就活で嘘はメリットなし! 嘘のリスクと境界線を徹底解説

この記事のアドバイザー

目次

  1. 就活での嘘はメリットがない! 嘘に悩まされる就活生のリアル
  2. 就活生が気付けていない嘘が招く4つのリスク
  3. ①最大のリスク! 自分に対する嘘へのストレス
  4. ②良かれと思った嘘が選考に悪影響を与える
  5. ③内定取り消しの可能性
  6. ④過去には入社後の早期退職も
  7. 企業に嘘がバレる4つの要因とは
  8. ①嘘は深掘りに対応できない
  9. ②適性診断との乖離が生まれる
  10. ③ESや履歴書との整合性がない
  11. ④資格など書類の提出でばれる
  12. どこまでが嘘? 知っておきたい「嘘」と「嘘ではない」の境界線
  13. 「0→1」は絶対にNG
  14. 点数・順位などの定量的な嘘は絶対NG
  15. 自分の能力や性格を偽るのはNG
  16. 嘘のエピソードは不要! 企業が求める4つの要素を伝えよう!
  17. 自己分析・他己分析ができているか
  18. 「伝わる」・「伝える」コミュニケーション能力
  19. 業界・企業への理解の深さ
  20. 企業が求める人物像か
  21. 優秀な学生である前に誠実な人間であるか
  22. 就活では「過去の実績」ではなく「現在の行動力」で勝負しよう

就活での嘘はメリットがない! 嘘に悩まされる就活生のリアル

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

「学生時代のエピソードなどは、少しくらい嘘をついても良いですか?」
「就活で嘘をついてしまったのですが、選考に影響はあるのでしょうか?」

毎年、就活生からこのような質問をされることがあります。確かに企業から評価を受けるために嘘をつきたくなる心理はよくわかります。

しかし、実は就活での嘘がプラスに働くことは非常に少なく、逆に多くのリスクが存在します。選考中や選考後に嘘がバレてしまったことでさまざまな問題が起き、就活生から相談を受けることも決して少なくありません。

とはいえ「嘘をつかないと評価してもらえそうにない」「嘘は本当にバレるのか?」と不安や疑問を感じる就活生も多いのではないでしょうか。

この記事では、嘘によって起こりうるリスクや企業が嘘を見抜ける要因について解説していきます。加えて「嘘」と「嘘ではない」の境界線についてや、そもそも嘘が必要でない理由についてもお話をしていきますのでぜひ参考にしてくださいね。

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就活生が気付けていない嘘が招く4つのリスク

嘘が招く4つのリスク

確かに嘘をつくことで一時的にエピソードに自信が持てたり、周りと差をつけたりできそうな気がしますよね。

企業側が嘘だとわかっていてそのエピソードを評価するとは思えませんし、嘘のエピソードをありありと自信を持って話せるかどうかは別の話になります。まずは、実は就活生があまり気づけていない主な4つのリスクについてお話ししていきますね。

①最大のリスク! 自分に対する嘘へのストレス

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就活生

明日は最終面接。一次面接でついてしまった嘘がばれてしまったら、すべて台無しだ……。

嘘も方便という言葉もありますが、基本的には嘘をつくことを肯定できる場面は少ないはずです。誰しも一度は嘘をついてしまったあと「もし、嘘がバレてしまったらどうしよう」「嘘をつかなければ良かった」という不安や後悔に襲われてしまった経験があるのではないでしょうか

ただでさえ就活はストレスに悩まされる人が多いです。自分を偽ることを数ヶ月間し続けることは相当なストレスにつながりかねません。ストレスにより、就活の準備や選考のパフォーマンスに影響しますので最大のリスクと言えるでしょう。

②良かれと思った嘘が選考に悪影響を与える

就活の選考では良かれと思ってついた嘘が、選考結果を悪い方向へ導いてしまうリスクも大いにあります。

たとえば、普通のバイトだったのにバイトリーダーをやっていたと嘘をつき、深掘りをされると具体的なエピソードに困り嘘が露呈するケースです。

仮に嘘とは思われなくても、深みや中身のある回答ができないことで結果的にはマイナス評価になってしまいます

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キャリアアドバイザー

ESや面接は、学生時代の「実績」や「凄さ」を比較する場ではありません。「リーダー側>フォロワー側 = 優秀な学生」ではなく、本質的には企業が求める人材がどちらかによって評価は変わってきますよ。

