目次
- エントリーシートでゼミについて聞かれることは多い
- 企業がESでゼミについて聞くのはなぜ?
- ①どんなことに興味があるか知りたい
- ②取り組んだ姿勢が知りたい
- ③入社後に活かせる経験を積んだか知りたい
- ESへのゼミの書き方でアピールする4つのステップ
- ①ゼミを選んだ理由
- ②具体的にどう取り組んだか
- ③どんな学びや成長があったか
- ④ゼミでの経験を入社後にどう活かすか
- ESにゼミを書くときに絶対に注意したい5つのポイント
- ①専門用語は厳禁! 誰でもわかる言葉を使う
- ②内容は簡潔にする
- ③まだ成果が出ていなければ経過を書く
- ④企業が求める人物像を知っておく
- ⑤嘘を書かない
- ESにゼミを書くときの例文を紹介
- OK例文①
- OK例文②
- OK例文③
- NG例文①
- NG例文②
- ゼミに入っていない場合はどうすれば?
- 入っていない理由を書く
- ゼミの代わりに取り組んだことを書く
- ゼミの記載箇所での注意点は?
- ガクチカ
- 自己PR
- 志望動機
- ゼミの書き方について悩む学生からよくある質問に回答!
- ゼミの書き方のポイントを掴んで効果的にアピールしよう
エントリーシートでゼミについて聞かれることは多い
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「ESでゼミについて聞かれたら、どう書けば良いでしょうか?」
「企業との関係があまりないゼミテーマなら、ESに書かないほうが良いですよね?」
という相談をされることが増えています。エントリーシート(ES)では、ゼミでの活動を聞かれることも少なくありません。しかし、いざゼミについて書こうと思っても、どう書いたら良いか悩んでいる学生もいるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、企業がゼミについて聞く理由や記載例も交えながら、ESにゼミを書く際のポイントを解説していきます。ゼミでの活動でしっかりとアピールするためにも、この記事でポイントを押さえておきましょう。
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企業がESでゼミについて聞くのはなぜ?
就活生
キャリア
アドバイザー
自己PRや志望動機はもちろん重要な評価項目ですが、わざわざESでゼミを聞くという事は、企業側にはそれを聞く理由があるということです。具体的にどんな理由があるのか、ひとつずつ解説していきますね。
まずは企業がゼミでの経験をたずねる理由を把握しておきましょう。なぜ問われているのかがわかれば、それを意識した回答ができますよね。
①どんなことに興味があるか知りたい
日常生活でも、まだあまりよく知らない相手に対して「趣味はなんですか?」と聞くことはありますよね。そしてその答えから、相手がどんな人柄や興味を持つのか考えたりするでしょう。
ESでゼミについて聞くのは、これと同じような意味合いがあります。同じ学部学科でもゼミによって学ぶ内容はさまざまで、その中から学生が自分でどのゼミにするかを選びますよね。
その時に、どんな基準や理由でゼミやテーマを選んだのか知ることで、企業は学生の人柄や興味関心を知ろうとしているのです。
②取り組んだ姿勢が知りたい
2つ目の理由として、ゼミに取り組んだ姿勢を知りたいという企業も多いです。ゼミでの活動は、個人だけなく教授や他のゼミ生と協力しながらチームで進めることも少なくないため、実際に仕事に取り組む姿勢がイメージしやすいというのが大きな理由です。
研究テーマを選んだ理由や目的、チームの中での役割、課題解決プロセスなどのゼミに取り組む姿勢から、学生の価値観や成長を見て仕事へ取り組む姿勢をイメージします。そのうえで、企業にマッチする人材かを判断しようということですね。
③入社後に活かせる経験を積んだか知りたい
業界や職種によっては、入社時点である程度の知識がなければついていけない仕事もあります。そうした専門職を募集する企業では、ESに記載されたゼミの内容から業務との関連性を確認し、活躍の可能性を判断しようとしています。
