育成に力を入れていたり、福利厚生が充実していたりする傾向が見られます。そのため、安定志向の人は教育制度や福利厚生が整っている企業で働ける可能性が高くなり、その点も安定志向のメリットの一つと言えます。
- 教育制度の例:新入社員研修、階層(職種)別研修、資格取得支援制度など
- 福利厚生の例:住宅手当、退職金(企業年金)制度、リフレッシュ休暇制度など
教育制度や福利厚生も、働くうえでは重要な要素です。教育制度や福利厚生が整っている企業は社員を大切にしている証拠とも言え、安心して働くことができます。
安定志向は何が悪い? 考えられる4つのデメリット
安定志向で就活を進めることにはさまざまなメリットがある一方で、デメリットもいくつか存在します。安定を追い求める姿勢は決して悪いことではありませんが、不利益が生じる可能性もあることはしっかりと認識しておく必要があります。
ここからは、安定志向のデメリットについて見ていきましょう。
①入社後に刺激がないように感じてしまう可能性がある
安定志向のデメリットとしては、入社後に刺激がないように感じてしまう可能性があることが挙げられます。
安定した企業は事業方針の転換が少ないこともあり、組織体制や業務内容がある程度固定されており、変化が少ない傾向にあります。そのため、仕事が単調になりやすく、人によっては刺激が少なく退屈と感じてしまうことがあるのです。

キャリアアドバイザー
また、変化が少ないと出会う人の範囲も限られてくるため、そういった点でも刺激がないと感じてしまうことがあります。
②変化への対応力が身に付きにくい可能性がある
安定志向のデメリットとしては、変化への対応力が身に付きにくい可能性があることも挙げられます。
安定した企業は業務内容がある程度固定されていることもあり、決められた業務を着実にこなすスキルは身に付くものの、柔軟性や適応力といった変化に対応するスキルは身に付きにくい傾向にあります。
特に今は変化が激しい時代ということもあり、変化に対応するスキルを鍛える機会がないと、自らの成長が止まっていると感じることもあるかもしれません。

キャリアアドバイザー
ただし、この辺りは配属先や職種によって異なるケースも多いため、そういったスキルを身に付けたいのであれば、企画部や企業開発部といった部署への異動を申し出るという方法もありますよ。
③キャリア選択の幅が狭まる可能性がある
キャリア選択の幅が狭まる可能性があることも、安定志向のデメリットです。
安定志向で企業を選ぶと、業種や職種、働き方などが限られてくる傾向があります。また、安定性を重視するあまり、自分自身の興味や適性を深く追及せずに就職先を決めてしまう可能性もあります。
そのため、安定志向で就活を進めるとキャリア選択の幅が狭まる可能性があり、将来的に自己実現の機会を逃してしまうこともあるかもしれません。
④上昇志向の人に比べて出世のチャンスが少ない可能性がある
安定志向の人は「無理なく働きたい」という考えが強く、積極的な異動や高い目標への挑戦を避ける傾向があります。一方、上昇志向の人は「より高い地位を目指したい」という考えが強く、異動や高い目標への挑戦にも積極的です。
そのため、安定志向の人は上昇志向の人に比べて出世のチャンスが少ない可能性があり、その点も安定志向のデメリットと言えます。

キャリアアドバイザー
ただし、あくまで一般的な傾向であり、「安定志向=出世できない」というわけではありません。堅実な働きぶりが評価される環境であれば、安定志向の人も出世できるチャンスは十分にありますよ。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!自分自身の市場価値を高めることが大切
安定志向を重視しすぎるとキャリアの選択肢が狭まる可能性がある
私が安定志向の学生に最も強く伝えているのは「市場価値」の話です。
現代は転職が当たり前の時代で、大企業でも安泰とは限りません。大手企業でもキャリアアップのスピードが遅い場合、数年後にベンチャー企業で働く同年代と経験値で大きな差がついてしまう可能性があります。
また、安定志向で事務職を選んだ場合、その仕事は将来的にITに代替される可能性があり、キャリアの選択肢が狭まるかもしれません。
このように、思うようにキャリアアップができなくなったり、キャリアの選択肢が狭まったりした結果、市場価値が上がりにくくなるというデメリットを伝えています。
そのため、「自身の市場価値を高めておくことが何よりの安定につながる」ということを押さえたうえで、自身の就活の方向性を見つめなおしてほしいです。
安定志向の学生に向いている仕事一覧
ここからは参考として、安定志向の学生に向いている仕事一覧を紹介します。安定した仕事は具体的にどのようなものがあるのか、そしてなぜ安定しやすいのか、ここでイメージをつかんでおきましょう。
- 公務員全般:福利厚生が充実しており、終身雇用が保障されている
- IT関連の仕事:社会のデジタル化が進んでおり、今後も需要の増加が予測されている
- インフラ系の仕事:景気の影響を受けにくく、収入や雇用も安定している
- 教育系の仕事:AI(人工知能)による代替が難しく、今後も安定した需要が見込まれている
- 介護系の仕事:高齢化の加速により、今後も需要の増加が予測されている
安定した仕事については、以下の記事でより詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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安定志向の学生におすすめする企業の選び方