③内定取り消しの可能性

嘘の内容にもよりますが、内定獲得後に嘘がばれた場合は内定取り消しとなるリスクがあります。基本的には内定契約を交わしたあとに企業から内定を取り消すことはできません。

しかし、嘘は内定を取り消す正当な理由に該当するため、例外的に内定取り消しになる可能性があることは理解しておきましょう

また、内々定の段階だとあくまで口頭での約束であり、企業は簡単に内定の取り消しができます。内定後に早い段階で嘘がばれると、即座に内定取り消しの対象になってしまいます。

④過去には入社後の早期退職も

企業に入社して働き始めたからといって、嘘をついたリスクがゼロになるわけではありません。具体的には2つのケースが存在します。

入社後に考えられる嘘をついたリスク
  1. 就職後に嘘が露見して解雇や会社に居づらくなり早期退職となるケース
  2. 嘘の能力で入社してしまったがためにその企業で力が発揮できずに退職してしまうケース

就業後嘘が露見すると、嘘の程度や企業によって異なりますが、少なくとも何らかの処罰を受けます。また、社内で嘘をついていたことが広まってしまい、居づらくなることで退職をする場合もあります。

また、たとえば入社先では社内公用語が英語のためTOICEの点数で嘘をついてしまい、入社後のコミュニケーションが上手くいかずに退職するといったことが考えられます

どちらのケースにせよ仮に退職となれば、その後も過酷な現実が待ち受けることになります。新卒で特に理由のない早期退職はキャリアに傷をつけることもあり、その後の転職にも大きく影響が出てしまうためです。

多大な時間をかけてきた就活の時間が水の泡になるだけでなく、人生を大きく転落させることになりかねないことを忘れないでください

塩田 健斗

キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる

どのような「嘘」だったのかまずは冷静に考えよう

ここまで読んで、「選考中に嘘をついてしまった」と不安になっている学生もいるかもしれません。まずは落ち着いてどのような嘘だったのか考えてください。たとえば、

「『サークルでリーダーシップを発揮した』と述べたけれど、メンバーは3人だったのでリーダーシップとは言えないかもしれない」

この場合はどうでしょうか。この場合は、学生の中に「リーダーシップ=何100人ものメンバーを率いる」という固定概念があるため嘘をついたのではないかと不安になってしまっています。しかし、定性情報は定義が曖昧です。企業は少人数を率いる力がある人のほうがふさわしいと思っている場合もあり、嘘をついているとは一概には言えません。定性情報の嘘や誇張については過度に気にせずに安心してくださいね。

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企業に嘘がバレる4つの要因とは

企業に嘘がばれる4つの要因
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就活生

いくら嘘をつくリスクが高くても、ばれなきゃ問題ないですよね。

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キャリアアドバイザー

そもそも、ばれないケースが少ないです。多くの採用担当は就活生の嘘をすぐに見破っていますよ。

ここまでの解説で、嘘によるリスクが高いことは理解できたでしょう。とはいえ「ばれなければ嘘をついても問題ない」「そもそも企業側は嘘だとわかる手段はあるのか?」と思う人もいるはずです。

しかし、私も多くの採用担当者と話をしてきましたが就活生のほとんどの嘘は企業側に見破られていると思った方が良いです。では、どのようにして企業は就活生の嘘に気づいているのか解説を進めていきますね。

①嘘は深掘りに対応できない

採用担当者は就活生を見極めるために、面接では内容に対して深掘りをしていきます。その際に、自分が経験していないことや偽っていることを深掘りされると嘘が露呈してしまい企業側に嘘を気付かれるケースは多いです。