では、専門職以外は関係ないかというとそうでもありません。ゼミは専門的な知識や技術はもちろんですが、自主性や協調性、論理的思考力、伝達力など、仕事へ活かせるさまざまなスキルを身につけられる貴重な機会です。学生がその機会から何を学んだのかを、企業は知りたいということです。
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ESへのゼミの書き方でアピールする4つのステップ
それではいよいよ、ESへのゼミの書き方を見ていきます。基本的には企業が聞く理由を理解したうえで、それに答える形でESへと記載していくと良いですね。具体的な方法としては、次の4ステップに沿って書き進めてみましょう。
①ゼミを選んだ理由
ゼミでの活動を書くには、まずゼミの簡単な概要と選んだ理由を説明しましょう。数あるゼミの中から、なぜそのゼミを選んだのかという基準や理由を説明することで、企業はあなたの興味関心を知ることができます。
キャリア
アドバイザー
中には、あまり明確な基準や理由がなくゼミを選んだ学生もいるかもしれませんが、それをそのまま伝えることはおすすめできません。自己PRや志望動機との一貫性、企業との関連性を意識しながら、ゼミを選んだ理由を整理して書いてみましょう。
②具体的にどう取り組んだか
続いては、ゼミでの活動に具体的にどう取り組んだかを書きましょう。先ほど解説したように企業は取り組んだ姿勢を知りたいので、あなたの価値観や特徴がわかる具体的なエピソードと結び付けられると良いですね。
ここでのポイントは、取り組む途中で直面した課題や困難にどう向き合ったかも伝えることです。課題解決に取り組む姿勢や課題解決能力は、業界や職種にかかわらず求められる力なので、しっかりと伝えてアピールしましょう。
キャリア
アドバイザー
とくに課題が生まれた経緯や、その課題にどう向き合ったのか、どう乗り越えてきたのかという点を意識すると、より説得力のある内容になりますよ。
③どんな学びや成長があったか
次のステップとして、ゼミでの活動からどんな学びや成長があったかを書きましょう。専門職のような特別な場合を除けば、ゼミでの活動が入社後の仕事に直結することはあまりありません。ですので、ゼミでどんな活動をしたかよりも、その活動からどんな学びや成長があったかのほうが重要になってきます。
たとえどんなに素晴らしい活動をしても、そこからの学びや成長が見えなければ企業には響かないでしょう。反対に活動自体はうまくいかなかったとしても、学びや成長があればそれは十分アピールポイントになります。
キャリア
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「協調性が身についた」「粘り強く挑戦することの重要性を学んだ」など、ゼミでの活動によってどんな学びや成長があったのかを、自信を持って書きましょう。
④ゼミでの経験を入社後にどう活かすか
最後に重要なこととして、ゼミでの経験を入社後にどう活かすかまで書くことを忘れないでください。どんなにゼミでの学びや成長があったとしても、入社後の活躍がイメージできなければ評価もされにくくなってしまいます。
このときのポイントは、入社後の目標と結びつけることです。ゼミでの経験を活かして、具体的にどういうことに取り組んでいきたいのか、どんな目標があるのかを書きましょう。
キャリア
アドバイザー
ただし、どの企業でも通用しそうだったり、その企業の実態に合わないような目標では逆効果になる場合もあるので注意してください。しっかりと企業分析をして、その企業だからこそ実現できる目標と結びつけるようにしましょう。
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文系ではゼミ、理系では研究室という呼び名が一般的ですが、文系も理系もその研究成果が入社する企業の内容と直結する、またはリンクするというのは非常に稀な事例でしょう。
ゼミには少なくとも数人、多ければ数十人の学生が属しており、それ自体が小さな組織(コミュニティ)です。リーダーを務める人や的確なアドバイスができる人、下準備をしっかりして何事も真面目に取り組む人、さまざまな人が集まっていることでしょう。
