SPI英語で高得点を取る3つのコツと対策｜おすすめ問題集と例題

SPI英語はしっかりとした対策が必要

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

SPI英語を受けることになり、

「SPI英語ってどんな対策が必要ですか？」
「SPI英語ではどのくらい得点しないといけないのでしょうか」

といった質問が多く寄せられています。

SPI英語は、英語に苦手意識を持っている人だけでなく、英語力がある人でもしっかり対策をしておいたほうが良い内容です。この記事ではその特徴や問題構成、解答のポイントを例題付きで解説しますので、ぜひ本番前に目を通しておいてください。

SPI英語検査は企業によっておこなわれることがある

SPI英語検査は、どの企業でも出題されるわけではありません。まずはSPI英語検査がおこなわれる企業の傾向について見ていきましょう。

ちなみに実施形式も企業によって異なります。

こちらの記事ではテストセンターで出題される問題例を紹介しています。あわせて参考にしてみてくださいね。

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外資系・総合商社などに多い

SPI英語検査が出題される企業には、「業務で英語を使用する機会がある」、「グローバル展開をしている」といった特徴があります。業界でいうと総合商社をはじめ、外資系企業やメーカーなどが目立ちます。

以下は実際に、過去にSPI英語を実施した企業を一覧でまとめました。自分の志望企業や業務的に近い企業が含まれているか確認してみてください。

商社の就活で求められる英語の対策はこちらの記事で確認してください。

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SPI全体の対策についてはこちらの記事で解説しています。

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SPI英語の問題構成を把握しよう

SPI英語検査では、制限時間20分という限られた時間の中で、30問程度の問題を解く必要があります。高得点をとるためには、時間配分も考えなければなりません。

問題構成でもわかるように、後半の「和文英訳」や「長文読解」は時間のかかる問題です。高得点を目指すなら、後半にどれだけの時間を残せるか考える必要があります。

前半の「同意語・反意語」「空欄補充」は、英単語の意味を理解していれば回答できる問題なので、対策が立てやすい部分といえます。

SPI英語の難易度はどれくらい？

SPI英語は、高校レベルの英語力がしっかり身についていて、SPI英語に特化した対策を立てていれば、高得点を狙うことも可能です。

「英語は得意だから対策しなくてもいいのでは」と感じる人もいるかもしれませんが油断は禁物です。いつもと違う環境、短い時間内に回答していかなければならないため、英語が得意な人でも対策しておいた方が安心です。

どのくらいの得点を目指せばいい？

SPI英語はどのくらいの得点を目指せば合格ラインとなるのか気になる人も多いでしょう。

そもそもSPIは得点ではなく偏差値で結果が出されます。つまり「何割正答できたか」ではなく「全受験生のうち上位何%か」という評価のされ方をするので、「何点取れば良い」ということは断言できないのです。

このように企業によって合格ラインは異なりますが、得点で考えるなら6〜7割正答を目安にすると良いでしょう。

得点によって問題の難易度が上がる

大学受験や試験のように、SPIは全員同じ問題を出題されるわけではありません。SPIは正解すればするほどその難易度が上がっていく仕組みです。正解が続かなければいつまでも語彙の問題が続きますし、正解率が高ければ長文問題が出題されます。

SPI英語を受検していて、後半の問題が難しくて解けなかったとしても高得点である可能性が高いので落ち込む必要はないということです。SPI英語で高得点を狙いたいなら、少なくとも長文問題を1問でも回答できると安心です。

SPI英語の効果的な対策3つ

少しでも正答率を高めるために、文法や長文問題を重点的に勉強をする人もいますが、先ほど解説したSPIの仕組みを考えると、語彙の問題も無視することはできません。

SPI英語の効果的な対策方法を3つのポイントごとに解説します。

①同意語・反意語を重点的に覚える

SPI英語のはじめに出題されるのが同意語・反意語です。ここをスムーズに正答していくことで、制限時間を後半に残しながら、より難易度の高い問題を解くチャンスを作ることができます。

英語には同意語・反対語の英単語が非常に幅広いのが特徴です。

たとえば、「好き」の同意語には「like」「love」「prefer」「adore」などがあり、反意語の「嫌う」には「hate」「dislike」「despise」「loathe」などがあります。

②単語帳や単語アプリで語彙力を強化

英語の学習方法としては定番ですが、単語帳や単語アプリで語彙力を強化するのも効果的です。

同意語・反意語と同様に、SPI英語は単語の意味がわかれば解ける問題が多いのが特徴です。空欄補充では、前後の単語の意味がわかれば選択すべき単語が予測でき、英英辞典では単語の意味を説明する文章が完璧に理解できなくても、選択肢の英単語を見ればおおよその予測がつくようになります。