また、嘘とまでは感じなくとも内容のリアリティや深さが見られないことから、自分の言葉で語れる学生と比較すると魅力には映りません。

深掘りが繰り返されるほど、その場で内容に肉付けをしなければならないため、想像するだけでその場が苦しくなるのは明白ですね

②適性診断との乖離が生まれる

多くの企業が選考に適性診断を採用していますよね。適性診断は、企業の風土に合う人材かどうかであったり応募の業種への向き不向きを判断するために使われます。面接での仕草や発言内容と、適性検査における性格検査の結果を照らし合わせながら選考されていることを自覚しておきましょう。

企業によって種類は異なりますが、適性診断は緻密な設計がされています。良かれと思って回答を偽ることで実際に面接で映るキャラクターとのギャップが生じてしまいます。人物像があまりにもかけ離れている場合は、どちらか一方、あるいは両方が嘘と判断される可能性があります。

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キャリアアドバイザー

就活生の嘘は、特に性格検査の結果からばれるケースが多いです。正直な解答を心掛けてくださいね。

適性検査に関してはこちらの記事を読んでおくと良いでしょう。

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③ESや履歴書との整合性がない

面接では事前に履歴書やエントリーシート(ES)を提出するケースが多いため、その内容と違うことを面接で答えてしまうと嘘だと分かってしまいます。

たとえば、趣味に読書と記載をしておきながら「影響を受けた書籍を3つ理由を含めて答えてください」と問われた際にしどろもどろになってしまうケースはよくあります。

ESや履歴書をベースに面接の質問がされることが多く、深掘りをされてもスラスラと回答ができる内容を記載しなければ嘘だとばれてしまいます

④資格など書類の提出でばれる

ESや履歴書では資格をアピールできることもあるため、嘘をついてしまいたくなる人も多いのではないでしょうか。持っていない資格を保有していると偽ったり、本来より高い級数や点数を提示したりする人もいますが、これらは絶対にNGです。

資格については本当に取得しているかを判断するために、多くの企業が証明書の提出を求めます。仮に証明書を紛失したと伝えても、ほとんどは証明書の再発行が可能なため、再発行した証明書の提出が求められる可能性が高いです

証明書の確認有無は企業によって異なりますが、仮に確認されなくても就職後の仕事の出来から、嘘がばれる可能性が高いことも忘れないでください。

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どこまでが嘘? 知っておきたい「嘘」と「嘘ではない」の境界線

嘘の境界線
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就活生

嘘が良くないことはわかったけど、そもそもどこまでが嘘なんだろう? 少しくらい盛った話はみんなしているのでは?

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キャリアアドバイザー

「嘘」と「嘘ではない」の境界線は難しいですよね。判断するためのヒントをお伝えします。

嘘が良くないことはわかったものの、どこまでが嘘かわからないと感じているひともいることでしょう。ここからは、気になる「嘘」と「嘘ではない」の境界線について具体例を踏まえて話をしていきます。

「0→1」は絶対にNG

就活を進めていくうちに学生時代に誇れるエピソードや実績がないと、周りとの劣等感を感じてしまうがあると思います。しかし、まったくやってきていないことをでっち上げて話をすることは絶対にNGです

例文

・もらっていない有名企業の内定や複数社からの内定を獲得していることにする

・英会話に通っていただけなのに留学経験があることにする

 一方で、「1→◯」のようにやってきたことを「わかりやすい表現」や「キャッチーな表現」で話すことは企業側も嘘ではないと捉えてくれるでしょう。

例文

・資格を取るために多いときは1日4時間以上勉強していたことを、基本的には毎日4時間以上勉強していたと話す

・肩書きはなかったが学生バイトの中心的存在だったので、バイトリーダーをやっていたと話す

OK例は少し盛っていたり脚色していたりするものの、すべてが嘘ではなくリーダー的存在であったことや資格が取れたことには変わりはないため嘘ではないと言えるでしょう。

加藤 大智

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わかりやすい表現やキャッチーな表現で話せる人材は評価されることも

このように、話を少し脚色することによって相手にわかりやすく情報を伝えられる力はむしろ評価されることもあります。

身近な例で考えると、買い物をしていて自信がなさそうに商品を提案してくる人と、納得できる理由を提示して提案してくる人では、どちらの人から商品を買いたいと思うでしょうか。大半の人は後者と答えますよね。