そのような集団の中で自分がどのような役割であったか、コミュニティにどんな影響を与え貢献してきたか、自分の強みや特技などを踏まえたうえで、第三者に説明し納得させなければなりません。
ゼミ活動は、企業での活動の疑似体験とも言える場です。入社後の活躍イメージが面接官に伝わるようなアピールの仕方をしましょう。
ESにゼミを書くときに絶対に注意したい5つのポイント
ESにゼミについて書くにあたっては、注意したいポイントも知っておきましょう。注意点を把握できていないと、せっかくのアピールもマイナスイメージになり、評価を下げてしまう可能性もあります。
中でも絶対に注意したい5つのポイントを紹介しますので、これだけはしっかりと覚えてくださいね。
①専門用語は厳禁! 誰でもわかる言葉を使う
ESの基本は、相手が読んでわかりやすい内容にすることです。どれだけ良い内容でも、相手に伝わらなければ意味がありません。専門用語はわかりやすく言い換え、知識がない人でも理解できる内容にしましょう。
イメージとしては、「中学生の自分」に伝えるような内容を心掛けると良いですよ。これはゼミだけでなく、自己PRや志望動機などESすべてに言えることですが、とくにゼミの場合は専門用語を使ってしまいがちなので注意しておきましょう。
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ゼミと業務内容に関連性がある場合でも、専門用語は避けたほうが良いですね。一般的に、ESを見るのは人事や若手の社員が中心です。いくら業務内容と関連していても、あまりに専門的な内容では理解してもらえない可能性もあります。
②内容は簡潔にする
熱心にゼミに取り組んでいる学生ほど、あれもこれも書きたいという気持ちになるかもしれません。持っているものをすべて出してアピールしたい気持ちはわかりますが、それではかえって大事な部分が伝わらなくなってしまうので注意しましょう。
企業側は毎日多くのESを見ているので、情報量だけ多くて要点がわかりづらいESでは、アピールするどころかマイナスイメージになってしまう可能性もあります。読む相手のことを考え、一番伝えたいことを簡潔にまとめて書きましょう。
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実際の仕事でも、顧客や上司へ説明する機会は非常に多くあります。専門的なことをわかりやすく簡潔に伝えられるというのは、それだけ重要なスキルのアピールにもなりますよ。
PREP法を意識してみよう
相手にわかりやすく伝える手法としては、PREP法というフレームワークがあります。はじめに結論を伝えてから、その理由を説明し、理由に説得力を持たせる事例やデータを提示したうえで、最後にもう一度結論を述べる構成です。
ゼミだけでなく、自己PRや志望動機など、あらゆる項目で使えるフレームワークなのでぜひ覚えておきましょう。
③まだ成果が出ていなければ経過を書く
ゼミでの活動は卒業間近まで続くことも多く、ESを作成する時点ではまだ活動の成果が出ていないこともあるでしょう。ですがここまで何度も解説したように、企業が知りたいのはゼミでの成果ではなく、どう取り組んで何を学んだかという点です。
まだ成果が出ていないからといって不利になることはあまりありません。正直に活動中・研究中であること、そしてそこまでにどんな取り組みをして、何を学んだかを書くようにしましょう。
④企業が求める人物像を知っておく
ESにゼミを書くときには、企業が求める人物像に合わせた内容にするのも重要です。求める人物像を知らないと、どんなにゼミに取り組む姿勢や学んだことをアピールしても企業に響かない可能性もあります。
たとえば、挑戦心や積極性のある学生を求めているベンチャー企業に対して、「計画的にゼミ活動を進めてきた堅実さ」をアピールしても、あまり興味は持たれないでしょう。そうならないためにも、企業研究などを繰り返して求める人物像を知っておく必要があります。
企業研究の詳しいやり方については、こちらの記事も参考にしてください。
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企業の求人票や採用ホームページなどを見てみると、求める人物像が明記されていることがあります。たとえば、コミュニケーション能力がある人だったり、困難なことに挑戦できる人などが書いてあるでしょう。