SPI英語において、英単語を覚えることは対策として非常に効果的なのです。

③TOEICを受験する

SPI英語の難易度はTOEICよりも低いため、TOEICを受験することもSPI英語の対策として有効です。

TOEIC試験は、空欄補充や長文問題などが多く出題されます。出題傾向もSPI英語検査に似ているため、TOEIC受験をすることがSPI英語検査にも活かせます。

TOEICを受験することで、純粋に英語力を伸ばすことが可能です。高い英語力を身につけられれば、SPI英語検査も簡単に感じられるようになり、回答にも余裕が生まれます。

就活で英語力を活かすコツについてはこちらの記事を読んでください。

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SPI英語でスコアアップする3つのコツ

SPI英語は制限時間20分と限られた時間内で、どんどん回答していかなければなりません。そんなSPI英語でスコアアップをするためには、次のようなコツを意識しましょう。

①問題を先に読む

「長文問題」で高得点を目指すなら、問題を先に読むことが必要です。

SPI英語で出題される長文はしっかり長さがあるので、すべて理解しようと思うと時間がかかります。長文をしっかり読み込んだ後に、質問に対する解答を選択しようとすると、何度も問題文を読み直すなどの時間ロスが発生します。

先に問題がわかっていれば、回答に目星をつけながら長文を読むことができるうえ、質問に対する解答がわかれば文章を最後まで読む必要もなくなり、次の問題に進むことができます。

②わかる単語から推測する

SPI英語は短い制限時間に加え、慣れない環境や失敗できないというプレッシャーから、知っているはずの単語をド忘れした、という事態に陥る可能性もあります。

もし正解がわからなくなってしまったら、文章中のわかる単語から読み取り、内容を推測しながら解答するのもスコアアップのために有効な手段です。

③英語の長文に慣れておく

SP英語に限らず、英語の長文問題は時間との戦いです。少しでも英語の長文に慣れるために、問題集やTOEIC問題などを読み、長文に慣れておくのがおすすめです。長文に慣れておけば、全体像を早く掴み、内容を素早く理解できるようになります。

長文を読む際には主語に注目しましょう。「誰が、何をしたか」を意識することで文章の全体像を見失いにくくなります。英語の長文に慣れることで、語彙数を伸ばすことができ、文法問題などの英文を読むスピードを上げることもできますよ。

おすすめのSPI英語対策教材

教材は問題集だけとは限りません。アプリなどで隙間時間を活用するのもいいでしょう。おすすめのSPI英語教材を紹介するので、自分に合ったものを見つけてみてくださいね。

問題集

まとまった時間がとれるのであれば、SPI英語の対策ができる問題集に取り組んでみましょう。問題集を活用すれば出題傾向や自分の苦手な問題、つまずきやすい問題などを把握し、自分の弱点も知ることができます。問題集は解説もていねいなので、理解を深めることが可能です。

SPI英語対策に充分な時間が取れないという場合でも、間違えた問題を重点的に学習することで、効率的に学習できるというメリットもあります。

そんな便利な問題集ですが、なかでもSPI英語対策におすすめの3冊をご紹介します。

ＳＰＩ３ 英語能力検査こんだけ！

SPI対策本は「厚くて重い」ものがほとんどですが、この「薄い! 軽い! 楽勝シリーズ」はその名前の通り、薄くて軽い持ち運びがしやすい対策本です。SPIの英語能力検査に的を絞っているため、徹底的に対策ができるのが特徴です。

「同意語・反意語」「用法・語法」「会話文読解」「図表読み取り」「文章読解（短文、長文）」とジャンル別に構成され、苦手なところだけ学習して苦手の克服、または得意なところの実力アップと必要なところだけ集中して学習できます。

就職英語 多種試験対応版〈2018年度版〉

SPIだけでなく、GFT、IMAGES、玉手箱、TG‐WEB、SCOAなど幅広い就職試験の対策が可能な一冊。本の内容は1章〜4章に構成されており、前半で「筆記試験の傾向」「就職英語の特徴と対策」などをしっかりインプットできます。後半では「基礎英語力チェック（名詞・動詞ほか）」「練習問題（同意語・反意語・空欄補充ほか）」で英語力を試すことができます。

試験問題とその解説だけでなく、文法の説明などもあり、基本から応用まで盛りだくさんの内容です。

2023最新版 史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集

SPI英語に限定せず、SPIの「能力検査」「性格検査」全般の対策ができる一冊。問題を最速で解釈する方法や計算方法、メモの取り方など実践的なコツをわかりやすく解説しています。模擬テストで現在の合格レベルを判断することもできます。