「相手を動かす」能力は評価されやすい

会社勤めをしていても同様です。入社をすると、自分の意見を通したり他者を説得したりする機会が増えます。そのときに、自分の考えに自信がないまま話をするのではなく相手が「すごい」「なるほど」と思うような話の展開ができることは、会社の売り上げに貢献するために非常に大切なスキルとなってきます。

心理学のような側面もありますが、ビジネスの基本は相手を動かすことです。売れる営業職と言われる人は自然とこのスキルを身に付いています。勉強をして後天的に身に付く能力ですが、学生時代からこのことができる人に対して、企業は一目置く可能性が高いでしょう。

点数・順位などの定量的な嘘は絶対NG

調べたら分かってしまうような定量的な数字の嘘はNGとなります。

先ほどもお伝えした通り、資格に関しては企業から書類提出を求められるケースが多いため嘘だとばれやすいです。また、部活動やコンテストの成績などは数字で表されるため調べれば嘘がばれてしまいます。もちろん調べられない可能性もありますが、ばれたときは完全な嘘として扱われてしまいます。

例文

・本当は予選落ちだったが、インターハイで5位に入賞したことにする
・TOICEの点数を本当は630点だが、800点と履歴書に記載する

逆に、定量的な実績などではなく、定性的なエピソードの真偽は企業側で確認はできないため嘘かどうかの判断はできません。キャラクターや立ち振る舞いとのギャップには注意をしながら、定性的なエピソードは少し盛って話しても問題ないでしょう。

例文

バイトの店長から「〇〇さんは学生バイトの中で一番頼りにしている」と評価してもらっている。

⇒バイトの店長から「〇〇さんはこれまで採用した学生バイトの中で一番頼りにしている」と評価してもらっている。

このような内容は、バイトの店長と本人の間でおこなわれたやりとりなので真偽の確認はできません。また、仮にそれが嘘であっても企業にとって重要なことではないはずです。

そのため、限度はありますが定性的な部分を少し盛ったりして話すことは問題ないと言っていいでしょう。

塩田 健斗

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定量情報の偽った場合は早めに訂正しよう

先ほど、定性情報については一概に嘘とは言えないとお伝えしました。しかし、資格などの定量情報を偽った場合には、その後の選考や入社後に大きく影響を及ぼすリスクがあります。取り返しがつかなくなる前に1人で抱え込まずに信頼できる周囲に相談をして、早めに企業に伝えることもひとつの手でしょう。

中途採用と異なり新卒採用では企業は学生のポテンシャルを見ています。もちろん選考が取り消しになる可能性はありますが、そのことを恐れるよりもやってしまったことをカバーできるくらい、その他の要素で挽回できるエピソードを提示できるように心がけたほうが好印象に働くケースもあるでしょう。

自分の能力や性格を偽るのはNG

企業が求める人物になりきろうとするあまり、自分の能力や性格を偽ったりすることは嘘になります。

これは先ほどもお伝えした通り、採用担当者から深掘りをされたり、キャラクターとの不一致から嘘と判断されてしまうからです

例文

・フォロワー側の人間だが、リーダーシップを発揮していたエピソードを話す

・自己PRにて、自信がないのに物事を論理的に考える力があると話す

選考では正直な人間かどうかを確認するために、採用担当者がわざと答えづらい質問をしてくるケースもあります。そこで、虚勢を張って嘘をついてしまうことは評価を下げてしまうため気をつけましょう。

酒井 栞里

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「御社が第一志望だ」と伝えることは嘘とは言えない

学生からよく受ける質問の1つに「特に最終面接において、その企業が第一志望かどうかを正直に答えるべきか」というものがあります。基本的には第一志望ですと答えましょう、というアドバイスはよく耳にする一方で、そうすると嘘をついていることにならないのだろうか、と考えることは当然の流れでしょう。

もし第1志望の企業が非常に明確かつその企業の最終面接の結果を待ちながら他の企業の選考を受ける場合には、正直にその事実を伝えるのも1つの手です。もし企業がその学生に魅力を感じている場合には「第一志望がだめだったらうちに来てくれるか」という期待値のすり合わせをするために面接を続けるはずです。