ただこれだと少しぼんやりしていますよね。そこでおすすめの方法は、先輩社員の紹介ページからのリサーチ。先輩社員の紹介がされていれば、そこに複数人の若手人材が登場しているので、よく読み込んで共通点を探してみましょう。
ホームページで紹介するほどの人材ということは、人事部門から、あるいは所属先の上長からみて結果を残している人物ということです。つまりそういった特性(コンピテンシー)がその社内では評価されるということですね。
共通点が見つかれば、新入社員もしくは学生に落とし込んで、自分との共通点を探してみることです。ゼミの中で発揮できている強みが、求める人物像に合致していれば、活躍できる可能性は高まりそうですね。
⑤嘘を書かない
ゼミでの活動に自信がないからと、エピソードや成果を誇張しすぎたり、嘘を書くことは絶対に避けましょう。なかには、実際の活動よりも少し誇張させている学生がいるのも事実ですが、架空のエピソードを作ったり、数字を不自然に盛ることはおすすめしません。
毎年多くのESを見ている採用担当からすると、嘘をついてるESには違和感を感じることも少なくありません。気に入られようとした回答なのに、嘘だと見抜かれてしまっては逆に悪い印象を与えてしまいます。
就活で嘘をつくデメリットやリスクについてはこちらの記事でも解説していますので、一度目を通しておきましょう。
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ESにゼミを書くときの例文を紹介
これまでの解説を踏まえて、ここからはESにゼミを書くときの例文を紹介していきます。OK例文だけでなくNG例文も紹介しますので、ESを書くときの参考にしてみてください。
OK例文①
私はゼミで、観光客による地方への経済効果を研究しています。私自身が地方出身ということもあり、地域活性に興味があったためこの研究に取り組みました。
具体的な活動としては、○○市役所と協働して観光客の導線となっている○○駅前商店街の活性化提案をおこないました。さまざまな年齢や立場の方々が商店街にいる中で、よりわかりやすく納得しやすい提案を心掛けた結果、観光施策のひとつとして商店街の方々にご協力いただけるようになりました。
私はこの経験によって「相手に合わせて、わかりやすく伝える力」が身についたと感じています。貴社に入社後は、営業職としてこの力を活かしていきたいと思います。
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文量、構成ともにうまくまとまっていて、とてもわかりやすい内容になっていますね。
面接以降ではこのESの内容をもとに、「どんな提案をしたのか」「具体的にどんな工夫をしたのか」「入社後にどんな場面で活かしていきたいのか」などを深堀りしたくなるので、ESには書かなくてもそこまでしっかり考えておくと良いでしょう。
OK例文②
私はゼミで、消費者の購買行動について学んでいます。この研究に取り組んだ理由は、近所のスーパーで似ているのに売れている商品と売れていない商品があり、その違いを研究したいと考えたからです。
ゼミでは座学だけでなく、企業様と連携しての売り場提案や商品企画もしています。中でも力を入れたのが、「株式会社○○様への定番ドレッシング売上拡大の提案」です。私たちのチームでは、消費者が店頭で選ぶ際に味や価格以外で選ぶ基準がないことが課題だと考え、「このドレッシングはサラダ以外にも使える」とアレンジメニューを記載した店頭POPを提案しました。この案は実際に採用いただき、店舗でのテスト施策では前月比40%増の結果を残すことができました。
ゼミでの経験から学んだ「相手の立場で物事を考える力」を活かして、貴社ではお客様の立場で企画提案ができる人材として活躍していきたいと思います。
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この例文は構成や具体的なエピソードもしっかりしていて、ゼミから学んだことがとてもわかりやすくなっていますね。ゼミを選んだ理由や学んだこと、それをどう活かすかまで書かれているのは好印象です。