本の内容は、1章〜6章の構成となっており「非言語能力」「言語能力」「英語」「構造的把握力検査」「模擬テスト」「性格検査」の問題を一通り練習できます。英語に集中して対策したい場合には、英語の章を重点的に学習するようにしましょう。

アプリ

英語力を底上げするためのアプリも数多くリリースされています。そのなかでもTOEIC対策に特化したアプリ教材は多く、英語力を高めるのに活用できます。英語力はすぐに身につくものではなく、特に英単語は一夜漬けで覚えるのは至難の業です。アプリを利用することで、英単語を毎日着実に覚えていくことができます。

スマホアプリなら、通学などのスキマ時間を有効に活用できます。簡単に学習ができるので気軽さという点では最も取り入れやすいでしょう。

アプリの英語学習では以下の3つがおすすめです。

duolingo

アメリカのカーネギーメロン大学の教授らによって開発された語学学習アプリ「duolingo（デュオリンゴ）」は、英語を楽しく学べる機能が満載の人気アプリです。初めに自分の英語力をチェックし、自分の今の実力に応じたステージから学習をスタートできます。

1問ずつクイズ形式で出題され、英作文や和訳文、単語記憶、文章組み立て、リスニング、発音練習などを総合的に学習できます。出題形式はSPIに似ている部分もあり、SPI対策としても十分に活用できます。

無料で利用できるので、気軽にはじめられるのも嬉しいポイントです。

スタディサプリENGLISH TOEIC®L&Rテスト対策

リクルートが提供する英語学習アプリ「スタディサプリENGLISH TOEIC®L&Rテスト対策」では、これ1つで、英単語対策や英文法の学習、パート別の攻略方法、実践演習などTOEIC対策が徹底的にできます。

最短3分から学習ができるので通学やスキマ時間を有効活用したい人にもぴったり。英語に自信のない人は中学レベルの基礎固めから、英語力アップのためにリスニング速度を早めるなど、自分の英語レベルに合わせて英語の学習ができます。

解説動画や学習管理システムなどのモチベーション維持のコンテンツも満載です。

トレーニング TOEIC ® test

約3000問の練習問題を解きながらTOEIC対策ができるのがスマホアプリ「トレーニング TOEIC ® test」です。リスニングや文法、長文、英単語などのパートから自分が強化したいものを選択、1レッスン5～10問程度の問題を解いていきます。

回答ページでは、日本語訳も表示され、ていねいな解説を見ながら問題を振り返ることが可能です。1レッスンの問題をすべて回答し終わると、得点とともに自分の実力が数値化されます。

インターネット

SPI英語の練習問題はインターネットにも公開されています。

インターネットを使ってSPI英語の出題傾向を知り、本番さながらの環境で練習問題を実施できます。ただし、問題集やアプリなどを活用した方が問題数は多いため、より多く問題を解いて対策をしたい人には、問題集やアプリがおすすめです。

SPI英語の対策に時間がかけられない、もともと英語が得意でTOEICなどで高得点を取得している人であれば、インターネットの問題を解いてみるだけでも良い対策になります。

SPI英語の解き方を例題付きで徹底検証！

それでは、問題構成別にSPI英語の解き方を解説していきます。問題の傾向やコツをつかんで、実際のSPI対策に役立ててください。

問題①同意語・反意語

【例題：同意語】

【回答】 C：tenanted

【解き方のコツ】
初めに提示された単語の意味を理解し、それと同じ意味の単語を選択する問題です。まずはそれぞれの和訳を見てみましょう。和訳をみると、「occupied（居住されている）」に近い単語を知ることができます。

A：transfer（乗り換える）
B：move（移動する）
C：tenanted（居住されている）
D：empty（空の）
E：keeping（維持する）

「occupied」の同意語は、「tenanted」以外にも「inhabited」があり、同意語が複数ある場合にはすべてセットで覚えるのがおすすめです。

また、「occupied」には「忙しい」などの意味もあり、この場合の同意語は「engaged」「busy」が該当します。余裕があれば、基本的な単語については他の意味で使う場合の同意語も覚えるようにしましょう。

【例題：反意語】

【回答】E：intangible

【解き方のコツ】
同意語と同じく、反意語も単語の意味を理解し、その意味とは逆の単語を選択します。英語では特定の接頭辞が単語の初めにつくことで、反意語になるケースが多いため、「dis-」「in-」「im-」「il-」「ir-」などの接頭辞を意識しましょう。