志望順位を明確に付けられない場合は「第一志望」でも問題なし

しかし、そもそも「第一志望」という言葉は実は曖昧で、選考を重ねるうちに順位が変わると言うことは不思議なことではありませんし、そうした学生をたくさん見てきました。

そのため、なんとなく順位はつけられるけれどもいろいろと比較をしたい、という場合にはどの企業に対しても第一志望であると伝えて問題ないでしょう。また、他社選考の状況を聞かれた場合にはきちんと伝えましょう。企業は「どの要素がネックになりそうか。何を改善すれば内定を承諾するか」という点を明らかにしたいと思っているので、選考状況を話す際に就活の軸とその企業に対して魅力に感じている点を併せて伝えるといいでしょう。

嘘のエピソードは不要! 企業が求める4つの要素を伝えよう!

企業が求める4つの要素

ここまで、嘘をつくことのリスクや嘘と嘘ではない境界線などについてお話ししてきました。学生とって、そもそも就活で嘘をつく必要はないことをいうこと。

なぜなら、企業からすると就活生の成果や実績はほとんど同質化して見えています。だからこそ、成果や実績といった結果ではなく、その結果を生み出すためのプロセスや工夫した点、企業の風土や職場にあった人柄なのかを知りたいのです。

最後に、嘘をつかなくてよくするために、企業側が本質的に就活生に求める5つの要素について解説をします。これを踏まえてしっかりとした選考準備をおこないましょう。

自己分析・他己分析ができているか

企業が求めていることは、自分という人間をしっかり認識したうえで業界や企業選びができているかどうかです。また、自分という人間を正しく伝えられるかも大切な要素になります。

そのためには、自分から見たときにどんな人間なのか。あるいは、他人から見たときに自分はどんな人間なのかを分析し認識をしていく必要があります。

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就活生

自分は〇〇な人間なので、△△の仕事をしたいと考えます。

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就活生

周りからよく「☆☆だね」と言われるため▲▲が自分の長所であると思います。

このように自己分析や他己分析を踏まえて志望動機や学生時代のエピソードを語れると説得力が増します。

実は、多くの学生が自己分析には取り組むものの、他己分析をしないケースが多いです。自己分析だけでは誤った認識を持ったりや盲点に気付きづらいため他己分析との比較をすることをおすすめします。

選考は他人が自分を評価する場であります。自己分析はもちろん大切ですが、他己分析をすることでさらに就活の軸が明確になったり、自身の特性を正しく相手に伝えることができるでしょう

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自己分析をさらに極めたい人はこちらの記事を読んでみましょう。

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「伝わる」・「伝える」コミュニケーション能力

企業が欲しい人材の能力に毎年トップにランクインするのがコミュニケーション能力です。

コミュニケーション能力には大きく2つの種類があります。それは「伝わる」と「伝える」能力です。これは、バーバルコミュニケーションとノンバーバルコミュニケーションという言葉にも置き換わります。

  • 伝わる=バーバルコミュニケーション
    ⇒言語によるコミュニケーション能力。つまり文章力があるかどうか。さらに具体的に言うと、論理的で伝わりやすい文章構成や語彙力があるかどうかということ。
  • 伝える=ノンバーバルコミュニケーション
    ⇒非言語によるコミュニケーション能力。つまり、表現力があるかどうか。さらに具体的に言うと、視覚や聴覚に訴える「声のトーン」や「ジェスチャー・動作」によって言葉の伝達力を高められる力。

特に、ノンバーバルコミュニケーションは非常に大切です。こちらの図を見てください。

メラビアンの法則

こちらは「メラビアンの法則」という、1971年にアメリカのUCLA大学の心理学者アルバート・メラビアンが提唱した概念です。この法則によると「話し手」が「聞き手」に与える印象は、言語対非言語で比べると7:93になると言われています。