その分だけ文量も多いため、ESに書く際には記載スペースや制限文字数に合わせて、伝える情報を取捨選択すると良いでしょう。
OK例文③
私はゼミで映像制作について学んでいます。もともと独学で映像制作をしていたのですが、より専門的に学びたいとこのゼミに入りました。ゼミでは技術を学ぶだけでなく、チームを組んで外部コンテスト向けの映像制作にも取り組んでいます。チームを組んだ当初は、メンバーそれぞれの好みの違いから何度も意見が衝突し、締め切りが危うくなるほど制作が進みませんでした。
そこで、個人の好みはいったん置いておき、どんな映像にするべきか、どんな方向性で進めるべきかを全員で話し合って決めました。基準が決まったことで、途中で意見が衝突しても基準に近い方という明確な判断基準ができ、制作スピードが向上しました。無事にコンテスト締め切りにも間に合い、奨励賞を受賞しました。
この経験によって、「チームをまとめ期限内に物事を達成する力」が身についたと感じています。この力を活かして、将来的には貴社で海外プロジェクトへ挑戦していきたいと考えています。
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この例文からは、ゼミでの活動内容だけでなくリーダーシップや達成意欲、スケジュール管理力の高さも感じられますね。チームをまとめる力や期限内に達成する力は、どの仕事でも求められる重要なスキルです。ゼミでの活動と志望企業の関係性があまりなくても、アピールできるという良い見本になりますね。
NG例文①
私はゼミで著作権法について学んでいます。このゼミを選んだ理由は、音楽が好きで音楽の権利を保護する仕組みを学びたかったからです。
ゼミでは、週毎に決められたテーマに対して各自が研究結果を発表しています。各発表に、担当教授と先輩たちの投票で得点が付けられ、年間での総得点をゼミ生内で競っています。私の総得点は、前期終了時点ではゼミ生15名中12位でしたが、なぜ自分の発表が評価されなかったのかを教授や先輩にうかがい一つずつ問題点を克服していくことで、最終的には総得点で年間1位になることができました。
具体的なエピソードとして直面した課題や乗り越えた方法も書かれていて、人柄が感じられる内容になっています。ただ、いくら魅力的な活動をしても、ゼミを通してなにを学んだのか、それをどう企業で活かしていきたいのかが書かれていないので、そこが残念な点です。
また面接では、具体的にどんな問題点を克服していったのかを聞かれる可能性もあるので、そこもしっかり答えられるようにしておくと良いですね。
NG例文②
私はゼミで中国のビジネス環境について学んでいます。このゼミを選んだ理由は、IT業界をはじめ世界市場で中国企業のシェアが拡大しているため、これから社会に出るにあたって役立つと感じたからです。
ゼミの担当教授はとても厳しく、正当な理由がない欠席を一度でもすると単位が取得できなくなってしまいます。同期の大半が脱落していく中、私はサークルやアルバイトと並行しながらもゼミには無欠席で参加し、3年時は高評価で単位を取得することができました。
私はこの経験から、「継続する力」が身につきました。貴社のメイン事業である事業コンサルティングは一見とても華やかですが、その裏には調査や資料作成などの地道な業務が数多くあると思います。身につけた継続する力を活かして、活躍していきたいと考えています。
企業研究がしっかりできていて、ゼミでなにを学んでそれをどう活かすかはしっかり書けています。ただ、その裏付けとなるエピソードが適切ではありません。学生の本分は学業なので、「ゼミに無欠席で参加したから、継続力がある」では、当たり前のことをやったとしか思われないでしょう。
継続力をアピールしたいのであればエピソードを変えるか、エピソードを活かすのであれば、なぜ無欠席を続けられたのかといった点から別の学びが見つかるかもしれませんよ。
ゼミに入っていない場合はどうすれば?
就活生
ゼミに入っていないんですが、その場合は就活で不利になりますか?
キャリア
アドバイザー
心配する気持ちはわかりますが、ゼミに入っていないという理由で不利になることはありませんので安心してください。
就活生
そうなんですね、良かったです。でも、ゼミについて聞かれた場合はどうすれば良いでしょうか?