例題は「tangible（無形の）」の単語に「-in」の接頭辞がつくことで、「intangible（有形の）」という反意語になっています。選択肢の意味も押さえておきましょう。

A：neutral（中立の）
B：abusable（悪用できる）
C：acceptable（受け入れる）
D：immutable（不変の）
E：intangible（有形の）

問題②空欄補充

【例題】

【回答】B：against

【解き方のコツ】
空欄補充では、イディオムが用いられるケースが多く見られます。つまり、イディオムを知っているかが高得点を狙う鍵になります。

例題は、「prop up against（～に立てかける）」のイディオムを使った文章となっています。イディオムを覚えることが何よりの対策ですが、知らないイディオムが出題された場合は「消去法」で解いていくと良いでしょう。

たとえば、Cの「up to（〜に至る）」、Bの「up for（〜したい）」、Dは「up to（〜に至る）」という意味になりますが、前後の意味と合いません。Eは「up and coming（活気づく）」という熟語や、Bの「before（～の前に）」もふさわしくないことから、消去法で正解を導き出すことができます。

問題③英英辞典

【例題】

【回答】D：donation

【解き方のコツ】
英英辞典は、英文の意味を表す単語を選択する問題です。例文は「人もしくは組織を助けるために与える幾らかのお金」という意味ですので、正解は「donation（寄付金）」となります。そのほかの選択肢の意味はこちらです。

A：deposit（預金）
B：bank（銀行）
C：loan（貸付金）
E：reward（報酬）

英英辞典では、文章の和訳や単語の意味が正確にわからなくても正解を導くことが可能です。たとえば、「money」と「give」から「お金を渡す」動作が想像できます。さらに、お金を渡す目的が「help」であれば、消去法で「D：donation」に辿り着くことができます。

わからない単語が出てきても、例文から予測してみましょう。

問題④誤文訂正

【例題】

【回答】D:to

【解き方のコツ】
誤文修正では、他動詞と自動詞の区別が紛らわしい単語が出題される傾向にあります。この文章で使われている「oppose（〜に反対する）」は他動詞として用いられることが多く、前置詞「to」を使うのは間違いです。

では、例文を正しい文章に直してみましょう。「Recent public opinion surveys showed at half those Japanese questioned oppose a 15% consumption taxes.（最近の世論調査では、質問された日本人のほとんどが消費税15%に反対している）」となります。

誤文訂正問題をクリアするために、基本的な単語が他動詞か自動詞なのか区別できるようにしておきましょう。

問題⑤和文英訳

【例題】

【回答】A：He takes advantage of long waiting time to play mobile games.

【解き方のコツ】
正解文の「take advantage of」は「〜を利用する」という意味のフレーズです。このフレーズさえ理解できていれば、自然と選択肢は絞られAのみとなります。

B：彼はスマートフォンのゲームに夢中だ。
C：彼は暇つぶしにスマートフォンのゲームをしている。
D：彼にはスマートフォンのゲームをするほど充分な時間があります。
E：彼は待っている間、スマートフォンのゲームをしていました。

Eは、同じような意味になりますが、「待ち時間にゲームをしていた」という事実だけを意味する文章であり、過去形であるところが問題文と異なります。フレーズを知っていれば瞬時に正しい答えを見つけることができるので、よく使われるフレーズは覚えておくようにしましょう。

問題⑥長文読解

【解き方のコツ】
長文読解では、長文の内容に関して質問されます。長文を読む際には、先に設問を読み、答えになりそうな部分を重点的に読んでいくことが重要だとお伝えしました。

そのとき、特定のワードを意識してみましょう。文章の関係性を知ることができる「接続詞」に注目することは、文脈を理解するうえで非常に重要です。たとえば、逆説を唱えるときは「However」で文章が始まり、大事な文章を続けていくのがセオリーです。この「接続詞」を意識しておけば大まかな話の展開を掴むことができます。

また、長文で単語の意味がわからない場合には前後の文章を参考にすることで予測できます。たとえば、「which」など関係代名詞が使われている文章では、「which」以下の文章が前の単語の説明をしてくれます。一文が長いと感じたら、関係代名詞の部分で区切って読むと意味が取りやすくなります。

SPI英語は十分な対策で自信を持って臨もう

企業はもちろんSPI英語の成績だけで採用の可否を決めることはなく、面接やエントリーシートなどを総合的に見て判断します。SPIはその判断材料の重要な1つといえるでしょう。

SPIの中ではオプション的な存在であるSPI英語を実施している企業であれば、その成績や英語力を重視しているはずです。この記事で解説した内容を参考に、十分に対策をして自信を持って望みましょう。