一般的に大手企業と呼ばれる企業であっても、必ずしも安定しているとは限りません。ネームバリューはあるものの、経営が安定せず、働いている人たちも厳しいと感じているケースもあります。
一方、中小企業でネームバリューは小さくても、業界のなかで大きなシェアと高い技術を持ち、安定感が抜群な企業もあります。
このように、企業規模と安定性は必ずしも比例しないのが実情です。では、安定志向の学生はどういった点に着目して企業を選べば良いのでしょうか。ここからは、安定志向の学生におすすめな企業の選び方について解説します。
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業界の将来性を確認しよう
安定志向で企業を選ぶのであれば、業界自体の将来性についても確認するようにしましょう。
企業だけでなく業界全体にも将来性が見込まれれば、より安定した生活や働き方を実現しやすくなります。将来性が見込まれる業界としては、どんな時代でも社会に必要とされる業界や、成長を続けている業界などが挙げられます。
- どんな時代でも社会に必要とされる業界の例:公務員、インフラ業界、医療・介護業界など
- 成長を続けている業界の例:IT業界、半導体業界、環境・エネルギー業界など
これから伸びる業界については、以下の記事でより詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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職種・業務内容を確認しよう
安定志向で企業を選ぶ際は、職種や業務内容についても詳しく調べる必要があります。特に着目したいのが、「AIによる代替の可能性があるかどうか」という点です。
職種や業務によっては、近い将来AIに取って代わられると予測されているものもあり、せっかく就職しても違う職種や業務に回されてしまったり、最悪の場合にはリストラされてしまったりする可能性があります。
そういった事態を避けるためにも、自分の就こうとしている仕事が将来も継続して需要があるかどうか、しっかりと確認しておきましょう。
- ゼロから新しいものを創り出す仕事:企画職、クリエイターなど
- 人の気持ちや感情をくみ取る仕事:看護師、教師など
- 直感やセンスが求められる仕事:デザイナー、調理師など
福利厚生を確認しよう
安定して働きたいのであれば、福利厚生にも着目しましょう。福利厚生が整っている企業は体制がしっかりとしており、働きやすい環境が整っている可能性が高いからです。
たとえば、
- 産休・育休制度が充実している企業:長期休暇をとっても職場復帰がしやすく、全社的に働きやすい環境が整っていると考えられる
- テレワークやフレックスタイム制度などを導入している企業:柔軟な働き方がしやすく、社員のワークライフバランスを重視していると考えられる
といったように、福利厚生に着目することでその企業の方針や価値観が見えてくるため、それらも判断基準の一つとして取り入れれば、より自分に合った企業が見つかるようになりますよ。
福利厚生が良い会社の特徴や探し方については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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実際に社員と話してみよう
企業のリアルな状況を知るには、実際に働いている人に話を聞いてみることをおすすめします。
- OB・OG訪問をおこなう
- 会社見学をおこなう
- 支店訪問をおこなう(※金融業界の場合)
もちろん、「安定していますか?」とストレートに聞いたり、福利厚生や給与のことばかり質問したりするのは印象が良くありません。
それよりも、実際の働き方や、産休・育休後の復帰状況、社風などについて聞いてみて、そのなかで社員が生き生きと働いている様子がわかれば、ある程度安心できます。

キャリアアドバイザー
また、競合他社や業界の将来性、業界内での応募先企業のポジションなどについて聞くことで、企業の状況が見えてくることもありますよ。
OB・OG訪問・会社見学の流れやマナーについては、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
OB・OG訪問攻略ガイド|企業理解や選考に役立てるコツを解説
会社見学の押さえておきたいマナーと質問例|持ち物チェックリストあり
「安定志向」の学生が希望をかなえるためにできる3つのこと


就活生
自分が安定志向に当てはまる場合、希望をかなえるためには何をしていけば良いのでしょうか?