ここではゼミに入っていない場合の対処法をご紹介します。あらかじめ企業が納得できる答えを考えておきましょう。
入っていない理由を書く
ゼミに入っていないからといって空欄にしたり、「入っていません」とだけ書くのは止めましょう。意欲が低いと思われてしまう可能性もあります。
まず、ゼミに入っていない理由を書きましょう。ここでの注意点は、「必修ではなかったため」「興味がなかったため」などのネガティブな理由は避け、「長期インターンに参加するため」「留学するため」など、ポジティブで企業が納得できるような理由にすることです。
ゼミの代わりに取り組んだことを書く
先ほども解説しましたが、企業が知りたいのはゼミでの活動ではなく、大学生活で「どんな取り組みをして、なにを学んできたか」ということ。それがわかりやすいのがゼミでの活動なので、聞いているというわけです。
つまり、それがわかればゼミの活動以外でも構いません。ゼミの代わりに、どんな取り組みをしたかを書きましょう。
- サークル
- 部活
- アルバイト
- 長期インターン
- ボランティア
- 留学
- 資格取得
- 趣味
ゼミに入っていない場合の例文を紹介しますので、こちらを参考に実際に書く内容をイメージしてみましょう。
ゼミに入っていない場合の例文
私は、大学1年時に参加したボランティア経験から途上国の支援に興味を持ち、海外での長期インターンに参加していました。インターン期間とゼミの募集期間が重なっていたため、インターンを優先しゼミには入りませんでした。
インターンでは、貧困層向けに少額融資をおこなう現地企業で、現地調査や資料作成のアシスタントをさせていただきました。最初は、文化や価値観が違う方々とのやりとりで苦労することもありましたが、違って当たり前と意識を変えてからは、自然と相手の立場で物事を考えられるようになり、プロジェクトをうまく進められるようになりました。この経験を活かして、貴社でも途上国支援に携わっていきたいと考えています。
選考の通過率を上げたい人は、自己PR作成ツールを活用しましょう
この例文は、ゼミに入らなかった理由や代わりに取り組んだことだけでなく、その取り組みで直面した課題や学んだこと、それを企業でどう活かすかまでしっかりと記載できていますね。どの取り組みを記載するにしろ、このポイントを押さえておくと説得力のある内容になるので意識してみましょう。
就活に出遅れていると思ったら、診断で自分の立ち位置を確認しよう!
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ゼミの記載箇所での注意点は?
就活生
ゼミの書き方はわかりましたが、いざESに書こうとしたらゼミの記載箇所が小さくてアピールできないです。
キャリア
アドバイザー
企業によっては、ゼミの記載箇所が無かったり小さいESもありますね。その場合は、他の項目でゼミでの活動をアピールしても構いませんよ。
ESには自己PRや志望動機など、さまざまな項目があります。ここまでゼミの書き方について解説してきましたが、何もゼミ欄に書かないといけないわけではありません。
この学生のように、「ゼミを頑張ったのに、ゼミの記載箇所が小さくてアピールできない」というような場合は、他の項目にゼミを書いてアピールしましょう。ただし、記載箇所によっての注意点もあるので併せて解説していきますね。
ガクチカ
まず、記載箇所として考えられるのはガクチカです。ガクチカの具体的な内容としてゼミについて書く学生は少なくありません。その分ESを見る企業にとっては、ゼミについてのガクチカはありふれた題材というのをまず知っておきましょう。
基本的な書き方は、この記事で解説したことを意識すれば大丈夫です。あとは、ゼミを題材にする学生が多い中でどう差別化をするか。たとえば、具体的な活動の難易度が高かったり、珍しい活動に取り組んだ場合はそれだけでも差別化になります。
それ以外の方法としては、取り組んだ活動でどんな困難があって、どう乗り越えたか、どんな学びがあったかを丁寧に書くことです。活動自体はありふれていても、経過や学びは人それぞれで違います。取り組んだ活動自体ではなく、自分がどうしたのかという点にフォーカスを当ててアピールしましょう。
ゼミなどの学業をガクチカでアピールしたい人にはこちらの記事もおすすめです。
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ガクチカについては、こちらの記事でも紹介しているので参考にしてくださいね。
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自己PR
自己PRは、ESの中でも特に重要で必ず読まれる箇所です。スペースも大きいため、ゼミで取り組んだこと、ゼミでの経験から学んだことなどをしっかりアピールできます。
自己PRも基本的な書き方はガクチカと同様ですが、ポイントとなるのは自分がアピールしたい長所や強み、スキルと、ゼミでの経験をしっかりと紐づけることです。自己PRの最初にアピールしたいことを書き、その後に裏付けになるゼミでの具体的な活動を書きましょう。