つまり、面接でどんな内容や実績を話しても、伝えるコミュニケーション能力がなければ企業から評価はされづらいということになりますね

業界・企業への理解の深さ

まったく嘘が通用しないのが「志望動機」や「なぜうちの会社を選んだのか」といった業界・企業への理解度を問われる質問。採用担当者はその業界のプロであり、企業の社員であるためその場しのぎの嘘は評価を大きく下げてしまいかねません。

そのため、インターネットや書籍を活用した情報収集だけでなく、OB・OG訪問やインターンシップなどを活用しながら業界・企業研究を深めておきましょう。業界・企業研究はすべての就活生が平等におこなうことができるので、しっかりと対策をした就活生が評価をされるものです

就活の成功は「準備」で決まります。自分を偽ることを考えるのではなく、今からでも就活生と差をつけられる本質的な対策に目を向けていきましょう。

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企業が求める人物像か

就活はよく恋愛と同じだと例えられます。企業と就活生が互いに求める条件を一致させていく場であり、その思考が恋愛で交際相手を決めていくことに類似しているからです。

恋愛では、相手に偽りの自分を好きになってもらったとしても、すぐに相性が悪いことに気づいて別れてしまう話はよく耳にしますよね。就活も同じです。企業は自分の会社に合った、長期的な活躍と雇用ができる人材を採用したいのです。

そのため、自己分析や業界研究をおこないつつ「自分は〇〇という人間なので、貴社のような△△を企業理念に掲げる会社で働きたい」などと、自分と企業との相性の良さをアピールすることが大切なのです

本質的なマッチングに「嘘」は逆効果のため、しっかりと素の自分を表現できるようにしていきましょう。

酒井 栞里

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自分を知ってほしいからとフルコースでぶつけるのは逆効果

嘘はいけないと理解はしても、では逆にどこまで正直に話していいのだろうか、と不安になってしまうかもしれません。そんな時は何事も日常生活に置き換えてみるといいですよ。新しい人と出会った初対面でどこまで踏み込んだ話をするのか、その境界線は人それぞれかもしれません。しかし、その関係がその後も継続する人たちに共通しているのは「また話したいとお互いが思っている」点にあるでしょう。

たとえば最初からいい話も笑える話も失敗談も成功体験もすべてを正直にフルコースで出してしまうと、聞き手からすると情報量が多すぎてお腹いっぱいになってしまいます。また、「自分の会社とは合わないな」と早々に勝手に判断をされてしまうというリスクが発生してしまいます。

それよりも、「もっとこの人の話を聞いてみたいな」と思ってもらえる段階でとどめておき、相手が質問しやすい状況を作っていった方が、プラスに働いてきます。練習を重ねて、客観的なアドバイスをもらいながら精度を高めていきましょう。

優秀な学生である前に誠実な人間であるか

皆さんは嘘をついたり、信頼ができないような友達と一緒に過ごしたいと思いますか?答えはもちろんNOだと思います。

企業もそれは全く同じであり、会社では大切な情報やお客様とのやりとりが発生します。どれだけ優秀な人材も信頼ができなければ上司は仕事を任せることができませんよね。優秀な人間である前に誠実な人間であるかが最も大切です。

人の優秀さは偽りで映し出すことはできません。企業で採用担当や面接官を任されている人材には就活生の「嘘」は手に取るようにわかってしまいます。そして、何より自分を偽ることは自分を否定することになりますし、就活中にずっと続けていくのは非常にストレスとなります。

就活では「過去の実績」ではなく「現在の行動力」で勝負しよう

就活生と話をしていると、選考の場を「これまでの人生の自慢大会」と勘違いをしているケースがあります。もちろんすべてとは言いませんが、これは誤った認識です。

毎年多くの就活生と対峙をする中で、就活は準備によって差が生まれることを何度も感じます。学業や部活動で成果を残していない学生であっても、一生懸命準備をしていた学生は良い就活を送れています。一方で、実績を多く持っている学生でも、それを言葉で伝えられなかったり、企業研究ができていない学生は思い描いた就活にはなっていません。

就活は「過去の実績」ではなく「現在の行動力」が大事です。今日からしっかりした準備をして偽りの自分ではなく、あなた自身で勝負をして自分を肯定できる就活にしていきましょう。

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