キャリアアドバイザー
できることは3つあります。順に見ていきましょう。
安定志向は決して悪いことではありませんが、単に安定性を追い求めるだけでは、なかなか自らの希望をかなえることはできません。
そこでここからは、安定志向の学生が希望をかなえるためにできることを3つ紹介します。ぜひ積極的に取り入れて、納得のいく企業への就職を目指していきましょう。
①「安定」以外の就活の軸を明確にする
自分に本当に合った企業を見極めるには、「安定」以外の要素にも着目することが重要です。
たとえ同じ業種や職種であっても、企業によって社風や働き方、職場環境などは大きく異なります。そのため、安定性のみに着目して企業を選んでしまうと、入社後に思わぬミスマッチが発生する可能性があります。
そういった事態を避けるためにも、安定以外の就活の軸も明確にしたうえで、それをもとに企業を選ぶようにしましょう。
- 仕事にやりがいを感じられるか
- 社風が自分の価値観とマッチするか
- 無理なく働き続けられる環境であるか
- 成長できる環境であるか
- 自分の長所や強みを活かせるか
就活の軸の見つけ方については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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②大手企業にこだわらず幅広く企業研究をする
安定志向の学生が希望をかなえるためには、大手企業にこだわらず幅広く企業研究をすることも重要です。
大手企業は安定企業が多い傾向にあるのは確かですが、その分応募も殺到しやすく、大手企業にこだわりすぎると一社からも内定を得られない可能性があります。
しかし、安定企業は大手企業だけとは限りません。中堅企業やBtoB企業、地域密着型の企業など、経営基盤がしっかりした安定企業は大手企業以外にも数多く存在します。
そういった「隠れた安定企業」を見つけ出すためにも、企業研究は幅広くおこなうようにしましょう。
- 企業のホームページやIR情報(投資家向け情報)から財務状況を確認する
- 就職四季報から社員の定着率を調べる
- 口コミサイトから実際に働いている人の声をチェックする
企業研究のポイントや方法については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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③志望動機では「安定している」以外の理由を伝える
志望企業から内定を獲得するには、志望動機において「安定している」以外の理由も伝えるようにしましょう。
「経営が安定しているから」「安定して働けるから」という理由だけでは、採用担当者に自分の熱意は伝わりません。それどころか、「安定している企業であればどこでも良いのでは?」といった疑いを持たれる可能性もあります。
志望動機において企業選びの段階で安定性を考慮に入れたことを伝えても問題ありませんが、内定を獲得するにはそれ以外の部分でもしっかりと自分をアピールすることが重要です。
- 業務への理解
- 入社の熱意
- 企業への貢献意欲
志望動機の書き方をあらためておさらいしたい人は、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
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OK例
私は経営状態も安定している貴社で、人々が継続して快適な暮らしができるようにITインフラを供給する仕事をしたいと思いました。
私は東日本大震災のときにはまだ子どもでしたが、金融関連のシステムエンジニアをしていた叔父がほとんど寝ずにがんばったと聞きました。お金の出し入れが滞ってしまうと、首都圏の人々の暮らしがたいへんなことになるという思いがあったそうです。そのときに、ITインフラが安定して稼働していることの大切さを知りました。
入社後はスキルアップに励みながら、貴社の一員としてITインフラの開発運営に携わっていきたいと考えています。

キャリアアドバイザー
経営状態だけではなく、業務にも強い関心を持っていることが伝わります。インフラの重要性を理解している点も良いですね。
NG例文
貴社は業界のなかでもトップクラスの大手であり、給与面でも安定している点に魅力を感じ志望しました。
また、できれば私は生涯、同じ企業で働きたいと考えています。貴社は離職率が低く、それだけ長く働ける環境があると考えました。福利厚生が良いという点も、これからの人生を考えると安心感があります。安定した環境のなかで着実に働き、貴社の資格取得制度を活用して英語関連の資格も取得できたらと思っています。

キャリアアドバイザー
安定性と自分の安心を中心に文章を構成しているため、全体的に受け身の印象があります。それよりも、入社の熱意や企業への貢献意欲を中心にアピールするようにしましょう。
「安定志向」のメリットとデメリットを理解して後悔のないキャリア選択をしよう!
安定志向は何となくネガティブなイメージがあるかもしれませんが、安定した状況を好むことは決して悪いことではありません。重要なのは周囲の意見に流されず、自らの価値観に基づいて意思決定をすることです。
今回解説した内容を参考にしながら、安定志向で就活を進めることのメリットとデメリットを正しく理解して、後悔のないキャリア選択をしていきましょう。
キャリアパーク就職エージェントは、東京証券取引所グロース市場に上場しているポート株式会社(証券コード:7047)が運営しているサービスです。

また、世代的に就職氷河期世代を親に持つ学生が多いことから、家庭の影響で安定志向が広がっているとも言われていますよ。