自己PRでアピールする方法はこちらの記事でも紹介しているので、併せて確認しておきましょう。
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ゼミも含めた学業経験を自己PRで伝える際はこちらの記事も参考にすると良いでしょう。
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志望動機
志望動機は企業が必ず目を通す箇所ですが、それだけにありきたりな内容では印象に残りません。説得力のある志望動機にするには、それを裏付ける自分だけの経験が必要です。ゼミでの活動は、自分だけの経験として志望動機の裏付けに大きく役立ちます。
ゼミで学んだことを具体的に、そして入社後にどう活かしていくかを志望企業としっかりつなげて書きましょう。そのためには、志望企業の業界や特徴、仕事内容などを考慮して、それらに応じたふさわしい書き方をしていく必要があります。
志望動機の基本的な書き方のコツはこちらの記事でも紹介しているので、こちらも読んでおいてくださいね。
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たとえば理系の場合は早ければ3年時からゼミや研究室に所属し、1日の大半をそこで過ごすため、ゼミではあなた自身を語るエピソードも多いかと思います。そんなときは、上で挙げた質問以外でもゼミでの活動を記載することができますよ。
たとえば「尊敬する人」を問われた際。このときにゼミの教授を挙げ、なかなか成果の出ない実験にも試行錯誤する姿に感銘を受け、自分の取り組み態度に変化があったというストーリーがあるかもしれません。このエピソードそのものでもゼミを扱うことができますし、これは柔軟に人の良いところを取り入れられる「強み」である可能性も考えられますね。
また「失敗談」でもゼミ活動をアピールできます。誤ってデータを全消去してしまった、遅刻してしまったなど、思い返せばゼミでさまざまなことがあったことでしょう。切り口は違えど、あなたの人物像をあらわすエピソードを選択し、最後はプラス要素で締めくくるアピールができたら良いですね。
学生らしく、噓偽りなくゼミ活動をアピールしよう
ESには記載できることに限りがありますから、面接の場では、具体的なエピソードをもとに、自分の言葉で語れるように準備することが大切です。友人や先輩などから、それぞれの質問に対しこれを書いた方がいい、というような話を聞き、逆に何を盛り込むべきか混乱してしまっている人もいることでしょう。しかし大切なことは学生らしく、大学の活動の中で経験したこと得たもの、偽りなくアピールしていくこと。なぜ企業側がそれを知りたいのか、そう考えて文面を練ると、あなたの魅力がもっと伝わりますよ。
ゼミの書き方について悩む学生からよくある質問に回答!
ゼミの内容をどのようにESに盛り込めばいいのかわからない学生や、記載する際の注意点を知りたい学生もいるでしょう。そういった学生からよくある質問にキャリアアドバイザーが回答します。
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ESにゼミについて書く際は何を盛り込めばいいですか?
ESにゼミについて書く際は、まず動機とゼミの内容を簡潔に書き、採用担当者にゼミの全体像をイメージしてもらいます。次に具体的に自分がどのように取り組んだのかを伝えるようにしましょう。個人で頑張ったことや教授や他のゼミ生と協力しておこなったことなど、自分のパーソナリティーが伝わることを意識すると良いですね。まとめは、ゼミをとおして得られたことや入社後活かせることを書くことができれば、アピール度を高めることができますよ。
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ゼミをESに書く際の注意点はありますか?
ゼミの内容をESに書く際は専門用語や難しい言葉は分かりやすい言葉に置き換えて書くようにしましょう。採用担当者に専門知識がない場合、飛ばし読みされる可能性が高くなってしまうので、せっかく書いたのにもったいないですよ。どうしても使いたい場合は、前後の文脈で理解できるように工夫することをおすすめします。
またゼミの内容が業務と関連が薄い場合は、自身の役割やマインド、他者とのかかわりなどに重きを置いて書くことで個性をアピールできますよ。
ゼミの書き方のポイントを掴んで効果的にアピールしよう
ESにゼミを書くときは、活動や成果の説明ではなく、自分がどのように考えて行動したのか、そこからなにを学んだのかを具体的に伝えることが重要です。
この記事で紹介したことを参考にしながら、どのような状況で、どのような困難があり、それをどう乗り越えたのかという点まで意識して伝えるようにしましょう。書き方のポイントや注意点を押さえることで、効果的なアピールができるようになりますよ。
ESの自己PRや志望動機がしっかり書けていれば、ゼミについては力を入れなくても大丈夫ですよね?